JP2005234350A - プロジェクタ装置および焦点調節方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高精度なオートフォーカスが可能なプロジェクタ装置を提供する。
【解決手段】 スクリーン1に投影した白画像と黒画像とに対応するセンサデータの差がしきい値よりも大きい位置に投影レンズ光学系8を駆動し、この位置で測定した測距データに基づいて投影レンズ光学系8を焦点位置に駆動している。すなわち、第1パッシブ測距装置30で測定した測距データが測定精度の高いデータであるか否かを判定して、測定精度が高い位置で測定したセンサデータを使用して焦点位置に投影レンズ光学系8を駆動する。このため投影レンズ光学系を精度よく合焦位置に移動させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はスクリーンに所望の画像を投影するプロジェクタ装置に関する。より詳細には、焦点自動調節機能(オートフォーカス(AF)機能)を備えたプロジェクタ装置およびこのプロジェクタ装置において適用される焦点調節方法に関する。
従来、プロジェクタ装置は、スクリーンに投影される画像の焦点がスクリーンに合うように調整するため、スクリーンまでの距離を測定し、測定した距離に基づいて投影レンズを合焦位置に駆動している。
パッシブ測距装置を用いて距離測定を行い、この距離情報に基づいて投影レンズを駆動してオートフォーカスを行う技術が特許文献1に記載されている。特許文献1で開示しているパッシブ測距装置を用いた距離測定方法は、一般的には位相差検出方式と呼ばれ、所定パターンの画像をスクリーンに投影し、スクリーンからの反射光を一対のラインセンサで受光する。この一対のラインセンサから出力される一対の画像信号の相対的な位置ずれ、すなわち位相差によりスクリーンまでの距離を求めている。
特許第3120526号公報
しかしながら、位相差検出方式による測距は、オートフォーカス開始時にスクリーンに投影した画像の合焦状態が良くない、すなわち焦点がスクリーンに全く合っていないと、パターンがぼやけて距離測定の精度、ひいてはオートフォーカスの精度が低下するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高精度なオートフォーカスが可能なプロジェクタ装置および焦点調節方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載のプロジェクタ装置は、複数色を含む画像をスクリーンに投影する投影レンズ光学系と、前記画像の前記スクリーンでの反射光を受光して、反射光量に応じたセンサデータを出力する測距部と、前記複数色に対応する前記センサデータの差が所定のしきい値よりも大きくなる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を第1の合焦位置に駆動する制御部と、を有することを特徴としている。
請求項1記載の発明は、スクリーンに投影した複数色に対応するセンサデータの差が所定のしきい値よりも大きくなる位置に投影レンズ光学系を駆動し、この位置でのセンサデータを用いて測定した測距データに基づいて投影レンズ光学系を第1の合焦位置に駆動している。すなわち、撮像部で測定して得られたセンサデータが測定精度の高いデータであるか否かを判定して、測定精度が高いと判定された位置で測定して得られた距離データにより合焦位置を特定している。このため投影レンズ光学系を精度よく合焦位置に移動させることができる。
請求項2記載のプロジェクタ装置は、請求項1記載のプロジェクタ装置において、前記制御部は、前記投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させて、前記センサデータの差が前記所定のしきい値よりも大きくなる測距可能位置を検出することを特徴としている。
請求項2記載の発明は、投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させて、センサデータの差がしきい値よりも大きくなる測距可能位置を検出している。従って、測距可能位置の検出にかかる時間を短縮し、短時間で投影レンズ光学系を合焦位置に駆動することができる。
請求項3記載のプロジェクタ装置は、画像をスクリーンに投影する投影レンズ光学系と、前記画像の前記スクリーンでの反射光を一対の受光センサ上に結像させて、反射光量に応じた一対のセンサデータを出力する撮像部と、前記一対のセンサデータを使用して相関演算を行う第1の演算部と、前記第1の演算部により算出した相関値の変化量が、所定の範囲内の値となる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を第1の合焦位置に駆動する制御部と、を有することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、相関値の変化量が、所定の範囲内の値となる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置でのセンサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を第1の焦点位置に駆動している。すなわち、撮像部で測定して得られたセンサデータが測定精度の高いデータであるか否かを判定して、測定精度が高いと判定された位置で測定して得られた距離データにより合焦位置を特定している。このため投影レンズ光学系を精度よく合焦位置に移動させることができる。
請求項4記載のプロジェクタ装置は、請求項3記載のプロジェクタ装置において、前記制御部は、前記投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させて、前記相関値の変化量が所定の範囲内となる測距可能位置を検出することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させて、相関値の変化量が、所定範囲内となる測距可能位置を検出している。従って、測距可能位置の検出にかかる時間を短縮し、短時間で投影レンズ光学系を合焦位置に駆動することができる。
