JP2005240746A - 圧縮機 - Google Patents

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JP2005240746A JP2004054083A JP2004054083A JP2005240746A JP 2005240746 A JP2005240746 A JP 2005240746A JP 2004054083 A JP2004054083 A JP 2004054083A JP 2004054083 A JP2004054083 A JP 2004054083A JP 2005240746 A JP2005240746 A JP 2005240746A
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Yasuo Mameta
康生 豆田
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Abstract

【課題】 バルブプレート側の隙間容積を低減して圧縮効率を向上させることができる圧縮機を提供する。
【解決手段】 ピストン29の往復動により吸入室7内の冷媒ガスを吸入孔11を介してシリンダボア3の作動室10内に吸入して圧縮し、圧縮した冷媒ガスを吐出孔12を介して吐出室8に吐出する圧縮機1において、吐出弁14における吐出孔12に対向する一部14bを吐出孔12内に突出させた。これにより、ピストン上死点における吐出孔12内の隙間容積を低減して、圧縮効率を向上させることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用空調装置等の冷凍サイクルに介装されて該冷凍サイクル内で気化した冷媒を断熱圧縮する圧縮機に関し、特に、シリンダボア内のピストンの往復動により吸入室の冷媒ガスをシリンダボア内にて圧縮し、吐出室へ吐出する圧縮機に関する。
冷凍サイクルに介挿されて用いられる圧縮機として、シリンダブロックの前端面にフロントハウジングを介してクランク室を、後端面にバルブプレートおよびリアハウジングを介して吸入室および吐出室をそれぞれ形成し、バルブプレートに、吸入室とシリンダボアとを連通する吸入孔、および吐出室とシリンダボアとを連通する吐出孔とをそれぞれ設けたものが知られている。
この圧縮機においては、バルブプレートのシリンダボア側に対し吸入孔を開閉自在に支持された吸入弁が設けられ、バルブプレートの吐出室側に対し吐出孔を開閉自在に支持された吐出弁が設けられており、クランク室内に軸支された駆動軸の回転を斜板によってシリンダボア内のピストンの往復動に変換することで、吸入室の冷媒ガスを吸入弁および吸入孔を介してシリンダボアに吸入して圧縮し、吐出孔および吐出弁を介して吐出室へ吐出している。
このとき、吐出室へ吐出される冷媒ガスの容量(吐出容量)の制御は、コントロールバルブの作動によりクランク室の圧力を制御して、斜板の傾斜角度を変化させることで行われる(例えば特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に開示された可変容量圧縮機における圧縮工程時においてピストン100が上死点近傍に到達した状態を模式的に示す図である。
すなわち、ピストン100が下死点から上死点に向かう圧縮工程において、バルブプレート101の吸入孔102および吐出孔103はそれぞれ吸入弁104および吐出弁105により閉じられており、ピストン100の動作によりシリンダボアの作動室106内の冷媒ガスが圧縮される。このとき、ピストン100が上死点位置に到達して作動室106内の冷媒ガスの圧力が所定圧力に到達すると、吐出弁105がリテーナ107で規制される最大開放位置まで開放され、バルブプレート100の吐出孔103を通じて圧縮冷媒ガスが吐出室108へ吐出される。なお、図8における符号109は、吸入弁開放時(冷媒ガス吸入工程時)において吸入弁106に係合してその最大開放位置を設定する係合凹部である。
特開平7−103138号公報
上述した可変容量圧縮機における性能を端的に示すファクターの1つである隙間容積Vは、ピストン100の作動室側端面とバルブプレート101との距離(隙間距離)をhとすると、ピストン径および隙間距離hにより定まる容積を[A]、係合凹部109部分の容積を[B]、および吐出孔103の吐出径とバルブプレート101のピストン軸方向に沿った長さ(厚さ)により定まる容積を[C]とすると、下式(1)
