JP2005241994A - 画像表示装置 - Google Patents

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Takeshi Matsunaga
健 松永
Yoshinori Machida
義則 町田
Atsusuke Hirano
敦資 平野
Yoshiro Yamaguchi
善郎 山口
Yasushi Suwabe
恭史 諏訪部
Motohiko Sakamaki
元彦 酒巻
Kiyoshi Shigehiro
清 重廣
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Abstract

【課題】 画像表示媒体間の濃度差をなくすことが可能になり、均一な画像表示を行うことができる画像表示装置を提供する。
【解決手段】 制御部11は、表示パネル10を構成する複数の画像表示媒体1A〜1Dの各々の表示特性に応じて設定されたオフセット電圧を基準交番電圧V1に重畳して形成される電界を各画像表示媒体1A〜1Dにそれぞれ付与して初期化を行った後、表示すべき画像データに応じた書込み電圧V2によって形成される電界を画像表示媒体1A〜1Dに付与して各画像表示媒体1A〜1Dにそれぞれ分割画像を書き込み、表示パネル10として1つの画像を表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電界の付与により書換えが可能な複数の画像表示媒体を用いた画像表示装置に関し、特に、画像表示媒体間の濃度差をなくすことが可能になり、均一な画像表示を行うことができる画像表示装置に関する。
従来の画像表示装置として、電界の付与により書換えが可能な画像表示媒体を用いて画像表示を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)
特許文献1に記載された画像表示装置は、透光性を有する第1の基板とこれに対向配置された第2の基板との間に色および帯電特性が異なる2種類の粒子群を封入し、第1および第2の基板にそれぞれ設けた電極の間に画像信号に応じた電圧を印加し、これにより形成された電界に応じて粒子を移動させ、第1の基板を通して粒子色からなる所望の画像を表示させている。また、所望の画像を表示させる前に、交番電圧にオフセット電圧を付加した電圧により発生した交番電圧を基板間に付与する初期化を行っている。これにより、繰り返し表示を行っても、粒子の凝集体の発生を防止し、表示欠陥のない画像表示を行うことができる。
特開2003−5227号公報(段落[0052]、[0053]、[0065]、[0171])
しかし、従来の画像表示装置によると、画像表示媒体個々に初期化を行っても、複数の画像表示媒体を隣接して配置して表示パネルを構成した場合、媒体間にわずかな濃度差があっても見分けがつきやすいことから、均一な画像表示を行えないおそれがある。
従って、本発明の目的は、画像表示媒体間の濃度差をなくすことが可能になり、均一な画像表示を行うことができる画像表示装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、電界の付与により書換えが可能な複数の画像表示媒体を有する表示手段と、表示すべき画像データに応じた第1の電界を前記複数の画像表示媒体に付与する第1の電界付与手段と、前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性に応じてオフセット電圧値を設定する設定手段と、交番電圧に前記オフセット電圧値に対応するオフセット電圧を重畳して形成される第2の電界を、前記複数の画像表示媒体の対応する画像表示媒体にそれぞれ付与する第2の電界付与手段とを備えたことを特徴とする画像表示装置を提供する。
本発明の画像表示装置によれば、交番電圧に画像表示媒体の表示特性に応じたオフセット電圧を重畳して形成される電界を、画像表示媒体に付与することにより、画像表示媒体間の濃度差をなくすことが可能になり、均一な画像表示を行うことができる。
(画像表示装置の全体の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る画像表示装置の概略構成を示す。この画像表示装置100は、隣接して配置された複数の画像表示媒体1(1A〜1D)からなる表示パネル10と、この装置100の各部を制御する制御部11とを有し、この制御部11に、制御部11が実行する制御プログラムを記憶するプログラムメモリ12a、媒体データメモリ12b、画像メモリ12c、入力部13、LCD(液晶ディスプレイ)等の表示部14、各画像表示媒体1A〜1Dに基準となる交番電圧(以下「基準交番電圧」という。)V1にオフセット電圧(0Vを含む)を付加した交番電圧を初期化電圧として印加する初期化駆動回路15、および各画像表示媒体1A〜1Dに書込み電圧V2を印加する書込み駆動回路16を各々接続し、駆動回路15,16に第1のスイッチ17、オフセット電源18A〜18D、および第2のスイッチ19A〜19Dを接続して概略構成されている。
