JP2005239967A - 液状樹脂組成物及び硬化膜 - Google Patents

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Mitsunobu Doimoto
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Abstract

【課題】 透明性が高く、基材に対する密着性が大きく、反射率が低く、しかも優れた耐擦傷性を有する硬化膜を与える液状樹脂組成物、それからなる反射防止膜を提供する。
【解決手段】 (A)水酸基を含有する単量体由来の構造単位を10モル%〜50モル%含有してなる、主鎖中にポリシロキサンセグメントを有することを特徴とするフッ素含有オレフィン系重合体100質量部に対し、(B)熱硬化性化合物15〜80質量部、(C)硬化触媒5〜20質量部、及び(D)溶剤を含有する液状樹脂組成物。この液状樹脂組成物を硬化させた硬化物を低屈折率膜として用いて反射防止膜が得られる。本発明の液状樹脂組成物を硬化させた硬化物は、特に、耐擦傷性に優れる。
【選択図】 無し

Description

本発明は、液状樹脂組成物に関し、特に、高い透明性と低い屈折率を有し、耐擦傷性が良好である硬化膜を形成しうる液状樹脂組成物、それからなる硬化膜及びこの硬化膜を含む積層体に関する。
現在、マルチメディアの発達に伴い、各種の表示装置(ディスプレイ装置)において種々の発展が見られている。そして、各種の表示装置のうち、特に、携帯用を中心に屋外で使用されるものでは、その視認性の向上がますます重要となってきており、大型表示装置においても、より見易くすることが需要者に要求されており、この事項がそのまま技術課題となっている。
従来、表示装置の視認性を向上させるための一手段として、低屈折率材料から構成される反射防止膜を、表示装置の基板に被覆することが行われており、反射防止膜を形成する方法としては、例えば、フッ素化合物の薄膜を蒸着法により形成する方法が知られている。然るに、近年では、液晶表示装置を中心として、低いコストで、しかも大型の表示装置に対しても、反射防止膜を形成することのできる技術が求められている。しかしながら、蒸着法による場合には、大面積の基板に対して、高い効率で均一な反射防止膜を形成することが困難であり、しかも真空装置を必要とするために、コストを低くすることが困難である。
このような事情から、屈折率の低いフッ素系重合体を有機溶剤に溶解して液状の組成物を調製し、これを基板の表面に塗布することによって反射防止膜を形成する方法が検討されている。例えば、基板の表面にフッ素化アルキルシランを塗布することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。また、特定の構造を有するフッ素系重合体を塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭61−40845号公報 特公平6−98703号公報 特開平6−115023号公報
しかしながら、従来のフッ素系材料による反射防止膜は、基材との密着が十分ではなく、特に、繰り返し擦過を受けた場合に、当該反射防止膜層が剥がれてしまう、加えて液晶ディスプレイ等の反射防止膜表面に空気中のゴミ、埃が付着し、視認性を低下させるという問題を有している。本発明は、以上のような状況を背景としてなされたものであって、その目的は、透明性が高く、屈折率が低く、基材に対する密着性が大きく、しかも優れた耐擦傷性を有する硬化膜を形成することができる液状樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、透明性が高く、基材に対する密着性が大きく、しかも優れた耐擦傷性を有する硬化膜、それを含む積層体、特に反射防止膜を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね、液状樹脂組成物において、特定構造を有するフッ素含有オレフィン系重合体に対し、従来より多量の熱硬化性化合物及び硬化触媒を使用することにより、屈折率が低く、耐擦傷性に優れた硬化膜を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の液状樹脂組成物は、下記成分
(A)水酸基を含有する単量体由来の構造単位を10モル%〜50モル%含有してなる、主鎖中にポリシロキサンセグメントを有するフッ素含有オレフィン系重合体
(B)熱硬化性化合物
(C)硬化触媒
(D)溶剤
を含有する液状樹脂組成物であって、
該液状樹脂組成物の固形分中の、(A)成分100質量部に対し、
(B)成分15〜80質量部
(C)成分5〜20質量部
含有することを特徴とする。
本発明の硬化膜は、上記の液状樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする。
本発明の積層体は、上記の硬化膜を含むことを特徴とする。
本発明の液状樹脂組成物は、良好な熱硬化性を示し、また、本発明の液状樹脂組成物から形成される硬化物は、屈折率が低く、耐擦傷性に優れる。従って、本発明の液状樹脂組成物は、特に、反射防止膜、光ファイバー鞘材等の光学材料の形成に有利に用いることができ、また、フッ素含量が高いことを利用して、耐候性が要求される基材に対する塗料用材料、耐候フィルム用材料、コーティング用材料、その他として好適に使用することができる。しかも、当該硬化膜は、基材に対する密着性に優れ、耐擦傷性が高く、良好な反射防止効果を付与することから、反射防止膜として極めて有用であり、各種の表示装置に適用することにより、その視認性を向上させることができる。
1.液状樹脂組成物
本発明の液状樹脂組成物は、硬化性を有することが必要であり、(A)特定の特性を有するフッ素含有オレフィン系重合体、(B)熱硬化性化合物、(C)硬化触媒及び(D)溶剤を含んでいる。そして、(B)熱硬化性化合物及び(C)硬化触媒の添加量を特定範囲とすることで、屈折率が低く、耐擦傷性に優れた硬化膜を形成することができる。
(B)熱硬化性化合物を用いることによって、当該熱硬化性化合物とフッ素含有オレフィン系重合体との混合物を液状樹脂組成物として用いること、又はフッ素含有オレフィン系重合体と熱硬化性化合物との全部を反応させた反応生成物もしくはそれらの一部のみを反応させた状態のものを液状樹脂組成物として用いることができる。
以下、各成分について説明する。
(A)フッ素含有オレフィン系重合体
本発明で用いるフッ素含有オレフィン系重合体は、水酸基を含有する単量体由来の構造単位を10モル%〜50モル%含有してなる、主鎖中にポリシロキサンセグメントを有するものである。フッ素含有オレフィン系重合体は、好ましくは、フッ素含量が30質量%以上であり、ポリスチレン換算による数平均分子量が5000以上である。本発明において、フッ素含有オレフィン系重合体は、下記一般式(1)で表されるポリシロキサンセグメントを主鎖に有するオレフィン系重合体であり、フッ素含有オレフィン系重合体における当該ポリシロキサンセグメントの割合は、通常0.1〜10モル%とされる。
