JP2005237164A - 電源回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電圧レベル判定用の演算増幅器のオフセット電圧の影響を抑制して、所望の電圧レベルの内部電源電圧を生成する。
【解決手段】 基準電圧用チャージポンプ回路(1)からの比較基準電圧(VCP)に対応する電圧と出力用チャージポンプ回路(3)が生成する出力電圧(Vo)とを演算増幅器(2)で比較し、その比較結果に従って出力用チャージポンプ回路(3)のチャージポンプ動作を制御する。この出力電圧を負荷回路(5)に対する動作電源電圧として供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】 基準電圧用チャージポンプ回路(1)からの比較基準電圧(VCP)に対応する電圧と出力用チャージポンプ回路(3)が生成する出力電圧(Vo)とを演算増幅器(2)で比較し、その比較結果に従って出力用チャージポンプ回路(3)のチャージポンプ動作を制御する。この出力電圧を負荷回路(5)に対する動作電源電圧として供給する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電源回路に関し、特に、外部から与えられる電源電圧と電圧レベルが異なる内部電源電圧を生成する内部電源回路に関する。より特定的には、この発明は容量素子のチャージポンプ動作を利用して内部電源電圧を生成する電源回路に関する。
半導体装置においては、外部から供給されるシステム電源電圧などの外部電源電圧と異なる電圧レベルの電圧を必要とすることが多い。たとえば、不揮発性半導体記憶装置においては、メモリセルに対するデータの書込および消去に、電源電圧よりも絶対値の大きな書込/消去電圧が必要とされる。また、液晶表示装置においては、液晶素子を交流駆動する必要があり、また、画素データに対応する電圧を液晶画素素子に確実に印加するために、正および負の高電圧が必要とされる。
このようなレベルの異なる電圧を、半導体装置外部で生成して供給する場合、外部の電源回路の規模が大きくなり、システムの規模が増大し、また、半導体装置の端子数が増大し、半導体装置の規模が増大する。さらに、外部で生成される必要電圧を転送する外部配線における電力損失などにより、消費電力が増大する。
上述のような問題を解消するために、一般に、半導体装置内で外部電源電圧から所望のレベルの内部電圧を生成して内部電源電圧として利用する手法が用いられる。負電圧および外部電源電圧よりも高い正の電圧を生成する場合、通常、容量素子のチャージポンプ動作を利用するチャージポンプ回路が用いられる。内部電源は、内部電源電圧を使用する内部回路の誤動作を防止しかつ安定動作を保証するために、所望の電圧レベルの電圧を正確にかつ安定に生成することが要求され、このような要求を満たすために種々の回路構成が提案されている。
特許文献1(特開平7−67324号公報)は、第1および第2の容量素子間で電荷を転送し、この第2の容量素子の充電電極と対向する電極に、所定の電圧レベルの電圧を供給することにより、この第2の容量素子の充電電圧を上昇させて、出力電圧を得る構成が示されている。すなわち、第1の容量素子を電源電圧レベルに充電し、この第1の容量素子の充電電圧を第2の容量素子へ伝達する。第2の容量素子の第1および第2の電極間に、転送された電荷に応じた電位差が生じる。レギュレータにより、第2の容量素子の第1の電極電位が基準電位よりも低いときに、内部電圧出力ノードに第2の容量素子の第1電極から電荷を転送させる。このレギュレータは、オペアンプ(演算増幅器)を含み、基準電圧と出力電位とを比較して、第2の容量素子から出力ノードへの電荷の転送を制御する。出力ノードの電圧を、電圧フォロアを介して第2の容量素子の第2の電極へ伝達する。これにより、第2の容量素子の第1の電極には、基準電圧と電源電圧の和に等しい電圧が生成される。
この特許文献1においては、負電圧を発生することも記載されているものの、正の高電圧を生成する回路をどのように修正して負電圧を生成するかについては具体的に何ら示していない。また、基準電圧をどのようにして生成するかについては具体的には何ら示していない。
特許文献2(特開2001−238435号公報)は、容量素子のチャージポンプ動作を利用するチャージポンプ回路の出力電圧のレベルを検出し、その検出結果に従ってチャージポンプ動作を選択的に活性化する電圧変換回路を開示する。このレベル検出回路は、チャージポンプ回路が生成する昇圧電圧を抵抗分圧回路によりレベルシフトし、基準電圧とレベルシフト電圧とを演算増幅器(差動増幅器)により比較し、その比較結果に従ってクロック信号を選択的にチャージポンプ回路へ伝達する。
特許文献3(特開2000−105611号公報)は、容量素子を含むチャージポンプ回路の生成する昇圧電圧を演算増幅器(差動増幅器)の動作電源電圧として使用し、この演算増幅器で、基準電圧と内部電源線上の電圧とを比較し、その比較結果に従って内部電源線を駆動する構成を示す。この演算増幅器は、内部電源線上の電圧を抵抗分圧回路により分圧した電圧と基準電圧とを比較し、その比較結果に従ってチャージポンプ回路からの供給電荷を内部電源線上に供給する。チャージポンプ回路は、複数段の縦続接続されるダイオード接続されたMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)と、各ダイオードの接続ノードに結合されて隣接段で相補クロック信号を受ける容量素子とで構成される。
特許文献4(特開平11−219596号公報)は、負電圧を発生するチャージポンプと、基準電圧に従って正の電圧を生成する正電圧発生回路と、この正電圧発生回路の生成する正電圧とチャージポンプの生成する負電圧とを分圧して第2の正電圧を生成する分圧回路と、この分圧回路の出力電圧と第2の基準電圧とを比較してチャージポンプのチャージポンプ動作を制御する制御回路とを含む。
正電圧発生回路は、正電圧を抵抗分圧回路により分圧して参照電位を生成し、その参照電位と第1の基準電位とを比較し、その比較結果に従って正電圧の電圧レベルを調整する。分圧回路は、正電圧発生回路からの正電圧をソースフォロアモードで伝達するソースフォロアトランジスタと、このソースフォロアトランジスタのソースとチャージポンプの出力ノードの間に接続される抵抗直列体とを含む。
上述の特許文献1から4に示される構成においては、基本的に、内部電源電圧を容量素子のチャージポンプ動作に基づいて生成し、そのチャージポンプ動作を、生成された内部電圧レベルに応じて制御する。
特許文献5(特開2001−111419号公報)は、PLL(位相ロックループ)において、チャージポンプ回路の出力電圧の高周波成分を除去するループフィルタとして、演算増幅器で構成される積分回路を利用する構成が示されている。この特許文献5においては、PLLにおける誤差信号に応じてローパスフィルタの容量素子の充放電をスイッチ回路で構成されるチャージポンプ回路で行い、この充放電電流を生成するカレントミラー回路の参照電位(カレントマスタトランジスタのドレインノードの電位)を、ループフィルタを構成する演算増幅器の基準電圧として利用し、容量素子の充電電圧に応じた内部電圧(制御信号)を生成する構成が示される。
特開平7−67324号公報
特開2001−238435号公報
特開2000−105611号公報
特開平11−219596号公報
特開2001−111419号公報
比較動作を行う演算増幅器(差動増幅器)は、入力部は、差動段のトランジスタ対と、この差動段のトランジスタ対の駆動電流量を設定するカレントミラー型負荷とで構成される。差動トランジスタ対が、MOSトランジスタで構成される場合、ゲート−ソース間電圧によりそれぞれの駆動電流量が設定され、この駆動電流量の差に応じて入力信号(電圧)の差に応じた出力信号を生成することができる。このMOSトランジスタのしきい値電圧に製造条件の変動により、差が生じた場合、この差動トランジスタ対の駆動電流量を、入力信号(電圧)の差に応じて設定することができず、出力誤差が生じる。このような差動トランジスタ対のしきい値電圧の差を主要因とする演算増幅器の出力誤差は、オフセット電圧と呼ばれている。
上述の特許文献2から4に示されるように、抵抗分圧した内部電圧を演算増幅器により基準電圧と比較して内部電圧のレベルを判定し、その判定結果に従って内部電圧の電圧レベルを判定する場合、以下に説明するように、演算増幅器のオフセット電圧の影響が大きくなる。
いま、抵抗分圧回路により、内部電圧Viが、Vi/Kの電圧レベルに変換されて、演算増幅器負入力に印加され、また、基準電圧Vrefがこの演算増幅器の正入力に印加された場合を考える。この場合、演算増幅器の差動入力はオフセット電圧ΔVを考慮すると、等価的に次式で表される。
(Vref+ΔV)−Vi/K ・・・ (1)
演算増幅器の出力信号に従って内部電圧生成動作を制御する場合、上述の等価差動入力がゼロとなるように、演算増幅器の出力信号に従って内部電圧生成動作が制御される。従って、上術の関係式(1)から次式(2)が得られる。
演算増幅器の出力信号に従って内部電圧生成動作を制御する場合、上述の等価差動入力がゼロとなるように、演算増幅器の出力信号に従って内部電圧生成動作が制御される。従って、上術の関係式(1)から次式(2)が得られる。
Vi/K=Vref+ΔV
Vi=K・Vref+K・ΔV ・・・ (2)
したがって、たとえば基準電圧が電源電圧レベルの3Vで、内部電圧Viとしてたとえば9Vを生成する場合、K=3であり、抵抗比2:1の抵抗素子で、このレベル変換用の分圧回路を構成した場合、オフセット電圧ΔVが3倍に増幅され、必要とされる内部電圧Viの電圧レベルが、目標値のK・Vrefよりも大きくずれる。
Vi=K・Vref+K・ΔV ・・・ (2)
したがって、たとえば基準電圧が電源電圧レベルの3Vで、内部電圧Viとしてたとえば9Vを生成する場合、K=3であり、抵抗比2:1の抵抗素子で、このレベル変換用の分圧回路を構成した場合、オフセット電圧ΔVが3倍に増幅され、必要とされる内部電圧Viの電圧レベルが、目標値のK・Vrefよりも大きくずれる。
特に、液晶表示装置などにおいては表示画素素子がガラス基板上に形成され、熱処理温度に制限を受けるため、一般に、MOSトランジスタは、低温ポリシリコンTFT(薄膜トランジスタ)で形成される。この低温ポリシリコンTFTにより、画素以外の部分の回路も構成される。このような低温ポリシリコンTFTを用いた場合、不十分な熱処理温度のために、不純物の活性化および結晶性の回復が不十分となりしきい値電圧のばらつきなどが大きくなり、オフセット電圧ΔVは数百mV程度の無視することのできない電圧レベルとなる。このような大きなオフセット電圧がさらに増幅された場合、内部電圧の目標値からのずれが大きくなり、内部電圧を利用する回路の動作マージンを大きく減少させる。
上述の特許文献1から4においては、演算増幅器のオフセット電圧が電圧レベル判定に対して及ぼす影響については全く考慮していない。特に、特許文献2から4においては、比較対象電圧を抵抗素子の分圧回路によりレベルシフトして、演算増幅器で比較しており、そのオフセット電圧の影響が大きくなるものの、そのオフセット電圧の増幅による制御誤差については何ら考慮していない。
また、特許文献5においては、PLL回路において、誤差信号に応じて容量素子を充電し、この容量素子の充電電圧を演算増幅器で構成されるループフィルタを用いてローパス処理して制御信号を生成しているものの、ループフィルタを構成する演算増幅器のオフセット電圧については全く考慮しておらず、制御誤差の問題については、全く考慮していない。
個別素子の場合、通常、このような演算増幅器のオフセット電圧は、負入力にオフセット抵抗を接続し、その抵抗値を調整することにより、オフセット電圧を相殺することが行われる。この場合、極めて煩雑な工程となる。半導体装置内部に設けられる演算増幅器においては、基準電圧レベルの調整またはオフセット用抵抗素子の抵抗値のトリミングなどにより、この演算増幅器の出力信号にオフセット電圧成分の影響が現われないようにする必要がある。このようなトリミング工程では、このオフセット抵抗素子または基準電圧発生用の抵抗素子に対応してヒューズ素子を溶断(プログラミング)する必要があり、このオフセット調整のための工程が必要となり、応じて、この工程増加のために、コストが増大するという問題が生じる。
それゆえ、この発明の目的は、差動増幅器(演算増幅器)のオフセット電圧の影響を抑制して所望の電圧レベルの内部電圧を生成することのできる電源回路を提供することである。
この発明の第1の観点に係る電源回路は、繰返し信号に従って容量素子のチャージポンプ動作を行なって参照電圧を生成する第1のチャージポンプ回路と、活性化時、容量素子によるチャージポンプ動作を行なって内部電圧を生成する第2のチャージポンプ回路と、参照電圧に対応する電圧と内部電圧とを比較し、その比較結果に従って第2のチャージポンプ回路を選択的に活性化する制御回路を含む。
この発明の第2の観点に係る電源回路は、繰返し信号に従って容量素子のチャージポンプ動作により第1の電源電圧から第1の電源電圧とレベルの異なる参照電圧を生成するチャージポンプ回路と、この参照電圧に対応する電圧を入力として受け、電圧フォロアモードで動作して参照電圧に対応する電圧に従って内部電源線を駆動して内部電源線に内部電源電圧を生成する差動増幅器とを含む。
第1の観点に係る電源回路においては、第1のチャージポンプ回路により参照電位の元となる電圧を生成しており、内部電源電圧の電圧レベルが電源電圧以上または負電圧であっても、第2のチャージポンプ回路が生成する電圧に対応する電圧レベルの電圧を生成することができ、内部電圧の抵抗分圧によるレベル変換が不要となる。従って、第2のチャージポンプ回路が生成する電圧をレベル変換することなく制御回路へ与えて第1のチャージポンプ回路の生成する参照電圧に対応する電圧と比較することができる。制御回路において差動増幅器または演算増幅器においてオフセット電圧が存在しても、そのオフセット電圧がレベル変換回路の分圧比で増幅されず、差動増幅器(演算増幅器)のオフセット電圧が内部電源電圧に及ぼす影響を抑制することができ、この差動増幅器(演算増幅器)の出力信号に従って第2のチャージポンプ回路の動作を制御することにより、安定にレベル判定を行なって内部電源電圧を生成することができる。応じて、内部電源電圧のずれを低減でき、内部電源電圧を使用する回路の動作マージンを拡大することができる。
また、第2の観点に従う電源回路においては、電圧フォロアモードで差動増幅器を動作させて、チャージポンプ回路の出力電圧に応じた電圧を内部電源電圧として生成しており、内部電源電圧比較のためのレベルシフトが不要となり、この差動増幅器のオフセット電圧の影響を抑制して、変動成分の少ない内部電源電圧を生成でき、応じて、この内部電源電圧を利用する回路の動作マージンを拡大することができる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図1において、電源回路は、基準電圧VCPを生成する基準電圧用チャージポンプ回路1と、出力電圧Voを生成する出力用チャージポンプ回路3と、基準電圧VCPと出力電圧Voとを比較し、その比較結果に基づいて出力信号を生成する演算増幅器(差動増幅器)2と、この差動増幅器2の出力信号に従って繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路3へ伝達するスイッチ回路4を含む。出力用チャージポンプ回路3からの出力電圧Voは、負荷回路5の動作電源電圧として供給される。
図1は、この発明の実施の形態1に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図1において、電源回路は、基準電圧VCPを生成する基準電圧用チャージポンプ回路1と、出力電圧Voを生成する出力用チャージポンプ回路3と、基準電圧VCPと出力電圧Voとを比較し、その比較結果に基づいて出力信号を生成する演算増幅器(差動増幅器)2と、この差動増幅器2の出力信号に従って繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路3へ伝達するスイッチ回路4を含む。出力用チャージポンプ回路3からの出力電圧Voは、負荷回路5の動作電源電圧として供給される。
基準電圧用チャージポンプ回路1は、基準電位ノードの電源ノードPWに供給される電源電圧VDDを受け、クロック入力ノードCN1に供給される繰返し信号CLKに従って図示しない容量素子のチャージポンプ動作により基準電圧VCPを生成する。この基準電圧用チャージポンプ回路1は、その構成は、後に詳細に説明するが、次式(3)で示される電圧VCPを生成する。
VCP=VDD+n・VCLK ・・・ (3)
上式(3)において、nは自然数であり、VCLKは、繰返し信号CLKの電圧振幅を示す。この繰返し信号CLKの電圧振幅が、電源電圧VDDであり、また係数nが2の場合、基準電圧用チャージポンプ回路1が生成する電圧VCPは、次式(4)で表わされる。
上式(3)において、nは自然数であり、VCLKは、繰返し信号CLKの電圧振幅を示す。この繰返し信号CLKの電圧振幅が、電源電圧VDDであり、また係数nが2の場合、基準電圧用チャージポンプ回路1が生成する電圧VCPは、次式(4)で表わされる。
VCP=3・VDD ・・・ (4)
基準電圧用チャージポンプ回路1が生成する電圧VCPは、その内部に含まれるMOSトランジスタのしきい値電圧と独立の電圧レベルであり、電源電圧VDDに依存する電圧レベルとなり、製造工程時のしきい値電圧の変動などの影響を受けることなく、正確に、意図する電圧レベルの電圧VCPを設定することができる。
基準電圧用チャージポンプ回路1が生成する電圧VCPは、その内部に含まれるMOSトランジスタのしきい値電圧と独立の電圧レベルであり、電源電圧VDDに依存する電圧レベルとなり、製造工程時のしきい値電圧の変動などの影響を受けることなく、正確に、意図する電圧レベルの電圧VCPを設定することができる。
また、基準電圧用チャージポンプ回路1を利用することにより、出力電圧Voの目標電圧レベルの電圧を生成することができ、抵抗分圧回路により出力電圧Voを分圧する必要がなくなり、比較回路2のオフセット電圧が抵抗分圧比により増幅される状態が生じるのを避けることができる。
