JP2005240021A - π共役化合物およびそれを含む導電性有機薄膜、それを利用した電界効果型有機トランジスタ - Google Patents

π共役化合物およびそれを含む導電性有機薄膜、それを利用した電界効果型有機トランジスタ Download PDF

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Abstract

【課題】π共役化合物及びそれを含む導電性有機薄膜、それを利用した電界効果型有機トランジスタ、電子デバイスの提供。
【解決手段】 少なくとも下記構造式(I)、(II)を有するπ共役化合物であって構造式(I)及び(II)表わされる環をそれぞれ2個以上有し構造式(I)で表わされる2つの環に挟まれる環の数および構造式(II)で表わされる2つの環に挟まれる環の数がそれぞれ奇数であるπ共役化合物。
Figure 2005240021

(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。
【選択図】なし

Description

本発明は表示デバイス、情報タグ、IC等のエレクトロ分野に有用なπ共役化合物および導電性有機薄膜を有する電子デバイス、特に電界効果型有機トランジスタに関するものである。
有機半導体を利用した有機トランジスタは、シリコントランジスタでは困難とされるプラスチック基板上への製造や大画面化が可能である。特に可溶性有機半導体を利用したものは真空プロセスを必要としない為に低コスト化が可能であり、フレキシブルな電子ペーパー、情報タグ等の新しいデバイスへの適用が期待されている。
π共役化合物およびそれを利用したデバイスに関しては特許文献1〜4に提案されている。
特開2003−221434 特開2003−261655 特開2003−268083 特開2003−292588
しかしながらポリマーを代表とする可溶性有機半導体は(1)移動度が低い。(2)オンオフ比が低い。(3)閾値電圧が高い。(4)n型半導体が少ない。(5)安定性が低い等の問題点がある。(4)については上記従来技術より改善は見られるもののまだ十分ではない。本発明は、この様な従来技術に鑑みてなされたものであり、前記従来課題を解決したπ共役化合物およびそれを含む導電性有機薄膜、それを利用した電界効果型有機トランジスタ、電子デバイスを提供することにある。
本発明の第1は少なくとも下記構造式(I)、(II)を有するπ共役化合物であって、構造式(I)及び(II)表わされる環をそれぞれ2個以上有し、構造式(I)で表わされる2つの環に挟まれる環の数および構造式(II)で表わされる2つの環に挟まれる環の数がそれぞれ奇数であるπ共役化合物である。
Figure 2005240021
(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。)
また、好ましくは下記一般式(III)〜(VII)で表わされるπ共役化合物である。
Figure 2005240021
Figure 2005240021
Figure 2005240021
Figure 2005240021
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(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。A及びA、A、Aは、単結合、炭素原子数1から10のアルキレン基、−(CH=CH)r−、および2価結合基を有するチオフェン環、フラン環、ベンゼン環、アントラセン環、ペンタセン環、からなる群からそれぞれ独立に選ばれる連結部位を示す。該環中の1つ以上のCHはNに置き換わっていても良く、また置換基を有していても良い。rは1〜10までの整数を示す。X、Z、Lは0から20までの整数を示す。ただしX+Z+Lは奇数である。Yは20以下の偶数を示す。Pは19以下の奇数を示す。mは2以上の整数を示す。)
更に好ましくは下記一般式(IIIa)〜(VIIa)で表わされるπ共役化合物である。
Figure 2005240021
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(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。X、Z、Lは0から20までの整数を示す。ただしX+Z+Lは奇数である。Yは20以下の偶数を示す。Pは19以下の奇数を示す。mは2以上の整数を示す。)
また、X、Z、Lは好ましくは0から6までの整数であり、Yは好ましくは6以下の偶数、Pは好ましくは5以下の奇数である。更にmは2以上500以下の整数が好ましい。
本発明の第2は少なくとも3種以上の異なる分子間相互作用により秩序構造を有する導電性有機薄膜である。前記相互作用がπ−π相互作用、アルキル相互作用およびパーフルオロアルキル相互作用であるものが好ましい。また、本発明の第1のπ共役化合物を有する導電性有機薄膜が好ましい。更に配向しているものが好ましい。
本発明の第3はソース電極、ドレイン電極及びゲート電極の3つの電極と、ゲート絶縁層及び有機半導体層とで構成された電界効果型有機トランジスタであって、該有機半導体層が本発明の第2の導電性有機薄膜であるであることを特長とする電界効果型有機トランジスタである。前記導電性有機薄膜を構成するπ共役化合物の長軸方向がソース電極、ドレイン電極方向に対して平行に配向しているものが好ましい。また、前記導電性有機薄膜を構成するπ共役化合物の長軸方向がソース電極、ドレイン電極方向に対して垂直に配向しているものが好ましい。
本発明によれば、表示デバイス、情報タグ、IC等のエレクトロ分野において利用されるπ共役化合物およびそれを含む導電性有機薄膜を提供することができる。また、移動度が高く、オンオフ比が高い、更に外部刺激に対する耐久性が高い電界効果型有機トランジスタを提供することができる。
