JP2005236849A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 通信状態を通知することができる無線通信システムを提供する。
【解決手段】 無線通信システムの親機が通信状態に応じて実行するフィルタの選択処理は、サブ親機から送信された信号の電界強度を検出するステップ(S502)と、親機とサブ親機とが通信状態である場合に(ステップS504にてYES)、LEDの点灯を指令するステップ(S506)と、電界強度が閾値A以下である場合に(S510にてYES)、フィルタをONに設定するステップ(S512)と、電界強度が閾値B以上である場合に(S516にてYES)、フィルタをOFFに設定するステップ(S518)とを含む。上記処理は、親機とサブ親機とが通信状態でない場合に(ステップS504にてNO)、LEDの消灯を指令するステップ(S520)とを含む。
【選択図】 図5

Description

本発明は通信システムに関し、特に、無線により音声および画像信号の通信を行なう無線通信システムに関する。
従来、一戸建ての住宅あるいはマンション等において、来訪者を屋内で確認するための通信システムがある。この通信システムは、屋外に設置されて、来訪者を撮像するためのカメラ付きのドアホン子機と、ドアホン子機と応答するためのドアホン親機と、ドアホン親機と同様に使用されるドアホンサブ親機とを含む。ドアホン親機は、屋内に設置されて、ドアホン子機からの画像をモニタに表示し、音声をスピーカに出力する。ドアホンサブ親機は、ドアホン親機と別の場所に設置されて、ドアホン子機と通信することができる。このような通信システムでは、ドアホン子機とドアホン親機との間の通信、あるいは各親機との間の通信は有線回線により行なわれるため、設置場所を容易に変更することができない。そのため、このようなシステムを一度屋内に設置すると、利用場所がその設置場所に限られるという問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、たとえば特開2000−224316号公報(特許文献1)は、親機間において無線通信することができるモニタ付ワイヤレス通話システムを開示する。このシステムは、カメラ付きドアホン子機と、その子機と有線接続されたモニタ付きインターホン親機と、モニタ付きインターホン副親機とを含む。
特許文献1に開示された通話システムによると、モニタ付きインターホン親機は、ドアホン子機と有線回線により接続される一方、インターホン親機とインターホン副親機とは無線通信するため、インターホン副親機の設置場所を容易に変更することができる。
特開2000−224316号公報
しかしながら、たとえば特許文献1に開示された無線通信システムによると、インターホン副親機の場所によって、あるいは電子レンジその他の電子機器による電波の干渉等によって、通信状態が悪化する場合がある。その結果、転送レートが低下したり、ノイズの干渉により、音声信号や画像信号の品質が低下するという問題があった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、通信システムの設置時あるいは使用時において、ドアホン親機とドアホンサブ親機との間の通信状態が悪いことを使用者に通知して、通信システムの通信環境状況についての確認を容易にすることができる無線通信システムを提供することである。
本発明の他の目的は、常に良好な環境下で通信システムを保持することができ、画像信号あるいは映像信号の劣化を最小限に抑制し、信号の伝送を維持することができる無線通信システムを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、無線通信システムは、第1の通信装置と第2の通信装置とを備える。第1の通信装置は、第2の通信装置と無線通信するための通信手段と、通信手段により受信される音声信号の電界強度を検出するための検出手段と、音声信号をフィルタ処理して出力するためのフィルタ処理手段と、フィルタ処理手段により出力された音声信号を音声に変換して出力するための音声出力手段と、電界強度に基づいて、フィルタ処理手段の動作の切換を制御するための制御手段と、電界強度に基づいて、第1の通信装置の状態を表示するための信号を生成する生成手段と、生成された信号に基づいて、第1の通信装置の状態を表示するための表示手段とを含む。
上記の構成を有する無線通信システムによると、第1の通信装置が第2の通信装置から音声信号を受信すると、検出手段がその信号の電界強度を検出する。制御手段は、その電界強度に基づいて(たとえば電界強度のレベルに応じて)、フィルタ処理手段(たとえば、LPF(Low Pass Filter))の動作(たとえばフィルタ処理のONあるいはOFF)を切り換える。たとえば、電界強度のレベルが予め定められた値よりも小さい場合には、制御手段はフィルタ処理手段を作動させる。一方、電界強度のレベルが予め定められた値よりも大きい場合には、制御手段はフィルタ処理手段の作動を停止させる。このようにすると、たとえば音声信号に高周波の雑音が含まれている場合には、その雑音はフィルタ処理手段の作動により除去されるため、音声出力手段は、第2の通信装置から受信した音声信号を明瞭に出力することができる。生成手段は、検出された電界強度に基づいて、通信装置間の通信状態を表示するための信号を生成する。表示手段は、その信号に基づいて、その状態を表示する。このようにすると、利用者はその表示により第1の通信装置と第2の通信装置とは正常に通信しているか否かを容易に認識することができる。その結果、利用者は、たとえば第1の通信装置と第2の通信装置とのいずれかの場所を変更したり、各通信装置の付近における他の電気機器の電源をOFFにするなどの措置をとることにより、通信状態を回復することができる。これにより、通信可能な状態を維持することができる無線通信システムを提供することができる。
好ましくは、検出手段は、電界強度を継続して検出する。制御手段は、電界強度と予め定められた閾値との大小関係に基づいて、フィルタ処理手段の作動と停止との切換を制御するための動作制御手段を含む。予め定められた閾値は、第1の閾値と、第1の閾値よりも大きな値である第2の閾値とを含む。生成手段は、電界強度と第1の閾値と第2の閾値とに基づいて、フィルタ処理手段の作動の状態を表示するための信号を生成して出力するための信号生成手段を含む。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、第1の通信装置におけるフィルタ処理手段の動作の状態(たとえば、フィルタがONであるかOFFであるか)を表示するため、利用者は、第1の通信装置と第2の通信装置との間の通信状態を容易に認識することができる。
好ましくは、動作制御手段は、電界強度が第1の閾値を下回る場合には、フィルタ処理手段を作動させ、電界強度が第2の閾値を上回るまで、フィルタ処理手段の作動を継続し、そして、電界強度が第2の閾値を上回る場合には、フィルタ処理手段の作動を停止させ、電界強度が第1の閾値を下回るまで、フィルタ処理手段の作動の停止を継続する。信号生成手段は、電界強度が第1の閾値を下回る場合には、電界強度が第2の閾値を上回るまで、フィルタ処理手段が作動していることを表示するための信号を生成し、電界強度が第2の閾値を上回る場合には、電界強度が第1の閾値を下回るまで、フィルタ処理手段が停止していることを表示するための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、電界強度が第1の閾値を下回る場合には、電界強度が第2の閾値を上回るまで、フィルタ処理手段が作動していることを表示する。一方、表示手段は、電界強度が第2の閾値を上回る場合には、電界強度が第1の閾値を下回るまで、フィルタ処理手段が停止していることを表示する。すなわち、表示手段は、フィルタ処理手段が動作しているか否かを別個に表示するため、利用者は、第1の通信装置と第2の通信装置との間の通信状態を容易に把握することができるため、いずれかの通信装置の場所を変更するなどの措置を速やかにとることができる。これにより、通信装置間の通信状態を容易に維持することができる。
好ましくは、第1の通信装置の状態は、第2の通信装置との無線通信の状態を含む。生成手段は、第2の通信装置との無線通信が正常に行われているか否かを表示するための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、第2の通信装置との無線通信が正常に行われているか否かを表示するため、正常に行なわれていない表示がなされている場合には、いずれかの通信装置の設置場所を変更するなどの措置を速やかにとることができる。
好ましくは、第1の通信装置の状態は、フィルタ処理手段の作動状態を含む。生成手段は、フィルタ処理手段が作動しているか否かを表示するための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、利用者は、フィルタ処理が実行されているか否かを容易に認識することができるため、通信装置の設置場所を変更する等の必要な措置をとり易くなる。
好ましくは、生成手段は、電界強度の大きさを表示するための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、利用者は通信状態の電界強度の状態を認識することができるため、通信状態の改善のための措置がとり易くなる。
好ましくは、表示手段は、予め定められた色を発光するための発光手段を含む。生成手段は、電界強度が予め定められた強度を上回る場合に、予め定められた色で発光手段に発光させるための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、通信状態が正常である場合に発光手段が発光するため、利用者は、無線通信システムにおける通信状態が正常であるか否かを容易に認識することができる。
好ましくは、第2の通信装置は、少なくとも1種類以上のテスト音声データを記憶するための記憶手段と、第1の通信装置にテスト音声データを送信するための送信手段とを含む。第1の通信装置の通信手段は、テスト音声データを受信する。検出手段は、テスト音声データに基づいて電界強度を検出する。生成手段は、検出された電界強度に基づいて、通信状態を表示するための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、第1の通信装置は、第2の通信装置から送信されるテスト音声データに基づいて電界強度を検出し、表示手段は、その検出結果に応じた表示をする。このようにすると、利用者は、実際に通信する前に、無線通信システムにおける通信状態を把握して、必要な措置をとることができるため、安定した通信環境を確保することができる。
好ましくは、送信手段は、予め定められた時間ごとに、第1の通信装置にテスト音声データを送信する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、テスト音声データに基づく通信状態の表示が定期的に行なわれるため、そのシステムにおける通信環境を随時把握して、通信環境を常に安定したものにすることができる。
好ましくは、通信手段は、第2の通信装置にテスト音声データの送信要求を送信する。第2の通信装置の送信手段は、送信要求の受信に応答して、第1の通信装置にテスト音声データを送信する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、第1の通信装置からの送信要求を第2の通信装置に送信すると、第2の通信装置は第1の通信装置にテスト音声データを送信する。この送信要求は、たとえば予め定められた時刻になったとき、利用者による指示の入力に応じて送信される。このようにすると、必要に応じて無線通信システムの通信状態を把握することができるため、安定した通信環境を確保し易くなる。
この発明の他の局面に従うと、第1の通信装置と、第1の通信装置と無線通信する第2の通信装置とを備える。第1の通信装置は、予め定められたデータである、画像信号の圧縮処理のための第1の基準データを記憶するための第1の記憶手段と、第1の基準データに基づいて、圧縮処理を実行するための圧縮手段と、第2の通信装置に、圧縮処理された画像信号を送信するための送信手段とを含む。第2の通信装置は、第1の通信装置から送信された信号を受信するための受信手段と、受信された信号に基づいて、第1の通信装置との通信状態を検出するための検出手段と、予め定められたデータである、画像信号の伸張処理のための少なくとも1つ以上の第2の基準データを記憶するための第2の記憶手段と、通信状態に基づいて、第2の基準データから伸張処理に使用されるデータを選択するための選択手段と、選択手段により選択されたデータに基づいて、画像信号を伸張するための伸張手段と、検出された通信状態に基づいて、第2の通信装置の状態を表示するための信号を生成する生成手段と、生成された信号に基づいて、第2の通信装置の状態を表示するための表示手段とを含む。