比較回路2は、差動増幅回路で構成され、ハイ側電源ノードPHに供給されるハイ側電源電圧VHとロー側電源ノードPLに供給されるロー側電源電圧VLを動作電源電圧として受け、正入力ノードND1と負入力ノードND2にそれぞれ与えられる信号を差動的に増幅し、その増幅結果を示す信号を2値信号として出力ノードND3に生成する。ハイ側電源電圧VHおよびロー側電源電圧VLは、基準電圧用チャージポンプ回路1の生成する基準電圧VCPが、最も感度のよい領域の電圧となるような電圧レベルに設定される。出力電圧Voと基準電圧VCPの差に応じた2値信号を、比較回路2が生成することができる限り(好ましくは、差動段トランジスタが線形領域で動作する)、ハイおよびロー側の電源電圧VHおよびVLは、それぞれ、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDであってもよい。
この比較回路2は、基準電圧用チャージポンプ回路1からの基準電圧VCPが出力用チャージポンプ回路3の生成する出力電圧Voよりも高いときには、Hレベル(論理ハイレベル)の信号を生成し、基準電圧VCPが出力電圧Voよりも低い場合には、Lレベル(論理ローレベル)の信号を生成する。
スイッチ回路4は、比較回路2の出力信号がHレベルの時には導通状態となり、クロック入力ノードCN2に与えられた繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路3へ伝達し、一方、比較回路2の出力信号がLレベルの時には非導通状態となり、出力用チャージポンプ回路3への繰返し信号CLKの伝達を禁止し、出力用チャージポンプ回路3のチャージポンプ動作を停止させる。
スイッチ回路4は、CMOSトランスミッションゲートなどのスイッチゲートで構成されてもよく、また、比較回路2の出力信号と繰返し信号CLKとを受ける論理ゲートで構成されてもよい。スイッチゲートでスイッチ回路4が構成される場合、スイッチ回路4の非導通時、出力用チャージポンプ回路3へは、繰返し信号CLKに代えて、その論理レベルがHレベルまたはLレベルに固定された信号が供給される(スイッチ回路4の出力ノードがフローティング状態となる(出力用チャージポンプ回路3のチャージポンプ動作が不安定となる)のを防止するため)。
出力用チャージポンプ回路3は、基準電圧用チャージポンプ回路1と同様の構成を有し、繰返し信号CLKが伝達されたときに容量素子によるチャージポンプ動作を行なって、その出力ノードに正電荷を供給して出力電圧Voの電圧レベルを上昇させる。
なお、クロック入力ノードCN1およびCN2には、同じ繰返し信号CLKが与えられている。しかしながら、基準電圧用チャージポンプ回路1および出力用チャージポンプ回路3へは、それぞれ別々の繰返し信号(クロック信号)が与えられてもよい。基準電圧用チャージポンプ回路1は、単に基準電圧VCPを生成して比較回路2へ与えることが要求されるだけであり、電荷供給能力はそれほど要求されず、一方、出力用チャージポンプ回路3は、その出力電圧Voを負荷回路5の動作電源電圧として供給するため、大きな電荷供給能力を要求される。従って、それぞれの要求される電荷供給能力に応じて、チャージポンプ回路1および3それぞれのチャージポンプ動作のクロック周波数および/または電圧振幅が設定されてもよい。
図1に示す電源回路において、比較回路2は、基準電圧VCPが出力電圧Voよりも高い場合には、スイッチ回路4を導通状態とする。応じて、出力用チャージポンプ回路3がチャージポンプ動作を行ない、出力電圧Voの電圧レベルを上昇させる。一方、基準電圧VCPが出力電圧Voの電圧レベルよりも低い場合には、比較回路2の出力信号に従ってスイッチ回路4が非導通状態となり、出力用チャージポンプ回路3は、チャージポンプ動作を停止する。この動作を繰返すことにより、出力用チャージポンプ回路3の出力電圧Voは、基準電圧用チャージポンプ回路1からの基準電圧VCPの電圧レベルに等しい電圧レベルに設定される。したがって、理想的には、基準電圧VCPが3・VDDの場合、出力電圧Voは、次式(5)で表わされる。
Vo=VCP=3・VDD・・・ (5)
比較回路2は差動増幅回路または演算増幅器で構成されており、オフセット電圧が存在する。このオフセット電圧がΔVの場合、比較回路1は、出力電圧Voが、基準電圧VCPとオフセット電圧ΔVの電圧レベルが等しくなるように、その出力信号の論理レベルを設定する。すなわち、オフセット電圧ΔVが存在する場合、基準電圧VCPが正入力に印加されており、比較回路1は、正入力に電圧VCP+ΔVが印加され、負入力に電圧Voが印加されたとして判定動作を行い、電圧VCP+ΔVが出力電圧Voよりも高いときにはHレベルの信号を出力し、低いときにLレベルの信号を出力する。したがって、出力電圧Voは、このオフセット電圧を考慮すると、次式(6)で表わされる。
比較回路2は差動増幅回路または演算増幅器で構成されており、オフセット電圧が存在する。このオフセット電圧がΔVの場合、比較回路1は、出力電圧Voが、基準電圧VCPとオフセット電圧ΔVの電圧レベルが等しくなるように、その出力信号の論理レベルを設定する。すなわち、オフセット電圧ΔVが存在する場合、基準電圧VCPが正入力に印加されており、比較回路1は、正入力に電圧VCP+ΔVが印加され、負入力に電圧Voが印加されたとして判定動作を行い、電圧VCP+ΔVが出力電圧Voよりも高いときにはHレベルの信号を出力し、低いときにLレベルの信号を出力する。したがって、出力電圧Voは、このオフセット電圧を考慮すると、次式(6)で表わされる。
Vo=VCP+ΔV
=3・VDD+ΔV ・・・ (6)
この出力電圧Voの電圧レベルを決定する電圧成分においては、オフセット電圧ΔVは増幅されない。したがって、抵抗分圧回路を利用して出力電圧Voをレベルシフトして基準電圧と比較する構成と比べて、目標電圧3・VDDからのずれは小さくすることができる。
=3・VDD+ΔV ・・・ (6)
この出力電圧Voの電圧レベルを決定する電圧成分においては、オフセット電圧ΔVは増幅されない。したがって、抵抗分圧回路を利用して出力電圧Voをレベルシフトして基準電圧と比較する構成と比べて、目標電圧3・VDDからのずれは小さくすることができる。
この図1に示すように、負荷回路5へ動作電源電圧として供給される電圧Voをレベル変換することなく、比較回路2へ与え、チャージポンプ回路1により昇圧された基準電圧VCPと比較することにより、比較回路2のオフセット電圧の影響を抑制して、出力電圧Voの電圧レベルの目標電圧レベルからのずれを小さくすることができ、負荷回路5の動作マージンを改善することができる。
図2は、図1に示す比較回路2の構成の一例を示す図である。図2において、比較回路2は、ハイ側電源ノードPHと内部ノードB1の間に接続されかつそのゲートが内部ノードB2に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ1と、ハイ側電源ノードPHと内部ノードB2の間に接続されかつそのゲートが内部ノードB2に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ2と、内部ノードB1と内部ノードB3の間に接続されかつそのゲートが正入力ノードND1に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ3と、内部ノードB2と内部ノードB3の間に接続されかつそのゲートが負入力ノードND2に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ4と、内部ノードB3とロー側電源ノードPLの間に接続される定電流源IS1と、ハイ側電源ノードPHと出力ノードND3の間に接続されかつそのゲートが内部ノードB1に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ5と、出力ノードND3とロー側電源ノードPL1の間に接続される定電流源IS2を含む。
この図2に示す比較回路2においては、正入力ノードND1の電圧レベルが負入力ノードND2の電圧のレベルよりも高い場合には、MOSトランジスタQ3の電力駆動量が、MOSトランジスタQ4の電流駆動量よりも大きくなる。MOSトランジスタQ4へは、MOSトランジスタQ2から電流が供給される。MOSトランジスタQ1およびQ2は、MOSトランジスタQ2をマスタトランジスタとするカレントミラー回路を構成し、これらのMOSトランジスタQ1およびQ2には同じ大きさの電流が流れる(MOSトランジスタQ1およびQ2のサイズが同じ)。したがって、MOSトランジスタQ4およびQ3へは同じ大きさの電流が、MOSトランジスタQおよびQ2から供給され、MOSトランジスタQ3が、このMOSトランジスタQ1からの供給電流を放電し、内部ノードB1の電圧レベルが低下する。応じて、MOSトランジスタQ5のコンダクタンスが上昇し、出力ノードLD3へ供給する電流量が増大し、この出力ノードND3の電圧レベルがHレベルとなる(MOSトランジスタQ5の供給電流が定電流源IS2の駆動電流よりも大きくなる)。
一方、正入力ノードND1の電圧レベルが、負入力ノードND2の電圧レベルよりも低い場合には、MOSトランジスタQ4の駆動電流量が、MOSトランジスタQ3の駆動電流減よりも大きくなる。したがって、MOSトランジスタQ3へは、MOSトランジスタQ1からMOSトランジスタQ4が駆動する電流と同じ大きさの電流が供給されるため、内部ノードB1の電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタQ5のコンダクタンスが低下し、その駆動電流量が低下する。応じて、出力ノードND3の電圧レベルがLレベルとなる(MOSトランジスタQ5の供給電流量よりも定電流源IS2の駆動電流量が大きくなる)。
したがって、この図2に示す比較回路2を利用することにより、正入力ノードND1および負入力ノードND2にそれぞれ与えられる電圧VCPおよびVoに従って、2値の信号を生成して、スイッチ回路4の導通/非導通を制御することができる。
図2に示す比較回路2は、アナログ的に差動増幅動作を行って、その出力信号を基準電圧VCPと出力電圧Voとの差に応じてアナログ的に変化させてもよい。この場合には、スイッチ回路4をANDゲートなどの論理ゲートで構成し、比較回路2の出力するアナログ信号をその論理ゲートの入力論理しきい値電圧で2値処理して、繰返し信号CLKの転送を選択的に実行する。
図3は、この発明に従う電源回路が適用される液晶表示装置の構成の一例を示す図である。図3において、液晶表示装置は、入力に与えられる各種信号INに従って繰返し信号CLKおよび各種制御信号を生成する液晶制御用LSI(大規模集積回路チップ)10と、液晶制御用LSI10からの出力に従って液晶パネル14を駆動する信号を生成する液晶駆動用LSI12とを含む。この液晶駆動用LSI12は、繰返し信号CLKに従って出力電圧Voを生成する電源回路13を含む。液晶パネル14には、行列状に液晶表示画素素子が配置される。
液晶制御用LSI10は、入力に与えられる入力信号IN(各種動作モード指示信号などの制御信号)に従って繰返し信号CLK、および水平同期信号および垂直同期信号および画素データ転送クロック信号などの各種タイミング信号を生成する。
液晶駆動用LSI12は、液晶制御用LSI10からの各種制御信号に従って液晶パネル14に含まれるゲート線(液晶素子画素素子に選択トランジスタが接続される信号線)を駆動し、また液晶パネル14の各データ線に画素データを転送するスイッチ制御信号を生成し、また共通電極電圧などを生成する。
液晶駆動用LSI12および液晶制御用LSI10へは、外部からのシステム電源電圧VDDが、動作電源電圧として供給される。液晶駆動用LSI12において、電源回路13を配置し、繰返し信号CLKに従って電源電圧VDDよりも絶対値の大きな出力電圧Voを生成し、液晶パネル14を駆動するために必要な電圧を生成する。したがって、液晶駆動用LSI12は、電源回路13からの電圧(Vo)に従ってゲート線駆動信号などの信号を生成する回路を図1に示す負荷回路として含む。
この図3に示す液晶表示装置においては、液晶制御用LSI10から供給される繰返し信号CLKの電圧振幅は、電源電圧VDDに等しく、たとえば、3Vである。したがって、たとえば、出力電圧Voとして、9Vの電圧が電源回路13により生成され、この9Vの電圧に従って液晶パネル14のたとえばゲート線が水平同期タイミング信号に従って駆動される。
なお、液晶駆動LSI12と表示パネル14とは、同一のチップ上に集積化されてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、基準電圧用のチャージポンプ回路で基準電圧を生成し、また基準電圧と出力用チャージポンプ回路から生成された出力電圧とを比較し、その比較結果に従って出力用チャージポンプ回路のチャージポンプ動作を制御しており、演算増幅器(比較回路)のオフセット電圧の影響を抑制し、負荷回路5へ供給される電源電圧のばらつきを抑制でき、動作マージンを改善することができる。
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図4に示される電源回路は、以下の点で、図1に示す電源回路とその構成が異なる。すなわち、基準電圧用チャージポンプ回路1からの基準電圧VCPを分圧する抵抗素子R1およびR2で構成される抵抗分圧回路が設けられる。この抵抗分圧回路により基準電圧VCPから分圧電圧VCPDを生成して、比較回路2の正入力ノードND1へ供給する。図4に示す電源回路の他の構成は、図1に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、詳細説明は省略する。
図4は、この発明の実施の形態2に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図4に示される電源回路は、以下の点で、図1に示す電源回路とその構成が異なる。すなわち、基準電圧用チャージポンプ回路1からの基準電圧VCPを分圧する抵抗素子R1およびR2で構成される抵抗分圧回路が設けられる。この抵抗分圧回路により基準電圧VCPから分圧電圧VCPDを生成して、比較回路2の正入力ノードND1へ供給する。図4に示す電源回路の他の構成は、図1に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、詳細説明は省略する。
図4に示す電源回路において、比較回路2の正入力ノードND1へ供給される分圧電圧VCPDは、次式(7)で表わされる。
VCPD=VCP・R2/(R1+R2) ・・・ (7)
上式(7)において、抵抗素子R1およびR2の抵抗値を、同一の符号R1およびR2で示す。比較回路2は、分圧電圧VCPDと出力電圧Voの電圧レベルが等しくなるように、スイッチ回路4の導通/非導通(繰返し信号CLKの伝達/非伝達)を制御する。したがって、この場合、出力電圧Voは、次式(8)で表わされる。
上式(7)において、抵抗素子R1およびR2の抵抗値を、同一の符号R1およびR2で示す。比較回路2は、分圧電圧VCPDと出力電圧Voの電圧レベルが等しくなるように、スイッチ回路4の導通/非導通(繰返し信号CLKの伝達/非伝達)を制御する。したがって、この場合、出力電圧Voは、次式(8)で表わされる。
Vo=VCP・R2/(R1+R2)+ΔV ・・・ (8)
上式(8)に見られるように、抵抗分圧回路を利用しても、基準電圧VCPが分圧されるだけであり、比較回路2のオフセット電圧ΔVは増幅されないため、出力電圧Voの電圧レベルの目標値からのずれを小さくすることができる。また、抵抗素子R1およびR2で構成される分圧回路を利用する場合、抵抗分圧回路の分圧比により、出力電圧Voの電圧レベルを任意の電圧レベルに設定することができる。この場合、基準電圧用チャージポンプ回路1は、その出力電圧VCPが、出力電圧Voよりも高い電圧レベルとなるように構成される。これは、後に詳細に説明するように、たとえば、基準電圧用チャージポンプ回路1の電荷転送段の段数を、出力用チャージポンプ回路3のそれよりも多くすることにより、容易に実現される。
上式(8)に見られるように、抵抗分圧回路を利用しても、基準電圧VCPが分圧されるだけであり、比較回路2のオフセット電圧ΔVは増幅されないため、出力電圧Voの電圧レベルの目標値からのずれを小さくすることができる。また、抵抗素子R1およびR2で構成される分圧回路を利用する場合、抵抗分圧回路の分圧比により、出力電圧Voの電圧レベルを任意の電圧レベルに設定することができる。この場合、基準電圧用チャージポンプ回路1は、その出力電圧VCPが、出力電圧Voよりも高い電圧レベルとなるように構成される。これは、後に詳細に説明するように、たとえば、基準電圧用チャージポンプ回路1の電荷転送段の段数を、出力用チャージポンプ回路3のそれよりも多くすることにより、容易に実現される。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、基準電圧を抵抗分圧回路で分圧して参照電位を生成して出力電圧と比較しており、出力電圧Voに対しては、比較回路2のオフセット電圧ΔVが誤差成分として現われるだけであり、抵抗素子R1およびR2の抵抗分圧比が何らオフセット電圧に影響を及ぼさない。したがって、この比較回路2のオフセット電圧ΔVの影響を抑制して、必要とされる電圧レベルの内部電圧Voを生成することができる。
[実施の形態3]
図5は、この発明の実施の形態3に従う基準電圧発生用チャージポンプ回路1の構成の一例を示す図である。この基準電圧用チャージポンプ回路1は、電源ノードPWに供給される電源電圧VDDを基準電位として、電源電圧VCCよりも、制御クロック信号CLK1−CLK4の電圧振幅VCCの2倍高い高電圧VDD+2・VCCを、基準電圧VCPとして生成する。
図5は、この発明の実施の形態3に従う基準電圧発生用チャージポンプ回路1の構成の一例を示す図である。この基準電圧用チャージポンプ回路1は、電源ノードPWに供給される電源電圧VDDを基準電位として、電源電圧VCCよりも、制御クロック信号CLK1−CLK4の電圧振幅VCCの2倍高い高電圧VDD+2・VCCを、基準電圧VCPとして生成する。
