JP2005233804A - 電力量の課金システム及びその電力量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電力量の不正使用を防止し、不正使用に対する追加課金の算定を自動的に可能とする電力量の課金システム及びその電力量計を提供する。
【解決手段】 課金用ホストコンピュータ6と、計器番号毎の電力料金を算定するための検針用ホストコンピュータ5と、所定期間の検針データ及び当該電力量計の計器番号とを記憶するメモリを備えた電力量計1とを具備し、前記電力量計1は、負荷に供給する電圧、電流波形から異常値を検出する異常値検出手段9を備え、前記検針用ホストコンピュータ5は、送信された前記検針データを前記計器番号毎に記憶し、前記課金用ホストコンピュータ6は、前記検針用ホストコンピュータ5から送信される前記検針データに前記異常値検出手段による異常値が付与されている場合には、予め定められた所定の追加課金算定式により課金演算を行うようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 課金用ホストコンピュータ6と、計器番号毎の電力料金を算定するための検針用ホストコンピュータ5と、所定期間の検針データ及び当該電力量計の計器番号とを記憶するメモリを備えた電力量計1とを具備し、前記電力量計1は、負荷に供給する電圧、電流波形から異常値を検出する異常値検出手段9を備え、前記検針用ホストコンピュータ5は、送信された前記検針データを前記計器番号毎に記憶し、前記課金用ホストコンピュータ6は、前記検針用ホストコンピュータ5から送信される前記検針データに前記異常値検出手段による異常値が付与されている場合には、予め定められた所定の追加課金算定式により課金演算を行うようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力量の課金システムに係わり、特に電力量の測定状態の異常値から電力量を追加課金する電力量の課金システム及びその電力量計に関する。
わが国においては、電気事業者は、電気の供給に係る料金とその他の供給条件について供給約款を定めることとしている。
電力供給者は、これを受けて電気供給約款を定め、需要家との間で契約電力を決定し、所定期間の供給電力量を検針データとして測定し、所定期間の料金を需要家から徴収するようにしている。
この電力量の検針データは、需要家毎に備えられる電力量計の所定期間毎の積算電力量を読み取ることによりに行なわれている。近年、この電力量の検針は、読み取りを自動的に行う自動検針システムの導入が進んでいる。
この自動検針システムは、需要家側に設けられる電力量計に自動検針用の端末装置を設置し、端末装置から電力量計の検針データを電話回線等の伝送手段を介して電力供給者側の検針センターに設けられるホストコンピュータに送り、所定の電力量を算定することによって検針の無人化を実現している(例えば、特許文献1参照。)。
そして、電力量に対する課金は、この検針センターのホストコンピュータから電力量計毎の積算電力量を、電力料金を算定する課金コンピュータに送信し、ここで電力料金を算定し、需要家と供給者の間で予め定めた電力料金の支払条件にしたがって自動的に支払いがされる様に構成されている。
このような電力量の課金システムは、電力量計からの検針データを基にして行われているが、電力量計は正常な状態であっても、電力量計の外部において供給配線を変更したり、何らかの操作によって測定状態を変更されたりする恐れがある。
そのため、電力量計の計量値の異常、即ち、需要家に供給される交流電圧、交流電流の大きさや、周波数及び波形の異常値から、需要家で使用されている電力量の使用状態の異常を判定することが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平9−211030号公報
特開2001−83191号公報
しかしながら、電力量計の測定値から異常値を検出しても、不正の防止、その異常値期間の不正な使用状態についての不正を特定し、不正な使用に対する罰則として課金する等の不正防止対策には時間がかかる問題がある。
即ち、従来の電力量の検針システムにおいては、供給者側のホストコンピュータによって電力量の使用データから異常を発見するようにしても、検針周期が通常1ヶ月単位で有るため、この検針周期よりも早く異常を発見することは困難で、異常値の対する防止対策と電力料金の回収ができない問題が有る。