上記の構成を有する無線通信システムによると、第1の通信装置が第2の通信装置に画像信号を圧縮して送信すると、第2の通信装置は、その信号を復元すると共に、第1の通信装置との通信状態(たとえば電界強度)を検出する。第2の通信装置の表示手段は、たとえば発光することにより、あるいは通信状態を数値に対応させてその数値で表わすことにより、通信状態を表示する。このようにすると、たとえば無線通信システムにおける電界強度その他の通信状態が良好でない場合には、利用者は、その表示に基づいて第2の通信装置の設置場所を変更したり、通信装置以外の電器の電源をOFFにするなどの措置をとることができる。その結果、無線通信システムにおける通信環境が速やかに改善される。これにより、通信可能な状態を維持することができる無線通信システムを提供することができる。
好ましくは、第2の基準データは、画像信号の伸張処理のための量子化テーブルを含む。検出手段は、受信された信号の電界強度を検出する。選択手段は、検出された電界強度に基づいて、量子化テーブルを選択する。生成手段は、選択された量子化テーブルに応じた信号を生成するための信号生成手段を含む。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、画像信号の復元に使用された量子化テーブルに応じた表示を行う。利用者は、その表示に基づいて画像信号の通信状態を認識することができるため、通信環境の改善が必要であるか否かを容易に判断することができる。
好ましくは、第2の記憶手段は、予め定められた第1の圧縮率を含む第1の量子化テーブルと、第1の圧縮率よりも大きな第2の圧縮率を含む第2の量子化テーブルとを記憶する。選択手段は、電界強度が予め定められた値よりも大きい場合には、第1の量子化テーブルを選択し、そして、電界強度が予め定められた値よりも小さい場合には、第2の量子化テーブルを選択する。信号生成手段は、第1の量子化テーブルが選択された場合には、第1の圧縮率が選択されていることを表わす信号を生成し、そして、第2の量子化テーブルが選択された場合には、第2の圧縮率が選択されていることを表わす信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、第1の圧縮率あるいは第2の圧縮率のいずれかが選択されていることを表示するため、利用者は、画像信号の通信状態を容易に把握することができる。
好ましくは、第2の基準データは、画像信号を圧縮するための量子化テーブルを含む。検出手段は、受信された信号のビット誤り率を検出する。選択手段は、検出されたビット誤り率に基づいて、量子化テーブルを選択する。生成手段は、選択された量子化テーブルに応じた信号を生成するための信号生成手段を含む。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、ビット誤り率に基づく量子化テーブルの選択結果を表示するため、利用者は、ビット誤り率の観点から、画像信号の通信状態を把握することができる。
好ましくは、第2の記憶手段は、予め定められた第1の圧縮率を含む第1の量子化テーブルと、第1の圧縮率よりも大きな第2の圧縮率を含む第2の量子化テーブルとを記憶する。選択手段は、ビット誤り率が予め定められた値よりも小さい場合には、第1の量子化テーブルを選択し、そして、ビット誤り率が予め定められた値よりも大きい場合には、第2の量子化テーブルを選択する。信号生成手段は、第1の量子化テーブルが選択された場合には、第1の圧縮率が選択されていることを表わすための信号を生成し、そして、第2の量子化テーブルが選択された場合には、第2の圧縮率が選択されていることを表わすための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段は、第1の圧縮率および第2の圧縮率のいずれが選択されているかを表示するため、利用者は、その表示に基づいて、第1の通信装置から第2の通信装置に対する画像信号の通信状態が良好であるか否かを確認することができる。このようにすると、第2の通信装置の設置場所の変更、他の電器の電源のOFFその他の必要な措置を速やかにとることができるため、無線通信システムの通信状態を常に良好に維持することができる。
好ましくは、第1の記憶手段は、少なくとも1種類以上のテスト画像データをさらに記憶する。第1の通信装置は、外部からの入力に基づいて、テスト画像データの送信指示を検出するための手段をさらに含む。送信手段は、送信指示に基づいて、第2の通信装置にテスト画像データを送信する。第2の通信装置の検出手段は、テスト画像データに基づいて、第1の通信装置との通信状態を検出する。生成手段は、検出された通信状態に基づいて、第1の通信装置の通信状態を表示するための信号を生成する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、利用者は、テスト画像データに基づいて第1の通信装置と第2の通信装置との間の通信状態を把握することができるため、実際に画像信号が送信される前に、通信状態の改善のために必要な措置をとることができる。
好ましくは、送信手段は、予め定められた時間ごとに、第2の通信装置にテスト画像データを送信する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、表示手段はテスト画像データの送信結果に基づく状態を表示するため、利用者は、定期的に通信状態を確認することができる。このようにすると、利用者が通信環境を改善し易くなるため、無線通信システムの通信状態を常に良好に維持しやすくなる。
好ましくは、第2の通信装置は、テスト画像データの送信要求を生成するための手段と、第1の通信装置に送信要求を送信するための手段とをさらに含む。第1の通信装置の送信手段は、送信要求の受信に応答して、第2の通信装置にテスト画像データを送信する。
上記の構成を有する無線通信システムによると、利用者は、必要に応じて無線通信システムの通信状態を把握することができるため、安定した通信環境を確保し易くなる。
本発明に係る無線通信システムによると、通信システム設置時や使用時において、親機とサブ親機間の無線通信状態が悪いことを利用者に知らせることができる。その結果、利用者は、通信システムの通信環境状況を確認することが可能となり、適切な措置をとることで、常に良好な環境下で通信システムを保持することができる。これにより、画像及び音声信号の劣化を最小限に抑え、できるだけ信号の伝送を維持することができる無線通信システムを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る無線通信システムに含まれる親機100とサブ親機200と子機150とを表わすブロック図である。親機100とサブ親機200との間の無線通信は、たとえばBluetooth規格のSCO(Synchronous Connection Oriented)リンクに基づいて行なわれるが、通信の態様はこれに限られない。親機100と子機150との間の通信はたとえば有線通信であるが、通信の態様はこれに限られず、無線通信であってもよい。なお、本実施の形態に係る無線通信システムは、たとえば親機、子機等と称される複数の通信装置が戸外(たとえばドアの外側)と屋内とにそれぞれ設置されるテレビドアホンシステム、インターホンシステム等であるが、その他の態様であってもよい。
図1に示すように、親機100は、親機マイク103と、親機スピーカ104と、親機音声入力セレクタ105と、親機音声出力セレクタ106と、親機A/D(Analog to Digital)変換部107と、親機D/A(Digital to Analog)変換部108と、親機音声圧縮部109と、親機音声伸張部110と、親機マイコン111と、親機フィルタ選択部112と、親機アンテナ119と、親機無線制御部120と、親機表示部137とを含む。
親機マイコン111は、メモリ130を含む。親機無線制御部120は、親機送信用信号処理部113と、親機受信用信号処理部114と、親機送信部115と、親機受信部116と、親機送受信切換スイッチ117と、親機電界強度検出部118とを含む。親機無線制御部120は、好ましくは、たとえばBluetoothベースバンドチップであるが、これに限られない。親機表示部137は、LED(Light Emitting Diode)その他の発光部を含む。
サブ親機200は、サブ親機マイク221と、サブ親機スピーカ222と、サブ親機A/D変換部223と、サブ親機D/A変換部224と、サブ親機音声圧縮部225と、サブ親機音声伸張部226と、サブ親機マイコン227と、サブ親機フィルタ選択部228と、サブ親機アンテナ235と、サブ親機無線制御部236と、サブ親機表示部238とを含む。
サブ親機マイコン227は、メモリ240を含む。サブ親機無線制御部236は、サブ親機送信用信号処理部229と、サブ親機受信用信号処理部230と、サブ親機送信部231と、サブ親機受信部232と、サブ親機送受信切換スイッチ233と、サブ親機電界強度検出部234とを含む。サブ親機無線制御部236は、好ましくは、たとえばBluetoothベースバンドチップであるが、これに限られない。サブ親機表示部238は、LEDその他の発光部を含む。
子機150は、子機マイク153と、子機送信用信号処理部154と、子機受信用信号処理部155と、子機スピーカ156とを含む。
図1を再び参照して、親機100における信号の流れについて説明する。親機マイク103は、発話された音声を音声信号に変換して出力する。出力された信号は、親機音声入力セレクタ105に入力される。また、子機150から送信される音声信号も、親機音声入力セレクタ105に入力される。親機音声入力セレクタ105は、親機マイコン111から出力される制御信号に基づいて、信号の入力経路を選択する。その結果、親機マイク103からの音声信号と子機150からの音声信号とのいずれかの信号が、親機音声入力セレクタ105から出力される。
親機音声入力セレクタ105から出力される信号は、A/D変換部107に入力される。A/D変換部107は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部107から出力される信号は、親機音声圧縮部109に入力される。親機音声圧縮部109は、所定の圧縮条件に基づいて入力信号を圧縮する。このときの圧縮処理の態様は、特に限られない。親機音声圧縮部109から出力される信号は、親機無線制御部120に入力される。
親機無線制御部120において、親機送信用信号処理部113は、誤り検出符号を入力信号に付加する。その後、親機送信用信号処理部113は、予め定められた条件に基づいて、暗号化処理とデータの白色化処理と誤り訂正符号化処理とを実行する。親機送信用信号処理部113から出力される信号は、親機送信部115に入力される。親機送信部115は、入力信号を変調して、送信用の信号を生成する。生成された信号は、親機送受信切換スイッチ117を介して親機アンテナ119に出力され、さらに無線送信される。
一方、親機100において、親機アンテナ119が受信した信号は、親機送受信切換スイッチ117を介して、親機受信部116と親機電界強度検出部118とに入力される。親機受信部116は、受信信号を復調する。親機電界強度検出部118は、受信信号の電界強度を検出する。電界強度は、たとえばRSSI(Received Signal Strength Indicator)値として表わされる。この検出結果は、親機マイコン111に入力される。
親機受信部116から出力される信号は、親機受信用信号処理部114に入力される。親機受信用信号処理部114は、入力信号に対して、誤り訂正、逆白色化、誤り検出、その他の処理を実行する。
親機受信用信号処理部114から出力される信号は、親機フィルタ選択部112に入力される。親機フィルタ選択部112は、入力信号を選択的に通過するように、親機マイコン111により選択されたフィルタ処理を実行する。これにより、親機フィルタ選択部112は、所定の周波数を下回る音声信号を出力したり、所定の周波数を上回る音声信号を出力したり、あるいは特定の周波数域に含まれる音声信号を出力したりすることができる。
親機マイコン111は、親機無線制御部120との間で、予め定められた処理のための通信を行なう。この処理には、たとえば親機100とサブ親機200との通信における送信と受信とを切り替える処理が含まれる。親機マイコン111は、電界強度検出部118から出力された信号に基づいて、フィルタ処理を選択する。この信号は、上記したように、電界強度の検出結果を含む。親機マイコン111は、切換信号を親機音声出力セレクタ106に送信することにより、親機音声入力セレクタ105における信号の入力源、あるいは親機音声出力セレクタ106における信号の出力先を切り換える。
親機マイコン111は、さらに、親機電界強度検出部118から出力される電界強度に基づいて、通信状態を表示するための信号を生成する。この信号は、親機マイコン111から親機表示部137に伝送される。この信号は、たとえば親機表示部137が有するLEDを発光させるための指令信号、あるいは電界強度の大きさに対応する指示電圧等を含む。
親機フィルタ選択部112から出力される信号は、親機音声伸張部110に入力される。親機音声伸張部110は、所定の信号処理が可能になるように、予め設定された伸張条件に基づいて入力信号を伸張する。親機音声伸張部110から出力される信号は、親機D/A変換部108に入力される。親機D/A変換部108は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。親機D/A変換部108から出力される信号は、親機音声出力セレクタ106に入力される。親機音声出力セレクタ106は、親機マイコン111からの制御信号に基づいて、親機スピーカ104と子機150とのいずれかに対して、音声信号を選択的に出力する。なお、この制御信号は、たとえば親機100が利用者の操作を受け付けるためのボタン(図示しない)の押下、あるいはサブ親機200から送信された情報に含まれる切り替え制御信号等に基づいて、信号の出力先を切り替えるための信号を含む。
