JP2005238270A - 不等速プレスの上死点停止制御方法 - Google Patents

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源美 中島
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Abstract

【課題】本発明は、不等速プレスにおけるブレーキすべり量の制御により上死点停止精度の向上及び調整時間の短縮を目的とする。
【解決手段】本発明による不等速プレスの上死点停止制御方法は、プレス角度(θ)に対するブレーキすべり量(m)の変化率(N)と、プレス速度(v)に対するブレーキすべり量(m)とを用いてプレス停止指令入力時のプレス速度(v)に対するブレーキすべり量(m)を求め、ブレーキすべり量(m)とブレーキすべり率(e)の積によって得たブレーキすべり量補正値(M)を用いて上死点停止指令出力角度(d)を得てプレスを停止させる構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、不等速プレスの上死点停止制御方法に関し、プレス角度毎に上死点停止指令を出力し、この時のブレーキすべり量(上死点停止指令出力時のプレス角度から実際に停止した角度迄の移動量)をティーチングし、このティーチング操作によるデータよりプレス角度に対するブレーキすべり量の変化率を求め、この変化率を用いてブレーキすべり量の補正を行い、補正した補正後上死点停止指令出力角度になった時にプレスを停止させ、上死点停止精度の向上及び調整時間の短縮を可能とするための新規な改良に関する。
従来、用いられていたこの種の絞り加工用プレスのリンクモーションプレス等の不等速プレスにおいては、社内使用であるため特許文献等は開示していないが、一般に、図4で示されるように、プレスが1回転動作を行う中で、速度が波形状に変動している。
従来の不等速プレスは、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、プレスのプレス角度に対するブレーキすべり量は、図5で示されるように、点線で示す二次曲線で表わすことができず、クラッチをOFFし、ブレーキをかけるタイミングによって、ブレーキすべり量が変動し、そのため、上死点停止位置が大きく変動していた。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、プレス角度毎に上死点停止指令を出力し、この時のブレーキすべり量(上死点停止指令出力時のプレス角度から実際に停止した角度迄の移動量)をティーチングし、ティーチング操作によるデータよりプレス角度に対するブレーキすべり量の変化率を求め、この変化率を用いてブレーキすべり量の補正を行い、補正した補正後上死点停止指令出力角度になった時にプレスを停止させ、上死点停止精度の向上及び調整時間の短縮を可能とする不等速プレスの上死点停止制御方法を提供することを目的とする。
本発明による不等速プレスの上死点停止制御方法は、プレスのプレス角度に対応したブレーキすべり量をティーチング操作により予め取得して前記プレス角度に対するブレーキすべり量の変化率をプレス角度0°=1として予め求める第1工程と、前記プレス角度0°でプレス停止指令を出力した場合のプレス速度に対するブレーキすべり量を一次折れ線又は二次曲線で予め求める第2工程と、前記プレスのプレス停止制御は、プレス停止指令入力時のプレス速度に対するブレーキすべり量を前記第1、第2工程で得られたデータより求め、停止目標値と前記ブレーキすべり量に基づいて上死点停止指令出力角度を求め、前記上死点停止指令出力角度よりプレス角度に対するブレーキすべり率を求め、前記ブレーキすべり量と前記ブレーキすべり率の積によってブレーキすべり量補正値を求め、前記ブレーキすべり量補正値を用いて補正した補正後上死点停止指令出力角度を求め、前記補正後上死点停止指令出力角度に到達した時に前記プレスを停止させる方法であり、また、前記ティーチング操作における前記プレス角度は、45°毎とした方法である。
本発明による不等速プレスの上死点停止制御方法は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、プレス角度毎に上死点停止指令を出力し、この時のブレーキすべり量(上死点停止指令出力時のプレス角度から実際に停止した角度迄の移動量)をティーチングし、このデータよりプレス角度に対するブレーキすべり量の変化率を求め、この変化率を用いてブレーキすべり量の補正を行い、補正した補正後上死点停止指令出力角度になった時にプレスを停止させ、上死点停止精度の向上及び調整時間の短縮を可能とすることができる。
以下、図面と共に本発明による不等速プレスの上死点停止制御方法の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明におけるプレスでプレス動作する時のプレス角度(例えば、45°毎)に対応したブレーキすべり量をティーチング操作により予め取得し、プレス角度θに対するブレーキすべり量の変化率Mをプレス角度θが0°=1として予め求める第1工程と、
前記プレス角度0°でプレス停止指令を出力した場合のプレス速度vに対するブレーキすべり量mを一次折れ線又は二次曲線で予め求める第2工程と、からなり、
前記プレスのプレス停止制御を行う場合、プレス停止指令入力時のプレス速度vに対するブレーキすべり量mを前記第1、第2工程で得られたデータより求め、目標停止位置A(図3)の停止目標値と前記ブレーキすべり量mより、上死点停止指令出力角度d(図1の右側)を求め、前記上死点停止指令出力角度dより前記プレス角度θに対するブレーキすべり率e(図1の右側)を求め、前記ブレーキすべり量mとブレーキすべり率eの積によってブレーキすべり量補正値MをM=m×eとして求める。
前記ブレーキすべり量補正値Mを用いて、補正した補正後上死点停止指令出力角度を求め、前記補正後上死点停止指令出力角度に到達した時に前記プレスを停止させることができる。
尚、図4は、前述のブレーキすべり量mとプレス速度vの関係を二次曲線で示す展開方法であり、一例として、ブレーキすべり量mのレベルをD1、D2、D3とし、これに対応するプレス速度vをS1、S2、S3として二次曲線を求めている。尚、このブレーキすべり量mは数1の(1)式にて得られる。
Figure 2005238270
また、前述のブレーキすべり量m、このブレーキすべり量の変化率N、上死点停止指令出力角度d、ブレーキすべり率e、補正後上死点停止指令出力角度D、ブレーキすべり量補正値M及び停止制御等は、図示しないパソコン等の制御装置により周知の手法によって行われる。
本発明による不等速プレスの上死点停止制御方法におけるプレス角度に対応したブレーキすべり量をティーチング操作によって得たデータを変化率Nとして示す特性データ図である。 本発明によるプレス速度とブレーキすべり量の関係を示す特性図である。 本発明によるプレスの停止制御を示す説明図である。 図2の2次曲線の展開方法を示す説明図である。 従来のプレスの動作を示す特性図である。 従来のプレスの動作を示す特性図である。
符号の説明
θ プレス角度
m ブレーキすべり量
N ブレーキすべり量の変化率
v プレス速度
A 停止目標値
d 上死点停止指令出力角度
e ブレーキすべり率
M ブレーキすべり量補正値
D 補正後上死点停止指令出力角度

