JP2005244932A - 周波数可変型高周波フィルタ - Google Patents

周波数可変型高周波フィルタ Download PDF

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Abstract

【目的】 特にCPW共振器の電圧変位零点を固定して設計を容易にし、Qの低下を防止して共振特性を良好にした周波数可変型の高周波フィルタを提供する。
【構成】基板の一主面上に形成された開口部を有する接地導体及び前記開口部内に設けられた中央導体から構成される共平面構造のCPW共振器と、前記共振器内に設けられて前中央導体に接続した電圧制御による可変リアクタンス素子と、前記共振器を横断して前記共振器と電磁結合する前記基板の他主面に設けられた入出力用の信号線とを備えた周波数可変型の高周波フィルタにおいて、前記中央導体に生ずる定在波の電圧変位零点で前記中央導体を分割し、前記分割された中央導体間を前記可変リアクタンスで接続した構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コプレーナライン型の共振器(以下、CPW共振器とする)を用いてフィルタ特性(伝送特性中の特に帯域特性)電子的に制御される周波数可変型の高周波フィルタを技術分野とし、特にCPW共振器の定在波における電圧変位最大点を固定して設計を容易にした高周波フィルタに関する。
(発明の背景)マイクロ波やミリ波の超高周波帯(概ね1〜100GHz)に使用される高周波フィルタは、各種の無線通信設備における送受信装置、光ファイバ高速伝送装置及びこれに関連する測定器等に、所望信号の注入/抽出や不要信号の抑制・除去等に、必須の機能素子として有用されている。
例えば、特にマイクロ波帯以上の高周波フィルタは、一般に金属導波管や誘電体共振器で実現されているが、近年では、小型化を促進することからマイクロ波集積回路での構成も利用されつつある。このようなものの一つに、CPW共振器を用いてなるフィルタ特性の電子的な制御を可能にしたものがある。(特許文献1)。
(従来技術の一例)第5図(ab)は従来例を説明する図で、同図(a)は高周波フィルタの模式的な平面図、同図(b)はA−A裁断図である。
高周波フィルタは、高周波伝送路としての共平面構造としたコプレーナライン(CPW)からなる前述のCPW共振器を用いて構成される。なお、共平面構造とは、高周波伝送路が基板の一主面上に形成された金属導体によって構成されたものを指す。したがって、従来例のマイクロストリップライン(以下、MSLとする)は基板の一主面に設けた信号線以外に、他主面に接地導体を要するので共平面構造ではない。
CPW誘電体からなる基板1の一主面に設けられた接地導体2の開口部3内に信号線としての中央導体4を設けてなり、CPW共振器は中央導体4(信号線)の長さをここでは目的とする共振周波数の概ねλ/2とし形成される。中央導体4の両端、開口部3の両端と離間し電気的には開放端とする。これにより、中央導体4を二等分する中点を電圧変位零点とし、両端部を互いに逆となる電圧変位最大点とした定在波を生じ「第3図(b)の曲線イ」、共振器として機能する。なお、CPWは中央導体4と接地導体2との間で生ずる電界及びこれによる磁界によって、高周波が進行する不平衡型の伝送路である。
中央導体4の両端部と接地導体2との間となる開口部3の両側(左右端側)は、可変容量ダイオード5配置される。可変容量ダイオード5の両端子は中央導体4と接地導体2に例えば半田によって接続される。CPW共振器(中央導体4)を二等分する中心線(中点)上に、可変容量ダイオード5に制御電圧Vcを印加する一方の供給線6aの一端を接続する。接地導体2には他方の供給線6bの一端を接続する。これにより、各可変容量ダイオード5のアノードに逆電圧(負電圧)となる制御電圧Vcを印加して容量値を可変する。
基板1の他主面には、CPW共振器を形成する中央導体4の両端方向で、中央導体4を横断する閉ループ及びこれから両端部に延出した入出力用の信号線(以下、入出力信号線とする)7、8を形成する。例えば、中央導体4の中点からの一端側(左端側)を入力線7が、出力線8が同他端側(右端側)を横断する。入出力線7、8は接地導体2とMSLを形成し、共振器としてのCPWと電磁結合によって電気的に接続する。この例では、入出力線7、8の横断部と中央導体4の両端との間隔dを同一とする。