容積V=[A]+[B]+[C] ・・・(1)
として表される。
しかしながら、上記構成では、シリンダボア側の作動室106以外の領域であるバルブプレート101側の隙間容積[C]部分の存在により圧縮比が低下し、圧縮機の圧縮効率を悪化させていた。
本発明はこのような従来技術をもとに為されたもので、バルブプレート側の隙間容積を低減して圧縮効率を向上させることができる圧縮機の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、シリンダボアを有するシリンダブロックの前端面にフロントハウジングを接合してクランク室を形成し、前記シリンダブロックの後端面に、バルブプレートを介してリアハウジングを接合して吸入室および吐出室を形成し、該バルブプレートに、前記吸入室と前記シリンダボアとを連通する吸入孔、および前記吐出室と前記シリンダボアとを連通する吐出孔をそれぞれ設け、前記バルブプレートの前記シリンダボア側に対し前記吸入孔を開閉自在な吸入弁を設け、前記バルブプレートの前記吐出室側に対し前記吐出孔を開閉自在な吐出弁を設け、前記クランク室内に軸支した駆動軸の回転を利用してピストンを往復動させ、このピストンの往復動により前記吸入室内の冷媒ガスを前記吸入孔を介して前記シリンダボア内に吸入して圧縮し、圧縮した冷媒ガスを前記吐出孔を介して前記吐出室に吐出する圧縮機において、前記吐出弁における前記吐出孔に対向する一部を該吐出孔内に突出させたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の圧縮機において、前記吐出孔に突出した吐出弁の一部は、前記吐出孔の中央部に対向する部位であり、前記吐出弁における対向部位の周囲を屈曲して該対向部位を前記シリンダボアに臨む位置まで突出させたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の圧縮機において、前記吸入弁は、前記吐出孔上に延在されており、該吸入弁における前記吐出孔に対向する部位に、前記吐出孔の面積よりも小さい面積の吐出通路を貫設したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の圧縮機において、前記バルブプレートにおける前記吐出孔周囲の周縁部に対してシリンダボア側に凹む凹溝を形成し、前記吐出孔を閉じた状態における吐出弁の前記吐出孔に対向する一部を前記凹溝の内底面に着座させたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の圧縮機において、前記吐出孔を閉じた状態における前記吐出弁の前記吐出孔に対向する一部を前記吸入弁に当接させたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2記載の圧縮機において、前記吐出弁における前記吐出孔対向部位の周囲の屈曲部位を前記吐出室側に向けてR状に突出させたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜記載の請求項6のいずれか1項記載の圧縮機において、前記リアハウジングにおける前記吐出弁の開閉側先端に対向する部位は、前記吐出弁先の開閉軌道上に延在されており、この部位に対し、該吐出弁の開移動を規制する規制溝を設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、吐出弁における吐出孔に対向する一部を吐出孔内に突出させているため、ピストン上死点でのバルブプレート側の隙間容積を低減することができ、圧縮効率を向上させることができる。
請求項2記載の発明によれば、吐出弁における吐出孔の中央部に対向する対向部位の周囲を屈曲してその対向部位をシリンダボアに臨む位置まで突出させているため、ピストン上死点でのバルブプレート側の隙間容積を略シリンダボア側の隙間容積とすることができ、さらに圧縮効率を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、吸入弁における吐出孔に対向する部位に吐出孔の面積よりも小さい面積の吐出通路を貫設したため、その吐出通路の設定により、
ピストン上死点でのバルブプレート側の隙間容積を略シリンダボア側の隙間容積とすることができ、さらに圧縮効率を向上させることができる。
請求項4記載の発明によれば、吐出弁の吐出孔に対向する一部を前記凹溝の内底面に着座させているため、請求項2記載の発明と同様に、ピストン上死点でのバルブプレート側の隙間を塞いでその容積を略シリンダボア側の隙間容積とすることができ、圧縮効率を向上させることができる。