なお、表示パネル10を構成する画像表示媒体1の数は、4つに限定されず、2つあるいは5つ以上でもよい。また、複数の画像表示媒体1の配置は、マトリクス状の配置に限定されず、横一列、縦一列、斜方向に一列、あるいは分散した配置等のあらゆる配置が可能である。
(画像表示装置の各部の構成)
媒体データメモリ12bには、画像表示媒体1A〜1Dに対応して画像表示媒体1A〜1Dの配置位置を表す配置位置データ、表示特性を表す特性データ、オフセット電圧値等の画像表示媒体1A〜1Dの属性情報が記憶されている。配置位置データは、例えば、配置位置が1行,1列であれば、(1,1)、2行,1列であれば(2,1)というように行と列を指定する番号で表すことができる。特性データには、例えば、濃度特性、解像度,階調数,色数,色の種類,表示形式,表示速度等が含まれる。ここで、「濃度特性」とは、画像表示媒体1A〜1Dに付与される電圧又は電界と反射濃度との関係をいう。
この媒体データメモリ12bに記憶されるオフセット電圧値は、例えば、濃度測定に基づいて設定することができる。この場合、基準交番電圧(例えば±250V)V1にオフセット電圧(−5〜+5V)を重畳した交番電圧(初期化電圧)を各画像表示媒体1A〜1Dの表面側電極に印加し、このときの表面基板側の面の濃度(反射濃度)を反射濃度計(例えば、X−Rite社製、X−Rite404A)を用いて測定し、各画像表示媒体1A〜1Dの反射濃度がほぼ同一となるようにオフセット電圧を求め、それに対応する値をオフセット電圧値とする。
画像メモリ12cには、画像表示媒体1A〜1Dに対応して複数の記憶領域を有しており、各記憶領域には、画像表示媒体1A〜1Dに表示すべき分割画像データが記憶される。ここで、「分割画像データ」とは、各画像表示媒体1A〜1Dに分割画像データに基づく分割画像が表示された場合に、表示パネル10全体として一つの画像を形成するものをいう。なお、分割されていない4つの画像データに基づいて画像表示媒体1A〜1Dに独立した画像を表示してもよい。
入力部13は、表示パネル10に表示すべき画像データとして、メモリカード等の記録媒体から画像データを読み取る読取ユニットと、キーボート、マウス等の画像の入力指示、編集等を行う操作デバイスとを備える。これにより、入力部13から入力した画像を表示部14に表示し、その表示した画像のうち表示パネル10に表示する範囲を入力部13の操作により指定して、制御部11により4つの分割画像データを作成することができる。
第1のスイッチ17は、1つの共通接点Pcと、2つの個別接点P1,P2とを備え、制御部11からのスイッチ切換信号Ssに応じて共通接点Pcが個別接点P1,P2のいずれかに接続するように構成されている。
第2のスイッチ19A〜19Dは、画像表示媒体1A〜1Dに対応して設けられ、それぞれ1つの共通接点Pcと、2つの個別接点P1,P2とを備え、制御部11からのスイッチ切換信号Ssに応じて共通接点Pcが個別接点P1,P2のいずれかに接続するように構成されている。
オフセット電源18A〜18Dは、画像表示媒体1A〜1Dに対応して設けられ、制御部11からのオフセット設定信号Sa、Sb、Sc、Sdに基づいてオフセット電圧が初期化駆動回路15からの基準交番電圧V1に重畳されるように構成されている。
制御部11は、入力部13から入力された画像データ、および媒体データメモリ12bから読み出した画像表示媒体1A〜1Dの媒体データに基づいて、画像表示媒体1A〜1Dの各々に表示させる4つの分割画像データを生成し、各分割画像データを画像メモリ12cの対応する記憶領域にそれぞれ記憶するものである。
また、制御部11は、初期化時は、初期化駆動回路15およびオフセット電源18を制御して初期化電圧を各画像表示媒体1A〜1Dの表示面全体に印加させ、画像書込み時は、書込み駆動回路16を制御して単純マトリクス駆動により書込み電圧V2を画像表示媒体1A〜1Dの各画素に個別に印加させるように構成されている。なお、初期化電圧は、表示面全体に限らず、画素あるいはセル毎に印加してもよい。
(画像表示媒体の全体の構成)
図2は、画像表示媒体1を示す。この画像表示媒体1は、透光性を有する表面基板2と、表面基板2に対向配置された背面基板3と、表面基板2と背面基板3とを対向させて保持するとともに、基板2,3間の空間を基板2,3に平行な方向に区画してm×n個のセル4を形成する熱硬化性樹脂等からなる区画部材5と、セル4に封入された色および帯電特性が異なる白色粒子6Aおよび黒色粒子6Bからなる2種類の粒子群とを有して構成されている。
