JP2005243498A - 酸化物半導体電極の製造方法および色素増感型太陽電池の製造方法 - Google Patents

酸化物半導体電極の製造方法および色素増感型太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い光電変換効率と低コスト製造の可能性を持つグレッツエル・セルではあるが、実用化するためには現在多くの研究機関で採用されている酸化物半導体層の製造方法であるスクリーン印刷法やスキージー法ではクラックが入る、均一に製膜できない、といった問題があった。また、アルコールによる洗浄等では、細かな粒子の付着等が洗浄されず、膜の均一性を阻害し歩留まりが低下してしまうという問題もあった。
【解決手段】 基板表面を酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体に接触させることにより、洗浄と電析を一つの容器中にて行い、基板表面に酸化物半導体層を生成させる酸化物半導体電極の製造方法。効率のよい洗浄と均一な酸化物半導体層を作製できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、色素が吸着された酸化物半導体電極層を有する色素増感型太陽電池に関する。
環境汚染のないクリーンなエネルギーの一つとして、太陽光のエネルギーを電気エネルギーとして取り出す太陽電池が開発されている。現在実用化されている太陽電池は、シリコン結晶系(単結晶系、多結晶系)、または非晶質系シリコン半導体を用いてガラス基板上にp型半導体とn型半導体を形成したpn接合型であり、変換効率は高い(11〜23%程度)が、製造コストが高いので、限られた用途にしか適用されていないのが実情である。また1991年に発表された色素増感型太陽電池(グレッツエル・セル)は、透明基板とそれに担持される透明電極層とからなる導電性基板(導電性ガラス基板)の表面(透明電極層上)に酸化チタンの微粒子からなる酸化物半導体層を形成しそこにルテニウム色素を吸着させた光電極と、透明導電膜の表面に白金をコーティングした対極とを酸化還元系を含む電解質溶液を介して向い合せて構成される。この色素増感型太陽電池は、化合物半導体を用いた湿式太陽電池と同じ動作原理を有するが、半導体層が多孔質化され、内部実表面積が広いため色素を多量に吸着できる。その結果、可視光線のほぼ全波長領域の光を電気に変換することができ、10%以上の光電変換効率が得られる。また、安価な酸化チタンを高純度に精製することなく使用できることや酸化チタンの焼結を大気中で行なうことができること等の理由から低コスト化が可能であるという利点があり、その実用化が検討されている。
特開2000−021461号公報
上記のように高い光電変換効率と低コスト製造の可能性を持つグレッツエル・セルではあるが、実用化するためには現在多くの研究機関で採用されている酸化物半導体層の製造方法であるスクリーン印刷法やスキージー法ではクラックが入る、均一に製膜できない、といった問題があった。また、アルコールによる基板の洗浄等では、細かな粒子の付着等が洗浄されず、膜の均一性を阻害し歩留まりが低下してしまうという問題もあった。
したがって本発明の目的は、基板の効率のよい洗浄とクラックやピンホールのない均一な金属酸化物半導体層を基板に作製することにある。
特許文献1では、予め作製した酸化物半導体層に酸化物の前駆体を溶解させた超臨界流体を接触させて前駆体を酸化物として析出させ、酸化物半導体層に修飾層を形成する酸化物半導体電極の製造方法を開示している。本発明者は、この方法を応用して基板上に酸化物半導体層そのものを作製することを試みた。上記目的を達成するために、本発明者は、基板表面を酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体に接触させることにより、洗浄と電析を一つの容器中にて行い、効率のよい洗浄と均一な酸化物半導体層を作製できることを見出し本発明に想到した。本発明では酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を微粒子化して超臨界流体中に分散しエマルジョン化することが好ましい。そのためには界面活性剤を使用すると良い。
本願の第一の発明は、導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、導電性基板に酸化物半導体層を生成させる酸化物半導体電極の製造方法である。
本願の第二の発明は、導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析を一つの容器中にて行う酸化物半導体電極の製造方法である。