Claims (2)

  1. プレスのプレス角度(θ)に対応したブレーキすべり量(m)をティーチング操作により予め取得して前記プレス角度(θ)に対するブレーキすべり量(m)の変化率(N)をプレス角度0°=1として予め求める第1工程と、
    前記プレス角度0°でプレス停止指令を出力した場合のプレス速度(v)に対するブレーキすべり量(m)を一次折れ線又は二次曲線で予め求める第2工程と、
    前記プレスのプレス停止制御は、プレス停止指令入力時のプレス速度(v)に対するブレーキすべり量(m)を前記第1、第2工程で得られたデータより求め、停止目標値(A)と前記ブレーキすべり量(m)に基づいて上死点停止指令出力角度(d)を求め、前記上死点停止指令出力角度(d)よりプレス角度(θ)に対するブレーキすべり率(e)を求め、前記ブレーキすべり量(m)と前記ブレーキすべり率(e)の積によってブレーキすべり量補正値(M)を求め、前記ブレーキすべり量補正値(M)を用いて補正した補正後上死点停止指令出力角度(D)を求め、
    前記補正後上死点停止指令出力角度(D)に到達した時に前記プレスを停止させることを特徴とする不等速プレスの上死点停止制御方法。
  2. 前記ティーチング操作における前記プレス角度(θ)は、45°毎であることを特徴とする請求項1記載の不等速プレスの上死点停止制御方法。
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