JP2005240982A - 電動工具用の動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラッチがスリップする状態で所定のトルクを、安定的にしかもより長期間伝達できる電動工具用の動力伝達装置を提供することおよびこれを用いたコアドリルを提供すること。
【解決手段】 動力源からの回転が入力されるギア30と、当該ギア30と同軸上に配置されており、ギア30の回転を先端工具側に伝達する円盤形状の回転体41,50と、前記ギア30と回転体41,50との間に設置されており、当該ギア30および/または回転体41,50の側面に押しつけられた状態になっている摩擦部材とを有しており、ギア30および/または回転体41,50と摩擦部材との間の摩擦を利用してギア30の回転を回転体に伝達するコアドリル用の動力伝達装置において、摩擦部材として、相互に離間した位置に配置される2以上の摩擦面70aを有する摩擦部材70を用いる。
【選択図】 図3





Description

本発明は、動力源の回転を先端工具に伝達する電動工具用の動力伝達装置に関し、特に、クラッチ機構に特徴を有する動力伝達装置に関する。
コアドリル等の電動工具は、通常、モータ(動力源)に過大なトルクが加わること防止するために、動力伝達部にクラッチを備えている。そして、小型軽量であることが要求される電動工具では、一般に、構造が比較的簡単である、いわゆるスリップクラッチが採用されている。スリップクラッチは、平板からなる円盤形状またはドーナツ形状の摩擦板をギア、クラッチ板あるいは回転軸等の回転体で挟みつけた構造になっており、相互に押し付けられた接触面の摩擦を利用して回転を伝達するようになっている(特許文献1参照)。そして、押付け力の強さを調節することで、スリップクラッチによって伝達できる最大トルク値を調節できるようになっており、伝達するトルクが所定の最大トルクに達すると、摩擦板がスリップする状態になり、モータに過大なトルクが加わることが防止されるようになっている。
特開平10−296574号公報
ところで、電動工具としては、作業効率等を考えると、クラッチが作動している状態でできるだけ長時間使用できるものが望ましい。つまり、電動工具用のスリップクラッチとしては、スリップ状態になってもモータ側から先端工具側に、所定のトルクを安定した状態でできるだけ長く伝達し続けることができるものが望ましい。
ところが、従来のスリップクラッチでは、スリップの回数あるいは総スリップ時間が増えるに連れてスリップ状態での伝達トルクが急激に低下し、あるいは比較的短時間(短期間)で焼きつきが生じてしまうという不具合があった。したがって、従来の電動工具は、スリップクラッチが一旦スリップ状態になってしまうと、その後比較的短い時間(短い期間)しか使用できない。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、クラッチがスリップする状態で所定のトルクを、安定的にしかもより長期間伝達できる電動工具用の動力伝達装置を提供することおよびこれを用いたコアドリルを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明は、動力源からの回転が入力されるギアと、当該ギアと同軸上に配置されており、ギアの回転を先端工具側に伝達する円盤形状の回転体と、前記ギアと回転体との間に設置されており、当該ギアおよび/または回転体の側面に押しつけられた状態になっている摩擦部材とを有しており、ギアおよび/または回転体と摩擦部材との間の摩擦を利用してギアの回転を回転体に伝達するコアドリル用の動力伝達装置であって、前記摩擦部材が、相互に離間した位置に配置される2以上の摩擦面を有するものであることを特徴とするものである。
