JP2005240428A - 自動ドア制御システムの障害物検知装置 - Google Patents

自動ドア制御システムの障害物検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車などに装備される自動ドア制御システムにおいて、ドアがピラーに近づいても人の手指のような小さな物体の存在を確実に検出することができる高性能な障害物検知装置を実現する。
【解決手段】ドア開閉される開口空間10に介在する閉止障害物を、静電容量型近接センサ40を用いて検知する場合に、その検知の妨げとなる部位16を遮蔽電極15で覆い隠し、その遮蔽電極15に電圧VSを印加して能動遮蔽を行わせるとともに、上記近接センサ20のセンサ電極11近傍にて電界強度を検出し、この検出出力を設定値に収めるように上記印加電圧VSを可変制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、たとえば自動車などに装備される自動ドア制御システムの障害物検知装置の技術改良に関し、とくに、静電容量型近接センサを用いて閉止障害物を検知するものに関する。
たとえば自動車のドアを自動ドア化する場合、一般建物の出入口の自動ドアと同様に、ドアの閉止動作中に人や荷物などの物体がドアに挟まれそうになったとき、それを検知してドアの閉止動作を中断させる自動ドア制御システムを装備することが望ましい。自動車ドアの場合は、一般の建物の出入口の自動ドアとは環境・状況が異なるため、一般的な自動ドア制御システムの技術をそのまま適用することができない。典型的な1つの従来技術では、ドアの開口端面に圧力センサを設置し、接触押圧によって障害物を検出する構成を採用していた。この方式では、たとえば人体が移動中のドアに当たった場合、衝撃によって人が転倒するなどの問題が生じる。
圧力センサを用いた上記の初歩的な問題を解決するために、ドア開口部に存在する人や荷物を検知する障害物検知装置として、静電容量型近接センサを用いた構成を採用することができる。この場合、静電容量型近接センサは、ドアによって開閉される空間が障害物の検知対象エリア(弁別閾)となるように配設され、ドア端面と、ドアと当接する開口部材(自動車の場合はセンターピラーや対向する隣りのドア端面など)との間に介在する物体を静電的に検知する。
つまり、静電容量型近接センサは、ドア閉止時に開口部材に接する正面側の弁別閾内に物体が存在することを静電的に検出するので、当然ながら、ドアが完全に閉止する直前には、ドア端面が開口部材に接近するので、近接センサの弁別閾内に部材が入り込み、近接センサから検出信号が出力される。この検出信号に応答してドア閉止駆動を止めると、ドアが完全に閉まらなくなることがある。
この発明は、こういった問題を解消し、より高性能な自動ドア制御システムの障害物検知装置を実現することを目的とする。
この発明に係る自動ドア制御システムの障害物検知装置は、つぎの事項(1)〜(7)により特定されるものである。
(1)静電容量型近接センサと、遮蔽電極と、電界強度検出回路と、遮蔽電圧発生回路を備え、ドアを閉じる空間に障害物が存在することを検知する自動ドア制御システムの障害物検知装置であること、
(2)静電容量型近接センサは、ドアの開閉に伴って拡大・縮小する開口空間を形成するドア部材と開口部材の一方の部材に弁別閾を開口空間に向けて取り付けられ、センサ電極と、センサ回路と、プローブ電極を含むこと、
(3)センサ回路は、センサ電極が形成する対接地容量に基づいて弁別閾の近辺に障害物が存在するか否かを検出すること、
(4)プローブ電極は、センサ電極の近傍に配設されていること、
(5)電界強度検出回路は、プローブ電極が感知する電界強度を検出すること、
(6)遮蔽電極は、ドア部材と開口部材の他方の部材に取り付けられ、ドア閉止時に静電容量型近接センサに至近となる部分を静電容量型近接センサ側から覆い隠していること、
(7)遮蔽電圧発生回路は、電界強度検出回路の出力レベルに基づいて発生した電圧を遮蔽電極に印加し、電界強度検出回路の出力レベルが設定値に保たれるように印加電圧を可変制御すること、
以上の構成を基本とし、以下のような技術事項(A)〜(E)を適宜に加えて本発明を実施することができる。
(A)遮蔽電圧発生回路における設定値は、ドア開状態における電界強度検出回路の出力レベルに基づいて設定されること、
