JP2005238550A - 複数の印刷条件下でのカラーマッチング精度の向上 - Google Patents

複数の印刷条件下でのカラーマッチング精度の向上 Download PDF

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Abstract

【課題】 必要とされるリソースおよび作業労力の低減。
【解決手段】 複数の印刷条件によって印刷を実施可能な印刷装置で印刷媒体上にインク量の異なるN種類のインク滴を記録する際に参照される記録量特定データを作成するにあたり、インク色毎の階調値と基準の印刷条件下での色彩値との対応関係を示す基準色彩値データを取得し、上記N種類の各インク滴の記録量を示す複数のターゲット記録量により、複数のパッチを所定の印刷条件で印刷してその色彩値を示す色彩値データを取得し、色彩値データおよび上記基準色彩値データを参照し、上記N種類の各インク滴の記録量にて上記所定の印刷条件で印刷を行って得られる色彩値と複数のターゲット階調値との対応関係が上記基準色彩値データに規定された色彩値と階調値との対応関係と略同等になるように各インク滴の記録量とターゲット階調値とを対応づける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の印刷条件によって印刷媒体上にインク量の異なるN種類のインク滴を記録する際のカラーマッチング精度の向上に関する。
印刷装置においては、同じ画像データに基づいて画像を印刷するとしても、通常、解像度などを選択することによって異なる複数の印刷条件で印刷を実行可能である。印刷条件が異なると、上記解像度以外にも、1インク滴当たりのインク量など種々の条件が異なるが、印刷装置においてはある画像データに基づいて印刷される画像の色が常に一定になるようにカラーマッチングをする必要がある。このために、従来は、解像度毎に色変換テーブルを作成し、印刷時の解像度に合わせて色変換テーブルを選択することによってカラーマッチングを行っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−186898号公報
上記従来技術では、必要とされるリソースが多くなりがちであり、また、解像度毎に色変換テーブルを作成する作業は非常な労力が必要であった。より具体的には、通常、色変換テーブルでは3次元の入力階調値に対してインク色数分の次元(6次元等)の出力階調値を対応づける必要があり、173個などの多数の参照点について対応関係を規定する。従って、このように多数の参照点について対応関係を規定したデータを印刷条件の数だけ用意して記録媒体に記録すると、必要とされる記憶容量が非常に多くなってしまう。
また、色変換テーブルのの参照点について対応関係を規定する際には、実際にある階調値でパッチを印刷し、印刷されたパッチを測色する作業が必要になる。この測色作業は上記173個の参照点総てに対して実施する必要があるとは限らないが、充分な色変換精度を確保するためには103個程度のパッチを測色する必要がある。従って、このように多数のパッチの測色作業を印刷条件の数だけ実施するのは非常に多くの労力が必要である。
さらに、一旦、色変換テーブルを作成した後に、カラーマッチング精度の低い色を再調整したり、印刷装置の経時変化によってカラーマッチング精度が低下した場合にその色を再調整するキャリブレーションを実施する場合、その作業が難しかった。すなわち、色変換テーブルでは、各色の色成分の組み合わせによって色を表現して色の対応関係を規定しているので、各色の色成分を総て同時に調整する必要があり、調整対象外の色でカラーマッチング精度を低下させずに、各色の色成分を総て同時に調整して色を合わせを行うのは、非常に困難であった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、必要とされるリソース,修正に必要なデータの準備作業,キャリブレーション作業を抑えつつも、印刷条件毎に高精度のカラーマッチングを行うことを目的とする。
上記目的の少なくとも一つを達成するため、同じ階調値であれば印刷条件が異なっても同じ色彩値になるように、印刷条件毎に記録量特定データを作成する。本発明では、印刷条件毎の記録量特定データを作成するために、予め基準の印刷条件におけるインク色の階調値と色彩値との対応関係を基準色彩値データに規定しておく。また、複数の記録量にてパッチを印刷し、その色彩値を取得することによって、各記録量における出力色を把握する。記録量と色彩値との対応関係および階調値と色彩値との対応関係が判明すれば、記録量と階調値とを対応づけて記録量特定データを作成することができる。
そこで、本発明では実際に複数の記録量によって所望の印刷条件下でパッチを印刷することによって前者の対応関係を取得し、予め用意した基準色彩値データに基づいて後者の対応関係を取得する。この結果、所望の印刷条件にて任意の階調値に基づいて所望の色彩値で出力を行うインク滴記録量を特定することができる。すなわち、所望の印刷条件にてカラーマッチングを行う記録量特定データを作成することができる。
本発明においては所定の印刷条件で印刷されたパッチに基づいて記録量特定データが作成されるので、印刷条件毎に記録量特定データの作成作業を実施することで印刷条件毎にカラーマッチングを行うことができる。上述の従来技術のように、色変換テーブル等によって印刷条件による各種の差異を吸収して印刷条件毎のカラーマッチングを行うことも可能ではある。
しかし、本発明における記録量特定データは色変換テーブルと比較して、一般に、非常にデータ容量が少ない。すなわち、本発明における記録量特定データにおいては、階調値とN種類のインク滴の記録量を特定しており、1次元の階調値に対してN個の記録量が対応づけられる。色変換テーブルでは、一般に3次元程度の階調値の組み合わせと6次元以上の階調値の組み合わせとが対応づけられる。より具体的には、色変換テーブルでは173個など多数の参照点について対応関係を規定する必要がある。
一方、上記階調値とN種類のインク滴の記録量とを対応づけた記録量特定データでは、当該階調値について33個程度の参照点を特定し、各参照点についてN種類のインク滴の記録量を定義できれば充分である。従って、色変換テーブルと比較して記録量特定データの方が圧倒的に容量が少ない。このため、必要とされるリソースを非常に抑えながらも高精度のカラーマッチングが可能となる。また、本発明のように複数の印刷条件毎にカラーマッチングを行う構成においては、記録量特定データ容量を印刷条件の数だけ用意する必要があるので、色変換テーブルを印刷条件数分用意する場合と比較して容量を抑える効果はより顕著に現れる。
また、データ作成作業においても本発明は非常に作業効率が良い。すなわち、記録量特定データを作成する際に印刷されるパッチでは、1次元の階調値と色彩値とを対応づけることができればよいが、色変換テーブルを作成する際に印刷されるパッチでは、多次元の階調値の組み合わせによる出力色と色彩値とを対応づける必要がある。従って、同じ階調値域であれば、前者は後者と比較して非常に少数のパッチで充分であり、データ作成作業の負担が著しく小さい。さらに、一旦作成した記録量特定データにおける変換精度の正確性を検証したり、印刷装置において経時変化が生じた後に記録量特定データの内容を調整するためにキャリブレーション作業を行うとしても、記録量特定データのデータの方が情報量が少ないので、より少ない作業にてキャリブレーションを実施することが可能である。
ここで、複数の印刷条件としては、印刷条件が異なることによってN種類のインク滴の記録量や単位インク滴当たりのインク量等が変動し得る印刷条件であればよい。また、異なる条件下で同じ記録量によって印刷を実行した場合に出力色が異なるような条件であれば、本発明における印刷条件に該当するといえる。印刷条件としては、例えば、印刷装置における解像度を採用可能である。すなわち、解像度が異なると要求される画像の精細度合いが異なるので、解像度毎に単位インク滴当たりのインク量を変更する。