本願の第三の発明は、導電性基板と酸化物半導体層の前駆体と色素を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析と色素担持を一つの容器中にて行う酸化物半導体電極の製造方法である。
本願の第四の発明は、導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させて酸化物半導体電極を作製し、該酸化物半導体電極に電解質を介して対向電極を対向させる色素増感型太陽電池の製造方法である。
本願の第五の発明は、導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析を一つの容器中にて行って前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させて酸化物半導体電極を作製し、該酸化物半導体電極に電解質を介して対向電極を対向させる色素増感型太陽電池の製造方法である。
本願の第六の発明は、導電性基板と酸化物半導体層の前駆体と色素を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析と色素担持を一つの容器中にて行って前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させて酸化物半導体電極を作製し、該酸化物半導体電極に電解質を介して対向電極を対向させる色素増感型太陽電池の製造方法である。
上述のように、本発明の酸化物半導体電極の製造方法によれば、クラックやピンホールのない均一な金属酸化物膜が作製でき、これを使用した高効率な色素増感型太陽電池を提供することができる。通常、電析の際には水素等のガスが発生しクラックやピンホールの原因となるが、本発明では、この発生ガスを超臨界流体が吸収するためにこのような不具合が抑えられ、均一な金属酸化物膜が作製できると考えられる。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。図1は本発明の実施の形態に関わるシステムの概略図である。ガスボンベ12から圧力調整弁13にて加圧されたガスを高圧容器14へ導入する。高圧容器14内には酸化物半導体層の前駆体を含む溶液15と被処理物である導電性基板3と対極16とが設置されている。また、高圧容器14はヒーター17により所定の温度に加熱でき、撹拌子18により高圧容器14内を撹拌できる。ガスと酸化物半導体層の前駆体を含む溶液15とを高圧容器14へ導入し、これらが均一な流体を形成する温度・圧力に設定し、導電性基板3と対極16との間に電圧をかけ撹拌を行いながら一定時間保持後、温度を下げ圧力を開放して、被処理物を取り出す。このように超臨界流体中にて被処理物上へ酸化物半導体層を作製することで、超臨界流体と酸化物半導体の微粒子が高圧容器中にて高密度に拡散し、被処理物の表面に接触する。この状況下で被処理物と対極との間に電圧をかけることにより、被処理物上に酸化物半導体層が均一に析出する。
超臨界流体とは通常、物質の臨界点以上の温度および圧力下におかれた流体を示す。しかし、本発明における超臨界流体とは、少なくとも臨界点以上の温度を有する流体であり、圧力は上記の定義の範囲である必要はない。この状態の流体は液体と同等の溶解能力と気体に近い拡散性と粘性を有する性質がある。そのため、酸化物半導体層の前駆体を含む溶液への分散性が高く、酸化物半導体層の析出が均一に行える。
超臨界流体としては例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン等の炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、iso-プロパノール、ブタノール、iso-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、二酸化炭素、水、アンモニア、塩素、クロロホルム、フレオン類等を用いることができる。特に二酸化炭素は31.1℃、7.38MPaを超える条件で超臨界状態となり、物質溶解性が高く、温度・圧力の条件を適当に選べば少量の酸化物半導体層の前駆体を含む溶液と均一な流体となり、処理液の量を減らすことが可能なことから環境への影響も低減できる。
界面活性剤としては超臨界流体に溶解するものならばすべて利用可能である。例えばポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマーでは一般的に撹拌により水溶液とエマルジョンを形成するために液面が上昇し溶液が少量で済むという利点がある。酸化物半導体層の前駆体を含む溶液は撹拌子と界面活性剤の作用により微粒子化して超臨界流体中に分散しエマルジョン化する。エマルジョンは界面活性剤の作用により安定して維持される。