(B)静電容量型近接センサは、参照電極を備え、参照電極は、開口空間から見てセンサ電極の背後に隠れるように配置されており、センサ回路は、センサ電極が形成する静電容量と参照電極が形成する静電容量との差分に基づいて検出信号を出力すること、
(C)センサ電極は、開口空間側からの接触押圧により変位駆動されて参照電極に接触する可動電極として構成され、センサ回路は、センサ電極と参照電極との接触を検出する回路を含むこと、
(D)センサ電極は、開口空間側からの接触押圧により変位駆動されて参照電極に接近する可動電極として構成され、センサ回路は、センサ電極が形成する静電容量および参照電極が形成する静電容量に基づいて両電極の接近を検出する回路を含むこと、
(E)静電容量型近接センサは、センサ電極の前面側に配設されたクッション性アクチェータを備えること、
たとえば自動車に装備される自動ドア制御システムの障害物検知装置において、人の手指のようなごく小さな物体がセンターピラーの直前に存在するような場合であっても、静電容量型近接センサがセンターピラーの存在を無視して、しかも、センターピラーの直前に存在する小さな物体(閉止障害物)を的確に検知することができる。つまり、ドア部位が開口部位に近づいても閉止障害物を確実に検出することができ、より高性能な自動ドア制御システムの障害物検知装置が実現することになる。
図1は、本発明の一実施形態による障害物検知装置を示す概念図である。同図に示す装置は、静電容量型近接センサ40と、遮蔽電極15と、電界強度検出回路31と、遮蔽電圧発生回路32を備え、ドア開閉される開口空間10に障害物が存在することを検知する自動ドア制御システムの障害物検知装置を構成する。
静電容量型近接センサ40は、センサ電極11、プローブ電極13、センサ回路20により構成される。この近接センサ40は、その弁別閾(検知対象エリア)が、ドアの開閉に伴って拡大・縮小する開口空間10に向くように取り付けられる。開口空間10は、スライドドアなどのドア部材と、センターピラーなどの開口部材とによって形成され、ドア部材の開閉動作により拡大・縮小させられる。
この実施例の場合、センサ電極11はドア部材側に取り付けられている。このセンサ電極11は対接地容量(静電容量)Caを形成する。この容量Caは弁別閾の近辺における障害物(被検出体)の有無により変化する。センサ回路20は、センサ電極11が形成する対接地容量Caに基づいて弁別閾の近辺に障害物が存在するか否かを検出する。なお、センサ電極11は、開口部材側に取り付けてもよい。
センサ電極11の近傍にはプローブ電極13が配設されている。センサ電極11とプローブ電極13は電気的に互いに独立した電極であるが、構造的には一体に構成されている(図示省略)。また、図示の例では、プローブ電極13がセンサ電極11の一端に配置されているが、このプローブ電極13はセンサ電極11の中間や両端などにも必要に応じて適宜配置してよい。
遮蔽電極15は開口部材側に取り付けられ、ドア閉止時に静電容量型近接センサ40に至近となる部分(開口部材側部分16)をそのセンサ40側から覆い隠している。プローブ電極13はセンサ電極11の近傍に作用する電界を感知する。電界強度検出回路31は、プローブ電極13が感知する電界の強度を検出する。遮蔽電圧発生回路32は、電界強度検出回路31の出力レベルに基づいて発生した電圧を遮蔽電極15に印加するとともに、電界強度検出回路31の出力レベルが設定値に保たれるように上記印加電圧を可変制御する。
次に動作について説明する。
センサ電極11には容量測定のための電圧VCが印加されるが、これにより、開口空間10に電界を形成する。この電界中に閉止障害物が存在すると、センサ電極11の対接地容量Caに変化が生じる。センサ回路20はその変化する容量Caを検出して電圧変換する。このセンサ回路20の出力Vcaに基づいて障害物の有無を判定することができる。
このとき、センサ電極11の容量感知方向に位置する開口部材側部分16を遮蔽電極15で覆うとともに、その遮蔽電極15の電位を上記遮蔽電圧発生回路32から印加される電圧(遮蔽電圧)VSの電位とすることにより、その開口部材側部分16をセンサ電極11に対して静電遮蔽し、その開口部材側部分16が検出の妨げと(ノイズ要因)となるのを回避させることができる。
遮蔽電圧VSは、図2の(a)に示すように、遮蔽電極15が上記センサ電極11と同電位または近い電位となるような電圧とすることにより、その遮蔽電極15とセンサ電極11間に形成される静電容量を等価的に打ち消して相殺または低減させることができる。このような能動遮蔽により、センサ電極11から遮蔽電極15を実効的に見えなくして、検出対象である閉止障害物により生じるセンサ電極11の容量変化を選択的に高感度で検出することができる。