このため、インク色毎の階調値とN種類のインク滴の記録量との対応関係を解像度毎に変更しなければ、各解像度毎にカラーマッチングを行うことができない。そこで、本発明によって印刷条件毎に記録量特定データを作成することにより、印刷条件毎にカラーマッチングを行うことが可能になる。むろん、印刷条件としては、解像度に限らず、各プリンタにてサポートするインクの種類(染料系や顔料系等),メディアの種類(用紙の種類やCDラベルが印刷可能であるか否か等)など種々の条件を採用することができる。
また、N種類のインク滴を印刷媒体上に記録する構成としては種々の構成を採用可能である。すなわち、ここでは、インク滴の大きさ(インク滴の量)が可変であり、印刷媒体上に異なる大きさの画素を形成できればよい。このため、Nは2以上であればよいが、一画素の階調を2bitで表現できるため、3種類のインク滴を使用する構成がよく使用されている。
基準色彩値データでは、インク色毎の階調値と色彩値とを対応づけていればよい。ここで、インク色毎の階調値は印刷装置で使用される各インク色についてその濃度や明度等の変化を段階的に示す値である。また、色彩値は各階調値における出力色を示す値であればよく、L***などの機器非依存色空間における座標値等を利用して表現することができる。尚、色彩値を表現する際に色空間を形成する色成分の総てを利用するのが最も正確であるが、簡易的に色成分の一部を利用して各階調値における出力色を示すことにしても良い。むろん、この場合に、インク色毎に異なる色成分を利用して出力色を表現しても良い。
パッチ印刷手段においては、複数のターゲット記録量で各インク滴を記録するように所定の印刷条件でパッチを印刷することができればよい。すなわち、各記録量で記録される色を測定するためのパッチを印刷することができればよい。このため、上記インク色毎の階調値の全値域に対応する色を網羅するように複数のターゲット記録量を選定するのが好ましい。むろん、一つの階調値に対してN種類の各インク滴のいずれかまたは組み合わせを記録することになるので、一つのターゲット記録量ではN種類の各インク滴のすべてについて記録量を特定する。
色彩値データ取得手段においては、このパッチの色彩値を示す色彩値データを取得することができればよい。従って、印刷されたパッチを所定の測色機によって測色し、測色結果を示すデータを所定のインタフェースによって取得したり、所定の記録媒体を介して取得するなどの構成を採用可能である。
記録量特定データ作成手段においては、色彩値データおよび基準色彩値データを参照してN種類の各インク滴の記録量とターゲット階調値とを対応づけて記録量特定データを作成することができればよい。すなわち、上記色彩値データにより、上記N種類の各インク滴の記録量とその記録量にて上記所定の印刷条件で印刷を行って得られる色彩値との対応関係が判明する。また、基準色彩値データによれば各階調値に対応づけるべき色彩値が判明する。そこで、両者の対応関係から記録量特定データを作成する。
さらに、基準色彩値データでは、少なくともインク色毎の階調値と色彩値とを対応づけられればよく、階調値と色彩値との対応関係を直接的に明示するデータ以外であっても基準色彩値データを構成し得る。例えば、基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データを含むデータによって構成しても良い。すなわち、N種類のインク滴を記録可能な印刷装置においては、色変換テーブルを参照して入力階調値を色変換し、記録量特定データを参照して色変換後の階調値をインク滴毎の記録量に変換して印刷を実行する構成を採用することが多い。
このとき、上記入力階調値を基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データとによって変換し、変換で得られた記録量によるパッチを基準の印刷条件で印刷し、この印刷物の色彩値が上記入力階調値に対応する色彩値と一致するように予め調整する。従って、基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データとを参照すれば、容易にインク色毎の階調値と色彩値との対応関係を把握することが可能である。印刷装置におけるカラーマッチングにおいて、基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データとの組を作成することは公知である。
しかし、本発明においては、この基準のデータを所定の印刷条件において一組作成しておけばよく、他の印刷条件については印刷条件毎に記録量特定データを作成することによってカラーマッチングを行う。従って、カラーマッチングを行うために基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データとの組を一組作成する必要があるが、印刷条件毎に色変換テーブルを作成しているわけではないので、必要とされるリソース,修正に必要なデータの準備作業,キャリブレーション作業を抑えつつも、印刷条件毎に高精度のカラーマッチングを行うことができる。尚、上記入力階調値としては、その階調値によって色を一義的に特定することができれば良く、機器非依存色空間の座標値やsRGB規格の色成分値等種々の表色系を採用可能である。
ここで、上記基準記録量特定データの具体例として、上記インク色の全色について共通に上記インク色毎の階調値と上記各インク滴の記録量との対応関係を規定する構成を採用可能である。すなわち、基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データとを参照して入力階調値をインクの記録量に変換し、印刷を行う際に、基準記録量特定データを各色共通にしても基準色変換テーブルデータによる調整によってカラーマッチングを行うことができる。
具体的には、インク色の全色について共通の記録量特定データを作成し、インク色毎の階調値をこのデータで変換して出力される色の色彩値を測色する。入力階調値に対応させるべき色彩値は予め判明しているので、当該測色した色彩値を用いれば入力階調値とインク色毎の階調値とを対応づけて基準色変換テーブルデータを作成することができる。すなわち、測色作業を行って入力階調値とインク色毎の階調値とを対応づけることにより、インク色の全色について共通の記録量特定データを利用してもカラーマッチングを行うことができる。インク色の全色について共通の記録量特定データであれば、インク色毎に記録量特定データを作成する必要がないため、必要とされるリソースおよびその作成作業工程を抑えることができる。
さらに、記録量特定データ作成手段の具体例として、上記インク色の色毎に個別に記録量特定データを作成する構成を採用可能である。すなわち、インク色毎の階調値に対するインク滴の記録量は色毎に異なり得る。そこで、色毎に記録量特定データを作成することによって、高精度にカラーマッチングを実施可能になる。尚、本発明においては印刷条件毎に記録量特定データを作成することによって印刷条件毎のカラーマッチングを行っている。従って、少なくとも印刷条件毎に記録量特定データを変えることによって、印刷条件毎に共通の記録量で印刷するより高精度にカラーマッチングを実施することができるのであれば、インク色毎に共通の記録量特定データを作成する構成をも採用し得る。
さらに、パッチ印刷手段における好適な構成として、上記階調値と上記N種類の各インク滴の記録量との仮の対応関係を示す記録量特定仮データを用意する構成を採用可能である。すなわち、仮の対応関係を示す記録量特定仮データにて複数のターゲット階調値を特定すれば、記録量特定データ作成手段において記録量特定仮データに基づく調整を行うのみで本発明にかかる記録量特定データを作成することができる。
記録量特定仮データとして好適な構成として、複数の印刷条件毎に単位インク滴当たりのインク量を考慮して予め複数の印刷条件毎に作成する構成を採用可能である。すなわち、記録量に対応する色彩値は印刷条件毎に印刷を行って測色を行わないと分からないが、印刷条件毎に予め単位インク滴当たりのインク量を決定することはできる。そこで、記録量特定仮データを印刷条件毎に作成し、このとき、単位インク滴当たりのインク量が印刷条件毎に異なるようにする。