酸化物半導体層の前駆体を含む溶液としては、市販の粉末を適当な溶媒に分散させたものや、金属アルコキシドの加水分解により得られた微粒子ゾルが利用できる。
上記酸化物半導体層の前駆体を含む溶液が水系の場合、超臨界二酸化炭素へ溶解が困難であるが、界面活性剤を混入させることにより乳濁化が可能で、電析により均一な膜を作製できる。
また、図2は、本発明の実施の形態に係わる色素増感型太陽電池の断面図である。図2に示す色素増感型太陽電池1は、絶縁性を有する透明基板4の表面に透明な電極層5を有する導電性基板3と電極層5上に金属酸化物からなる半導体層6とを有する半導体電極2と、透明基板9の表面に電極層10を有する対極8と、半導体層6と電極層10との間に封入され、両端部がシール材(不図示)で封止された電解質11とを含み、電極層5と電極層10は起電力を取り出し外部回路(不図示)に供給するために電気的に接続されている。半導体層6は、表面に増感色素7が吸着された金属酸化物の微粒子からなる多孔質の構造を有する。この色素増感型太陽電池1によれば、透明基板4から太陽光を入射すると、半導体層6の表面に吸着された増感色素7が励起され、それにより発生した電子が電極層5を通って、外部回路(不図示)に送り出され、対極8の電極層10に移動する。電極層10に達した電子は、電解質11の酸化還元系を還元する。一方、半導体層6に電子を注入した増感色素7は、酸化された状態となるが、電解質11の酸化還元系により還元され、元の状態に戻る。このようにして、色素増感型太陽電池1内を電子が流れることにより、起電力が発生し、光電池として機能する。この色素増感型太陽電池1の各部は、例えば次のように構成される。
導電性基板3は、絶縁性をもつ透明基板4とその表面に支持された透明な電極層5で形成され、光が入射する側の基板として機能するために、可視領域乃至近赤外領域に波長をもつ光の透過率が高い(約50%以上)ことが好ましい。透明基板4を形成する材料としては、価格及び強度の点から、例えばソーダライムガラス、無アルカリガラスなどの透明なガラスや、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート等の透明なエンジニアリングプラスチックを使用できる。透明電極層5は光を透過しかつ集電体として機能するために高い光透過性と低い表面抵抗を有することが必要であり、具体的な表面抵抗としては、30Ω/□以下が好ましく10Ω/□以下がより好ましい。電極層5の厚さは、均一な厚さを保ちかつ光の透過率を低下させないために、0.1〜10μmの範囲が好ましい。電極層5を形成する材料としては、例えば酸化錫(TCO)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化インジウム(ICO)、酸化錫をドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)等を使用できる。
酸化物半導体層6は、電子キャリアの電子授受が可能な特性を具備し光電極として機能するために、例えば酸化チタン(TiO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)等の金属酸化物で形成される。これらの内では、特に、半導体特性、耐食性、安定性の点で優れた酸化チタンが好適で、特にアナターゼ型結晶構造を有するものがよい。金属酸化物粒子の粒径は、1〜100nmであるのが好ましく、7〜50nmがより好ましい。この半導体層6は、薄いと吸着色素量が不十分となり、厚いと直列抵抗が増加したりクラックが入ってしまうため、0.1〜20μmが好ましい。
酸化物半導体層6に吸着される増感色素7としては、可視光領域及び/又は近赤外光領域に吸収をもち、半導体を増感させる機能を有する色素、例えば金属錯体あるいは有機色素が使用できる。金属錯体としては、ルテニウム、オスミニウム、鉄、亜鉛などの金属錯体や銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、クロロフィル誘導体、ヘミンが例示される。これらのうちでは、ルテニウム錯体が、増感効果、耐久性の点で優れている。特に800nmまでの光を吸収するルテニウムビピリジン錯体(N719色素)と900nmまでの光を吸収するルテニウムターピリジン錯体(ブラック・ダイ色素)が好ましい。有機色素としては、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、クマリン系色素が有効で、特に分子中にカルボキシル基、カルボキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基等の官能基を有するものが、吸着性の点で好ましい。