摩擦部材の摩擦面を2以上に分割すると、摩擦面間に隙間ができることとなり、この隙間を通って潤滑油が流動しやすくなったり、摩擦面に潤滑油が補給されやすくなったりする。また、これに伴い、スリップ時に発生する材料粉が潤滑油と共に排出されやすくなる。さらに、隙間があると、摩擦で発生した熱が発散しやすくなる。このように、潤滑油の補給性、熱の発散性および材料粉の排出性が向上すると、スリップ状態における摩擦面の状態の急変が防止されることとなり、スリップ状態での伝達トルクがより安定し、しかも安定したトルクを長時間伝達できるようになると考えられる。トルクが安定していると、スリップ状態での電動工具の操作性が良く、例えば電動工具を停止させる操作を迅速、簡単且つ確実に行うことができる。なお、上記摩擦部材としては、例えば、平板からなるドーナツ形の摩擦部材の摩擦面に、放射状あるいは同心円状の溝を形成したようなものを挙げることができる。潤滑油の補給性、熱の発散性および材料粉の排出性を考慮すると、同心円状の溝が形成された摩擦部材よりも放射状の溝が形成された摩擦部材の方がより好ましい。
ところで、スリップクラッチの摩擦部材の摩擦面に給油できれば、より長時間のスリップ動作に耐えられるようになると考えられるが、摩擦部材の摩擦面は相手方の面に密着する状態で接しており、粘度の低い潤滑油を用いたとしても摩擦面への給油は困難である。また、ハンドタイプ等の電動工具では、メンテナンスフリー化等の観点から摩擦部材周辺の潤滑に粘度の高いグリスが使用される場合があり、この場合、摩擦面への給油は粘度の低い潤滑油を用いる場合よりもさらに困難である。この点、本発明は、摩擦面に給油する方法ではなく、摩擦面を2以上に分割することでスリップ状態における伝達トルクを安定させ耐久性を向上させるものであり、潤滑にグリスが使用されているハンドタイプの電動工具において伝達トルクの安定化および耐久性の向上を実現する場合により好適であるといえる。
また、摩擦部材のスリップ状態でのトルクが安定する構造について、さらに検討した。摩擦部材は、与圧された状態で用いられるものであり、スリップ開始トルクは、主に、摩擦部材の摩擦面の面条件と与圧の強さとの関係で調整される。そして、従来のスリップクラッチでは、摩擦部材を両側から挟んだ構造を採用しており、摩擦部材の両側面が摩擦面として機能している。ところが、両摩擦面の面条件が全く同じであることは稀であり、むしろ面条件に差があるのが通常である。このように、面条件が異なる複数の摩擦面があるものにおいて与圧を設定すると、与圧と摩擦面との関係が摩擦面数と同数発生することとなり、スリップ開始トルクが、摩擦面数と同数設定されることになる。ところが、摩擦板の両摩擦面は表裏一体に位置するものであるなど摩擦部材周辺の状態は単純ではなく、両設定状態の把握は容易でない。また、摩擦面が複数あってもスリップしやすい摩擦面が優先的にスリップすることから、実質的には一方の摩擦面だけが摩擦面として機能する場合が多い。このような場合、スリップしやすい摩擦面に応じた設定をすればよいことになるが、実際にはいずれの摩擦面がスリップしやすいか判別することは容易でない。
このような検討の結果であるが、摩擦部材の設置構造としては、従来のように摩擦部材を両側から挟む状態よりも、摩擦部材に接するギアまたは回転体のいずれかに摩擦部材を取付ける構造の方が好ましい。このように、摩擦部材をギアや回転体に取付けた構造にすると、摩擦面が1面側だけになり、スリップ開始トルクをより容易且つ正確に設定できるようになる。なお、組み立て易さ等を考慮すると、摩擦部材をギアに取付ける構造がより好ましい。
さらに、より耐久性に優れる動力伝達装置について検討した。例えば、平板からなるドーナツ形の従来の摩擦部材を用いたスリップクラッチでは、使用していくうちに摩擦部材において焼きつきが発生することがある。この点について、例えば、摩擦部材の摩擦面に放射状等の溝を形成して摩擦面を2以上に分割すると、ある程度の改善が見られるが十分でなかった。そこで、摩擦板の摩擦面について詳細に検討したところ、従来の摩擦部材の摩擦面は、微視的に見ると、その全面で相手方に接触しているわけではないと推察されることが解った。より具体的にいうと、摩擦面全面のうち、実際に摩擦面として機能している面の割合は非常に小さいと推察されることが解った。実際に接触している面の割合が非常に小さいため、局部的に、平均面圧(計算値)を大きく超える押しつけ力が加わっていると推察される。このような状態では、摩擦面の急激な磨耗や表面剥離等の材料破壊が起きたり、摩擦面での表面破壊により生じた破壊片が外部に排出されずに残るようなことが起こりやすい。そして、その後、焼きつき現象が発生するとクラッチの滑り機能が失われることになる。