例えば、大中小3種類のインク滴を記録する印刷装置において記録量特定仮データを作成するに際し、インク色毎の階調値に大インク滴の記録量のみを対応づけ、その後にインク滴の総記録量が変わらないように大インク滴の一部または全部を小中ドットに振り分ける。このような規則で記録量特定仮データを作成するにしても、印刷条件としての印刷解像度が異なることによって、単位インク滴当たりのインク量が異なれば、記録量特定仮データも印刷条件毎に異なる。従って、単位インク滴当たりのインク量を考慮した記録量特定仮データを利用することにより、印刷条件毎に変更すべき事項を確実に反映させて記録量特定データを作成することができる。
さらに、記録量特定データ作成手段においては、当該記録量特定仮データを利用することによって、容易に印刷条件毎の記録量特定データを作成することが可能になる。すなわち、記録量特定仮データと上記パッチの色彩値とを参照すれば、記録量特定仮データに規定された階調値と仮のインク記録量との対応関係から、当該仮のインク記録量で印刷される色の色彩値を把握することができる。また、基準記録量特定データを参照すれば、ターゲット階調値にて印刷されるべき色の色彩値を把握することができる。
従って、ターゲット階調値にて印刷されるべき色の色彩値を出力する仮のインク記録量を算出し、当該階調値と仮のインク記録量とを対応づけると、各印刷条件においてターゲット階調値とその階調値で印刷されるべき色彩値を出力するためのインク記録量とを対応づけたことになる。これにより、容易に記録量特定データを作成することができる。この記録量特定データは、実際の印刷条件に従ってパッチを印刷して得られる色彩値に基づいているので、印刷条件毎に正確なカラーマッチングを実施することができる。
尚、記録量特定データは、インク滴の記録量とターゲット階調値とを対応づけるデータであれば良く、複数のターゲット階調値に対してインク滴の記録量を対応づけたデータで構成可能である。このターゲット階調値の選定に際して種々の工夫を行うことができる。例えば、上記基準色変換テーブルデータを利用する構成において、当該基準色変換テーブルデータにて上記インク色毎の階調値として複数の階調値が格納されており、格納される階調値が均等間隔でない場合がある。この場合に、基準色変換テーブルデータに格納された階調値が他の値域より多く分布する特定の値域を抽出し、この値域に含まれる階調値を他の値域より多く選定してターゲット階調値とする。
すなわち、基準色変換テーブルデータに格納された階調値が均等に選定されておらず値域によって偏りがあるということは、偏りを持たせた方が色変換精度が良好、豊かな階調表現が可能である等、何らかの利点がある。そこで、記録量特定データとしても基準色変換テーブルデータと同傾向の偏りを持たせてターゲット階調値を選定することにより、上述の利点と同様の利点を維持することが可能になる。
以上の構成は、N種類のインク滴を記録可能な印刷装置にて印刷条件毎に高精度にカラーマッチングを行うための記録量特定データ作成装置であるが、同様の技術的思想に基づく方法の発明も成立する。従って、請求項10にかかる発明においても、基本的には上記と同様の作用となる。また、本発明を実施するプログラムとしても適用可能であり、請求項11にかかる発明においても、基本的には上記と同様の作用となる。
むろん、請求項2〜請求項9に記載された構成を上記方法やプログラムに対応させることも可能である。また、いかなる記憶媒体もプログラムを提供するために使用可能である。例えば、磁気記録媒体や光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現される場合においても本発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記録しておいて必要に応じて適宜読み込む形態のものも含まれる。
さらに、本発明においては、印刷条件毎に高精度にカラーマッチングを実施可能な記録量特定データを作成するので、作成後の記録量特定データを参照してN種類の各インク滴の記録量を決定する印刷制御装置、方法、プログラムであっても本発明にかかる技術的思想を利用していると言える。すなわち、請求項12〜請求項14のような構成を採用しても良い。むろん、これらの発明に請求項2〜請求項9に記載された構成を適用することも可能である。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の概略:
(2)大中小振分テーブル作成装置の構成:
(2−1)大中小振分仮テーブルの構成:
(2−2)大中小振分テーブルの作成処理:
(3)他の実施形態:
(1)本発明の概略:
図1は、本発明にかかる大中小振分テーブルにて高精度にカラーマッチングを行う仕組みを概略的に説明する説明図である。同図においては、印刷処理に際して表色系およびデータ形式が変換される様子を模式的に示している。右上に文字を付した矩形はドットマトリクス状の画素からなる画像データを示しており、RGBはそれぞれレッド,グリーン,ブルー、CMYKlclmはそれぞれシアン,マゼンタ,イエロー,ブラック,ライトシアン,ライトマゼンタである。また、同図右側に示す矩形に付した大中小は、インク滴の大きさを示している。すなわち、本発明におけるプリンタでは異なる3種のインク量でインク滴を吐出可能であり、1画素について4階調の表現が可能である。本明細書ではインク滴の大きさに着目し、各インク滴を大中小として区別する。
同図においては、印刷にあたり、RGBの画像データがCMYKlclmの階調値データに変換され、さらにCMYKlclm各色毎に大中小ドットの記録量を示す記録量データに変換される様子を示している。ここで、RGBの画像データは印刷対象の画像を示す画像データであり、例えば、RGB各色256階調の階調データで構成される。CMYKlclm階調値データは、プリンタにて使用するインク色毎の階調データであり、例えば、各色256階調の階調データで構成される。
むろん、図1において、画像データや階調値データを構成する色成分はRGBやCMYKlclmに限定されない。CMYKlclm記録量データは、CMYKlclmの各色について大中小ドット毎の記録量を規定したデータであり、例えば、各ドット256階調の階調データで構成される。CMYKlclm階調値データとCMYKlclm記録量データとの双方とも階調データで表現可能であるが、本明細書では、後者を記録量と表現して区別する。
RGB画像データからCMYKlclm階調値データへの変換は、色変換テーブル(LUT)によって行われる。LUTは、複数の参照点(例えば、173個)につきRGB階調値の組み合わせとCMYKlclm階調値の組み合わせとを対応づけるデータである。これにより、両表色系における任意の階調値の組み合わせについて対応関係を規定しており、補間演算によって任意のRGB画像データをCMYKlclm階調値データに変換することができる。
CMYKlclm階調値データからCMYKlclm記録量データへの変換は、大中小振分テーブルによって行われる。大中小振分テーブルは、複数の階調値(例えば、33個)に対して大中小ドットの記録量を対応づけたデータである。これにより、任意の階調値と大中小ドットの記録量との対応関係を規定しており、補間演算によって任意のCMYKlclm階調値を大中小ドットの記録量に変換することができる。
プリンタによる印刷に際しては、印刷時の解像度など、各種の印刷条件を特定して印刷を実施するようになっており、印刷条件によって大中小ドット1滴当たりの量が変動するなど、予め決められた設定が変動する。従って、印刷条件毎に共通のLUTおよび大中小振分テーブルを使用して印刷を行うと、総ての印刷条件においてカラーマッチングを行うことができない。そこで、通常は、印刷条件毎にデータを作成するなどして対応する。
