JP2005236380A - マイクアンプ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】音声認識に適した音声信号を得る。
【解決手段】マイクロフォン10からの音声信号を第1増幅回路12、第2増幅回路14において増幅し、増幅信号をA/D変換器16によってデジタル信号に変換して出力する。ここで、第1増幅回路を反転増幅器として、その増幅率を50倍とし、第2増幅回路を非反転増幅器として、その増幅率を10倍とすることによって、歪みのない増幅信号を得る。
【選択図】図1
【解決手段】マイクロフォン10からの音声信号を第1増幅回路12、第2増幅回路14において増幅し、増幅信号をA/D変換器16によってデジタル信号に変換して出力する。ここで、第1増幅回路を反転増幅器として、その増幅率を50倍とし、第2増幅回路を非反転増幅器として、その増幅率を10倍とすることによって、歪みのない増幅信号を得る。
【選択図】図1
Description
本発明は、マイクロフォンにより得られるアナログの音声信号を増幅し、得られた増幅信号をアナログデジタル変換したデジタル信号として出力するマイクアンプ回路に関する。
従来より、音声認識装置が知られており、各種装置の制御用の入力手段などとして、広く利用されるようになってきている。
このような音声認識装置では、通常マイクロフォンにより得られるアナログの音声信号を増幅回路において増幅した後、デジタル信号に変換し、得られたデジタル信号について音声認識の処理を行っている。
また、複数のマイクロフォン(マイクロフォンアレイ)を用意し、音声発生源位置を区別して、音声認識を行うシステムもある。この場合には、マイクロフォンアレイからの多チャンネルの音声信号の混入を防止しなければならず、バイポーラトランジスタを用い、物理的に隔離した複数のアンプを有する大型のオーディオ用アンプが利用されていた。また、MOSを利用した回路も提案されているが、音声信号の歪みが大きくなるという問題があった。なお、このようなシステムについては、特許文献1に記載がある。
しかし、アンプを小さくしたという要求は強く、車両などに搭載する場合には、小型が強く要求される。
また、増幅器の特性が悪いと、その後の音声認識の効率が悪くなってしまう。特に、音声認識は、人の発声に基づく音声信号の特徴と認識し、内容を認識するため、音声信号の増幅回路においては、音声認識の対象とする周波数の信号についての歪みを小さくする必要がある。
本発明は、音声信号を増幅するアンプ回路を小型化するとともに、音声認識の効率を上昇できるマイクアンプ装置を提供することを目的とする。
本発明は、マイクロフォンにより得られるアナログの音声信号を増幅し、得られた増幅信号をアナログデジタル変換したデジタル信号として出力するマイクアンプ回路であって、前記音声信号を増幅する第1増幅回路と、この第1増幅回路の出力をさらに増幅する第2増幅回路と、この第2増幅回路の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、を含み、前記第1および第2増幅回路をCMOSトランジスタを用いて構成するとともに、これら増幅回路を前記A/D変換器とともに同一の基板上に搭載し、かつ前記第1増幅回路を反転増幅回路、前記第2増幅回路を非反転増幅回路で構成し、かつ前記第1増幅回路の増幅率を前記第2増幅回路の増幅率より大きくすることを特徴とする。
また、前記第1増幅回路の増幅率をほぼ50倍、第2増幅回路の増幅率をほぼ10倍に設定することが好適である。
また、マイクロフォンにより得られるアナログの音声信号を増幅し、得られた増幅信号をアナログデジタル変換したデジタル信号として出力するマイクアンプ回路であって、前記音声信号を増幅する第1増幅回路と、この第1増幅回路の出力をさらに増幅する第2増幅回路と、この第2増幅回路の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、を含み、前記第1増幅回路の増幅率と、前記第2増幅回路の増幅率は、音声認識に利用する周波数30Hz〜6kHzの信号歪みが小さくなるように設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、2段の増幅回路の増幅率を適正なものに設定することによって、音声認識に適した周波数において歪みの少ない信号を得ることができる。
また、CMOSトランジスタを利用して増幅回路を構成することで、回路規模を小さくでき、全体を小型化することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
音声を電気信号(音声信号)に変換するマイクロフォン10が複数(この例では4つ)設けられている。これらマイクロフォン10は、マイクロフォンアレイを形成しており、それぞれが指向性を持つため、それぞれが対応する方向からの音声についての音声信号を出力する。