そこで、さらに検討したところ、摩擦部材としては、ギアに対してそれぞれ独立して着脱可能である2以上の摩擦部材片からなり、各摩擦部材片が摩擦面を有するものがより好ましいことが解った。平板ドーナツ形の従来の摩擦部材の摩擦面よりも、本発明に係る摩擦部材片の摩擦面の方が面積が小さく、その分、より高い面精度の摩擦面を容易に得ることができるからであると考えられる。また、摩擦部材を独立した複数の摩擦部材片で構成すると、面精度が均一で優れたものだけを選んで使用することによって比較的簡単に面精度を向上させることができるからであると考えられる。このような本発明によれば、面精度がより高い摩擦面を用いることができることとなり、局部的に大きな押しつけ力が加わるようなことがより確実に防止される。その結果、摩擦面における焼きつき現象の発生が防止されることとなり、摩擦部材延いては動力伝達装置の耐久性が向上する。
なお、各摩擦部材片をギアに取付ける構造としては、例えば、ギアの側面に摩擦部材片取付用の穴を形成し、各摩擦部材片に設けた突起を当該穴に抜き差し自在に差し込むような構造が考えられる。また、ギアの側面に穴を比較的多めに形成しておけば、ギアに取付ける摩擦部材片の数を調整することで摩擦面の面積(摩擦面の面条件のひとつ)を調整することができるという利点がある。例えば、穴が6つである場合であれば、6つ全ての穴に摩擦部材片を取り付ける場合の他、6つのうちの、例えば2つ、3つまたは4つに飛び石状に摩擦部材片を取付けることで摩擦面の面積を調整することができる。摩擦面の面積を調整できれば、主に摩擦面の面条件と与圧とで設定されるスリップ開始トルクの設定の自由度が広がることから、設定トルク(スリップ開始トルク)を所望のトルクに設定することがより容易になる。なお、最大伝達トルクは、例えば搭載されているモータの定格トルク等を考慮して設定される。
さらに、摩擦部材片に形成する摩擦面としては、種々の形状が考えられるが、円形が好ましい。摩擦面が円形でなければ、与圧が同じであっても摩擦面の向きによってスリップ開始トルクが異なる可能性があるが、摩擦面が円形であればどのような向きで取付けられたとしても与圧と摩擦面との関係が一定になるからである。また、摩擦部材片をギアに取付けるとき、摩擦部材片の向きを気にする必要がないので取付けが容易であるという利点がある。
以上のように、本発明に係るコアドリル用の動力伝達装置によれば、スリップクラッチがスリップする状態で、所定のトルクを安定的に伝達できるので、スリップ状態での電動工具の操作性に優れる。操作性が確保されれば、例えば、スリップ状態になったときに迅速、簡単且つ確実に停止できる。
以下、本発明に係るコアビットの好適な実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1において、符号「1」は、いわゆるハンドタイプのコアドリル(電動工具)である。このコアドリル1は、動力源であるモータ11が一体的に組み込まれたものであり、モータ11とコアビット(先端工具)12との間に、モータ11の回転を伝達する動力伝達部(動力伝達装置)13が組み込まれている。また、コアドリル1は、握り手14を有しており、この握り手14の部分にスイッチ1aが設けられている。このスイッチ1aをオンオフすることでコアドリル1を動作させ、停止させることができる。
