JP2005244027A - 半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置、および半導体ウエハの研磨方法 - Google Patents

半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置、および半導体ウエハの研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体ウエハの研磨中に研磨パッドの状態の直接的な測定が行なえる、半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置、および半導体ウエハの研磨方法を提供する。
【解決手段】 研磨状態識別装置は、研磨パッド5の表面に当接するように配置されたプリズム2と、上記表面への照射光をプリズム2に導入するための光ファイバ1aと、上記表面からの反射光をプリズム2から導出するための光ファイバ1bと、反射光を検知するための光検出器9とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置、および半導体ウエハの研磨方法に関する。特に、半導体ウエハの化学機械研磨(CMP)に関する。
半導体ウエハの研磨は、ポリイミドなどから形成された研磨パッドに対して、半導体ウエハを押付けて、研磨パッドと半導体ウエハとを相対的に動かしながら行なう。研磨に際しては、スラリー(研磨液)を研磨パッドと半導体ウエハとの間に供給しながら行なう。
半導体ウエハの研磨中においては、研磨パッドの表面の凹凸がウエハに接することによりウエハの表面が研磨される。研磨を行なうと、研磨パッドの表面の凹凸は、半導体ウエハと接することによって変形する。研磨パッドの表面の凹凸は、部分的に半導体ウエハに密着した状態になる。半導体ウエハと密着した凹凸の部分では、機械的な研磨作用が働いて研磨が行なわれる。その他の凹凸の部分では、スラリーなどが溜まることによって、化学的な研磨作用が働いて研磨が行なわれる。
研磨に際しては、研磨の速度がさまざまな要因の影響を受けて異なってくる。研磨の速度が変化する要因としては、半導体ウエハの研磨パッドに対する押圧力、半導体ウエハまたは研磨パッドの回転数のほかに、研磨パッドの表面の状態がある。
研磨パッドの表面の凹凸は、研磨と共に摩耗する。この摩耗に伴って研磨の速度が異なってくる。また、研磨の速度は、半導体ウエハの研磨に伴って生じる各種の副生成物による凹凸の目詰まりによっても変化する。このため、研磨パッドは、表面に対してダイヤモンド砥粒が固着されたドレッサーなどによって目立てが行われる。研磨パッドの表面の目立てにより、数μmから数十μm程度の凹凸が形成される。
半導体ウエハの研磨において、研磨を行っている状態が変動した場合、研磨の過不足が生じたり、ウエハ表面の均一性が悪化したり、銅配線の形成におけるディッシングが増大したりするなどの不良を誘発してしまう。したがって、研磨に際して、研磨の状態、研磨の量、および研磨の速度を管理することは重要である。
特開平10−15807号公報においては、研磨パッドの研磨面の面状態を検出する面状態測定装置が開示されている。この面状態測定装置は、筐体内の純水に浸した研磨パッドの研磨面の反射率を筐体に設けた透明ガラス部材を介して反射率を測定するものである。
この面状態測定装置は、研磨パッドを純水中に浸す筐体、筐体内の純水を循環させる循環手段、筐体内の純水に浸した研磨パッドの研磨面の面状態を筐体に設けた透明ガラス部材を介して測定する測定手段を有している。研磨パッドの摩耗度の検出方法としては、研磨パッドの研磨面の反射率すなわち、研磨面からの反射光量(散乱光量)を検出することによって求めている。この面状態測定装置は、シリコン基板が配置される研磨装置とは離れた位置に別の装置として形成されている。
また、研磨量を測定する装置の中には、研磨される半導体ウエハの厚さを直接測定するものがある。たとえば、特開平10−125634号公報においては、定盤状の研磨パッドに、ウエハを接触させてウエハを平坦化する研磨装置において、定盤および研磨パッドを赤外線が透過する物質で形成し、この定盤および研磨パッドのウエハの配設側と反対側に、ウエハの膜厚を測定する膜厚測定器が配設された研磨装置が開示されている。この膜厚測定器は、赤外線光源からの赤外線を定盤および研磨パッドを透過させてウエハに照射して、その反射光を検出することにより膜厚を測定するものである。
また、特開2002−319557号公報においては、チップの配線層の裏面を観察しながら全面を一様に研磨できる半導体研磨装置が開示されている。この半導体研磨装置は、チップの配線層の裏面に赤外光を走査させ、配線パターンを観察しながら研磨する。配線パターンの欠陥を見つけることができ、配線パターンがなくなることで研磨の終点が確認できると開示されている。
特開平10−15807号公報 特開平10−125634号公報 特開2002−319557号公報
上述のように、半導体ウエハの研磨の速度は、各種の要因の影響を受ける。このため、半導体ウエハの研磨中における研磨速度の管理が困難であるという問題があった。特に、研磨パッドの表面の凹凸は、研磨に伴って、付着物が蓄積したり摩耗したりするため、適切な時期に目立てを行なう必要がある。研磨パッド表面の状態の管理が不適切である場合には、研磨を行っている状態を適切に保つことができなくなり、研磨の過不足や表面に不均一な部分(研磨むら)が発生するなどの各種の研磨不良を引き起こしてしまうという問題がある。また、研磨に際しては、研磨パッドに半導体ウエハが押付けられ、研磨パッドの表面の凹凸が変形している状態であるため、研磨中の凹凸の状態まで考慮して、研磨パッドの状態を管理することは困難であるという問題があった。