すなわち、LUTは、通常、カラーマッチングを行いながらRGB表色系のデータをCMYKlclm表色系のデータに変換するために用いられる。また、大中小振分テーブルは、通常、CMYKlclm階調値を単純に大中小ドットに振り分けるために用いられる。そこで、従来は、印刷条件毎に予め決められた大中小振分規則で印刷を行ったときにカラーマッチングがなされるようにLUTを作成していた。しかし、本発明では、複数の印刷条件において共通のLUTを使用し、印刷条件毎に異なる大中小振分テーブルを作成することで印刷条件毎のカラーマッチングを行う。
より具体的には、基準の印刷条件(図1では解像度1)においてカラーマッチングがなされるようにLUTと大中小振分テーブルを作成し、異なる印刷条件(図1では解像度2,解像度3)においてLUTは流用し、カラーマッチングがなされるように大中小振分テーブルを調整する。LUTを作成する際には、複数(例えば、103個程度)のCMYKlclm階調値の組み合わせによって印刷したパッチの測色値と、RGB画像データに対応する色彩値との対応関係から上記参照点にて対応づける色同士が一致するように定義する。
このパッチの印刷においては、当該基準の印刷条件について予め決められた大中小振分規則で作成した大中小振分テーブルを参照してCMYKlclm階調値を大中小ドットの記録量に変換する。この規則は、例えば、大中小ドットのそれぞれにおいて、階調値の増加とともにインクの記録量が特定の規則で増加するように定義したり、階調値の増加とともに出力色の明度が特定の規則で増加するように定義するなど、種々の規則を採用可能である。
どのような規則であるとしても、一旦大中小振分テーブルを決定すれば、基準の印刷条件において各階調値に対する大中小ドットの記録量が特定されるので、各階調値にて印刷される主力色は一義的に決定する。そこで、上述のようにパッチの測色値とRGB画像データの色彩値との対応関係からLUTを作成する。すなわち、基準の印刷条件においては、LUTにおいてRGB画像データが意味する色と同等の色を出力するCMYKlclm階調値を抽出し、両者を対応づける。これによってカラーマッチングがなされる。
一方、基準の印刷条件と異なる印刷条件においては、上述の大中小振分規則に従うことで得られる大中小振分テーブルが異なってくる。例えば、大中小ドット1滴当たりの吐出量が変動するなど印刷条件によって設定が異なれば、同じ大中小振分規則であったとしても得られる結果が異なり得る。但し、この大中小振分規則はカラーマッチングを行うための規則ではないため、大中小振分規則に従って印刷条件毎に異なる大中小振分テーブルを作成したとしてもそれだけではカラーマッチングはなされない。
そこで、従来は、印刷条件毎にLUTを作成していたが、本発明では、後述するようにして印刷条件毎に大中小振分テーブルを調整することでカラーマッチングを行う。この結果、本発明では、少ないリソースで高精度のカラーマッチングを実現することができる。また、カラーマッチングのためのデータの作成作業および修正作業の負担を小さくすることができる。
図2は、印刷条件毎にLUTを作成する構成と印刷条件毎に大中小振分テーブルを調整する構成とについてそのリソースの差を説明するための例示図である。同図に示す例において、LUTはRGB画像データとCMYKlclm階調値とを173個の参照点について対応づけており、約40KBの容量である。大中小振分テーブルにおいては、33個の階調値について大中小の各ドットの記録量と対応づけている。
大中小振分テーブルにおいては、CMYKlclmの各色について共通の記録量でよい場合と、CMYKlclmの各色毎に調整した記録量が必要になる場合がある。すなわち、LUTによってカラーマッチングを行う場合にはCMYKlclmの各色について共通の大中小振分テーブルでよく、大中小振分テーブルによってカラーマッチングを行う場合にはCMYKlclmの各色毎に調整が必要である。尚、図2に示す例では、前者は約4KB,後者は約22KBである。
図2では、上段に従来のLUTおよび大中小振分テーブルを示しており、下段に本発明によるLUTおよび大中小振分テーブルを示している。すなわち、従来はLUTに格納する参照点を調整することによってカラーマッチングを行っていたので、印刷条件毎に別のLUTが必要である。この場合、LUTによってカラーマッチングがなされるので大中小振分テーブルは各色共通でよい。従って、印刷条件が解像度1〜解像度3である場合、40KBのLUTが3個,4KBの大中小振分テーブルが3個,計132KBの記憶容量が必要である。
しかし、本発明では、LUTを利用してカラーマッチングを行うのは解像度1のみであり、解像度2,3は解像度1のLUTを流用しながら大中小振分テーブルでカラーマッチングを行う。従って、40KBのLUTが1個,4KBの大中小振分テーブルが1個,22KBの大中小振分テーブルが2個,計88KBの記憶容量でよく、必要とされるリソースを低減することができる。
また、これらのデータの作成作業は本発明の方が少なく、容易にデータを準備することが可能である。すなわち、LUTを作成する際には上記103個程度のパッチを印刷する必要があるが、大中小振分テーブルにおいて規定される階調値は33個程度であるため、調整に際して印刷が必要になるパッチは、33個程度である。従って、解像度1についての作成作業労力は従来と本発明とで共通であるが、解像度2,解像度3の作業労力は本発明の方が著しく小さい。さらに、LUTや大中小振分テーブルを再調整するに際してもその労力は本発明の方が著しく小さい。すなわち、再調整に際してパッチを再印刷する場合であってもその作業労力が小さく、容易に再調整が可能である。
(2)大中小振分テーブル作成装置の構成:
図3は大中小振分テーブル作成装置の構成例を示すブロック図である。同図に示す実施形態では、コンピュータ100にて大中小振分テーブルを作成するためのアプリケーションソフトウェア(APL)110を起動することにより、当該コンピュータ100を大中小振分テーブル作成装置として機能させる。同図3においてコンピュータ100はディスプレイやキーボード等のユーザインタフェースを備えるとともに、ハードディスクドライブ(HDD)120等の記憶装置を備えている。また、CPU,RAM,ROM等のプログラム実行環境を備えており、これらのデバイスにより図示しないオペレーティングシステム制御下においてAPL110を実行可能である。
コンピュータ100には、USBI/F130を介してプリンタ200が接続されている。プリンタ200は、CMYKlclmの6色のインクを充填したタンクを搭載可能であり、各色毎に大中小のインク滴を吐出して画像を記録するインクジェットプリンタである。このプリンタ200は、複数のデフォルト解像度(解像度1〜解像度3)にて印刷を実行可能であり、各解像度毎に大中小ドットのドット滴当たりの量を変更しながら印刷を実行できるようになっている。
コンピュータ100に対しては、さらに測色機300を接続可能である。測色機300は、既知の光源で印刷物を照射し、反射光を検出することにより印刷物の分光反射率を検出し、その色彩値、例えばL***値やXYZ値を出力可能である。色彩値を示すデータはUSBI/F130を介してコンピュータ100に受け渡される。
APL110は、パッチ印刷部112と色彩値取得部114と大中小振分テーブル作成部116とを備えており、HDD120に記録された基準データ122と大中小振分仮テーブル124a,124bを参照して大中小振分テーブル126a,126bを作成する。尚、基準データ122は、基準となる解像度(解像度1)にてカラーマッチングを行うことができる基準LUT122bと大中小振分テーブル122aとを含んでいる。
(2−1)大中小振分仮テーブルの構成:
大中小振分テーブル122aと大中小振分仮テーブル124a,124bは、上述のように、大中小振分規則に従って作成されたテーブルデータであり、本実施形態においては、大中小ドットの重量比に基づいて振分規則を定義して作成してある。図4は、当該大中小ドットの振分規則を説明するための説明図である。同図において、横軸はCMYKlclmの各階調値、縦軸はインク記録量を示している。また、小ドットのインク記録量は実線,中ドットのインク記録量は一点鎖線,大ドットのインク記録量は二点鎖線によって示している。
