JP2005235561A - 負荷駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、離れている負荷の温度状態を把握し、高温環境下でも該負荷が適切に動作する負荷温度に抑制できる負荷電流に制御できる負荷駆動制御装置を提供する。
【解決手段】 負荷駆動制御装置は、負荷2に電流を供給する駆動手段3、負荷電流を制御する負荷電流制御手段11とを有し、検出手段7と負荷温度演算手段12を備える。検出手段は、駆動手段の駆動状態に係る関連情報を検出する。負荷温度演算手段は、検出された素子温度情報、周辺温度情報と、既知の駆動素子の内部抵抗値とに基づいて供給電流値を演算し、該供給電流値と出力端電圧値とに基づいて負荷抵抗値を演算し、該負荷抵抗値に対応する負荷温度を求める。負荷電流制御手段は、該負荷温度が所定範囲内になる負荷電流の値に制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機器に設けられた電動部品を負荷として、該負荷に駆動電流を供給する負荷駆動制御装置に関し、特に、該負荷と離れた場所に配置された制御装置側で、該負荷の温度状態を把握し、該負荷が高温環境下にあっても適切に動作するように、負荷温度に応じて負荷に供給される電流を制御することができる負荷駆動制御装置に関する。
最近では、マイクロコンピュータを使用して、機器の動作を最適制御することが多く行われている。例えば、自動車においても、マイクロコンピュータを有する電子制御装置(ECU)によって、自動車に搭載されたエンジンなどの機器が電子的に制御されるようになっている。
そこで、従来から使用されている機器の動作を最適に制御するための負荷駆動制御装置について、その代表的な概略構成を、図7に示した。同図の負荷駆動制御装置1は、負荷2に駆動電流を供給するように、負荷2が接続されている。負荷駆動制御装置1は、駆動手段3、電流制御手段4、そして、電流検出手段5を備えており、駆動手段3は、電流制御手段4からの指示に従って、負荷2に供給する駆動電流に関するオン・オフや、大きさを制御する。
電流検出手段5は、負荷2への駆動電流供給ラインに挿入された電流検出用抵抗6の両端電圧を検出し、その両端電圧値から負荷2に供給されている駆動電流の検出値を電流制御手段4に送信する。電流制御手段4は、送信された検出値に基づいて、許容負荷電流を超えると判断された場合には、供給する駆動電流を駆動手段3で制御する。
ここで、負荷2としては、種々の電動部品が対象となるが、例えば、自動車の場合には、エンジンなどの制御に用いられるリレー装置を挙げることができる。図8に、そのリレー装置を負荷として、制御装置がリレー装置の切換動作を制御する場合の回路構成を示した。
図8では、負荷2と駆動手段3との接続関係のみを示しており、負荷駆動制御装置1内の他の手段、さらには、電流供給ライン上の電流検出用抵抗6については、説明を簡単化するため、図示を省略している。図示された負荷2としてのリレー装置の例は、2つの接点S1、S2を有する2接点1回路構成の場合であり、駆動コイルLに通電されることによって、接点が切り換えられる。駆動コイルLは、駆動手段3を介して電源電圧VBを有する駆動電源に接続され、駆動手段3内のスイッチ素子SWの導通制御により、駆動コイルLに駆動電源から駆動電流が供給される。
この様に、負荷2をリレー装置とした場合、駆動手段3のスイッチ素子SWには、所定幅を有するオン・オフ信号が電流制御手段4から印加され、スイッチ素子SWの導通期間中だけ、駆動電流が駆動コイルLに供給され、その期間の間、接点S1、S2のどちらかに切り換えられるように制御される。
ところで、リレー装置の場合、駆動コイルLに通電されることによる駆動コイル自身も発熱するため、自動車のエンジンルームのように、高温環境下で使用されるときには、リレー装置がさらに高温となって、接点が溶着する現象が発生することがある。そこで、この現象を回避するためには、駆動コイルLに供給される駆動電流の大きさが制限される。