なお、本実施の形態では、1つのセル4が1つの画素に対応するが、これに限定されず、複数のセルで1つの画素を構成してもよく、1つのセルを複数の画素により構成してもよい。また、画像表示媒体がRGBあるいはCMYの3色を1画素としてカラー表示する場合、セルは画素を3色の領域に区画するものとしてもよい。
(画像表示媒体の各部の構成)
表面基板2は、透明ガラス基板等からなる表面基板部材20と、表面基板部材20上に形成された透明性を有するインジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電膜からなる複数のストライプ状の表面側電極21と、表面側電極21を保護するとともに粒子6A,6Bの帯電特性を安定化させるポリカーボネート等からなる誘電体膜22とを積層して構成されている。
表面基板部材20には、上記透明ガラス基板の他に、透光性を有する透明プラスチック基板,ポリカーボネート樹脂,アクリル樹脂,ポリイミド樹脂,ポリエステル樹脂等を用いることができる。
表面側電極21には、上記ITOの他に、透明性を有する、インジリウム,錫,カドミニウム,アンチモン等の酸化物、これらの複合酸化物、金,銀,銅,炭素,ニッケル等の単層膜、混合膜、あるいは複合膜を蒸着法あるいはスパッタリング法で100〜2000オングストロームの厚さとしたもの、あるいはポリピロール,ポリチオフェン等の有機導電性材料等を用いることができる。
誘電体膜22には、セル4に封入する粒子6A,6Bの帯電特性に応じて、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、共重合ナイロン、紫外硬化アクリル樹脂、非晶質テフロン(R)等を用いることができる。誘電体膜22を構成する絶縁性材料中に電荷輸送物質を含有させたものも用いることができる。電荷輸送物質を含有させることにより、粒子6A,6Bへの電荷注入による粒子帯電性の向上や、粒子6A,6Bの帯電量が極度に大きくなった場合に粒子6A,6Bの電荷を漏洩させ、粒子6A,6Bの帯電量を安定させるなどの効果を得ることができる。
背面基板3は、エポキシ樹脂等からなる背面基板部材30と、背面基板部材30上に形成された銅等からなり、横方向に延びる複数のストライプ状の背面側電極31と、背面側電極31を保護するとともに粒子6A,6Bの帯電特性を安定化させるポリカーボネート等からなる誘電体膜32とを積層して構成されている。なお、背面基板部材30として、表面基板2の表面基板部材20と同様の基板を用いてもよい。また、誘電体膜32には、表面基板3の誘電体膜22と同様に、セル4に封入する粒子6A,6Bの帯電特性に応じた材料を用いることができる。
区画部材5には、上記熱硬化性樹脂の他に、熱可塑性樹脂、電子線硬化樹脂、光硬化性樹脂、ゴム等の絶縁性材料を用いることができる。
白色粒子6Aと黒色粒子6Bは、例えば、相互の摩擦による摩擦帯電により、互いに異なる極性に帯電する。ここでは、白色粒子6Aは負に帯電しており、黒色粒子6Bは正に帯電している。例えば、誘電体膜22,32がポリカーボネート樹脂からなる場合、白色粒子6Aの平均帯電量は−16fC、黒色粒子6Bの平均帯電量は+16fCである。
(画像表示媒体の製造方法)
次に、この実施の形態に係る画像表示媒体1の製造方法の一例を説明する。
(1)各部の作製
表面基板2は、例えば、2mm厚さの透明ガラスからなる表面基板部材20上にITO膜をスパッタリングし、これを所定のパターンにエッチングして複数の表面側電極21を形成し、これらの表面側電極21上にモノクロロベンゼン45重量部に対してポリカーボネート樹脂5重量部を溶解させた溶液をディップコートし、乾燥して5μm厚さのポリカーボネート膜からなる誘電体膜22を形成することにより作製する。
背面基板3は、例えば、5mm厚さのエポキシ基板からなる背面基板部材30上に銅膜を貼り合せ、これを所定のパターンにエッチングして複数の背面側電極31を形成し、これらの背面側電極31上にモノクロロベンゼン45重量部に対してポリカーボネート樹脂5重量部を溶解させた溶液をディップコートし、乾燥して5μm厚さのポリカーボネート膜からなる誘電体膜32を形成することにより作製する。
区画部材5は、例えば、背面基板3の誘電体膜32上に熱硬化性樹脂からなるインクをスクリーン印刷し、オーブン中で110℃に加熱して焼成を行う処理を、所望の高さになるまで複数回繰り返すことにより、背面基板3上に作製する。