請求項5記載のプロジェクタ装置は、請求項2または4記載のプロジェクタ装置において、前記制御部は、前記投影レンズ光学系を移動させる毎に、前記投影レンズ光学系の移動量を減少させることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、投影レンズ光学系を移動させる毎に、投影レンズ光学系の移動量を減少させている。従って、投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させていった場合に、一回の移動量を減少させていくことで投影レンズ光学系が測距可能位置を超えてしまうことがなく、測距可能位置の検出時間を短縮させることができる。
請求項6記載のプロジェクタ装置は、請求項1または3記載のプロジェクタ装置において、前記センサデータに基づいて前記画像のコントラスト値を算出する第2の演算部を有し、前記制御部は、前記第1の合焦位置の前後所定範囲に前記投影レンズ光学系を移動させて、得られた前記コントラスト値が最大となる位置を第2の合焦位置として検出することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、第1の合焦位置の前後所定範囲に投影レンズ光学系を移動させて、コントラスト値が最大となる位置に投影レンズ光学系を移動させている。従って、第1の合焦位置からさらにコントラスト値による焦点検出を行うので、焦点調節の精度をさらに高めることができる。また、当初からコントラスト値を算出して合焦位置の検出を行う場合と比較して、焦点調節時間を短縮することができる。
請求項7記載のプロジェクタ装置は、画像をスクリーンに投影する投影レンズ光学系と、前記画像の前記スクリーンでの反射光を受光して、反射光量に応じたセンサデータを出力する撮像部と、前記センサデータに基づいて前記画像の合焦状態を検出し、前記投影レンズ光学系を現在の位置よりも当該合焦状態が良くなる位置に駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動する制御部と、を有することを特徴としている。
請求項7記載の発明は、スクリーンに投影した画像の合焦状態が良くなる位置に投影レンズ光学系を駆動し、この位置で測定した測距データに基づいて投影レンズ光学系を合焦位置に駆動している。すなわち、撮像部で測定して得られたセンサデータが測定精度の高いデータであるか否かを判定して、測定精度が高いと判定された位置で測定して得られた距離データにより合焦位置を特定している。このため投影レンズ光学系を精度よく合焦位置に移動させることができる。
請求項8記載の焦点調節方法は、投影レンズ光学系により複数色を含む画像をスクリーンに投影するステップと、前記画像の前記スクリーンでの反射光を受光して、反射光量に応じたセンサデータを出力するステップと、前記複数色の画像に対応する前記センサデータの差を所定のしきい値と比較するステップと、前記センサデータの差が前記所定のしきい値よりも大きくなる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動するステップと、を有することを特徴している。
請求項8記載の発明は、スクリーンに投影した色画像、例えば白画像と黒画像とに対応するセンサデータの差がしきい値よりも大きくなる位置に投影レンズ光学系を駆動し、この位置で測定した測距データに基づいて投影レンズ光学系を合焦位置に駆動している。すなわち、撮像部で測定して得られたセンサデータが測定精度の高いデータであるか否かを判定して、測定精度が高いと判定された位置でのセンサデータを用いて測定して得られた距離データにより合焦位置を特定している。このため投影レンズ光学系を精度よく合焦位置に移動させることができる。
請求項9記載の焦点調節方法は、投影レンズ光学系により画像をスクリーンに投影するステップと、前記画像の前記スクリーンでの反射光を一対の受光センサ上に結像させて、反射光量に応じた一対のセンサデータを出力するステップと、前記一対のセンサデータを使用して相関演算を行い、得られた相関値の変化量が、所定の範囲内の値であるか否かを判定するステップと、前記相関値の変化量が所定範囲内の値となる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動するステップと、を有することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、相関値の変化量が、所定の範囲内の値となる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置で測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動している。すなわち、撮像部で測定して得られたセンサデータが測定精度の高いデータであるか否かを判定して、測定精度が高いと判定された位置でのセンサデータを用いて測定して得られた距離データにより合焦位置を特定している。このため投影レンズ光学系を精度よく合焦位置に移動させることができる。
本発明によれば、焦点位置の検出を高精度に行うことができるプロジェクタ装置および焦点調節方法を提供することができる。
次に添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
まず、図1を参照しながら本実施例のプロジェクタ装置2の構成について説明する。図1に示されるように本実施例のプロジェクタ装置2は、投影レンズ光学系8によりスクリーン1上に投影された画像の反射光を受光して、投影画像の焦点位置を判定するためのコントラスト値を算出する自動焦点検出装置20と、プロジェクタ装置2からスクリーン1までの距離をスクリーン1の左右方向(水平方向)の複数ポイントで測距する第1パッシブ測距装置30と、同じくプロジェクタ装置2からスクリーン1までの距離をスクリーン1の上下方向(垂直方向)の複数ポイントで測距する第2パッシブ測距装置40と、図示しないパーソナルコンピュータ等の機器から画像を入力して、スクリーン1に投影する表示データを出力する投影画像生成部6と、投影レンズ光学系8へ表示データを出力する表示駆動部7と、表示駆動部7により出力された表示データをスクリーン1上に投影する投影レンズ光学系8と、投影レンズ光学系8の焦点距離を変更するために、光軸に沿って投影レンズ光学系8を移動させるステッピングモータ等からなる光学系駆動部9と、プロジェクタ装置2の構成に必要なデータや命令を記憶したメモリ部10と、これら各部を制御する制御部5とを有している。