このような構成であれば、基板1の他主面に設けた、CPW共振器を横断する入出力線7、8の位置に基づく境界条件、基本的には入出力線7、8中央導体4の他端部及び一端部との間の長さによって、新たな共振点(入出力共振点とする)を生じる。この例では入出力線7、8の横断部と中央導体4との間隔dを同一とするので、間隔dをλ/4とした周波数で基本的に一つの1個の共振点を形成する。但し、これら以外の境界条件をも生ずることもあるので、この場合はレベルを異にした複数の共振点が形成される。
すなわち、入出力線7、8の各横断部からの長さがλ/4なので各横断点から見た両端部は電気的な短絡端となり、λ/4に応答した周波数の高周波電流を生じる。したがって、中央導体4の共振特性に対して高域側で電圧が降下する入出力共振点を生ずる。これらの入出力共振点は、入出力線7、8の横断部と中央導体4の両端部との間隔dが中央導体4の共振周波数のλ/4の長さよりも短いので、CPW共振器の共振周波数より高くなる。
したがって、第6図に示したように、CPW共振器による高周波フィルタの帯域特性(同図の曲線イ)の高域側に、入出力共振点による減衰極Pを形成し(同曲線ロ)、減衰傾度を高める。これにより、帯域特性を狭帯域化して見かけ上のQを高められる。この場合は、入出力線7、8の横断部と両端部との間隔dを同じにして共振点が重畳するので、減衰極を基本的に一つとしてその減衰レベルを大きくする。なお、図中のfoはλ/2とした中央導体4によるCPW共振器の共振周波数である。
また、CPW共振器の中央導体4の両端部と接地導体2との間に可変容量ダイオード5を接続するので、制御電圧Vcによる容量値の変化によって共振周波数を可変できる。この場合、中央導体4と接地導体2との間に生ずる電界中に可変容量ダイオード5が配置されるので、中央導体4の電気的な長さが等価的に変化したことになる。これにより、所謂電圧制御型の高周波フィルタを構成する。
そして、CPW共振器として共平面構造とするので、可変容量ダイオード5の両端子を同一平面上に接続できて表面実装を採用できる。また、CPWの中央導体4を二等分する中点に供給線6を接続して、即ちλ/2中点である電圧変位零点(最小点)に接続して制御電圧Vcを印加するので、共振特性への影響が殆どない
特願2001−307990号
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成によるCPW共振器を用いた高周波フィルタでは、中央導体4の両端が接地導体2(開口部3の両端))と離間し電気的には開放端とするものの、両者間にはそれぞれ可変容量ダイオード5を接続する。そして、可変容量ダイオード5には、λ/2とした中央導体4の中点に設けた供給線6から制御電圧Vcを印加して容量値を可変する。
この場合、例えば可変容量ダイオード5の容量値が大きいと、中央導体4の電気的な開放端とする両端部では、その容量値によって高周波電流を生じて電気的な開放端から短絡方向に変化する。このため、制御電圧Vcを可変すると、中央導体4の両端部での電圧変位最大点の位置が変化し(不安定になって)、これに伴い中点での電圧変位零点も変化して中点から移行する。
したがって、中央導体4の中点に設けられた一方の供給線6aの位置が電圧変位零点からずれた位置即ち電圧変位点に接続されて共振特性へ影響を与えるため、設計を困難にする問題があった。例えば可変容量ダイオード5に基準制御電圧Vcoを印加して基準容量値としたときの中心周波数をfoとし、基準制御電圧Vcoから増減した制御電圧Vcを印加した場合、制御電圧Vcに対する中心周波数foからの周波数変化量を把握することを困難にする。そして、制御電圧Vcを可変することによって電圧変位零点が中点から移動することに伴い、入出力共振点の位置の制御も困難にする。
また、中央導体4の両端部での電圧変位最大点が電気的な短絡端方向となるので、電圧最大変位点における最大電圧値(電圧変化量)も小さくなる。そして、中央導体4の両端部に配置された可変容量ダイオード5の制御電圧Vcに対する容量変化特性が異なる場合には、中央導体4の中点に対するバランス(対称性)も崩れて、損失を生ずる。これらのことから、共振先鋭度であるQ自体も小さくなって、共振特性を低下させる問題があった。