請求項5記載の発明によれば、吐出孔を閉じた状態における吐出弁の吐出孔に対向する一部を前記吸入弁に当接させたことにより、ピストン上死点でのバルブプレート側の隙間容積を略シリンダボア側の隙間容積とすることができ、圧縮効率をさらに向上させることができる。
請求項6記載の発明によれば、吐出弁における吐出孔対向部位の周囲の屈曲部位を吐出室側に向けてR状に突出させたことにより、冷媒ガスに混入された異物をR状突出部位によりトラップすることができる。
請求項7記載の発明によれば、リアハウジングにおける前記吐出弁の開閉側先端の開閉軌道上に設けた規制溝により吐出弁の開移動を規制することができ、吐出弁移動規制用の部材(ステーナ等)を減らしてそのコストの上昇を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態にかかる圧縮機を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態にかかる圧縮機の全体断面図、図2は、同圧縮機の吐出弁一体型バルブプレートの概略斜視図、図3は図2におけるIII−III矢視断面図、図4は、図3に示す吐出弁一体型バルブプレートの平面図である。
この実施の形態の圧縮機1は、斜板式の可変容量の圧縮機であって、例えば車両用空調装置の冷却サイクルに用いられ、冷凍サイクルで気化した冷媒ガスを断熱圧縮するものである。
この可変容量圧縮機1は、円周方向に複数の等間隔に配置されたシリンダボア3を有するシリンダブロック2と、該シリンダブロック2の前端面に接合され該シリンダブロック2との間にクランク室5を形成するフロントハウジング4と、シリンダブロック2の後端面にバルブプレート9を介して接合され吸入室7および吐出室8を形成するリアハウジング6と、を備えている。これらシリンダブロック2とフロントハウジング4とリアハウジング6とは、複数のスルーボルトBによって締結固定される。
バルブプレート9は、図1乃至図4に示すように、全体で円板形状を有しており、その周縁部には、シリンダブロック側端面およびリアハウジング側端面をそれぞれ貫通する複数の吸入孔11がそれぞれ形成されており、この複数の吸入孔11を介してシリンダボア3および吸入室7が連通するようになっている。
また、バルブプレート9における複数の吸入孔11よりも内周側部分には、シリンダブロック側端面およびリアハウジング側端面をそれぞれ貫通する複数の吐出孔12がプレート中心に対して円周方向に所定間隔を空けてそれぞれ形成されており、この複数の吐出孔12を介してシリンダボア3と吐出室8とが連通するようになっている。
このバルブプレート9における各吐出孔12の周囲の周縁部には、シリンダボア3(作動室10)側に凹む円環状の凹溝9aが形成されており、吐出孔12を、シリンダボア3側(作動室10側)の小径かつピストン軸方向に沿った長さの短い第1の吐出孔12aと、第1の吐出孔12aよりも拡径され、かつピストン軸方向の長さの長い第2の吐出孔12bとにより階段状に構成している。
バルブプレート9のシリンダブロック2側には、吸入孔を11開閉する吸入弁13が取り付けられ、一方、バルブプレート9のリアハウジング6側には、吐出孔12を開閉する吐出弁14が取り付けられている。
吐出弁14は、一端部がバルブプレート9の中心部にそれぞれ支持され、他端部14がその支持部から複数の吐出孔12に向かってそれぞれ延在し、バルブプレート9に離接する方向に移動自在なアーム部14aを備え、このアーム部14aの移動により吐出孔12を開閉自在になっている。
そして、本実施形態における吐出弁14においては、アーム部14aにおける例えば吐出孔中央部に対向する対向部位14bを、それぞれ対応する吐出孔12内に突出させている。
このとき、本実施形態においては、吐出弁14における対向部位14bの周囲を屈曲して対向部位14bをシリンダボア3に臨む位置、すなわち、バルブプレート9の凹溝9a内に突出させ、吐出孔12閉鎖時における吐出弁14を、その対向部位14bを介して凹溝9aの内底面に着座させている。
さらに、本実施形態においては、吐出弁14の屈曲部位14cを吐出室8側に向けてR状に突出させている。
一方、吸入弁13は、バルブプレート9の中心部から一端部13aが径方向に沿って延びる略円板形状を有しており、複数の吐出孔12に対向する部位には、それぞれ第1の吐出孔12aと同軸状かつ略同一の面積(軸方向に沿った断面積)を有する吐出通路15がそれぞれ貫設されている。