上記の特許文献1に開示されている装置においては、研磨パッドを研磨装置から引き離して研磨パッドの状態を測定するため、研磨中の研磨パッドの表面の状態を把握することができないという問題があった。また、研磨パッドを純水の中に浸して測定を行なうため、スラリー中で研磨を行なっている研磨パッドの状態を把握することができないという問題があった。さらに、研磨パッドを純水に浸して測定を行なうために、スラリー中に含まれる副生成物の状態まで考慮した管理を行なうことができないという問題があった。また、この装置においては、研磨パッドを研磨装置から引き離して研磨パッドの状態を検知しなければならず、時間がかかる上に装置が大掛かりになるという問題があった。
上記の特許文献2または特許文献3に開示されている研磨中の半導体ウエハの厚さを直接的に測定する方法においては、研磨パッドの裏面や、半導体チップの裏面から赤外光を入射させるため、研磨盤や半導体ウエハの固定部材を赤外線が透過する部材で形成しなければならない。しかし、このような部材で研磨盤などを形成することは困難であるため、現実の研磨装置に適用することは困難であるという問題があった。また、赤外線が、半導体ウエハの固定部材や研磨盤を透過するため、赤外線の強度が弱くなって、得られる赤外線の信号の精度が悪くなるという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、半導体ウエハの研磨中に研磨パッドの状態の直接的な測定が行なえる、半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置、および半導体ウエハの研磨方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく研磨状態識別装置は、研磨パッドの表面に当接するように配置されたプリズムと、上記表面への照射光を、上記プリズムに導入するための光導入手段と、上記表面からの反射光を、上記プリズムから導出するための光導出手段と、上記反射光を検知するための光検知手段とを備える。
上記目的を達成するため、本発明に基づく半導体ウエハの研磨装置は、上記の半導体ウエハの研磨状態識別装置と、上記研磨パッドと研磨されるべき半導体ウエハとが互いに当接した状態で相対的に移動させるウエハ移動手段とを備える。
上記目的を達成するため、本発明に基づく半導体ウエハの研磨方法は、研磨パッドの表面にプリズムを当接させ、上記プリズムを通して、上記表面に光を照射して、上記プリズムを通して、上記表面からの反射光を検知しながら行なう。
本発明によれば、半導体ウエハの研磨中に研磨パッドの状態の直接的な測定が行なえる、半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置、および半導体ウエハの研磨方法を提供することができる。
(実施の形態1)
(装置の構成)
図1から図5を参照して、本発明に基づく実施の形態1における半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置および半導体ウエハの研磨方法について説明する。
図1は、本実施の形態における研磨装置の主要部の概略斜視図である。研磨装置は、定盤14の上面に配置された研磨パッド5、半導体ウエハ4を保持するための研磨ヘッド3、およびスラリー供給管10を備える。研磨パッド5は、平板状に形成され、主表面の形状がほぼ円形になるように形成されている。定盤14は、研磨パッド5の平面形状に合わせて、主表面がほぼ円形になるように形成されている。研磨パッド5は、研磨パッド5の主表面と定盤14の主表面とが接合されるように定盤14に固定されている。定盤14は、平面形状の円の中心が軸となって回転するように形成されている。すなわち、定盤14は、矢印30に示す向きに回転するように形成されている。
半導体ウエハ4は、研磨ヘッド3に保持されている。半導体ウエハ4は、平面形状がほぼ円形になるように形成され、半導体ウエハ4の研磨されるべき面が、研磨パッド5に当接するように形成されている。半導体ウエハ4は、研磨ヘッド3に固定されている。
研磨ヘッド3は、矢印31に示すように、平面形状である円の中心が回転軸となって回転するように形成されている。このように、研磨パッド5と研磨されるべき半導体ウエハ4とが互いに当接した状態で相対的に移動させるウエハ移動手段として、定盤14および研磨ヘッド3が形成されている。本実施の形態における研磨装置は、研磨パッド5の研磨面が上側を向いて、半導体ウエハ4の研磨面が下側を向くように形成されている。研磨ヘッド3は、半導体ウエハ4が研磨パッド5に押圧されるときの押圧力を調整できるように形成されている。
研磨パッド5の上方には、スラリー6を研磨パッド5に供給するためのスラリー供給管10が配置されている。スラリー供給管10は、スラリー6を供給する研磨パッド5の表面の位置を変更できるように移動可能に形成されている。スラリー供給管10は、研磨パッド5の表面のうち半導体ウエハと接触する面、すなわち、研磨パッド5の研磨面に対して、スラリー6が供給されるように形成されている。
本実施の形態における研磨装置は、研磨状態識別装置を備える。研磨状態識別装置は、研磨パッド5の表面に当接するように配置されたプリズム2と、研磨パッド5の表面に光を照射するためにプリズム2に対して光を導入するための光導入手段と、研磨パッド5の表面からの反射光を、プリズム2から導出するための光導出手段とを備える。本実施の形態においては、光導入手段は光ファイバ1aを含み、光導出手段は光ファイバ1bを含む。プリズム2は、プリズムホルダ7の内部に固定されている。研磨状態識別装置は、研磨ヘッド3に接触しないように配置されている。