Figure 2005239967
式中、R及びRは、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基又はアリール基を示す。
また、フッ素含有オレフィン系重合体は、好ましくはフッ素含量が30質量%以上、より好ましくは40〜60質量%のものであり、さらにゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって得られるポリスチレン換算による数平均分子量が、好ましくは5000以上、より好ましくは10000〜500000のものである。ここに、フッ素含量は、アリザリンコンプレクソン法により測定された値、数平均分子量は、展開溶剤としてテトラヒドロフランを用いたときの値である。
本発明における(A)フッ素含有オレフィン系重合体は、(a)フッ素含有オレフィン化合物(以下「(a)成分」という。)、(b)この(a)成分と共重合可能な水酸基を含有する単量体化合物(以下「(b)成分」という。」)及び(c)アゾ基含有ポリシロキサン化合物(以下「(c)成分」という。)、並びに、必要に応じて、(d)反応性乳化剤(以下「(d)成分」という。)、及び/又は(e)前記(a)成分と共重合可能な(b)成分以外の単量体化合物を反応させることにより得ることができる。
(a)成分であるフッ素含有オレフィン化合物としては、少なくとも1個の重合性の不飽和二重結合と、少なくとも1個のフッ素原子を有する化合物を挙げることができ、その具体例としては、例えば、(1)テトラフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレン、3,3,3−トリフロロプロピレン等のフロロオレフィン類;(2)アルキルパーフロロビニルエーテル類もしくはアルコキシアルキルパーフロロビニルエーテル類;(3)パーフロロ(メチルビニルエーテル)、パーフロロ(エチルビニルエーテル)、パーフロロ(プロピルビニルエーテル)、パーフロロ(ブチルビニルエーテル)、パーフロロ(イソブチルビニルエーテル)等のパーフロロ(アルキルビニルエーテル)類;(4)パーフロロ(プロポキシプロピルビニルエーテル)等のパーフロロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)類;その他を挙げることができる。これらの化合物は、単独で、又は2種以上を併用することができる。以上のうち、特にヘキサフロロプロピレン、パーフロロアルキルパーフロロビニルエーテル又はパーフロロアルコキシアルキルパーフロロビニルエーテルが好ましく、さらにはこれらを組み合わせて使用することが好ましい。
(b)成分である水酸基を含有する単量体化合物としては、例えば、(1)2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル類;(2)2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等の水酸基含有アリルエーテル類;(3)アリルアルコール;(4)ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステル;その他を挙げることができる。これらの化合物は、単独で、又は2種以上を併用することができる。
(c)成分のアゾ基含有ポリシロキサン化合物としては、−N=N−で示される熱解裂容易なアゾ基を含有すると共に、前記一般式(1)で表されるポリシロキサンセグメントを有する化合物であり、例えば、特開平6−93100号公報に記載された方法により製造することのできるものである。(c)成分の具体例としては、下記一般式(2)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005239967
式中、y=10〜500、z=1〜50である。
上記の(a)成分、(b)成分及び(c)成分の好ましい組み合わせは、例えば、(1)フロロオレフィン/水酸基含有アルキルビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位、(2)フロロオレフィン/パーフロロ(アルキルビニルエーテル)/水酸基含有アルキルビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位、(3)フロロオレフィン/パーフロロ(アルコキシアルキル)ビニルエーテル/水酸基含有アルキルビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位、(4)フロロオレフィン/(パーフロロアルキル)ビニルエーテル/水酸基含有アルキルビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位、(5)フロロオレフィン/(パーフロロアルコキシアルキル)ビニルエーテル/水酸基含有アルキルビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位である。
本発明のフッ素含有オレフィン系重合体において、(a)成分に由来する構造単位は、好ましくは20〜70モル%、さらに好ましくは25〜65モル%、特に好ましくは30〜60モル%である。(a)成分に由来する構造単位の割合が20モル%未満では、得られるフッ素含有オレフィン系重合体中のフッ素含量が過少となりやすく、得られる液状樹脂組成物の硬化物は、屈折率が十分に低いものとなりにくい。一方、(a)成分に由来する構造単位の割合が70モル%を超えると、得られるフッ素含有オレフィン系重合体の有機溶剤への溶解性が著しく低下するとともに、得られる液状樹脂組成物は、透明性及び基材への密着性が小さいものとなる。
フッ素含有オレフィン系重合体において、(b)成分に由来する構造単位は、10〜50モル%である。好ましくは13モル%以上であり、さらに好ましくは20モル%を超え、21モル%以上であり、また、好ましくは45モル%以下であり、さらに好ましくは35モル%以下である。このような(b)成分を所定量含有するフッ素含有オレフィン系重合体を用いて液状樹脂組成物を構成することにより、その硬化物において、良好な耐擦傷性と埃拭き取り性を実現することができる。他方、(b)成分に由来する構造単位の割合が10モル%未満では、フッ素含有オレフィン系重合体は、有機溶剤への溶解性が劣ったものとなり、50モル%を超えると、液状樹脂組成物による硬化物は、透明性及び低反射率の光学特性が悪化したものとなる。