図2に示されるように、動力伝達部13は、モータ11の回転を伝達する入力軸20の先端ギア21に噛み合うギア30を有する。このギア30は、その内径部にブッシュ31が装着されており、コアビット1の筐体1bに回転自在に支持される第1軸体40に、摺動可能な状態で軸支されている。したがって、ギア30は、第1軸体40の回転状態とは無関係に、入力軸20の先端ギア21の回転に従って回転する。また、第1軸体40には、変速に用いられる3つの第1〜第3変速歯車41,42,43が一体的に形成されている。そして、第1軸体40上のギア30から変速歯車41,42,43への回転の伝達は、次に説明するスリップクラッチ機構を介して行われる。
図2,3に示されるように、第1軸体40上には、変速歯車41,42,43およびギア30の他、ギア30に隣接する位置に配置されている円盤形状のクラッチ円板50および皿ばね60が外挿されている。このうち、クラッチ板50は、第1軸体40に一体的に固定されており、皿ばね60は、第1軸体40に対して回転自在に外挿されている。そして、ギア30と第1変速歯車41との間には、摩擦部材(摩擦部材片)70が介在されており、ギア30とクラッチ円板50との間にも同様に、摩擦部材70が介在されている。さらに、第1軸体40には、皿ばね60およびクラッチ円板50をギア30に押し付ける締付け用のナット80が螺合されている。ナット80は、組み立て状態では、皿ばね60をギア30側に押しつけるものとして用いられる。したがって、ギア30と第1変速歯車(回転体)41は、摩擦部材70を介して相互に押しつけられた状態になっている。また、ギア30とクラッチ円板(回転体)50も、同様に、摩擦部材70を介して相互に押しつけられた状態になっている。このように与圧状態にしておくと、ギア30の回転を第1変速歯車41およびクラッチ円板50に摩擦を利用して伝達できる。
そして、図4に示されるように、摩擦部材70は、平面状の摩擦面70aを有する円筒形状の大径部71と円筒形状の小径部72とが一体になっている段付きの円筒形部材であり、ギア30に取付けられた状態で用いられる。取付けられる側のギア30は、両側面に開口する6つの貫通穴32を有する。つまり、摩擦部材70は、その小径部72をギア30の貫通穴32に嵌め込んだ状態でギア30に取付けられる。そして、図示されるように、本実施形態では、摩擦部材70は、ギア30の各側面に4つずつ取付けられている。各摩擦部材70は、ギア30に対してそれぞれ独立して着脱可能な状態で取付けられており、他の摩擦部材70から離間した位置に独立して配置される状態で取付けられている。
以上の説明から解るように、第1変速歯車41やクラッチ円板50は、独立して配置される複数の円形の摩擦面70aにて摩擦部材70に接触している。したがって、ギア30の回転は、摩擦面70aにおける摩擦が利用されて、第1変速歯車41やクラッチ円板50に伝達される。そして、第1変速歯車41は、第1軸体40に一体的に形成されており、クラッチ板50は、第1軸体40と一体的に回転するように組み付けられている。したがって、第1変速歯車41およびクラッチ円板50の回転は、直接、第1軸体40に伝達される。なお、本実施形態のコアドリル1は、ナット80を締付けることで摩擦面70aを第1変速歯車41やクラッチ円板50に押しつける構造であり、ナット80の締付け状態を調節することで動力伝達部3の最大伝達トルクの設定を調節できるようになっている。そして、このコアドリル1では、ギア30に取付ける摩擦部材70の数を増減させることによっても最大伝達トルクの設定を調節できる。
また、図2に示されるように、動力伝達部13は、第1軸体40の第1〜第3変速歯車41,42,43に対応する従動側の3つの第4〜第6変速歯車91,92,93が取付けられた第2軸体90を有しており、これらの変速歯車を介して第1軸体40から第2軸体90に回転が伝達される。なお、従動側の変速歯車91,92,93のうち、第2軸体90と常に一体的に回転するのは、第5変速歯車92だけであり、図2に示される状態では、第2変速歯車42から従動側の第5変速歯車92に回転が伝達される。