白色粒子6Aは、例えば、体積平均粒径20μmの酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状微粒子(積水化成品工業(株)性テクポリマーMBX−20−ホワイトを分級)100重量部にイソプロピルトリメトキシシラン処理したチタニアの微粉末0.4重量部を外添して得る。シラン処理されたチタニアの微粉末は、粒子の帯電性を適性レベルに抑制し、粒子の流動性を高いレベル保つ作用がある。シラン処理されたチタニアの微粉末の添加量は、白色粒子6Aの径と微粉末の径とにより適宜調整される。添加量が多過ぎると白色粒子6Aの表面から遊離する微粉末が発生し、これらが黒色粒子6Bの表面に付着すると、黒色粒子6Bの帯電極性が白色粒子6Aの帯電極性と同様となり、黒色粒子6Bが白色粒子6Aと同方向へ移動するので好ましくない。粒子100重量部に対するチタニアの量は、好ましくは0.05〜1.0重量部、より好ましくは0.1〜0.5重量部である。
黒色粒子6Bは、例えば、体積平均粒径20μmのカーボン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状微粒子(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−20−ブラックを分級)を用いる。
(2)各部の組立て
上記のようにして作製された表面基板2、区画部材5を有する背面基板3、および粒子6A,6Bの組立てを説明する。
まず、摩擦帯電等によって帯電した白色粒子6Aと、この白色粒子6Aと反対の極性に帯電した黒色粒子6Bを所定の重量比、例えば、2対1の割合で混合し、これらを背面基板3上に形成された区画部材5の開口部にスクリーンを通して振るい落とす。区画部材5の上面に付着した白色粒子6Aおよび黒色粒子6Bは、シリコンゴム製ブレードで除去する。
次に、区画部材5の上面、あるいは区画部材5の上面に接する表面基板3の面に接着剤を塗布し、表面基板2の誘電体膜22側と背面基板3の誘電体膜32側とを重ね合わせ、クランプあるいはクリップにより固定する。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂,キシレン樹脂等の熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート,ウレタンアクリレート等のUV硬化型樹脂、ポリプロピレン,ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、アクリロニトリル成分重合体,ビニルアルコール成分重合体等の耐透気性樹脂などを用いることができる。
次に、区画部材5の外周を封止部材により封止する。封止部材としては、区画部材5と表面基板2とを接着する接着剤と同様の熱硬化性樹脂、UV硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、耐透気性樹脂等を用いることができる。以上のようにして画像表示媒体1A〜1Dが製造される。
(画像表示媒体の濃度特性)
図3は、画像表示媒体1の濃度特性の一例を示す。同図は、表面側電極21に印加した電圧と反射濃度との関係を示す。反射濃度は、反射濃度計(X−Rite社製、X−Rite404A)で測定したものである。測定方法としては、まず、表面側電極21に+300Vのパルス電圧を30msec印加して表面基板2側の面を白表示させる。次いで、表面側電極21に負のパルス電圧を30msec印加し、表面基板2側の面の濃度を反射濃度計で測定する。その後、表面側電極21に再度+300Vの電圧を30msec印加して表面基板2側の面を再び白色表示させる。上記の処理を、印加する負のパルス電圧の電圧値を−300Vから0Vの間で徐々に変えながら繰り返した。
また、上記と同様に、表面側電極21に−300Vの電圧を30msec印加し、表示切替え前の表面基板2側の面を黒色表示させる。次いで、表面側電極21に正のパルス電圧を30msec印加し、同様に表面基板2側の面の濃度を反射濃度計で測定する。その後、表面側電極21に再度−300Vの電圧を30msec印加して表面基板2側の面を再び黒色表示させる。上記の処理を、印加する正のパルス電圧の電圧値を0Vから+300Vの間で徐々に変えながら繰り返した。
図3から明らかなように、印加電圧が±280Vで黒色表示も白色表示も反射濃度がほぼ飽和していることが分かる。このときの反射濃度を「飽和濃度」という。この場合の飽和濃度は、黒色表示が約1.67、白色表示が約0.4であり、コントラストの高い表示を行うことができることが分かる。
図4および図5は、基準交番電圧V1にオフセット電圧Voを付加した場合の飽和濃度の変化を示す。図4は、白色表示の場合、図5は黒色表示の場合を示す。所定の周波数(例えば400Hz)の基準交番電圧(例えば±250V)V1に、−5〜+5Vの範囲で変化させたオフセット電圧Voを重畳させて得られた交番電圧を初期化電圧V3として表面側電極21に印加し、表面基板2側の面の濃度を図3と同様の反射濃度計を用いて測定した。
なお、基準交番電圧V1の周波数は、20Hz〜20kHzの範囲が好ましい。20Hzより小さいと、粒子6A,6Bの凝集による表示欠陥の発生のおそれがあるからであり、20kHzより大きいと、粒子6A,6Bの移動が追従できなくなるからである。