図9に、負荷の利用温度範囲に対する駆動コイルに供給できる負荷電流の許容範囲を説明するグラフを示した。同図に示されたグラフでは、横軸は、駆動コイルの雰囲気温度TL〔℃〕を、そして、縦軸は、負荷電流I〔A〕を表している。ここで、リレー装置固有の特性として、供給できる負荷電流と雰囲気温度の関係には、温度上昇に伴う接点の溶着現象の発生するボーダーラインがあり、図9において、このボーダーラインをBとして表示した。
図9のグラフからは、リレー装置の雰囲気温度が低ければ、大きな駆動電流を駆動コイルに供給し、駆動コイルが発熱しても、接点溶着現象は発生することがないが、高温雰囲気になると、接点溶着現象が起こりやすくなり、従って、この場合には、駆動電流を低く抑える必要があることが分かる。
そこで、自動車のエンジンルームなどのように、常温から高温までの広い範囲で変化する環境下で、リレー装置を確実に動作させるには、図9に示されるように、温度T1から温度T2までの広い利用範囲を想定して、負荷駆動制御装置の駆動手段を設計することになる。このとき、リレー装置の駆動コイルに供給できる駆動電流に対する最小許容駆動電流ILmaxは、温度T2によって決まり、その大きさは、電流I2となる。
これに対して、リレー装置を動作させるために要求される駆動電流ILが、リレー装置固有のものとして電流I1以上であるとすると、結果として、温度T1から温度T2までの広い範囲に適用できるようにするためには、図9において斜線が施されているように、駆動手段から供給される駆動電流は、電流I2以下であり、かつ、電流I1以上の狭い範囲に入る大きさに設計される必要がある。
図7に示された負荷駆動制御装置の場合には、駆動電流供給ラインに挿入された電流検出用抵抗6によって検出された電流値に基づいて、負荷2に供給される駆動電流が設定された許容駆動電流値を超えると、駆動手段3を制御して、駆動電流を下げるものであった。これに対して、コイルを有する負荷に供給する電流を制御する場合において、コイル電流とコイル電圧とにより求めたコイル温度、コイル抵抗値、発熱量に対応するドライバ消費電力量に基づいて電流制御を行うことが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、コイルを有する負荷に供給する電流を制御する場合において、コイル電流とコイル電圧とにより求めたコイル抵抗値からコイル温度を求めて電流制御を行うことも提案されている(例えば、特許文献2、3を参照)。
特開平11−98681号公報 特開平8−132914号公報 特開平6−166189号公報
以上に説明したような従来技術による負荷駆動制御装置では、例えば、負荷として、自動車のエンジンなどの動作を制御するためのリレー装置を動作させる場合、リレー装置における接点溶着現象が発生しないように、リレー装置を動作させる駆動電流に対して、周辺環境に合わせ、負荷の利用温度範囲を常温から高温までの広い範囲で規定せざるを得なかった。そのため、その規定された範囲内での最小許容駆動電流値を超えないように、かつ、リレー装置の動作に要求される駆動電流値を保てるように、負荷駆動制御装置を設計する必要があった。
その結果、負荷駆動制御装置の設計にあたって、これらの要件を満足させるには、制御装置を構成する部品に対して、精度の高いものが要求され、コストが嵩むものとなるばかりでなく、負荷駆動制御装置の設計が、制限的なものとなり、設計自由度に乏しいという問題がある。また、高精度の部品で負荷駆動制御装置を構成しても、負荷のリレー装置の環境温度が高くなり、規定した利用温度範囲外となってしまうことがある。