(c)成分のアゾ基含有ポリシロキサン化合物は、それ自体が熱ラジカル発生剤であり、フッ素含有オレフィン系重合体を得るための重合反応において重合開始剤としての作用を有するが、他のラジカル開始剤を併用することもできる。フッ素含有オレフィン系重合体における(c)成分に由来する構造単位の割合は、一般式(1)で表されるポリシロキサンセグメントが、好ましくは0.1〜20モル%、さらに好ましくは0.1〜15モル%、特に好ましくは0.1〜10モル%となる割合である。一般式(1)で表されるポリシロキサンセグメントの割合が20モル%を超える場合には、得られるフッ素含有オレフィン系重合体は、透明性に劣ったものとなり、また塗布剤として用いる場合には、塗布時にハジキ等が発生し易くなる。
本発明においては、上記(a)〜(c)成分以外に、さらに(d)成分として、反応性乳化剤を単量体成分として用いることが好ましい。この(d)成分を用いることにより、フッ素含有オレフィン系重合体を塗布剤として使用する場合に、良好な塗布性及びレベリング性を得ることができる。この反応性乳化剤としては、特に、ノニオン性反応性乳化剤を用いることが好ましい。ノニオン性反応性乳化剤の具体例としては、例えば、下記一般式(3)又は一般式(4)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2005239967
式中、n、m及びsは、繰り返し単位を示し、n=1〜20、m=0〜4、s=3〜50である。
Figure 2005239967
式中、m及びsは、一般式(3)と同様である。Rは、直鎖状でも分岐状でもよいアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜40のアルキル基である。
フッ素含有オレフィン系重合体において、(d)成分由来の構成単位の割合は、好ましくは0〜10モル%であり、さらに好ましくは0.1〜5モル%である。この割合が10モル%を超えると、得られる液状樹脂組成物が粘着性を帯びたものとなるために取り扱いが困難となり、塗布剤として使用する場合に耐湿性が低下する。
(d)成分を含有する場合の好ましい組み合わせは次のとおりである。
(1)フロロオレフィン/アルキルビニルエーテル/水酸基含有ビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位/ノニオン性反応性乳化剤、(2)フロロオレフィン/パーフロロ(アルキルビニルエーテル)/アルキルビニルエーテル/水酸基含有ビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位/ノニオン性反応性乳化剤、(3)フロロオレフィン/パーフロロ(アルコキシアルキル)ビニルエーテル/アルキルビニルエーテル/水酸基含有ビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位/ノニオン性反応性乳化剤、(4)フロロオレフィン/(パーフロロアルキル)ビニルエーテル/アルキルビニルエーテル/水酸基含有ビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位/ノニオン性反応性乳化剤、(5)フロロオレフィン/(パーフロロアルコキシアルキル)ビニルエーテル/アルキルビニルエーテル/水酸基含有ビニルエーテル/ポリジメチルシロキサン単位/ノニオン性反応性乳化剤。
本発明において、フッ素含有オレフィン系重合体を製造するための重合様式としては、ラジカル重合開始剤を用いる、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法又は溶液重合法のいずれをも用いることができ、重合操作としても、回分式、半連続式又は連続式の操作等から適宜のものを選択することができる。
(e)成分の、(a)成分と共重合可能な(b)成分以外の単量体化合物としては、(1)メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、n−ドデシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテルもしくはシクロアルキルビニルエーテル類;(2)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;(3)メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(n−プロポキシ)エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;(4)(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有単量体化合物等であって、水酸基を含有しないものを挙げることができる。
フッ素含有オレフィン系重合体において、(e)成分由来の構成単位の割合は、好ましくは0〜70モル%であり、さらに好ましくは5〜35モル%である。この割合が70モル%を超えると、得られる液状樹脂組成物が粘着性を帯びたものとなるために取り扱いが困難となり、塗布剤として使用する場合に耐湿性が低下する。
(c)成分と併用することができるラジカル重合開始剤としては、例えば、(1)アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;(2)メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;(3)過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;(4)ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類;(5)tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類;(6)アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物類;(7)過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩類;その他を挙げることができる。