図4から明らかなように、オフセット電圧−5〜+5Vの範囲において、反射濃度が0.39〜0.41と直線的に変化していることが分かる。また、図5から明らかなように、オフセット電圧−5〜+5Vの範囲において、反射濃度が1.66〜1.68と直線的に変化していることが分かる。画像表示媒体1の構成要素の材質や寸法等のばらつきによって粒子6A,6Bの帯電量や基板2,3との付着力等が異なるため、同じ印加電圧でも画像表示媒体1によって黒色表示および白色表示の飽和濃度が異なってくる。しかし、図4および図5から明らかなように、オフセット電圧Voの値を画像表示媒体1A〜1Dに応じて設定することにより、反射濃度0.02の範囲で微調整できることが分かる。
(画像表示装置の動作)
次に、この実施の形態に係る画像表示装置1の動作を説明する。なお、媒体データメモリ12bには、画像表示媒体1A〜1Dに対応してオフセット電圧値が記憶されているものとする。また、画像メモリ12cの各記憶領域には、それぞれ分割画像データが記憶されているものとする。
制御部11は、プログラムメモリ12aに記憶されている制御プログラムに基づき、この装置100の各部に対して後述する初期化制御および画像表示制御を行う。
初期化制御において、制御部11は、初期化駆動回路15を制御して基準交番電圧V1を出力させ、第1のスイッチ17および各第2のスイッチ19A〜19Dにスイッチ切換信号Ssを送り、各スイッチ17,19A〜19Dの共通接点Pcを個別接点P1側に接続させる。
また、制御部11は、媒体データメモリ12bに記憶されている画像表示媒体1A〜1Dに対応するオフセット電圧値に基づいて、各オフセット電源18A〜18Dにオフセット設定信号Sa〜Sdを送る。初期化駆動回路15から出力された基準交番電圧V1にオフセット電圧が重畳され、その交番電圧が初期化電圧V3として表面側電極21に印加される。これにより、各画像表示媒体1A〜1Dの粒子6A,6Bが基板2,3間を往復して初期化される。
画像書込み制御において、制御部11は、画像メモリ12cに記憶された分割画像データに基づいて書込み駆動回路16を制御するとともに、第1のスイッチ17および各第2のスイッチ19A〜19Dにスイッチ切換信号Ssを送り、各スイッチ17,19A〜19Dの共通接点Pcを個別接点P2側に接続させる。書込み駆動回路16は、制御部11の制御の下、単純マトリクス駆動により書込み電圧V2として直流電圧(+280V又は−280V)を各画像表示媒体1A〜1Dの表面側電極21に印加する。電極21,31間に電界が形成され、電界の向きに応じて粒子6A,6Bが移動し、各画像表示媒体1A〜1Dに分割画像が表示され、表示パネル10として1つの画像が表示される。
(一つの画素の表示動作)
ここで、一つの画素の表示動作を図6および図7を参照して説明する。図6は、一つの画素に対応する表面側電極21に印加される電圧波形の一例を示す。図7は、図6に示す電圧が印加された場合の粒子6A,6Bの挙動を示し、図7(a)は、図6の時間t1〜t2、図7(b)は、図6の時間t2〜t3、図7(c)は、図6の時間t4〜t5、図7(d)は、図6の時間t5以降にそれぞれ対応する。
(1)初期化(時間t0〜t1)
図6に示すように、時間t0〜t1に渡り、基準交番電圧(±250V)V1にオフセット電圧Voを重畳させた交番電圧を初期化電圧V3として表面側電極21に印加すると、粒子6A,6Bは、基板2,3間を往復運動し、初期化される。
(2)白表示(時間t1〜t2)
図6に示すように、時間t1〜t2に渡り、直流電圧(+280V)を画像書込み電圧V2として表面側電極21に印加すると、図7(a)に示すように、白色粒子6Aは負に帯電しているため、表面基板2側に移動し、黒色粒子6Bは正に帯電しているため、背面基板3側に移動し、表面基板2側に白が表示される。
(3)白表示維持(時間t2〜t3)
図6に示すように、時間t2〜t3に渡り、表面側電極21への電圧の印加を停止しても、図7(b)に示すように、誘電体膜22,32により電界が維持されるため、白色粒子6Aは表面基板2側に保持され、黒色粒子6Bは背面基板3側に保持され、白表示が維持される。
(4)初期化(時間t3〜t4)
図6に示すように、時間t3〜t4に渡り、基準交番電圧(±250V)V1にオフセット電圧Voを重畳させた交番電圧を初期化電圧V3として表面側電極21に印加すると、粒子6A,6Bは、基板2,3間を往復運動し、初期化される。
(5)黒表示(時間t4〜t5)
図6に示すように、時間t4〜t5に渡り、直流電圧(−280V)を画像書込み電圧V2として表面側電極21に印加すると、図7(c)に示すように、白色粒子6Aは負に帯電しているため、背面基板3側に移動し、黒色粒子6Bは正に帯電しているため、表面基板2側に移動し、表面基板2側に黒が表示される。