増感色素7の吸着量は、半導体層6の単位面積(1×10−4)当たり10−7mol以上が好ましい。半導体層6への増感色素7の吸着量が少ないと十分な増感効果が得られないためである。半導体層6への増感色素7の吸着は、増感色素7を溶媒(水、アルコール、トルエン等)に溶かした溶液に半導体層6を含む光電極を浸漬させることによって行えばよく、特に浸漬中に加熱還流をすることにより、効率よく吸着することができる。また、本発明によって半導体層6と同時に吸着させることにより、より多くの色素が吸着可能である。
電解質11は、増感色素の酸化体に電子を補充する機能を担うもので、通常は、酸化還元系のイオンが溶解した溶液、例えば電気化学的に活性な塩と酸化還元系を形成する少なくとも1種の化合物との混合物が使用される。電気化学的に活性な塩としては、テトラプロピルアンモニウムアイオダイドなどの4級アンモニウム塩が挙げられる。酸化還元系を形成する化合物としては、キノン、ヒドロキノン、ヨウ素、ヨウ化カリウム、臭素、臭化カリウム等が挙げられる。これらの電解質は、必要に応じ溶媒を用いて電解質溶液とすることができる。溶媒としては、増感色素が多孔質層から脱着して溶解しないものが望ましく、水、アルコール類、オリゴエーテル類、カーボネート類、リン酸エステル類、アセトニトリル等を用い得る。この他、低分子または高分子のゲル化剤やP型半導体(CuI)を添加して固体化した電解質を使用してもよく、固体電解質は、電解質溶液よりも光電変換効率はやや低下するが、封止を容易に行えるという利点を有する。
対極8は、透明基板4と同様の材料で形成される透明基板9の上に良好な耐食性を有する電極層10を形成することにより作製される。太陽電池の使用条件(対極側から光が入射しない場合)によっては、透明基板9の代わりにセラミックなどの不透明な基板を使用することができる。電極層10は、集電体として機能するために低い表面抵抗を有することが必要であり、具体的な表面抵抗としては、30Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。電極層10の厚さは、均一な厚さを保ちかつ低い表面抵抗を保つために、1nm〜1μmの範囲が好ましい。電極層10は、例えば白金、金、銀、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、タンタル、タングステン及びこれらの合金(パラジウム−白金、白金−金−パラジウム等)を使用して形成することができる。これらの内では、白金及びその合金は、電解質の酸化体に電子を与える触媒作用をもち、太陽電池の正極として効率よく作用するので好適である。特に、電極層10は、ガラス基板上にスパッタリングにて白金を担持して作製することが望ましい。
上記の構造を有する色素増感型太陽電池1は、通常次の手順で作製することができる。透明導電性基板3を電極として二酸化炭素・界面活性剤・酸化チタンのゾル溶液を圧力容器に入れ、所定の温度・圧力中にて攪拌し基板の洗浄を行った。その後所定の電圧をかけることにより電析をおこない、酸化チタン膜を製膜した。ついで増感色素7を吸着させることにより、半導体電極2(光電極)を作製した。半導体電極2と対極8との間に電解質11を封入することにより、色素増感型太陽電池1が作製される。
このように超臨界流体中にて作製した酸化チタン膜は従来の構造と変わらないが、電析の際に発生する水素等の気体を超臨界流体が吸収するために、ピンホールのない均一な膜が作製できるという利点がある。
導電性基板(日本板硝子製:FTO)を電極とし、TiO微粒子(昭和電工製:F−6)分散ゾルとポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマーとを反応容器である圧力容器へいれ、二酸化炭素を導入した。33℃、10MPa中にて撹拌を行いながら約100V/cm、30秒の電解のもとでTiO2を電析させTiO膜を形成した。ここで、熱処理を行う必要は無い。熱処理を行うと性能は更に向上するが、本発明では熱処理の実施は任意である点が特徴のひとつである。バインダーを含まないため、焼成により除去する必要がないからである。次いでこのTiO膜付基板を、増感色素{N719[Ru(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジン(TBA))2(NCS)2]}を分散させたエタノール溶液中に浸漬し、80℃の温度で加熱還流することにより、金属酸化物層に増感色素を吸着させて、光電極を作製した。透明基板(5Ω/□、セントラル硝子社製)上に白金を厚さ60nmまでスパッタリングし、対極を作製した。光電極と対極との間に電解質(ヨウ素、ヨウ化リチウム、イミダゾリウム塩、t−ブチルピリジンをメトキシアセトニトリルに溶解)を封入することにより色素増感型太陽電池を作製した。