研磨パッド5に照射される光の発振器としては、光源8が形成されている。本実施の形態における光源8は、赤外光を発振できるように形成されている。光源8は、光ファイバ1aに接続されている。光ファイバ1aは、プリズムホルダ7に挿入されて、プリズムホルダ7の内部のプリズム2に、直接的に光を入射できるように形成されている。光ファイバ1aは、プリズムホルダ7に固定されている。
研磨状態識別装置は、研磨パッド5からの反射光を検知するための光検知手段として、光検出器9を備える。光ファイバ1bは、研磨パッド5からの反射光を光検出器9に導くように形成されている。光ファイバ1bは、プリズムホルダ7に挿入されて、プリズムホルダ7の内部のプリズム2から直接的に光を導出できるように形成されている。光ファイバ1bは、プリズムホルダ7に固定されている。
光検出器9は、赤外光の波長と強度とを検出できるように形成されている。すなわち、光検出器9は、赤外光のスペクトルを得ることができるように形成されている。光源8および光検出器9は、光ファイバ1a,1bに接続され、定盤14から離れた位置に配置されている。
図2に、本実施の形態における研磨状態識別装置の主要部の拡大斜視図を示す。プリズムホルダ7は、円柱状に形成され、内部が空洞になるように形成されている。プリズム2は、プリズムホルダ7の底部に配置されている。プリズムホルダ7は、プリズムホルダ7の表裏の表面のうち、一方の面にプリズムホルダ7を支えるための支軸26が形成されている。
また、支軸26が形成されている上記の一方の面には、光ファイバ1a,1bが挿入されている。光ファイバ1a,1bは、上記の一方の面に対して傾斜するように固定されている。光ファイバ1a,1bは、プリズムホルダ7の内部まで延在するように配置され、プリズム2に対して直接的に光を入射でき、または、直接的に光を導出できるように形成されている。
プリズムホルダ7の上記の一方の面と反対側の他方の面には、プリズム2が配置されている。プリズムホルダ7の他方の面には、開口部が形成され、この開口部から、プリズム2の表面が露出している。プリズム2は、プリズム2の表面のうち、一の面がプリズムホルダ7の上記の他方の面と同一平面状になるように配置されている。
図3に、本実施の形態におけるプリズムの説明図を示す。図3(a)は、本実施の形態におけるプリズムの斜視図であり、(b)は、本実施の形態におけるプリズムを研磨パッドに当接させたときの概略断面図である。
図3(a)に示すように、本実施の形態におけるプリズムは、三角柱状に形成されている。また、図3(b)の矢印36に示すように、光ファイバ1aを通って入射した光の少なくとも一部が、研磨パッド5の表面上で反射して、光ファイバ1bに導かれるように形成されている。すなわち、プリズム2の表面での屈折角度が、光ファイバ1aおよび光ファイバ1bが配置されている傾斜角度に対応するように形成されている。本実施の形態においては、プリズム2は、赤外線に対して光学的に透明なダイヤモンドから形成されている。光ファイバ1a,1bは、それぞれがプリズム2の表面に対向するように配置されている。
図2を参照して、本実施の形態におけるプリズムホルダ7は、矢印37に示す方向に移動可能なように形成されている。すなわち、本実施の形態における研磨状態識別装置は、プリズム2が、研磨パッドの研磨面の垂直方向に移動できるように形成されたプリズム移動手段を備える(図示せず)。
本実施の形態におけるプリズム移動手段は、研磨パッドに対するプリズム2の押圧力が調節できるように形成されている。特に、本実施の形態におけるプリズム移動手段は、研磨パッドに対するプリズム2の押圧力を、0.01psi以上10psi以下(約0.07kPa以上約69kPa以下)の間で調整できるように形成されている。
また、本実施の形態におけるプリズム移動手段は、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を、研磨パッドに対する半導体ウエハの押圧力に対応させることができるように形成されている。特に、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を、研磨パッドに対する半導体ウエハの押圧力とほぼ同じにすることができるように形成されている。
さらに、本実施の形態におけるプリズム移動手段は、研磨パッドに対する半導体ウエハの押圧力とは無関係に、研磨パッドに対するプリズム2の押圧力を変更できるように形成されている。特に、研磨パッドに対するプリズム2の押圧力を徐々に変更できるように形成されている。
また、本実施の形態におけるプリズム移動手段は、プリズムが研磨パッドの平面形状である円の半径方向に移動可能なように形成されている。
(装置の作用・効果、研磨方法)
図1において、研磨を行なう場合は、定盤14を矢印30の向きに回転させて、さらに、研磨ヘッド3を矢印31に示す向きに回転させる。一方で、スラリー供給管10から、研磨パッド5の表面(研磨面)に適量のスラリー6を連続的または断続的に供給する。研磨パッド5の表面には、スラリー6が配置される。この状態で、研磨ヘッド3を研磨パッド5に向かって移動させて半導体ウエハ4と研磨パッド5とを接触させる。さらに、研磨パッド5に対して研磨ヘッド3を押圧する。研磨ヘッド3に固定された半導体ウエハ4の主表面は、研磨パッド5の表面に密着して研磨される。
研磨を開始すると同時に、プリズムホルダ7を研磨パッド5の主表面の垂直方向に移動して、プリズム2を研磨パッド5の表面に当接させる。研磨中は、研磨パッド5に対する半導体ウエハ4の押圧力を調整するとともに、研磨ヘッド3の回転速度および定盤14の回転速度を調整する。