そのときには、駆動電流が最小許容駆動電流値を超えることになるため、リレー装置に接点溶着が発生してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、機器に設けられた電動部品を負荷とした場合に、該負荷と離れた場所に配置された制御装置側で、該負荷の温度状態を把握し、該負荷が高温環境下にあっても適切に動作するように負荷温度を抑制し、負荷温度に応じて負荷に供給される電流を制御することができる負荷駆動制御装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明では、負荷に電流を供給する駆動手段と、該駆動手段の供給電流を制御する制御装置とを有する負荷駆動制御装置において、前記駆動手段の駆動状態に係る関連情報を検出する検出手段を有し、前記制御装置は、検出された前記関連情報に基づいて前記負荷の温度情報を取得し、該温度情報に従って、前記負荷の温度が所定範囲内になる前記供給電流の値に制御することとした。
そして、前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子に係る素子温度情報と、該駆動手段に係る周辺温度情報と、該駆動手段の出力端電圧情報とを含み、前記制御装置は、前記素子温度と、前記周辺温度と、前記駆動素子の内部抵抗値とに基づいて前記供給電流値を演算し、該供給電流値と前記出力端電圧値とに基づいて前記負荷抵抗値を演算し、該負荷抵抗値に対応する前記負荷の温度を求めるようにした。
また、前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子に係る素子温度情報と、該駆動手段に係る周辺温度情報を含み、前記制御装置は、前記素子温度と、前記周辺温度と、前記駆動素子の内部抵抗値とに基づいて前記供給電流値を演算し、該供給電流値と電源電圧値と前記駆動素子の内部抵抗値とに基づいて前記駆動手段の出力端電圧値を演算し、該出力端電圧値と前記供給電流値に基づいて前記負荷の抵抗値を演算し、該負荷抵抗値に対応する前記負荷の温度を求めるようにした。
また、前記記負荷が、抵抗成分と誘導成分を有するものとし、前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子の通電時間に対応する供給電流変化情報及び該駆動手段の出力端電圧変化情報を含み、前記制御装置は、所定時間において検出された供給電流値と出力端電圧値に基づいて、供給電流に係る時間変化関数から前記負荷の抵抗値を演算し、該抵抗成値に対応する前記負荷の温度求めるようにした。
前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子に係る素子温度情報を含むものとし、前記制御装置が、検出された前記素子温度に対応する前記駆動素子に係る内部抵抗値を求めるようにした。
また、前記負荷は、高温環境内に設置された機器における電動コイルであり、前記制御装置は、前記高温環境と異なる場所に配置された電子制御装置のドライバコントロール部であることとし、さらには、前記電動コイルが、リレー装置の接点切換駆動コイルであることとした。
以上のように、本発明では、制御装置が負荷の温度情報を求めるために、負荷駆動制御装置内の駆動手段に備えられた検出手段から該駆動手段に係る関連情報を取得し、該関連情報に基づいて、制御装置が該関連情報に基づいて負荷の温度情報を算出するようにしたので、特別に、検出用素子を駆動電流の供給ラインに設けることなく、負荷が置かれた環境の温度の変化に応じた、負荷の駆動に最適な駆動電流に制御することができる。
また、駆動手段に備えられた検出手段から該駆動手段に係る関連情報を取得し、該関連情報に基づいて、制御装置が該関連情報に基づいて負荷の温度情報を算出するようにしたので、負荷が置かれた環境における利用温度範囲に影響を受けることがなく、負荷駆動制御装置を設計する際に、その設計自由度を狭められることがない。
そして、制御装置側で、負荷の温度情報を求め、該温度情報に基づいて負荷に供給する駆動電流を制御しているので、負荷の環境における温度が利用温度範囲外になったとしても、負荷の温度上昇を抑制することができ、例えば、該負荷がリレー装置を作動させる駆動コイルの場合には、高温環境下における接点溶着を確実に防止できる。