図5において、基準電圧用チャージポンプ回路1は、電源ノード(基準ノード)PWと内部ノード(第1の内部ノード)ND11の間に接続されかつそのゲートが内部ノード(第2の内部ノード)ND12に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ11と、電源ノードPWと内部ノードND12の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND11に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ12と、第1の制御クロック信号CLK1を受けるクロック信号入力ノード(第1のクロック入力ノード)S11と内部ノードND11の間に接続される容量素子(第1の容量素子)C11と、第2の制御クロック信号CLK2を受けるクロック入力ノード(第2のクロック入力ノード)S12と内部ノードND12の間に接続される容量素子(第2の容量素子)C12を含む。
MOSトランジスタNQ11およびNQ12は、エンハンスメント型トランジスタであり、ゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも高くなったときに導通状態となる。
基準電圧用チャージポンプ回路1は、さらに、内部ノードND12と内部出力ノードOD11の間に接続されかつそのゲートが内部ノード(第3の内部ノード)ND13に接続されるPチャネルMOSトランジスタ(第3のトランジスタ)PQ11と、内部ノードND13と内部出力ノードOD11の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND12に接続されるPチャネルMOSトランジスタ(第4のトランジスタ)PQ12と、制御クロック信号CLK3を受けるクロック入力ノード(第3のクロック入力ノード)S13と内部ノードND13の間に接続される容量素子(第3のより素子)C13を含む。
MOSトランジスタPQ11およびPQ12もエンハンスメント型トランジスタであり、ゲート−ソース間電圧が、しきい値電圧よりも低くなったときに導通状態となる(しきい値電圧は負の電圧である)。
交差結合されるNチャネルMOSトランジスタNQ11およびNQ12により電圧昇圧用の電荷が生成され、MOSトランジスタPQ11およびPQ12により、この生成された昇圧用電荷を内部出力ノードOD11へ転送する電荷転送段が構成される。
基準電圧用チャージポンプ回路1は、さらに、内部出力ノードOD11の電荷を最終出力ノードFODへ、制御クロック信号CLK1およびCLK4に従って伝達する電圧駆動段20を備える。
この電圧駆動段20は、制御クロック信号CLK1に従って内部出力ノードOD11に対してチャージポンプ動作を行なう容量素子CCと、内部出力ノードOD11の充電電荷を、制御クロック信号CLK4に従って最終出力ノードFODへ伝達する電荷転送段XFPを含む。
電荷転送段XFPは、内部出力ノードOD11と最終出力ノードFODの間に接続されかつそのゲートが内部ノードNDBに接続されるPチャネルMOSトランジスタPQaと、内部ノードNDBと最終出力ノードFODの間に接続されかつそのゲートが内部出力ノードOD11に接続されるPチャネルMOSトランジスタPQbと、制御クロック信号CLK4を受けるクロック入力ノードS15と内部ノードNDBの間に接続される容量素子Cbを含む。電荷転送段XFPの入力ノードPDIが、内部出力ノードOB11に接続され、その出力ノードPDOが最終出力ノードFODに接続される。
最終出力ノードFODには、基準電圧VCPを安定化するための安定化容量C14が設けられる。しかしながら、この基準電圧用チャージポンプ回路1は、単に演算増幅器で構成される比較回路に対する比較基準電圧を生成して、この比較回路の差動段のトランジスタのゲート容量を充電することが要求されるだけであり、その負荷変動は小さいため、この安定化容量C14は、特に設けられなくてもよい。
まず、この図5に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の動作について、内部出力ノードOD11に電圧昇圧用の電荷を伝達する動作について説明し、次いで、電圧駆動段50の電荷転送による昇圧動作について説明する。
図6は、この図5に示す基準電圧用チャージポンプ回路1のMOSトランジスタNQ11、NQ12、PQ11およびPQ12により構成される部分の動作を示すタイミング図である。図6においては、説明を簡単にするために、電圧駆動段20の動作については考慮せず、内部出力ノードOD11の電圧レベルがVDD+VCCの電圧レベルにある安定状態時の信号波形を示す。内部出力ノードOD11が、電圧駆動段20の容量素子CCによるチャージポンプ動作によりその電圧レベルが電圧VDD+VCCと電圧VDD+2・VCCとの間で変化するときの動作については、後に図7を参照して詳細に説明する。ここでは、昇圧用の電荷の生成および電荷の内部出力ノードOD11への転送動作について説明する。
また、制御クロック信号CLK1−CLK4は、電圧振幅が電圧VCCであればよく、交流信号であってもよいが、図6においては、これらの制御クロック信号CLK1からCLK4(3)は、説明を簡単にするために、接地電圧GNDと電圧VCCとの間で変化する信号として示す。
時刻t0において、制御クロック信号CLK1が電圧VCCレベル、制御クロック信号CLK2が接地電圧GNDレベル、また、制御クロック信号CLK3が、電圧VCCレベルであり、この状態においては、内部ノードND11が、容量素子C11のチャージポンプ動作による電荷供給により電圧VDD+VCCの電圧レベルにあり、内部ノードND12が、MOSトランジスタNQ12により電源電圧VDDレベルである。MOSトランジスタNQ11は、ソースが電源ノードP1で接続されており、そのゲートおよびソース電圧が等しいため、非導通状態にある。
MOSトランジスタNQ12は、ゲート電位が、電圧VDD+VCCであっても、内部ノードND12および電源ノードPWの電圧レベルが等しいため、MOSトランジスタNQ12のドレイン−ソース間には電流は流れない。
内部ノードND13は、制御クロック信号CLK3による容量素子C13のチャージポンプ動作により、電圧VDD+VCCレベルであり、MOSトランジスタPQ11は、そのゲート電位がソースおよびドレイン電位以上であり、非導通状態を維持する。内部出力ノードOD11の電圧の安定状態時、内部ノードND12が電源電圧VDDレベルであり、MOSトランジスタPQ12は、導通状態とされる。しかしながら、内部ノードND13と内部出力ノードOD11の電圧レベルが等しいため、このMOSトランジスタPQ12においても、電流は流れない。
チャージポンプ動作開始時の過渡状態時において、内部出力ノードOD11の電圧が電圧VDD+VCCレベルよりも低い場合において、内部ノードND12の電圧レベルが内部ノードND13および内部出力ノードOD11の電圧レベルよりも低くなる状態となると、MOSトランジスタPQ12が導通状態となり、内部ノードND13と内部出力ノードOD11とを電気的に接続する。しかしながら、この場合、内部出力ノードOD11の電圧レベルを上昇させる方向に電流が流れ、内部出力ノードOD11の電圧と内部ノードND13の電圧レベルが等しくなった状態で、MOSトランジスタPQ12を流れる電流が停止する。この状態においては、MOSトランジスタPQ11は、内部出力ノードOD11がソースとして作用するため、ゲートおよびソースの電位が等しく、非導通状態を維持する。従って、過渡状態時においても、正確に電荷転送用トランジスタPQ11を被導通状態に維持することができる。
時刻t1において、制御クロック信号CLK1を電圧VCCレベルから接地電圧GNDレベルへ低下させる。MOSトランジスタNQ11は非導通状態であり、容量素子C11のチャージポンプ動作により、内部ノードND11の電圧レベルが電圧VDD+VCCから電源電圧VDDレベルに低下する。内部ノードND12は、電源電圧VDDレベルであり、MOSトランジスタNQ12が非導通状態となる。この状態では、内部ノードND12の電圧レベルは何ら変化しない。
時刻t2において、制御クロック信号CLK2が、接地電圧GNDレベルから電圧VCCレベルに上昇すると、内部ノードND12の電圧レベルが、電源電圧VDDから電圧VDD+VCCレベルに上昇する。この状態において、MOSトランジスタNQ11が導通状態となっても、内部ノードND11と電源ノードPWの電圧レベルは等しく電源電圧VDDレベルであり、電流は流れない。
内部ノードND12の電圧レベルが、電圧VDD+VCCとなると、MOSトランジスタPQ12は、そのゲート電位がソースおよびドレイン電位以上となり、確実に非導通状態に設定される。MOSトランジスタPQ11は、そのゲート電位が、電圧VDD+VCCであり、内部ノードND12の電圧レベルが電圧VDD+VCCレベルの高電圧に上昇しても、この内部ノードND12がソースとして機能し、ゲートおよびソース電位が等しくなるだけであり、非導通状態を維持する。
過渡状態時において、内部出力ノードOD11の電圧が、電圧VDD+VCCよりも低い場合においても、内部ノードND12の電位上昇により、MOSトランジスタPQ12が非導通状態となる。既に、内部出力ノードOD11と内部ノードND13とが、先に電気的に接続されて同一電圧レベルに設定されており、MOSトランジスタPQ11は、この状態においては、そのゲート−ソース間電圧は、自身のしきい値電圧以上であり、非導通状態を維持する。
時刻t3において、制御クロック信号CLK3を、電圧VCCレベルから接地電圧GNDレベルに低下させる。この制御クロック信号CLK3の立下がりに従って、容量素子C13のチャージポンプ動作により、内部ノードND13の電圧レベルが電圧VDD+VCCから電源電圧VDDレベルにまで低下し、MOSトランジスタPQ11のゲート電位がソース電位よりもしきい値電圧の絶対値以上低くなり、MOSトランジスタPQ11が導通し、内部ノードND12と内部出力ノードOD11とが電気的に結合される。
内部出力ノードOD11の電圧レベルが、最終目標電圧VDD+VCCレベルよりも低い場合には、内部ノードND12から内部出力ノードOD11に正電荷が供給され、内部出力ノードOD11の電圧レベルが上昇する。この内部出力ノードOD11への電荷供給動作時において、MOSトランジスタPQ12のゲート電位はソース電位以上であり、非導通状態を維持し、無効電流は流れない。この状態においては、すでに、電圧駆動段20の容量素子CCが、時刻t1における制御クロック信号CLK1の立下りに従って内部出力ノードOD11を電圧VCC+VDDレベルに低下させている(安定動作時)。
時刻t4において、制御クロック信号CLK3が、接地電圧GNDレベルから電圧VCCレベルに上昇すると、容量素子C13のチャージポンプ動作により、内部ノードND13の電圧レベルが、電源電圧VDDから、電圧VDD+VCCレベルに上昇する。応じて、MOSトランジスタPQ11のゲート電位がソース電位以上となり、MOSトランジスタPQ11が非導通状態となる。
このとき、過渡状態時において内部出力ノードOD11の電圧レベルが電圧VDD+VCCよりも低いとき、MOSトランジスタPQ12が導通状態となることが考えられる。しかしながら、この場合でも、内部ノードND13から内部出力ノードOD11へ正電荷が供給され、この内部出力ノードOD11の電圧レベルを上昇させ、正電荷は有効に消費される。
特に、チャージポンプ動作初期時の過渡状態時、内部出力ノードOD11の電圧レベルが、高電圧VDD+VCCよりも低い時には(電圧駆動段20による内部出力ノードOD11のチャージポンプ動作を無視する)、通常、内部ノードND12の電圧レベルは、高電圧VDD+VCCよりも低い電圧レベルであり、内部ノードND13の電圧も、内部出力ノードOD11と同程度の電圧レベルである(先に、内部ノードND13の電圧レベルが、電荷転送前に内部出力ノードと同一電圧レベルに設定されている)。したがって、エンハンスメント型のMOSトランジスタPQ12は、この状態においては、そのゲート−ソース間電圧がしきい値電圧の絶対値以下であり、非導通状態を維持する。
この過渡時においても、MOSトランジスタPQ11は、そのゲート電位が、ソース(内部出力ノードOD11)の電位以上であるため、非導通状態を維持し、内部出力ノードOD11から内部ノードND12への逆電流は流れず、無効電流は何ら生じない。
時刻t5において、制御クロック信号CLK2が、電圧VCCレベルから接地電圧GNDレベルに低下する。容量素子C12のチャージポンプ動作により、内部ノードND12の電圧レベルが、電圧VDD+VCCから電源電位VDDレベルに低下する。内部ノードND11が、電源電圧VDDレベルである。従って、MOSトランジスタNQ12は、そのソースおよびゲートの電位が等しいため、非導通状態を維持する。
一方、MOSトランジスタPQ12のゲート電位がソース(内部出力ノードOD11)の電圧レベルよりも低くなり、導通状態となり、内部出力ノードOD11と内部ノードND13とを電気的に接続する。この内部ノードND13と内部出力ノードOD11とを結合することにより、MOSトランジスタPQ11を、そのゲートおよびソース電位を等しくして非導通状態に維持する。したがって、内部ノードND13の充電が行われても、この内部出力ノードOD11への電荷転送を正確に行なうために必要な電流が流れるだけであり、正電荷は有効に消費される。
また、過渡時において、制御クロック信号CLK2による内部ノードND12の昇圧時、内部ノードND13の電圧レベルが内部ノードND12の電圧レベルよりも低い状態となっても、MOSトランジスタPQ11を非導通状態に維持する(ゲート−ソース間電圧を、そのしきい値電圧の絶対値以下に維持する)。
過渡状態時において、内部出力ノードOD11の電圧が目標電圧レベル(VDD+VCC)に到達していないときに、内部ノードND12が、電源電圧VDDよりも低い電圧レベルに低下することが考えられる。この場合、内部ノードND11の電圧が電源電圧VDDレベルであり、内部ノードND12は、MOSトランジスタNQ12のしきい値電圧だけ電源電圧VDDよりも低い電圧レベルに維持される。このときに流れる電流は、電源ノードPWからMOSトランジスタNQ12を介して供給されるだけであり、単に、電圧レベルの補償が行われており、有効に電荷が消費される。
時刻t6において、制御クロック信号CLK1を、接地電圧GNDレベルから電圧VCCレベルに上昇させる。容量素子C11のチャージポンプ動作により、内部ノードND11の電圧レベルが電源電圧VDDから電圧VDD+VCCレベルに上昇し、MOSトランジスタNQ12が導通し、内部ノードND12は、確実に、電源電圧VDDレベルに設定される。
上述の動作を、時刻t0から時刻t8の期間を1周期Tとして繰返し行う。この昇圧動作において、制御クロック信号CLK1からCLK3により、電荷蓄積ノードとして機能する内部ノードND12の電源電圧レベルへのプリチャージ、高電圧VDD+VCCレベルへの充電およびこの充電電荷の内部出力ノードOD11への転送を行なう期間、何ら無効電流は流れず、効率的に電荷を利用して、目標電圧VDD+VCCを生成することができる。
これらの制御クロック信号CLK1からCLK3の振幅VCCが、電源電圧VDDのとき、電圧駆動段20の動作を無視すると、このMOSトランジスタNQ11、NQ12、PQ11およびPQ12により、内部出力ノードOD11には、2・VDDの電圧が生成される。
この最終目標電圧のレベルに応じて、これらの制御クロック信号CLK1からCLK3の振幅を決定する。制御クロック信号CLK1からCLK3のハイレベルおよびローレベルの電圧レベルは特に等しくすることは要求されない。内部ノードND12へのプリチャージ、電荷供給および電荷転送を、上述のMOSトランジスタNQ11、NQ12、PQ11およびPQ12の導通/非導通状態を確実に設定することができる条件を満たす限り、これらの制御クロック信号CLK1からCLK3は、それらのハイレベル電圧およびローレベル電圧は互いに異なっていてもよい。制御クロック信号CLK2の振幅Vφにより、この内部出力ノードOD11に、電圧VDD+Vφの電圧を生成することができる。
次に、図7に示すタイミング図を参照して、図5に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の電圧駆動段20を含む回路の動作について説明する。
前述のように、内部ノードND12は、制御クロック信号CLK2に従って容量素子C12により、その電圧レベルは電源電圧VDDと電圧VDD+VCCの間で変化する。安定化時、内部出力ノードOD11における電圧変化は、内部ノードND11およびND12に対しては影響を及ぼさない。従って、これらの内部ノードND11およびND12の電圧変化は、図6に示すタイミング図における電圧変化と同様である。
内部出力ノードOD11は、容量素子CCのチャージポンプ動作により、制御クロック信号CLK1に従ってその電圧レベルが変化する。したがって、内部出力ノードOD11の電圧レベルは、電圧VDD+VCCと電圧2・VCC+VDDの間で変化する。この内部出力ノードOD11の電圧レベルが2・VCC+VDDまで変化するため、内部ノードND13の電圧レベルも、電源電圧VDD、電圧VCC+VDDおよび2・VCC+VDDの間で変化する。
時刻t11において、制御クロック信号CLK1が電圧VCCから接地電圧GNDレベルに低下すると、内部出力ノードOD11は、容量素子CCのチャージポンプ動作により、電圧VDD+VCCのレベルに設定される。このとき、内部ノードND12は、電源電圧VDDレベルであり、MOSトランジスタPQ12が導通状態にあるため、内部ノードND13の電圧レベルも、内部出力ノードOD11と同様、電圧VDD+VCCのレベルとなる。応じて、MOSトランジスタPQ11は、そのゲートおよびソースが同一電位となり、非導通状態となる。
時刻t12において、制御クロック信号CLK2が電圧VCCレベルに上昇すると、内部ノードND12の電圧レベルが、電圧VCC+VDDレベルとなる。応じてMOSトランジスタPQ12が非導通状態となる。MOSトランジスタPQ11は、ゲート、ドレインおよびソースがすべて同じ電圧レベルであり、非導通状態を維持する。
電圧駆動段20においては、制御クロック信号CLK4の電圧レベルは、電圧VCCレベルであり、内部ノードNDBは、2・VCC+VDDの電圧レベルであり、MOSトランジスタPQaは非導通状態にある。MOSトランジスタPQbは、内部出力ノードOD11が、電圧VCC+VDDレベルであり、導通状態を維持するものの、内部ノードNDBおよび最終出力ノードFODが同一電圧レベルであり、MOSトランジスタPQbを介しては電流は流れない。