自動焦点検出装置20は、投影レンズ光学系8によりスクリーン1上に投影された画像の反射光を受光する受光センサ21と、受光センサ21から出力される電気信号に演算を行い、画像のコントラスト値を算出する演算部22とを有している。本実施例では、受光センサ21としてCCDラインセンサを適用している。
図2を参照しながら自動焦点検出装置20の演算部22の構成について説明する。図2に示されるように演算部22には、受光センサ21から入力した電気信号の高周波成分を取り出す高域通過フィルタ(HPF)22aと、高周波成分だけとなった輝度信号の振幅検波を行なう検波器22bと、検波器22bの検波出力をA/D変換し、ディジタル信号に変換するA/D変換器22cと、A/D変換器22cから出力されるディジタル信号を積分する積分器22dとを有している。積分器22dからは図3に示すような画像信号のコントラスト値が出力される。
画像信号の高周波成分に現れるコントラスト値は、図3に示されるように合焦位置でコントラスト値が最大となり、合焦位置から外れるに従ってコントラスト値が減少していくという特性を有している。この特性を利用して、投影レンズ光学系8により撮影される画像がスクリーン1上に像を結ぶ時の投影レンズ光学系8の位置(合焦位置)を求める(以下、この方法を山登りオートフォーカスと呼ぶ)。
次に、第1パッシブ測距装置30及び第2パッシブ測距装置40の構成について説明する。図4には、図1に示したプロジェクタ装置2を正面から見た構成図が示されている。プロジェクタ装置2の正面には投影レンズが設けられている。投影レンズは投影レンズ光学系(コンデンサレンズを含んでいてもよい)8に含まれ、投影レンズを介してスクリーン1上へ画像を投影する。
図4に示されるように第1パッシブ測距装置30は、プロジェクタ装置2の正面を構成する平面上で、水平方向に基線長aだけ離間して配置された一対のレンズ31a及び31bを備えた撮像部31を有している。同様に第2パッシブ測距装置40は、プロジェクタ装置2の正面を構成する平面上で、垂直方向に基線長bだけ離間して配置された一対のレンズ41a及び41bを備えた撮像部41を有している。第1パッシブ測距装置30は、図5(A)に示すように第1基準方向(プロジェクタ装置2の水平方向)に対するスクリーン1の傾斜角度θ1を算出するために、スクリーン1の水平方向の複数の測距位置までの距離を測距する。第2パッシブ測距装置40は、図5(B)に示すように第2基準方向(プロジェクタ装置2の垂直方向)に対するスクリーン1の傾斜角度θ2を算出するために、スクリーン1の垂直方向の複数の測距位置までの距離を測距する。なお、図5(A)には、プロジェクタ装置2及びスクリーン1を上から見た上面図が示され、図5(B)には、プロジェクタ装置2及びスクリーン1を側方から見た側面図が示されている。また、本実施例では、図4に示されるように撮像部31の基線長aに平行する方向をプロジェクタ装置2の第1基準方向と呼ぶ。また、撮像部41の基線長bに平行する方向をプロジェクタ装置2の第2基準方向と呼ぶ。
図6および図7を参照しながら撮像部31の構成について説明する。外部から入射した光を受光するレンズ31aの下には、焦点距離fだけ離間されてラインセンサ31cが配置されている。またレンズ31bの下には、焦点距離fだけ離間されてラインセンサ31dが配置されている。これらのラインセンサ31c,31dは、直線状に配列された複数の光検出素子を有する一対のラインCCDまたはその他のライン型撮像素子からなる。ラインセンサ31c,31dの構成を図7に示す。図7に示すラインセンサ31c,31dは、一対のラインセンサにより複数方向の距離を検出することが可能となる。図7に示すように、ラインセンサ31c、31dを複数に分割し、測距方向に応じて基準位置を複数設定することにより、1つの測距装置で複数方向の距離を検出することができる。すなわち、図7に示したようにラインセンサ31c中に複数の測距方向(本例ではR(右)、C(中央)、L(左)とする)に基づく複数の基準位置に応じた複数の測距演算領域(31cR、31cC、31cL)を設ける。同様にラインセンサ31d中に複数の測距方向(R、C、L)に基づく複数の基準位置に応じた複数の測距演算領域(31dR、31dC、31dL)を設ける。そして、測距方向で対応する1対の測距演算領域(31cRと31dR、31cCと31dC、31cLと31dL)中の部分映像データを使用して基準位置からのずれ量を求めることができる。
撮像部31は、レンズ31a及び31bを介してラインセンサ31c及び31d上に結像した画像について、図示しない出力部を介して画像の光量に応じた電気信号を直列的に出力する。なお、撮像部41の構成は撮像部31と同様であるため説明を省略する。
演算部32は、ラインセンサ31c,31dから出力される一対の画像信号のうちの少なくとも一方の画像信号を、所定のシフト範囲に渡って順次シフトさせながら相関値を演算する。演算部42も同様にラインセンサ41c,41dから出力される一対の画像信号のうちの少なくとも一方の画像信号を、所定のシフト範囲に渡って順次シフトさせながら相関値を演算し、この相関値に基づいて測定対象までの距離を演算する。