図1を再び参照して、サブ親機200における信号の流れについて説明する。サブ親機マイク221は、発話された音声を音声信号に変換して、サブ親機A/D変換部223に出力する。サブ親機A/D変換部223は、アナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換する。サブ親機A/D変換部223から出力される信号は、サブ親機音声圧縮部225に入力される。サブ親機音声圧縮部225は、予め設定された圧縮率に基づいて、音声信号を圧縮する。サブ親機音声圧縮部225から出力される信号は、サブ親機無線制御部236に入力される。
サブ親機無線制御部236において、サブ親機送信用信号処理部229は、所定の誤り検出符号を入力信号に付加する。サブ親機送信用信号処理部229はさらに、暗号化処理、データの白色化処理、あるいは誤り訂正符号化処理等を実行する。サブ親機送信用信号処理部229から出力される信号は、サブ親機送信部231に入力される。サブ親機送信部231は、入力信号を変調することにより、送信用の信号を生成する。サブ親機送信部231から出力される信号は、サブ親機送受信切換スイッチ233を介してサブ親機アンテナ235に出力され、無線送信される。
一方、サブ親機200のサブ親機無線アンテナ235が受信した無線信号は、サブ親機送受信切換スイッチ233を介して、サブ親機受信部232とサブ親機電界強度検出部234とに入力される。サブ親機受信部232は、入力信号を復調する。サブ親機電界強度検出部234は、受信信号の電界強度を検出する。この検出結果は、サブ親機マイコン227に入力される。
サブ親機マイコン227は、これらの結果に基づいて、通信状態を表示するための信号を生成する。この信号は、サブ親機マイコン227からサブ親機表示部238に伝送される。この信号は、たとえばサブ親機表示部238が有するLEDを発光させるための指令信号、あるいは電界強度の大きさに対応する指示電圧等を含む。
サブ親機受信部232から出力される信号は、サブ親機受信用信号処理部230に入力される。サブ親機受信用信号処理部230は、入力信号に対して、誤り訂正処理、逆白色化処理、暗号解読処理、あるいは誤り検出処理等を実行する。サブ親機受信用信号処理部230から出力される信号は、サブ親機フィルタ選択部228に入力される。
サブ親機フィルタ選択部228は、サブ親機マイコン227からの制御信号に基づいて、選択されたフィルタ処理を実行して、特定の音声信号を出力する。サブ親機フィルタ選択部228から出力される信号は、サブ親機音声伸張部226に入力される。サブ親機音声伸張部226は、予め定められた伸張処理の設定に基づいて、入力信号を伸張する。これにより、圧縮されていた信号は、復元される。
サブ親機音声伸張部226から出力される信号は、サブ親機D/A変換部224に入力される。サブ親機D/A変換部224は、デジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換する。サブ親機D/A変換部224から出力される信号は、サブ親機スピーカ222に入力される。その結果、サブ親機スピーカ222は、サブ親機200が無線により受信した信号を出力することができる。
図1を再び参照して、子機マイク153から出力される音声信号は、子機送信用信号処理部154に入力される。子機送信用信号処理部154は、入力信号を変換して送信信号を生成する。子機送信用信号処理部154から出力される送信信号は、通信回線を介して親機100の親機音声入力セレクタ105に入力される。
一方、親機100の親機音声出力セレクタ106から出力される信号は、子機受信用信号処理部155に入力される。子機受信用信号処理部155は、入力信号を変換して、子機スピーカ156に出力する。これにより、子機スピーカ156は、親機100からの音声信号を出力することができる。
図2を参照して、本実施の形態に係る親機100が使用するフィルタの特性について説明する。図2(A)および(B)は、所定の閾値に対して受信信号の電界強度の推移を表わすタイミングチャートである。なお、親機100が使用するフィルタは、サブ親機200においても同様に使用可能である。したがって、ここでは、親機100が使用するフィルタの特性について説明し、サブ親機200のフィルタに関する説明は、繰り返さない。
図2(A)を参照して、フィルタのONおよびOFFを切り換えるための基準となる閾値が1つである場合、電界強度が閾値を上回ったり下回ったりするごとに、フィルタの動作が切り換えられる。したがって、たとえば電波強度が不安定な状態が長時間継続すると、フィルタがONになったり、OFFになったりする場合が生じ得る。この場合は、出力される音声が聞きづらくなる場合がある。
その一方、図2(B)を参照して、フィルタのONおよびOFFを切り換えるための基準となる閾値が2つ(すなわち、閾値AとB)である場合、電界強度は、これらの閾値の間を推移する間は、フィルタの設定が変化しない。閾値Aと閾値Bとは、予め定められたフィルタのONおよびOFFを選択するための値である。これらの値は、たとえば、親機マイコン111が有するメモリ130に予め記憶されている。
図2(B)に示すように、親機フィルタ選択部112は、初期状態ではフィルタをOFFに設定する(時刻t(0))。その後、電界強度が検出され、その値が閾値Aを下回ると(時刻t(1))、親機フィルタ選択部112は、フィルタ動作をONに設定する。これにより、予め定められた周波数よりも低い周波数が通過可能となり、逆に所定の周波数よりも高い周波数はカットされる。その結果、高周波数ノイズが削除される。
その後、受信信号の電界強度が継続して検出され、その値が閾値Bを上回ると(時刻t(2))、親機フィルタ選択部112は、フィルタ動作をOFFに設定する。これにより、親機フィルタ選択部112は予め定められたフィルタ動作を実行しなくなるため、受信された信号は、フィルタ処理を受けることなく親機音声伸張部110に出力される。このようにすると、電界強度の変動があっても、フィルタのON/OFFの設定が頻繁に切り換わらなくなる。その結果、2つの閾値に基づいて受信信号をフィルタ処理を実行した方が、1つの閾値に基づいてフィルタ処理を実行する場合よりも、音声信号を明瞭に出力することができる。
なお、上記したように、本実施の形態に係るサブ親機200は、サブ親機フィルタ選択部228を含む。このサブ親機フィルタ選択部228は、前述の親機フィルタ選択部112の有する特性と同一の動作特性を有する。したがって、サブ親機フィルタ選択部228の特性についての説明は、繰り返さない。
図3を参照して、本実施の形態に係る親機100におけるデータ構造について説明する。図3は、親機100のメモリ130におけるデータの格納の一態様を表わす図である。閾値Aは、データ領域D300に格納される。閾値Bは、データ領域D310に格納される。これらの閾値は、予め定められた値であるが、固定値に限られず、必要に応じて変更可能な値である。また、メモリ130が記憶する閾値の数は、図3に示したように2つに限られない。たとえばさらに多くの閾値が格納されていてもよい。この場合、たとえば電界強度に応じて閾値が選択されてもよい。
図4を参照して、本実施の形態に係るサブ親機200におけるデータ構造について説明する。図4は、サブ親機200のメモリ240におけるデータの格納の一態様を表わす図である。閾値Aは、データ領域D400に格納される。閾値Bは、データ領域D410に格納される。これらの閾値は、変更可能な値である。なお、メモリ240が記憶する閾値の数は、図4に示した数に限られない。また、上記した閾値の格納の態様は、図3あるいは図4に示した態様に限られない。なお、以下では、閾値A<閾値Bとして説明する。
図5を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムの親機100の制御構造について説明する。図5は、親機100の親機マイコン111が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。
ステップS502にて、親機マイコン111は、電界強度検出部118からの信号に基づいて、電界強度を検出する。ステップS504にて、親機マイコン111は、検出した電界強度に基づいて、親機100とサブ親機200とが通信状態であるか否かを判断する。親機100とサブ親機200とが通信状態である場合には(ステップS504にてYES)、処理はステップS506に移される。そうでない場合には(ステップS504にてNO)、処理はステップS520に移される。
ステップS506にて、親機マイコン111は、LEDの点灯を指令する。これにより、点灯の指示信号が親機表示部137に出力され、親機表示部137が有するLED(図示しない)が点灯する。
ステップS508にて、親機マイコン111は、メモリ130のデータ領域D300に予め記憶されていた閾値Aを、そのメモリの作業領域に読み出す。ステップS510にて、親機マイコン111は、検出された電界強度が閾値A以下であるか否かを判断する。電界強度が閾値A以下である場合には(ステップS510にてYES)、処理はステップS512に移される。そうでない場合には(ステップS510にてNO)、処理はステップS514に移される。
ステップS512にて、親機マイコン111は、所定の制御信号を出力して、親機フィルタ選択部112におけるフィルタをONに設定する。これにより、たとえば親機フィルタ選択部112がLPFを有している場合には、予め定められた周波数よりも低い周波数の信号のみが、親機フィルタ選択部112から出力される。したがって、その所定の周波数よりも高周波のノイズが親機フィルタ選択部112から出力されなくなるため、雑音が出力音声に混じりにくくなる。
ステップS514にて、親機マイコン111は、メモリ130のデータ領域D310に予め記憶されていた閾値Bを、そのメモリの作業領域に読み出す。ステップS516にて、親機マイコン111は、電界強度が閾値B以上であるか否かを判断する。電界強度が閾値B以上である場合には(ステップS516にてYES)、処理はステップS518に移される。そうでない場合には(ステップS516にてNO)、処理は終了する。
ステップS518にて、親機マイコン111は、予め定められた制御信号を親機フィルタ選択部112に出力して、親機フィルタ選択部112におけるフィルタをOFFに設定する。これにより、親機フィルタ選択部112に入力された受信信号は、フィルタ処理が行なわれることなく親機音声伸張部110に出力される。
ステップS520にて、親機マイコン111は、LEDの消灯を指令する。その結果、消灯の指令信号が親機表示部137に出力され、親機表示部137のLEDがそれまで点灯していた場合には、LEDは消灯する。これにより、利用者は、親機100とサブ親機200との間の通信が遮断されたことを知ることができる。一方、LEDが点灯していない場合には、親機表示部137のLEDは、消灯の状態を維持する。
図6を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムのサブ親機200の制御構造について説明する。図6は、サブ親機200のマイコン227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。
ステップS602にて、サブ親機マイコン227は、サブ親機電界強度検出部234を介して、受信信号の電界強度を検出する。ステップS604にて、サブ親機マイコン227は、その電界強度に基づいて、親機100とサブ親機200とが通信状態であるか否かを判断する。親機100とサブ親機200とが通信状態である場合には(ステップS604にてYES)、処理はステップS606に移される。そうでない場合には(ステップS604にてNO)、処理はステップS620に移される。
ステップS606にて、サブ親機マイコン227は、LEDの点灯を指令する。その結果、点灯の指令信号がサブ親機表示部238に出力され、サブ親機表示部238が有するLED(図示しない)が点灯する。
ステップS608にて、サブ親機マイコン227は、メモリ240のデータ領域D400に予め記憶されていた閾値Aを、そのメモリの作業領域に読み出す。ステップS610にて、サブ親機マイコン227は、検出した電界強度が閾値A以下であるか否かを判断する。その電界強度が閾値A以下である場合には(ステップS610にてYES)、処理はステップS612に移される。そうでない場合には(ステップS610にてNO)、処理はステップS614に移される。
ステップS612にて、サブ親機マイコン227は、所定の制御信号を出力して、サブ親機フィルタ選択部228におけるフィルタをONに設定する。これにより、たとえばサブ親機フィルタ選択部228がLPFを有している場合には、予め定められた周波数よりも低い周波数の信号のみが、サブ親機フィルタ選択部228から出力される。したがって、その所定の周波数よりも高周波のノイズがサブ親機フィルタ選択部228から出力されなくなるため、雑音が出力音声に混じりにくくなる。