大中小の振分を行う際には、まず大ドットのみについて階調値とインク記録量との相関を決定する。図4においては、破線に示すように階調値が0〜255までリニアに増加するとインク記録量を示す階調値が0〜255までリニアに増加するものとしている。本実施形態では、この前提に基づき等重量換算で大ドットを小ドットおよび中ドットに代替させる。すなわち、大ドットと小ドットの重量比がaXs:aであるとき、大ドット量aを小ドット量aXsで代替させる。大ドットと中ドットの重量比がbXm:bであるとき、大ドット量bを中ドット量bXmで代替させる。
図4に示す例では、破線に示す大ドットのみの相関が傾き1の直線であり、階調値0〜小ドットのインク記録量が最大となる階調値sまでは大ドットを総て小ドットに振り分けている。従って、階調値0〜階調値sにおいて小ドットは実線に示すように傾きXsの直線になる。また、階調値s〜中ドットのインク記録量が最大となる階調値mまでは小ドットの傾きを−Xsとしている。このようにして小ドットによる代替を行うと、階調値0〜階調値sまで大ドットのインク記録量は0になり、階調値s〜mにおいて二重線に示すインク記録量となる。
図4では、階調値s〜mにおいて二重線に示す大ドットのみのインク記録量を中ドットのインクで代替する。この結果、上記二重線の傾きのXm倍の傾きを有する一点鎖線で示すような直線が中ドットの記録量となる。階調値m〜255では、中ドットのインク記録量を最大値から0にリニアに変化するようなインク記録量とし、残りを二点差線に示すような大ドットのインク記録量とする。以上の振分規則は一例であり、むろん、階調値s,階調値mの具体的な値が限定されることはないし、大中小ドットの変化傾向としてもリニアな変化に限られないし、ある階調値域で記録量が変化しないように構成しても良い。また、各インクの記録量が所定の値を超えないようにするなど、束縛条件を課しても良い。
本実施形態において、大中小ドットの重量比は解像度毎に変えている。すなわち、解像度が異なると画像に要求される精細度が変わるので、高精細であるほど、大中小ドットの重量が軽くなるようにしてある。従って、上記図4のように、階調値が0〜255までリニアに増加すると大ドットのインク記録量を示す階調値が0〜255までリニアに増加するものとし、同じ規則で小中ドットに振分を行ったとしても、得られる大中小振分テーブルは異なる。
図5は、解像度毎に振分テーブルが異なる様子を示す説明図であり、本実施形態では、階調値0〜255に対してリニアに変化する大ドットの記録量を各解像度にて同じ規則で小ドットおよび中ドットに代替させる。同図右上段に示す振分テーブルは解像度1についてのテーブルであり、ドットの重量比が大:中:小=1:0.43:0.21となっている。同図右中段に示す振分テーブルは解像度2についてのテーブルであり、ドットの重量比が大:中:小=1:0.5:0.21となっている。同図右下段に示す振分テーブルは解像度3についてのテーブルであり、ドットの重量比が大:中:小=1:0.67:0.33となっている。
この結果、小ドットの最大記録量について比較すると解像度1=解像度2>解像度3となり、中ドットの最大記録量について比較すると解像度1>解像度2>解像度3となるなど、種々の差異が生じる。上述の大中小振分テーブル122aは解像度1について作成したテーブルであり、大中小振分仮テーブル124a,124bはそれぞれ解像度2,解像度3について作成したテーブルである。
本実施形態において、大中小振分テーブル122a、大中小振分仮テーブル124a,124bはいずれもCMYKlclmの各色階調値に対して色毎に区別をせず、階調値と大中小ドット記録量との対応関係を規定したデータである。しかし、大中小振分テーブル122aにおいては基準LUT122bと組で参照されることによってカラーマッチングがなされるようになっている。すなわち、解像度1にて印刷を行ったパッチを測色し、測色値とRGB画像データが示す色彩値とを対応づけて基準LUT122bを作成している。従って、大中小振分テーブル122aが各色共通であってもカラーマッチングがなされる。
一方、大中小振分仮テーブル124a,124bにおいては、これを参照してAPL110による処理にて大中小振分テーブル126a,126bが作成されることによってカラーマッチングを行う。この意味で、大中小振分仮テーブル124a,124bを「仮」と名付けてある。尚、上記基準LUT122bと大中小振分テーブル122とを参照すれば、任意の階調値に対応するRGB画像データを算出することができるので、任意の階調値に対応する色彩値を算出することができる。
より具体的には、RGB画像データをsRGB規格のデータとしておけば、RGB階調値から色彩値を算出することができる。本発明においては、大中小振分テーブル作成部116にて後述するように階調値と色彩値との対応関係を取得するが、階調値と色彩値との対応関係を取得するための基準LUT122bとしては、むろん上述の態様に限定されず、ICCプロファイルのようにCMYKlclm階調値と色彩値(L***等)を対応づけたプロファイルを採用しても良い。
(2−2)大中小振分テーブルの作成処理:
次に、図6および図3に基づいて、上述の基準データ122と大中小振分仮テーブル124a,124bとを参照しAPL110にて大中小振分テーブル126a,126bを作成する処理を説明する。図6は上記APL110による処理フローであり、ステップS100では上記キーボード等のユーザインタフェースを介して印刷条件を設定する。すなわち、作成後の大中小振分テーブルが使用される際の印刷条件を指定する。本実施形態においては、解像度2,解像度3のいずれかを設定する。
パッチ印刷部112は、測色対象となるパッチのデータを生成し、印刷させるためのモジュールである。同パッチ印刷部112は、ステップS105にて大中小振分仮テーブル124a,124bから上記設定された印刷条件に対応したデータを抽出/取得する。同データは、256階調のうち、33個の階調について大中小ドットの記録量を特定しているので、当該33個の階調値に対応する各記録量にて所定のパッチを印刷させるための印刷データを作成し、ステップS110にて印刷を行う。
ここでは、CMYKlclmのいずれかを処理対象のターゲット色とし、当該ターゲット色についてパッチを印刷するための印刷データを作成し、USBI/F130に出力する。この結果、プリンタ200では、当該ターゲット色について33個のパッチを印刷する。印刷されたパッチの色彩値は色彩値取得部114によって取り込まれる。すなわち、印刷されたパッチは測色機300によって測色され、その色彩値を示すデータがUSBI/F130を介してコンピュータ100に入力される。すると、色彩値取得部114は、ステップS115において当該色彩値を示すデータを取得する。
ステップS120においては、大中小振分テーブル作成部116の測色対応関係取得部116bが階調値と各階調値によって印刷した色彩値との対応関係を取得する。すなわち、パッチ印刷部112によって取得された複数の階調値および色彩値取得部114によって取得された色彩値とが測色対応関係取得部116bに受け渡され、両者が対応づけられる。むろん、色彩値取得部114においては、いずれの階調値についての印刷結果を測色した色彩値であるのかを予め分かるようにしてデータを取得する。以上によって、複数の階調値と色彩値との対応関係が取得できるので、本実施形態においては任意の階調値に対する色彩値を算出できるようにするため、所定の多次関数によってフィッティングを行う。
図7においては、この様子を示している。同図においては特定インク色における出力の測色値を黒丸にてL***空間にプロットした様子を示している。むろん、各黒丸には大中小振分仮テーブルに規定された階調値が対応づけられる。同図に示す黒丸のように測色で得られる色彩値は離散的な値であるため、所定の多次関数を定義する。例えば、階調値を変数にしてL*値を与える2次以上の関数と階調値を変数にしてa*値を与える2次以上の関数と階調値を変数にしてb*値を与える2次以上の関数とを定義し、それぞれの係数を算出するなどして関数を算出することができる。