また、第5変速歯車92は、第2軸体90に沿ってその軸方向に移動できるようになっており、第5変速歯車92が図中右側に移動してその歯92aと第4変速歯車91の歯91aとが噛み合う状態になると、変速歯車41から従動側の第4変速歯車91に回転が伝達される状態になる。他方、第5変速歯車92が図中左側に移動し、その歯92bと第6変速歯車93の歯93aとが噛み合う状態になると、第3変速歯車43から従動側の第6変速歯車93に回転が伝達される状態になる。また、第2軸体90の一端には、コアビット12を装着するための取付けヘッド94が取付けられており、第2軸体90が回転すると取付けヘッド94に取付けられたコアビット12が回転する。
なお、ギア30に形成する穴の数は、本実施形態では6つであるが、特に限定されるものではなく、ギアの強度が保たれる範囲で所望の数にすることができる。また、本実施形態では、全ての貫通穴32の中心がギア30の回転軸を中心とする1つの円の上に位置するように貫通穴32が設けられているが、ギアの30の直径が摩擦部材70の大径部71の直径に比べて極めて大きい場合、ギア30の回転軸を中心とする円を2つ以上にして各円上に穴を設けるようにすることで穴の数を増やしてもよい。そして、設ける穴は貫通穴でなくてもよい。
また、図5に示されるように、ギア30は、その両側面に貫通する貫通穴32の他に、貫通穴32に直交しており半径方向に延びる穴33を有する。穴33は、ギア30の歯部および第1軸体40に対面する内径面に開口を有する貫通穴である。また、図4および図5に示されるように、メタルブッシュ31にも穴31aが形成されており、メタルブッシュ31は、その穴31aとギア30の穴33とが連通するように取り付けられている。したがって、ギア30の穴33の第1軸体40側の開口は、メタルブッシュの穴31aを介して外界に連通している。このような穴31a,33は無くてもよいが、形成されていると、メタルブッシュ31と第1軸体40との間に供給された潤滑油が穴33を通って摩擦部材70の小径部72やギア30の歯部に供給される。小径部72に供給された潤滑油は、さらに小径部72と貫通穴32の開口との隙間を通って摩擦部材70の摩擦面70aに供給される。特にコアドリル使用時にあっては、ギア30は回転状態にあり、遠心力によってより多くの潤滑油が供給される。したがって、第2実施形態のギア30を用いるとより、潤滑油の補給性、熱の発散性および材料粉の排出性が向上し、スリップ状態での伝達トルクがより安定する。
このようなコアドリル1を使用する場合は、握り手を握ることでスイッチ1aをオン状態にする。すると、モータ11が作動し、その回転が動力伝達部13を介してコアビット12に伝達されてコアビット12が回転する状態になる。この状態で回転するコアビット12をコンクリート構造物等の所定の穿孔位置に押しつけると、穿孔作業を行うことができる。穿孔作業を行っているときに、コアビット12の刃先がコンクリート構造物に噛み込むなど、モータ11の負荷が大きくなり、伝達トルクが最大伝達トルクに達すると、摩擦部材70の摩擦面70aがスリップ状態になり、モータ11に過大なトルクが加わることが防止される。
また、実施形態のコアドリル1は、図6に示されるように、固定台2に装着した状態で使用できる。コアドリル1は、握り手のスイッチ1aとは別に側面にもスイッチ1cを有しており、いずれのスイッチを使用するかを選択するための切り換え(不図示)を有している。コアドリル1を固定台2に装着して使用する場合は、通常、側面のスイッチ1cが便利であり、このスイッチ1cをオンにするとモータが作動し、上記ハンドタイプのコアドリル同様、穿孔位置にコアビット(不図示)12を押しつけることで穿孔作業を行うことができる。
コアドリルの動力伝達部のスリップ動作試験