光源8からは、赤外光が発振されて、プリズム2に赤外光が入射される。研磨パッド5の表面では、赤外光が反射して、反射光のうち少なくとも一部が光ファイバ1bに向かう。図2に示すように、入射光は、矢印32に示すように光ファイバ1aを通って入射して、反射光は、矢印33に示すように光ファイバ1bを通って光検出器9に導かれる。
光検出器9では、赤外光の分光分析が行われる。本実施の形態においては、プリズムに入射する光は赤外光であり、光検出器は赤外光のスペクトルを得ることができるように形成されている。この構成を採用することにより、研磨パッドの表面に存在する各種の化学物質の定量的な分析を行なうことができる。すなわち、ATR法(全反射法:Attenuated Total Reflection法)と、同等の解析を行なうことができる。
たとえば、得られた赤外線スペクトルの水のピークをモニタすることによって、スラリーの供給量の過不足を検知することができ、また、スラリーの砥粒のピークをモニタすることによって、砥粒の分散性を検知することができる。これらの測定結果から、所定の調整を行なって、最適な研磨状態を維持することができる。たとえば、スラリーが不足している場合には、スラリー供給管からのスラリーの供給量を多くする調整を行なうことができる。
また、他の例では、半導体ウエハの表面に形成されたCu膜を研磨によって除去する場合、除去されたCuは、スラリーの中の化学成分として、可溶性の錯体になったり、Cuのままであったりする。研磨中は、連続的または断続的にスラリーが供給されるため、これらの研磨除去されたCuは、洗い流されながら研磨が進行する。したがって、半導体ウエハの表面から完全にCu膜が除去された場合には、スラリー中に存在するCuの量も減少する。このCuの量の変化から、研磨の終了を検知することができる。
また、同様に、半導体ウエハの表面に形成されたCu膜を研磨によって除去する場合、研磨除去されたCuは、研磨パッドの表面の凹凸に入りこみ、研磨パッドの目詰まりが生じる。したがって、Cuの定量的な分析を行なうことによって、研磨パッドの目詰まりの検知を行なうことができる。
また、さらに他の例では、研磨パッドからの反射光の分析を行なうことによって、研磨パッド表面へのプリズムの密着状態を検知することができる。研磨パッドとスラリーとの屈折率は異なるため、研磨パッドがプリズムに接している状態と、スラリーがプリズムに接している状態とでは、反射光の強度が異なる。この反射光の強度を定量的に測定することによって、研磨パッドに対してプリズムが当接している密着状態を検知することができる。たとえば、研磨パッドとプリズムとの接触面積を検知することができる。
また、赤外線吸収のピークをモニタリングする場合には、研磨パッドとプリズムとの接触面積が大きくなると、そのまま研磨パッドの赤外線吸収のピークが大きくなる一方で、スラリー(または水)の赤外線吸収のピークが小さくなる。これらのピークを定量的に測定することにより、プリズムが研磨パッドに密着している状態を定量的に把握することができる。たとえば、研磨パッドとプリズムとの接触面積を、上記の反射率の測定よりも詳細に検知することができる。得られたプリズムの密着度から、研磨パッドに対する半導体ウエハの密着度を算定することができ、半導体ウエハの押圧力を調整して、最適な押圧力で半導体ウエハの研磨を行なうことができる。
本実施の形態においては、研磨パッドに照射する光として赤外光を用いているが、特にこの形態に限られず、紫外光や可視光であってもよい。この構成を採用することによって、少なくとも研磨パッドの表面における反射率の変化を測定することができる。
本実施の形態におけるプリズム移動手段は、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を、研磨パッドに対する半導体ウエハの押圧力とほぼ同じにすることができるように形成されている。この構成を採用することにより、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を研磨パッドに対する半導体ウエハの押圧力とほぼ同じになるように研磨を行なうことができ、研磨パッドに半導体ウエハが押圧されているときの密着状態を、プリズムでそのまま再現することができる。したがって、プリズムから得られた測定結果を、そのまま半導体ウエハが研磨パッドに押付けられている状態と模擬することができる。
研磨パッドの対するプリズムの押圧力は、研磨パッドに対する半導体ウエハの押圧力とほぼ同じに限られず、任意にプリズムの押圧力を変更させても構わない。たとえば、半導体ウエハの押圧力よりも高い圧力で、プリズムを押圧しても構わない。半導体ウエハの押圧力よりも高い押圧力でプリズムを押圧した方が、安定して研磨パッドの表面の状態変化を検知することができる場合が多くあり、このような場合には、プリズムの押圧力を半導体ウエハの押圧力よりも大きくすることが好ましい。
また、プリズムの具体的な押圧力については、0.01psi以上20psi以下(約0.07kPa以上約138kPa以下)が好ましい。プリズムの押圧力が、0.01psi以下では、プリズムが研磨パッドに十分に押しつけられていないために安定した測定ができない場合があり、20psi以上ではプリズムの押圧によって、研磨パッドの表面に窪みなどの不可逆的な変形が生じるおそれがある。したがって、プリズム移動手段は、プリズムの押圧力を上記の範囲で調整できるように形成されていることが好ましい。
さらに、プリズムの押圧力は、0.05psi以上10psi以下(約0.34kPa以上約69kPa以下)の範囲内が好ましい。この方法を採用することにより、より安定した測定を行なうことができ、研磨パッドの窪みなどの変形をより確実に防止することができる。