これにより、上記ステップS100で設定された印刷条件において任意の階調値について印刷した場合の色彩値が得られる。図7においては、実線によって当該関数の軌跡(任意の階調値に対する色彩値をプロットしたもの)を示している。本明細書では当該実線で示す階調値と色彩値との対応関係を測色対応関係と呼ぶ。尚、大中小振分仮テーブル124a,124bによれば各階調値に対して対応づけられた大中小ドットの記録量が判明するので、色彩値と大中小ドットの記録量とが対応づけられると言うこともできる。
次に、大中小振分テーブル作成部116では、基準対応関係取得部116aによる処理が実施される。基準対応関係取得部116aは、基準の解像度1における階調値と色彩値との対応関係を取得するモジュールであり、本実施形態においてはステップS125において上記基準LUT122bを取得する。そして、ステップS130において基準LUT122bを参照し、ターゲット色の任意の階調値についての色彩値を取得する。
すなわち、基準LUT122bを参照すれば、CMYKlclmの任意の組み合わせについて対応するRGB画像データを算出し、これによってその色彩値を取得することができる。そこで、ターゲット色以外の階調値を0にするとともにターゲット階調値を0〜255まで変化させ、対応する色彩値を取得することによって任意の階調値に対する色彩値を取得することができる。図7においては、破線によって任意の階調値に対する色彩値を示している。本明細書では当該破線で示す対応関係を基準対応関係と呼ぶ。
基準対応関係においては、各CMYKlclm階調値にて出力されるべき色彩値を示している。従って、本発明では、解像度2,解像度3に対応した大中小振分テーブル126a,126bにて変換を行って印刷を実行した場合であっても、各階調値で基準対応関係に示す色彩値となるように大中小振分テーブル126a,126bを作成すればよい。このために、記録量階調値対応化部116cは、基準対応関係と測色対応関係とを参照し、ステップS135〜S150にて複数のターゲット階調値に対して大中小ドットの記録量を対応づける処理を行う。
図7の下部には、L***空間の一部を拡大し、この処理の例を示している。ステップS135においては、あるターゲット階調値T1を特定し、基準対応関係を参照して当該ターゲット階調値T1に対応する色彩値(図7のLab(T1))を取得する。次に、ステップS140にて上記測色対応関係を参照し、当該取得した色彩値と略同じ色彩値(図7のLab(T2))に対応する階調値T2を取得する。
尚、図7において基準対応関係を示す破線と測色対応関係を示す実線とが交差しているときには、色彩値Lab(T1)と色彩値Lab(T2)とで同じ色彩値になる。一方、交差していない場合は、測色対応関係を示す色彩値のなかから色彩値Lab(T1)と最小の色差ΔEminになる色彩値Lab(T2)を選択する。以上の処理により、上記ステップS105で取得した大中小振分仮テーブルのターゲット階調値T1が示す色と、略同一色を出力するために必要とされる階調値T2が判明したことになる。
そこで、ステップS145では、上記ステップS105で取得された大中小振分仮テーブルを参照し、上記階調値T2に対応する大中小ドットの記録量を取得する。当該大中小ドットの記録量はターゲット階調値T1が示す色と略同一色を出力するための記録量であるため、ステップS150では当該大中小ドットの記録量とターゲット階調値T1とを対応づける。
一つのターゲット階調値T1と大中小ドットの記録量との対応付けが終わると、大中小振分テーブルとして格納すべき全ターゲットについて処理が終了したか否かをステップS155にて判別する。ステップS155で全ターゲットについて処理が終了したと判別されなければ、ステップS160にて未処理の階調値を新たなターゲットとして採用してステップS135以降を繰り返す。以上の結果、ターゲット色について複数の階調値と大中小ドットの記録量とを対応づけたテーブルが作成される。
ステップS165では、CMYKlclmの全色をターゲット色として処理を終えたか否かを判別し、全色について処理が終了したと判別されなければステップS170にて未処理の色をターゲット色に設定し、ステップS110以降の処理を繰り返す。ステップS165にて全色について処理が終了したと判別されると、得られたデータを大中小振分テーブル126aあるいは126bとし、ステップS175にてHDD120に記録する。すなわち、各色毎に複数のターゲット階調値と大中小ドットの記録量とを対応づけたデータを大中小振分テーブルとして記録する。
以上の処理を各印刷条件毎に実施することにより、基準の印刷条件(解像度1)にてカラーマッチングを行う基準LUT122bを流用しながら各印刷条件でカラーマッチングを行う大中小振分テーブル126a,126bを作成することができる。尚、本発明においては、印刷条件毎にカラーマッチングを実施できるように大中小振分テーブルを作成可能であれば良く、この限りにおいて上記図6と異なる処理手順を採用しても良い。例えば、基準対応関係取得部116aによる処理と測色対応関係取得部116bによる処理の順序は逆であっても良い。
(3)他の実施形態:
以上のようにして作成された大中小振分テーブル126a,126bや上記基準LUT122b,大中小振分テーブル122aは、汎用的なコンピュータにて汎用的に行われている印刷処理にて使用される。図8は、印刷時に大中小振分テーブル126a,126b等を使用するコンピュータ構成例を示すブロック図である。コンピュータ101は汎用的なパーソナルコンピュータであり、プリンタドライバ(PRTDRV)165と入力機器ドライバ(DRV)162とディスプレイドライバ(DRV)161とがOS160に組み込まれている。ディスプレイDRV161はディスプレイにおける画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV162はシリアル通信用I/F190aを介して入力される上記キーボードやマウスからのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
APL170は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL170の実行下において上記操作用入力機器を操作して当該カラー画像をプリンタ200にて印刷させることができる。当該プリンタ200は上記図3に示すプリンタと同機種である。このようなカラー画像の印刷時に本発明によって作成された大中小振分テーブルが参照される。APL170にて作成されるカラー画像の画像データ150aはRGBの各色成分を階調表現したドットマトリクス状のデータでありHDD150に記録される。ここで、画像データ150aはsRGB規格に準拠したデータである。
上記PRTDRV165は印刷を実行するために、画像データ取得モジュール165aと色変換モジュール165bと大中小振分モジュール165cとハーフトーン処理モジュール165dと印刷データ生成モジュール165eとを備えている。APL170の実行時に利用者が所望の印刷条件(図8に示す例では解像度1〜解像度3のいずれか)を設定して印刷実行指示を行うと、印刷対象の画像を示す画像データ150aが画像データ取得モジュール165aに取得され、画像データ取得モジュール165aは上記色変換モジュール165bを起動する。色変換モジュール165bは、sRGB階調値をCMYKlclm階調値に変換するモジュールであり、基準LUT122bを参照し、補間演算によってsRGB階調値をCMYKlclm階調値に変換する。
大中小振分モジュール165cは、色変換後のCMYKlclm階調値に基づいて、各色毎に大中小ドットの記録量を示すデータに変換する。すなわち、大中小振分モジュール122a,126a,126bのなかから、上記印刷実行指示に際して設定された印刷条件に合致したデータを選択する。この大中小振分モジュールは、CMYKlclm階調値と大中小それぞれのドットの記録量を示す階調値とを複数の参照値について対応づけているので、必要に応じて補間演算を行って上記CMYKlclm階調値に対応する大中小ドットの記録量を取得する。