上記のラジカル重合開始剤以外の具体例としては、例えば、パーフロロエチルアイオダイド、パーフロロプロピルアイオダイド、パーフロロブチルアイオダイド、(パーフロロブチル)エチルアイオダイド、パーフロロヘキシルアイオダイド、2−(パーフロロヘキシル)エチルアイオダイド、パーフロロヘプチルアイオダイド、パーフロロオクチルアイオダイド、2−(パーフロロオクチル)エチルアイオダイド、パーフロロデシルアイオダイド、2−(パーフロロデシル)エチルアイオダイド、ヘプタフロロ−2−ヨードプロパン、パーフロロ−3−メチルブチルアイオダイド、パーフロロ−5−メチルヘキシルアイオダイド、2−(パーフロロ−5−メチルヘキシル)エチルアイオダイド、パーフロロ−7−メチルオクチルアイオダイド、2−(パーフロロ−7−メチルオクチル)エチルアイオダイド、パーフロロ−9−メチルデシルアイオダイド、2−(パーフロロ−9−メチルデシル)エチルアイオダイド、2,2,3,3−テトラフロロプロピルアイオダイド、1H,1H,5H−オクタフロロペンチルアイオダイド、1H,1H,7H−ドデカフロロヘプチルアイオダイド、テトラフロロ−1,2−ジヨードエタン、オクタフロロ−1,4−ジヨードブタン、ドデカフロロ−1,6−ジヨードヘキサン等のヨウ素含有フッ素化合物を挙げることができる。ヨウ素含有フッ素化合物は、単独で、又は上記の有機過酸化物、アゾ系化合物あるいは過硫酸塩と併用することができる。
フッ素含有オレフィン系重合体を得るための重合反応は、溶剤を用いた溶剤系で行うことが好ましい。ここに、好ましい有機溶剤としては、例えば、(1)酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブ等のエステル類;(2)アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;(3)テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;(4)N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;(5)トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;その他を挙げることができる。さらに必要に応じて、アルコール類、脂肪族炭化水素類等を混合使用することもできる。
上記のようにして得られるフッ素含有オレフィン系重合体は、その重合反応で得られた反応溶液をそのまま液状樹脂組成物として使用することが可能な場合もあるが、重合反応溶液に対して適宜の後処理を行うことも自由である。この後処理としては、例えば、重合反応溶液を、アルコール等よりなる当該フッ素含有オレフィン系重合体の不溶化溶剤に滴加して当該フッ素含有オレフィン系重合体を凝固させる精製方法に代表される一般的な再沈殿処理を行うことができ、次いで、得られる固形の共重合体を溶剤に溶解させることにより、フッ素含有オレフィン系重合体の溶液を調製することができる。また、重合反応溶液から残留モノマーを除去したものを、そのままフッ素含有オレフィン系重合体の溶液として使用することもできる。
(B)熱硬化性化合物
本発明で用いる熱硬化性化合物としては、例えば、各種アミノ化合物や、ペンタエリスリトール、ポリフェノール、グリコール等の各種水酸基含有化合物、その他を挙げることができる。
熱硬化性化合物として用いられるアミノ化合物は、フッ素含有オレフィン系重合体中に存在する水酸基と反応可能なアミノ基、例えば、ヒドロキシアルキルアミノ基及びアルコキシアルキルアミノ基のいずれか一方又は両方を合計で2個以上含有する化合物であり、具体的には、例えば、メラミン系化合物、尿素系化合物、ベンゾグアナミン系化合物、グリコールウリル系化合物等を挙げることができる。
メラミン系化合物は、一般にトリアジン環に窒素原子が結合した骨格を有する化合物として知られているものであり、具体的には、メラミン、アルキル化メラミン、メチロールメラミン、アルコキシ化メチルメラミン等を挙げることができるが、1分子中にメチロール基及びアルコキシ化メチル基のいずれか一方又は両方を合計で2個以上有するものが好ましい。具体的には、メラミンとホルムアルデヒドとを塩基性条件下で反応させて得られるメチロール化メラミン、アルコキシ化メチルメラミン、又はそれらの誘導体が好ましく、特に液状樹脂組成物に良好な保存安定性が得られる点、及び良好な反応性が得られる点で、アルコキシ化メチルメラミンが好ましい。熱硬化性化合物として用いられるメチロール化メラミン及びアルコシ化メチルメラミンには特に制約はなく、例えば、文献「プラスチック材料講座[8]ユリア・メラミン樹脂」(日刊工業新聞社)に記載されている方法で得られる各種の樹脂状物の使用も可能である。
また、尿素系化合物としては、尿素の他、ポリメチロール化尿素その誘導体であるアルコキシ化メチル尿素、ウロン環を有するメチロール化ウロン及びアルコキシ化メチルウロン等を挙げることができる。そして、尿素誘導体等の化合物についても、上記の文献に記載されている各種樹脂状物の使用が可能である。
(A)フッ素含有オレフィン系重合体100質量部に対する(B)熱硬化性化合物の使用量は、15〜80質量部であることが必要であり、好ましくは20〜70質量部であり、さらに好ましくは30〜60質量部である。(B)熱硬化性化合物の使用量が過少であると、得られる液状樹脂組成物により形成される薄膜の耐久性が不十分となる場合があり、80質量部を超えると、フッ素含有オレフィン系重合体との反応においてゲル化を回避することが困難であり、しかも硬化膜が低屈折率のものとならず、硬化物が脆いものとなる場合がある。
(A)フッ素含有オレフィン系重合体と(B)熱硬化性化合物との反応は、例えば、フッ素含有オレフィン系重合体を溶解させた有機溶剤の溶液に(B)熱硬化性化合物を添加し、適宜の時間加熱、攪拌等により反応系を均一化させながら行えばよい。この反応のための加熱温度は、好ましくは30〜150℃の範囲であり、さらに好ましくは50〜120℃の範囲である。この加熱温度が30℃未満では、反応の進行が極めて遅く、150℃を超えると、目的とする反応の他に、熱硬化性化合物中のメチロール基やアルコキシ化メチル基同士の反応による橋掛け反応が生じてゲルが生成するので、好ましくない。反応の進行は、メチロール基又はアルコキシ化メチル基を赤外分光分析等により定量する方法、あるいは溶解している重合体を再沈殿法によって回収して、その増加量を測定することにより、定量的な確認を行うことができる。
(C)硬化触媒
本発明で用いられる硬化触媒としては、例えば熱酸発生剤を挙げることができる。熱酸発生剤は、当該液状樹脂組成物の塗膜等を加熱して硬化させる場合に、硬化反応を促進させることができる物質であり、またその加熱条件を、より穏和なものに改善することができる物質である。この熱酸発生剤としては特に制限は無く、一般のウレア樹脂、メラミン樹脂等のための硬化剤として使用されている前述の各種酸類やその塩類を利用することができる。具体例としては、例えば、各種脂肪族スルホン酸とその塩、クエン酸、酢酸、マレイン酸等の各種脂肪族カルボン酸とその塩、安息香酸、フタル酸等の各種芳香族カルボン酸とその塩、アルキルベンゼンスルホン酸とそのアンモニウム塩、各種金属塩、リン酸や有機酸のリン酸エステル等を挙げることができる。