また、駆動手段に係る関連情報に基づいて負荷の温度情報が制御装置側で求められるので、駆動電流を供給すべき負荷が、駆動手段から遠隔に配置され、対象負荷との距離が異なっていても、その距離に関係なく共通の負荷駆動制御装置を用意すればよく、或いは、対象負荷が異なる高温環境下に置かれていても、共通の負荷駆動制御装置を用意すればよい。
また、駆動手段に設けられた検出手段から、関連情報として、駆動手段に含まれる駆動素子に係る素子温度情報、該駆動手段に係る周辺温度情報、該駆動手段の出力端電圧情報を取得し、これらの情報に基づいて制御装置内で負荷の温度情報を求めているので、駆動手段が負荷と離れていても、負荷の温度状態を確実に把握でき、その温度状態に合った最適値の駆動電流を供給することができる。さらに、負荷の温度情報を求める際に、駆動手段の内部温度の変化も考慮するようにしたので、負荷と制御装置とが異なる温度の環境下にあっても、負荷に供給する駆動電流に対する制御の精度を向上することができる。
次に、本発明に係る負荷駆動制御装置の実施形態について、図1乃至図6を参照しながら説明する。先ず、図1に、本実施形態による負荷駆動制御装置の基本的構成を示した。同図において、図7に示された従来技術による負荷駆動制御装置の構成と同様の部分には、同じ符号が付されている。
図1に示された本実施形態の負荷駆動制御装置1に、負荷2に駆動電流を供給する駆動手段3が備えられている。この駆動手段3は、電子制御装置(ECU)に含まれるドライバコントロール部によって制御される。このドライバコントロール部の負荷電流制御手段11が、駆動手段3に含まれている駆動素子、例えば、FETのスイッチ動作を制御する。この駆動素子のスイッチ動作により、負荷2に駆動電源から駆動電流が供給される。これまで説明してきた負荷駆動制御装置1の構成は、図7に示した従来の負荷駆動制御装置と同じである。
図1に示された負荷駆動制御装置1が、従来のものと異なるところは、駆動手段3に関係する情報を検出する検出手段7を設け、ドライバコントロール部内に備えられた負荷温度演算手段12が、検出手段7によって検出された駆動手段3に係る関連情報に基づいて、負荷2に係る温度情報を演算によって求めるようにしたことである。そして、求められた温度情報により負荷の温度を推定し、負荷の利用温度範囲に応じて最小許容負荷電流ILmaxを超えないように、且つ、負荷の動作に要求される電流値の駆動電流を供給できるように、負荷電流制御手段11が、駆動手段3を制御する。
ここで、負荷2を、種々の電動部品が対象となるが、例えば、自動車の場合には、エンジンなどの制御に用いられるリレー装置とすることができるが、バルブなどに備えられているアクチュエータへの駆動電流の供給にも適用することができる。環境温度の変化や、更には、動作時の通電による負荷自身の発熱がその負荷の温度を変化させ、動作特性に影響する結果、負荷が誤動作してしまうような場合には、好適である。
次に、負荷駆動制御装置1のドライバコントロール部における負荷演算手段12の温度情報に係る演算の仕方によって実施例1乃至4に分け、以下に、負荷駆動制御装置における負荷温度の推定について説明する。
図2に、実施例1に係る負荷駆動制御装置1の構成の概要を示した。その構成は、図1に示された負荷駆動制御装置1と同様であるが、負荷温度演算手段12に駆動手段3の関連情報を供給する検出手段7が、具体的に、素子温度検出手段71、雰囲気温度検出手段72、駆動端電圧検出手段73を有していることを示している。
ここで、実施例1における負荷の温度を推定する演算の原理について説明する。駆動手段3の関連情報として、駆動素子のジャンクション温度TjD、雰囲気温度TaD、駆動手段3の出力である駆動端電圧VLを選択する。これらの温度又は電圧の情報は、通常、自動車搭載機器を制御するECUであれは、モニタする機能を持っているので、特別に、素子温度検出手段71、雰囲気温度検出手段72、駆動端電圧検出手段73を新たに備えなくとも、それらの情報を取得することは可能である。