しかし、ドア部位が開口部位に接近する閉止直前の状態では、遮蔽電極15とセンサ電極11が近接して両電極15,11からの電界が重畳する。このとき、遮蔽電極15の電位がセンサ電極11のそれと同電位または近い電位にあると、両電極15,11間の開口空間10に障害物が介在しても、センサ電極11にはその障害物による容量変化がほとんど生じなくなる。同電位の電極15,11で挟まれた開口空間10は等電位化され、ここに障害物が介在しても、それによる充放電は生じない。したがって、その充放電により測定される容量Caの変化も生じない。つまり、上記能動遮蔽の効果が、遮蔽電極15近傍の障害物にまで及んで検知感度が低下しまう。
本来ならば、間隔が狭まった開口空間10に介在する障害物は、センサ電極11との距離が至近になることにより、そのセンサ電極11に非常に大きな容量変化を生じさせるはずである。つまり、ドア閉止直前では小さな物体でも至近距離で高感度に検出されるはずである。ところが、上記遮蔽電極15からの重畳電界により、至近の障害物であるにもかかわらず、その検知感度が大幅に低下してしまう不都合が生じる。
このような不都合を回避するため、遮蔽電圧発生回路32は、プローブ電極13と電界強度検出回路31により検出されるセンサ電極11近傍の電界が、所定の設定レベルに保たれるように、上記遮蔽電極15への印加電圧VSを可変制御する。これにより、図2の(b)に示すように、遮蔽電極15とセンサ電極11が近接したときに、両電極15,11で挟まれた開口空間10に一定の電界強度勾配が形成されて、その開口空間10に存在する障害物の検知感度を確保することができる。この場合、センサ電極11から遮蔽電極15が実効的に大きく見えるようになるが、至近の障害物による容量Caの変化は大きく観測されるようになるので、それによって検知感度が低下するようなことはない。
上記のようにして、ドア部位が開口部位に近づいても閉止障害物を確実に検出することができる、より高性能な自動ドア制御システムの障害物検知装置が実現されている。
図3は本発明の別実施形態の要部を示す。同図において、(a)は近接センサ40の電極構成を斜視図で示す。(b)はその電極構成の一部を断面図で示す。(c)はセンサ回路20およびその周辺の電子回路部分をブロック図で示す。
同図に示す実施形態では、センサ電極11に沿って所定間隔で近接並行する参照電極12が配置されている。この参照電極12は、ドア開閉される開口空間10に対して、上記センサ電極11の背後に隠れる位置に配設されている。この2つの電極11,12は、ドア開閉される開口空間10を向いていない非検出方向に対して、遮蔽電極(センサ側遮蔽電極)14により静電遮蔽されている。このセンサ側遮蔽電極14は断面が略U字状に形成されていて、上記2つの電極11,12を3方向から囲んでいる。上記3つの電極11,12,14は電気的に互いに独立しているが、構造的には一体化されている。この場合、電極の位置決めには、必要に応じて低誘電率のスペーサ121を使用するとよい。
センサ電極11の近傍には電界検出用のプローブ電極13が設置されている。このプローブ電極13も電気的に独立した電極であるが、構造的には上記電極11,12,14と一体化されてドア部材に取り付けられるようになっている。
センサ回路20は、2つの容量検出回路21,22と1つの差動増幅回路23を有し、センサ電極11と参照電極12がそれぞれに形成する静電容量Ca,Cbを個別に検出して電圧変換するとともに、その2つの検出出力Vca,Vcbの差を近接検出出力Voとして出力する。この出力Voには、障害物によるセンサ電極11の静電容量変化分が反映される。したがって、この出力Voから障害物の近接を判定することができる。
プローブ電極13は、上述したように、センサ電極11の近傍に作用する電界を感知する。電界強度検出回路31は、プローブ電極13が感知する電界の強度を検出する。遮蔽電圧発生回路32は、電界強度検出回路31の出力レベルに基づいて発生した電圧VSを遮蔽電極15に印加するとともに、電界強度検出回路31の出力レベルが設定値に保たれるように上記印加電圧VSを可変制御する。
図4は本発明のさらに別の実施形態の要部を示す。上述した2つの電極11,12は、同図の(a)と(b)に示すように、近接センサと接触センサの両機能を持たせることができる。同図において、(a)は接触センサの非検出状態、(b)は接触センサの検出状態をそれぞれ断面図で示す。