(6)黒表示維持(時間t5〜)
図6に示すように、時間t5以降、表面側電極21への電圧の印加を停止しても、図7(d)に示すように、誘電体膜22,23により電界が維持されるため、白色粒子6Aは背面基板3側に保持され、黒色粒子6Bは表面基板2側に保持され、黒表示が維持される。
(実施の形態の効果)
この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)各画像表示媒体1A〜1Dに応じてオフセットさせた交番電圧を用いて初期化を行っているので、媒体1A〜1D間で濃度が均一な画像を表示することができる。
(ロ)画像表示の前に初期化を行っているので、繰り返し表示を行っても、粒子の凝集体の発生を防止することができ、また、切り替え前の画像濃度が切り替え後の画像濃度に影響を及ぼすことがなくなり、安定した画像表示を行うことができる。
(ハ)初期化電圧V3を書込み電圧V2より低くしているので、画像表示媒体1A〜1Dの劣化を抑えることができる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は、上記各実施の形態、上記各実施例に限定されず、その要旨を変更しない範囲内で種々変形実施が可能である。例えば、媒体データメモリ12bに、各画像表示媒体の図3に示すような濃度特性を記憶させておき、制御部11が濃度特性に基づいてオフセット電圧値を設定してもよい。また、1つの画像表示媒体の濃度特性と他の画像表示媒体の濃度特性との関係に基づいてオフセット電圧値を設定してもよい。
また、媒体データメモリ12bに−4,−2,0,2,2Vというように複数のオフセット電圧値を記憶させておき、画像表示媒体の表示特性に応じてオフセット電圧値として選択してもよい。
また、上記実施の形態では、初期化電圧を印加した後、画像書込み電圧を印加したが、画像書込み電圧を印加した後、初期化電圧を印加してもよい。但し、初期化電圧を印加した後、長い時間表示を行わなかった場合は、画像書込み電圧を印加する前に初期化電圧を印加するのが好ましい。長い時間表示を行わないと、粒子の種類によっては帯電量が低下して画質不良を招くおそれがあるが、画像表示を行う前に初期化を行うことにより、粒子同士あるいは粒子と基板との衝突による摩擦帯電によって粒子の帯電量を復帰させることができる。
また、上記実施の形態では、画像表示を行う度にその前に初期化を行ったが、画像表示を複数回行う毎に初期化を行ってもよい。粒子の凝集体の形成、粒子の区画部材への付着、粒子の重力による落下等が画像表示毎に徐々に進行するが、画像表示を複数回行う毎に初期化を行うことにより、数回から数十回の画像表示の切換えなら、それらが表示欠陥として認識されなくなる。
また、上記実施の形態では、初期化電圧を画像書込み電圧より小さくしたが、画像書込み電圧より大きくしてもよい。これにより、セルサイズを大きくすることができる。また、画像書込み電圧より低い初期化電圧と高い初期化電圧を用意し、これらの初期化電圧を適宜印加するようにしてもよい。例えば、初期化を何回かに1回電圧の高い方の初期化電圧を印加することにより、高い方の初期化電圧を毎回用いたことによる画像表示媒体の劣化を抑えることができる。
また、上記実施の形態では、単純マトリクス駆動について説明したが、表面基板側と背面基板側にそれぞれ画素電極を配置してアクティブマトリクス駆動を行ってもよい。また、本実施の形態では、背面側電極31が接地されているが、駆動時に背面側電極31に0Vが印加される構成でもよく、表面側電極と背面側電極にそれぞれ電圧を印加してもよい。これはアクティブマトリクス駆動においても同様である。
本発明の実施の形態に係る画像表示装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示媒体の断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示媒体の濃度特性の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示媒体のオフセット電圧を付加した場合の濃度特性の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示媒体のオフセット電圧を付加した場合の濃度特性の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置で使用するパルス電圧波形の一例を示す図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る画像表示媒体の1つの画素への画像書込み動作を示す図である。
符号の説明
1,1A〜1D 画像表示媒体
2 表面基板
3 背面基板
4 セル
5 区画部材
6A 白色粒子
6B 黒色粒子