(発明の目的)本発明は、特にCPW共振器の電圧変位零点を固定して設計を容易にし、Qの低下を防止して共振特性を良好にした周波数可変型の高周波フィルタを提供することを目的とする。
本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、基板の一主面上に形成された開口部を有する接地導体及び前記開口部内に設けられた中央導体から構成される共平面構造のCPW型の共振器と、前記共振器内に設けられて前中央導体に接続した電圧制御による可変リアクタンス素子と、前記共振器内に設けられた中央導体を中点からの両端側で横断して前記共振器と電磁結合する前記基板の他主面に設けられた入出力用の信号線の少なくとも一方の信号線とを備えた周波数可変型の高周波フィルタにおいて、前記中央導体に生ずる定在波の電圧変位零点で前記中央導体を分割し、前記分割された中央導体間を前記可変リアクタンスで接続した構成とする。
本発明(請求項1)では、CPW共振器の中央導体を電圧変位零点である中点で分割して電圧制御用の可変リアクタンスを接続するので、従来と同様に、制御電圧によって共振周波数を可変できる。そして、入出力線のいずれかが中央導体を横断するので、これによる境界条件によって共振周波数よりも高い点に入出力共振点を生ずる。
そして、本発明における中央導体の両端部は接地導体から離間して電気的な開放端なので、両端部と接地導体との間には基本的に高周波電流は生じない。したがって、制御電圧を可変して、中央導体の等価的な中央導体の長さが変化しても、定在波における電圧変位最大点は中央導体の両端部となる。そして、電圧変位零点(中点)で接続(配置)された可変リアクタンスに制御電圧Vcを印加しても、両端部の電圧変位最大点は変化することなく、これに伴い中央導体の中点における電圧変位零点の位置も変化しない。
このことから、分割された中央導体間を可変リアクタンスで接続して制御電圧Vcを可変しても、可変リアクタンスの両端子が接続される分割された中央導体の対向端は定在波における電圧変位零点近傍なので、共振特性に影響を与えることが殆どない。したがって、例えば制御電圧Vcに対する周波数変化量を把握できて設計を容易にする。勿論、入出力線の横断部と共振導体の両端部との間隔による共振点の位置の制御を容易にする。
また、中央導体の両端部は接地導体から離間して電気的な開放端であることから、中央導体の中点に可変リアクタンスを接続しても、中央導体の両端部が電圧変位最大点になるとともに最大電圧が小さくなることなく維持される。そして、可変リアクタンスは分割された中央導体間の電圧変位最小点である中点に配置されて基本的に1個なので、中点に対する定在波の対称性を維持する。したがって、損失を抑えてQを高めて共振特性を良好にする。
本発明の請求項2に示したように、請求項1の前記入力用及び出力用の信号線のいずれもが前記共振器部内に設けられた中央導体を、前記中央導体の中点からの両端側で横断して前記共振器と電磁結合する。これにより、入出力線がそれぞれ中央導体の中点から両端側と境界条件を形成して共振周波数よりも高い点に入出力共振点を生ずるので、伝送特性の帯域外における減衰特性の設計の自由度を増す。
本発明の請求項3では、請求項2の前記入出力線は、前記共振器の開口部内に設けられた中央導体の両端から同一間隔で横断する。これにより、入出力線のそれぞれと中央導体との境界条件が重複して形成されるので、入出力共振点が同一周波数となって減衰極の減衰レベルを大きくする。
同請求項4では、請求項2の前記入出力線は、前記共振器の開口部内に設けられた中央導体の両端から異なる間隔で横断する。これにより、入出力線のそれぞれと中央導体との境界条件が、同一間隔とした場合に比較して基本的には二つとなるので、共振周波数よりも高い点に生ずる入出力共振点の数が増える。したがって、帯域外の減衰特性を広い範囲にわたって小さくできる。