時刻t13において、制御クロック信号CLK3が電圧VCCから接地電圧GNDレベルに低下すると、内部ノードND13の電圧レベルが、電圧VCC+VDDから電源電圧VDDレベルに低下する。応じて、MOSトランジスタPQ11が導通し、内部出力ノードOD11と内部ノードND12の間で電荷が転送される。この電荷転送動作は、内部ノードND12と内部出力ノードOD11の電圧レベルが等しくなると完了する。
この電荷転送時においては、MOSトランジスタPQ12は、ゲートおよびソースが同一電圧レベルに設定されるため、非導通状態を維持する。また、このとき、内部ノードNDBの電圧レベルは2・VCC+VDDであり、内部出力ノードOD11の電圧がVDD+VCCであり、電荷転送用のPチャネルMOSトランジスタPQaは、非導通状態を維持する。
時刻t14において、制御クロック信号CLK2が、接地電圧から電圧VCCレベルに上昇し、応じて内部ノードND13の電圧レベルが、電源電圧VDDから電圧VDD+VCCレベルに上昇し、MOSトランジスタPQ11が非導通状態となる。このとき、MOSトランジスタPQ12は、内部ノードND12の電圧レベルがVDD+VCCであり、そのしきい値電圧により、非導通状態を維持する。
時刻t15において、制御クロック信号CLK2が電圧VCCから接地電圧GNDに低下すると、容量素子C12のチャージポンプ動作により、内部ノードND12の電圧レベルが、電圧VCC+VDDから電源電圧VDDレベルに低下する。
内部ノードND12の電圧レベルが電源電圧VDDレベルに低下し、MOSトランジスタPQ12が導通して内部ノードND13および内部出力ノードOD11が電気的に接続されても、それらの電圧レベルは等しくVDD+VCCレベルであり、安定状態時においてはMOSトランジスタPQ12を介して電流は流れない。MOSトランジスタPQ11は、ゲートおよびソースが同一電位となり、非導通状態に維持される。
時刻t16において、制御クロック信号CLK1が接地電圧GNDから電圧VCCレベルに上昇すると、内部ノードND11の電圧レベルが、電圧VCC+VDDレベルに上昇し、内部ノードND12が、確実に電源電圧VDDレベルにプリチャージされる。
電圧駆動段20においては、制御クロック信号CLK1の立上がりに従って、容量素子CCがチャージポンプ動作を行ない、内部出力ノードOD11の電圧レベルを、電圧VCC+VDDから電圧2・VCC+VDDレベルに上昇させる。内部出力ノードOD11の電圧レベルが、2・VCC+VDDレベルに上昇すると、内部ノードND12の電圧レベルが電源電圧VDDレベルであり、MOSトランジスタPQ12が導通し、内部ノードND13の電圧レベルも、電圧2・VCC+VDDレベルに上昇し、MOSトランジスタPQ11が非導通状態に維持される。
時刻t17において、制御クロック信号CLK4を電圧VCCレベルから接地電圧GNDレベルに低下させると、容量素子Cbのチャージポンプ動作により、内部ノードNDBの電圧レベルが2・VCC+VDDから電圧VCC+VDDレベルに低下し、MOSトランジスタPQaが導通し、内部出力ノードOD11から最終出力ノードFODへ電荷が転送され、この最終出力ノードFODの電圧レベルが、確実に、2・VCC+VDDレベルに維持される。
この電荷転送動作中において、内部ノードNDBは、電圧VCC+VDDレベルであり、また内部出力ノードOD11および最終出力ノードFODは同一電圧レベルであり、内部ノードNDBよりもその電圧レベルが高いため、MOSトランジスタPQBは非導通状態を維持する。
時刻t18において、制御クロック信号CLK4を再び接地電圧GNDから電圧VCCレベルに上昇させると、内部ノードNDBの電圧レベルが、容量素子Cbのチャージポンプ動作により上昇し、その電圧レベルが2・VCC+VDDとなり、MOSトランジスタPQaが非導通状態となる。
時刻t19において、制御クロック信号CLK1が電圧VCCから接地電圧GNDレベルに低下すると、内部出力ノードOD11の電圧レベルが低下し、VCC+VDDとなる。このとき、MOSトランジスタPQ12は導通状態にあるため、内部ノードND13の電圧レベルが、2・VCCから電圧VCC+VDDに低下する。以降、時刻t11から時刻t19の動作が繰返し実行される。
したがって、電圧駆動段20を1段設け、その内部ノードのプリチャージ動作期間中に、前段の電荷転送段から電圧駆動段の入力ノードへ電荷を転送することにより、その出力ノードの電圧を、制御クロック信号CLK1の電圧振幅VCCだけ高くすることができ、最終出力ノードFODに、2・VCC+VDDの電圧を発生することができる。
なお、上述の説明においては、説明を簡単にするために、チャージポンプ動作期間の過渡時の動作については特に説明していない。しかしながら、エンハンスメント型トランジスタのしきい値電圧を利用して、無効電流の発生を防止し、最終出力電圧VCPの電圧レベルを徐々に上昇させることができる。これは、MOSトランジスタNQ11およびNQ12およびPQ11およびPQ12の過渡時の動作と同様である。
また、上述の説明においては、制御クロック信号CLK1からCLK4は、接地電圧GNDと電圧VCCの間で変化するとして説明している。しかしながら、これらの制御クロック信号CLK1からCLK4は、振幅電圧がVCCであれば、正電圧と負電圧の間で変化する交流信号であってもよい。これらの制御クロック信号CLK1からCLK4の振幅電圧が、VCCであれば、同様の動作が行なわれ、電圧VDD+2・VCCを生成することができる。
図8は、図5に示す基準電圧発生用チャージポンプ回路1に用いられる制御クロック信号を発生する回路の構成の一例を概略的に示す図である。図8において、制御クロック信号発生回路は、繰返し信号CLK(φ0)を受ける4段の縦続接続される遅延回路30a−30dと、繰返し信号CLKを反転して制御クロック信号CLK1を生成するインバータ31と、遅延回路30aの出力信号φ1を受けるインバータ32aと、遅延回路30cの出力信号を受けるインバータ32bと、インバータ32aの出力信号と遅延回路30dの出力信号φ4とを受けて制御クロック信号CLK2を生成するNOR回路33と、遅延回路30dの出力信号とインバータ32bの出力信号とを受けて制御クロック信号CLK3を生成するNAND回路34と、遅延回路30dの出力信号φ4とインバータ32bの出力信号を受けて制御クロック信号CLK4を生成するNAND回路35を含む。
遅延回路30a−30dは、それぞれ、たとえば偶数段の縦続接続されるインバータで構成され、遅延時間DTを有する。繰返し信号CLK(φ0)は、先の図3に示すように、一定の周期を有する信号であり、その反転信号が、プリチャージ用の制御クロック信号CLK1として利用される。
図9は、図8に示す制御クロック信号発生回路の動作を示すタイミング図である。以下、図9を参照して、図8に示す制御クロック信号発生回路の動作について説明する。
遅延回路30a−30dは、それぞれ、与えられた信号を所定時間DT遅延して遅延信号φ1−φ4をそれぞれ生成する。
NOR回路33は、インバータ32aの出力信号と遅延回路30dの出力信号φ4とを受けて電荷蓄積用の制御クロック信号CLK2を生成する。したがって、制御クロック信号CLK2がHレベルとなる期間は、遅延回路30dの出力信号φ4がLレベルでありかつ遅延回路30aの出力信号φ1がHレベルでありインバータ32aの出力信号がLレベルである期間である。すなわち、制御クロック信号CLK2は、遅延回路30aの出力信号φ1がHレベルに立上がるとHレベルに立上がり、遅延回路30dの出力信号φ4がHレベルに立上がるとLレベルに立下がる。従って、制御クロック信号CLK2は、期間3・DTの間Hレベルとなる。
NAND回路34からの電荷転送用の制御クロック信号CLK3は、遅延回路30bの出力信号φ2がHレベルでありかつインバータ32bの出力信号がHレベルのときにLレベルとなる。したがって、この制御クロック信号CLK3は、遅延回路30bの出力信号φ2がHレベルに立上がるとLレベルとなり、遅延回路30cの出力信号φ3がHレベルとなるとHレベルとなる。この制御クロック信号CLK3は、期間DTの間、Lレベルとなる。
NAND回路35は、遅延回路30dの出力信号φ4がHレベルでありかつインバータ32bの出力信号がHレベルのときに、制御クロック信号CLK4をLレベルに設定する。したがって、制御クロック信号CLK4は、遅延回路30cの出力信号φ3がLレベルに立下がるとLレベルとなり、遅延回路30dの出力信号がLレベルに立下がると、Hレベルに立上がる。この転送制御クロック信号CLK4は、期間DTの間Lレベルとなる。
この図8に示す制御クロック信号発生回路を利用することにより、各電荷転送段において入力ノードに正電荷が供給され、電荷転送の準備ができたときに、電荷転送用の制御クロック信号を与えて、その蓄積された電荷をその出力ノードに転送することができ、また電流の逆流も防止することができる。
なお、これらの制御クロック信号CLK1からCLK4は、繰返し信号CLKと同一の振幅を有するように示す。しかしながら、これらの制御クロック信号CLK1からCLK4は、遅延回路30aから30dおよび各ゲート回路33−35の動作電源電圧を適当な電圧レベルに設定することにより、正および負の電圧の間で変化する交流信号として生成することもでき、またハイレベルおよびローレベルも適当な電圧レベルに設定することができる。
[変更例]
図10は、図1に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の変更例を示す図である。この図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路1においては、内部ノードND12と最終出力ノードFODの間に、電荷転送段XFP1からXFPnが縦続接続される。これらの電荷転送段XFP1からXFPnは、それぞれ、図5に示す電荷転送段XFPと同一構成を有する。
図10は、図1に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の変更例を示す図である。この図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路1においては、内部ノードND12と最終出力ノードFODの間に、電荷転送段XFP1からXFPnが縦続接続される。これらの電荷転送段XFP1からXFPnは、それぞれ、図5に示す電荷転送段XFPと同一構成を有する。
電荷転送段XFP2からXFPnの入力ノード(電荷転送段XFP1からXFPn−1の出力ノード)ODP1からODPn−1それぞれに対応して、容量素子CC1からCCn−1が配置される。これらの容量素子CC1からCCn−1には、制御クロック信号CLK1およびCLK2が交互に与えられる。
電荷転送段XFP1からXFPnそれぞれに対しても、制御クロック信号CLK3およびCLK4が交互に与えられる。したがって、奇数段の電荷転送段XFP1、XFP3、…に対しては、制御クロック信号CLK3が与えられて電荷転送が行なわれ、偶数段の電荷転送段XFP2、…に対しては、制御クロック信号CLK4が与えられて、電荷の転送が行われる。
これらの電荷転送段XFP1からXFPnは、それぞれ、これらの制御クロック信号の電圧振幅VCCだけ、与えられた電圧を昇圧する。したがって、最終出力ノードFODには、電圧n・VCC+VDDが生成される。
内部ノードND12に対する電荷蓄積動作を制御するために、交差結合されるNチャネルMOSトランジスタNQ11およびNQ12と、内部ノードND11およびND12に、制御クロック信号CLK1およびCLK2に従ってそれぞれチャージポンプ動作を行なう容量素子C11およびC12が設けられる。この内部ノードND12に対するチャージポンプ動作を行なって電荷を蓄積する回路部分は、先の図5に示す構成と同じであり、内部ノードND12は、電源電圧VDDと電圧VCC+VDDの間で変化する。
図11は、図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路の安定状態時の動作を示すタイミング図である。以下、図11を参照して、この図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の安定時の動作を、電荷転送段の構成および動作について図5を併せて参照して説明する。
図11においては、電荷転送段XFPi−1、XFPi、およびXFPi+1の入力ノードおよび内部ノードの電圧波形を示す。電荷転送段XFPi−1およびXFPi+1には、制御クロック信号CLK4が与えられ、電荷転送段XFPiには、制御クロック信号CLK3が与えられる。電荷転送段XFPj(j=1−n−1)の入力ノードNDIjは、前段の電荷転送段XFPj−1の内部出力ノードODBj−1に接続される。図10においては、入力ノードNDIiおよびNDIi+1に対応する内部出力ノードODPi−1およびODPiを示す。以下の説明においては、図5を参照するため、各電荷転送段の入力ノードの電位について説明する。
制御クロック信号CLK1がLレベルに低下すると、電荷転送段XFPi−1の入力ノードNDIi−1は、電圧(i−1)・VCC+VDDから、電圧(i−2)・VCC+VDDに低下する。同様、電荷転送段XFPi+1においても、その入力ノードNDIi+1の電圧が、電圧(i+1)・VCC+VDDから電圧i・VCC+VDDに低下する。これらの電荷転送段XFPi−1およびXFPi+1において、MOSトランジスタPQbが導通状態にあり、内部ノードNDBi−1およびNDBi+1の電圧レベルは、それぞれの次段の電荷転送ゲートXFPiおよびXFPi+2の入力ノードの電圧レベルに応じた電圧レベルに設定される。
一方、電荷転送段XFPiにおいては、次段の電荷転送段XFPi+1の入力ノードNDIi+1の電圧レベルがi・VCC+VDDに低下すると、電荷転送用のMOSトランジスタPQaが導通状態にあるため、その入力ノードNDIiの電圧レベルは(i+1)・VCC+VDDから、電圧i・VCC+VDDに低下する。
制御クロック信号CLK2がHレベルに上昇し、電圧振幅VCCだけ、その電圧レベルが上昇すると、電荷転送段XFPiにおいて、その入力ノードNDIiの電圧レベルが対応の容量素子CCiのチャージポンプ動作により、電圧(i−1)・VCC+VDDから電圧i・VCC+VDDに上昇する。この入力ノードNDIiの電圧上昇により、電荷転送段XFPi−1において、MOSトランジスタPQbが導通状態にあるため、ノードNDBi−1の電圧レベルがi・VCC+VDDに上昇し、対応のMOSトランジスタPQaが非導通状態に維持される。
同様、電荷転送段XFPi+1においても、その内部ノードNDBi+1の電圧レベルが電圧(i+2)・VCC+VDDに上昇し、対応のPチャネルMOSトランジスタPQaが非導通状態に維持される。
制御クロック信号CLK3がLレベルに低下し、電圧振幅VCCの電圧変化を生じると、電荷転送段XFPiにおいて、内部ノードNDBiが電圧(i−1)・VCC+VDDとなり、MOSトランジスタPQaが導通し、その入力ノードNDIiの電圧i・VCC+VDDが、次段の電荷転送段XFPi+1の入力ノードNDIi+1に伝達される。この電荷転送時、電荷転送段XFPi−1およびXFPi+1においては、MOSトランジスタPQaは非導通状態にあるため、電荷の逆流は防止される。
制御クロック信号CLK2がHレベルに上昇し、電圧振幅VCCの電圧変化を生じると、電荷転送段XFPiにおいては、内部ノードNDBiの電圧レベルが、電圧(i−1)・VCC+VDDから電圧i・VCC+VDDに上昇し、対応のPチャネルMOSトランジスタPQaのゲート電位がソース電位以上となり、このMOSトランジスタPQaが非導通状態となる。
次いで、制御クロック信号CLK1が、Hレベルに上昇し、電圧振幅VCCの電圧上昇を生じると、電荷転送段XFPi−1およびXFPi+1それぞれにおいて、対応の容量素子CCi−1およびCCi+1によるチャージポンプ動作により、それぞれの入力ノードの電圧レベルが、電圧VCCだけ上昇する。すなわち、電荷転送段XFPi−1の入力ノードNDIi−1の電圧レベルが(i−1)・VCC+VDDとなり、一方、電荷転送段XFPi+1の入力ノードNDIi+1の電圧レベルが(i+1)・VCC+VDDとなる。
この状態において、電荷転送段XFPiにおいて、MOSトランジスタPQbが、そのゲート電位がソース電位よりも低いため、導通状態となり、内部ノードNDBiが、電荷転送段XFPi+1の入力ノードNDIi+1と同じ電圧(i+1)・VCC+VDDレベルに上昇し、MOSトランジスタPQaが非導通状態に維持される。
この状態で、制御クロック信号CLK4をLレベルに立下げ、電圧振幅VCCの電圧低下を生じさせることにより、電荷転送段XFPi−1およびXFPi+1において、内部ノードNDBi−1およびNDBi+1のそれぞれの電圧レベルが、電圧VCCだけ低下し、対応のMOSトランジスタPQaが導通する。応じて、電荷転送段XFPi−1において、入力ノードNDIi−1から出力ノードODBi−1(入力ノードNDIi)への電荷転送が行なわれ、同様、電荷転送段XFPi+1においても、その入力ノードNDIi+1からその出力ノードに対する電荷供給が行なわれる。
以降、上述の動作を繰返すことにより、各電荷転送段XFP1−XFPnにおいて交互にチャージポンプ動作および電荷転送を行なって電圧VCCの昇圧動作を行ない、最終出力ノードFODに、電圧n・VCC+VDDを生成することができる。
図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の構成においても、そのチャージポンプ動作開始初期の過渡時においては、MOSトランジスタのしきい値電圧を利用して非導通状態の設定が行なわれ、無効電流の発生を防止しつつ各ノードの電位が徐々に上昇して最終的な安定電圧レベルに到達する。
なお、この変更例においても、制御クロック信号CLK1からCLK4は、電圧振幅がVCCであれば、それぞれのHレベル電圧およびLレベル電圧は互いに等しくなくてもよい。
図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路1の構成の場合、制御クロック信号CLK1からCLK4の電圧振幅VCCが電源電圧VDDに等しい場合には、最終電圧として、電圧(n+1)・VDDを得ることができる。