以下、実施例により本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明のπ共役化合物の設計に至った経緯を説明する為に、先ず本発明の導電性有機薄膜を説明する。本発明の導電性有機薄膜は少なくとも3種以上の異なる分子間相互作用により秩序構造を有する導電性有機薄膜である。図1〜3を用いて本発明の導電性有機薄膜を詳細に説明する。図1はπ共役化合物のラメラスタック構造体模式図である。ポリ(3−ヘキシルポリチオフェン)に代表される導電性有機薄膜は同図に示すラメラスタック構造をとっていることが知られており、このスタック構造体が電荷の輸送に大きく寄与していることが文献Nature,401,685,1999において示唆されている。このラメラスタック構造体は主に2つの分子間相互作用により成り立っている。チオフェン環同士のπ−π相互作用とアルキル側鎖間によるアルキル相互作用である。図2はラメラスタック構造体の欠陥部分の模式図である。同図に示すように相互作用が2種類しかない為にラメラ層間に渡ってアルキル相互作用が共存できるため容易に欠陥部分を生じやすい。図3は本発明の導電性有機薄膜の構造体模式図である。同図に示すように3つの相互作用を利用することで分子間の相互作用が強まり、またラメラ層方向の各相互作用同士の距離が離れることでラメラ層間に渡る欠陥が生じ難い。従って本発明の導電性有機薄膜は優れた電荷輸送性に適した構造を有している。これら分子間相互作用はπ−π相互作用、アルキル相互作用およびパーフルオロアルキル相互作用であるものが好ましい。本発明のπ共役化合物は上記思想により分子設計されたものであり、1つのπ共役化合物中にπ−π相互作用およびアルキル相互作用、パーフルオロアルキル相互作用を有する骨格を有し、しかもその相互作用が有効に作用する為に構造を制御したものである。これまで、π共役化合物中にアルキル側鎖、あるいはパーフルオロアルキル側鎖を有するものは知られていた。然しながら、その構造はランダムであり、積極的に構造を制御しアルキル相互作用およびパーフルオロアルキル相互作用を有効に活用したものはなかった。構造の制御について図4を用いて説明する。図4aは本発明のπ共役化合物の一部を表わした模式図である。41はアルキル側鎖、42はパーフルオロアルキル側鎖を示す。43〜47はそれぞれチオフェン環を示す。チオフェン環はSの影響により隣接するチオフェン環とは180°反転した構造で結合している。従って例えばアルキル側鎖のついた43と44の間に存在するチオフェン環の数は奇数でなければ同じサイドにアルキル側鎖は配置しない。同様にパーフルオロアルキル側鎖のついた45と46、47もそれらの間に存在するチオフェン環の数は奇数でなければ同じサイドにパーフルオロアルキル側鎖は配置しない。もし図4bに示す様に同種側鎖のついた環に挟まれる環の数が偶数であった場合、同種の側鎖が逆のサイドに配置してしまい期待される相互作用が得られない。本発明のπ共役化合物は以上の観点から発明に至ったものである。即ち、本発明のπ共役化合物は少なくとも下記構造式(I)、(II)を有するπ共役化合物であって、構造式(I)及び(II)表わされる環をそれぞれ2個以上有し、構造式(I)で表わされる2つの環に挟まれる環の数および構造式(II)で表わされる2つの環に挟まれる環の数がそれぞれ奇数であるπ共役化合物である。
Figure 2005240021
(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。)
また、好ましくは下記一般式(III)〜(VII)で表わされるπ共役化合物である。
Figure 2005240021
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(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。A及びA、A、Aは、単結合、炭素原子数1から10のアルキレン基、−(CH=CH)r−、および2価結合基を有するチオフェン環、フラン環、ベンゼン環、アントラセン環、ペンタセン環、からなる群からそれぞれ独立に選択される連結部位を示す。該環中の1つ以上のCHはNに置き換わっていても良く、また置換基を有していても良い。rは1〜10までの整数を示す。X、Z、Lは0から20までの整数を示す。ただしX+Z+Lは奇数である。Yは20以下の偶数を示す。Pは19以下の奇数を示す。mは2以上の整数を示す。)
更に好ましくは下記一般式(IIIa)〜(VIIa)で表わされるπ共役化合物である。
Figure 2005240021
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(式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。X、Z、Lは0から20までの整数を示す。ただしX+Z+Lは奇数である。Yは20以下の偶数を示す。Pは19以下の奇数を示す。mは2以上の整数を示す。)
また、側鎖を有さない環は溶媒に対する溶解性の観点から限定される。従ってX、Z、Lは好ましくは0から6までの整数であり、Yは好ましくは6以下の偶数、Pは好ましくは5以下の奇数である。また、mは2以上500以下の整数が好ましい。
更に具体的な化合物を表1〜5に示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるわけではない。また、表中に示した略語は以下の構造を示す。
Figure 2005240021
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次に本発明のπ共役化合物の一般的製造法を例示化合物(IV−8)及び(IV−12)、(VI−7)を例にとり説明する。但し、本発明はこれらの製造法に限定されるわけではない。
Figure 2005240021
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先ず、3−ハロゲノチオフェンとパーフルオロオクチルヨージドを作用させ1を得る。参考文献((1)J.Org.Chem.1997,62,7128、(2)J.Fluorine Chem.1985,27,291)続いて、2位の位置をハロゲン化し2を得る。参考文献(J.Org.Chem.1968,33,2902)一方、3,4−ジハロゲノチオフェンと2当量のヘキシルマグネシウムブロミドを作用させ3を得る。参考文献(Tetrahedron1982,38,22,3347)続いて、2,3位の位置をハロゲン化し4を得る。参考文献((1)Bull.Chem.Soc.Jpn.,1991,64,2566、(2)Chem.Mater.1994,6,401)2にマグネシウムまたは亜鉛を作用させメタルハライドとした後、その2当量を4と作用させ5 を得る。次に4の製造と同様にハロゲン化し6を得る。参考文献((1)J.Am.Chem.Soc.,1995,117,233、(2)Chem.Mater.1994,6,401)次に1,4−フェニレンビスボロン酸あるいはその誘導体と作用させることで本発明のπ共役化合物(IV−12)が得られる。また、6に2−チオフェンボロン酸あるいはその誘導体を作用させ7を得た後、ジハロゲン体8を経て、2,5−チオフェンジボロン酸あるいはその誘導体を作用させることで本発明のπ共役化合物(IV−8)が得られる。また、2のメタルハライド体と1当量の4を作用させることで9を得た後、2,5−チオフェンジボロン酸あるいはその誘導体を作用させ10を得る。次にジハロゲン体11を経て、1,4−フェニレンビスボロン酸あるいはその誘導体を作用させることで本発明のπ共役化合物(VI−7)が得られる。ここで用いられる好ましいハロゲン化剤としては沃素、臭素、N−ブロモスクシンイミド、ベンジルトリメチルアンモニウムテトラクロロアイオダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロアイオダイド等が挙げられる。