同図に示す実施形態では、センサ電極11が可動電極として構成されているとともに、そのセンサ電極11の前面にゴム等からなるクッション性アクチェータ111が設けられている。このアクチェータ111が指などの障害物あるいは開口部材側の遮蔽電極15などに当接すると、センサ電極11が変位駆動されて参照電極12に電気接触させられる。したがって、センサ電極11と参照電極12間の短絡有無を検出すれば、障害物の接触を検出することができる。この場合の参照電極12は<接触センサのセンサ電極として機能する。
(c)は、近接センサと接触式センサの両機能に対応するセンサ回路20の構成例を示す。同図に示すセンサ回路20は、演算増幅器OP1〜OP4、電圧比較器CP11,CP12、スイッチング回路S1〜S3、利得設定用抵抗R1a,R2a,R1b,R2b、帰還容量Cfa,Cfbなどにより構成される。
スイッチング回路S1とS2は所定周期のクロックに同期して交互にオン/オフさせられる。スイッチング回路S3は、スイッチング回路S1がオフとなっている期間内の一定期間だけオンとなるように制御される。抵抗R1aとR1b、R2aとR2bはそれぞれ同値(R1,R2)に設定されている(R1=R1b=R1、R2a=R2b=R2)。また、容量CfaとCfbも同値(Cf)に設定されている(Cfa=Cfb=Cf1)。Vr1〜Vr4はそれぞれ基準電圧である。
演算増幅器OP1、スイッチング回路S1,S2、帰還容量Cfaは、センサ電極11に現れる静電容量Caを検出するスイッチドキャパシタ方式の容量検出回路21を形成し、CaとCfaの容量比(インピーダンス比)に対応する電圧を周期的に出力する。同様に、演算増幅器OP2、スイッチング回路S1,S2、帰還容量Cfbは、参照電極12に現れる静電容量Cbを検出するスイッチドキャパシタ方式の容量検出回路22を形成し、CbとCfbの容量比に対応する電圧を周期的に出力する。
演算増幅器OP3と利得設定用抵抗R1a,R2a,R1b,R2bは差動増幅回路23を形成し、上記2つの容量検出回路21,22からそれぞれに出力される容量検出電圧の差を出力する。この差出力電圧は、演算増幅器OP3、スイッチング回路S3、容量素子C1などで構成されるアナログ記憶回路24により、スイッチング周期ごとにサンプリングされて保持される。この保持出力電圧が近接検出出力Voとして後処理回路(図示省略)へ入力される。
上述した回路により、障害物によるセンサ電極11の静電容量変化が検出されて電圧変換され、これが近接検出出力Voとして利用される。
ここで、センサ電極11と参照電極12とが短絡されていない非接触検出状態では、両電極11,12にそれぞれに現れる容量Ca,Cbの差Ca−Cb=ΔCiが増幅されて出力される。この出力Vo(電圧)は、次式(1)のように表わすことができる。
すなわち、Cfa=Cfb=Cf1、R1=R1b=R1、R2a=R2b=R2
なので、R2/R1=nとすれば、
Vo=(ΔCi/Cf)×Vr1×n+Vr2・・・(1)
となる。
センサ電極11と参照電極12が短絡された接触検出状態では、上記容量Ca,Cbの差Ca−Cb=ΔCiがゼロとなるため、式(1)で表わされる出力電圧Voは、次式(2)のようになる。
Vo=Vr2・・・(2)
したがって、上記出力電圧Voが式(1)で表わされる状態にあるときは非接触検出状態であり、式(2)で表わされる状態にあるときは接触検出状態である、ということが判定できる。この判定は、CaとCbの間に若干の差(Ca≠Cb)を持たせておけば、上記出力電圧Voのレベル弁別により簡単に行うことができる。このレベル弁別を行うために、図示の回路では、2つの電圧比較器CP11,CP12と、2つの比較基準電圧Vr3,Vr4とによるウィンドコンパレータ25を使用している。このように、近接検出を行うための回路に若干の回路を付加することで、近接検出と接触検出の両方を行わせることができる。
図5は、本発明への利用に適した電子回路部分の具体的構成例を示す。
同図において、まず、センサ電極11と参照電極12にそれぞれに現れる静電容量Ca,Cbは、上述したように、第1および第2の容量検出回路21,22で個別に検出されて電圧変換される。この2つの検出出力の差が差動増幅器23およびアナログ記憶回路24を介して出力される。そして、この出力Voが後処理回路(ポスト回路)であるデジタル制御ユニット50へ検出情報として引き渡される。