(A)フッ素含有オレフィン系重合体100質量部に対する(C)硬化触媒の使用量は、5〜20質量部であることが必要であり、好ましくは8〜20質量部であり、さらに好ましくは10〜15質量部である。(C)硬化触媒の使用量が過少であると、十分な機械的強度が得られないため好ましくない。この割合が過大になると液状樹脂組成物の保存安定性が劣ったり、触媒が硬化膜中で可塑剤として作用してしまうため、十分な機械的強度が得られないため好ましくない。
(D)溶剤
本発明の液状樹脂組成物は、溶剤を必須の成分として含有するものであるが、当該液状樹脂組成物の溶剤は、通常、フッ素含有オレフィン系重合体の製造に用いた溶剤、あるいはフッ素含有オレフィン系重合体と熱硬化性化合物との反応に用いた溶剤による溶液として得られ、従ってそのままで溶剤を含有するものである。
また、液状樹脂組成物の塗布性等を改善すること、その他の目的で、別途溶剤を添加し、配合することができる。本発明の液状樹脂組成物に含有される好ましい溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類を挙げることができる。さらに、本発明の液状樹脂組成物の溶液には、フッ素含有オレフィン系重合体を溶解し得ない溶剤、例えば、水、アルコール類、エーテル類等の貧溶剤を、フッ素含有オレフィン系重合体が析出しない範囲で併用することができる。これにより、当該フッ素含有オレフィン系重合体の溶液が、良好な保存性と好ましい塗布性を有するものとなる場合がある。このような貧溶剤としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール等を挙げることができる。
また、(A)フッ素含有オレフィン系重合体と(B)熱硬化性化合物との反応には、有機溶剤、例えば、フッ素含有オレフィン系重合体の製造において用いられる有機溶剤と同じもの用いることが好ましい。本発明においては、このようにして得られる、フッ素含有オレフィン系重合体と熱硬化性化合物による反応溶液を、そのまま液状樹脂組成物の溶液として用いることもできるし、必要に応じて各種の添加剤を配合した上で使用することもできる。
添加剤
本発明の液状樹脂組成物には、当該液状樹脂組成物の塗布性及び硬化後の薄膜の物性の改善や、塗膜に対する感光性の付与等を目的として、例えば、水酸基を有する種々のポリマーやモノマー、顔料又は染料等の着色剤、老化防止剤や紫外線吸収剤等の安定化剤、熱酸発生剤、感光性酸発生剤、界面活性剤、重合禁止剤、溶剤等の各種の添加剤を含有させることができる。特に、形成される硬化膜の硬度及び耐久性の改善を目的として、熱酸発生剤又は光酸発生剤を添加することが好ましく、特に、液状樹脂組成物の硬化後の透明性を低下させず、かつその溶液に均一に溶解するものを選択して用いるのが好ましい。
(i) 水酸基を有するポリマー
本発明の液状樹脂組成物に配合することができる水酸基を有するポリマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有共重合性単量体を共重合して得られるポリマー、ノボラック樹脂又はレゾール樹脂として公知のフェノール骨格を有する樹脂等を挙げることができる。
(ii) 顔料又は染料等の着色剤
本発明の液状樹脂組成物に配合することができる着色剤としては、例えば、(1)アルミナ白、クレー、炭酸バリウム、硫酸バリウム等の体質顔料;(2)亜鉛華、鉛白、黄鉛、鉛丹、群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ、カーボンブラック等の無機顔料;(3)ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド6B、パーマネントレッドR、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料;(4)マゼンタ、ローダミン等の塩基性染料;(5)ダイレクトスカーレット、ダイレクトオレンジ等の直接染料;(6)ローセリン、メタニルイエロー等の酸性染料;その他を挙げることができる。
(iii) 老化防止剤、紫外線吸収剤等の安定化剤
本発明の液状樹脂組成物に配合することができる老化防止剤、紫外線吸収剤としては、公知のものを使用することができる。
老化防止剤の具体例としては、例えば、ジ−tert−ブチルフェノール、ピロガロール、ベンゾキノン、ヒドロキノン、メチレンブルー、tert−ブチルカテコール、モノベンジルエーテル、メチルヒドロキノン、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、n−ブチルフェノール、フェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、4,4′−[1−〔4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル〕エチリデン]ジフェノール、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン、ジフェニルアミン類、フェニレンジアミン類、フェノチアジン、メルカプトベンズイミダゾール等を挙げることができる。
また、紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、フェニルサリシレートに代表されるサリチル酸系紫外線吸収剤、ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等の各種プラスチックの添加剤として使用される紫外線吸収剤を利用することができる。
(iv) 感光性酸発生剤
本発明の液状樹脂組成物に配合することができる感光性酸発生剤は、当該液状樹脂組成物の塗膜に感光性を付与し、例えば、光等の放射線を照射することによって当該塗膜を光硬化させることを可能にする物質である。この感光性酸発生剤としては、例えば、(1)ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等の各種オニウム塩;(2)β−ケトエステル、β−スルホニルスルホンとこれらのα−ジアゾ化合物等のスルホン化合物;(3)アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等のスルホン酸エステル類;(4)下記一般式(5)で示されるスルホンイミド化合物類;(5)下記一般式(6)で示されるジアゾメタン化合物類;その他を挙げることができる。
Figure 2005239967
式中、Xは、アルキレン基、アリレーン基、アルコキシレン基等の2価の基を示し、Rは、アルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。
Figure 2005239967
式中、R及びRは、互いに同一でも異なってもよく、アルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。