本発明の導電性有機薄膜は前記π共役化合物を有するものが好ましい。また、配向しているものが好ましい。配向手法としてはラビング法、温度勾配法、摩擦転写法、磁場あるいは電界印加による配向法等が挙げられる。また、本発明の導電性有機薄膜はその電気伝導度を調整する為に適当なドーパントを含有していても良い。ドーパントの種類としてアクセプター性のI、Br、Cl、ICl、BF、PF、HSO、FeCl、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、ドナー性のLi、K、Na、Eu、界面活性剤であるアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等があげられる。本発明の導電性有機薄膜の形成方法は特に限定はされないが、電解重合法、キャスティング法、スピンコート法、浸漬コート法、スクリーン印刷法、マイクロモールド法、マイクロコンタクト法、ロール塗布法、インクジェット法、LB法等で形成することができる。また、これらはフォトリソグラフおよびエッチング処理あるいはソフトリソグラフ、インクジェット法により所望の形状にパターニングすることができる。
また、本発明は前記π共役化合物あるいは前記導電性有機薄膜を利用した電界効果型有機トランジスタである。本発明の電界効果型有機トランジスタの構造は、プレーナー型、スタガー型または逆スタガー型の何れにおいても有効であるが、プレーナー型を一例に図5を用いて本発明の電界効果型有機トランジスタの構造を説明する。図5は本発明の電界効果型有機トランジスタの一例を示す断面模式図である。同図において、本発明の電界効果型有機トランジスタは、絶縁性基板51上にゲート電極52を配置し、その上にゲート絶縁層53を配置し、更にその上にソース電極54およびドレイン電極55を配置し、その上に有機半導体層56そして最上部に保護膜57を配置してなるものである。
本発明で用いるゲート絶縁層は特に限定はされないがSiO、SiN、Al、Ta等の無機材料、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン等の有機材料および有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。また、これらの材料を2層以上積層させて用いることもでき、絶縁耐圧を上げる目的で効果がある。好ましくは、低コストにつながる液相プロセスを利用できるという観点から有機化合物が好ましい。
絶縁性基板としては特に限定されないが、例えばガラス、石英等の無機材料のほかアクリル系、ビニル系、エステル系、イミド系、ウレタン系、ジアゾ系、シンナモイル系等の感光性高分子化合物、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等の有機材料、有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。
さらに本発明で用いるゲート電極、ソース電極およびドレイン電極は導電体であれば特に限定はされないが、例えばAl、Cu、Ti、Au、Pt、Ag、Cr等の金属材料、ポリシリコン、シリサイド、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO等の無機材料も好適であるが、ハイドープされたポリピリジン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンに代表される導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等を用いることができる。特にフレキシブル電子ペーパー等に用いる場合、各電極は導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等であるものが基板との熱膨張をそろえ易く好ましい。
これら各電極、ゲート絶縁層の形成方法は特に限定はされないが有機材料の場合、電解重合法、キャスティング法、スピンコート法、浸漬コート法、スクリーン印刷法、マイクロモールド法、マイクロコンタクト法、ロール塗布法、インクジェット法、LB法等で形成することができる。また、用いる材料により真空蒸着法、CVD法、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、スパッタ法等も有効な形成方法である。
また、これらはフォトリソグラフおよびエッチング処理により所望の形状にパターニングすることができる。その他、ソフトリソグラフ、インクジェット法も有効なパターニング方法である。また、必要に応じて各電極からの引出し電極や保護膜等を形成することができる。
例示化合物(IV−36)の製造
(1)3,4−ジブチルチオフェンの製造
3,4−ジブロモチオフェン(50mmol)と[1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)(0.3mmol)、乾燥ジエチルエーテル100mlの混合液にブチルマグネシウムブロミド(140mmol)を0℃下で滴下した後、6時間加熱還流した。反応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。抽出液に硫酸マグネシウムを加え乾燥後、溶媒を留去して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び蒸留により精製し目的物(32mmol)を得た。収率64%
(2)2,5−ジブロモ−3,4−ジブチルチオフェンの製造
3,4−ジブチルチオフェン(30mmol)と氷酢酸25ml、ジクロロメタン10mlの混合液に臭素(67mmol)を室温で滴下したのち、そのまま2時間攪拌した。反応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。抽出液に硫酸マグネシウムを加え乾燥後、溶媒を留去して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(27mmol)を得た。収率90%
(3)3−パーフルオロブチルチオフェンの製造
銅紛(0.16mmol)とN,N−ジメチルフォルムアミド60mlの混合液に3−ヨードチオフェン(50mmol)及びパーフルオロブチルヨージド(60mmol)を加え、窒素雰囲気下、130℃で24時間攪拌した。反応終了後、ろ過して固形物を除き、3N塩酸を加えヘキサンで抽出した。抽出液をチオ硫酸ナトリウムで洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(31mmol)を得た。収率62%