ステップS614にて、サブ親機マイコン227は、メモリ240のデータ領域D410に予め記憶されていた閾値Bを、そのメモリの作業領域に読み出す。ステップS616にて、サブ親機マイコン227は、検出した電界強度が閾値B以上であるか否かを判断する。その電界強度が閾値B以上である場合には(ステップS616にてYES)、処理はステップS618に移される。そうでない場合には(ステップS616にてNO)、処理は終了する。
ステップS618にて、サブ親機マイコン227は、予め定められた制御信号をサブ親機フィルタ選択部228に出力して、サブ親機フィルタ選択部228におけるフィルタをOFFに設定する。これにより、サブ親機フィルタ選択部228に入力された受信信号は、フィルタ処理が行なわれることなく、サブ親機音声伸張部226に出力される。
ステップS620にて、サブ親機マイコン227は、LEDの消灯を指令する。その結果、消灯の指令信号がサブ親機表示部238に出力され、サブ親機表示部238のLEDがそれまで点灯していた場合には、そのLEDは消灯する。これにより、利用者は、親機100との通信が遮断されたことを知ることができる。一方、LEDが点灯していない場合には、そのLEDは消灯の状態を維持する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る無線通信システムの動作について説明する。
親機100とサブ親機200とは、それぞれ電界強度を検出する(ステップS502,S602)。その電界強度が予め定められた値を上回る場合には、親機100とサブ親機200とは通信状態にあると判断され(ステップS504にてYES)、親機100の親機表示部137とサブ親機200の表示部とにおいて、それぞれLEDが点灯する(ステップS506,S606)。
検出された電界強度の大きさがメモリから読み出された閾値A以下である場合には(ステップS510にてYES,ステップS610にてYES)、親機100とサブ親機200とはそれぞれフィルタ動作を開始する(ステップS512,S612)。この場合、電界強度の大きさは閾値B以上ではないことになり(ステップS516にてNO、ステップS616にてNO)、フィルタ処理はONのままとなる。これにより、通信状態が良好ではなく電界強度が所定値(すなわち閾値A)以下である場合には、フィルタ処理が実行される。その結果、微弱信号からノイズが除去されるため、親機100およびサブ親機200は音声を明瞭に出力する。
その後、再び電界強度が検出され(ステップS502,S602)、その電界強度が予め定められた値を下回ると、親機100とサブ親機200とは通信状態にないと判断される(ステップS504にてNO、ステップS604にてNO)。その結果、親機100の親機表示部137とサブ親機200の表示部とにおいて、それぞれLEDは消灯する(ステップS520,S620)。
以上により、本実施の形態に係る無線通信システムによると、利用者は、親機100あるいはサブ親機200の各表示部が有するLEDの点灯あるいは消灯を確認することにより、親機100とサブ親機200との間の通信状態を容易に認識することができる。また、たとえば通信状態が良好でない場合には、利用者はサブ親機200の設置場所を変更することにより、通信状態を改善することができる。これにより、通信システムの設置時あるいは使用時において、ドアホン親機とドアホンサブ親機との間の通信状態が悪いことを使用者に通知して、通信システムの通信環境の状況の確認を容易にすることができる無線通信システムを提供することができる。
<第1の実施の形態 第1の変形例>
以下、本実施の形態の第1の変形例について説明する。本変形例に係る無線通信システムは、親機とサブ親機との間の通信状態あるいはフィルタのON/OFFの状態を個別に通知する機能を有する点で、第1の実施の形態に係る無線通信システムと異なる。
図7を参照して、本変形例に係る無線通信システムの構成について説明する。図7は、無線通信システムに含まれる親機700とサブ親機800と子機150とを表わすブロック図である。なお、前述の第1の実施の形態に係る無線通信システムに含まれるハードウェアと同じものには、同一の番号を付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰り返さない。
図7に示すように、親機700は、図1に示した親機100の構成に加えて、赤色LED710、黄色LED720および緑色LED730を含む。親機マイコン111が出力する制御信号は、各LEDに入力される。各LEDは、その信号の入力に応答して、点灯する。また、信号の入力が停止すると、各LEDは消灯する。この制御信号は、後述するように、サブ親機800との通信状態、あるいは電界強度の大きさに応じて生成される。
サブ親機800は、図1に示したサブ親機200の構成に加えて、赤色LED810、黄色LED820および緑色LED830を含む。サブ親機マイコン227が出力する制御信号は、各LEDに入力される。各LEDは、その信号の入力に応答して、点灯する。また、信号の入力が停止すると、各LEDは消灯する。この制御信号は、後述するように、親機700との通信状態、あるいは電界強度の大きさに応じて生成される。
図8を参照して、本変形例に係る親機700の制御構造について説明する。図8は、親機700の親機マイコン111が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、図5に示した処理と同一の処理には同一のステップ番号を付し、それらについての説明は繰り返さない。
ステップS802にて、親機マイコン111は、入力信号を検出する。この信号は、たとえば親機700の内部で伝送されるテスト信号、あるいはサブ親機800から受信する信号である。
ステップS804にて、親機マイコン111は、入力信号に基づいて、無線通信システムが正常に作動しているか否かを判断する。システムが正常に作動している場合には(ステップS804にてYES)、処理はステップS502に移される。そうでない場合には(ステップS804にてNO)、処理はステップS826に移される。
ステップS808にて、親機マイコン111は、ステップS502にて検出した電界強度に基づいて、親機700とサブ親機800とが通信状態であるか否かを判断する。親機700とサブ親機800とが通信状態である場合には(ステップS808にてYES)、処理はステップS508に移される。そうでない場合には(ステップS808にてNO)、処理はステップS824に移される。
ステップS814にて、親機マイコン111は、黄色LED720の点灯を指令する。これにより、指令信号が親機マイコン111から黄色LED720に送信され、黄色LED720は点灯する。ステップS816にて、親機マイコン111は、緑色LED730の点灯を指令する。これにより、指令信号が親機マイコン111から緑色LED730に送信され、緑色LED730は点灯する。ステップS822にて、親機マイコン111は、黄色LED720の点灯を指令する。これにより、指令信号が親機マイコン111から黄色LED720に送信され、黄色LED720は点灯する。ステップS824にて、親機マイコン111は、赤色LED710の点灯を指令する。これにより、指令信号が親機マイコン111から緑色LED730に送信され、緑色LED730は点灯する。
ステップS826にて、親機マイコン111は、LEDの消灯を指令する。これにより、各LEDに出力されていた点灯のための指令信号の出力が停止され、いずれかのLEDが点灯していた場合には、そのLEDは消灯する。
図9を参照して、本変形例に係るサブ親機800の制御構造について説明する。図9は、サブ親機800のサブ親機マイコン227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、図6に示した処理と同一の処理には同一のステップ番号を付し、それらについての説明は繰り返さない。
ステップS902にて、サブ親機マイコン227は、入力信号を検出する。この信号は、たとえばサブ親機800の内部で伝送されるテスト信号、あるいは親機700から受信する信号である。
ステップS904にて、サブ親機マイコン227は、入力信号に基づいて、無線通信システムが正常に作動しているか否かを判断する。システムが正常に作動している場合には(ステップS904にてYES)、処理はステップS602に移される。そうでない場合には(ステップS904にてNO)、処理はステップS926に移される。
ステップS908にて、サブ親機マイコン227は、ステップS602にて検出した電界強度に基づいて、親機700とサブ親機800とが通信状態であるか否かを判断する。親機700とサブ親機800とが通信状態である場合には(ステップS908にてYES)、処理はステップS608に移される。そうでない場合には(ステップS908にてNO)、処理はステップS924に移される。
ステップS914にて、サブ親機マイコン227は、黄色LED820の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン227から黄色LED820に送信され、黄色LED820は点灯する。ステップS916にて、サブ親機マイコン227は、緑色LED830の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン227から緑色LED830に送信され、緑色LED830は点灯する。ステップS922にて、サブ親機マイコン227は、黄色LED820の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン227から黄色LED820に送信され、黄色LED820は点灯する。ステップS924にて、サブ親機マイコン227は、赤色LED810の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン227から緑色LED830に送信され、緑色LED830は点灯する。
ステップS926にて、サブ親機マイコン227は、LEDの消灯を指令する。これにより、各LEDに出力されていた点灯のための指令信号の出力が停止され、いずれかのLEDが点灯していた場合には、そのLEDは消灯する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る無線通信システムの動作について説明する。なお、前述の第1の実施の形態における動作と同じ動作の説明は、ここでは繰り返さない。
親機700とサブ親機800とが正常に作動しているとき、システムは正常に作動していると判断される(ステップS804にてYES、ステップS904にてYES)。信号の強度が予め定められた値以上である場合には親機700とサブ親機800とは通信状態にあると判断される(ステップS808にてYES、ステップS908にてYES)。電界強度が閾値A以下である場合には(ステップ510にてYES、ステップS610にてYES)、フィルタ処理が開始される(ステップS510,S610)。これにより、受信信号からノイズが除去されるため、音声が明瞭に出力される。また、黄色LED720,820がそれぞれ点灯する(ステップS814,S914)。したがって、利用者は、親機700あるいはサブ親機800のいずれにおいても、フィルタ処理が実行中であること、すなわち微弱電波が通信されていることを認識することができる。この場合、電界強度は閾値B以上ではないため(ステップS516にてNO)、黄色LED720,820は点灯し続ける(ステップS822,S922)。
その後、通信状態が変化して電界強度が十分に大きくなると(ステップS510にてNO)、緑色LED730,830が点灯する(ステップS816,S916)。また、電界強度が閾値Bよりも大きい場合には(ステップS516にてYES、ステップS616にてYES)、フィルタ処理が終了するため(ステップS518,S618)、緑色LED730,830は点灯し続ける(ステップS820,S920)。これにより、利用者は、電波の状態が向上したことを認識することができる。
以上のようにして、本変形例に係る無線通信システムは、親機700とサブ親機800との間の通信状態あるいはフィルタのON/OFFの状態を個別に通知するため、利用者は、通信の状況を容易に把握することができる。これにより、利用者は、たとえばサブ親機800の設置場所を変更することが可能になるため、通信環境を速やかに改善することができる。
なお、親機700とサブ親機800との間の通信状態、あるいは電界強度の大きさもしくはフィルタのON/OFFの状態をそれぞれ通知する態様は、上記の態様に限られない。たとえば、親機700あるいはサブ親機800は、各LEDに代えて文字表示部(図示しない)を含んでもよい。この場合、電界強度のレベルが所定の値よりも大きい場合には、親機700あるいはサブ親機800において、文字表示部に「良好」の文字を表示させてもよい。電界強度のレベルが所定の値よりも小さい場合には、文字表示部に「普通」の文字を表示させてもよい。また、親機700とサブ親機800とが通信状態を維持できない場合には、文字表示部に「不良」の文字を表示させてもよい。