そこで、駆動手段3から供給されている駆動電流をIL、その時の駆動手段3での消費電力をPwDとし、さらに、既知である駆動手段3の駆動素子における熱抵抗成分をRth、抵抗成分をRDとする。そうすると、駆動素子のジャンクション温度TjDは、
TjD=TaD+Rth・PwD ・・・ (1)
と表せる。ここで、消費電力PwDは、
PwD=(IL)2・RD ・・・ (2)
である。そこで、TjD、TaD、Rthの値は既知であり、式(1)及び式(2)から、駆動手段3が供給している駆動電流ILを求めることができる。これにより、従来の負荷駆動制御装置のように、電流検出用の抵抗を電流供給ラインに挿入する必要がなく、制御装置内部で演算により負荷へ供給している駆動電流を測定できる。
次いで、負荷2の抵抗をRL、負荷2の駆動電圧を駆動手段3の駆動端電圧として、これをVLとすると、RL=VL/ILの関係にあるので、駆動手段3の駆動端電圧VLを知ることにより、前述で求めた駆動電流ILによって演算すると、負荷抵抗RLを求めることができる。
ところで、負荷2の負荷抵抗の値は、一般に、負荷の温度TLに対して変化する特性を持っているので、予め、負荷2に関する抵抗−温度(RL−TL)特性を測定しておき、その特性を、例えば、テーブルにして格納しておく。そこで、求められた負荷抵抗RLに基づいて、該特性から負荷温度TLを読み出す。この読み出された温度を、現在の駆動電流ILを供給中の負荷温度TLとする。
この様に、制御装置側で負荷温度を直接測定しなくとも、制御装置側で得た情報のみで、負荷温度TLを推定することができるので、ドライバコントロール部に備えられた負荷温度演算手段12に上述の演算手順をプログラムしておくことにより、負荷温度演算手段12は、素子温度検出手段71からの素子温度情報、雰囲気温度検出手段72からの雰囲気温度情報、駆動端電圧検出手段73からの駆動端電圧情報に基づいて負荷温度TLを演算でき、その演算結果を負荷電流制御手段11に送信できる。
負荷電流制御手段11は、負荷温度演算手段12から送信された負荷温度TLが、適正範囲に入るように、駆動手段3の駆動素子を制御して、駆動電流ILの大きさを調整する。例えば、負荷2が、リレー装置である場合には、求めた負荷温度TLがリレー接点を溶着しない範囲になるように、駆動電流ILの大きさが調整され、且つ、リレー装置の動作に必要な大きさに保持できるように制御される。
以上のように、負荷温度が、装置内で取得した情報により演算されるので、負荷2が、負荷駆動制御装置1から遠隔の位置に置かれていても、或いは、高温環境下に置かれていても、プログラムの設定値を変更するだけで対処可能となる。
実施例2に係る負荷駆動制御装置の構成が、図3に示されている。同図に示された負荷駆動制御装置1には、図2に示された実施例1に係る負荷駆動制御装置1と同様の部分には、同じ符号を付した。
実施例2に係る負荷駆動制御装置1が、実施例1のものと異なるところは、検出手段7として、素子温度検出手段71と雰囲気温度検出手段72を備えているが、駆動端電圧検出手段73を備えていないところである。
実施例2に係る負荷駆動制御装置1のドライバコントロール部に備えられた負荷温度演算手段12における負荷温度TLを求める基本的な演算手順は、実施例1で述べた演算手段と変りがない。実施例1では、RL=VL/ILの関係を利用して、負荷抵抗RLを求める際に、駆動端電圧検出手段73によって検出された駆動端電圧VLを用いていた。これに対して、実施例2では、電源電圧が既知であることに注目して、この電源電圧VBから駆動端電圧VLを演算することにした。
先ず、前出の式(1)及び式(2)によって、駆動電流ILが求められる。そこで、駆動端電圧VLについては、電源電圧VBが既知であるとすれば、VL=VB−IL・RDの関係を利用して演算することができる。電源電圧VBについて、通常、自動車搭載機器を制御するECUであれは、モニタする機能を持っているので、これを利用することができる。