実施形態のコアドリル1と比較例のコアドリルについて、動力伝達部のスリップ動作試験を行った。比較例のコアドリルは、動力伝達部13のギア30および摩擦部材70に相当する部品として従来の部品を用いたものであった。具体的には、比較例では、ギア30に相当するギアとして貫通穴を有していないギアを用いた。また、摩擦部材に相当する部材としてリング形状の摩擦板を用いた。この摩擦板は平面状の側面を有するものであり、両側面はいずれも摩擦面として用いられるものである。また摩擦板は、その厚さが摩擦部材70の大径部71の高さ寸法と同じであり、その外径(直径)がギア30の中心から貫通穴32の中心までの距離に貫通穴の半径寸法を加算した寸法と同じであり、穴径(直径)がギア30の中心から貫通穴32の中心までの距離から貫通穴の半径寸法を引算した寸法と同じであった。これら以外の条件は、実施形態のコアドリル1と同じであった。
スリップ動作試験の方法は、無負荷状態で作動中のコアドリルに、最大伝達トルクを超えるトルクが加わるような負荷を断続的に加えて、動力伝達部の摩擦部材をスリップさせるという方法であった。具体的には、3秒間の負荷を、12秒間の無負荷状態を挟んで繰り返し加えるというものであった。また、今回の試験は負荷を10回加えるという試験であった。試験結果は図7に示す。
図7に示されるように、比較例のコアドリルでは、6回目の負荷を加えたときに、摩擦板に焼きつきが発生したので、この時点で試験を中止した。他方、実施形態のコアドリルでは、10回加えても焼きつきが生ずることはなかった。そこで、実施形態のコアドリルについては、試験終了から2時間の放冷期間を確保して上記スリップ動作試験を再び行うこととし、これを1サイクルとして最初の試験終了後5サイクル行ったが、焼きつきは生じなかった。このような結果から、本実施形態のコアドリルの動力伝達部は、スリップ状態において所定のトルクを長期に亘って安定的に伝達できることが解った。
実施形態のコアドリルを示す斜視図。 コアドリルの動力伝達部を示す断面図。 動力伝達部の第1軸体に取付けられている部品を示す分解斜視図。 ギアと摩擦部材とを示す拡大斜視図 図4のA−A断面の一部を示す断面図。 実施形態のコアドリルの別の使用態様を示す斜視図。 スリップ動作試験の結果であるモータの電流、電圧を示すチャート。
符号の説明
1 コアドリル(電動工具)
11 モータ(動力源)
12 コアビット(先端工具)
13 動力伝達部(動力伝達装置)
30 ギア
32 貫通穴
40 第1軸体
41 第1変速歯車(回転体)
50 クラッチ円板(回転体)
60 皿ばね
70 摩擦部材(摩擦部材片)
70a 摩擦面
71 大径部
72 小径部
80 ナット
90 第2軸体
94 コアビットの取付けヘッド

Claims (6)

  1. 動力源からの回転が入力されるギアと、当該ギアと同軸上に配置されており、ギアの回転を先端工具側に伝達する円盤形状の回転体と、前記ギアと回転体との間に設置されており、当該ギアおよび/または回転体の側面に押しつけられた状態になっている摩擦部材とを有しており、ギアおよび/または回転体と摩擦部材との間の摩擦を利用してギアの回転を回転体に伝達する電動工具用の動力伝達装置であって、
    前記摩擦部材は、相互に離間した位置に配置される2以上の摩擦面を有するものである電動工具用の動力伝達装置。
  2. 前記摩擦部材は、前記ギアに取付けられたものである、請求項1に記載の電動工具用の動力伝達装置。
  3. 前記摩擦部材は、前記ギアに対してそれぞれ独立して着脱可能である2以上の摩擦部材片からなるものであり、
    各摩擦部材片は、前記摩擦面を有するものである、請求項2に記載の電動工具用の動力伝達装置。
  4. 前記摩擦面は、円形である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電動工具用の動力伝達装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の動力伝達装置が搭載された電動工具。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の動力伝達装置が搭載されたコアドリル。
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