あるいは、親機700もしくはサブ親機800は、電界強度レベルに合わせて表示部にレベルメータが伸び縮みするように表示させてもよい。あるいは、親機700もしくはサブ親機800は、強度に合わせて、文字、レベルメータ以外の絵記号等を表示させてもよい。このように、親機表示部あるいはサブ親機表示部が、それぞれ親機電界強度検出部118あるいはサブ親機電界強度検出部234の出力に応じて、表示シンボルを変化して表示することで、親機700あるいはサブ親機800が置かれている通信環境の状態が利用者に明示的に通知される。
このようにすると、利用者は、無線通信システムの通信状態が良好であるのか、フィルタを使用する必要がある程まで悪化しているのか、無線通信を維持できない状態であるのか、あるいは、無線通信システムは故障等により作動していない状態なのかを、一目見て直感的に理解することができる。また利用者は、無線通信システムの動作状況を速やかに判断することができるため、親機700あるいはサブ親機800の設置場所の変更、無線通信システムの点検その他の対応が、早期に実施可能になる。これにより、音声信号の劣化を事前に防いだり、最小限にとどめることができる。
<第1の実施の形態 第2の変形例>
以下、図10〜図16を参照して、本実施の形態の第2の変形例について説明する。本変形例に係る無線通信システムは、親機あるいはサブ親機がテスト音声データを予め記憶し、そのデータを送信して検出された電界強度に基づいて、フィルタ処理の選択あるいは表示部における表示の態様を切り替える機能を有する点で、前述の第1の実施の形態と異なる。
図10を参照して、本変形例に係る無線通信システムについて説明する。図10は、無線通信システムの構成を表わすブロック図である。この無線通信システムにおいて、親機1000は、図1に示した親機100の構成に加えて、メモリ1010を含む。メモリ1010は、テスト音声データを予め格納している。メモリ1010におけるデータ構造は、後述する。親機マイコン111は、そのテスト音声データを読み出してサブ親機1100に送信する。この親機マイコン111の制御構造については、後述する。
また、サブ親機1100は、図1に示したサブ親機200の構成に加えて、メモリ1110を含む。メモリ1110は、テスト音声データを予め格納している。メモリ1110におけるデータ構造は、後述する。サブ親機マイコン227は、そのテスト音声データを読み出して親機1000に送信する。このサブ親機マイコン227の制御構造については、後述する。
図11を参照して、本変形例に係る親機1000におけるデータ構造について説明する。図11は、親機1000のメモリ1010におけるテスト音声データの格納の一態様を表わす図である。第1のテスト音声データは、データ領域D1100に格納される。第2のテスト音声データは、データ領域D1110に格納される。なお、メモリ1010に格納されるテスト音声データの数は、特に限られない。
図12を参照して、本変形例に係るサブ親機1100におけるデータ構造について説明する。図12は、サブ親機1100のメモリ1110におけるテスト音声データの格納の態様を表わす図である。第1のテスト音声データは、データ領域D1200に格納される。第2のテスト音声データは、データ領域D1210に格納される。なお、メモリ1110に格納されるテスト音声データの数は、特に限られない。また、メモリ1010に格納されるテスト音声データと、メモリ1110に格納されるテスト音声データとは同一でなくてもよい。
図13を参照して、本変形例に係る親機1000の制御構造について説明する。図13は、親機1000の親機マイコン111が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、予め定められた条件が成立したときに実行される。この条件には、たとえば所定の時刻になったとき、利用者が通信状況の確認の指示をボタン(図示しない)を介して入力した場合等が含まれる。
ステップS1302にて、親機マイコン111は、メモリ1010からテスト音声データを読み出す。ステップS1304にて、親機マイコン111は、サブ親機1100にテスト音声データを送信する。
図14を参照して、本変形例に係るサブ親機1100の制御構造について説明する。図14は、サブ親機1100のサブ親機マイコン227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。サブ親機1100が待機状態であるときに、親機1000から予め定められた信号(たとえば前記したテスト音声データ)を受信した場合、この処理は実行される。
ステップS1402にて、サブ親機マイコン227は、親機1000からテスト音声データを受信する。ステップS1404にて、サブ親機マイコン227は、そのデータに基づいて電界強度を検出する。
ステップS1406にて、サブ親機マイコン227は、フィルタ処理を制御する。この制御の態様には、前記したように、電界強度と閾値との関係に基づいてフィルタの動作を切り替える処理が含まれる。
ステップS1408にて、サブ親機マイコン227は、テスト音声データの通信状況を表わすための信号を生成する。ステップS1410にて、サブ親機マイコン227は、その信号をサブ親機表示部238に出力する。これにより、サブ親機表示部238は、テスト音声データに基づいて通信状態を表示する。
図15を参照して、本変形例に係るサブ親機1100の制御構造についてさらに説明する。図15は、サブ親機1100のサブ親機マイコン227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、予め定められた条件が成立したときに実行される。この条件には、たとえば所定の時刻になったとき、利用者が通信状況の確認の指示をボタン(図示しない)を介して入力した場合等が含まれる。
ステップS1502にて、サブ親機マイコン227は、メモリ1110からテスト音声データを読み出す。ステップS1504にて、サブ親機マイコン227は、親機1000にテスト音声データを送信する。
図16を参照して、本変形例に係る親機1000の制御構造について説明する。図16は、親機1000の親機マイコン111が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。親機1000が待機状態であるときに、サブ親機1100から予め定められた信号(たとえば前記したテスト音声データ)を受信した場合、この処理は実行される。
ステップS1602にて、親機マイコン111は、サブ親機1100からテスト音声データを受信する。ステップS1604にて、親機マイコン111は、そのデータに基づいて電界強度を検出する。
ステップS1606にて、親機マイコン111は、フィルタ処理を制御する。この制御の態様には、前記したように、電界強度と閾値との関係に基づいてフィルタの動作を切り替える処理が含まれる。
ステップS1608にて、親機マイコン111は、テスト音声データの通信状況を表わすための信号を生成する。ステップS1610にて、親機マイコン111は、その信号を親機表示部137に出力する。これにより、親機表示部137は、テスト音声データに基づいて通信状態を表示する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る無線通信システムの動作について説明する。以下では、親機1000がサブ親機1100にテスト音声データを送信する場合の動作について説明する。
親機1100において予め定められた時刻になると、親機マイコン111はメモリ1010からテスト音声データを読み出して(ステップS1302)、サブ親機1100に送信する(ステップS1304)。サブ親機マイコン227がそのデータを受信すると(ステップS1402)、サブ親機マイコン227は、サブ親機電界強度検出部234を介して、電界強度を検出する(ステップS1404)。サブ親機マイコン227は、検出結果に応じてフィルタ処理を制御し(ステップS1406)、テスト音声データの通信状況を通知するための信号を生成し(ステップS1408)、そしてサブ親機表示部238にその信号を出力する(ステップS1410)。サブ親機1100の表示部は、テスト音声データの受信状況に応じて点灯したり、あるいは消灯する。
以上のようにして、本変形例に係る無線通信システムによると、通信システム設置時や通常の使用時において、利用者は、通信システムの通信環境状況を確認することが可能となる。これにより、所望の通信状態になるように設置場所等の変更が容易になり、常に良好な通信状態を維持することができる無線通信システムを提供することができる。
<第2の実施の形態>
以下、図17〜図22を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る無線通信システムは、画像信号の劣化を最小限に抑え、できるだけ信号の伝送を維持することができる機能を有する点で、前述の各実施の形態に係るシステムと異なる。
図17を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムについて説明する。図17は、本実施の形態に係る無線通信システムに含まれる親機1700とサブ親機1800と子機600とを表わすブロック図である。親機1700とサブ親機1800との間の無線通信は、たとえばBluetooth規格のACL(Asynchronous Connection Less)リンクに基づいて行なわれるが、通信の態様は、これに限られない。なお、本実施の形態に係る無線通信システムにおいて、前述の第1の実施の形態に係る無線通信システムが有するハードウェア構成と同一の構成には、同一の番号を付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての説明は繰り返さない。
図17に示すように、親機1700は、親機ビデオデコーダ1142と、親機画像圧縮部1143と、親機画像メモリ1144と、親機マイコン1111と、親機無線制御部1120と、親機フィルタ画像圧縮方法選択部1145と、親機エラー情報検出部1152と、親機モニタ1160と、親機アンテナ119とを含む。親機無線制御部1120は、親機送信用信号処理部113と、親機受信用信号処理部1114と、親機送信部115と、親機受信部116と、親機送受信切換スイッチ117とを含む。親機無線制御部1120は、好ましくは、たとえばBluetoothベースバンドチップであるが、これに限られない。親機モニタ1160は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)であるが、その他の映像表示手段であってもよい。
親機1700において、子機600から入力される画像信号は、親機ビデオデコーダ1142に入力される。親機ビデオデコーダ1142は、入力信号をYUV信号その他のデジタル画像信号に変換する。
親機ビデオデコーダ1142から出力される信号は、親機画像圧縮部1143と親機モニタ1160とに入力される。親機画像圧縮部1143は、親機画像メモリ1144におけるFIFO(First-in First-out)方式に基づいて、画像信号の圧縮処理を実行する。この時に使用される圧縮方法は、たとえばJPEG(Joint Photographic Experts Group)符号化方式やMPEG−4(Moving Picture Experts Group Phase 4)符号化方式が好ましいが、その他の圧縮方法であってもよい。
親機画像圧縮部1143から出力される信号は、I/O(Input/Output)ポートを介して親機マイコン1111に入力される。親機マイコン1111は、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)その他の論理インターフェースを介して、入力信号を親機無線制御部1120の親機送信用信号処理部113に出力する。親機マイコン1111はさらに、入力される信号に基づいて、所定の動作を制御する。この動作の制御構造については、後述する。
親機受信部116から出力される信号は、親機受信用信号処理部1114に入力される。親機受信用信号処理部1114は、入力信号に対して、誤り訂正、逆白色化、誤り検出、その他の処理を実行する。
親機受信用信号処理部1114から出力される信号は、親機マイコン1111とエラー情報検出部1152とに入力される。エラー情報検出部1152は、入力信号からエラー情報を検出する。このエラー情報には、たとえば通信状態が所定値以下であることを表わす情報等が含まれる。このエラー情報は、親機マイコン1111に入力される。
親機マイコン1111は、親機受信用信号処理部1114からの各信号に基づいて、親機画像圧縮方法選択部1145に所定の制御信号を送信することにより、画像圧縮のための量子化テーブルを選択する。
図17を再び参照して、本実施の形態に係る無線通信システムを構成するサブ親機1800の構成について説明する。サブ親機1800は、サブ親機画像伸張部1255と、サブ親機画像メモリ1256と、サブ親機マイコン1227と、サブ親機無線制御部1236と、サブ親機アンテナ235と、サブ親機表示部238とを含む。サブ親機無線制御部1236は、サブ親機送信用信号処理部229と、サブ親機受信用信号処理部230と、サブ親機送信部231と、サブ親機受信部232と、サブ親機送受信切換スイッチ233と、サブ親機電界強度検出部234と、サブ親機ビット誤り率検出部1265とを含む。サブ親機無線制御部1236は、好ましくは、たとえばBluetoothベースバンドチップであるが、これに限られない。