上述のように、本発明に基づく半導体ウエハの研磨装置は、プリズム、プリズムに光を導入するための光導入手段、プリズムから光を導出するための光導出手段、および光検知手段を備える。半導体ウエハの研磨方法においては、研磨パッドの表面にプリズムを当接させ、プリズムを通して研磨パッドの表面に光を照射して、プリズムを通して研磨パッドの表面からの反射光を検知しながら行なう。この構成または方法を採用することにより、半導体ウエハの研磨中に研磨パッドの状態の直接的な測定が行なえる半導体ウエハの研磨状態識別装置、または半導体ウエハの研磨方法を提供することができる。この結果、研磨状態を正確に把握して、半導体ウエハの押圧力などの研磨条件の調整を適切に行なうことができ、半導体装置の品質が向上する。製造においては、半導体装置の歩留まりおよび生産性が向上する。
本実施の形態における研磨状態識別装置は、プリズムが研磨パッドの表面に当接するように配置されている。この構成を採用することにより、研磨パッドとプリズムとの間に存在する過剰なスラリーを排除することができる。研磨パッドとプリズムとを離して研磨パッドの測定を行なうと、スラリーの中に含まれる砥粒などの成分や、スラリーの液面の揺らぎなどによって、研磨パッドの表面の正確な測定を行なうことが困難になる場合がある。プリズムを研磨パッドに当接させることによって、このような、悪影響を与える要因を排除することができ、精度の高い研磨パッドの表面の測定を行なうことができる。
本実施の形態においては、プリズムが研磨パッドの表面の垂直方向に移動できるように形成されたプリズム移動手段を備え、プリズム移動手段は、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を調整できるように形成されている。図4に、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を変化させたときの説明図を示す。図4(a)〜(c)は、プリズムの押圧力を徐々に大きくしていった時の拡大概略断面図である。研磨パッド5の表面には、研磨を行なうための凹凸が形成されている。図4(a)は、研磨パッド5の表面の凹凸にプリズム2が接触したときの図であり、図4(b)および(c)は、研磨パッド5に対するプリズム2の押圧力を徐々に大きくしていった場合の説明図である。
図4(b)および図4(c)に示すように、プリズム2の押圧力を徐々に大きくしていくと、研磨パッド5の表面の凹凸が潰れて、プリズム2と研磨パッド5との接触面積が増加する。このとき、研磨パッド5の表面の目立てが不十分または摩耗によって、表面の凹凸が小さくなっていると、研磨パッド2の押圧力が小さい場合でも接触面積が大きくなる傾向がある。また、研磨パッド5の表面の凹凸が小さくなっていると、押圧力が大きくなるとともにプリズム2と研磨パッド5との接触面積が比較的ゆるやかに増加する。これに対して、研磨パッド5の表面の凹凸が大きいと、凸部が十分に高いため、わずかに押圧力を高くした場合でもプリズム2と研磨パッド5との接触面積が大きく増加する。
研磨パッド5に対するプリズム2の押圧力が変化すると、接触状態が変化する。同様の接触状態の変化は、研磨パッド5と半導体ウエハとの間でも生じている。したがって、本発明の基づく研磨状態識別装置は、研磨中における半導体ウエハに対する研磨パッドの表面の凹凸の状態を模擬することができ、半導体ウエハの押圧力などを最適な状態に制御することができ、最適な状態で研磨を行なうことができる。
また、本実施の形態におけるプリズム移動手段は、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を徐々に変更できるように形成されている。研磨パッド5に対するプリズム2の押圧力を徐々に変更して、上記の接触面積の増加割合を測定することによって、研磨パッドの凹凸の状態を検知することができる。この測定結果を基に、研磨パッドの目立てを行なう適切な時期を把握することができ、安定した研磨を継続することができるとともに歩留まりが向上する。また、過剰な研磨パッドの目立てを減らすことができ、作業効率を上げるとともに研磨パッドの長寿命化を図ることができる。
本実施の形態における研磨状態識別装置は、プリズム移動手段が、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を調整できるように形成されている。研磨方法においては、研磨パッドに対するプリズムの押圧力を変化させながら行なっている。この構成または方法を採用することによって、上記のように研磨パッドの状態を検知することができる。また、研磨を行なう半導体ウエハや、研磨に用いるスラリーに応じた最適な押圧力で研磨状態の測定や監視を行なうことができる。また、研磨中においても、プリズムの押圧力を変化させることができ、たとえば、プリズムの押圧力を半導体ウエハの押圧力とほぼ同じにした場合において、半導体ウエハの押圧力を徐々に減少させる場合にも、プリズムの押圧力を半導体ウエハの押圧力に追従させることができる。
プリズムホルダ7は、研磨パッドの平面形状である円の半径方向に移動可能に形成されている。この構成を採用することにより、研磨パッドの研磨面の任意の位置における研磨の状態を測定することができる。
本実施の形態においては、研磨状態識別装置が、研磨ヘッドから離れて配置されている。この構成を採用することにより、研磨パッドの表面における任意の位置の測定を行なうことができる。また、本実施の形態における研磨状態識別装置は、研磨パッドの平面形状である円の半径方向に移動可能なように形成されている。この構成を採用することにより、研磨パッドの研磨面全体に対する測定を行なうことができる。