感光性酸発生剤は、単独で、又は2種以上を併用することができ、さらに前記熱酸発生剤と併用することもできる。感光性酸発生剤の使用割合は、液状樹脂組成物中のフッ素含有オレフィン系重合体100質量部に対して、好ましくは0〜20質量部、さらに好ましくは0.1〜10質量部である。この割合が過大であると、硬化膜の強度が劣ったものとなり、透明性も低下するために好ましくない。
(v) 界面活性剤
本発明の液状樹脂組成物には、当該液状樹脂組成物の塗布性を改善する目的で界面活性剤を配合することができる。この界面活性剤としては、公知のものを使用することができ、具体的には、例えば、各種アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を利用することができるが、特に、硬化膜が優れた強度を有し、しかも良好な光学特性を有するものとするために、カチオン系界面活性剤を用いることが好ましい。さらには、第4級アンモニウム塩であることが好ましく、その中でも第4級ポリエーテルアンモニウム塩を用いると、埃拭き取り性がさらに改善される点で特に好ましい。第4級ポリエーテルアンモニウム塩であるカチオン系界面活性剤としては、旭電化工業社製アデカコールCC−15、CC−36、CC−42等が挙げられる。界面活性剤の使用割合は、液状樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは5質量部以下である。
(vi) 重合禁止剤
本発明の液状樹脂組成物に配合することができる熱重合禁止剤としては、例えば、ピロガロール、ベンゾキノン、ヒドロキノン、メチレンブルー、tert−ブチルカテコール、モノベンジルエーテル、メチルヒドロキノン、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、n−ブチルフェノール、フェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、4,4′−[1−〔4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル〕エチリデン]ジフェノール、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン等を挙げることができる。この熱重合禁止剤は、液状樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは5質量部以下で用いられる。
(vii) シリカを主成分とする粒子 本発明の液状樹脂組成物には、当該液状樹脂組成物の硬化物の耐擦傷性、特にスチールウール耐性を改善する目的でシリカを主成分とする粒子を配合することができる。このシリカを主成分とする粒子としては、公知のものを使用することができ、また、その形状も、球状であれば通常のコロイダルシリカに限らず中空粒子、多孔質粒子、コア・シェル型粒子等であっても構わない。また、球状に限らず、不定形の粒子であっても良い。動的光散乱法で求めた数平均粒子径が1〜100nm、固形分が10〜40質量%、pHが2.0〜6.5のコロイダルシリカが好ましい。
また、分散媒は、水あるいは有機溶媒が好ましい。有機溶媒としては、メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ブタノール、エチレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエ−テル類等の有機溶剤を挙げることができ、これらの中で、アルコール類およびケトン類が好ましい。これら有機溶剤は、単独で、または2種以上混合して分散媒として使用することができる。
シリカを主成分とする粒子の市販品としては、例えば、日産化学工業(株)製のスノーテックスO(動的光散乱法で求めた数平均粒子径7nm、固形分20質量%、pH2.7)、スノーテックスOL(動的光散乱法で求めた数平均粒子径:15nm、固形分:20質量%、pH2.5)等を挙げることができる。
また、コロイダルシリカ表面に化学修飾等の表面処理を行ったものを使用することができ、例えば分子中に1以上のアルキル基を有する加水分解性ケイ素化合物又はその加水分解物を含有するもの等を反応させることができる。このような加水分解性ケイ素化合物としては、トリメチルメトキシシラン、トリブチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、1,1,1―トリメトキシ−2,2,2−トリメチル−ジシラン、ヘキサメチル−1,3−ジシロキサン、1,1,1―トリメトキシ−3,3,3−トリメチル−1,3−ジシロキサン、α−トリメチルシリル−ω−ジメチルメトキシシリル−ポリジメチルシロキサン、α−トリメチルシリル−ω−トリメトキシシリル−ポリジメチルシロキサンヘキサメチル−1,3−ジシラザン等を挙げることができる。
シリカを主成分とする粒子の使用割合は、液状樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは10〜100質量部であり、さらに好ましくは10〜60部である。
2.硬化膜
本発明の液状樹脂組成物から硬化膜を形成する場合、基材(適用部材)に対してコーティングすることが好ましい。このようなコーティング方法としては、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、又はインクジェット法等の方法を用いることができる。
また、液状樹脂組成物を硬化する手段も特に制限されないが、例えば、加熱することが好ましい。この場合、30〜200℃で、1〜180分間加熱するのが好ましい。このように加熱することにより、基材や形成される硬化膜を損傷することなく、より効率的に反射防止性に優れた硬化膜を得ることができる。好ましくは、50〜180℃で、2〜120分間、より好ましくは、80〜150℃で、2〜60分間加熱する。
また、放射線を照射することによっても硬化することができる。この場合、例えば、紫外線照射装置(メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ等)を用いて、0.001〜10J/cmの光照射条件のもとで行なうことができるが、照射条件はこれに限定されない。0.01〜5J/cmがより好ましく、0.1〜3J/cmがさらに好ましい。
尚、硬化膜の硬化程度は、例えば、(B)熱硬化性化合物としてメラミン化合物を用いた場合は、メラミン化合物のメチロール基又はアルコキシ化メチル基の量を赤外分光分析したり、又は、ゲル化率を、ソックスレー抽出器を用いて測定することにより、定量的に確認することができる。
3.積層体
本発明の液状樹脂組成物は、溶液状で各種の基材に塗布することができ、得られた塗膜を硬化させることにより積層体を得ることができる。例えば、基材が透明基材の場合には、優れた反射防止膜が形成される。