同請求項5では、請求項1の前記入出線のうちの一方の信号線は前記共振器を横断して電磁結合し、前記入出力線のうちの他方の信号線は前記共振器の開口部内に設けられた中央導体と同一方向で重畳して基本的に静電結合して電気的に接続する。これにより、入出力線の一方のみが境界条件を形成して入出力共振点の数を少なくするので、設計がし易くなる。
同請求項6では、請求項1の前記中央導体は共振周波数に対してλ/2の長さとして、前記中央導体の両端部を定在波の電圧変位最大点とし、前記中央導体の中点を定在波の電圧変位零点とする。
これにより、可変リアクタンスの供給線が接続されるλ/2とした中央導体の中点は請求項1での制御電圧Vcを印加されても位置が変化しない電圧変位零点となる。そして、可変リアクタンスが接続される分割された中央導体の対向端部は電圧変位零点の近傍となるので、制御電圧Vcが可変しても電圧変位の変化は殆どなくて、制御電圧Vcに対する周波数変化量を把握できて設計を容易にする。
第1図(ab)は本発明の第1実施例(請求項1〜4、6に相当)を説明する電圧制御による周波数可変型とした高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A裁断図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
高周波フィルタは、前述したように基板1の一主面に形成した接地導体2の開口部3に中央導体4を設けた共平面構造のCPW共振器からなり、他主面の両端側には閉ループとした入出力線7、8が中央導体4を横断する。中央導体4は共振周波数のλ/2(但し、λは共振周波数の波長)の長さとする。入出力線7、8はMSLとして機能して中央導体の中点からの両端側に形成され、この例では横断部は両端からの間隔dを同一とする。
そして、本発明による中央導体4は、その中点で分割される。但し、中点を基準として間隙をもって分割される。なお、分割された中央導体4のそれぞれを便宜的に分割導体4(ab)とする。分割導体4(ab)の間隙には可変容量ダイオード5を配置し、可変容量ダイオード5の両端子を中点近傍である分割導体4(ab)の対向端に接続する。可変容量ダイオード5には一対の供給線6(ab)を接続し、カソードを接地電位としてアノードに逆電圧(負電圧)となる制御電圧Vcを印加する。
このような構成であれば、従来例と同様にCPW共振器を横断する入出力線7、8の位置に基づく境界条件によって入出力共振点を生じ、帯域特性の高域側に減衰極Pを形成する(前第4図参照)。そして、従来例のように、入出力線7、8は中央導体4の両端から同一間隔dとして横断し、境界条件を同じにする。したがって、入出力共振点は重畳し、減衰極を一つとしてその減衰レベルを大きくし、減衰傾度をさらに高める。これにより、狭帯域化して見かけ上のQを大きくする。
そして、ここでは、CPW共振器の分割導体4(ab)の間に可変容量ダイオード5を接続する。したがって、制御電圧Vcによる容量値の変化によって、前述のように中央導体4の電気的な長さが等価的に変化して共振周波数を可変できる。
この場合、分割導体4(ab)の間に可変容量ダイオード5を配置して、分割導体4(ab)とした中央導体4の両端側を接地導体2から離間して電気的な開放端とする。したがって、共振周波数を可変する制御電圧Vcを可変容量ダイオード5に印加しても、中央導体4における両端側の電気的なインピーダンスが最大(概ね無限大)となる。これにより、長さをλ/2とした中央導体4の両端側が定在波の互いに逆電位とする電圧変位最大点となり、中央導体4の中点(分割点)が制御電圧Vcに拘らずに電圧変位零点となる。
これらのことから、中央導体4の中点近傍である分割導体4(ab)の対向端に可変容量ダイオード5の両端子及び供給線6を接続しても、制御電圧Vcに拘らずに中点近傍は電圧変位零点領域であるので、共振特性(定在波)に与える影響を抑止できる。したがって、制御電圧Vcに対する理論上の共振周波数の変化を把握できて設計を容易にする。要するに、基準制御電圧Vco時の中心周波数をfoとした場合、制御電圧Vcに対する中心周波数foからの周波数変化量を把握することが容易になる。