図10に示す基準電圧用チャージポンプ回路1を利用することにより、分圧回路を用いて基準電圧VCPをレベル変換(抵抗分割)して出力電圧Voと比較する構成においても、出力電圧Voよりも高い電圧を容易に生成することができ、正確に、出力電圧Voのレベル判定動作を行なうことができる。
なお、出力電圧Voを生成する出力電圧用チャージポンプ回路3は、この基準電圧用チャージポンプ回路1と同様の構成を用いて構成されてもよく、また、この基準電圧用チャージポンプ回路と異なる回路構成のチャージポンプ回路が利用されてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、基準電圧用チャージポンプ回路として、MOSトランジスタのしきい値電圧に依存しない電圧を生成する回路で構成しており、低温ポリシリコンTFTでチャージポンプ回路のMOSトランジスタが構成される場合においても、しきい値電圧の影響を受けることなく、正確に所望の電圧レベルの基準電圧を生成することができる。
また、この出力電圧生成用のチャージポンプ回路として、この基準電圧用チャージポンプ回路と同様の構成を利用することにより、昇圧電圧生成時において無効電流を生じさせることなく効率的に電荷を利用して、所望の電圧レベルの出力電圧(内部電源電圧)を得ることができる。
[実施の形態4]
図12は、この発明の実施の形態4に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図12に示す電源回路は、出力電圧Vnoとして、負の電圧を生成する。たとえば液晶表示装置の場合、負荷回路48は、この負の電圧Vnoを受けて動作し、ゲート線を負電圧レベルに駆動する。
図12は、この発明の実施の形態4に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図12に示す電源回路は、出力電圧Vnoとして、負の電圧を生成する。たとえば液晶表示装置の場合、負荷回路48は、この負の電圧Vnoを受けて動作し、ゲート線を負電圧レベルに駆動する。
図12において、電源回路は、クロック入力ノードCN4に与えられる繰返し信号CLKに従って容量素子のチャージポンプ動作により基準電圧VCNを生成する基準電圧用チャージポンプ回路40と、出力電圧Vnoを正入力ノードND22に受け、かつ基準電圧VCNを負入力ノードND21に受け、その電位差に応じた信号を出力ノードND23に生成する差動増幅器または演算増幅器で構成される比較回路42と、活性化時、容量素子のチャージポンプ動作により負の出力電圧Vnoを生成する出力用チャージポンプ回路44と、比較回路42の出力信号に従ってクロック入力ノードCN6へ与えられる繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路44へ伝達するスイッチ回路46を含む。
このクロック入力ノードCN4およびCN6へは、同じ繰返し信号CLKが与えられるように示す。しかしながら、これらのクロック入力ノードCN4およびCN6へは、互いに異なる繰返し信号が与えられてもよい。
また、スイッチ回路46は、この比較回路42の出力信号に従って繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路44へ選択的に伝達する構成であればよく、ゲート回路で構成されてもよく、また、CMOSトランスミッションゲートで構成されてもよい(この場合には、出力用チャージポンプ回路44の繰返し信号入力ノードのフローティング状態を防止するため、その出力部にラッチ回路を設ける)。
基準電圧用チャージポンプ回路40は、基準電位源(例えば、接地ノード)GGに与えられる基準電位VSSに基づいて、負の比較基準電圧VCNを生成する。この基準電圧用チャージポンプ回路40の構成については後に詳細に説明するが、比較基準電圧VCNは、次式で表わされる電圧レベルとなる。
VCN=VSS−n・VCLK
上式において、nは自然数であり、またVCLKは、繰返し信号CLKの電圧振幅を示す。したがって、n=2であり、基準電位源GGの基準電位VSSが接地電圧GNDレベルであり、繰返し信号CLKの電圧振幅が電源電圧VDDに等しい場合には、この比較基準電圧VCNは次式で表わされる。
上式において、nは自然数であり、またVCLKは、繰返し信号CLKの電圧振幅を示す。したがって、n=2であり、基準電位源GGの基準電位VSSが接地電圧GNDレベルであり、繰返し信号CLKの電圧振幅が電源電圧VDDに等しい場合には、この比較基準電圧VCNは次式で表わされる。
VCN=−2・VDD
比較回路42は、負の出力電圧Vnoと比較基準電圧VCNとを比較し、その比較結果に基づいて2値の信号を生成し、スイッチ回路46の導通/非導通を制御する。比較回路(演算増幅器または差動増幅器)42は、正入力ノードND22に与えられる負の出力電圧Vnoが、負入力ノードND21へ与えられる比較基準電圧VCNよりも高いときには、ハイレベル(Hレベル)の信号を生成し、スイッチ回路46を導通状態に設定して、繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路44へ伝達する。一方、この比較回路42は、負の出力電圧Vnoが比較基準電圧VCNよりも低い場合には、ローレベル(Lレベル)の信号を出力して、スイッチ回路46を非導通状態に設定して、繰返し信号CLKの出力用チャージポンプ回路44への伝達を禁止する。したがって、出力用チャージポンプ回路44は、負の出力電圧Vnoが比較基準電圧VCNよりも高いときにチャージポンプ動作を行って負電荷を出力ノードに供給して、負の出力電圧Vnoの電圧レベルを低下させる。従って、この負の出力電圧Vnoは、比較基準電圧VCNに等しい電圧レベルに設定される。この比較回路42を構成する演算増幅器のオフセット電圧を、先の実施の形態1と同様、ΔVとすると、負の出力電圧Vnoは、次式で表わされる電圧レベルとなる。
比較回路42は、負の出力電圧Vnoと比較基準電圧VCNとを比較し、その比較結果に基づいて2値の信号を生成し、スイッチ回路46の導通/非導通を制御する。比較回路(演算増幅器または差動増幅器)42は、正入力ノードND22に与えられる負の出力電圧Vnoが、負入力ノードND21へ与えられる比較基準電圧VCNよりも高いときには、ハイレベル(Hレベル)の信号を生成し、スイッチ回路46を導通状態に設定して、繰返し信号CLKを出力用チャージポンプ回路44へ伝達する。一方、この比較回路42は、負の出力電圧Vnoが比較基準電圧VCNよりも低い場合には、ローレベル(Lレベル)の信号を出力して、スイッチ回路46を非導通状態に設定して、繰返し信号CLKの出力用チャージポンプ回路44への伝達を禁止する。したがって、出力用チャージポンプ回路44は、負の出力電圧Vnoが比較基準電圧VCNよりも高いときにチャージポンプ動作を行って負電荷を出力ノードに供給して、負の出力電圧Vnoの電圧レベルを低下させる。従って、この負の出力電圧Vnoは、比較基準電圧VCNに等しい電圧レベルに設定される。この比較回路42を構成する演算増幅器のオフセット電圧を、先の実施の形態1と同様、ΔVとすると、負の出力電圧Vnoは、次式で表わされる電圧レベルとなる。
Vno=VCN+ΔV
=−2・VDD+ΔV
したがって、この図12に示す構成においても、オフセット電圧ΔVは増幅されないため、負の出力電圧Vnoの電圧レベル判定を、MOSトランジスタのしきい値電圧の変動の影響を抑制して、正確に行なうことができ、所望の電圧レベルに負の出力電圧Vnoを設定でき、負荷回路48の動作マージンを改善することができる。
=−2・VDD+ΔV
したがって、この図12に示す構成においても、オフセット電圧ΔVは増幅されないため、負の出力電圧Vnoの電圧レベル判定を、MOSトランジスタのしきい値電圧の変動の影響を抑制して、正確に行なうことができ、所望の電圧レベルに負の出力電圧Vnoを設定でき、負荷回路48の動作マージンを改善することができる。
図13は、図12に示す比較回路42の構成の一例を示す図である。図13において、比較回路42は、ハイ側電源ノードPHと内部ノードB10の間に接続される定電流源IS10と、内部ノードB10と内部ノードB11の間に接続されかつそのゲートが正入力ノードND22に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ11と、内部ノードB10と内部ノードB12の間に接続されかつそのゲートが負入力ノードND21に接続されるPチャネルMOSトランジスタQ12と、内部ノードB11とロー側電源ノードPLの間に接続されかつそのゲートが内部ノードB12に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ13と、内部ノードB12とロー側電源ノードPLの間に接続されかつそのゲートが内部ノードB12に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ14と、ハイ側電源ノードPHと出力ノードND23の間に接続される定電流源IS11と、出力ノードND23とロー側電源ノードPLの間に接続されかつそのゲートが内部ノードB11に接続されるNチャネルMOSトランジスタQ15を含む。
この図13に示す比較回路42の構成において、MOSトランジスタQ13およびQ14がカレントミラー型負荷を構成し、MOSトランジスタQ11およびQ12が、正入力ノードND22および負入力ノードND21に与えられる信号の電圧レベルの比較を行う差動段を構成する。
正入力ノードND22に与えられる信号電圧が、負入力ノードND21に与えられる信号電圧よりも高い場合には、MOSトランジスタQ12のコンダクタンスが大きくなり、このMOSトランジスタQ12の電流駆動量が、MOSトランジスタQ11の電流駆動量よりも大きくなる。このMOSトランジスタQ12を駆動する電流は、MOSトランジスタQ14により放電される。このMOSトランジスタQ14を流れる電流と同じ大きさの電流が、MOSトランジスタQ13を介して流れる。したがって、MOSトランジスタQ13の電流駆動量が、MOSトランジスタQ11の電流駆動量よりも大きく、内部ノードB11の電圧レベルが低下し、MOSトランジスタQ15のコンダクタンスが低下する。応じて、出力ノードND23は、定電流源IS11からの供給電流により充電され、その電圧レベルがHレベルとなる。
一方、正入力ノードND22の信号電圧が、負入力ノードND21の信号電圧よりも低い場合には、逆に、MOSトランジスタQ11のコンダクタンスが、MOSトランジスタQ12のコンダクタンスよりも大きくなり、MOSトランジスタQ14を介して流れる電流が低下する。したがって、MOSトランジスタQ13の電流駆動力は、この状態では、MOSトランジスタQ11の電流駆動力よりも小さいため、内部ノードB11の電圧レベルが上昇し、MOSトランジスタQ15のコンダクタンスが増大し、定電流源IS11からの供給電流を放電する。応じて、出力ノードND23からの電圧レベルが、Lレベルとなる。
従って、正入力ノードND22に与えられる出力電圧Vnoが、負入力ノードND21に与えられる比較基準電圧VCNよりも高い場合には、この比較回路42の出力信号がHレベルとなり、逆に、正入力ノードND22に与えられる電圧が、負入力ノードND21に与えられる電圧よりも低い場合には、出力ノードND23の電圧レベルは、Lレベルとなる。
なお、このハイ側電源電圧VHおよびロー側電源電圧VLは、負の比較基準電圧VCNおよび出力電圧Vnoに対して高感度でそれらの電位レベルを比較することができる電圧レベルであればよく、ハイ側電源電圧VHが接地電圧レベルであり、ロー側電源電圧VLが、負電圧であってもよく、また、これらのハイ側電源電圧VHが正の電圧であり、ロー側電源電圧VLが負の電圧であってもよい。また、さらに、ハイ側電源電圧VHが電源電圧VDDレベルであり、ロー側電源電圧VLが、接地電圧GNDであってもよい。
この図13に示す構成の場合、出力ノードND23からの信号は、HレベルおよびLレベルが、それぞれ、ハイ側電源電位VHおよびロー側電源電位VLの電圧レベルとなる(フルスイングする場合)。ハイ側電源電位VHが接地電圧レベルの場合を除いて、スイッチ回路46は、電源電圧VDDおよび接地電圧GNDを動作電源電圧として受けるゲート回路で構成され、繰返し信号CLKが、電源電圧VDDと接地電圧GNDの間で変化する信号であってもよい。また、このスイッチ回路46が、CMOSトランスミッションゲートで構成される場合、繰返し信号CLKが正および負の電圧レベルの間で変化する交流信号であってもよい。
また、この出力ノードND23の電圧レベルは、ハイ側電源電圧VHとロー側電源電圧VLとの間でフルスイングするように変化することは特に要求されない。スイッチ回路46の導通/非導通により、繰返し信号CLKがこの比較回路42の出力信号に従って選択的に出力用チャージポンプ回路44へ伝達されるように制御することができる電圧レベルの間で変化すればよい。例えば、スイッチ回路46が、論理ゲートで構成される場合、比較回路42の出力信号が比較基準電圧VCPと出力電圧Vnoの差に応じてアナログ的に変化し、この比較回路42の出力するアナログ信号をスイッチ回路を構成する論理ゲートの入力論理しきい値で2値化処理を行うように構成が利用されてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、チャージポンプ回路を用いて負の比較基準電圧を生成し、負の出力電圧とこの負の比較基準電圧とを比較回路を用いて比較し、その比較結果に基づいて、出力用チャージポンプ回路のチャージポンプ動作の活性/非活性を制御しており、比較回路のオフセット電圧の影響を抑制して、所望の電圧レベルに出力電圧を設定することができ、負荷回路の動作マージンを改善することができる。
[実施の形態5]
図14は、この発明の実施の形態5に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図14に示す電源回路は、図12に示す電源回路と、以下の点でその構成が異なる。すなわち、基準電圧用チャージポンプ回路40からの負の比較基準電圧VCNを、抵抗素子R3およびR4による分圧回路により分圧し、この分圧電圧VCNDを比較参照電位として比較回路42の負入力ノードND21へ与える。この図14に示す電源回路の他の構成は、図12に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図14は、この発明の実施の形態5に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図14に示す電源回路は、図12に示す電源回路と、以下の点でその構成が異なる。すなわち、基準電圧用チャージポンプ回路40からの負の比較基準電圧VCNを、抵抗素子R3およびR4による分圧回路により分圧し、この分圧電圧VCNDを比較参照電位として比較回路42の負入力ノードND21へ与える。この図14に示す電源回路の他の構成は、図12に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
抵抗素子R3およびR4は、基準電圧用チャージポンプ回路40の出力ノードと基準電位ノード(接地ノード)の間に直列に接続され、その接続ノードに分圧電圧VCNDを生成する。
この図14に示す電源回路の構成の場合、比較回路42は、分圧電圧VCNDを参照電位として出力電圧Vnoの電圧レベルの判定を行い、その判定結果(差動増幅結果)に従って、分圧電圧VCNDが出力電圧Vnoと等しくなるように、スイッチ回路46の導通/非導通を制御して、出力用チャージポンプ回路44のチャージポンプ動作の活性/非活性を制御する。したがって、この場合、出力電圧Vnoは、次式で表わされる。
Vno=VCND+ΔV
=VCN・R4/(R3+R4)+ΔV
ここで、抵抗素子R3およびR4の抵抗値を、同じ符号R3およびR4で示す。この抵抗素子R3およびR4が、同一材料で構成される場合、これらの抵抗素子の温度および製造パラメータ依存性などの影響を相殺することができる。また、抵抗素子R3およびR4の抵抗値を適当な値に設定することにより、分圧電圧VCNDの電圧レベルを所望の電圧レベルに設定でき、応じて、出力電圧Vnoの電圧レベルを、基準電位Vssを基準として、繰返し信号CLKの電圧振幅VCLKの整数倍と異なる電圧レベルに設定することができ、電源回路の出力電圧Vnoの用途を拡大することができる。
=VCN・R4/(R3+R4)+ΔV
ここで、抵抗素子R3およびR4の抵抗値を、同じ符号R3およびR4で示す。この抵抗素子R3およびR4が、同一材料で構成される場合、これらの抵抗素子の温度および製造パラメータ依存性などの影響を相殺することができる。また、抵抗素子R3およびR4の抵抗値を適当な値に設定することにより、分圧電圧VCNDの電圧レベルを所望の電圧レベルに設定でき、応じて、出力電圧Vnoの電圧レベルを、基準電位Vssを基準として、繰返し信号CLKの電圧振幅VCLKの整数倍と異なる電圧レベルに設定することができ、電源回路の出力電圧Vnoの用途を拡大することができる。
また、この図14に示す電源回路の構成においても、比較回路42においては、オフセット電圧ΔVの影響が現われるだけであり、抵抗素子R3およびR4の抵抗分圧比は、このオフセット電圧には影響を及ぼさない。したがって、このオフセット電圧の影響を抑制して、所望の電圧レベルの電圧Vnoを生成することができる。
この分圧回路を利用する場合、出力用チャージポンプ回路40は、出力電圧Vnoの目標電圧よりも深い負の電圧を生成することが要求される。しかしながら、後に詳細に説明するように、図10に示す構成と同様の回路を利用することにより、深い負の電圧を高精度で生成することができ、高精度の比較参照電圧を生成することができる。
以上のように、この発明の実施の形態5に従えば、負の比較基準電圧を抵抗分圧回路に分圧して、負の出力電圧と比較回路により比較し、その比較結果に従って負電圧生成用のチャージポンプ動作を制御しており、比較回路を構成する演算増幅器のオフセット電圧の影響を最小限に抑制して、所望の電圧レベルの内部電圧を生成でき、負荷回路の動作マージンの低下を抑制することができる。
[実施の形態6]
図15は、この発明の実施の形態6に従う基準電圧用チャージポンプ回路40の構成の一例を示す図である。図15に示す基準電圧用チャージポンプ回路40は、基準電源ノードGGの基準電位VSSを基準として、電圧VSS−2VCCの負電圧を生成する。