この後においては、実施例1の場合と同様に、RL=VL/ILの関係にあるので、求められた駆動端電圧VLと、前述のように、求めた駆動電流ILとによって演算することができ、負荷抵抗RLを求めることができる。そこで、求められた負荷抵抗RLに基づいて、該特性から負荷温度TLを読み出す。この読み出された温度を、現在の駆動電流ILを供給中の負荷温度TLとする。この後の負荷電流制御手段11の駆動手段3に対する制御は、実施例1の場合と同様である。
実施例1及び実施例2では、駆動手段3における素子温度情報、雰囲気温度情報、そして駆動端電圧に基づいて、負荷温度を推定する演算手法が用いられたが、実施例3では、例えば、リレー装置を動作させる駆動コイルを負荷とした場合のように、負荷に誘導成分が存在すると、負荷電圧の変化と負荷電流の変化とに、時間的なずれがあることに着目して、駆動端電圧VLの変化量ΔVLと、駆動電流ILの変化量ΔILを検出することとした。
そこで、それらの変化量を検出すれば、負荷温度TLを推定できる原理を説明する。図4に、負荷電圧VLの時間に対する変化と、負荷電流ILの時間に対する変化とを表す波形図を示した。リレー装置を動作させる駆動コイルを負荷とした場合、その負荷の等価回路は、抵抗成分RLとインダクタンスLとの直列接続体として表せる。ところで、抵抗成分RLは、抵抗−温度(RL−TjL)特性を有しており、負荷温度TjLの変化に応じて変化するが、インダクタンスLは、温度特性を有しない。この抵抗成分RLについて、予め、測定しておき、テーブルなどでデータを格納しておく。
ここで、駆動手段3の駆動素子が時間t1でオンにされ、時間t2でオフにされ、このオン・オフが繰り返されたとする。負荷電圧の変化は、図4に示されるように、時間t1とt2の期間には、VLの大きさとなる矩形波となり、一方、負荷電流の変化は、図4に示されるように、インダクタンスLの作用によって、時間t1で0から立ち上がり、時間t2でILに達する鋸歯状波形となる。
負荷電圧は、駆動素子のオン・オフ動作に従って、0とVLとを繰り返す変化をするが、駆動素子のオン時における負荷電流ILの時間的変化の関数は、
IL=(VL/RL)(1−e-RL・t/L) ・・・ (3)
と表せる。そこで、時間t1からと時間t2までにおける負荷電圧の変化量ΔVLと、負荷電流の変化量ΔILとを検出できれば、負荷抵抗RLを求められる。変化量ΔVLは、時間t2における負荷電圧VLであり、変化量ΔILは、時間t2における負荷電流ILである。この検出された変化量ΔVLと、変化量ΔILとに基づいて、式(3)により、負荷抵抗RLが算出される。ここで、負荷抵抗RLを求めることができれば、上述したように、予め用意された負荷に係る抵抗−温度特性に従って、負荷温度を推定することができる。
図5に、実施例3に係る負荷駆動制御装置の概略構成を示した。この負荷駆動制御装置1の基本的構成は、図1に示された負荷駆動制御装置1の構成と同様であるが、実施例3の負荷駆動制御装置1では、検出手段7として、駆動端電圧検出手段73、駆動電流検出手段74を有し、ドライバコントロール部に、負荷抵抗値演算手段13が追加されている。実施例3において、負荷抵抗値が演算された後に、負荷温度を推定し、この負荷温度に従って駆動手段3を制御することは、実施例1及び2の場合と同様である。
実施例3の負荷駆動制御装置1では、負荷抵抗値を上述の式(3)に従って、制御装置側で演算できるように、負荷電圧VLを、駆動端電圧検出手段73で検出し、負荷電流ILを駆動電流検出手段で検出するようにした。駆動端電圧検出手段73には、通常のECUに備えられているモニタ機能を利用し、駆動端電圧VLを検出できる。駆動電流検出手段74には、前述した式(1)及び式(2)に従って、駆動電流ILを演算する手法を採用できる。この様に、駆動電流ILが演算で求められる場合には、駆動端電圧検出手段73に、実施例2で説明した、既知の電源電圧VBから、VL=VB−IL・RDに従って演算する手法を採用できる。