制御部5は、出力される投影画像のコントラスト値を自動焦点検出装置20から受け取って、投影レンズ光学系8の焦点がスクリーンに合う位置(合焦位置)を特定する。また、投影画像の合焦状態を検出して合焦状態が良い位置に投影レンズ光学系8があるか否か、すなわち第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40により測定精度の高い測距データが得られる位置に、投影レンズ光学系8があるか否かを判定する。測定精度の低いデータしか得られない位置であると判定した(合焦状態が良くない)時には、投影レンズ光学系8の焦点距離を変更して再度測定を行う。また、測定精度の高いデータが得られる位置であると判定した(合焦状態が良い)場合には、この位置で測距を行い、得られた測距データにより投影レンズ光学系8を焦点位置に移動させる。また、第1パッシブ測距装置30の測距演算結果に基づき、プロジェクタ装置2の第1基準方向に対するスクリーン1の傾斜角度を算出する。同様に第2パッシブ測距装置40の測距演算結果に基づき、プロジェクタ装置2の第2基準方向に対するスクリーン1の傾斜角度を算出する。これらの傾斜角度情報を基に台形歪みの形状を求め、スクリーン1に投影された画像とは逆の台形歪みを発生するための制御信号を投影画像生成部6に通知する。
投影画像生成部6は、外部のパソコン等の画像データ出力部から出力される画像データを入力し、入力した画像データを表示用データに変換して表示駆動部7に出力する。
表示駆動部7は、画像歪み補正部として機能し、制御部5が算出した第1基準方向および第2基準方向に対する傾斜角に基づき、不図示の投影レンズとしてのコンデンサレンズを含む投影レンズ光学系8を調整して、投影画像の台形歪みを補正する。また、表示駆動部7は、不図示の投影レンズのピント調整を自動的に行うオートフォーカス手段として機能する。投影レンズ光学系8は、所定の映像光をスクリーン1上に投影する。
次に、図6を参照しながら第1パッシブ測距装置(外光三角測距方式)30の動作原理を説明する。図6は、第1パッシブ測距装置30によりスクリーン1までの距離を測距する様子を示した図である。なお、第2パッシブ測距装置40の動作原理も第1パッシブ測距装置30と同様であるため説明を省略する。
図6(A)において、一対のレンズ31a及び31bが、プロジェクタ装置2の正面を構成する平面上に水平方向に延びた所定の基線長aだけ離間して配置されている。プロジェクタ装置2の正面を構成する平面の下には、これら一対のレンズ31a及び31bからそれらの焦点距離fだけそれぞれ離間され、基線長a方向に延びた一対のラインセンサ31c及び31dが配置されている。ラインセンサ31c及び31dは、その中央部分がそれぞれレンズ31a及び31bの光軸31ax及び31bx上にほぼ位置するように配置されている。これらラインセンサ31c及び31d上に、それぞれ対応するレンズ31a及び31bを介して距離測定(測距)対象のスクリーン1上のある位置の画像Tが結像される。図6(A)においては、スクリーン1上の測定位置Tが、異なる方向の光路A及びBを通って、それぞれのレンズ31a及び31bを介して、ラインセンサ31c及び31d上に結像されている。
測定位置Tが無限遠の位置に存在すると仮定した場合、一対のレンズ31a及び31bから焦点距離fにあるラインセンサ31c及び31d上には、測定位置Tがレンズ31a及び31bのそれぞれの光軸31ax及び31bxと交差する基準位置31cx及び31dxに結像されることになる。ここで測定位置Tが無限遠位置からレンズ31aの光軸31ax上の方向Aに沿って近づき、図6(A)に示す位置、すなわち、レンズ31aからスクリーン1までの距離LCに達すると、測定位置Tはラインセンサ31c上においては、基準位置31cx上に結像されたままであるが、ラインセンサ31d上においては、レンズ31bにより基準位置31dxから位相差(ずれ量)αだけずれた位置に結像される。
このとき、三角測距の原理から測定位置Tまでの距離LCは、LC=af/αで求められる。ここで、基線長aと焦点距離fは予め知られている既知の値であり、ラインセンサ31d上の基準位置31dxからの位相差(ずれ量)αを検出すれば、距離LCを測定できる。すなわち、スクリーン1までの距離を検出できる。これが外光三角測距のパッシブ型ラインセンサ測距装置の動作原理である。位相差(ずれ量)αの検出及びLC=af/αの演算は、図1で示した演算部32で実行される。
ラインセンサ31dの基準位置31dxからの位相差(ずれ量)αの検出は、一対のラインセンサ31c及び31dから出力される一対の画像データ信号列IL及びIRからそれぞれ抽出した部分画像データ群iLm及びiRnについて、演算部32が相関演算を行なうことにより検出する。
相関演算は、図6(B)に示すように、部分画像データ群iLm及びiRnを互いに重ねた時に最も一致度が高くなる領域を求める演算である。演算方法は、重ね合わせる部分画像データ群iLm及びiRnをラインセンサ31c及び31d上で相対的にずらしながら検出していく。図6(B)においては、一方のラインセンサ31cからの部分画像データ群iLmを基準位置31cxに位置を固定して、基準部として使用する。他方のラインセンサ31dからの部分画像データ群iRnは参照部として位置を一画素ずつずらして行き、基準部と最も一致度の高い部分画像データ群iRnを探す。
ラインセンサ31c、31dは複数の光電変換素子(画素)により構成され、各画素の出力をA/D変換、フィルタ処理することでセンサデータa1,a2,・・・,aNおよびb1,b2,・・・,bNが取り出されるものとする。このセンサデータからそれぞれ所定範囲の部分画像データ群iLm及びiRnのデータを抽出する。抽出の方法は部分画像データ群iLmを固定し、部分画像データ群iRnを1画素分ずつシフトさせていく。もちろん固定側とシフト側は逆であってもよい。抽出される一対の部分画像データ群iLm及びiRnのデータを用いて相関値F(n)を求める。
Figure 2005234350
(但し、n:シフト量、w:部分画像データ群内データ数、i:部分画像データ群内データナンバー、k:部分画像データ群の先頭センサデータナンバー)
この一対の部分画像データ群iLm及びiRnのデータの一致度が最も高くなるのは、部分画像データ群iRnを1画素分ずつシフトさせて求めたF(n)が極小値、つまりF(n)=Fminとなる場合で、そのときのシフト量n=nminが被写体像の相対的な位置ずれ量となる。図10(A)に部分画像データ群iRnを1画素ずつシフトしていった時のシフト量と相関値F(n)との関係を示す。このようにして、レンズ31aの光軸31axと同じ方向Aにある測定位置Tまでの距離LCを、位相差(ずれ量)αを検出することにより測定できる。