また、本実施の形態における光導入手段および光導出手段は、それぞれが光ファイバを含む。研磨方法においては、プリズムに光を導入する手段およびプリズムから光を導出する手段として、光ファイバを用いている。研磨装置のうち研磨を行なっている部分は、稼動する部分が多く、空いている空間も小さい。このため、本発明で用いられるような光検知手段としての光検出器(分光測定装置)や光源を、研磨装置に直接組込んだり固定したりすることは困難である。しかし、光導入手段および光導出手段にそれぞれ光ファイバを用いることによって、光検出器や光源を、研磨を行なっている部分から離れた位置に容易に配置することができる。
光ファイバ以外の光導入手段および光導出手段としては、たとえば、ミラーやレンズなどを用いた光学系の機器を組合せた手段を用いることができる。しかし、このような光学機器は、プリズムホルダの移動に追従するように形成することが難しい。また、このような光学機器は、使用に伴って光軸がずれたり、ミラーの汚染などが生じたりするため、定期的なメインテナンスが必要である。しかし、光導入手段または光導出手段に光ファイバを用いることによって、光軸のずれの調整やミラーの洗浄などの定期的なメインテナンスが不要になる。また、プリズムが移動する際に、容易に光導入手段および光導出手段をプリズムに追従させることができる。
本実施の形態においては、プリズムホルダの内部が空洞になるように形成され、プリズムホルダの内部まで光ファイバが配置されている。この構成を採用することにより、光導入手段および光導出手段の構成を簡単なものにすることができる。光導入手段および光導出手段としては、特にこの形態に限られず、プリズムに対して光を入射して、研磨パッドの反射光を導出できればよい。たとえば、プリズムホルダの内部に、ミラーやレンズなどによって光路が形成され、プリズムに対しての光の入射および導出が行なわれても構わない。
本実施の形態におけるプリズムとしては、三角柱状のプリズムを用いたが、特にこの形態に限られず、光導入手段からの入射光を研磨パッドの表面で反射させて、光導出手段に導くことができるものであればよい。
図5に、本実施の形態における他のプリズムの例を示す。図5(a)は、他のプリズムの斜視図であり、(b)は、他のプリズムを研磨パッドに当接させたときの概略断面図である。図5(a)に示すように、プリズムは断面が台形の四角柱状であってもよい。また、プリズム25は、図5(b)の矢印35に示すように、入射光がプリズム25の内部で複数回反射して、光導出手段に導かれるように形成されていてもよい。
また、プリズムの材質としては、スラリーに対して溶解などの反応性を有さず、かつ、用いる光に対して透光性を有するものであればよい。本実施の形態においては、プリズムがダイヤモンドから形成されている。この構成を採用することにより、プリズムの表面の強度を大きくすることができ、研磨パッドに研磨されにくいプリズムを形成することができる。この結果、プリズムの交換頻度を少なくすることができ、また、研磨パッドの汚染を少なくすることができる。プリズムの材質としては、ダイヤモンドの他に上記と同様の理由から石英、ZnSe、ZnS、Ge、KRS−5(臭沃化タリウム)などが好ましい。
また、本実施の形態におけるプリズムは、プリズム単体で用いられているが、特にこの形態に限られず、ステンレスなどの金属やPEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)などの樹脂で形成された枠に嵌め込まれていても構わない。または、単独のプリズムでなく、複数のプリズムが組み合わされていても構わない。
プリズムにおいて、研磨パッドとの接触面の形状は、特に限定されるものではなく、どのような形状であってもよい。プリズムと研磨パッドとの接触面積の大きさは、研磨パッドの凹凸の大きさおよびスラリーを考慮すると、平面形状が四角形である場合には1辺の長さが約0.5mm以上のものが好ましい。この構成を採用することにより、十分な測定感度を得ることができる。
プリズムを研磨パッドに接触するためにプリズムホルダを用いる場合には、プリズムホルダと研磨パッドとの接触面積は、1cm2以上であることが好ましい。プリズムホルダと研磨パッドとの接触面積を大きくすることによって、研磨パッドに対するプリズムの押圧力の制御性が向上する。また、半導体ウエハの周辺や研磨パッドと半導体ウエハとの間のスラリーの流れを、半導体ウエハが研磨されている状態に近づけることができる。
本実施の形態における研磨状態識別装置は、光導入手段および光導出手段に光ファイバを含み、研磨パッドに反射させる部分にはプリズムを形成している。したがって、本実施の形態における研磨状態識別装置は、外部からノイズが入ることが少なく、精度の高い測定を行なうことができる。
研磨状態識別装置による各種の測定を行なって、その結果から研磨装置の制御を行なう場合には、予め、各種の測定データの管理値(絶対値)を定めておいて、測定値と管理値とのずれによってそれぞれの状態の判定と制御とを行なう。または、1回の研磨中に複数回の測定を行なって、前の測定値との比較を行なうことによって、それぞれの状態の判定と制御とを行なう。または、赤外光を用いて成分の分析を行なう場合は、それぞれの成分の波長のピークを比較することによって行なう。
たとえば、研磨パッドの樹脂や副生成物などの検知においては、測定されたピークの絶対値と予め測定されて定められた管理値との比較によって判定を行なう。また、水のピークや研磨パッドの摩耗状態の検知においては、測定されたスペクトル同士のピークの大きさを比較することによって行なう。
本実施の形態における研磨装置は、上述の研磨状態識別装置と、研磨パッドと半導体ウエハが互いに当接した状態で相対的に移動させるウエハ移動手段とを備える。この構成を採用することにより、本発明に基づく研磨状態識別装置を、研磨装置に適用することができる。
(実施の形態2)