大中小ドットの記録量が得られたら、当該データは上記ハーフトーン処理モジュール165dに受け渡される。ハーフトーン処理モジュール165dは、各色の大中小ドットを変換してインク滴の記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、変換後の記録密度で大中小の各インク滴を記録させるためのデータを生成する。印刷データ生成モジュール165eはこのデータを受け取って、プリンタ200で使用される順番に並べ替える並べ替え処理を行う。この並べ替え処理の後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、USB用I/F190bを介してプリンタ200に出力する。プリンタ200においては当該印刷データに基づいて上記ディスプレイに表示された画像を印刷する。
この印刷処理において、大中小ドットへの振り分けは印刷条件毎に作成された大中小振分テーブルを参照して行われるので、印刷条件毎に正確にカラーマッチングを行うことができる。尚、以上の説明は、N種類のインク滴を記録可能なプリンタを制御するPRTDRV165にて非常に汎用的な印刷処理である。従って、本発明によって作成された大中小振分テーブルを基準LUTと組で使用できるようにするのみでカラーマッチングを実施することができ、多くのプリンタにてハードウェア構成を全く変えることなく、少ないリソースで非常に高精度のカラーマッチングをすることができる。また、従来の印刷処理にて使用されていた印刷条件毎のLUTが総て必要なのではなく、LUTは基準LUT122bのみでよい。
尚、本発明においては、基準の印刷条件のLUTを流用し、任意の印刷条件における大中小振分テーブルを作成することによってカラーマッチングを行うように構成できれば良く、上記実施形態の他にも種々の実施例を採用可能である。例えば、上記実施形態では、大中小振分テーブルを作成する際、図7に示すようにL***空間で基準対応関係と測色対応関係とを比較していたが、より簡易的な構成を採用することもできる。
すなわち、L***成分のいずれかのみで基準対応関係と測色対応関係とを比較しても良い。むろん、インク色毎に比較する色成分を変えても良い。この構成により、非常に簡易な演算によってターゲット階調値と大中小ドット記録量とを対応づけることができる。また、複数の印刷条件同士の中間の印刷条件に対して補間演算によって対応してもよい。
例えば、解像度として多数の値を選択可能なプリンタにおいて、予め複数の解像度について大中小振分テーブルを作成し、当該複数の解像度の中間の解像度については、その大中小ドット記録量を作成済みの大中小振分テーブルにおける大中小ドット記録量から算出すればよい。この構成により、より多くの印刷条件について少ないリソースでカラーマッチングを行うことができる。
さらに、上述の大中小振分テーブル126a,126bは、CMYKlclmの各色についてターゲット階調値と大中小ドット記録量とを対応づけていたが、全色あるいは一部の色については階調値と記録量との対応関係が共通であるとしても良い。例えば、濃インクであるC,Mインクは階調値に対する明度変化の傾向が略同一であるとして共通の大中小振分テーブルにする構成を採用可能である。むろん、より多くの色あるいは全色において共通の大中小振分テーブルを利用してもよい。印刷条件毎に大中小振分テーブルを作成することにより、全印刷条件で共通の大中小振分テーブルを利用する構成と比較して高精度にカラーマッチングを行うことができる。
また、大中小振分テーブルとして保持するターゲット階調値は階調値域を均等に分割して得られる値でも良いし、階調値域によって分布密度を変動させても良い。例えば、一般的にインク記録量を多くするほど(階調値を大きくするほど)単位インク記録量の変化に対する色彩値の変化が鈍くなる。従って、少インク記録量を示す階調値域のインク記録量を多くすることによって、明度変化を正確に表現することが可能である。そこで、少インク記録量の階調値であるほどより多くターゲット階調値に採用されるようにしてもよい。かかる構成により、少ないインク記録量における明度変化を正確に表現可能になる。むろん、他にも種々の基準に基づいてターゲット階調値を不均等にすることが可能である。
本発明を概略的に説明する説明図である。 リソースの差を示す図である。 大中小振分テーブル作成装置の構成例を示すブロック図である。 大中小ドットの振分規則を説明するための説明図である。 解像度毎に振分テーブルが異なる様子を示す説明図である。 記録量特定データの作成処理フローである。 基準対応関係と測色対応関係との対応付けの説明図である。 大中小振分テーブルを使用するコンピュータのブロック図である。
符号の説明
100…コンピュータ、112…パッチ印刷部、114…色彩値取得部、116…大中小振分テーブル作成部、116a…基準対応関係取得部、116b…測色対応関係取得部、116c…記録量階調値対応化部、122…基準データ、122a,126a,126b…大中小振分モジュール、124a,124b…大中小振分仮テーブル、150a…画像データ、165a…画像データ取得モジュール、165b…色変換モジュール、165c…大中小振分モジュール、165d…ハーフトーン処理モジュール、165e…印刷データ生成モジュール、200…プリンタ、300…測色機

Claims (14)

  1. 複数の印刷条件によって印刷を実施可能な印刷装置で印刷媒体上にインク量の異なるN種類(Nは2以上の整数)のインク滴を記録する際に参照される記録量特定データを作成する記録量特定データ作成装置であって、
    画像を形成する画素の色を印刷装置で使用するインク色毎の階調で表現する際の階調値と基準の印刷条件で同階調値による印刷を実施したときの色彩値との対応関係を示す基準色彩値データを取得する基準色彩値データ取得手段と、
    上記N種類の各インク滴の記録量を示す複数のターゲット記録量により、複数のパッチを所定の印刷条件で印刷するパッチ印刷手段と、
    印刷されたパッチの色彩値を示す色彩値データを取得する色彩値データ取得手段と、
    同取得した色彩値データおよび上記基準色彩値データを参照し、上記N種類の各インク滴の記録量にて上記所定の印刷条件で印刷を行って得られる色彩値と複数のターゲット階調値との対応関係が上記基準色彩値データに規定された色彩値と階調値との対応関係と略同等になるように各インク滴の記録量とターゲット階調値とを対応づけて記録量特定データを作成する記録量特定データ作成手段とを具備することを特徴とする記録量特定データ作成装置。
  2. 上記基準色彩値データは、所定の表色系における複数の色成分の入力階調値と上記インク色毎の階調値とを対応づけた基準色変換テーブルデータと当該インク色毎の階調値と上記N種類の各インク滴の記録量との対応関係を示す基準記録量特定データとを含み、上記入力階調値を当該基準色変換テーブルデータと基準記録量特定データとによって変換して得られる記録量によるパッチを基準の印刷条件で印刷したときの色彩値が上記入力階調値に対応する色彩値と一致するように予め調整されていることを特徴とする上記請求項1に記載の記録量特定データ作成装置。
  3. 上記基準記録量特定データにおいて、上記インク色毎の階調値と上記各インク滴の記録量との対応関係は上記インク色の全色について共通の対応関係であることを特徴とする上記請求項2に記載の記録量特定データ作成装置。
  4. 上記記録量特定データ作成手段は、上記インク色の色毎に個別に記録量特定データを作成することを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の記録量特定データ作成装置。
  5. 上記複数の印刷条件のそれぞれにおいては、印刷装置における解像度が異なることを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の記録量特定データ作成装置。