そして、リアハウジング6における吐出弁14の開閉側先端14dに対向する部位は、吐出弁先端14dの開閉軌道上に延在されており、このリアハウジング6の開閉軌道上部位には、開動作する吐出弁14に係合して吐出弁14の開移動を規制する規制溝16が設けられており、この規制溝16により吐出弁14の最大開放位置が規定されている。
一方、バルブプレート9とリアハウジング6との間にはガスケットが介在し、吸入室7と吐出室8の密閉性を保持している。また、バルブプレート9の周縁にはリアハウジング6とシリンダブロック2との接合面においてOリングが介在し、圧縮機1外への冷媒漏れを防止している。
シリンダブロック2およびフロントハウジング4の中心の支持孔19、20には軸受を介して駆動軸Sが軸支され、この駆動軸Sがクランク室5内で回転自在となっている。駆動軸Sは、図示しない動力源に連結されている。
クランク室5内には、前記駆動軸Sに固設したドライブプレート21と、駆動軸Sに摺動自在に嵌装したスリーブ22にピン23により揺動自在に連結したジャーナル24と、該ジャーナル24のボス部25に軸受を介して装着したウォッブルプレート(斜板)26と、が設けられている。ウォッブルプレート26は、クランク室5内に固定された規制プレート35に摺動自在に連結されることで、回転が防止され且つ軸線方向への揺動が許容されている。つまり、駆動軸Sを回転によりジャーナル24が回転すると、ウォッブルプレート26はジャーナル24の回転揺動に伴って、非回転で且つ軸線方向に揺動するようになっている。なお、ドライブプレート21とジャーナル24とは、そのヒンジアーム21h、24hを弧状の長孔27とピン28とを介して連結されており、これによりウォッブルプレート26の最大傾斜角度と最小傾斜角度とが規制されている。
そして、各シリンダボア3に収容されたピストン29は、ピストンロッド30を介してウォッブルプレート26に連結されていて、ウォッブルプレート26の揺動によって往復運動するようになっている。圧縮機1の基本機能は、このピストン29のピストン運動により、吸入室7→バルブプレート9の吸入孔11→シリンダボア3へと吸入した冷媒を圧縮し、シリンダボア3→バルブプレート9の吐出孔12→吐出室8へと吐出するものである。
この吐出容量を可変とするために、クランク室5と吸入室7とを常時連通する図示しない抽気通路と、クランク室5と吐出室8とを連通する給気通路32と、該給気通路32を開閉するコントロールバルブ33と、からなる圧力制御機構が設けられている。コントロールバルブ33の開閉によりクランク室5内の圧力を変えると、該クランク室5と吸入室7との圧力バランス(ピストン29の前後の圧力バランス)よりウォッブルプレート26の傾角が変化して、つまり、ピストンストロークが変化して、圧縮機1の吐出容量が変わるようになっている。
給気通路32は、シリンダブロックの通路32a,バルブプレートの通路32b,リアハウジング6の通路32c,環状空間57,コントロールバルブ33内の通路59から構成されている。
次に、本実施形態の作用について、特に吐出弁14の作用を中心に図5を参照して説明する。
図示しない動力源の動力により駆動軸Sがジャーナル24と一体に回転した際、ウォッブルプレート26はジャーナル24の回転揺動に伴って、非回転で且つ軸線方向に揺動し、ピストンロッド30を介してピストン29がシリンダボア2内で往復動される。
すなわち、ピストン29が下死点から上死点に向かう吸入行程時において、吸入室7から吸入孔11を介して作動室10内に冷媒ガスが吸入される。
次いで、圧縮機1の圧縮行程に移行してピストン29が下死点から上死点に向かう。このとき、バルブプレート9の吸入孔11は吸入弁13により閉鎖されている。また、図5に示すように、吐出孔12は、吐出弁14における突出部位14bのバルブプレート9の凹溝9aの内底部に対する着座により閉鎖されている。
ピストン29の上記上死点に向かう動作により、シリンダボア3の作動室10内の冷媒ガスが圧縮され、ピストン29が上死点位置に到達して作動室10内の冷媒ガスの圧力が所定圧力に到達する。このとき、吐出弁14の対向部位14bがバルブプレート9の凹溝内底部から離脱して第1の吐出孔12aおよび第2の吐出孔12bと順次開放され、図5中の破線で示すように、吐出弁14は、その開閉側先端14dがリアハウジング6の規制溝16に係合する位置まで開放される。