(4)2−ブロモ−4−パーフルオロブチルチオフェンの製造
3−パーフルオロブチルチオフェン(30mmol)とN−ブロモスクシンイミド(33mmol)、クロロホルム25ml、酢酸25mlの混合液を室温で5分攪拌した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を10%水酸化カリウム水溶液、水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(26mmol)を得た。収率87%
(5)3',4'−ジブチル−4,4''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'']ターチオフェンの製造
氷浴中、乾燥ジエチルエーテルにマグネシウム1.0gを加え、それに2−ブロモ−4−パーフルオロブチルチオフェン(25mmol)と乾燥ジエチルエーテル20mlの混合液を滴下した。滴下後、乾燥ジエチルエーテルを80ml加え1時間還流し、グリニャール試薬を得た。ドライアイス/アセトン浴中、2,5−ジブロモ−3,4−ジブチルチオフェン(10mmol)と[1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(50mg)、乾燥ジエチルエーテル100mlの混合液に先に調整したグリニャール試薬をシリンジで滴下し、室温で3日間攪拌した。反応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(7.2mmol)を得た。収率72%
(6)5,5''−ジブロモ−3',4'−ジブチル−4,4''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'']ターチオフェンの製造
3',4'−ジブチル−4,4''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'']ターチオフェン(5mmol)とN−ブロモスクシンイミド(12mmol)、クロロホルム15ml、酢酸15mlの混合液を室温で5分攪拌した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を10%水酸化カリウム水溶液、水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(4.2mmol)を得た。収率84%
(7)例示化合物(IV−36)の製造
5,5''−ジブロモ−3',4'−ジブチル−4,4''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'']ターチオフェン(2.0mmol)と2,5−チオフェンジボロン酸(2.0mmol)、ベンゼン10mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.04mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である例示化合物(IV−36)を得た。収率45%得られた例示化合物(IV−36)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:23,400、Mw:32,800であった。
例示化合物(IV−10)の製造
(1)3'',4''−ジブチル−3',4'''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェンの製造 5,5''−ジブロモ−3',4'−ジブチル−4,4''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'']ターチオフェン(2mmol)と2−チオフェンボロン酸(4mmol)、ベンゼン10mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.04mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(1.6mmol)を得た。収率80%
(2)5,5''''−ジブロモ−3'',4''−ジブチル−3',4'''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェンの製造
3'',4''−ジブチル−3',4'''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェン(1.5mmol)とN−ブロモスクシンイミド(3.5mmol)、クロロホルム15ml、酢酸15mlの混合液を室温で5分攪拌した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を10%水酸化カリウム水溶液、水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(1.2mmol)を得た。収率80%
(3)例示化合物(IV−10)の製造
5,5''''−ジブロモ−3'',4''−ジブチル−3',4'''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェン(1.0mmol)と1,4−フェニレンビスボロン酸(1.0mmol)、ベンゼン8mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.02mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である例示化合物(IV−10)を得た。収率34%得られた例示化合物(IV−10)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:22,100、Mw:33,400であった。
例示化合物(VI−14)の製造
(1)3,4−ジデシルチオフェンの製造
3,4−ジブロモチオフェン(50mmol)と[1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)(0.3mmol)、乾燥ジエチルエーテル100mlの混合液にデシルマグネシウムブロミド(140mmol)を0℃下で滴下した後、6時間加熱還流した。反応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。抽出液に硫酸マグネシウムを加え乾燥後、溶媒を留去して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び蒸留により精製し目的物(38mmol)を得た。収率76%
(2)2,5−ジブロモ−3,4−ジデシルチオフェンの製造