反射防止膜における本発明の硬化膜の膜厚は、例えば、0.05μm〜50μmであるが、これに限定されない。
透明基材の具体例としては、例えば、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート樹脂(東レ(株)製ルミラー等)、ガラス、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、スチリル樹脂、アリレート樹脂、ノルボルネン系樹脂(JSR(株)製アートン等)、メチルメタクリレート/スチレン共重合体樹脂、ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン(株)製ゼオネックス等)等の各種透明プラスチック板、フィルム等を挙げることができる。好ましくは、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート樹脂(東レ(株)製ルミラー等)、ノルボルネン系樹脂(JSR(株)製アートン等)である。
尚、基材と硬化膜の間には、他の層を介在させてもよく、例えば、ハードコート層、中屈折率層(屈折率1.5〜1.7)、及び低屈折率層(1.3〜1.5)と高屈折率層(1.6〜2.2)の組み合わせ等の層を設けることができる。これらの層は一層のみ形成してもよく、また、異なる層を二層以上形成してもよい。
これらの層の塗布法としては、公知の塗布方法を使用することができ、特に、ディップ法、コーター法、印刷法等各種の方法を適用することができる。
また、塗布により形成される液状樹脂組成物の塗膜は、硬化させて優れた光学特性と耐久性を有する硬化膜を形成させるために、特に、加熱による熱履歴を与えることが好ましい。もちろん、常温で放置した場合にも、時間の経過と共に硬化反応が進み、目的とする硬化膜が形成されるが、実際上は、加熱して硬化させることが、所要時間を短縮する上で効果的である。硬化反応のための加熱条件は適宜選択することができるが、加熱温度は、塗布の対象である基材の耐熱限界温度以下であることが必要である。
塗布により形成される液状樹脂組成物の塗膜は、硬化させて優れた光学特性と耐久性を有する硬化膜を形成させるために、特に、加熱による熱履歴を与えることが好ましい。もちろん、常温で放置した場合にも、時間の経過と共に硬化反応が進み、目的とする硬化膜が形成されるが、実際上は、加熱して硬化させることが、所要時間を短縮する上で効果的である。また、熱酸発生剤を硬化触媒として添加しておくことにより、さらに硬化反応を促進させることができる。この硬化触媒としては特に制限は無く、一般のウレア樹脂、メラミン樹脂等のための硬化剤として使用されている前述の各種酸類やその塩類を利用することができ、特に、アンモニウム塩を好ましく用いることができる。硬化反応のための加熱条件は適宜選択することができるが、加熱温度は、塗布の対象である基材の耐熱限界温度以下であることが必要である。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例に制約されるものではない。また、以下の説明において「部」及び「%」は、特にことわらない限り、それぞれ質量部及び質量%を示す。
製造例1
フッ素含有オレフィン系重合体の製造
内容積1.5Lの電磁攪拌機付きステンレス製オートクレーブを窒素ガスで十分置換した後、酢酸エチル500g、パーフロロ(プロピルビニルエーテル)75.4g、エチルビニルエーテル34g、ヒドロキシエチルビニルエーテル41.6g、ノニオン性反応性乳化剤として「アデカリアソープNE−30」(旭電化工業株式会社製)50g、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンとして「VPS−1001」(和光純薬工業株式会社製)7.5g及び過酸化ラウロイル1.25gを加え、ドライアイス−メタノールで−50℃まで冷却した後、再度窒素ガスで系内の酸素を除去した。
次いでヘキサフロロプロピレン99.1gを加え、昇温を開始した。オートクレーブ内の温度が60℃に達した時点での圧力は5.3×10Paを示した。その後、70℃で20時間攪拌下に反応を継続し、圧力が1.7×10Paに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を停止させた。室温に達した後、未反応モノマーを放出しオートクレーブを開放し、固形分濃度31%のポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をメタノールと水の混合溶媒に投入しポリマーを析出させた後、メタノールにて洗浄し、50℃にて真空乾燥を行い220gのフッ素含有オレフィン系重合体を得た。
尚、固形分濃度の測定は、次のように行った。以下、固形分濃度の測定は同様に行った。すなわち、あらかじめ秤量したアルミ皿に試料を1〜1.5g入れ、150℃のホットプレートにて5分間乾燥させた後、残渣を秤量することにより、固形分濃度を測定した。
このフッ素含有重合体をテトラヒドロフラン(THF)に溶解して調製した0.5%溶液を用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算による数平均分子量を求めたところ、38000であった。さらに、示差熱分析法(DSC)によるガラス転移温度(Tg)、アリザリンコンプレクソン法によるフッ素含量をそれぞれ測定した。また、H−NMR、13C−NMRの両NMR分析、元素分析を行い、フッ素含有重合体を構成する各単量体成分の割合を求めた。結果は表1のとおりである。
Figure 2005239967
以下、本発明の液状樹脂組成物の調製例を実施例1〜3に、比較調製例を比較例1〜4に示す。
実施例1
液状樹脂組成物1の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、熱硬化性化合物のメトキシ化メチルメラミン「サイメル303」(三井サイテック株式会社製)3.2gと硬化触媒である、「キャタリスト4050」(三井サイテック(株)製、芳香族スルホン酸化合物 有効成分濃度32%)3.13gを溶剤のメチルエチルケトン340g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物1を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
実施例2
液状樹脂組成物2の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、「サイメル303」6gと「キャタリスト4050」4.7gを溶剤のメチルエチルケトン420g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物2を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