サブ親機1800において、サブ親機アンテナ235により受信された信号は、サブ親機送受信切換スイッチ233を介して、サブ親機受信部232とサブ親機電界強度検出部234とに入力される。
サブ親機受信用信号処理部230から出力される信号は、サブ親機マイコン1227と、サブ親機ビット誤り率検出部1265とに入力される。サブ親機ビット誤り率検出部1265は、サブ親機アンテナ235を介して受信した信号のビット誤り率を検出する。この検出は、たとえばCRC(Cyclic Redundancey Check)方式に基づいて行なわれる。その検出結果は、サブ親機マイコン1227に送信される。サブ親機マイコン1227は、各部から入力される信号に基づいて、画像信号を伸張する方法を選択する処理を実行する。
サブ親機画像伸張部1255は、サブ親機画像メモリ1256において、FIFO方式に基づいて、選択された画像伸張方法を使用して受信信号を伸張する。この画像伸張方法は、たとえばJPEG符号化方式あるいはMPEG−4符号化方式が好ましいが、その他の方式であってもよい。
サブ親機画像伸張部1255から出力される画像信号は、サブ親機モニタ1260に出力される。これにより、サブ親機モニタ1260は、子機600から親機1700に入力された画像を表示することができる。
さらに、図17を参照して、子機600の構成について説明する。子機600は、カメラ610と、子機画像信号処理部620とを含む。カメラ610は、たとえば固体撮像素子を有するカメラを含む。
カメラ610が撮像した被写体(たとえば、訪問客)の信号は、子機画像信号処理部620に入力される。子機画像信号処理部620は、入力信号を変換して、所定の送信信号を生成する。子機画像信号処理部620は、送信信号を親機1700に送信する。この信号の送信方式は、たとえばNTSC(National Television Standards Committee)方式であるが、その他の方式であってもよい。
図18を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムの親機1700におけるデータ構造について説明する。図18(A)は、親機マイコン1111の内部メモリ1130に格納される量子化テーブルの記憶の態様を説明するための図である。図18(B)は、各量子化テーブルに含まれるデータの一例を表わす図である。
図18(A)に示すように、内部メモリ1130は、予め設定された複数の量子化テーブルを記憶している。この量子化テーブルに格納されるデータは、受信信号の電界強度に応じて予め設定されている(たとえば図18(B))。なお、このようにして予め記憶される量子化テーブルの数は、特に限られない。量子化テーブルに格納されるデータの形式は、図18(B)に示したものに限られない。また、このような量子化のためのデータは、親機マイコン1111の内部メモリ1130に格納されてもよいし、親機マイコン1111の外部のメモリに格納されてもよい。
上記のように内部メモリ1130に予め記憶されている量子化テーブルに対して、親機画像伸張方法選択部1145は、入力された信号に基づいて、図18に示した量子化テーブルの選択が適切であるか否かを判断する。適切な量子化テーブルが選択されている場合には、所定の画像伸張処理が、そのテーブルにおいて設定されている圧縮率に基づいて実行される。
図19を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムのサブ親機1800におけるデータ構造について説明する。図19(A)は、サブ親機マイコン1227の内部メモリ1240に格納される量子化テーブルの記憶の態様を説明するための図である。図19(B)は、各量子化テーブルに含まれるデータの一例を表わす図である。なお、図18および図19から明らかなように、親機1800およびサブ親機1900に格納される量子化テーブルは、同一のデータ構造を有する。
図19(A)に示すように、内部メモリ1240は、予め設定された複数の量子化テーブルを記憶している。この量子化テーブルに格納されるデータは、受信信号の電界強度に応じて予め設定されている(たとえば図19(B))。なお、このようにして予め記憶される量子化テーブルの数は、特に限られない。量子化テーブルに格納されるデータの形式は、図19(B)に示したものに限られない。また、このような量子化のためのデータは、サブ親機マイコン1227の内部メモリ1240に格納されてもよいし、サブ親機マイコン1227の外部のメモリに格納されてもよい。
上記のように内部メモリ1240に予め記憶されている量子化テーブルに対して、サブ親機画像伸張方法選択部1257は、入力信号に基づいて、図19に示した量子化テーブルの選択が適切であるか否かを判断する。適切な量子化テーブルが選択されている場合には、所定の画像伸張処理が、そのテーブルにおいて設定されている圧縮率に基づいて実行される。
図20を参照して、本実施の形態に係るサブ親機1800の制御構造について説明する。図20は、サブ親機1800のマイコン1227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の第1の実施の形態における処理と同一の処理には、同一のステップ番号を付し、それらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下では、量子化テーブルに含まれる圧縮率の大小関係に関し、量子化テーブルT(1)>量子化テーブルT(2)として説明する。
ステップS2010にて、サブ親機マイコン1227は、受信信号に基づいて、ビット誤り率を検出する。ステップS610にて、サブ親機マイコン1227は、検出した電界強度が閾値A以下であるか否かを判断する。その電界強度が閾値A以下である場合には(ステップS610にてYES)、処理はステップS2020に移される。そうでない場合には(ステップS610にてNO)、処理はステップS2030に移される。
ステップS2020にて、サブ親機マイコン1227は、内部メモリ1240に格納されている複数の量子化テーブルの中から、量子化テーブルT(1)を選択する。ステップS2030にて、サブ親機マイコン1227は、内部メモリ1240から閾値Xを読み出す。ステップS2040にて、サブ親機マイコン1227は、検出されたビット誤り率が予め定められた閾値Xより小さいか否かを判断する。ビット誤り率が閾値Xよりも小さい場合には(ステップS2040にてYES)、処理はステップS2020に移される。そうでない場合には(ステップS2040にてNO)、処理はステップS614に移される。
ステップS616にて、サブ親機マイコン1227は、検出した電界強度が閾値B以上であるか否かを判断する。その電界強度が閾値B以上である場合には(ステップS616にてYES)、処理はステップS2050に移される。そうでない場合には(ステップS616にてNO)、処理はステップS2060に移される。ステップS2050にて、サブ親機マイコン1227は、内部メモリ1240に格納されている複数の量子化テーブルの中から、量子化テーブルT(2)を選択する。
ステップS2060にて、サブ親機マイコン1227は、内部メモリ1240から閾値Xを読み出す。ステップS2070にて、サブ親機マイコン1227は、検出されたビット誤り率が予め定められた閾値X以上であるか否かを判断する。ビット誤り率が閾値X以上である場合には(ステップS2070にてYES)、処理はステップS2050に移される。そうでない場合には(ステップS2070にてNO)、処理はステップS2080に移される。
ステップS2080にて、サブ親機マイコン1227は、親機1700に、作動状態を表わす情報を送信する。この情報には、たとえばサブ親機1800における量子化テーブルの選択結果、検出された電界強度あるいはビット誤り率等が含まれるが、サブ親機1800が検出可能な他の情報が含まれていてもよい。
図21を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムを構成する親機1700の制御構造について説明する。図21は、親機1700が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、親機1700がサブ親機1800から予め定められた信号コードを含む情報を受信したときに実行される。
ステップS2110にて、親機1700の親機マイコン1111は、サブ親機1800から送信された情報を受信する。この情報には、上記したように、たとえばサブ親機1800における量子化テーブルの選択結果、検出された電界強度あるいはビット誤り率等が含まれている。ステップS2120にて、エラー情報検出部1152は、サブ親機1800からの受信情報から、エラー情報を検出する。このエラー情報は、たとえばサブ親機1800において適切な量子化テーブルが決定されなかったことを通知するためのデータを含む。
ステップS2130にて、親機画像圧縮方法選択部1145は、親機マイコン1111からの信号に基づいて、内部メモリ1130に予め記憶された量子化テーブルを選択する。なお、内部メモリ1130には、サブ親機マイコン1227の内部メモリ1240が記憶している量子化テーブルと同一のデータ(量子化テーブルT(1)と量子化テーブルT(2))が記憶されている。ステップS2140にて、親機画像圧縮部443は、選択された量子化テーブルに含まれるデータを圧縮率として設定する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る無線通信システムの動作について説明する。
[通信状態が良好な場合]
ドアに取付けられた子機600において撮像された被写体(たとえば訪問者)の画像信号が、親機1700のビデオデコーダ442に入力される。この信号は、親機画像圧縮部1143において所定の圧縮処理が行なわれた後、親機無線制御部1120から親機アンテナ119を介してサブ親機1800に送信される。
サブ親機1800がサブ親機アンテナ235を介して親機1700からの信号を受信すると、サブ親機無線制御部1236において電界強度およびビット誤り率が検出される(ステップS602,S2010)。親機1700とサブ親機1800とが通信状態である場合には(ステップS604にてYES)、LEDを有する表示部238が点灯する(ステップS606)。
さらに、検出された電界強度が予め定められた閾値A以下である場合には(ステップS610にてYES)、量子化テーブルT(1)が選択され(ステップS706)、画像伸張部1255は、そのテーブルに含まれているデータに基づいて、受信信号の伸張処理を実行する。ここで、図2に示したように閾値Aは閾値Bよりも小さいため、検出された電界強度は閾値B以上ではない(ステップS616にてNO)。そこで、閾値Xが内部メモリ1240から読み出され(ステップS2060)、ビット誤り率が閾値Xよりも小さい場合には(ステップS2070にてNO)、サブ親機1800は、親機1700からの信号の受信結果を含む情報を親機1700に送信する(ステップS2080)。
親機1700がサブ親機1800からの情報を受信すると(ステップS2110)、親機エラー情報検出部1152は、その情報からエラー情報を検出する(ステップS2120)。親機フィルタ画像圧縮方法選択部1145は、複数の量子化テーブルの中から、その検出された情報に応じた量子化テーブルを選択する(ステップS2130)。親機マイコン1111は、選択されたテーブルに含まれるデータを新たな圧縮率として設定する(ステップS2140)。
これにより、その後子機600から出力された映像信号は、新たな圧縮率に基づいて、親機画像圧縮部によって圧縮され、サブ親機1800に送信される。したがって、その後サブ親機1800によって検出される電界強度あるいはビット誤り率は、その他の通信条件が変わらない限り、先に検出された状態が反映されたものとなる。
すなわち、親機1700が選択した量子化テーブルは、サブ親機1800が選択した量子化テーブルと同じ内容のデータを含む。したがって、親機1700がその量子化テーブルに基づいて画像信号を圧縮して送信することにより、サブ親機1800は画像信号を明瞭に伸張することができる。
[通信状態が悪化した場合]
その後、親機1700とサブ親機1800との通信状態が悪化した場合には(ステップS604にてNO)、サブ親機1800においてサブ親機表示部238のLEDが消灯する(ステップS620)。
以上のようにして、本実施の形態に係る無線通信システムによると、親機1700が送信した信号がサブ親機1800において受信され、電界強度とビット誤り率とが検出される。その場合、親機1700とサブ親機1800との間の通信状態が悪化することにより、電界強度とビット誤り率とが変化した場合でも、サブ親機1800において適切な量子化テーブルが選択される。