(装置の構成)
図6および図7を参照して、本発明に基づく実施の形態2における半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置および半導体ウエハの研磨方法について説明する。
図6は、本実施の形態における半導体ウエハの研磨状態識別装置の主要部の概略斜視図である。研磨装置において、定盤の主表面に研磨パッドが配置され、研磨パッドに対向するように研磨ヘッドが配置されていることは、実施の形態1における研磨装置と同様である。また、研磨状態識別装置において、プリズムが形成され、光ファイバを介して光源および光検出器が形成されていることも、実施の形態1における研磨状態識別装置と同様である。
本実施の形態における研磨状態識別装置は、ほぼ直方体のプリズムホルダ17を備える。プリズムホルダ17の内部には、プリズムホルダ17の長手方向に沿って、3個のプリズム12が配置されている。すなわち、複数のプリズムが形成されている。また、複数のプリズム12は、プリズムホルダ17に固定されることによって一体化されている。
研磨状態識別装置は、それぞれのプリズム12に対して形成された光導入手段および光導出手段を含む。本実施の形態においては、それぞれのプリズム12に対して、光ファイバ11aと光ファイバ11bとが接続されている。また、光ファイバ11bは、それぞれが分離された状態で、図示しない光検出器に接続されている。すなわち、光検出器は、それぞれのプリズム12における反射光を個別に測定できるように形成されている。
図7に、プリズムホルダ17の内部に配置された3個のプリズムのうち、1個のプリズムの部分拡大斜視図を示す。本実施の形態におけるプリズム12は、三角柱状に形成されている。プリズム12は、プリズム12の表面のうち、一の表面がプリズムホルダ17の表面と同一平面状になるように配置されている。
本実施の形態における研磨装置においては、プリズムホルダ17の長手方向が研磨パッドの平面形状の円の半径方向と平行になるように、プリズムホルダ17が配置されている。すなわち、複数のプリズム12は、研磨パッドの平面形状の円の半径方向に配列されている。
その他の構成については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(装置の作用・効果、研磨方法)
本実施の形態における研磨状態識別装置は、プリズムが複数形成されている。研磨方法においては、研磨パッドの表面に複数のプリズムを当接させて、複数の反射光を個別に検知しながら行なっている。この構成または方法を採用することにより、複数のプリズムから得られる複数の信号同士の比較を行なうことができる。たとえば、研磨パッドに対するプリズムの押付け方向のむらや押付け圧力のむらなどの検証が可能になるとともに、研磨パッドのそれぞれの位置における測定値のばらつきを測定することができる。したがって、より精度の高い測定を行なうことができる。
本実施の形態においては、複数のプリズムの配列している方向が、研磨パッドの半径方向になるように配置されている。この構成を採用することにより、研磨パッドの半径方向におけるそれぞれの位置の測定を行なうことができ、研磨パッドの表面におけるそれぞれの位置の状態を検知することができる。
また、本実施の形態においては、1つのプリズムホルダに複数のプリズムが固定されている。すなわち、複数個のプリズムが一体化するように形成されている。この構成を採用することにより、研磨状態識別装置の構成を簡単にすることができ、また、研磨パッドに対するプリズムホルダの長手方向における押圧力のむらなどを測定することができる。
本実施の形態においては、複数のプリズムが1列に配列するように形成されているが、特にこの形態に限られず、複数のプリズムが1箇所に固まるように配置されていてもよい。この構成を採用することにより、該1箇所における測定値のばらつきを検知することができ、該1箇所における測定値の精度を向上させることができる。
また、プリズムホルダの形状は、任意のものを用いることができる。さらに、プリズムは一体化されている必要はなく、それぞれのプリズムに対してそれぞれのプリズムホルダが形成されて、個別に研磨パッドに押圧されていてもよい。この構成を採用することにより、異なる押圧力の測定を一度に行なうことができる。
上記以外の装置の作用、効果および研磨方法については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(実施の形態3)
(装置の構成)
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態3における半導体ウエハの研磨状態識別装置、半導体ウエハの研磨装置および半導体ウエハの研磨方法について説明する。
図8は、本実施の形態における研磨装置のうち、研磨ヘッドの部分の説明図である。図8(a)は研磨ヘッドの概略断面図であり、(b)は研磨ヘッドの下面図である。
本実施の形態においては、研磨状態識別装置のプリズム23の部分が、研磨ヘッド29に埋込まれている。研磨ヘッド29は、平面形状がほぼ円形になるように形成されている。研磨ヘッド29は、平面形状が環状であるリテーナリング21を含む。リテーナリング21は、配置される半導体ウエハ22の周りの部分に形成されている。
リテーナリング21は、半導体ウエハ22を保持するためのものであり、研磨される半導体ウエハ22の形状に沿って形成されている。リテーナリング21の研磨パッドに対向する端面は、研磨されるべき半導体ウエハ22の主表面とほぼ同一平面状になるように形成されている。または、リテーナリング21の研磨パッドに対向する端面は、研磨されるべき半導体ウエハ22の主表面よりもわずかに凹んでいるか、わずかに突出するように形成されている。