また、中央導体4の両端部は接地導体2から離間して電気的な開放端とするので、両端部での電圧変位最大点は最大電圧が小さくなることなく維持される。そして、電圧可変容量素子5は分割導体4(ab)の間に配置されて基本的に1個なので、従来のように両端部に電圧可変容量素子を接続した場合に比較し、中央導体4の中点に対する定在波の対称性を維持する。したがって、損失を抑えてQを高めて共振特性を良好にする。
なお、この例では入出力線7、8の横断部は中央導体の両端から同一間隔間dとして説明したが、異なる間隔として形成することもできる。この場合は、入出力線7,8と中央導体4とによる境界条件が基本的に2倍となって基本的に二つの入出力共振点を生ずるので、第2図に示したように伝送特性の帯域外に二つの減衰極Pを生じて広い範囲での減衰レベルを小さくできる。
但し、入出力線7、8の横断部と共振導体4の両端部との間以外の境界条件によっても、大小レベルの異なる共振周波数を生ずることもあり、これらによる入出力共振点の数や位置等は、高周波フィルタ(伝送特性)の仕様によって決定されて必要に応じて選択できる。
第3図は本発明の第2実施例(請求項1、5、6に相当)を説明する電圧制御による周波数可変型とした高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A裁断図である。なお、前実施例と同一部分の説明は省略又は簡略する。
前第1実施例では入出力線7、8のいずれもが閉ループとして中央導体4を横断したが、第2実施例では概ねの構成は同じにして例えば入力線7は中央導体4を横断することなく配置する。すなわち、第2実施例では、第1実施例と同様に中央導体4を中点で分割した分割導体4(ab)の間隙に可変容量ダイオード5を配置して両端子を分割導体4(ab)の対向端に接続する。そして、制御電圧Vcを印加する一対の供給線6(ab)を接続する。
そして、ここでは、基板1の一主面に設けたMSLとして機能する入出力線7、8のうちの例えば入力線7は、一方の分割導体4aの開口端側で中央導体4と同方向で重畳して形成される。そして、一方の分割導体4aと基本的に電気的に接続即ち容量結合する。出力線8は第1実施例と同様に閉ループとして他方の分割導体4bを横断する。
このような構成であれば、第1実施例等で説明するように、入出力線7、8のうちの他方の分割導体4bを横断する出力線8の位置よる境界条件によって、SLW共振器の共振周波数よりも高い周波数に入出力共振点を生じる。したがって、帯域特性の高域側に減衰極Pを生じて減衰傾度を高める。これに対し、入力線7は一方の分割導体4aを横断しないで同方向に重畳するのみなので、境界条件による新たな共振点を生じない。したがって、基本的に出力線8のみによる共振点を考慮すればよいので、第1実施例よりも入出力共振点の数が少なくて設計を容易にする。
また、第2実施例の場合でも、第1実施例と同様に、CPW共振器の分割導体4(ab)の間に基本的に1個の可変容量ダイオード5を接続するので、制御電圧Vcに拘らずに中点近傍は電圧変位零点領域となって、共振特性に与える影響を抑止できる。したがって、制御電圧Vcに対する共振周波数の変化を把握できて設計を容易にする。また、中央導体4の両端部での電圧変位最大点は最大電圧が小さくなることなく維持され、しかも中央導体4の中点に対する定在波の対称性を維持するので、損失を抑えてQを高めて共振特性を良好にする。
(他の事項)上記各実施例では制御電圧Vcの供給線6を基板1の一主面に設けたが、例えば第4図(一部図)に示したようにしてもよい。すなわち、CPW共振器の設けられた基板1の一主面に、可変容量ダイオード5を露出する貫通孔9を有した新たな基板10を追加する。そして、新たな基板10に設けられたビアホール11によって、可変容量ダイオード5の端子5aを導出してもよい。
このようにすれば、新たな基板10のビアホール11に例えば図示しない導体パターンを形成して端部に延出し、給電用ケーブルのコネクタと直接的に接続する。これらの場合、例えば新たな基板10の表面に例えば他の回路素子を配置して、高周波フィルタをさらに多機能化することもできる。
また、CPW共振器を延長方向に複数個形成し、複数のCPW共振器を基板の他主面に設けた例えば閉ループの結合線(MSL)によって電磁結合して、図示しない多段型とした周波数可変型高周波フィルタ構成できる。この場合でも、CPW共振器を結合する結合線によって、各CPW共振器共振周波数よりも高い点に入出力共振点を生じ、各CPW共振器による帯域特性の高域側に減衰極Pを形成し、それぞれ減衰傾度を高める。そして、CPW共振器の共振周波数を一致させればさらに減衰傾度を高め、中心周波数をずらせば広帯域のフィルタ特性を得ることもできる。