図15は、この発明の実施の形態6に従う基準電圧用チャージポンプ回路40の構成の一例を示す図である。図15に示す基準電圧用チャージポンプ回路40は、基準電源ノードGGの基準電位VSSを基準として、電圧VSS−2VCCの負電圧を生成する。
図15において、基準電圧用チャージポンプ回路40は、内部ノードND21と基準電位ノードGGの間に接続されかつそのゲートが内部ノードND22に接続されるPチャネルMOSトランジスタPQ21と、内部ノードND22と基準電位ノードGGの間に接続されかつそのゲートが内部ノードND21に接続されるPチャネルMOSトランジスタPQ2と、プリチャージ用制御クロック信号ZCLK1を受けるクロック入力ノードS21と内部ノードND21の間に接続される容量素子C21と、電荷蓄積用の制御クロック信号ZCLK2を受けるクロック入力ノードS22と内部ノードND22の間に接続される容量素子C22を含む。
基準電圧用チャージポンプ回路40は、さらに、内部ノードND22と内部出力ノードOD1の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND23に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ21と、内部ノードND23と内部出力ノードOD1の間に接続されかつそのゲートが内部ノードND22に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ22と、電荷転送用の制御クロック信号ZCLK3を受けるクロック入力ノードS23と内部ノードND23の間に接続される容量素子C23を含む。これらの制御クロック信号ZCLK1からZCLK3は、図5に示す制御クロック信号CLK1からCLK3と相補なクロック信号であり、電圧振幅は、VCCである。
基準電圧用チャージポンプ回路40は、さらに、内部出力ノードOD1と最終出力ノードFODの間に接続される電圧駆動段50を含む。この電圧駆動段50は、制御クロック信号ZCLK1を受けるクロック入力ノードS31と内部出力ノードOD1の間に接続される容量素子CKと、クロック入力ノードS32に供給される制御クロック信号ZCLK4に従って内部出力ノードOD1の負電荷を最終出力ノードFODに転送する転送段XFNを含む。
転送段XFNは、内部出力ノードOD1と最終出力ノードFODの間に接続されかつそのゲートが内部ノードNDAに接続されるNチャネルMOSトランジスタNQaと、内部ノードNDAと最終出力ノードFODの間に接続されかつそのゲートが内部出力ノードOD1に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQbと、クロック入力ノードS32と内部ノードNDAの間に接続される容量素子Caを含む。
この最終出力ノードFODに対して、安定化容量C40が接続される。最終出力ノードFODからの最終出力電圧VSS−2VCCは、直接、比較回路42の負入力へ与えられる場合、大きな電流駆動力は要求されず、また、負荷変動が小さいため、特に設けられなくてもよい。制御クロック信号ZCLK4は、最終出力ノードFODへ内部出力ノードOD1から負電荷を供給するときに活性化される。
図16は、図15に示す基準電圧用チャージポンプ回路40の動作を示すタイミング図である。この図16においても、最終出力ノードFODの出力電圧が、電圧VSS−2VCCの安定状態にある状態の信号波形を示す。また、以下の説明においては、安定状態時の動作について説明する。チャージポンプ動作開始初期の過渡時においても、各ノードの電圧レベルが異なるだけであり、安定状態時とほぼ同様の動作が実行される。
まず、電荷転送動作を説明するために、電圧駆動段50の容量素子CKのチャージポンプ動作を無視して、内部出力ノードOD1へMOSトランジスタNQ21を介して負電荷を供給する動作について説明する(内部出力ノードOD1の電圧レベルは、負電圧VSS−VCCで安定化していると仮定する)。
時刻t10において、制御クロック信号ZCLK1がLレベルであり、制御クロック信号ZCLK2がHレベルであり、制御クロック信号ZCLK3がLレベルである。この状態においては、容量素子C21の電荷引抜き動作により、内部ノードND21の電圧レベルは、−VCCであり、一方、内部ノードND22は、容量素子C22の電荷供給動作により、基準電圧VSSレベルにある。ここで、制御クロック信号ZCLK1からZCLK4の電圧振幅は、VCCである。
PチャネルMOSトランジスタPQ21は、ノードND21がドレインノードとなり、基準電位ノードGGがソースノードとなる。MOSトランジスタPQ21は、エンハンスメント型トランジスタであり、所定の大きさのしきい値電圧を有している。したがって、PチャネルMOSトランジスタPQ21は、そのゲートおよびソースが同電位であり、オフ状態を維持するため、内部ノードND21と基準電位ノードGGの間には電流は流れない。
MOSトランジスタPQ22については、そのゲート電位は負電位−VCCであり、そのドレイン(内部ノードND22)とソース(基準電位ノードGG)の電位が等しいため、このMOSトランジスタPQ22のドレイン−ソース間にも電流は流れない。
MOSトランジスタNQ21に関しては、内部ノードND22が基準電位VSSレベル、内部出力ノードOD1が、負電圧−VCCレベルであり、内部ノードND23が負電圧−VCCレベルである。このNチャネルMOSトランジスタNQ1も、同様、エンハンスメント型トランジスタであり、一定の大きさのしきい値電圧を有しており、ゲートおよびソース電位が等しい状態においては、オフ状態を維持する。
NチャネルMOSトランジスタNQ22は、そのゲート電位が内部ノードND22の電圧、すなわち基準電位VSSレベルであり、内部ノードND23および内部出力ノードOD1の電位レベルと等しく、このMOSトランジスタNQ22においてもドレインとソースは電位が等しく、そのドレイン−ソース間には電流は流れない。
制御クロック信号ZCLK1をLレベルに設定して、MOSトランジスタPQ2を導通状態として、内部ノードND22を、基準電位VSSレベルにプリチャージする。チャージポンプ動作初期時においては、内部ノードND22のプリチャージ電圧レベルを、基準電位VSS方向に低下させる。
時刻t11において、制御クロック信号ZCLK1が、Hレベルに立上がり、容量素子C21のチャージポンプ動作により、その電圧振幅VCCの電位変化を内部ノードND21に生じさせ、内部ノードND21の電圧レベルが、負電圧−VCCから基準電位VSSレベルに上昇する。
安定状態においては、この場合、MOSトランジスタPQ1のドレインおよびソース電圧レベルが等しく電流は流れない。チャージポンプ動作初期の過渡時においては、内部ノードND21の電圧レベルは、基準電位VSS以上であり、MOSトランジスタPQ21は、内部ノードND21がソースとなり、基準電位ノードGGがドレインとなる。しかしながら、内部ノードND22の電圧レベルが、このとき同様に高く、MOSトランジスタPQ21は、エンハンスメント型トランジスタであり、ゲートおよびソースの電位差がしきい値電圧の絶対値以下であり、非導通状態を維持する。
MOSトランジスタPQ22においても、内部ノードND22が基準電位VSSレベルであるため、そのドレインおよびソース電位が等しく、内部ノードND21の電圧レベルが、負電圧−VCCから基準電位VSSレベルに上昇しても、このMOSトランジスタPQ22は、ゲート、ドレインおよびソースの電位が等しくオフ状態を維持する。制御クロック信号ZCLK1をHレベルに立上げることにより、MOSトランジスタPQ22を非導通状態として、内部ノードND22の次のチャージポンプ動作に備える。
また、内部ノードND22が、基準電位VSSレベルを維持しており、内部ノードND23は、負電圧レベルである。この状態では、MOSトランジスタNQ22が導通して、内部出力ノードOD1が内部ノードND23と電気的に接続され、内部ノードND23の電圧レベルが内部出力ノードOD1の電圧レベルと等しくなる。それにより、MOSトランジスタNQ21を確実に非導通状態に維持する。内部ノードND23および内部出力ノードOD1の電圧レベルが等しくなると、MOSトランジスタNQ22を介して流れる電流が停止する。
また、内部ノードND23と内部出力ノードOD1の電圧レベルを等しくすることにより、内部ノードND22を負電圧レベルに駆動して、MOSトランジスタNQ21のソースが内部ノードND22となる場合においても、そのゲート−ソース間電圧を、このMOSトランジスタNQ21のしきい値電圧以下に維持し、内部出力ノードOD1への電荷転送前にエンハンスメント型MOSトランジスタNQ21が導通するのを防止する。
チャージポンプ動作開始の初期時においては、内部ノードND22を負電圧レベルに駆動したときには、内部ノードND23の電圧レベルは高く、MOSトランジスタNQ21が導通することがある。しかしながら、このときには、単に制御クロック信号ZCLK3を発生する前に負電荷が内部出力ノードOD1へ転送されるだけであり、その内部出力ノードOD1の電圧レベルを低下させるために負電荷が利用されており、電荷が有効に利用されている。
時刻t12において、制御クロック信号ZCLK2をHレベルからLレベルに立下げると、容量素子C22のチャージポンプ動作により、内部ノードND22の電圧レベルが、この制御クロック信号ZCLK2の電圧振幅VCCだけ低下する。このとき、MOSトランジスタPQ21は、内部ノードND22が基準電位VSSから負電圧レベルへ変化しても、そのドレインおよびソースはともに基準電位VSSレベルであり、MOSトランジスタPQ21のドレイン−ソース間には電流は流れない。
MOSトランジスタPQ22は、内部ノードND22がドレインとして作用するため、そのゲートおよびソース(基準電位ノードGG)がともに接地電圧レベルにあり、MOSトランジスタPQ22は、そのゲート−ソース間電圧がしきい値電圧の絶対値よりも小さいため非導通状態を維持する。したがって、内部ノードND22は、容量素子C22のチャージポンプ動作により負電圧−VCCレベルにまで低下する。
このとき、内部ノードND23は、負電圧VSS−VCCレベルであり、MOSトランジスタNQ21は、そのソースが内部出力ノードOD1であり、ゲートおよびソース電位が等しく非導通状態を維持する。
内部ノードND22が負電圧レベルに駆動されると、内部出力ノードOD1の電圧レベルよりも内部ノードND2の電圧レベルが低い状態となる。内部ノードND23の電圧は、内部出力ノードOD1の電圧レベルと等しい電圧レベルであり、制御クロック信号ZCLK3がLレベルのときにはMOSトランジスタNQ21は、過渡時および安定時において、そのゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも小さく、非導通状態を維持し、正確に、内部ノードND22を負電圧レベルに駆動することができる。
この過渡時において、内部ノードND22が負電圧レベルに駆動されるとき、内部ノードND21の電圧レベルが、基準電位VSSよりも高いときには、MOSトランジスタPQ21が導通して内部ノードND21の電圧レベルが低下する。したがって、この内部ノードND22へのチャージポンプ動作時においては、内部ノードND22の電圧レベルに悪影響を及ぼす無効電流が流れる経路は存在せず、有効に電荷を使用して内部ノードND2を、負電圧VSS−VCCレベルに設定することができる。
時刻t13において、制御クロック信号ZCLK3をLレベルからHレベルに上昇させ、電圧振幅VCCの電圧変化を内部ノードND23に生じさせる。このとき、制御クロック信号ZCLK1はHレベルであり、制御クロック信号ZCLK2は、Lレベルである。この状態においては、内部ノードND23が、容量素子C23のチャージポンプ動作により、負電圧VSS−VCCから基準電位VSSレベルに上昇する。
内部ノードND22は、負電圧VSS−VCCレベルであるため、MOSトランジスタNQ21が導通し、内部ノードND22と内部出力ノードOD1が結合される。内部出力ノードOD1の電圧レベルが、負電圧VSS−VCCよりも高い場合には、内部出力ノードOD1から内部ノードND22へ正電荷が移動し、内部出力ノードOD1は、内部ノードND22と等しい電圧レベルとなる。すなわち、安定化時においては、内部出力ノードOD1の電圧レベルはVSS−VCCである。この場合においても、MOSトランジスタNQ22においては、ゲートおよびソースが同じ電圧レベルとなり、非導通状態を維持する。
チャージポンプ開始時等の過渡時においても、MOSトランジスタNQ22においては、内部ノードND23がドレインとなり、内部出力ノードOD1への電荷転送開始時においてはゲート電位がソース電位よりも低いため、非導通状態を維持する。MOSトランジスタNQ21を介しての電荷転送動作により、MOSトランジスタNQ22は、そのゲートおよびソースが同一電位となるため、そのしきい値電圧により非導通状態を維持し、電荷転送動作に対しては悪影響は及ぼさない。
これにより、内部ノードND23を制御クロック信号ZCLK3に従って基準電位VSSレベルに駆動して、効率的に内部出力ノードOD1へ負電荷を供給して所望の電圧レベルの負電圧VSS−VCCを生成することができる。
時刻t14において、制御クロック信号ZCLK3が、HレベルからLレベルへ低下し、内部ノードND23に、制御クロック信号ZCLK2の電圧振幅VCCに等しい電圧変化を生じさせ、内部ノードND23の電圧レベルが、基準電位VSSから負電圧VSS−VCCに低下する。MOSトランジスタNQ21のソースノード(内部ノードND22)の電位は、負電圧VSS−VCCであり、MOSトランジスタNQ21は確実に非導通状態となる。
MOSトランジスタNQ22において、そのドレインおよびソースの電圧が負電圧VSS−VCCであり、電流は、MOSトランジスタNQ22を介しては流れない。
チャージポンプ開始時の過渡時において、ノードND22およびOD1が負電圧VSS−VCCよりも高い電圧レベルのとき、内部ノードND23は、先のサイクルの内部出力ノードOD1の電圧レベルに復帰するだけであり、MOSトランジスタNQ22のソースが内部出力ノードOD1であり、そのゲートおよびソースの電位が等しく非導通状態を維持する。
MOSトランジスタNQ21において、導通状態となっても、そのソースおよびドレインとなる出力ノードOD1および内部ノードND22の電圧レベルは等しく、電流は流れない。過渡時においては、内部ノードND23の復帰電圧レベルは、MOSトランジスタNQ21が非導通状態に設定される電圧レベルであり、何ら無効電荷の消費は生じない。
時刻t15において、制御クロック信号ZCLK2をLレベルからHレベルに上昇させる。この制御クロック信号ZCLK2は、その電圧振幅がVCCである。制御クロック信号ZCLK3は、Lレベルである。この制御クロック信号ZCLK2の立上がりに従って、容量素子C22のチャージポンプ動作により、内部ノードND22の電圧レベルが負電圧VSS−VCCから基準電位VSSレベルへ上昇する。このとき、MOSトランジスタPQ21において、ドレインおよびソースがともに基準電位VSSレベルであり、そのゲート電位の上昇により非導通状態となり、MOSトランジスタPQ21においても、電流は流れない。
また、MOSトランジスタPQ22においては、内部ノードND22の電圧レベルが負電圧VSS−VCCから基準電位VSSへ上昇するだけであり、内部ノードND22の電圧レベルが基準電位VSS以下であり、MOSトランジスタPQ22は、基準電位ノードがソースとして機能し、非導通状態を維持する。
この内部ノードND22の電位上昇時において、チャージポンプ開始時などの過渡状態時においては、基準電位VSSレベルよりも高い状態に、内部ノードND2が維持されることが考えられる(内部ノードND22がMOSトランジスタPQ22のソースとして機能する)。この場合、制御クロック信号ZCLK1の立上げにより、MOSトランジスタPQ22を非導通状態に設定するため、内部ノードND22を確実に基準電位VSSレベル方向に放電され、特に問題は生じない。
時刻t15において、内部ノードND2の電圧レベルが基準電位VSSレベル以上に上昇しても、内部ノードND23は、負電圧VSS−VCCレベルであり、MOSトランジスタNQ21は非導通状態を維持する。MOSトランジスタNQ22が導通状態となっても、内部ノードND23の電圧レベルは内部出力ノードOD1の負電圧VSS−VCCの電圧レベルと等しく、MOSトランジスタNQ22は、非導通状態を維持する。
時刻t16において、制御クロック信号ZCLK1をLレベルに立下げると、容量素子C21により、内部ノードND21の電圧レベルが基準電位VSSから負電圧VS−VCCレベルに低下する。この内部ノードND21の電圧低下により、MOSトランジスタPQ22が導通し、内部ノードND22は、確実に、基準電位VSSレベルに設定される。
過渡時において、内部ノードND22が、基準電位VSSレベルよりも高い電圧レベルに駆動される場合においても、確実に、この内部ノードND22の電圧レベルを低下させることができ、次のサイクルにおいて、さらに内部ノードND22の電位レベルを制御クロック信号ZCLK2に従って低下させることができ、内部出力ノードOD1の電圧レベルを低下させることができる。
この内部ノードND22の電位低下時において、MOSトランジスタPQ21においては、基準電位ノードGGがソースとして機能するため、非導通状態を維持する(ゲートおよびソースが同一電位)。
時刻t18において、制御クロック信号ZCLK4がLレベルとなると1つのチャージポンプ動作周期Tが完了し、時刻t19から再び、上述の、時刻t11から時刻t18の一連の動作が繰返される。以降、この周期Tの動作を繰返し行うことにより、何ら無効電荷を消費することなく、内部出力ノードに負電圧VSS−VCCを伝達することができる(電圧駆動段50の動作を無視している)。
制御クロック信号ZCLK1からZCLK3の電圧振幅VCCが電源電圧VDDに等しく、基準電位ノードGGの基準電位VSSが接地電圧GNDレベルの場合には、この内部出力ノードOD1へ、負電圧−VCCの電圧を伝達することができる(電圧駆動段50の動作は考慮していない)。
次に、図15に示す電圧駆動段50の動作について説明する。
上述の説明においては、電圧駆動段50の動作は考慮していない。したがって、内部出力ノードOD1に対する容量素子CKの及ぼす影響については考慮していない。この容量素子CKは、制御クロック信号ZCLK1に従って内部出力ノードOD1を、チャージポンプ動作により、電圧VCCの振幅で変化させる。したがって、内部出力ノードOD1は、電圧VSS−VCCと電圧VSS−2・VCCの間で変化する。