そこで、負荷抵抗値演算手段13は、負荷電流制御手段11から駆動手段3の駆動素子に関する駆動時間を取得するようにされているので、図4に示される例であれば、駆動端電圧検出手段73から時間t2における駆動端電圧値VLを取得し、さらに、駆動電流検出手段74から時間t2における駆動電流値ILを取得する。次いで、負荷抵抗値演算手段13は、取得できた駆動端電圧値VLと駆動電流値ILとにより、上述の式(3)に従って、負荷2の負荷抵抗値RLを演算する。
負荷2の負荷抵抗値RLが求められた後では、実施例3に係る負荷駆動制御装置1のドライバコントロール部に備えられた負荷温度演算手段12における負荷抵抗値RLから負荷温度TLを求める基本的な演算手順は、実施例1で述べた手順と変りがない。そして、負荷電流制御手段11の動作についても、同様である。
これまでの説明では、実施例1乃至3の負荷駆動制御装置1に備えられた駆動手段3に含まれる駆動素子、例えば、FETによるスイッチ素子の内部抵抗RDは、既知の一定値を有するものとした。しかし、実際には、このスイッチ素子の内部抵抗RDは、温度が高くなると抵抗値が増大するという温度に依存した特性を持っている。例えば、エンジンルーム内に負荷駆動制御装置が設置されるような場合には、該制御装置は、常温から高温まで変化する環境下に置かれることになるので、制御装置が冷却されていても、スイッチ素子には、温度変化がある。
そのため、スイッチ素子の内部抵抗RDは、温度の影響を受けて変化することになるので、実施例1及び2の場合のように、負荷抵抗RLを演算で求める過程において、内部抵抗RDを既知の一定値としたのでは、実際の負荷抵抗値に誤差が発生し、負荷温度の推定に影響を与える。
そこで、実施例4に係る負荷駆動制御装置では、実施例1及び2の負荷駆動制御装置において、負荷抵抗RLを演算で求める過程で、内部抵抗RDを既知の一定値とせず、内部抵抗RDの抵抗値を温度補正し、内部抵抗RDの素子温度TjDに対する変動に対応することとした。
実施例4に係る負荷駆動制御装置の構成を、図6に示した。図6に示された負荷駆動制御装置1は、実施例1又は実施例2の負荷駆動制御装置1の構成を基本としており、図1のものと同様に、図6の負荷駆動制御装置1も、駆動手段3、ドライバコントロール部としての負荷電流制御手段11及び負荷温度演算手段12、検出手段7を備えている。特に、内部抵抗RDの抵抗値を温度補正することの説明をする都合上、図6では、ドライバコントロール部において、負荷抵抗値演算手段13と駆動部抵抗値演算手段14が追加された様子を図示し、一部の構成を省略している。
実施例4において、スイッチ素子の内部抵抗RDの温度補正を実現するために、検出手段7として備えられている素子温度検出手段71によって、スイッチ素子のジャンクション温度TjDを検出する。前述したように、スイッチ素子の内部抵抗RDが、温度に依存することは知られているので、予め、その抵抗−温度特性を測定しておき、例えば、テーブルにして格納しておく。
そこで、駆動部抵抗値演算手段14は、検出されたジャンクション温度TjDに基づいて、その抵抗−温度特性から当該温度に対応する抵抗値を求める。そして、負荷抵抗値演算手段13は、求められた内部抵抗RDに基づき、前出の式(1)及び式(2)に従って、負荷電流である駆動電流ILを演算し、そして、RL=VL/ILの関係を利用して、負荷抵抗RLを演算することができる。この負荷抵抗RLが求められた後の負荷電流制御の様子は、実施例1又は実施例2の場合と同様である。
以上のようにして、実施例4の負荷駆動制御装置では、素子温度検出手段から得られるジャンクション温度TjDに基づいて、駆動手段の駆動素子における内部抵抗値を温度に応じて補正するようにしたので、負荷抵抗値の演算における駆動部の温度変動に対応することになり、負荷温度の推定の確度を高め、より適切な駆動電流に制御することができる。