サブ親機1800は、このようにして選択された量子化テーブルと通信状態の悪化を表わすエラー情報とを親機1700に送信するため、親機1700は、適切な量子化テーブルを選択し、そのテーブルのデータに基づいて信号をサブ親機1800に送信することができる。これにより、通信状態の改善が図られるとともに、通信状態が悪化した場合には、サブ親機表示部238のLEDが消灯する。このようにすると、利用者は、無線通信システムの通信状態が良好でないことを容易に認識することができる。その結果、利用者は通信状態を改善するための措置(たとえばサブ親機1800を使用する場所の変更、他の電子機器の電源OFF等)を速やかにとることができるため、無線通信システムは、良好な通信状態を維持しやすくなる。その結果、親機1700とサブ親機1800との間のデータ転送がスムーズに行なわれ、また画像信号の劣化を最小限に抑えることができる。
さらに、その量子化テーブルを選択する際に2つの電界強度の閾値を使用することにより、ヒステリシスを持たせることができる。このようにすると、1つの閾値を使用する場合に比べて、電界強度が閾値付近を変動する場合における処理のふらつきを防止することができる。
<第2の実施の形態 第1の変形例>
以下、本発明の第2の実施の形態の第1の変形例について説明する。本変形例に係る無線通信システムは、通信状況を利用者に報知するための手段として、複数色のLEDを有する。
図22を参照して、本変形例に係る無線通信システムについて説明する。図22は、本変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。なお、前述の各実施の形態における構成要素と同一のものには同一の番号を付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図22に示すように、無線通信システムは、子機600と親機2200とサブ親機2300とを含む。親機2200は、図17に示した親機1700の構成に加えて、赤色LED710、黄色LED720および緑色LED730を含む。親機マイコン1111が出力する制御信号は、各LEDに入力される。各LEDは、その信号の入力に応答して、点灯する。また、信号の入力が停止すると、各LEDは消灯する。この制御信号は、後述するように、サブ親機2300との通信状態、あるいは電界強度の大きさに応じて生成される。この信号の生成、出力その他の処理の手順については、後述する。
サブ親機2300は、図17に示したサブ親機1800の構成に加えて、赤色LED810、黄色LED820および緑色LED830を含む。サブ親機マイコン1227が出力する制御信号は、各LEDに入力される。各LEDは、その信号の入力に応答して、点灯する。また、信号の入力が停止すると、各LEDは消灯する。この制御信号は、後述するように、親機2200との通信状態、あるいは電界強度の大きさに応じて生成される。
図23を参照して、本変形例に係るサブ親機2300の制御構造について説明する。図23は、サブ親機2300のサブ親機マイコン227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。なお、前述の各実施の形態(図6、図9)に示した処理と同一の処理には同一のステップ番号を付し、それらについての説明は繰り返さない。
ステップS904にて、サブ親機マイコン1227は、入力信号に基づいて、無線通信システムが正常に作動しているか否かを判断する。システムが正常に作動している場合には(ステップS904にてYES)、処理はステップS602に移される。そうでない場合には(ステップS904にてNO)、処理はステップS2326に移される。
ステップS604にて、サブ親機マイコン1227は、その電界強度に基づいて、親機2200とサブ親機2300とが通信状態であるか否かを判断する。親機2200とサブ親機2300とが通信状態である場合には(ステップS604にてYES)、処理はステップS612に移される。そうでない場合には(ステップS604にてNO)、処理はステップS2320に移される。
ステップS2314にて、サブ親機マイコン1227は、黄色LED820の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン1227から黄色LED820に送信され、黄色LED820は点灯する。ステップS2320にて、サブ親機マイコン1227は、緑色LED830の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン1227から緑色LED830に送信され、緑色LED830は点灯する。ステップS2324にて、サブ親機マイコン1227は、赤色LED810の点灯を指令する。これにより、指令信号がサブ親機マイコン1227から緑色LED830に送信され、緑色LED830は点灯する。
ステップS2326にて、サブ親機マイコン1227は、LEDの消灯を指令する。これにより、各LEDに出力されていた点灯のための指令信号の出力が停止され、いずれかのLEDが点灯していた場合には、そのLEDは消灯する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る無線通信システムの動作について説明する。なお、前述の各実施の形態における動作と同じ動作の説明は、ここでは繰り返さない。
[親機とサブ親機とが通信状態にある場合]
無線通信システムが正常に作動しているとき(ステップS904にてYES)、電界強度およびビット誤り率が検出される(ステップS602,S2010)。親機2200とサブ親機2300とが正常な通信状態であるとき(ステップS604にてYES)、電界強度が閾値A以下である場合には(ステップS612にてYES)、量子化テーブルT(1)が選択され(ステップS2020)、そのテーブルの圧縮率に基づいて画像データが伸張される。このとき、サブ親機2300の黄色LED820が点灯するため(ステップS2314)、利用者は、電界強度が予め定められた閾値Aよりも小さいことを認識することができる。
サブ親機2300において、電界強度は閾値Bよりも小さいため(ステップS616にてNO)、ビット誤り率と閾値Xとが比較される。検出されたビット誤り率が閾値Xよりも小さい場合には(ステップS2070にてNO)、サブ親機2300における信号の受信状態を通知する情報が親機2200に送信される(ステップS2080)。
その後、電界強度およびビット誤り率が再び検出され(ステップS602,S2010)、親機2200とサブ親機2300との間の通信が殆どできない場合には(ステップS604にてNO)、サブ親機2300の赤色LED810が点灯する(ステップS2324)。
以上のようにして、本変形例に係る無線通信システムによると、サブ親機2300の各色のLEDは、親機2200とサブ親機2300との間の通信状態に応じて発光する。したがって、予め通信状態の各々と、LEDの発光色とを対応付けておくことにより、利用者は、その発光色に基づいて無線通信システムの作動状態を容易に認識することができる。その結果、たとえば、利用者はサブ親機2300と親機2200との間の通信環境が悪化したことを容易に認識することができるため、サブ親機2300の設置場所を変更したり、無線通信システム以外の電子機器の使用を控えるなど必要な措置をとりやすくなる。
<第2の実施の形態 第2の変形例>
以下、本実施の形態の第2の変形例について説明する。本変形例に係る無線通信システムは、そのシステムの親機2400が、テスト画像データをサブ親機に送信する機能を有する点で、前述の各実施の形態と異なる。
図24を参照して、本変形例に係る無線通信システムについて説明する。図24は、本変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。なお、前述の各実施の形態に係る無線通信システムにおける構成要素と同一のものには、同一の符号を付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は、ここでは繰り返さない。
図24は、本変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。親機2400は、図17に示した親機1700の構成に加えて、テスト画像データを記録するメモリ2410を有する。メモリ2410は、テスト画像データを予め格納している。メモリ2410におけるデータ構造は、後述する。親機マイコン1111は、そのテスト画像データを読み出してサブ親機1800に送信する。この親機マイコン1111の制御構造については、後述する。
図25を参照して、本変形例に係る親機2400におけるデータ構造について説明する。図25は、親機2400のメモリ2410におけるテスト画像データの格納の一態様を表わす図である。第1のテスト画像データは、データ領域D2500に格納される。第2のテスト画像データは、データ領域D2510に格納される。なお、メモリ2410に格納されるテスト画像データの数およびデータ形式は、特に限られない。
図26を参照して、本変形例に係る親機2400の制御構造について説明する。図26は、親機2400の親機マイコン1111が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、予め定められた条件が成立したときに実行される。この条件には、たとえば所定の時刻になったとき、利用者が通信状況の確認の指示をボタン(図示しない)を介して入力した場合等が含まれる。
ステップS2602にて、親機マイコン1111は、メモリ2410からテスト画像データを読み出す。ステップS2604にて、親機マイコン1111は、サブ親機1800にテスト画像データを送信する。
図27を参照して、本変形例に係るサブ親機1800の制御構造について説明する。図27は、サブ親機1800のサブ親機マイコン1227が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。サブ親機1800が待機状態であるときに、親機2400からテスト画像データを含む信号を受信した場合、この処理は実行される。なお、図14に示した実施の形態における処理と同一の処理には、同一のステップ番号を付し、それらについての説明は繰り返さない。
ステップS2702にて、サブ親機マイコン1227は、親機2400からテスト画像データを受信する。ステップS2704にて、サブ親機マイコン1227は、そのデータを受信したときの信号に基づいて、電界強度を検出する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る無線通信システムの動作について説明する。なお、前述の各無線通信システムの動作と同じ動作の説明は、繰り返さない。
親機2400において予め定められた時刻になると、親機マイコン1111はメモリ2410からテスト画像データを読み出して(ステップS2602)、サブ親機1800に送信する(ステップS2604)。サブ親機マイコン1227がそのデータを受信すると(ステップS2702)、サブ親機マイコン1227は、サブ親機電界強度検出部234を介して、電界強度を検出する(ステップS2704)。サブ親機マイコン1227は、検出結果に応じてフィルタ処理を制御し(ステップS1406)、テスト画像データの通信状況を通知するための信号を生成し(ステップS1408)、そしてサブ親機表示部238にその信号を出力する(ステップS1410)。その結果、サブ親機表示部238は、テスト画像データの受信状況に応じて点灯したり、あるいは消灯する。
以上のようにして、本変形例に係る無線通信システムによると、通信システム設置時や通常の使用時において、利用者は、通信システムの通信環境を確認することできる。また、このような通信状況が報知されるため、利用者は、その状況に応じて、所望の通信状態になるようにサブ親機の設置場所を変更することができる。これにより、良好な通信状態を維持することができる無線通信システムを提供することができる。
なお、詳述した各実施の形態に係る無線通信システムにおいては、親機およびサブ親機の少なくともいずれかが上記の構造、データ構造および制御構造を有するものであってもよいし、いずれもが上記の各構造を有するものであってもよい。すなわち、少なくともいずれかが上記の各構造を有すれば、利用者は、無線通信システムにおける通信環境を容易に確認することができるため、必要に応じて通信環境を改善することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。 図1に示した無線通信システムにおけるフィルタ処理の特性を説明するための図である。 図1に示した親機におけるデータの格納の一態様を表わす図である。 図1に示したサブ親機におけるデータの格納の一態様を表わす図である。 図1に示した親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 図1に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。 図7に示した親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 図7に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。 図10に示した親機におけるテスト音声データの格納の一態様を表わす図である。 図10に示したサブ親機におけるテスト音声データの格納の態様を表わす図である。 図10に示した親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 図10に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その1)である。 図10に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その2)である。 図10に示した親機が実行する処理の手順を表わすフローチャート(その2)である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。 図17に示した親機におけるデータ構造を説明するための図である。 図17に示したサブ親機におけるデータ構造を説明するための図である。 図17に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 図17に示した親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の第1の変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。 図22に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に係る無線通信システムの構成を表わすブロック図である。 図24に示した親機におけるテスト画像データの格納の一態様を表わす図である。 図24に示した親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。 図24に示したサブ親機が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。