各マイクロフォン10からの音声信号は、それぞれ対応する第1増幅回路12に入力され、ここで予め定められた増幅率で増幅される。各第1増幅回路12の出力は対応する第2増幅回路14に入力され、ここでさらに増幅される。各第2増幅回路14の出力は、A/D変換器16に入力され、ここでデジタル信号に変換され出力される。この例ではA/D変換器16は、パラレルで入力される4つの増幅された音声信号をデジタル信号に変換して出力する。A/D変換器16は、例えばサンプリング周波数12kHzで、16ビットのデジタル信号に変換する。
なお、第1増幅回路12と第2増幅回路14を複数個ずつ1つのIC(集積回路)にまとめることが好適であり、またA/D変換器16も1つのICで構成するとよい。
A/D変換器16からのデジタル出力は、音声認識装置に供給され、ここにおいて音声の解析認識がデジタル処理として行われる。なお、音声認識装置において認識された音声は、スイッチの操作やデータの入力などに利用される。
図2には、第1増幅回路12および第2増幅回路14の構成が示されている。マイクロフォン10からの音声信号は、コンデンサC1、抵抗R3を介しオペアンプOP1の反転入力端子に入力される。オペアンプOP1の非反転入力端子には、電源VDDとグランドGNDの間に直列接続した抵抗R1、R2の接続点の分圧された一定電圧が入力されている。そして、オペアンプOP1の出力は、抵抗R4を介し反転入力端子に接続されている。
従って、マイクロフォン10から入力されてくる音声信号はオペアンプOP1において、抵抗R3、R4の抵抗比に応じて反転増幅される。例えば、抵抗R3=10kΩ、抵抗R4=500kΩとすることで、増幅率50の増幅が行える。
オペアンプOP1の出力は、抵抗R5、コンデンサC2を介し、オペアンプOP2の非反転入力端子に入力される。オペアンプOP2の非反転入力端子には、電源VDDとグランドGNDの間に直列接続した抵抗R6、R7の接続点が接続され、抵抗R6、R7によって分圧された直流電圧にバイアスされている。オペアンプOP2の出力は、抵抗R8を介し反転入力端子に接続されて、この反転入力端子は、抵抗R9、コンデンサC3を介しグランドに接続されている。従って、オペアンプOP1の出力である音声信号はオペアンプOP2において、抵抗R9、R8の抵抗比に応じて非反転増幅される。例えば、抵抗R8=100kΩ、抵抗R9=10kΩとすることで、増幅率10の増幅が行える。
なお、オペアンプOP1、OP2は、ともに電源VDDと、グランドに接続され、電源VDDにより動作する。
オペアンプOP2の出力は、抵抗R10、コンデンサC4を介し、出力端に接続されている。また、出力端には、電源VDDとグランドGNDの間に直列接続した抵抗R11、R12の接続点が接続され、抵抗R11、R12によって分圧された直流電圧にバイアスされている。
従って、オペアンプOP2の出力である増幅された音声信号が所定の直流電圧にバイアスされて出力端から出力される。
なお、図2には、1つのチャンネル用の第1および第2増幅回路12、14のみを示したが、各チャンネルの第1および第2増幅回路12、14は同一の構成を有している。
ここで、第1および第2増幅回路12、14は、CMOSトランジスタを利用したICで構成する。これによって、回路素子を小さくすることができ、複数チャンネル用の増幅回路を1つの基板上に実装することが可能になる。また、オペアンプOP1、オペアンプOP2について、1つの電源VDDを利用して動作するようにしている。このため、負電源を必要とせず、単電源として、電源回路を小型化することができる。
ここで、第1および第2増幅回路12、14の増幅率は、内部の抵抗値の設定によって、決定できる。本実施形態では、第1増幅回路12の増幅率を50倍、第2増幅回路14の増幅率を10倍として、全体として500倍の増幅を行っている。これは、このような増幅率により、A/D変換器16に入力する音声信号の歪み、特に30Hz〜6kHzの歪みを小さく抑えられるからである。
表1に、第1および第2増幅回路12、14の増幅率を変更した場合の信号歪み(%)の大きさの実験結果を示す。なお、信号歪みは、300Hz近傍のTHD(Total Harmonic Distortion)で評価した。
このように、第1増幅回路12の増幅率を50倍、第2増幅回路14の増幅率を10倍とした場合に、他の場合に比べ信号歪みを小さくできることが分かる。すなわち、25倍−20倍で信号歪み1.02%、40倍−12.5倍で信号歪み0.88%、50倍−10倍で信号歪み0.42%、100倍−5倍で信号歪み2.11%であり、50倍−10倍で信号歪みが小さくできる。特に、本実施形態においては、音声信号は音声認識に利用される。この音声認識では、30Hz〜6kHz付近の波形から音声認識を行う。そこで、対象となる周波数において、波形が歪むと音声認識における誤認識が大きくなる。従って、この音声認識の対象となる周波数における信号歪みが小さいことは非常に重要である。本実施形態では、実際の回路により、この特性を調べ、第1および第2増幅回路12、14の増幅率を決定しており、これによって音声認識の前処理として、効果的な増幅が達成できる。