本発明に係る負荷駆動制御装置の基本的な実施形態における概略構成を説明する図である。 実施例1による負荷駆動制御装置の概略構成を説明する図である。 実施例2による負荷駆動制御装置の概略構成を説明する図である。 実施例3に関わる負荷抵抗値の算出原理を説明する波形図である。 実施例3による負荷駆動制御装置の概略構成を説明する図である。 実施例4による負荷駆動制御装置の概略構成を説明する図である。 従来技術による負荷駆動制御装置の概略構成を説明する図である。 負荷と負荷駆動手段に関する具体例を説明する図である。 図8に示された負荷に供給できる利用温度範囲に対する負荷電流の許容範囲を説明する図である。
符号の説明
1…負荷駆動制御装置
2…負荷
3…駆動手段
4、11…電流制御手段
5…負荷電流検出手段
6…電流検出素子
7…検出手段
12…負荷温度演算手段
13…負荷抵抗値演算手段
14…駆動部抵抗値演算手段
71…駆動素子温度検出手段
72…駆動素子雰囲気温度検出手段
73…駆動端電圧検出手段
74…駆動電流検出手段

Claims (7)

  1. 負荷に電流を供給する駆動手段と、該駆動手段の供給電流を制御する制御装置とを有する負荷駆動制御装置において、
    前記駆動手段の駆動状態に係る関連情報を検出する検出手段を有し、
    前記制御装置は、検出された前記関連情報に基づいて前記負荷の温度情報を求め、該温度情報に従って、前記負荷の温度が所定範囲内になる前記供給電流の値に制御することを特徴とする負荷駆動制御装置。
  2. 前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子に係る素子温度情報と、該駆動手段に係る周辺温度情報と、該駆動手段の出力端電圧情報とを含み、
    前記制御装置は、前記素子温度と、前記周辺温度と、前記駆動素子の内部抵抗値とに基づいて前記供給電流値を演算し、該供給電流値と前記出力端電圧値とに基づいて前記負荷の負荷抵抗値を演算し、該負荷抵抗値に対応する前記負荷の温度を求めることを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動制御装置。
  3. 前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子に係る素子温度情報と、該駆動手段に係る周辺温度情報を含み、
    前記制御装置は、前記素子温度と、前記周辺温度と、前記駆動素子の内部抵抗値とに基づいて前記供給電流値を演算し、該供給電流値と電源電圧値と前記駆動素子の内部抵抗値とに基づいて前記駆動手段の出力端電圧値を演算し、該出力端電圧値と前記供給電流値に基づいて前記負荷の負荷抵抗値を演算し、該負荷抵抗値に対応する前記負荷の温度を求めることを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動制御装置。
  4. 前記負荷が、抵抗成分と誘導成分を有し、
    前記関連情報は、前記駆動手段に含まれる駆動素子の通電時間に対応する供給電流変化情報及び該駆動手段の出力端電圧変化情報を含み、
    前記制御装置は、所定時間において検出された供給電流値と出力端電圧値に基づいて、供給電流に係る時間変化関数から前記負荷の負荷抵抗値を演算し、該負荷抵抗値に対応する前記負荷の温度を求めることを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動制御装置。
  5. 前記制御装置は、検出された前記素子温度に対応する前記駆動素子に係る内部抵抗値を求めることを特徴とする請求項2又は3に記載の負荷駆動制御装置。
  6. 前記負荷は、高温環境内に設置された機器における電動コイルであり、
    前記制御装置は、前記高温環境と異なる場所に配置された電子制御装置のドライバコントロール部であることを特徴とする請求項4又は5に記載された負荷駆動制御装置。
  7. 前記電動コイルが、リレー装置の接点切換駆動コイルであることを特徴とする請求項7に記載の負荷駆動制御装置。
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