内部ノードND23の電圧レベルが、内部出力ノードOD1の電圧レベルに従って変化する点を除いて、内部ノードND21およびND22に対するチャージポンプ動作は、上述の説明と同じである。従って、以下の説明においては、これらのMOSトランジスタPQ21およびPQ22の動作については適宜省略する。
まず、時刻t11において、制御クロック信号ZCLK1がLレベルからHレベルに上昇すると、内部ノードND21が容量素子C21により基準電位VSSレベルに駆動され、内部ノードND22のプリチャージ動作が完了する。このとき、また、容量素子CKにより、内部出力ノードOD1の電圧レベルが、電圧VSS−2・VCCから電圧VSS−VCCレベルに上昇する。この場合、内部ノードND22は、基準電位VSSレベルであり、MOSトランジスタNQ22が導通状態を維持し、内部ノードND23の電圧レベルが、内部出力ノードOD1の電圧レベルと等しくなり、負電圧VSS−VCCレベルとなる。
電荷転送段XFNにおいて、MOSトランジスタNQbが導通し、内部ノードNDAが、最終出力ノードFODの電圧レベルと等しくなる。この状態においては、、MOSトランジスタそのゲート電位がソース電位よりも低いため、非導通状態を維持する。
時刻t12においては、制御クロック信号ZCLK2がLレベルに低下し、応じて内部ノードND22が、負電圧VSS−VCCレベルに駆動され、MOSトランジスタNQ22が非導通状態に設定される。この状態においても、内部ノードND22が負電圧VSS−VCCレベルであり、MOSトランジスタNQ21はそのゲート、ソースおよびドレインが、安定状態時すべて同じであるため、非導通状態を維持する。また、過渡時においては、このゲート−ソース間電圧がしきい値電圧以下であるため、同様、非導通状態を維持する。電圧駆動段50においては、内部ノードの電位は変化しない。
時刻t13において、制御クロック信号ZCLK3が、LレベルからHレベルに立上がり、内部ノードND23の電圧レベルが容量素子C23のチャージポンプ動作により、負電圧VSS−VCCから基準電位VSSレベルに上昇する。MOSトランジスタNQ21が導通状態となり、内部ノードND22および内部出力ノードOD1を電気的に接続して、内部ノードND22と内部出力ノードOD1の電圧レベルが等しくされる。しかしながら、内部出力ノードOD1は、安定状態時においては、既に、負電圧VSS−VCCレベルに容量素子CKによりプリチャージされており、MOSトランジスタNQ21のドレインおよびソース電位は同じであり、安定状態時においては、MOSトランジスタNQ21を介して電流は流れない。
時刻t14において、制御クロック信号ZCLK3がHレベルからLレベルに低下し、応じて内部ノードND23の電圧レベルが基準電位VSSから負電圧VSS−VCCレベルに低下する。応じて、MOSトランジスタNQ21が非導通状態となり、内部ノードND22および内部出力ノードOD1が分離される。MOSトランジスタNQ22は、安定状態時においては、ゲート、ドレインおよびソースが同一であるため非導通状態を維持する。
時刻t15において、制御クロック信号ZCLK2がLレベルからHレベルに上昇し、内部ノードND22の電圧レベルが負電圧VSS−VCCから基準電位VSSレベルに上昇する。MOSトランジスタNQ22が導通し、内部ノードND23と内部出力ノードOD1と電気的に接続し、内部ノードND23の電圧レベルが内部出力ノードOD1の電圧レベルの負電圧VSS−VCCレベルとなり、MOSトランジスタNQ21が、ゲートおよびソースの電圧が等しくされて非導通状態に維持される。
時刻t16において、制御クロック信号ZCLK1がHレベルからLレベルに低下すると、内部ノードND21の電位レベルが、基準電位VSSレベルから負電圧VSS−VCCレベルに低下する。このとき、また、容量素子CKにより、内部出力ノードOD1の電位が、負電圧VSS−VCCレベルからより深い負電圧VSS−2・VCCレベルにまで低下する。
内部ノードND22は基準電位VSSレベルであり、MOSトランジスタNQ22が導通しているため、内部ノードND23と内部出力ノードOD1とが同一電圧レベルとなり、MOSトランジスタNQ21が非導通状態に維持される。したがって、内部ノードND22が基準電位VSSレベルであっても、内部出力ノードOD1が、深い負電圧VSS−2・VCCレベルにまで低下し、同様、内部ノードND23も深い負電圧VSS−2・VCCレベルにまで低下する。
この場合は、MOSトランジスタNQ22により、MOSトランジスタNQ21のゲートにソースが電気的に結合されるため、MOSトランジスタNQ21は高速で非導通状態となり、無効電流はほとんど流れず確実に、内部出力ノードOD1が負電圧VSS−2・VCCレベルにまで低下する。応じて、MOSトランジスタNQbが確実にオフ状態に設定されない部ノードNDAと最終出力ノードFODとが分離される。
このとき、過渡時などにおいて、内部ノードND30の電圧レベルが内部出力ノードOD1の電圧レベルよりも高くなることが考えられる。しかしながら、内部ノードNDAと最終出力ノードFODとを一旦電気的に接続しており、このような状態での内部ノードND30と内部出力ノードOD1の電圧レベルの差は小さく、MOSトランジスタNQaはそのしきい値電圧により非導通状態を維持する。
また、MOSトランジスタNQaは、ゲート電位が深い負電位VSS−2・VCCであり、オフ状態を維持する。これにより、確実に内部出力ノードOD1に深い負電位VSS−2・VCCの電位を生成することができる。
時刻t17において、制御クロック信号ZCLK4がLレベルからHレベルに上昇し、内部ノードNDAの電圧レベルが深い負電圧VSS−2・VCCから浅い負電圧VSS−VCCレベルにまで上昇する。応じて、MOSトランジスタNQaが導通し、内部出力ノードOD1と最終出力ノードFODが電気的に結合される。最終出力ノードFODの電圧レベルが深い負電圧VSS−2・VCCよりも高い場合には、内部出力ノードOD1から負電荷が最終出力ノードFODへ供給される。この電荷転送時においては、MOSトランジスタNQbは、ゲートがソース(最終出力ノードFOD)と電気的に接続されて同一電位であり、非導通状態を維持し、効率的に内部出力ノードOD1から最終出力ノードFODに電荷が転送される。
時刻t18において、制御クロック信号ZCLK1をLレベルからHレベルに立上げる。応じて、内部ノードND21が浅い負電圧VSS−VCCから基準電位VSSレベルに復帰し、また内部出力ノードOD1も深い負電圧VSS−2・VCCから浅い負電圧VSS−VCCに上昇する。このとき、内部ノードND22は、基準電位VSSレベルであり、内部ノードND23は、内部出力ノードOD1と同様、深い負電圧VSS−2・VCCから負電圧VSS−VCCレベルにまでその電圧レベルが上昇する。
時刻t19以降、上述の時刻t11から時刻t18において行われた周期Tの一連の動作が繰返し行われる。
内部出力ノードOD1を深い負電圧VSS−2・VCCレベルにまで低下させて、応じて内部ノードND23を深い負電圧VSS−2・VCCレベルにまで低下させるとき、容量素子CKの容量値を容量素子C23の容量値を十分に大きくすることにより、確実に高速で内部ノードND23の電圧レベルを内部出力ノードOD1の電圧レベルに従って変化させることができる。
なお、チャージポンプ動作開始初期時においては、内部出力ノードOD1の電圧、VSS−VCCとVSS−2・VCCの間で変化する状態になってから、最終出力ノードFODの電圧がVSS−2・VCCにまで低下する。この過渡時の電圧駆動段50の動作は、MOSトランジスタNQ21およびNQ22により構成される電荷転送段のそれと同じである。
図15に示す回路を基準電圧用チャージポンプ回路40として利用することにより、電圧VSS−2・VCCの負電圧を生成することができる。基準電位VSSが接地電圧GNDであり、制御クロック信号ZCLK1からZCLK4の電圧振幅VCCが電源電圧VDDであれば、−2・VDDの負電圧を生成することができる。
[変更例]
図17は、この発明の実施の形態6の変更例の基準電圧用チャージポンプ回路40の構成を概略的に示す図である。図17に示す基準電圧用チャージポンプ回路40は、内部ノードND22と最終出力ノードFODの間に縦続接続されるn段の電荷転送段XFN1からXFNnを含む。
図17は、この発明の実施の形態6の変更例の基準電圧用チャージポンプ回路40の構成を概略的に示す図である。図17に示す基準電圧用チャージポンプ回路40は、内部ノードND22と最終出力ノードFODの間に縦続接続されるn段の電荷転送段XFN1からXFNnを含む。
内部ノードND21およびND22には、それぞれ基準電位ノードとの間にPチャネルMOSトランジスタPQ21およびPQ22が交差結合の態様で接続される。内部ノードND21は容量素子C21を介してプリチャージ用制御クロック信号ZCLK1を受け、内部ノードND22は、容量素子C22を介して電荷生成用の制御クロック信号ZCLK2を受ける。これらのMOSトランジスタPQ21およびPQ22と容量素子C21およびC22の構成は、先の図15に示すチャージポンプ回路の構成と同じであり、制御クロック信号ZCLK1およびZCLK2に従って内部ノードND21およびND22を、基準電位VSSと負電圧VSS−VCCの間で変化させる。
電荷転送段XFN1からXFNn−1の出力ノードOD1からODn−1それぞれに、容量素子CK1からCKn−1が接続される。奇数段の電荷転送段XFN1、XFN3…の内部出力ノードOD1、…ODn−1に設けられる容量素子CK1、…CKn−1は、クロック入力ノードS21を介して制御クロック信号ZCLK1を受ける。偶数段の電荷転送段XFN2、…の内部出力ノードOD2、…に設けられる容量素子CK2、…へは、クロック入力ノードS22を介して制御クロック信号ZCLK2が供給される。電荷転送段XFN1からXFNnへは、制御クロック信号ZCLK3およびZCLK4が交互に与えられる。この電荷転送段とXFNとその入力ノード(前段の電荷転送段の出力ノード)に設けられる容量素子CKとが電圧駆動段を構成する。各電圧駆動段において、入力ノードのプリチャージおよび電荷転送を交互に行うことにより、1段の電荷転送段において、電圧VCCの電位低下を生じさせることができ、以下に説明するように、最終出力ノードFODには、負電圧VSS−n・VCCを生成することができる。
図18は、図17に示す基準電圧用チャージポンプ回路40の動作を示すタイミング図である。図18においては、電荷転送段XFNi−1、XFNiおよびXFNi+1の出力ノードNDIi−1、NDIi、NDIi+1および内部ノードNDAi−1、NDAi、NDAi+1の信号波形を示す。電荷転送段XFNi−1の容量素子Caには、制御クロック信号ZCLK4が与えられ、電荷転送段XFNiの容量素子Caには、制御クロック信号ZCLK3が与えられ、電荷転送段XFNi+1の容量素子Caには、制御クロック信号ZCLK4が与えられる。次に、図18に示すタイミング図を参照して、図17に示す基準電圧用チャージポンプ回路40の動作について、図15を併せて参照して説明する。
制御クロック信号ZCLK1が立上がると、電荷転送段XFNi−1の入力ノードNDIi−1の電圧レベルが、対応の容量素子CKi−2のチャージポンプ動作により、負電圧VSS−(i−1)・VCCから負電圧VSS−(i−2)・VCCに上昇する。内部ノードNDAi−1は、この状態では、電圧VSS−(i−1)・VCCレベルであり、電荷転送段XFNi−1において、MOSトランジスタNQaは非導通状態を維持する。
電荷転送段XFNi+1においても、入力ノードNDIi+1に対して制御クロック信号ZCLK1に従って容量素子CKiによるチャージポンプ動作が行われ、その電圧レベルが電圧VSS−(i+1)・VCCから電圧VSS−i・VCCに変化する。
電荷転送段XFNi+1の入力ノードNDIi+1は、電荷転送段XFNiの出力ノードODiに対応する。この場合、電荷転送段XFNiにおいては、MOSトランジスタNQbが導通状態にあるため、内部ノードNDAiが電圧VSS−(i+1)・VCCから電圧VSS−i・VCCに変化する。この状態においても、電荷転送段XFNiにおいて、MOSトランジスタNQaはそのゲート電位がソース電位よりも低いため、非導通状態を維持する。
制御クロック信号ZCLK2がHレベルからLレベルに低下すると、電荷転送段XFNiにおいて容量素子CKiのチャージポンプ動作により入力ノードNDIiが電圧VSS−(i−1)・VCCから電圧VSS−i・VCCに低下する。このとき、電荷転送段XFNi−1において、内部ノードNDAi−1が電圧VSS−(i−2)・VCCレベルであり、MOSトランジスタNQbが導通状態にあり、電荷転送段XFNi−1において、内部ノードNDAi−1の電圧レベルが、この容量素子CKi−1のチャージポンプ動作により、電圧VSS−(i−1)・Vレベルから電圧VSS−i・VCCに変化する。
所定期間経過後、制御クロック信号ZCLK3がHレベルに駆動され、電荷転送段XFNiにおいて、内部ノードNDAiが、容量素子Caのチャージポンプ動作により、電圧VSS−(i+1)・VCCから電圧VSS−i・VCCに上昇し、MOSトランジスタNQaが導通する。これにより、電荷転送段XFNiにおいて、MOSトランジスタNQaを介しての電荷の転送が行われる。
この状態で、入力ノードNDIi+1は、電圧VSS−i・VCCレベルであり、電荷転送段XFNiの入力ノードNDIiの電圧レベルと電荷転送段XFNi+1の入力ノードNDIi+1の電圧レベルが等しくなる。
制御クロック信号ZCLK3が再びLレベルに低下すると、電荷転送段XFNiにおいて内部ノードNDAiの電圧レベルが電圧VCCだけ低下し、その電圧レベルがVSS−i・VCCとなり、電荷転送段XFNiにおいてMOSトランジスタNQaが非導通状態となり、電荷の転送が禁止される。次いで、制御クロック信号ZCLK2がLレベルからHレベルに上昇し、電荷転送段XFNiの入力ノードNDIiの電圧レベルが上昇し、応じて、電荷転送段XFNi−1の内部ノードNDAi−1も、ノードNDAiの電圧レベルに応じてMOSトランジスタNQbを介して電荷を転送されて、その電圧レベルが上昇し、電圧VSS−(i−1)・VCCレベルに設定される。
制御クロック信号ZCLK2の立下りに従って、電荷転送段XFNi+1においても、内部ノードNDAi+1の電圧レベルが低下し、その出力ノードODi+1の電圧レベルが低下したときに、確実に、対応のMOSトランジスタNQaを非導通状態に設定して電荷の逆流を防止する。
制御クロック信号ZCLK1が所定期間経過後に、HレベルからLレベルに低下すると、電荷転送段XFNi+1において、その入力ノードNDIi+1に対して対応の容量素子CKiによるチャージポンプ動作が行われ、その電圧レベルがVSS−i・VCCからVSS−(i+1)・VCCに低下する。その電圧低下が電荷転送段XFNiの内部ノードNDAiへMOSトランジスタNQbを介して伝達され、電荷転送段XFNiのMOSトランジスタNQbが確実に非導通状態に設定される。
次いで、さらに所定時間経過後に、制御クロック信号ZCLK4が所定期間の間Hレベルとなり、電荷伝送段XFNi−1およびXFNi+1において内部ノードNDAi−1およびNDAi+1の電圧レベルが電圧VCCだけ上昇し、対応のMOSトランジスタNQaが導通し、電荷の転送が行われる。
このとき、電荷転送段XFNiにおいて、内部ノードNDAiの電圧レベルは電荷転送段XFNi+1の入力ノードNDIi+1、すなわち電荷転送段XFNiの出力ノードODiの電圧レベルと等しいため、MOSトランジスタNQaは非導通状態を維持し、この電荷転送段XFNiにおける電流の逆流が防止される。
これらの電荷転送段XFN1からXFNnを縦続接続し、その入力ノードのプリチャージと内部ノードのプリチャージを、それぞれの電荷転送段において位相制御された制御クロック信号に基づいて交互に行なうことにより、確実に、電流の逆流を防止して、電圧VCCずつ発生電圧のレベルを低下させて、順次転送することができる。
n段の電荷転送段XFN1からXFNnが設けられている場合には、最終出力ノードFODには、電圧VSS−n・VCCが生成される。これにより、所望の電圧レベルの負電圧を生成することができ、低電源電圧下においても必要な電圧レベルを低消費電力で安定に生成することができる。また、抵抗分割回路が利用される場合においても、容易に、出力電圧よりも深い負の電圧を生成することができる。
制御クロック信号ZCLK1からZCLK4は、図8に示す制御クロック信号発生回路の出力制御クロック信号CLK1からCLK4を反転することにより得られる。
以上のように、発明の実施の形態6に従えば、基準電圧発生用のチャージポンプ回路を交互に位相制御される制御クロック信号を利用して電荷転送用MOSトランジスタのゲート電位を調整しており、MOSトランジスタのしきい値電圧に依存しない負電圧を生成することができ、低温ポリシリコンTFTがMOSトランジスタとして利用される場合においても、しきい値電圧の影響を受けることなく安定に所望の電圧レベルの比較基準電圧を生成することができる。
[実施の形態7]
図19は、この発明の実施の形態7に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図19において、電源回路は、クロック入力ノードCN1に与えられる繰返し信号CLKに従って容量素子によるチャージポンプ動作を行なって、基準電圧VCPを生成するチャージポンプ回路1と、ソースフォロアモードで動作し、このチャージポンプ回路1からの比較電圧VCPに従ってその出力ノードND63に出力電圧Voを生成する演算増幅器60と、演算増幅器60に対するハイ側電源電圧VHを生成する正高電圧発生回路65を含む。このハイ側電源電圧VHは正の電圧であり、出力電圧Vo以上の電圧レベルである。
図19は、この発明の実施の形態7に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図19において、電源回路は、クロック入力ノードCN1に与えられる繰返し信号CLKに従って容量素子によるチャージポンプ動作を行なって、基準電圧VCPを生成するチャージポンプ回路1と、ソースフォロアモードで動作し、このチャージポンプ回路1からの比較電圧VCPに従ってその出力ノードND63に出力電圧Voを生成する演算増幅器60と、演算増幅器60に対するハイ側電源電圧VHを生成する正高電圧発生回路65を含む。このハイ側電源電圧VHは正の電圧であり、出力電圧Vo以上の電圧レベルである。