デジタル制御ユニット50は、図示を省略するが、デジタル処理を行うマイクロコントローラに加えてアナログとデジタルの両インターフェイスを有し、上記検出出力Voに基づいて障害物の近接または接触を判定する。この判定に基づき、たとえば自動開閉ドアの指挟み込み検出を行わせ、この検出に基づいてドアの閉止動作を制御するなどの制御処理を実行する。
上記センサ回路20では、センサ電極11に現れる容量Caが大きくなると、近接検出出力Voが過大になってしまう。そこで、図示の実施形態では、近接検出出力Voが設定値以上になったときに、上記容量Caへの充電電流を補充して近接検出出力Voを一定以下に抑える充電補助回路27を設けている。この充電補助回路27は、近接検出出力Voが規定値以上になったかどうかを検出する電圧比較器CP1、充電補充電流の大きさをデジタル設定するレジスタ(SAR)271、このレジスタ271の設定値をアナログ変換するD/A変換器DA1、そのアナログ変換出力を2相化(位相分割)する反転回路IV1、容量素子Ccを介して充電補充電流を出力する出力可変ドライバBA1,BA2などにより構成されている。これにより、静電容量Caが増大したときに近接検出出力Voが過大になるのを抑制している。
電界強度検出回路31と遮蔽電圧発生回路32は、スイッチング回路S1、演算増幅器OP5〜OP8、電圧比較器CP2、D/A変換器DA1,DA2、アップ/ダウンカウンタ321、出力可変ドライバBA3などで構成されている。 演算増幅器OP5とスイッチング回路S1は、プローブ電極13に作用する電界強度を検出する。この電界検出出力は、演算増幅器OP6で反転増幅された後、アナログ記憶回路311に保持される。
アナログ記憶回路311は演算増幅器OP7やスイッチング回路S3などを用いて構成され、上記電界検出出力(電圧)を周期的にサンプリングして保持する。ここで保持された電界検出出力電圧は、電圧比較器CP2にて所定の比較基準電圧と比較される。比較基準電圧は、デジタル設定値(SSR)をD/A変換器DA2でアナログ変換して生成される。デジタル設定値(SSR)は制御ユニット50側から与えられる。
アップ/ダウンカウンタ321は、制御ユニット50から与えられる初期値SSPがプリセットされている。このプリセット値は電圧比較器CP2の比較出力に応じて増進または減進させられる。このようにして減進または増進されるカウント値は、D/A変換器DA3でアナログ変換される。このアナログ変換出力は演算増幅器OP8を介して、出力可変ドライバBA3に出力電圧制御信号として与えられる。そして、この出力可変ドライバBA3にて可変出力される電圧が、遮蔽電圧VSとして遮蔽電極15に印加される。これにより、遮蔽電極15への印加電圧VSが、プローブ電極13に作用する電解強度を一定値に収めるようにフィードバック制御される。上記アップ/ダウンカウンタ321は、そのフィードバック制御が行われる方向に増進/減進させられる。
ここで、ドア開状態における上記遮蔽電圧の適値は、電極11,12,13,14の形状やその取り付け条件などにより異なる。したがって、自動車等の車両に装備される自動ドア制御システムの障害物検知装置では、ドア開状態における上記遮蔽電を車種ごとに設定する必要が生じる。そこで、上記回路では、ドア開状態における電界強度検出回路の出力レベルに基づいて、遮蔽電圧発生回路32における設定値を定めるようにしている。
上記回路においては、ドア開状態における電界強度検出回路32の出力レベルVSSCをデジタル制御ユニット50に取り込ませるようにしてある。デジタル処理ユニット50は、その出力レベル(VSSC)に基づいて上記設定値(適値)を定める処理を実行し、その処理結果にしたがって上記アップ/ダウンカウンタ321のプリセット値(SSP)や上記電圧比較器VPのデジタル設定値(SSR)を設定する。設定結果は不揮発性メモリに保存しておく。
この設定は、自動車等の車両においては車種ごとに行えばよいが、その設定は上記のようにして自動処理されるので、必要ならば、1台ごとに行わせることもできる。充電補充電流の大きさをデジタル設定するレジスタ(SAR)271の設定値についても同様に、デジタル処理ユニット50により個別に自動設定させることができる。
なお、デジタル制御ユニット50は、図示の例では別構成のように表現されているが、この制御ユニット50は、センサ回路20、電界強度検出回路31、遮蔽電圧発生回路32などを含む他の電子回路部分と共に、同一半導体チップ(いわゆるLSI)に集積形成することが可能である。