3,4−ジデシルチオフェン(30mmol)と氷酢酸25ml、ジクロロメタン10mlの混合液に臭素(67mmol)を室温で滴下したのち、そのまま2時間攪拌した。反応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。抽出液に硫酸マグネシウムを加え乾燥後、溶媒を留去して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(25mmol)を得た。収率83%
(3)3−パーフルオロオクチルチオフェンの製造
銅紛(0.16mmol)とN,N−ジメチルフォルムアミド60mlの混合液に3−ヨードチオフェン(50mmol)及びパーフルオロオクチルヨージド(60mmol)を加え、窒素雰囲気下、130℃で24時間攪拌した。反応終了後、ろ過して固形物を除き、3N塩酸を加えヘキサンで抽出した。抽出液をチオ硫酸ナトリウムで洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(30mmol)を得た。収率60%
(4)2−ブロモ−4−パーフルオロオクチルチオフェンの製造
3−パーフルオロオクチルチオフェン(30mmol)とN−ブロモスクシンイミド(33mmol)、クロロホルム25ml、酢酸25mlの混合液を室温で5分攪拌した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を10%水酸化カリウム水溶液、水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(24mmol)を得た。収率80%
(5)2−ブロモ−3,4−ジデシル−4'−パーフルオロオクチル−2,2'−ビチオフェンの製造
氷浴中、乾燥ジエチルエーテルにマグネシウム1.0gを加え、それに2−ブロモ−4−パーフルオロオクチルチオフェン(10mmol)と乾燥ジエチルエーテル20mlの混合液を滴下した。滴下後、乾燥ジエチルエーテルを80ml加え1時間還流し、グリニャール試薬を得た。ドライアイス/アセトン浴中、2,5−ジブロモ−3,4−ジデシルチオフェン(10mmol)と[1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(50mg)、乾燥ジエチルエーテル100mlの混合液に先に調整したグリニャール試薬をシリンジで滴下し、室温で3日間攪拌した。反応終了後、水を加えジエチルエーテルで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(5.4mmol)を得た。収率54%
(6)3',4',3''',4'''−テトラデシル−4,4''''−ジパーフルオロオクチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェンの製造
2−ブロモ−3,4−ジデシル−4'−パーフルオロオクチル−2,2'−ビチオフェン(5.0mmol)と2,5−チオフェンジボロン酸(2.5mmol)、ベンゼン10mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.08mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液6mlを加え、24時間還流した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(4.1mmol)を得た。収率82%
(7)5,5''''−ジブロモ−3',4',3''',4'''−テトラデシル−4,4''''−ジパーフルオロオクチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェンの製造
3',4',3''',4'''−テトラデシル−4,4''''−ジパーフルオロオクチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェン(1.5mmol)とN−ブロモスクシンイミド(3.5mmol)、クロロホルム15ml、酢酸15mlの混合液を室温で5分攪拌した。反応終了後、水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を10%水酸化カリウム水溶液、水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物を蒸留により精製し目的物(0.8mmol)を得た。収率53%
(8)例示化合物(VI−14)の製造
5,5''''−ジブロモ−3',4',3''',4'''−テトラデシル−4,4''''−ジパーフルオロオクチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェン(0.5mmol)と2,5−チオフェンジボロン酸(0.5mmol)、ベンゼン5mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.02mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液2mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である例示化合物(VI−14)を得た。収率44%得られた例示化合物(VI−14)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:43,100、Mw:55,100であった。
図6は本発明の実施例に用いた電界効果型有機トランジスタを示す断面模式図である。ゲート電極61としてn型に高ドープされたシリコン基板、ゲート絶縁層62としてSiO、ソース電極63およびドレイン電極64として金、有機半導体層65として実施例1で製造した例示化合物(IV−36)を用いた。以下に製造手順を示す。
シリコン基板上に熱酸化膜SiO(300nm)を形成した。その上にリフトオフ法によりチャネル長50μm、チャネル幅50mmのクロム(5nm)/金(100nm)ソースドレイン両電極を作製した。その上に例示化合物(IV−36)のクロロホルム溶液(0.01g/ml)をスピンコート法により塗布した後、120℃で12時間乾燥し、有機半導体層65を形成した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
次にゲート電圧を0V〜−50V、ソース−ドレイン電極間の電圧0V〜−50Vでのドレイン電流を測定した。ドレイン電流の平方根とゲート電圧の関係からドレイン電流Id=0に外挿することにより閾値電圧Vthを求め、更に式(i)から移動度μを算出した。
μ=Id/{(W/2L)Ci(Vg−Vth)} (i)
(式中μは移動度、Idはドレイン電流(A)、Wはチャネル幅(cm)、Lはチャネル長(cm)、Ciはゲート絶縁層の単位面積あたりの容量(F/cm)、Vgはゲート電圧(V)、Vthは閾値電圧(V))