符号の説明
100,700,1000,1700,2200,2400 親機、103 親機マイク、104 親機スピーカ、105 親機音声入力セレクタ、106 親機音声出力セレクタ、107 親機A/D変換部、108 親機D/A変換部、109 親機音声圧縮部、110 親機音声伸張部、111,1111 親機マイコン、112 親機フィルタ選択部、113 親機送信用信号処理部、114 親機受信用信号処理部、115 親機送信部、116 親機受信部、117 親機送受信切換スイッチ、118 親機電界強度検出部、119 親機アンテナ、120,1120 親機無線制御部、130,1144 メモリ、137 親機表示部、150,600 子機、153 子機マイク、154 子機送信用信号処理部、155 子機受信用信号処理部、156 子機スピーカ、200,800,1100,1800,2300 サブ親機、221 サブ親機マイク、222 サブ親機スピーカ、223 サブ親機A/D変換部、224 サブ親機D/A変換部、225 サブ親機音声圧縮部、226 サブ親機音声伸張部、227,1227 サブ親機マイコン、228 サブ親機フィルタ選択部、229 サブ親機送信用信号処理部、230 サブ親機受信用信号処理部、231 サブ親機送信部、232 サブ親機受信部、233 サブ親機送受信切換スイッチ、234 サブ親機電界強度検出部、235 サブ親機アンテナ、236,1236 サブ親機無線制御部、610 カメラ、620 子機画像信号処理部、710,810 赤色LED、720,820 黄色LED、730,830 緑色LED、1130,1240 内部メモリ、1142 親機ビデオデコーダ、1143 親機画像圧縮部、1145 親機画像圧縮方法選択部、1152 親機エラー情報検出部、1160 親機モニタ、1260 サブ親機モニタ、1255 サブ親機画像伸張部、1257 サブ親機画像伸張方法選択部、1265 サブ親機ビット誤り率検出部。

Claims (18)

  1. 第1の通信装置と第2の通信装置とを備え、
    前記第1の通信装置は、
    前記第2の通信装置と無線通信するための通信手段と、
    前記通信手段により受信される音声信号の電界強度を検出するための検出手段と、
    前記音声信号をフィルタ処理して出力するためのフィルタ処理手段と、
    前記フィルタ処理手段により出力された音声信号を音声に変換して出力するための音声出力手段と、
    前記電界強度に基づいて、前記フィルタ処理手段の動作の切換を制御するための制御手段と、
    前記電界強度に基づいて、前記第1の通信装置の状態を表示するための信号を生成する生成手段と、
    前記生成された信号に基づいて、前記第1の通信装置の状態を表示するための表示手段とを含む、無線通信システム。
  2. 前記検出手段は、前記電界強度を継続して検出し、
    前記制御手段は、前記電界強度と予め定められた閾値との大小関係に基づいて、前記フィルタ処理手段の作動と停止との切換を制御するための動作制御手段を含み、
    前記予め定められた閾値は、第1の閾値と、前記第1の閾値よりも大きな値である第2の閾値とを含み、
    前記生成手段は、前記電界強度と前記第1の閾値と前記第2の閾値とに基づいて、前記フィルタ処理手段の作動の状態を表示するための信号を生成して出力するための信号生成手段を含む、請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記動作制御手段は、
    前記電界強度が前記第1の閾値を下回る場合には、前記フィルタ処理手段を作動させ、前記電界強度が前記第2の閾値を上回るまで、前記フィルタ処理手段の作動を継続し、そして、
    前記電界強度が前記第2の閾値を上回る場合には、前記フィルタ処理手段の作動を停止させ、前記電界強度が前記第1の閾値を下回るまで、前記フィルタ処理手段の作動の停止を継続し、
    前記信号生成手段は、
    前記電界強度が前記第1の閾値を下回る場合には、前記電界強度が前記第2の閾値を上回るまで、前記フィルタ処理手段が作動していることを表示するための信号を生成し、
    前記電界強度が前記第2の閾値を上回る場合には、前記電界強度が前記第1の閾値を下回るまで、前記フィルタ処理手段が停止していることを表示するための信号を生成する、請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記第1の通信装置の状態は、前記第2の通信装置との無線通信の状態を含み、
    前記生成手段は、前記第2の通信装置との無線通信が正常に行われているか否かを表示するための信号を生成する、請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1の通信装置の状態は、前記フィルタ処理手段の作動状態を含み、
    前記生成手段は、前記フィルタ処理手段が作動しているか否かを表示するための信号を生成する、請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記生成手段は、前記電界強度の大きさを表示するための信号を生成する、請求項1に記載の無線通信システム。
  7. 前記表示手段は、予め定められた色を発光するための発光手段を含み、
    前記生成手段は、前記電界強度が予め定められた強度を上回る場合に、前記予め定められた色で前記発光手段に発光させるための信号を生成する、請求項1に記載の無線通信システム。
  8. 前記第2の通信装置は、
    少なくとも1種類以上のテスト音声データを記憶するための記憶手段と、
    前記第1の通信装置に前記テスト音声データを送信するための送信手段とを含み、
    前記第1の通信装置の前記通信手段は、前記テスト音声データを受信し、
    前記検出手段は、前記テスト音声データに基づいて電界強度を検出し、
    前記生成手段は、検出された前記電界強度に基づいて、前記通信状態を表示するための信号を生成する、請求項1に記載の無線通信システム。
  9. 前記送信手段は、予め定められた時間ごとに、前記第1の通信装置に前記テスト音声データを送信する、請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記通信手段は、前記第2の通信装置に前記テスト音声データの送信要求を送信し、
    前記第2の通信装置の前記送信手段は、前記送信要求の受信に応答して、前記第1の通信装置に前記テスト音声データを送信する、請求項8に記載の無線通信システム。
  11. 第1の通信装置と、前記第1の通信装置と無線通信する第2の通信装置とを備え、
    前記第1の通信装置は、
    予め定められたデータである、画像信号の圧縮処理のための第1の基準データを記憶するための第1の記憶手段と、
    前記第1の基準データに基づいて、前記圧縮処理を実行するための圧縮手段と、
    前記第2の通信装置に、前記圧縮処理された画像信号を送信するための送信手段とを含み、
    前記第2の通信装置は、
    前記第1の通信装置から送信された信号を受信するための受信手段と、
    前記受信された信号に基づいて、前記第1の通信装置との通信状態を検出するための検出手段と、
    予め定められたデータである、前記画像信号の伸張処理のための少なくとも1つ以上の第2の基準データを記憶するための第2の記憶手段と、
    前記通信状態に基づいて、前記第2の基準データから前記伸張処理に使用されるデータを選択するための選択手段と、
    前記選択手段により選択されたデータに基づいて、前記画像信号を伸張するための伸張手段と、
    前記検出された通信状態に基づいて、前記第2の通信装置の状態を表示するための信号を生成する生成手段と、
    前記生成された信号に基づいて、前記第2の通信装置の状態を表示するための表示手段とを含む、無線通信システム。
  12. 前記第2の基準データは、前記画像信号の伸張処理のための量子化テーブルを含み、
    前記検出手段は、前記受信された信号の電界強度を検出し、
    前記選択手段は、前記検出された電界強度に基づいて、前記量子化テーブルを選択し、
    前記生成手段は、前記選択された量子化テーブルに応じた信号を生成するための信号生成手段を含む、請求項11に記載の無線通信システム。
  13. 前記第2の記憶手段は、予め定められた第1の圧縮率を含む第1の量子化テーブルと、前記第1の圧縮率よりも大きな第2の圧縮率を含む第2の量子化テーブルとを記憶し、
    前記選択手段は、
    前記電界強度が予め定められた値よりも大きい場合には、前記第1の量子化テーブルを選択し、そして、
    前記電界強度が前記予め定められた値よりも小さい場合には、前記第2の量子化テーブルを選択し、
    前記信号生成手段は、
    前記第1の量子化テーブルが選択された場合には、前記第1の圧縮率が選択されていることを表わす信号を生成し、そして、
    前記第2の量子化テーブルが選択された場合には、前記第2の圧縮率が選択されていることを表わす信号を生成する、請求項12に記載の無線通信システム。
  14. 前記第2の基準データは、前記画像信号を圧縮するための量子化テーブルを含み、
    前記検出手段は、前記受信された信号のビット誤り率を検出し、
    前記選択手段は、前記検出されたビット誤り率に基づいて、前記量子化テーブルを選択し、
    前記生成手段は、前記選択された量子化テーブルに応じた信号を生成するための信号生成手段を含む、請求項11に記載の無線通信システム。
  15. 前記第2の記憶手段は、予め定められた第1の圧縮率を含む第1の量子化テーブルと、前記第1の圧縮率よりも大きな第2の圧縮率を含む第2の量子化テーブルとを記憶し、
    前記選択手段は、
    前記ビット誤り率が予め定められた値よりも小さい場合には、前記第1の量子化テーブルを選択し、そして、
    前記ビット誤り率が前記予め定められた値よりも大きい場合には、前記第2の量子化テーブルを選択し、
    前記信号生成手段は、
    前記第1の量子化テーブルが選択された場合には、前記第1の圧縮率が選択されていることを表わすための信号を生成し、そして、
    前記第2の量子化テーブルが選択された場合には、前記第2の圧縮率が選択されていることを表わすための信号を生成する、請求項14に記載の無線通信システム。
  16. 前記第1の記憶手段は、少なくとも1種類以上のテスト画像データをさらに記憶し、
    前記第1の通信装置は、外部からの入力に基づいて、前記テスト画像データの送信指示を検出するための手段をさらに含み、
    前記送信手段は、前記送信指示に基づいて、前記第2の通信装置に前記テスト画像データを送信し、
    前記第2の通信装置の前記検出手段は、前記テスト画像データに基づいて、前記第1の通信装置との通信状態を検出し、
    前記生成手段は、前記検出された通信状態に基づいて、前記第1の通信装置の通信状態を表示するための信号を生成する、請求項11に記載の無線通信システム。
  17. 前記送信手段は、予め定められた時間ごとに、前記第2の通信装置に前記テスト画像データを送信する、請求項16に記載の無線通信システム。
  18. 前記第2の通信装置は、
    前記テスト画像データの送信要求を生成するための手段と、
    前記第1の通信装置に前記送信要求を送信するための手段とをさらに含み、
    前記第1の通信装置の前記送信手段は、前記送信要求の受信に応答して、前記第2の通信装置に前記テスト画像データを送信する、請求項16に記載の無線通信システム。
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