また、本実施形態では、第1および第2増幅回路12、14と、A/D変換器16を同一の基板に搭載した。従って、回路ボードの小型化が図れる。
さらに、本実施形態においては、第1増幅回路12を反転増幅器とし、第2増幅回路14を非反転増幅器としている。この組合せによって、500倍という増幅率を確保しながら、増幅信号についての30Hz〜6kHzにおける信号歪みを小さく抑えることができる。特に、反転増幅器のみとすると、回路は小さくなるが信号歪みが大きくなり、非反転増幅器のみにすると、回路が大きくなってしまう。従って、両者を組み合わせることが効果的である。
このようにして、本実施形態に係るアンプ回路において、多チャンネルマイク入力について、増幅して、デジタル信号に変換する回路を集積化し、小型で、音声認識に好適な信号歪みの小さな音声信号を得ることができる。
10 マイクロフォン、12,14 増幅回路、16 変換器。
Claims (3)
- マイクロフォンにより得られるアナログの音声信号を増幅し、得られた増幅信号をアナログデジタル変換したデジタル信号として出力するマイクアンプ回路であって、
前記音声信号を増幅する第1増幅回路と、
この第1増幅回路の出力をさらに増幅する第2増幅回路と、
この第2増幅回路の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、
を含み、
前記第1および第2増幅回路をCMOSトランジスタを用いて構成するとともに、これら増幅回路を前記A/D変換器とともに同一の基板上に搭載し、かつ前記第1増幅回路を反転増幅回路、前記第2増幅回路を非反転増幅回路で構成し、かつ前記第1増幅回路の増幅率を前記第2増幅回路の増幅率より大きくすることを特徴とするマイクアンプ回路。 - 前記第1増幅回路の増幅率をほぼ50倍、第2増幅回路の増幅率をほぼ10倍に設定することを特徴とするマイクアンプ回路。
- マイクロフォンにより得られるアナログの音声信号を増幅し、得られた増幅信号をアナログデジタル変換したデジタル信号として出力するマイクアンプ回路であって、
前記音声信号を増幅する第1増幅回路と、
この第1増幅回路の出力をさらに増幅する第2増幅回路と、
この第2増幅回路の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、
を含み、
前記第1増幅回路の増幅率と、前記第2増幅回路の増幅率は、音声認識に利用する周波数30Hz〜6kHzの信号歪みが小さくなるように設定されていることを特徴とするマイクアンプ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004039876A JP2005236380A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | マイクアンプ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004039876A JP2005236380A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | マイクアンプ回路 |
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JP2005236380A true JP2005236380A (ja) | 2005-09-02 |
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JP2004039876A Pending JP2005236380A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | マイクアンプ回路 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007281849A (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-25 | Sharp Corp | プレーヤシステム及び信号出入力切換方法 |
JP2011160394A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Alcor Micro Corp | コンピューターに用いられるビデオ/オーディオモジュール |
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2004
- 2004-02-17 JP JP2004039876A patent/JP2005236380A/ja active Pending
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