  6. 上記パッチ印刷手段は、上記階調値と上記N種類の各インク滴の記録量との仮の対応関係を示す記録量特定仮データを取得し、同記録量特定仮データを参照して複数の階調値を上記複数のターゲット記録量に変換することを特徴とする上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の記録量特定データ作成装置。
  7. 上記記録量特定仮データは、複数の印刷条件毎に異なる単位インク滴当たりのインク量を考慮して予め複数の印刷条件毎に作成されていることを特徴とする上記請求項6のいずれかに記載の記録量特定データ作成装置。
  8. 上記記録量特定データ作成手段は、上記基準色彩値データを参照して複数のターゲット階調値に対応する色彩値を取得し、上記記録量特定仮データと上記パッチの色彩値を参照して上記ターゲット階調値に対応する色彩値を得るために必要とされる上記N種類の各インク滴の記録量を取得し、上記ターゲット階調値と対応づけることによって上記所定の印刷条件における記録量特定データを作成することを特徴とする上記請求項7のいずれかに記載の記録量特定データ作成装置。
  9. 上記基準色変換テーブルデータに格納される上記インク色毎の階調値は特定の値域にて他の値域より偏在しており、上記記録量特定データ作成手段は当該特定の地域に含まれる階調値を他の値域より多く抽出してターゲット階調値とすることを特徴とする上記請求項2〜請求項8のいずれかに記載の記録量特定データ作成装置。
  10. 複数の印刷条件によって印刷を実施可能な印刷装置で印刷媒体上にインク量の異なるN種類(Nは2以上の整数)のインク滴を記録する際に参照される記録量特定データを作成する記録量特定データ作成方法であって、
    画像を形成する画素の色を印刷装置で使用するインク色毎の階調で表現する際の階調値と基準の印刷条件で同階調値による印刷を実施したときの色彩値との対応関係を示す基準色彩値データを取得する基準色彩値データ取得工程と、
    上記N種類の各インク滴の記録量を示す複数のターゲット記録量により、複数のパッチを所定の印刷条件で印刷するパッチ印刷工程と、
    印刷されたパッチの色彩値を示す色彩値データを取得する色彩値データ取得工程と、
    同取得した色彩値データおよび上記基準色彩値データを参照し、上記N種類の各インク滴の記録量にて上記所定の印刷条件で印刷を行って得られる色彩値と複数のターゲット階調値との対応関係が上記基準色彩値データに規定された色彩値と階調値との対応関係と略同等になるように各インク滴の記録量とターゲット階調値とを対応づけて記録量特定データを作成する記録量特定データ作成工程とを具備することを特徴とする記録量特定データ作成方法。
  11. 複数の印刷条件によって印刷を実施可能な印刷装置で印刷媒体上にインク量の異なるN種類(Nは2以上の整数)のインク滴を記録する際に参照される記録量特定データを作成する記録量特定データ作成プログラムであって、
    画像を形成する画素の色を印刷装置で使用するインク色毎の階調で表現する際の階調値と基準の印刷条件で同階調値による印刷を実施したときの色彩値との対応関係を示す基準色彩値データを所定の記録媒体から取得する基準色彩値データ取得機能と、
    上記N種類の各インク滴の記録量を示す複数のターゲット記録量により、複数のパッチを所定の印刷条件で印刷するパッチ印刷機能と、
    印刷されたパッチの色彩値を示す色彩値データを取得する色彩値データ取得機能と、
    同取得した色彩値データおよび上記基準色彩値データを参照し、上記N種類の各インク滴の記録量にて上記所定の印刷条件で印刷を行って得られる色彩値と複数のターゲット階調値との対応関係が上記基準色彩値データに規定された色彩値と階調値との対応関係と略同等になるように各インク滴の記録量とターゲット階調値とを対応づけて記録量特定データを作成する記録量特定データ作成機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする記録量特定データ作成プログラム。
  12. 複数の印刷条件によって印刷媒体上にインク量の異なるN種類(Nは2以上の整数)のインク滴を記録する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    所定の表色系における複数の色成分毎の階調値と上記インクの色毎の階調値とを対応づけたテーブルデータであって、上記複数の印刷条件にて共通の基準色変換テーブルデータを記録する基準色変換テーブル記録媒体と、
    上記インク色毎の階調値と上記N種類のインク滴の記録量との対応関係を示すデータであって、各階調値における出力色が上記複数の印刷条件にて略共通になるように当該複数の印刷条件毎に上記記録量が決められた複数の記録量特定データを記録する記録量特定データ記録媒体と、
    画像を形成する画素の色を上記所定の表色系における複数の色成分毎の階調値で表現した画像データを取得する画像データ取得手段と、
    上記基準色変換テーブルを参照して上記画像データの階調値をインク色毎の階調値に変換する色変換手段と、
    上記複数の記録量特定データから印刷実行時の印刷条件に合致した記録量特定データを選択し、上記色変換後の階調値を上記N種類のインク滴の記録量に変換する階調値変換手段と、
    変換された記録量にて印刷を実施させる印刷実行手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  13. 複数の印刷条件によって印刷媒体上にインク量の異なるN種類(Nは2以上の整数)のインク滴を記録する印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
    所定の表色系における複数の色成分毎の階調値と上記インクの色毎の階調値とを対応づけたテーブルデータであって、上記複数の印刷条件にて共通の基準色変換テーブルデータと、上記インク色毎の階調値と上記N種類のインク滴の記録量との対応関係を示すデータであって、各階調値における出力色が上記複数の印刷条件にて略共通になるように当該複数の印刷条件毎に上記記録量が決められた複数の記録量特定データとを所定の記録媒体に記録しておき、
    画像を形成する画素の色を上記所定の表色系における複数の色成分毎の階調値で表現した画像データを取得する画像データ取得工程と、
    上記基準色変換テーブルを参照して上記画像データの階調値をインク色毎の階調値に変換する色変換工程と、
    上記複数の記録量特定データから印刷実行時の印刷条件に合致した記録量特定データを選択し、上記色変換後の階調値を上記N種類のインク滴の記録量に変換する階調値変換工程と、
    変換された記録量にて印刷を実施させる印刷実行工程とを行うことを特徴とする印刷制御方法。
  14. 複数の印刷条件によって印刷媒体上にインク量の異なるN種類(Nは2以上の整数)のインク滴を記録する印刷装置を制御する印刷制御プログラムであって、
    所定の表色系における複数の色成分毎の階調値と上記インクの色毎の階調値とを対応づけたテーブルデータであって、上記複数の印刷条件にて共通の基準色変換テーブルデータと、上記インク色毎の階調値と上記N種類のインク滴の記録量との対応関係を示すデータであって、各階調値における出力色が上記複数の印刷条件にて略共通になるように当該複数の印刷条件毎に上記記録量が決められた複数の記録量特定データとを所定の記録媒体に記録しておき、
    画像を形成する画素の色を上記所定の表色系における複数の色成分毎の階調値で表現した画像データを取得する画像データ取得機能と、
    上記基準色変換テーブルを参照して上記画像データの階調値をインク色毎の階調値に変換する色変換機能と、
    上記複数の記録量特定データから印刷実行時の印刷条件に合致した記録量特定データを選択し、上記色変換後の階調値を上記N種類のインク滴の記録量に変換する階調値変換機能と、
    変換された記録量にて印刷を実施させる印刷実行機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
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