また、ゲート電圧0V、ソース−ドレイン電極間−50Vのときのドレイン電流(オフ電流)とゲート電圧−50V、ソース−ドレイン電極間−50Vのときのドレイン電流(オン電流)の比からオンオフ比を算出した。以下に結果を示す。
移動度 1.2×10−1cm/Vs
オンオフ比 1.8×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
(比較例1)
本発明のπ共役化合物である例示化合物例示化合物(IV−36)と比較する為に下記に示す比較化合物(A)を製造した。
Figure 2005240021
製造方法を以下に示す。
5,5''−ジブロモ−3',4'−ジブチル−4,4''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'']ターチオフェン(2mmol)と2,2'−ジチオフェン−5,5'−ジボロン酸(2mmol)、ベンゼン10ml の混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.04mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、比較化合物(A)を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である比較化合物(A)を得た。収率31%得られた比較化合物(A)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:19,300、Mw:31,800であった。
次に実施例4で使用した例示化合物(IV−36)の代わりに比較化合物(A)を使用する以外は実施例4と同様の方法で電界効果型有機トランジスタ素子を作製し、実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 8.2×10−3cm/Vs
オンオフ比 7.4×10
図6は本発明の実施例に用いた電界効果型有機トランジスタを示す断面模式図である。ゲート電極61としてn型に高ドープされたシリコン基板、ゲート絶縁層62としてポリビニルフェノール、ソース電極63およびドレイン電極64として金、有機半導体層65として実施例2で製造した例示化合物(IV−10)を用いた。以下に製造手順を示す。
シリコン基板上にポリビニルフェノールの2−プロパノール溶液(0.1g/ml)をスピンコート法により塗布し、150℃で6時間乾燥しゲート絶縁層を形成した。その上に金(50nm)を真空蒸着し、チャネル長50μm、チャネル幅10mmのソースドレイン両電極を作製した。その上に例示化合物(IV−10)のクロロホルム溶液(0.01g/ml)をスピンコート法により塗布した後、120℃で12時間乾燥し、有機半導体層65を形成した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 8.2×10−2cm/Vs
オンオフ比 5.2×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
(比較例2)
本発明のπ共役化合物である例示化合物例示化合物(IV−10)と比較する為に下記に示す比較化合物(B)を製造した。
Figure 2005240021
製造方法を以下に示す。
5,5''''−ジブロモ−3'',4''−ジブチル−3',4'''−ジパーフルオロブチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェン(1.0mmol)と4,4'−ビフェニルビスボロン酸(1.0mmol)、ベンゼン8mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.02mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である比較化合物(B)を得た。収率29%得られた比較化合物(B)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:21,300、Mw:30,000であった。
次に実施例5で使用した例示化合物(IV−10)の代わりに比較化合物(B)を使用する以外は実施例5と同様の方法で電界効果型有機トランジスタ素子を作製し、実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 1.5×10−3cm/Vs
オンオフ比 3.7×10
図7は本発明の実施例に用いた電界効果型有機トランジスタを示す断面模式図である。ゲート電極71としてn型に高ドープされたシリコン基板、ゲート絶縁層72としてポリビニルフェノール、ソース電極73およびドレイン電極74として金、有機半導体層75として実施例3で製造した例示化合物(VI−14)を用いた。以下に製造手順を示す。
シリコン基板上にポリビニルフェノールの2−プロパノール溶液(0.1g/ml)をスピンコート法により塗布し、150℃で6時間乾燥しゲート絶縁層を形成した。その上に例示化合物(VI−14)のクロロホルム溶液(0.01g/ml)をスピンコート法により塗布した後、120℃で12時間乾燥し、有機半導体層65を形成した。その上に金(50nm)を真空蒸着し、チャネル長50μm、チャネル幅10mmのソースドレイン両電極を作製した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 1.4×10−1cm/Vs
オンオフ比 2.4×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
(比較例3)
本発明のπ共役化合物である例示化合物(VI−14)と比較する為に下記に示す比較化合物(C)を製造した。
Figure 2005240021
製造方法を以下に示す。
5,5''''−ジブロモ−3',4',3''',4'''−テトラデシル−4,4''''−ジパーフルオロオクチル−[2,2';5',2'';5'',2''';5''',2'''']クインクチオフェン(0.5mmol)と2,2'−ジチオフェン−5,5'−ジボロン酸(0.5mmol)、ベンゼン5mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.02mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液2mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である比較化合物(C)を得た。収率28%得られた比較化合物(C)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:35,100、Mw:39,100であった。