このため、電力量計そのものの異常を、検針周期よりも早く発見し、異常からの回復期間を早めるとともに、異常値が検出された場合の警告と追徴金を自動的に行うようにして、不正を防止するための電力量の課金システムの開発が求められていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、電力量の不正使用を抑制することが可能な、電力量の異常値の検出と記録を行うとともに、検針周期以下の短期間の不正な使用に対しても電力量の追加料金を自動的に徴収することが可能な電力量の課金システム及びその電力量計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の発明は、電力量の課金方法であって、電力料金を算定する課金用ホストコンピュータと、前記課金用ホストコンピュータとネットワークで接続され、電力量計の計器番号毎の電力料金を算定するための検針データを格納する検針用ホストコンピュータと前記検針用ホストコンピュータとネットワークで接続され、所定期間の前記検針データ及び当該電力量計の計器番号とを記憶するメモリを備えた電力量計とを具備し、前記電力量計は、負荷に供給される電力量の異常状態を検出する異常検出手段を備え、前記検針用ホストコンピュータは、前記電力量計から送信される前記検針データを格納する検針ファイルを備え、前記電力量計に対して所定期間の前記検針データを要求し、送信された前記検針データを前記計器番号毎に記憶し、前記課金用ホストコンピュータは、電力量料金を格納する課金ファイルと課金演算を算定する算定式を格納する課金演算テーブルとを備え、前記検針用ホストコンピュータに前記検針データを要求し、当該前記検針データに前記異常検出手段による異常値のデータが付与されている場合には、予め定められた所定の追加課金算定式により課金演算を行い、当該計器番号毎の課金ファイルに格納するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の第2の発明は、電力需要家に供給され供給電力の交流電圧及び交流電流を検出し、これらに対応する信号を演算して電力量に比例した信号に変換し、これを累積した積算電力量を計量する電力量計において、前記交流電圧及び前記交流電流の波形から、予め設定される所定の範囲を超える電力量の使用状態の異常を検出する異常値検出手段と、前記異常値検出手段で異常値が検出されたことを表示する表示手段と、前記異常値検出手段で検出された異常値を、前記積算電力量及び当該電力量計に予め付与される計器番号とともに送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
したがって、本発明によれば、需要家に供給される電力量の測定値の異常値を検出し、需要家に警告及び追加課金開始を表示して告知するとともに、検針データに異常値のデータを付与して、異常値の発生に基づく追加課金を自動的に行うことが可能な電力量の課金システムとした。
即ち、電力量計の表示部には異常値が検出されると需要家に警告、更に異常値が継続すれば追加課金開始を表示するとともに、この検出の履歴を記憶し、当該電力量計の検針データとして、当該電力量計の計器番号、電力料金を算定するの電力量のデータと合わせて異常値の発生履歴を検針用ホストコンピュータに送信し、課金用ホストコンピュータでは、予め供給者と需要家との間で定められた異常値のデータに基づく追加課金演算式を使用して課金演算を行うようにしたので、電力量の不正使用の抑制と自動的に追加課金が可能な電力量の課金システム及びその電力量計を提供することができる。
以下、本発明による実施例について図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本発明の電力量の課金システムの構成図を示す。本発明の電力量の課金システム及びその電力量計は、給電線2から需要家の負荷3に供給される電力量を計量する電力量計1、電力量計1から送信される所定の検針期間の検針データを、ネットワーク4を介して受信し電力量計1の計量器番号毎に検針データを管理する検針用ホストコンピュータ5、及び検針用ホストコンピュータ5から送信される検針データによって電力量の課金演算を実行する課金用ホストコンピュータ6とから構成される。
次に、各部の構成について説明する。電力量計1は、給電線2からの1次電圧と1次電流を、夫々の電圧信号、電流信号に変換する電圧入力変換部7及び電流入力変換部8と、変換されたこれらの出力信号から負荷3に供給される電圧、電流の異常値を検出する異常値検出部9と、電圧入力変換部7及び電流入力変換部8の出力信号から電力量を求める電力演算部10と、電力演算部10の出力信号及び異常値検出部9の出力信号を受信し、これらの信号から電力量計1を制御するCPU11と、この電力量計1で計量した電力量、異常値データ及び当該電力量計1の計器番号を格納するメモリ12と、前記電力量及び異常値の警告を表示する表示部14及びこれらの出力を電力量計1の外部と通信する通信インタフェース15とから構成される。
また、検針用ホストコンピュータ5は、ネットワーク4に接続された電力量計1からの電力料金を算定するための検針データを所定の検針周期で受信し、この電力量計1の計器番号毎にファイルする検針ファイルを備えている。