本実施例のプロジェクタ装置2は、所定パターンの画像をスクリーン1に投影してスクリーン1までの距離を測定する時に、所定パターンの画像の合焦状態を検出し、投影した所定パターンの画像の焦点が、第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40で測距可能な程度に合っているか否かを判定している。すなわち、投影される画像の焦点がスクリーン1に全く合っていないと、精度の高い測距データを得ることができず、オートフォーカスの精度が低下する。そこで、スクリーン1に投影された画像の焦点がまったく合っていない(合焦状態が悪い)と判定した場合には、投影レンズ光学系8を所定ステップ移動させて再度判定を行う。また、スクリーン1に投影された画像から精度のよい測距データを得ることができる(合焦状態が良い)と判定した場合には、測定した測距データによりスクリーン1までの距離を特定し、投影レンズ光学系8を合焦位置に駆動する。この位置で測定した距離データによりスクリーンまでの距離を特定し、投影レンズ光学系8を合焦位置に駆動する。なお、スクリーン1までの距離の測定に使用する測距装置は、第1パッシブ測距装置30と第2パッシブ測距装置40の両方を用いてもよいし、いずれか一方だけを使用してもよい。なお、以下では、第1パッシブ測距装置30を使用した場合を例に説明する。
精度のよい測距データが得られるか否かの判定方法について説明する。まず、図8に示す白色と黒色からなるパターンを含む所定パターンの画像をスクリーン1に投影する。白色パターンと黒色パターンではコントラストの差が大きいため、投影画像の焦点が合っているか否かを判定しやすい。また、本実施例では白色パターンと黒色パターンを含む画像を投影しているが、コントラストの差が出るものであればこれに限定されない。このようなパターンの画像をスクリーン1に投影して反射光を受光し、測距データの精度を判定する。スクリーン1からの反射光を第1パッシブ測距装置30で受光してセンサデータを得る。センサデータは、撮像部31から出力される画像の光量に応じた電気信号に、演算部32でA/D変換、フィルタ処理などを施すことで求められる。得られた白色パターンと黒色パターンとに対応するセンサデータの差を求め、これを予め設定したしきい値と比較する。
図9(A)に、投影画像の焦点がスクリーン1に合っている時に得られるセンサデータ(以下、このデータを基準値という)を示し、図9(B)に、投影画像の焦点が合っていない時に得られるセンサデータを示す。図8の1a〜1fが図9の1a〜1fに対応する。なお、基準値は、例えばプロジェクタ装置2の出荷前に、予め制御部5内に記憶させておく。
図9(A)に示すように、1a〜1b区間、1c〜1d区間、1e〜1f区間は、図8の黒色パターンの部分に相当し、センサデータの値はハイレベルとなる。一方、1b〜1c区間、1d〜1c区間は、図8の白色パターンの部分に相当し、センサデータの値はローレベルとなる。なお、A/D変換の方法によっては、黒色パターンがローレベル、白色パターンがハイレベルとなることもある。
図9(A)に示すセンサデータの基準値のハイレベルとローレベルとの差A1と、図9(B)に示す焦点が合っていない時のハイレベルとローレベルとの差A2とは異なっている。これは画像の焦点がスクリーンに合っていれば、投影された画像のコントラストが大きくなり、図9(A)に示すようにハイレベルとローレベルとの差が大きくなる。これに対し、画像の焦点が合っていなければ、投影された画像のコントラストが小さくなり、ハイレベルとローレベルとの差が小さくなる。この点に着目して本実施例では、白色パターンの反射光を受光した画素と、黒色パターンの反射光を受光した画素とのセンサデータの差を求め、これを予め設定したしきい値と比較する。センサデータの差がしきい値よりも小さければ、スクリーン1に投影された画像の黒色パターンと白色パターンとのコントラストが小さく、精度のよい測距データを得ることができないと判断できる。逆にセンサデータの差がしきい値よりも大きければ、スクリーン1に投影された画像のコントラストが大きく、精度のよい測距データを得ることができると判断することができる。
また精度のよい測距データが得られるか否かの判定方法の第2例として、相関値の変化量が所定の許容範囲内にあるか否かにより判定してもよい。図10(A)に、投影画像の焦点がスクリーン1に合っている時に得られる相関値とシフト量との関係を示し、図10(B)に投影画像の焦点がスクリーン1に合っていない場合の相関値とシフト量との関係を示す。投影画像の焦点がスクリーン1に合っている時には、図9(A)に示すように白色パターンと黒色パターンとのセンサデータの差が大きいため、相関値の傾きも図10(A)に示すように急峻な傾きとなる。一方、投影画像の焦点がスクリーン1にまったく合っていない場合には、図9(B)に示すように白色パターンと黒色パターンとのセンサデータの差が小さいため、相関値の傾きも図10(B)に示すように緩やかになる。
画像の焦点がスクリーン1に合っている時に得られる相関値の変化量(図10(A)に示すV字直線の傾きであって、基準値として制御部5に記録されている)と、測定して得られた相関値の変化量(本例では相関値に基づくV字直線の傾き)とを比較する。画像の焦点がスクリーン1に合っている時に得られる相関値の変化量から所定の許容範囲を設定し、測定して得られた相関値の変化量がこの許容範囲内にあるか否かを判定する。測定して得られた相関値の変化量が許容範囲内にない場合には、精度のよい測距データを得ることができないと判断できる。逆に、相関値の変化量が許容範囲内にある場合には、精度のよい測距データを得ることができると判定できる。