この結果、作動室10内で圧縮された冷媒ガスは、バルブプレート9の吐出孔12(第1の吐出孔12a、第2の吐出孔12b)を通じて吐出室8へ吐出される。
以下、上述したピストンの往復動作(上死点および下死点間の動作)がコントロールバルブ33の制御下により繰り返し実行されることにより、冷却サイクルが繰り返し実行される。
このとき、本実施形態においては、吐出弁14の吐出孔中央部に対する対向部位14bをシリンダボア3に臨む位置、すなわち、バルブプレート9の凹溝9a内に突出させて凹溝9aの内底面に着座させている。このため、図5に示すように、圧縮機1の隙間容積Vaは、ピストン径および隙間距離hにより定まる容積[Aa]と、図示しない吸入弁13の係合凹部の面積[Bb]と、第1の吐出孔12aの容積部分と、吸入弁13により形成された吐出通路の容積との総和として表される。
ここで、本実施形態では、第1の吐出孔12aは小径であり、かつピストン軸方向に沿った長さも短いため、その容積は、上記ピストン径および隙間距離hにより定まる容積[Aa]と比して無視できる程小さい。同様に、吸入弁13の吐出通路15は、吸入弁自体の厚さが非常に薄く、かつ第1の吐出孔12aと同様に小径であるため、この容積も容積[A]と比して非常に小さい。
すなわち、本実施形態によれば、隙間容積[Aa]を、上記ピストン径および隙間距離hにより定まる容積[Aa]および吸入弁13の係合凹部の面積[Bb]の和として表すことができ、従来の構成と比して、隙間容積Vaにおいて、バルブプレート9側の隙間容積(従来例における[C]の部分)部分を低減することができる。この結果、圧縮機1の圧縮比を上昇させてその圧縮効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、バルブプレート9における各吐出孔12の周囲の周縁部に対して作動室10側に凹む円環状の凹溝9aを形成し、吐出弁14の屈曲部位14c、すなわち、凹溝9aの内底面に対向する部位を吐出室8側(作動室10側と反対側)に向けてR状に突出させている。このため、凹溝9aおよび屈曲部位14c間においてピストン軸方向に沿って冷媒流通用スペースSを形成することができる。
したがって、吐出弁14の開動作時において冷媒ガスの流路断面積を上記冷媒流通用スペースSにより確保することができ、冷媒ガス流路断面積を維持しながら、圧縮効率を高めることができる。
さらに、本実施形態では、吐出弁14の最大開放位置を、リアハウジング6に設けた規制溝16により規定しているため、吐出弁一体型バブルプレート9においてリテーナを不要にすることができ、部品点数の低減およびそれに伴うコスト減を実現できる。
そして、本実施形態では、吐出弁14の屈曲部位14c、すなわち、シリンダボア2の作動室10側から
(1)吐出室8内へ向かう冷媒ガスの流路の途中の部位、および
(2)吐出弁14の支持側
それぞれに下流側に向けてR状部位14cを形成しているため、冷媒ガスに混入している異物は、
(1)冷媒ガス流路を通過して吐出室8へ向かう際、および
(2)吐出弁14の支持側
にそれぞれ向かう際に、対応するR状部位14cによりそれぞれ捕獲される。
この結果、吐出弁14とバルブプレート9との間に冷媒ガス中の異物が咬みこむことを防止することができ、異物咬みこみに起因した吐出弁14の動作不良の発生を回避することができる。
なお、本実施形態では、吐出弁14における対向部位14bをバルブプレート9の凹溝9aの内底面に着座させたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、図6に示すように、対向部位14bを吸入弁13に当接させてもよい。
さらに、本実施形態においては、吐出弁14の屈曲部位14cを吐出室側へ向けてR状に突出させたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、図7に示すように、他の形状にて凸状に形成してもよい。
また、上述の実施形態ではリアハウジング6の内周側に吐出室8が設けられ且つ外周側に吸入室7が設けられているが、本発明にあっては吸入室が内周側に吐出室が外周側に設けられる構造にも適用できることは言うまでもない。
本発明の実施の形態にかかる圧縮機の全体断面図本発明の第1実施形態にかかる圧縮機の全体断面図である。 図1に示す圧縮機の吐出弁一体型バルブプレートの概略斜視図である。 図2におけるIII−III矢視断面図である。 図3に示す吐出弁一体型バルブプレートの平面図である。 図1乃至図4に示す圧縮機の作用を説明するための図である。 本発明の実施形態の変形例を示す図3に相当する図である。 本発明の実施形態の変形例を示す図3に相当する図である。 従来の可変容量圧縮機における圧縮工程時においてピストンが上死点近傍に到達した状態を模式的に示す図である。