同じく、ネットワーク4に接続された課金用ホストコンピュータ6は、検針用ホストコンピュータ5から送信される検針データについて、計器番号毎に予め設定される異常値検出のデータが発生していない時の課金演算式及び異常値検出のデータが付与された時の追加課金算定式を格納する課金演算テーブルと、検針データから当該課金テーブルを選択し、電力料金の算定を行って、その結果を格納する課金ファイルとを備えている。
次に、電力量計1の各部の詳細構成について説明する。電圧入力変換部7は、給電線2から供給される1次電圧に比例する信号を得るための計器用変成器で構成される。また、電流入力変換部8は、給電線2から供給される1次電流に比例する信号を得るための計器用変流器で構成される。
また、異常値検出部9は、電圧入力変換部7を介して負荷3に供給される負荷電圧信号の異常を検出する電圧異常値検出部9aと電流入力変換部8を介して負荷3に供給される負荷電流信号の異常を検出する電流異常値検出部9bとから構成され、電圧入力変換部7及び電流入力変換部8で変換された信号から、夫々をデジタル信号に変換する図示しないAD変換回路及び異常を判定する異常値判定回路から構成される。
この異常値判定回路での判定方法としては、電圧入力変換部7及び電流入力変換部8を介して負荷3に供給される電圧波形、電流波形の異常、即ち、何らか操作によって行われる恐れのある、交流波形の大きさ、位相、欠相及び周波数について、予め設定された正常値の範囲を超えた時に異常値と判定するようにしておく。
通常、電圧及び電流波形の欠相状態を判定すれば、異常値の大半は検出することが可能であるが、更に巧妙な操作によって、電力量の不正使用が想定される場合には、異常値判定回路での判定方法をより精巧な、パターン判定方法としておく。
電力変換部10は、電圧入力変換部7及び電流入力変換部8の出力信号をデジタル信号に変換する図示しないAD変換回路、及び変換された電圧、電流デジタル信号から所定の電力量の定義に基づく電力演算を行う図示しないデジタルシグナルプロセシング(DSP)回路から構成される。
そして、CPU11は、電力量計1で制御するプログラムを内蔵し、異常値検出部9及び電力演算部10の出力信号を受けて、所定の処理を行ってメモリ12に格納するとともに、表示部14に表示する。
更に、通信インタフェース15を介して検針データの要求があると、メモリ12に格納された電力量のデータ及び異常値のデータを当該電力量計1の計器番号を付与して送信する。
また、異常値のデータは、検出した異常値の項目、発生日、発生時刻及び回復時刻の履歴を、この時の電力量のデータと合わせて時系列に記憶しておく。
また、CPU11のプログラムには、異常値検出部9の出力から、当該電力量計1の需要家への警告や課金を判定する機能を内蔵させ、追加課金開始の警告や、追加課金開始を表示部14で表示するようにしておくとともに、検針データを送信する場合に記憶した時系列の異常値のデータを送信するようにしておく。
次に、このように構成された電力量計1による電力量の課金システムの動作について、同じく図1と、図2に示す課金用ホストコンピュータ6による課金処理の動作フロー図を参照して説明する。
課金用ホストコンピュータ6は、予め設定される計器番号毎の検針日が経過すると、対象となる計器番号の前月の検針データを検針用ホストコンピュータ5に要求する(S1)。
検針データの要求を受けた検針用ホストコンピュータ5は、予め収集した計器番号毎の検針データを格納した検針ファイルを課金用ホストコンピュータ6に送信する。すると課金用ホストコンピュータ6は、送信された検針ファイルを受信し、該当する計器番号の検針データがあることを確認する(S2)。
そして、この検針ファイルに異常値のデータがあるか否かを確認する。更に、この異常値のデータの発生期間に、図示しない事故データファイルを参照し、当該電力量計1の給電線2からの供給された電力に停電の事故の発生がなく、正常に給電されたことを確認する(S3)。
そして、当該電力量計1の給電線2からの正常に給電され、当該電力量計1から送信された検針データに異常値データが付与されていれば、予め定められた課金演算テーブルから追加課金演算式を抽出し、この追加課金演算式による課金演算を実行し、当該計器番号の課金ファイルに格納する(S4)。
当該電力量計1の給電線2からの正常に給電され、当該電力量計1に異常値データが付与されていなければ、予め定められた課金演算テーブルから正常課金演算式を抽出し、この正常課金演算式による課金演算を実行し、当該計器番号の課金ファイルに格納する(S5)。
異常値のデータ発生時に正常な給電がされない場合については、予め取り決められる電力料金の割り引き等の課金演算式にしたがって演算される。