図11に示すフローチャートを参照しながらオートフォーカスの第1手順を説明する。まず、投影レンズ光学系8を初期位置に駆動する(ステップS1)。この位置は、投影画像の焦点が無限遠となる無限遠位置であってもよいし、逆に投影画像の焦点がプロジェクタ装置2から最も近い位置に合う最近位置であってもよい。投影レンズ光学系8を初期位置に駆動すると、この位置で所定パターンの画像をスクリーン1に投影する(ステップS2)。投影される画像は、図8に示すように白色パターンと黒色パターンとを含むパターンの画像である。スクリーン1に投影された画像の反射光を第1パッシブ測距装置1のラインセンサ31c、31dで受光する。ラインセンサ31c、31dから出力される反射光量に応じた電気信号にA/D変換、フィルタ処理などの演算を行い、センサデータを出力する(ステップS3)。第1パッシブ測距装置30の演算部32で算出されたセンサデータはメモリ部10に出力される。
制御部5は、メモリ部10からセンサデータを読み出して、画素位置から白色パターンの反射光を受光した画素と、黒色パターンの反射光を受光した画素のセンサデータの差を求め、予め設定したしきい値との比較を行い、測距可能か否かを判定する(ステップS4)。
白色パターンのセンサデータと、黒色パターンのセンサデータとの差がしきい値よりも小さい場合には(ステップS4/NO)、測距不可能と判定し、制御部5は図12(A)に示すように投影レンズ光学系8を現在の位置から1ステップ駆動する(ステップS5)。初期位置として無限遠位置を選択した場合には、最近位置の方向へ1ステップ駆動し、逆に最近位置を初期位置にした場合には、無限遠位置の方向へ1ステップ駆動する。また、本実施例では、ステップモータにより投影レンズ光学系8を駆動する場合を例に説明しているが、DCモータにより投影レンズ光学系8を駆動してもよい。この場合はDCモータへの通電時間により投影レンズ光学系8の駆動量を制御することができる。また、制御部5は、初期位置からの駆動ステップ数を常にカウントしている。メモリ部10には、距離情報と、この距離情報により投影レンズ光学系8を初期位置から合焦位置に駆動する時の駆動量を示すデータテーブルだけを備えているため、ステップ数をカウントする必要がある。
投影レンズ光学系8を1ステップ駆動すると、この位置で再度センサデータの判定を行う(ステップS3及び4)。以降、この処理を繰り返し、測距可能と判定される位置まで投影レンズ光学系8を駆動する。なお、投影レンズ光学系8は初期位置から一方向に移動させて、センサデータの差がしきい値よりも大きくなる位置を検出する。初期位置から一方向に移動させていくことで測距可能位置の検出にかかる時間を短縮し、短時間で投影レンズ光学系を合焦位置に駆動することができる。
センサデータの差がしきい値よりも大きく、精度のよい測距データが得られると判定すると(ステップS4/YES)、この位置で測距演算を行いスクリーン1までの距離を測定する(ステップS6)。なお、測距演算の詳細については、図6を参照しながら既に詳細に説明済みであるので、ここでは省略する。
測距により得られた距離データにより、投影レンズ光学系8を合焦位置に駆動させる(ステップS7)。このようにして高精度にオートフォーカスを行うことが可能となる。また、山登りオートフォーカスよりも処理時間を短縮させることができる。
次に、図13に示すフローチャートを参照しながらオートフォーカスの第2手順を説明する。本手順では、センサデータの判定を、相関値の変化量が許容範囲内にあるか否かにより判定する。
まず投影レンズ光学系8を初期位置に駆動する(ステップS10)。この初期位置は上述したように無限遠位置であってよいし最近位置であってもよい。次に、カウンタNのカウント数を1に設定する(ステップS11)。制御部5は、ステップモータのステップ数をカウンタNによってカウントしているが、このカウンタNを1に設定する。
次に、初期位置から所定パターンの画像をスクリーン1に投影する(ステップS12)。本手順でも投影される画像は、図8に示すように白色パターンと黒色パターンとを含むパターンの画像である。スクリーン1に投影された画像の反射光を第1パッシブ測距装置1のラインセンサ31c、31dで受光する。ラインセンサ31c、31dから出力される反射光量に応じた電気信号にA/D変換、フィルタ処理などの演算を行い、センサデータを算出する。さらに一対のラインセンサ31c,31dから出力される各センサデータに対し、部分画像データ群iLm及びiRnを設定し、この部分画像データ群iLm及びiRnのセンサデータを用いて相関値F(n)を求める。演算部32により求められた相関値は、メモリ部10に一端蓄積される(ステップS13)。
制御部5は、メモリ部10から相関値を読み出して投影画像の焦点が測距可能な程度にスクリーン1に合っているか否かを判定する(ステップS14)。判定方法は、投影画像の焦点がスクリーン1に正確に合っている時に得られる相関値の変化量から所定の許容範囲を設定し、測定して得られた相関値の変化量がこの許容範囲内にあるか否かを判定する。測定して得られた相関値の変化量が許容範囲内にない場合には(ステップS14/NO)、投影レンズ光学系8を1/Nステップ駆動して(ステップS15)、カウンタNの値を1加算する(ステップS16)。投影レンズ光学系8を駆動する方向は、上述したように初期位置として無限遠位置を選択した場合には最近位置の方向へ駆動する。また初期位置として最近位置を選択した場合には無限縁位置の方向へ駆動する。また、本実施例では、投影レンズ光学系8の駆動回数をカウントして、図12(B)に示すように駆動ごとに駆動量(ステップ幅)を減少させている。このような駆動方法を取ることで、投影レンズ光学系が測距可能位置を超えてしまうことがなく、測距可能位置の検出時間を短縮させることができる。本実施例においても、投影レンズ光学系8は初期位置から一方向に移動させていく。
投影レンズ光学系8を1ステップ駆動すると、この位置で再度センサデータの判定を行う(ステップS13及び14)。以降、この処理を繰り返し、測距可能と判定される位置まで投影レンズ光学系8を駆動する。