符号の説明
1 可変容量圧縮機
2 シリンダブロック
3 シリンダボア
4 フロントハウジング
5 クランク室
6 リアハウジング
7 吸入室
8 吐出室
9 バルブプレート
9a 凹溝
11 吸入孔
12 吐出孔
13 吸入弁
14 吐出弁
14b 対向部位
14c 屈曲部位
14d 開閉側先端
15 吐出通路
16 規制溝
29 ピストン
32 給気通路
33 コントロールバルブ
S 駆動軸

Claims (7)

  1. シリンダボア(3)を有するシリンダブロック(2)の前端面にフロントハウジング(4)を接合してクランク室(5)を形成し、前記シリンダブロック(2)の後端面に、バルブプレート(9)を介してリアハウジング(6)を接合して吸入室(7)および吐出室(8)を形成し、該バルブプレート(9)に、前記吸入室(7)と前記シリンダボア(3)とを連通する吸入孔(11)、および前記吐出室(8)と前記シリンダボア(3)とを連通する吐出孔(12)をそれぞれ設け、前記バルブプレート(9)の前記シリンダボア(3)側に対し前記吸入孔(11)を開閉自在な吸入弁(13)を設け、前記バルブプレート(3)の前記吐出室(8)側に対し前記吐出孔(12)を開閉自在な吐出弁(14)を設け、前記クランク室(5)内に軸支した駆動軸(S)の回転を利用してピストン(29)を往復動させ、このピストン(29)の往復動により前記吸入室(7)内の冷媒ガスを前記吸入孔(11)を介して前記シリンダボア(3)内に吸入して圧縮し、圧縮した冷媒ガスを前記吐出孔(12)を介して前記吐出室(8)に吐出する圧縮機(1)において、
    前記吐出弁(14)における前記吐出孔(12)に対向する一部(14b)を該吐出孔(12)内に突出させたことを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1記載の圧縮機において、
    前記吐出孔(12)に突出した吐出弁(14)の一部(14b)は、前記吐出孔(12)の中央部に対向する部位であり、前記吐出弁(14)における対向部位(14b)の周囲を屈曲して該対向部位(14b)を前記シリンダボア(3)に臨む位置まで突出させたことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項2記載の圧縮機において、
    前記吸入弁(13)は、前記吐出孔(12)上に延在されており、該吸入弁(13)における前記吐出孔(12)に対向する部位に、前記吐出孔(12)の面積よりも小さい面積の吐出通路(15)を貫設したことを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1記載の圧縮機において、
    前記バルブプレート(9)における前記吐出孔(12)周囲の周縁部に対してシリンダボア(3)側に凹む凹溝(9a)を形成し、前記吐出孔(12)を閉じた状態における吐出弁(14)の前記吐出孔(12)に対向する一部(14b)を前記凹溝(9a)の内底面に着座させたことを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項3記載の圧縮機において、
    前記吐出孔(12)を閉じた状態における前記吐出弁(14)の前記吐出孔(12)に対向する一部(14b)を前記吸入弁(13)に当接させたことを特徴とする圧縮機。
  6. 請求項2記載の圧縮機において、
    前記吐出弁(14)における前記吐出孔対向部位(14b)の周囲の屈曲部位(14c)を前記吐出室(8)側に向けてR状に突出させたことを特徴とする圧縮機。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の圧縮機において、
    前記リアハウジング(6)における前記吐出弁(14)の開閉側先端(14d)に対向する部位は、前記吐出弁先端(14d)の開閉軌道上に延在されており、この部位に対し、該吐出弁(14)の開移動を規制する規制溝(16)を設けたことを特徴とする圧縮機。
JP2004054083A 2004-02-27 2004-02-27 圧縮機 Pending JP2005240746A (ja)

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