次に実施例6で使用した例示化合物(VI−14)の代わりに比較化合物(C)を使用する以外は実施例6と同様の方法で電界効果型有機トランジスタ素子を作製し、実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 9.1×10−3cm/Vs
オンオフ比 7.3×10
図7は本発明の実施例に用いた電界効果型有機トランジスタを示す断面模式図である。ゲート電極71としてn型に高ドープされたシリコン基板、ゲート絶縁層72としてポリイミド、ソース電極73およびドレイン電極74として金、有機半導体層75として実施例3で製造した例示化合物(VI−14)を用いた。以下に製造手順を示す。
シリコン基板上にポリアミック酸をスピンコート法で塗布した後200℃で焼成しポリイミド膜を形成した。その上に例示化合物(VI−14)のクロロホルム溶液(0.01g/ml)をスピンコート法により塗布した後、120℃で12時間乾燥し有機半導体層65を形成した。その表面を布で擦りラビング処理を施した。その上に金(50nm)を真空蒸着し、チャネル長50μm、チャネル幅10mmのソースドレイン両電極を作製した。この時、電流が流れる方向とラビング方向が平行になるようにソースドレイン両電極を配置した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 5.2×10−1cm/Vs
オンオフ比 1.2×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
図7は本発明の実施例に用いた電界効果型有機トランジスタを示す断面模式図である。ゲート電極71としてn型に高ドープされたシリコン基板、ゲート絶縁層72としてポリイミド、ソース電極73およびドレイン電極74として金、有機半導体層75として実施例3で製造した例示化合物(VI−14)を用いた。以下に製造手順を示す。
シリコン基板上にポリアミック酸をスピンコート法で塗布した後200℃で焼成しポリイミド膜を形成した。その上に例示化合物(VI−14)のクロロホルム溶液(0.01g/ml)をスピンコート法により塗布した後、120℃で12時間乾燥し有機半導体層65を形成した。その表面を布で擦りラビング処理を施した。その上に金(50nm)を真空蒸着し、チャネル長50μm、チャネル幅10mmのソースドレイン両電極を作製した。この時、電流が流れる方向とラビング方向が垂直になるようにソースドレイン両電極を配置した。ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極の各電極に0.1mmφの金線を銀ペーストで配線し、電界効果型有機トランジスタ素子を作製した。
実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 1.1×10−1cm/Vs
オンオフ比 2.0×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
以上、実施例4と比較例1及び実施例5と比較例2、実施例6と比較例3から明らかなように本発明の電界効果型有機トランジスタが高い移動度、また高いオンオフ比を有していることがわかる。
例示化合物(VII−3)の製造
(1)3,5−ジブロモ−2,2'−ビチオフェンの製造
2−チオフェンボロン酸(5.0mmol)と2,3,5−トリブロモチオフェン(100mmol)、トルエン200ml、エタノール100mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液100mlを加え、24時間還流した。反応終了後、水を加えトルエンで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー及びヘキサンで再結晶することで精製し目的物(22.1mmol)を得た。収率22%
(2)4'−ブロモ−3−ドデシル−[2,2';5',2'']ターチオフェンの製造
3−ドデシル−2−チオフェンボロン酸(3.1mmol)と3,5−ジブロモ−2,2'−ビチオフェン(3.1mmol)、トルエン6ml、エタノール3mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、水を加えヘキサンで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し目的物(2.52mmol)を得た。収率80%
(3)4'−パーフルオロヘキシル−3−ドデシル−[2,2';5',2'']ターチオフェンの製造
パーフルオロヘキシルヨージド(2.6mmol)と銅紛(5.16mmol)、乾燥ジメチルスルフォキシド3mlの混合液を窒素雰囲気下、125℃で1.5時間攪拌した。それに4−ブロモ−3−ドデシル−[2,2';5',2'']ターチオフェン(1.29mmol)、乾燥ジメチルスルフォキシド5mlの混合液を加え、120℃で6時間攪拌した。反応終了後、ヘキサン及び水を加えセライトろ過した後、ヘキサンで抽出した。抽出液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し目的物(0.6mmol)を得た。収率47%
(4)5,5''−ジブロモ−4'−パーフルオロヘキシル−3−ドデシル−[2,2';5',2'']
ターチオフェンの製造
4'−パーフルオロヘキシル−3−ドデシル−[2,2';5,2']ターチオフェン(0.26mmol)とN−ブロモスクシンイミド(0.55mmol)、クロロホルム2ml、酢酸2mlの混合液を室温で5時間攪拌した。反応終了後、水を加えヘキサンで抽出した。抽出液を10%水酸化カリウム水溶液、水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを加え乾燥した。溶媒を留去した後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し目的物(0.23mmol)を得た。収率90%
(5)例示化合物(VII−3)の製造
5,5''−ジブロモ−4−パーフルオロヘキシル−3−ドデシル−[2,2';5',2'']
ターチオフェン(2.0mmol)と2,5−チオフェンジボロン酸(2.0mmol)、ベンゼン10mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.04mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である例示化合物(VII−3)を得た。収率35%得られた例示化合物(VII−3)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:13,400、Mw:22,300であった。
例示化合物(VII−10)の製造