また、共振導体は共振周波数のλ/2の長さとしたが、例えばλでもよく基本的には中央導体4の中点に対して定在波が逆対称となるλ/2の整数倍であればよい。これらの場合、中央導体4の幾何学的な中点が電圧変位零点ではないので、請求項1に示すように定在波の電圧変位零点(最小点)を分割して可変リアクタンスを接続すればよい。
また、基板1は単に誘電体からなるとしたが、例えば磁性体や半導体であってもよい。また、共振周波数を制御する電圧制御による可変リアクタンス素子は可変容量ダイオード5としたが、これに限らずインダクタを含めてリアクタンスが変化する電圧制御による可変リアクタンス素子であればよい。
また、CPW共振器は共平面構造であるので、表面実装構造の可変リアクタンス素子に限らず、ビームリード半導体素子やバンプ実装によるフリップチップIC等を高精度かつ効率的に実装可能である。ここでの表面実装構造とは同一平面上に配置できる構造で、容器本体に直接に実装端子を有するのみならず、リード線を有するものも含む。
本発明の第1実施例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A裁断図である。 本発明の第1実施例の他の例の高周波フィルタの作用を説明する伝送特性図である。 本発明の第2実施例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A裁断図である。 本発明の他の実施例を説明する高周波フィルタの図、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA−A裁断図である。 従来例を説明する高周波フィルタの図で、同図(a)は一部平面図、同図(b)は同図(a)のA−A裁断図である。 従来例の高周波フィルタの作用を説明する伝送特性(フィルタ特性図である。
符号の説明
1、10 基板、2 接地導体、3 開口部、4 中央導体、5 可変容量ダイオード、6 供給線、7 入力線、8 出力線、9 貫通孔、11 ビアホール。

Claims (6)

  1. 基板の一主面上に形成された開口部を有する接地導体及び前記開口部内に設けられた中央導体から構成される共平面構造のコプレーナライン型の共振器と、前記共振器内に設けられて前中央導体に接続した電圧制御による可変リアクタンス素子と、前記共振器内に設けられた中央導体を前記中央導体の中点からの両端側で横断して前記共振器と電磁結合する前記基板の他主面に設けられる入力用又は出力用の信号線の少なくとも一方の信号線とを備えた周波数可変型高周波フィルタにおいて、前記中央導体に生ずる定在波の電圧変位零点で前記中央導体を分割し、前記分割された中央導体間を前記可変リアクタンスで接続したことを特徴とする高周波フィルタ。
  2. 請求項1において、前記入力用及び出力用の信号線のいずれもが前記共振器部内に設けられた中央導体を、前記中央導体の中点からの両端側で横断して前記共振器と電磁結合した高周波フィルタ。
  3. 請求項2において、前記入力用と出力用の信号線は、前記共振器の開口部内に設けられた中央導体の両端から同一間隔で横断した高周波フィルタ。
  4. 請求項2において、前記入力用と出力用の信号線は、前記共振器の開口部内に設けられた中央導体の両端から異なる間隔で横断した高周波フィルタ。
  5. 請求項1において、前記入力用と出力用の信号線のうちの一方の信号線は前記共振器を横断して電磁結合し、前記入力用と出力用の信号線のうちの他方の信号線は前記共振器の開口部内に設けられた中央導体と同一方向で重畳して電気的に接続した高周波フィルタ。
  6. 前記中央導体は共振周波数に対してλ/2の長さとして、前記中央導体の両端部を定在波の電圧変位最大点とし、前記中央導体の中点を定在波の電圧変位零点とした請求項1の高周波フィルタ。
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