プリズム23は、リテーナリング21の内部に埋込まれて固定されている。本実施の形態におけるプリズム23は、三角柱状のプリズムである。光導入手段および光導出手段は、それぞれ光ファイバを含む。光導入手段に含まれる光ファイバ24aは、リテーナリング21の高さ方向が延在方向になるように配置されている。また、光ファイバ24aは、プリズム23に対して光を直接的に入射するように配置されている。図示しない光導出手段に含まれる光ファイバは、光ファイバ24aと同様にリテーナリング21に埋込まれ、プリズム23からの反射光を直接的に導出できるように形成されている。
本実施の形態においては、実施の形態1における研磨状態識別装置に形成されたプリズムホルダは備えられていない。
その他の構成については、実施の形態1における研磨状態識別装置および研磨装置と同様であるので、ここでは説明は繰返さない。
(装置の作用・効果、研磨方法)
本実施の形態における半導体ウエハの研磨装置は、リテーナリングの内部にプリズムが配置されている。この構成を採用することにより、リテーナリングの端面と半導体ウエハの研磨面とがほぼ同一平面状である場合には、半導体ウエハの押圧力とほぼ同じ押圧力でプリズムを研磨パッドに当接させることができる。リテーナリングの端面が半導体ウエハの研磨面よりもわずかに凹んでいるか突出している場合においても、半導体ウエハに非常に近い位置にプリズムを配置することができ、半導体ウエハが研磨されている状態に近い状態の測定を行なうことができる。
また、本実施の形態における研磨装置は、プリズムホルダを別途形成する必要がなく、構成が簡単になって、研磨を行なう際の作業性が向上する。また、プリズムホルダの位置調整などが必要なくなって生産性が向上する。
上記以外の装置の作用および効果、研磨方法については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
実施の形態1における研磨装置の主要部の概略斜視図である。 実施の形態1における研磨状態識別装置の主要部の概略斜視図である。 (a)および(b)は、実施の形態1における研磨状態識別装置のプリズムの説明図である。 (a)〜(c)は、研磨パッドに対してプリズムを押圧したときの状態を説明する拡大概略断面図である。 (a)および(b)は、実施の形態1における他のプリズムの説明図である。 実施の形態2における研磨状態識別装置の主要部の概略斜視図である。 実施の形態2におけるプリズムホルダの一部分の拡大斜視図である。 (a)および(b)は、実施の形態3における研磨ヘッドの説明図である。
符号の説明
1a,1b,11a,11b,24a 光ファイバ、2,12,23,25 プリズム、3,29 研磨ヘッド、4,22 半導体ウエハ、5 研磨パッド、6 スラリー、7,17 プリズムホルダ、8 光源、9 光検出器、10 スラリー供給管、14 定盤、21 リテーナリング、26 支軸、30,31,32,33,35,36,37 矢印。

Claims (13)

  1. 研磨パッドの表面に当接するように配置されたプリズムと、
    前記表面への照射光を、前記プリズムに導入するための光導入手段と、
    前記表面からの反射光を、前記プリズムから導出するための光導出手段と、
    前記反射光を検知するための光検知手段と
    を備えた、半導体ウエハの研磨状態識別装置。
  2. 前記プリズムが前記表面の垂直方向に移動できるように形成されたプリズム移動手段を備え、
    前記プリズム移動手段は、前記研磨パッドに対する前記プリズムの押圧力を調整できるように形成された、請求項1に記載の半導体ウエハの研磨状態識別装置。
  3. 前記プリズムが複数形成された、請求項1または2に記載の半導体ウエハの研磨状態識別装置。
  4. 前記光導入手段および前記光導出手段は、それぞれ光ファイバを含む、請求項1から3のいずれかに記載の半導体ウエハの研磨状態識別装置。
  5. 前記照射光が赤外光を含むように形成された、請求項1から4のいずれかに記載の半導体ウエハの研磨状態識別装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の半導体ウエハの研磨状態識別装置と、
    前記研磨パッドと研磨されるべき半導体ウエハとが互いに当接した状態で相対的に移動させるウエハ移動手段と
    を備える、半導体ウエハの研磨装置。
  7. 前記半導体ウエハの周りに配置されたリテーナリングを備え、
    前記リテーナリングに前記プリズムが配置された、請求項6に記載の半導体ウエハの研磨装置。
  8. 研磨パッドの表面にプリズムを当接させ、
    前記プリズムを通して、前記表面に光を照射して、
    前記プリズムを通して、前記表面からの反射光を検知しながら行なう、半導体ウエハの研磨方法。
  9. 前記表面に対するプリズムの押圧力を変化させながら行なう、請求項8に記載の半導体ウエハの研磨方法。
  10. 研磨されるべき半導体ウエハの周りに配置されたリテーナリングに、前記プリズムを配置して行なう、請求項8または9に記載の半導体ウエハの研磨方法。
  11. 前記表面に複数の前記プリズムを当接させて、複数の前記反射光を個別に検知しながら行なう、請求項8から10のいずれかに記載の半導体ウエハの研磨方法。
  12. 前記プリズムに光を導入する手段、および前記プリズムから光を導出する手段として、光ファイバを用いる、請求項8から11のいずれかに記載の半導体ウエハの研磨方法。
  13. 前記光として、赤外光を用いる、請求項8から12のいずれかに記載の半導体ウエハの研磨方法。
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