したがって、本実施例によれば、異常値のデータの記録にしたがって、予め需要家との間で契約された追加課金演算式に基づく電力料金が算定され、自動的に需要家に請求される。また、異常値の発生が警告表示され、異常値発生の警告から課金までの状態の履歴が、課金用ホストコンピュータ6に記録されるので異常値の発生防止対策や不正な電力量の使用の抑制が確実に行える。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲で変形することも可能である。例えば、本実施例の異常値の判定方法を単相、多相電力量計のタイプ合わせて変形すること、また、追加課金の警告、課金算定を種々取り決めにより変形することが可能である。
1 電力量計
2 給電線
3 負荷
4 ネットワーク
5 検針用ホストコンピュータ
6 課金用ホストコンピュータ
7 電圧入力変換部
8 電流入力変換部
9 異常値検出部
9a 電圧異常値検出部
9b 電流異常値検出部
10 電力演算部
11 CPU
12 メモリ
14 表示部
15 通信インタフェース
2 給電線
3 負荷
4 ネットワーク
5 検針用ホストコンピュータ
6 課金用ホストコンピュータ
7 電圧入力変換部
8 電流入力変換部
9 異常値検出部
9a 電圧異常値検出部
9b 電流異常値検出部
10 電力演算部
11 CPU
12 メモリ
14 表示部
15 通信インタフェース
Claims (4)
- 電力量の課金方法であって、
電力料金を算定する課金用ホストコンピュータと、
前記課金用ホストコンピュータとネットワークで接続され、電力量計の計器番号毎の電力料金を算定するための検針データを格納する検針用ホストコンピュータと
前記検針用ホストコンピュータとネットワークで接続され、所定期間の前記検針データ及び当該電力量計の計器番号とを記憶するメモリを備えた電力量計とを
具備し、
前記電力量計は、負荷に供給される電力量の異常状態を検出する異常検出手段を備え、
前記検針用ホストコンピュータは、前記電力量計から送信される前記検針データを格納する検針ファイルを備え、前記電力量計に対して所定期間の前記検針データを要求し、送信された前記検針データを前記計器番号毎に記憶し、
前記課金用ホストコンピュータは、電力量料金を格納する課金ファイルと課金演算を算定する算定式を格納する課金演算テーブルとを備え、前記検針用ホストコンピュータに前記検針データを要求し、当該前記検針データに前記異常検出手段による異常値のデータが付与されている場合には、予め定められた所定の追加課金算定式により課金演算を行い、当該計器番号毎の課金ファイルに格納するようにしたことを特徴とする電力量の課金システム。 - 前記異常検出手段は、前記電力量計で計量する供給電力の交流電圧及び交流電流の波形から、予め設定される所定の判定レベルを超える電力量の使用状態があった時、異常値として出力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電力量の課金システム。
- 電力需要家に供給され供給電力の交流電圧及び交流電流を検出し、これらに対応する信号を演算して電力量に比例した信号に変換し、これを累積した積算電力量を計量する電力量計において、
前記交流電圧及び前記交流電流の波形から、予め設定される所定の範囲を超える電力量の使用状態の異常を検出する異常値検出手段と、
前記異常値検出手段で異常値が検出されたことを表示する表示手段と、
前記異常値検出手段で検出された異常値を、前記積算電力量及び当該電力量計に予め付与される計器番号とともに送信する送信手段とを備えたことを特徴とする電力量計。 - 前記表示手段は、前記異常値検出手段で検出された異常値の発生を警告する警告表示と、この警告表示後も異常値の発生が継続した時に、追加課金を開始する追加課金表示とを表示するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の電力量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004043984A JP2005233804A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 電力量の課金システム及びその電力量計 |
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ID=35016916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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- 2004-02-20 JP JP2004043984A patent/JP2005233804A/ja active Pending
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