以上、本発明をその代表的な実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した以外にも種々の態様が可能である。たとえば、近接センサ40を開口部材側に取り付け、遮蔽電極15をドア部材側に取り付ける構成であってもよい。また、容量検出回路21,22はスイッチドキャパシタ以外の方式、たとえば容量変化を発振周波数変化で検出するようなものであってもよい。
本発明の一実施形態による自動ドア制御システムの障害物検知装置の概要を示すブロック図である。 本発明によるセンサ電極による検知が行われる開口空間の電界状態を示す概念図である。 本発明の別実施形態の要部を示す斜視図、断面図およびプロック図である。 本発明のさらに別の実施形態の要部を示す断面図および回路図である。 本発明の電子回路部分の具体的構成例を示す回路図である。
符号の説明
10 ドア開閉される開口空間
11 センサ電極
12 参照電極
111 クッション性アクチェータ
121 低誘電率スペーサ
13 プローブ電極
14,15 遮蔽電極
16 開口部材側部分
21,22 容量検出回路
23 差動増幅回路
24 アナログ記憶回路
25 ウィンドコンパレータ
27 充電補助回路
271 レジスタ
31 電界強度検出回路
32 遮蔽電圧発生回路
40 静電容量型近接センサ
50 デジタル制御ユニット(マイクロコントローラ)
Ca センサ電極11の容量
Cb 参照電極12の容量

Claims (6)

  1. つぎの事項(1)〜(7)により特定される自動ドア制御システムの障害物検知装置。
    (1)静電容量型近接センサと、遮蔽電極と、電界強度検出回路と、遮蔽電圧発生回路を備え、ドアを閉じる空間に障害物が存在することを検知する自動ドア制御システムの障害物検知装置であること、
    (2)静電容量型近接センサは、ドアの開閉に伴って拡大・縮小する開口空間を形成するドア部材と開口部材の一方の部材に弁別閾を開口空間に向けて取り付けられ、センサ電極と、センサ回路と、プローブ電極を含むこと、
    (3)センサ回路は、センサ電極が形成する対接地容量に基づいて弁別閾の近辺に障害物が存在するか否かを検出すること、
    (4)プローブ電極は、センサ電極の近傍に配設されていること、
    (5)電界強度検出回路は、プローブ電極が感知する電界強度を検出すること、
    (6)遮蔽電極は、ドア部材と開口部材の他方の部材に取り付けられ、ドア閉止時に静電容量型近接センサに至近となる部分を静電容量型近接センサ側から覆い隠していること、
    (7)遮蔽電圧発生回路は、電界強度検出回路の出力レベルに基づいて発生した電圧を遮蔽電極に印加し、電界強度検出回路の出力レベルが設定値に保たれるように印加電圧を可変制御すること、
  2. 遮蔽電圧発生回路における設定値は、ドア開状態における電界強度検出回路の出力レベルに基づいて設定される
    請求項1に記載の自動ドア制御システムの障害物検知装置。
  3. 静電容量型近接センサは、参照電極を備え、
    参照電極は、開口空間から見てセンサ電極の背後に隠れるように配置されており、
    センサ回路は、センサ電極が形成する静電容量と参照電極が形成する静電容量との差分に基づいて検出信号を出力する
    請求項1または2に記載の自動ドア制御システムの障害物検知装置。
  4. センサ電極は、開口空間側からの接触押圧により変位駆動されて参照電極に接触する可動電極として構成され、
    センサ回路は、センサ電極と参照電極との接触を検出する回路を含む
    請求項3に記載の自動ドア制御システムの障害物検知装置。
  5. センサ電極は、開口空間側からの接触押圧により変位駆動されて参照電極に接近する可動電極として構成され、
    センサ回路は、センサ電極が形成する静電容量および参照電極が形成する静電容量に基づいて両電極の接近を検出する回路を含む
    請求項3に記載の自動ドア制御システムの障害物検知装置。
  6. 静電容量型近接センサは、センサ電極の前面側に配設されたクッション性アクチェータを備える
    請求項4または5に記載の自動ドア制御システムの障害物検知装置。
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