10 表示パネル
11 制御部
12a プログラムメモリ
12b 媒体データメモリ
12c 画像メモリ
13 入力部
14 表示部
15 初期化駆動回路
16 書込み駆動回路
17 第1のスイッチ
18A〜18D オフセット電源
19A〜19D 第2のスイッチ
20 表面基板部材
21 表面側電極
21a 引出線
22 誘電体膜
30 背面基板部材
31 背面側電極
31a 引出線
32 誘電体膜
100 画像表示装置
Pc 共通接点
P1,P2 個別接点
Sa,Sb、Sc,Sd オフセット設定信号
Ss スイッチ切換信号
V1 基準交番電圧
V2 書込み電圧
V3 初期化電圧

Claims (8)

  1. 電界の付与により書換えが可能な複数の画像表示媒体を有する表示手段と、
    表示すべき画像データに応じた第1の電界を前記複数の画像表示媒体に付与する第1の電界付与手段と、
    前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性に応じてオフセット電圧値を設定する設定手段と、
    交番電圧に前記オフセット電圧値に対応するオフセット電圧を重畳して形成される第2の電界を、前記複数の画像表示媒体の対応する画像表示媒体にそれぞれ付与する第2の電界付与手段とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記画像表示媒体は、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、前記一対の基板間に封入され、前記第1および第2の電界に応じて前記一対の基板間を移動する色および帯電特性が異なる複数種類の粒子群とを備えたことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記一対の基板は、前記第1および第2の電界を付与するための電圧が印加される一対の電極を有することを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
  4. 前記表示特性は、前記第2の電界と画像表示濃度との関係を示す濃度特性であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  5. 前記設定手段は、前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性を記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性に基づいて前記オフセット電圧値を設定することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  6. 前記設定手段は、前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性を記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性のうち1つの画像表示媒体の表示特性とこの表示特性と他の画像表示媒体の表示特性との関係に基づいて前記オフセット電圧値を設定することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  7. 前記設定手段は、複数のオフセット電圧値を記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された前記複数のオフセット電圧値から前記画像表示媒体の表示特性に応じて選択し、この選択したオフセット電圧値を前記オフセット電圧値として設定することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  8. 電界の付与により書換えが可能であって、隣接して配置された複数の画像表示媒体を有する表示手段と、
    前記表示手段に表示すべき画像データを入力する入力手段と、
    前記画像データに基づいて、前記複数の画像表示媒体の配置位置に対応して前記複数の画像表示媒体に表示させる複数の分割画像データを生成する生成手段と、
    前記複数の分割画像データに応じた第1の電界を前記複数の画像表示媒体に付与する第1の電界付与手段と、
    前記複数の画像表示媒体の各々の表示特性に応じてオフセット電圧値を設定する設定手段と、
    交番電圧に前記オフセット電圧値に対応するオフセット電圧を重畳して形成される第2の電界を、前記複数の画像表示媒体の対応する画像表示媒体にそれぞれ付与する第2の電界付与手段とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
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