センサデータの差がしきい値よりも大きく、精度のよい測距データが得られると判定すると(ステップS14/YES)、この位置で測距演算を行いスクリーン1までの距離を測定する(ステップS17)。なお、測距演算の詳細については、図6を参照しながら既に詳細に説明済みであるので、ここでは省略する。測距によって求めた距離データにより投影レンズ光学系8を第1の焦点位置に駆動する(ステップS18)。この後、本実施例では図14に示すように第1の焦点位置から所定範囲内で山登りオートフォーカスを行い、第2の焦点位置を検出する(ステップS19)。図14に示されるように第1の焦点位置を基準として、投影レンズ光学系8を繰り込み方向、及び繰り出し方向の所定範囲にそれぞれ移動させ、コントラスト値の測定を行う。なお、繰り込み方向とは、図14に示されるように第1の焦点位置から初期位置の方向に投影レンズ光学系8を移動させる方向であり、繰り出し方向とは、逆に最近位置の方向へ投影レンズ光学系8を移動させる方向である。山登りオートフォーカスを行うことで焦点位置の検出精度をさらに高めることが可能となる。また第1の焦点位置の前後所定範囲内だけを山登りオートフォーカスするので処理時間を短縮させることができる。
図15に示されたフローチャートを参照しながら繰り込み方向の詳細測定の動作を説明する。まず、初期設定がされて、メモリ部10に記録されるMax_contI値、cont値、NiP値、及びN値がゼロにセットされる(ステップS21)。Max_contI値は、図14に示す繰り込み方向への詳細測定で、最大のコントラスト値を記録するものである。cont値は、繰り込み方向への詳細測定で算出されるコントラスト値を記録したものであり、NiP値は、コントラスト値が最大の時のステップ数を記録したものである。また、N値は、ステッピングモータを駆動するステップ数をカウントするカウンタのカウンタ値である。
まず、投影レンズ光学系8が、1ステップだけ初期位置方向に繰り込まれて、N値に1が加えられる(ステップS22)。次に、投影レンズ光学系8からスクリーン1上に投影された画像の反射光を受光センサ21で受光し、受光した反射光の受光量に応じた電気信号が出力される(ステップS23)。この電気信号は演算部22に送られ、フィルタ処理、A/D変換処理、積分処理などが施され(ステップS24)、画像のコントラスト値が算出される(ステップS25)。
制御部5は、演算部22によって算出されたコントラスト値を入力し、このコントラスト値(cont値)をMax_contI値と比較する(ステップS26)。Max_contI値は、先に測定されたコントラスト値の中で値が最大のコントラスト値を記録したものである。もし、cont値のほうが大きければ(ステップS26/YES)、Max_contI値にcont値が代入され、NiP値にN値が代入される(ステップS27)
そして、N値がNi_max値に達したかどうかが判定される(ステップS28)。Ni_max値は、予め設定された繰り込み方向のステップ数である。
また、cont値がMax_contI値よりも小さい場合には(ステップS26/NO)、保持したcont値に対する処理は行わずに、N値が最大繰り込みステップ数Ni_max値に達しているか否かが判定される(ステップS28)。
N値が最大繰り込みステップ数Ni_max値に達していた場合には(ステップS28/YES)、投影レンズ光学系8をNi_max値だけ最近位置方向に戻し、第1焦点位置へ戻す(ステップS29)。
次に、図16に示されたフローチャートを参照しながら繰り出し方向の詳細測定の動作を説明する。まず、初期設定がされて、メモリ部10に記録されるMax_contR値、cont値、NrP値、及びN値がゼロにセットされる(ステップS31)。Max_contR値は、図14に示す繰り出し方向への詳細測定で、最大のコントラスト値を記録したものである。cont値は、繰り出し方向への詳細測定で算出されるコントラスト値を記録したものであり、NrP値は、コントラスト値が最大の時のステップ数を記録したものである。また、N値は、ステッピングモータを駆動するステップ数をカウントするカウンタのカウンタ値である。
まず、投影レンズ光学系8が、1ステップだけ最近位置方向に繰り出されて、N値に1が加えられる(ステップS32)。次に、投影レンズ光学系8からスクリーン1上に投影された画像の反射光を受光センサ21で受光し、受光した反射光の受光量に応じた電気信号が出力される(ステップS33)。この電気信号は演算部22に送られ、フィルタ処理、A/D変換処理、積分処理などが施され(ステップS34)、画像のコントラスト値が算出される(ステップS35)。
制御部5は、演算部22によって算出されたコントラスト値を入力し、このコントラスト値(cont値)をMax_contR値と比較する(ステップS36)。Max_contR値は、先に測定されたコントラスト値の中で値が最大のコントラスト値を記録したものである。もし、cont値のほうが大きければ(ステップS36/YES)、Max_contR値にcont値が代入され、NrP値にN値が代入される(ステップS37)
そして、N値がNr_max値に達したかどうかが判定される(ステップS38)。Nr_max値は、予め設定された繰り出し方向のステップ数である。
また、cont値がMax_contR値よりも小さい場合には(ステップS36/NO)、保持したcont値に対する処理は行わずに、N値が最大繰り出しステップ数Nr_max値に達しているか否かが判定される(ステップS38)。
N値が最大繰り出しステップ数Nr_max値に達していた場合には(ステップS38/YES)、投影レンズ光学系8をNr_max値だけ初期位置方向に戻し、第1の焦点位置へ戻す(ステップS39)。
このようにして算出された繰り込み方向の詳細測定のコントラスト値と、繰り出し方向の詳細測定のコントラスト値とを比較する。比較の結果、コントラスト値が大きかったほうを真の焦点位置として、この第2の焦点位置へ投影レンズ光学系8を移動させる。
このように本手順では、第1の焦点位置からさらにコントラスト値による焦点検出を行うので、焦点調節の精度をさらに高めることができる。また、当初からコントラスト値を算出して焦点検出を行う場合と比較して、焦点調節時間を短縮することができる。