実施例3
液状樹脂組成物3の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、「サイメル303」4gと「キャタリスト4050」4.7gを溶剤のメチルエチルケトン360g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物3を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
比較例1
液状樹脂組成物4の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、「サイメル303」3gと「キャタリスト4050」1.3gを溶剤のメチルエチルケトン320g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物4を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
比較例2
液状樹脂組成物5の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、「サイメル303」1.1gと「キャタリスト4050」4.7gを溶剤のメチルエチルケトン300g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物5を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
比較例3
液状樹脂組成物6の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、「サイメル303」6gと「キャタリスト4050」1.25gを溶剤のメチルエチルケトン390g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物6を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
比較例4
液状樹脂組成物7の調製
製造例1で得られたフッ素含有オレフィン系重合体10g、「サイメル303」1.1gと「キャタリスト4050」1.25gを溶剤のメチルエチルケトン270g中に溶解させることにより、液状樹脂組成物7を得た。この液状樹脂組成物中の固形分濃度は4.0質量%であった。
得られた液状樹脂組成物1〜7の固形分組成を表2に示す。
以下、本発明の硬化膜の製造例を実施例4〜6に、比較製造例を比較例5〜8に示す。
実施例4〜6、比較例5〜8
実施例1〜3、比較例1〜4で調製した液状樹脂組成物1〜7をそれぞれワイヤーバーコータ(#3)を用いて、片面易接着ポリエチレンテレフタレートフィルムA4100(東洋紡績(株)製、膜厚188μm)の易接着処理面、又は未処理面に塗工した後、オーブン中140℃で2分間加熱することにより、膜厚が0.1μmの硬化膜層を形成した。
<硬化膜の特性評価>
実施例4〜6、比較例5〜8で得られた硬化膜を以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
(1)反射率
得られた反射防止用積層体の反射防止性を、分光反射率測定装置(大型試料室積分球付属装置150−09090を組み込んだ自記分光光度計U−3410、日立製作所(株)製)により、波長340〜700nmの範囲で反射率を測定して評価した。具体的には、アルミの蒸着膜における反射率を基準(100%)として、反射防止用積層体(反射防止膜)の反射率を測定した。
(2)耐擦傷性テスト(スチールウール耐性テスト)
硬化膜のスチールウール耐性テストを次に示す方法で実施した。即ち、スチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール(株)社製)を学振型摩擦堅牢度試験機(AB−301、テスター産業(株)製)に取りつけ、硬化膜の表面を荷重500gの条件で10回繰り返し擦過し、当該硬化膜の表面における傷の発生の有無を目視で、以下の基準で確認した。
○:硬化膜の剥離や傷の発生がほとんど認められない。
△:硬化膜に細い傷が認められる。
×:硬化膜の一部に剥離が生じ、又は硬化膜の表面に筋状の傷が発生した。
Figure 2005239967
表2の結果から、(A)フッ素含有オレフィン系重合体に対し、従来より多量の(B)熱硬化性化合物及び(C)硬化触媒を使用した実施例に係る液状樹脂組成物によれば、耐擦傷性に優れ、且つ反射率の低い硬化膜が得られることが明らかになった。これに対し、(B)熱硬化性化合物又は(C)硬化触媒のいずれかが又は両方が少ない比較例に係る液状樹脂組成物では、特に耐擦傷性が不十分であることがわかる。
本発明の液状樹脂組成物は、良好な熱硬化性を示し、また、本発明の液状樹脂組成物から形成される硬化物は、低い屈折率及び耐擦傷性及び埃拭き取り性に優れる。従って、本発明の液状樹脂組成物は、特に、反射防止膜、光ファイバー鞘材等の光学材料の形成に有利に用いることができ、また、フッ素含量が高いことを利用して、耐候性が要求される基材に対する塗料用材料、耐候フィルム用材料、コーティング用材料、その他として好適に使用することができる。しかも、当該硬化膜は、基材に対する密着性に優れ、耐擦傷性が高く、良好な反射防止効果を付与することから、反射防止膜として極めて有用であり、各種の表示装置に適用することにより、その視認性を向上させることができる。

Claims (6)

  1. 下記成分
    (A)水酸基を含有する単量体由来の構造単位を10モル%〜50モル%含有してなる、主鎖中にポリシロキサンセグメントを有するフッ素含有オレフィン系重合体
    (B)熱硬化性化合物
    (C)硬化触媒
    (D)溶剤
    を含有する液状樹脂組成物であって、
    該液状樹脂組成物の固形分中の、(A)成分100質量部に対し、
    (B)成分15〜80質量部
    (C)成分5〜20質量部
    を含有する液状樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分のフッ素含量が30質量%以上である、請求項1に記載の液状樹脂組成物。
  3. 前記(A)成分のポリスチレン換算による数平均分子量が5000以上である請求項1又は2に記載の液状樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一に記載の液状樹脂組成物を硬化させてなる硬化膜。
  5. 請求項4に記載の硬化膜を含む積層体。
  6. 反射防止膜である請求項5に記載の積層体。
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