チャージポンプ回路1は、先の実施の形態1等において示す構成と同様の構成を有し、そのハイ側基準電位ノードPWに与えられる電源電圧VDDを基準として、繰返し信号CLKの電圧振幅VCLKの整数倍の電圧を生成する。
演算増幅器60は、正の入力ノードND61に、このチャージポンプ回路1の出力電圧VCPを受け、この負入力ND62が、出力ノードND63に接続される。ハイ側電源ノードPHAには、正高電圧発生回路70からの高電圧VHが供給される。
演算増幅器60は電圧フォロアモードで動作しており、従って、出力ノードND63には、電圧VCP+ΔVの電圧が、出力電圧Voとして生成される。ここで、ΔVは、演算増幅器60のオフセット電圧である。
したがって、この図19に示す構成においても、チャージポンプ回路1は、MOSトランジスタのしきい値電圧の影響を受けない電圧VCPを生成しており、出力電圧Voとして、MOSトランジスタのしきい値電圧ばらつきによるオフセット電圧の影響を十分に抑制した電圧を生成することができる。
チャージポンプ回路1は、単に、この演算増幅器60の正入力ノードND61を駆動することが要求されるだけであり、その電流駆動力は十分小さくされる。一方、正の高電圧発生回路70は、そのハイ側電源電圧VHの電圧レベルは、基準電圧VCPよりも高いことが要求されるものの、その電圧レベルの精度は要求されない。大きな電流供給能力を要求されるだけである。したがって、この正高電圧発生回路65として、任意の回路を利用して、基本的に容量素子のチャージポンプ動作を利用して正の高電圧VHを生成することにより、安定に所望の電圧レベルの出力電圧Voを生成して、負荷回路(図示せず)へ供給することができる。
なお、演算増幅器60の構成としては、図2に示す比較回路2の構成を利用することができる。しかしながら、図2に示される構成の比較回路以外の回路構成も利用することができる。電圧フォロアモードで動作する差動増幅器であれば、演算増幅器60として利用することができる。
また、出力電圧Voが、電圧フォロアにより生成されており、繰返し信号によるチャージポンプ動作により出力電圧を生成していないため、繰返し信号に応答するチャージポンプ動作による電荷供給動作の間欠動作に起因する出力電圧のリップル成分を抑制でき、出力電圧Voの電圧レベルを安定化させることができる。
また、チャージポンプ回路1の出力ノードに安定化容量が接続されて、電圧フォロアの参照電圧(演算増幅器60の正入力の電圧)のリップル成分を抑制する構成が用いられてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態7に従えば、電圧フォロアモードで動作する演算増幅器を用いて、チャージポンプ回路からの基準電圧VCPに従って内部電源電圧(出力ノードND63の電圧)Voを生成しており、この演算増幅器のオフセット電圧の影響が十分に抑制された安定な電圧レベルの電圧を内部電源電圧として生成することができる。
[実施の形態8]
図20は、この発明の実施の形態8に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図20に示す電源回路の構成は、以下の点で、図19に示す電源回路と構成が異なる。すなわち、演算増幅器60の正の入力ノードND61には、チャージポンプ回路1からの電圧VCPを抵抗素子R1およびR2により抵抗分割した電圧VCPDが与えられる。この図20に示す電源回路の他の構成は、図19に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同じ参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図20は、この発明の実施の形態8に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図20に示す電源回路の構成は、以下の点で、図19に示す電源回路と構成が異なる。すなわち、演算増幅器60の正の入力ノードND61には、チャージポンプ回路1からの電圧VCPを抵抗素子R1およびR2により抵抗分割した電圧VCPDが与えられる。この図20に示す電源回路の他の構成は、図19に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同じ参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図20に示す電源回路の構成の場合、出力ノードND63からの電圧Voは、分圧電圧VCPDに等しくなる。したがって、出力電圧Voは、先の実施の形態2と同様、次式で表わされる。
Vo=VCP・R2/(R1+R2)+ΔV
ここで、抵抗素子R1およびR2の抵抗値を同じ符号R1およびR2で示す。したがって、この抵抗分圧回路を利用する場合においても、比較回路60のオフセット電圧ΔVは何ら増幅されず、その出力電圧Voに及ぼす影響を抑制することができる。また、分圧回路により出力電圧Voの電圧レベルを設定することにより、所望の電圧レベルの電源電圧を生成することができる。
ここで、抵抗素子R1およびR2の抵抗値を同じ符号R1およびR2で示す。したがって、この抵抗分圧回路を利用する場合においても、比較回路60のオフセット電圧ΔVは何ら増幅されず、その出力電圧Voに及ぼす影響を抑制することができる。また、分圧回路により出力電圧Voの電圧レベルを設定することにより、所望の電圧レベルの電源電圧を生成することができる。
この図20に示す電源回路の場合、チャージポンプ回路1が生成する電圧VCPは、最終的に必要とされる出力電圧Voよりも高い電圧レベルに設定される。また正高電圧発生回路70は、この場合、分圧電圧VCPDの電圧レベル以上高い電圧を発生することが要求される。
以上のように、この発明の実施の形態8に従えば、抵抗分圧回路により、チャージポンプ回路からの電圧をレベル変換して、電圧フォロアにより、このレベル変換された電圧に従って内部電源電圧として利用される出力電圧を生成しており、所望の電圧レベルの内部電源電圧を安定に生成することができる。
[実施の形態9]
図21は、この発明の実施の形態9に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図21において、電源回路は、クロック入力ノードCN4に与えられる繰返し信号CLKに従って比較電圧VCNを生成するチャージポンプ回路40と、電圧フォロアモードで動作し、このチャージポンプ回路40からの電圧VCNに従って出力ノードND73を駆動して出力電圧Vnoを生成する演算増幅器70と、演算増幅器70のロー側電源ノードPLAへ負の高電圧VLを供給する負高電圧発生回路80を含む。
図21は、この発明の実施の形態9に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。図21において、電源回路は、クロック入力ノードCN4に与えられる繰返し信号CLKに従って比較電圧VCNを生成するチャージポンプ回路40と、電圧フォロアモードで動作し、このチャージポンプ回路40からの電圧VCNに従って出力ノードND73を駆動して出力電圧Vnoを生成する演算増幅器70と、演算増幅器70のロー側電源ノードPLAへ負の高電圧VLを供給する負高電圧発生回路80を含む。
チャージポンプ回路40は、先の図12に示される実施の形態4における基準電圧用チャージポンプ回路40の構成と同様、基準電位ノードGGに与えられる基準電位VSSを基準として、繰返し信号CLKの振幅電圧VCLKの整数倍の負電圧、VSS−n・VCCを生成して比較基準電圧VCNを生成する。
演算増幅器70は、その正入力ND71に、チャージポンプ回路40の出力電圧VCNを受け、その負入力ND72が出力ノードND73に結合される。ロー側電源ノードPLAへ供給される負高電圧発生回路80からの負の高電圧VLは、このチャージポンプ回路40の生成する電圧VCNよりもより深い負の高電圧である。この場合、演算増幅器70は、電圧フォロアモードで動作して、チャージポンプ回路40の生成する電圧VCNの電圧レベルに対応する電圧Vnoを生成するため、出力ノードND73からの出力電圧Vnoは、次式で表わされる。
Vno=VCN+ΔV
ここで、ΔVは、演算増幅器70のオフセット電圧を示す。チャージポンプ回路40は、大きな電流駆動力は要求されないものの、その電圧VCNの電圧レベルを正確に、設定することが要求される。しかしながら、チャージポンプ回路40は、MOSトランジスタのしきい値電圧Vthと独立な電圧を、基準電圧VCNとして生成することができ、繰返し信号CLKの電圧振幅に応じた負電圧を、安定に生成することができる。
ここで、ΔVは、演算増幅器70のオフセット電圧を示す。チャージポンプ回路40は、大きな電流駆動力は要求されないものの、その電圧VCNの電圧レベルを正確に、設定することが要求される。しかしながら、チャージポンプ回路40は、MOSトランジスタのしきい値電圧Vthと独立な電圧を、基準電圧VCNとして生成することができ、繰返し信号CLKの電圧振幅に応じた負電圧を、安定に生成することができる。
一方、負高電圧発生回路80は、出力ノードND73を介して負荷に電荷を供給することが要求されるため、大きな電荷供給能力を要求されるものの、その電圧レベルの精度は要求されない。したがって、任意の回路構成(基本的に、容量素子のチャージポンプ動作を利用する)を用いて、負の高電圧VLを生成することができる。
この図21に示す電源回路の場合、負の電源電圧Vnoに対して、演算増幅器70のオフセット電圧ΔVの誤差が生じるだけであり、その誤差成分は小さく、所望の電圧レベルの負の高電圧Vnoを生成することができる。また、演算増幅器70の電圧フォロアモードで内部電源電圧Vnoを生成しており、間欠的なチャージポンプ動作による電源電圧のリップルは生じず、安定にその電圧レベルを所望の電圧レベルに維持することができる。
なお、演算増幅器80の正の入力ノードND71に安定化容量が設けられてもよい。より出力電圧Vnoのリップル成分(チャージポンプ回路40のチャージポンプ動作に起因する)を抑制することができる。
なお、図21に示す演算増幅器70の構成としては、図13に示す比較回路42の構成を利用することができる。ハイ側電源電圧としては、接地電圧であってもよく、また電源電圧VDDであってもよい。
以上のように、この発明の実施の形態9に従えば、チャージポンプ回路により生成された電圧に従って電圧フォロアモードで内部電源電圧を生成しており、この電圧フォロアのオフセット電圧の影響を抑制して、所望の電圧レベルのリップル成分の少ない内部電源電圧を安定に生成して負荷回路などの内部回路へ供給することができる。
[実施の形態10]
図22は、この発明の実施の形態10に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図22に示す電源回路の構成は、以下の点で、図21に示す電源回路とその構成は異なる。すなわち、チャージポンプ回路40が生成する電圧VCNを抵抗素子R3およびR4の抵抗分圧回路により分圧し、その分圧電圧VCNDを、演算増幅器70の正入力ノードND71へ供給する。図22に示す電源回路の他の構成は、図21に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図22は、この発明の実施の形態10に従う電源回路の構成を概略的に示す図である。この図22に示す電源回路の構成は、以下の点で、図21に示す電源回路とその構成は異なる。すなわち、チャージポンプ回路40が生成する電圧VCNを抵抗素子R3およびR4の抵抗分圧回路により分圧し、その分圧電圧VCNDを、演算増幅器70の正入力ノードND71へ供給する。図22に示す電源回路の他の構成は、図21に示す電源回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図22に示す電源回路の構成の場合、出力電圧Vnoは、この分圧電圧VCNDによりその電圧レベルが決定される。したがって、この場合、出力電圧Vnoは、次式で表わされる。
Vno=VCND+ΔV
=VCN・R4/(R3+R4)+ΔV
ここで、ΔVは、演算増幅器70のオフセット電圧を示す。抵抗素子R3およびR4の抵抗値を、同じ符号R3およびR4で示す。
=VCN・R4/(R3+R4)+ΔV
ここで、ΔVは、演算増幅器70のオフセット電圧を示す。抵抗素子R3およびR4の抵抗値を、同じ符号R3およびR4で示す。
この図22に示す電源回路の構成の場合、出力電圧Vnoの電圧レベルを、繰返し信号CLKの整数倍ではなく、抵抗素子R3およびR4の抵抗分圧比により設定することができ、用途に応じて必要とされる電圧レベルを安定に生成することができる。また、演算増幅器70のオフセット電圧の影響も十分に抑制することができ、また、チャージポンプ動作による出力電圧のリップル成分を低減することができ、出力電圧Vnoを消費する負荷回路(内部回路)の動作マージンが低減されるのを抑制することができる。
以上のように、この発明の実施の形態10に従えば、抵抗分圧した電圧に従って電圧フォロアモードで負の内部電源電圧を生成しており、所望の電圧レベルの負の電源電圧を、演算増幅器(電圧フォロア)のオフセット電圧の影響を抑制して安定に生成することができる。
この発明に従う電源回路は、半導体装置および液晶表示装置などの、電源電圧および接地電圧と異なる電圧レベルの内部電圧を生成する回路に利用することができる。電源回路が生成する電源電圧は、単に、回路の動作電源電圧として利用されるだけであり、この内部電源電圧に従って、内部回路の信号線または内部ノードが駆動される。したがって、この電源回路としては、内部電圧発生回路と称されてもよい。一般の半導体装置に、この本発明の電源回路を適用することができる。
1 基準電圧用チャージポンプ回路、2 比較回路、3 出力用チャージポンプ回路、4 スイッチ回路、5 負荷回路、Q1−Q5 MOSトランジスタ、R1−R4 抵抗素子、20 電圧駆動段、XFP,XFP1−XFPn 電荷転送段、C11−C13,CC,CC1−CCn−1,Ca,Cb,CK,CK1−CKn−1 容量素子、40 基準電圧用チャージポンプ回路、42 比較回路、44 出力用チャージポンプ回路、46 スイッチ回路、48 負荷回路、50 電圧駆動段、XFN,XFN1−XFNn 電荷転送段、60,65 演算増幅器。
Claims (7)
- 繰返し信号に従って容量素子によるチャージポンプ動作を行なって参照電圧を生成する第1のチャージポンプ回路、
活性化時、容量素子のチャージポンプ動作を行なって内部電圧を生成する第2のチャージポンプ回路、および
前記参照電圧に対応する電圧と前記内部電圧とを比較し、該比較結果に従って前記第2のチャージポンプ回路を選択的に活性化する制御回路を備える、電源回路。 - 前記制御回路は、
前記参照電圧に対応する電圧と前記内部電圧とを比較する差動増幅器と、
前記差動増幅器の出力信号に従ってクロック信号を転送して前記第2のチャージポンプ回路のチャージポンプ動作を活性化するスイッチ回路とを備える、請求項1記載の電源回路。 - 前記第1のチャージポンプ回路は、前記繰返し信号の電圧振幅の整数倍の値にその絶対値が等しい電圧を前記参照電圧として生成する、請求項1記載の電源回路。
- 前記参照電圧を抵抗分割して前記参照電圧に対応する電圧を生成する抵抗分圧回路をさらに備える、請求項1記載の電源回路。
- 前記第1のチャージポンプ回路は、
基準電圧を供給する基準電源に接続される第1の導通ノードと、第1の内部ノードに接続される第2の導通ノードと、第2の内部ノードに接続される制御電極ノードとを有する第1導電型の第1のトランジスタと、
前記基準電圧を供給する基準電源に接続される第1の導通ノードと、前記第2の内部ノードに接続される第2の導通ノードと、前記第1の内部ノードに接続される制御電極ノードとを有する第1導電型の第2のトランジスタと、
第1のクロック信号を受ける第1のクロック入力ノードと前記第1の内部ノードとの間に接続される第1の容量素子と、
第2のクロック信号を受ける第2のクロック入力ノードと前記第2の内部ノードとの間に接続される第2の容量素子と、
前記第2の内部ノードと第3の内部ノードとの間に接続される第2導電型の第3のトランジスタと、
第3のクロック信号を受ける第3のクロック入力ノードと前記第3のトランジスタの制御電極ノードとの間に接続される第3の容量素子と、
前記第3の内部ノードと前記第3のトランジスタの制御電極ノードとの間に接続されかつその制御電極ノードが前記第2の内部ノードに接続される第2導電型の第4のトランジスタとを少なくとも備える、請求項1記載の電源回路。 - 前記第1のチャージポンプ回路は、さらに、
前記第3の内部ノードと最終電圧出力ノードとの間に接続される少なくとも1段の電荷転送段を備え、
前記電荷転送段は、
クロック信号入力ノードと該電荷転送段の入力ノードとの間に接続される第4の容量素子と、
該電荷転送段の入力ノードと出力ノードとの間に接続される第2の導電型の第5のトランジスタと、
前記電荷転送段の出力ノードと前記第5のトランジスタの制御電極ノードとの間に接続されかつその制御電極ノードが前記電荷転送段の入力ノードに接続される第2導電型の第6のトランジスタと、
クロック信号入力ノードと前記第5のトランジスタの制御電極ノードとの間に接続される第5の容量素子とを備え、
前記電荷転送段が複数段接続されるときには、前記第4の容量素子の対応のクロック信号入力ノードには前記第1のクロック信号と第2のクロック信号とが交互に印加され、前記第5の容量素子の対応のクロック信号入力ノードには前記第4のクロック信号と第3のクロック信号とが交互に印加される、請求項5記載の電源回路。 - 繰返し信号に従って容量素子のチャージポンプ動作により第1の電源電圧から前記第1の電源電圧とレベルの異なる参照電圧を生成するチャージポンプ回路、および
前記参照電圧に対応する電圧を入力として受け、電圧フォロアモードで動作して前記参照電圧に対応する電圧に従って内部電源線を駆動して前記内部電源線に内部電源電圧を生成する差動増幅器を備える、電源回路。
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