電析時間を10、50、80秒と変化させた以外は実施例1と同様にして実施した。
導電性基板(日本板硝子製:FTO)を電極とし、TiO微粒子(昭和電工製:F−6)分散ゾル、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、増感色素{N719[Ru(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジン(TBA))2(NCS)2]}を反応容器である圧力容器へいれ、二酸化炭素を導入した。33℃、10MPa中にて撹拌を行いながら約100V/cm、30秒の電解のもとで表面に色素を担持したTiOを電析させることにより、光電極を作製した。色素増感型太陽電池の作製は実施例1と同様に行った。
比較例
TiO微粒子と水、分散剤、増粘剤、を混練したペーストを、スクリーン印刷にて製膜した。これを550℃30分、大気中にて焼成することにより添加物を焼失させ、以下実施例と同様に行った。
ソーラーシミュレーターにより擬似太陽光(AM1.5、1kW/m)を照射してI−Vトレーサーにより短絡電流、開放電圧、フィルファクターを測定することにより光電変換効率を測定した。各実施例、比較例の測定結果を表1に示す。また、酸化チタン膜の観察をデジタルマイクロスコープ(キーエンスV-700)にて行うことにより酸化チタン膜のクラック・ピンホールの評価を行った。
Figure 2005243498
Figure 2005243498
本発明は、色素が吸着された半導体電極層を有する光電極を備えた色素増感型太陽電池に利用出来る。
本発明の実施の形態に関わるシステムの概略図である。 本発明の実施の形態に係わる色素増感型太陽電池の断面図である。
符号の説明
1:色素増感型太陽電池
2:半導体電極
3:導電性基板
4:透明基板
5:電極層
6:酸化物半導体層
7:増感色素
8:対向電極
9:透明基板
10:対向電極層
11:電解質
12:ガスボンベ
13:圧力調整弁
14:高圧容器
15:酸化物半導体層の前駆体を含む溶液
16:対極
17:ヒーター
18:撹拌子































Claims (6)

  1. 導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させることを特徴とする酸化物半導体電極の製造方法。
  2. 導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析を一つの容器中にて行うことを特徴とする酸化物半導体電極の製造方法。
  3. 導電性基板と酸化物半導体層の前駆体と色素を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析と色素担持を一つの容器中にて行うことを特徴とする酸化物半導体電極の製造方法。
  4. 導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させて酸化物半導体電極を作製し、該酸化物半導体電極に電解質を介して対向電極を対向させることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
  5. 導電性基板と酸化物半導体層の前駆体を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析を一つの容器中にて行って前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させて酸化物半導体電極を作製し、該酸化物半導体電極に電解質を介して対向電極を対向させることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
  6. 導電性基板と酸化物半導体層の前駆体と色素を含む溶液を溶解した超臨界流体とを接触させて、洗浄と電析と色素担持を一つの容器中にて行って前記導電性基板に酸化物半導体層を生成させて酸化物半導体電極を作製し、該酸化物半導体電極に電解質を介して対向電極を対向させることを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
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