5,5''−ジブロモ−4'−パーフルオロブチルペンチルオキシ−3−ドデシル−[2,2';5',2'']ターチオフェン(2.0mmol)と2,5−チオフェンジボロン酸(2.0mmol)、ベンゼン10mlの混合液に窒素雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.04mmol)及び2N炭酸ナトリウム水溶液3mlを加え、24時間還流した。反応終了後、多量のアセトン中に注ぎ、粗生成物を得た。再沈法により精製を繰り返し、目的物である例示化合物(VII−10)を得た。収率35%得られた例示化合物(VII−10)の分子量はGPC測定(クロロホルム溶媒)によりMn:11,300、Mw:19,300であった。
実施例4で使用した例示化合物(IV−36)の代わりに実施例9で製造した例示化合物(VII−3)を使用する以外は実施例4と同様の方法で電界効果型有機トランジスタ素子を作製し、実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 2.2×10−1cm/Vs
オンオフ比 5.2×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
実施例4で使用した例示化合物(IV−36)の代わりに実施例9で製造した例示化合物(VII−10)を使用する以外は実施例4と同様の方法で電界効果型有機トランジスタ素子を作製し、実施例4と同様の方法で移動度を測定した。その結果を以下に示す。
移動度 2.7×10−1cm/Vs
オンオフ比 8.2×10
また、この素子を大気中、室温で3ヶ月間放置した後、同様の測定を行ったが、変化率は10%未満であった。
π共役化合物のラメラスタック構造体模式図である。 ラメラスタック構造体の欠陥部分の模式図である。 本発明の導電性有機薄膜の構造体模式図である。 aは本発明のπ共役化合物の一部を表わした模式図である。bは本発明から外れるπ共役化合物の一部を表わした模式図である。 本発明の電界効果型有機トランジスタの断面模式図である。 実施例で用いた電界効果型有機トランジスタの断面模式図である。 実施例で用いた電界効果型有機トランジスタの断面模式図である。
符号の説明
21、31、41 アルキル側鎖
32、42 パーフルオロアルキル側鎖
43、44 アルキル側鎖を有するチオフェン環
45、46 パーフルオロアルキル側鎖を有するチオフェン環
51 絶縁性基板
52、61、71 ゲート電極
53、62、72 ゲート絶縁層
54、63、73 ドレイン電極
55、64、74 ソース電極
56、65、75 有機半導体層
57 保護膜

Claims (12)

  1. 少なくとも下記構造式(I)、(II)を有するπ共役化合物であって、構造式(I)及び(II)表わされる環をそれぞれ2個以上有し、構造式(I)で表わされる2つの環に挟まれる環の数および構造式(II)で表わされる2つの環に挟まれる環の数がそれぞれ奇数であるπ共役化合物。
    Figure 2005240021
    (式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。)
  2. 下記一般式(III)〜(VII)で表わされるπ共役化合物。
    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
    (式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。A及びA、A、Aは、単結合、炭素原子数1から10のアルキレン基、−(CH=CH)r−、および2価結合基を有するチオフェン環、フラン環、ベンゼン環、アントラセン環、ペンタセン環、からなる群からそれぞれ独立に選択される連結部位を示す。該環中の1つ以上のCHはNに置き換わっていても良く、また置換基を有していても良い。rは1〜10までの整数を示す。X、Z、Lは0から20までの整数を示す。ただしX+Z+Lは奇数である。Yは20以下の偶数を示す。Pは19以下の奇数を示す。mは2以上の整数を示す。)
  3. 下記一般式(IIIa)〜(VIIa)で表わされるπ共役化合物。
    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
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    Figure 2005240021
    Figure 2005240021
    (式中、R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCHはO、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。R及びRは水素または炭素原子数1から20の直鎖状、環状または分岐状のパーフルオロアルキル基である。該アルキル基中の1つ以上のCFはCH、O、CO、S、NHに置き換わっていても良い。但し、少なくとも一方は水素ではない。X、Z、Lは0から20までの整数を示す。ただしX+Z+Lは奇数である。Yは20以下の偶数を示す。Pは19以下の奇数を示す。mは2以上の整数を示す。)
  4. X、Z、Lは0から6までの整数であり、Yは6以下の偶数、Pは5以下の奇数である請求項2または3記載のπ共役化合物。
  5. mが2以上500以下の整数である請求項1〜3の何れかに記載のπ共役化合物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のπ共役化合物を有する導電性有機薄膜。
  7. 有機化合物を含む導電性有機薄膜であって,該有機化合物は,分子内少なくとも3種の異なる分子間相互作用を及ぼし得る基または骨格部分を有し,該部分がそれぞれ分子間で配列することにより秩序構造をなすことを特徴とする導電性有機薄膜。
  8. 前記相互作用がπ−π相互作用、アルキル相互作用およびパーフルオロアルキル相互作用である請求項7記載の導電性有機薄膜。
  9. 配向している請求項7または8に記載の導電性有機薄膜。
  10. ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極の3つの電極と、ゲート絶縁層及び有機半導体層とで構成された電界効果型有機トランジスタであって、該有機半導体層が請求項7〜9の何れか1項に記載の導電性有機薄膜であるであることを特長とする電界効果型有機トランジスタ。
  11. 前記導電性有機薄膜を構成するπ共役化合物の長軸方向がソース電極、ドレイン電極方向に対して平行に配向している請求項10記載の電界効果型有機トランジスタ。
  12. 前記導電性有機薄膜を構成するπ共役化合物の長軸方向がソース電極、ドレイン電極方向に対して垂直に配向している請求項10記載の電界効果型有機トランジスタ。
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