なお、上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但しこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述したオートフォーカスの手順では、投影レンズ光学系8を初期位置に駆動してから一方向に駆動していたが、初期位置には駆動せずに現在の投影レンズ光学系8の位置から処理を開始してもよい。この場合、投影レンズ光学系の位置を検出または記憶する手段を別途設ける必要がある。また投影画像の焦点が測距可能な程度に合っているか否かを判定する2つの方法は、上述したオートフォーカスの第1の手順と第2の手順のいずれにも適用することができる。
プロジェクタ装置2の構成を示す図である。 自動焦点検出装置20の演算部22の構成を示す図である。 山登りオートフォーカスについて説明するための図である。 プロジェクタ装置を正面から見た構成を示す図である。 (A)はスクリーン1の水平方向に対する傾斜角度を説明するための図であり、(B)はスクリーン1の垂直方向に対する傾斜角度を説明するための図である。 パッシブ測距装置によりスクリーンを測距する様子を示した図である。 ラインセンサの構成を示す図である。 スクリーンに投影される所定パターンの画像を示す図である。 投影画像の焦点が合っている時と合っていない時のセンサデータの値を示す図である。 投影画像の焦点が合っている時と合っていない時の相関値とシフト量の関係を示す図である。 オートフォーカスの第1の手順を示すフローチャートである。 投影レンズ光学系8の駆動量を示す図である。 オートフォーカスの第2の手順を示すフローチャートである。 コントラスト値により第2の焦点位置を検出する手順を説明するための図である。 繰り込み方向の詳細測定の手順を示すフローチャートである。 繰り出し方向の詳細測定の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スクリーン 2 プロジェクタ装置
5 制御部 6 投影画像生成部
7 表示駆動部 8 投影レンズ光学系
9 光学系駆動部 10 メモリ部
20 自動焦点検出装置 21 受光センサ
22 演算部 30 第1パッシブ測距装置
31 撮像部 32 演算部
40 第2パッシブ測距装置 41 撮像部
42 演算部

Claims (9)

  1. 複数色を含む画像をスクリーンに投影する投影レンズ光学系と、
    前記画像の前記スクリーンでの反射光を受光して、反射光量に応じたセンサデータを出力する撮像部と、
    前記複数色に対応する前記センサデータの差が所定のしきい値よりも大きくなる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を第1の合焦位置に駆動する制御部と、を有することを特徴とするプロジェクタ装置。
  2. 前記制御部は、前記投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させて、前記センサデータの差が前記所定のしきい値よりも大きくなる測距可能位置を検出することを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ装置。
  3. 画像をスクリーンに投影する投影レンズ光学系と、
    前記画像の前記スクリーンでの反射光を一対の受光センサ上に結像させて、反射光量に応じた一対のセンサデータを出力する撮像部と、
    前記一対のセンサデータを使用して相関演算を行う第1の演算部と、
    前記第1の演算部により算出した相関値の変化量が、所定の範囲内の値となる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を第1の合焦位置に駆動する制御部と、を有することを特徴とするプロジェクタ装置。
  4. 前記制御部は、前記投影レンズ光学系を初期位置から一方向に移動させて、前記相関値の変化量が所定の範囲内となる測距可能位置を検出することを特徴とする請求項3記載のプロジェクタ装置。
  5. 前記制御部は、前記投影レンズ光学系を移動させる毎に、前記投影レンズ光学系の移動量を減少させることを特徴とする請求項2または4記載のプロジェクタ装置。
  6. 前記センサデータに基づいて前記画像のコントラスト値を算出する第2の演算部を有し、
    前記制御部は、前記第1の合焦位置の前後所定範囲に前記投影レンズ光学系を移動させて、得られた前記コントラスト値が最大となる位置を第2の合焦位置として検出することを特徴とする請求項1または3記載のプロジェクタ装置。
  7. 画像をスクリーンに投影する投影レンズ光学系と、
    前記画像の前記スクリーンでの反射光を受光して、反射光量に応じたセンサデータを出力する撮像部と、
    前記センサデータに基づいて前記画像の合焦状態を検出し、前記投影レンズ光学系を現在の位置よりも当該合焦状態が良くなる位置に駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動する制御部と、を有することを特徴とするプロジェクタ装置。
  8. 投影レンズ光学系により複数色を含む画像をスクリーンに投影するステップと、
    前記画像の前記スクリーンでの反射光を受光して、反射光量に応じたセンサデータを出力するステップと、
    前記複数色に対応する前記センサデータの差を所定のしきい値と比較するステップと、
    前記センサデータの差が前記所定のしきい値よりも大きくなる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動するステップと、を有することを特徴する焦点調節方法。
  9. 投影レンズ光学系により画像をスクリーンに投影するステップと、
    前記画像の前記スクリーンでの反射光を一対の受光センサ上に結像させて、反射光量に応じた一対のセンサデータを出力するステップと、
    前記一対のセンサデータを使用して相関演算を行い、得られた相関値の変化量が、所定の範囲内の値であるか否かを判定するステップと、
    前記相関値の変化量が所定範囲内の値となる位置に前記投影レンズ光学系を駆動し、この位置での前記センサデータを用いて測定した測距データに基づいて前記投影レンズ光学系を合焦位置に駆動するステップと、を有することを特徴とする焦点調節方法。
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