JP2005233487A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒燃焼開始後、触媒表面への水分付着を抑制して触媒温度を短時間で活性温度以上に上昇させることができる触媒燃焼装置を提供することである。
【解決手段】 触媒として複数の白金素線51を採用し且つ白金素線51に制御装置7により直接通電する構成とした。さらに、制御装置7は、白金素線51の抵抗値を検出して白金素線51温度を測定し、それに基づき白金素線51への通電を制御する構成とした。これにより、より少ない消費電力で白金素線51温度を素早く上昇させることができるので、水分の付着を確実に防止し且つ触媒温度を短時間で活性温度まで上昇させることが可能なオフガス処理用ヒータ1を実現することができる。また、白金素線51温度が過上昇して白金素線51が損傷することを確実に防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、家庭用あるいは自動車用として用いられ、空気と燃料の混合ガスを触媒により燃焼させる触媒燃焼装置に関する。
触媒燃焼装置は、低温無炎燃焼によりNOx排出をほぼ完全に抑制でき、火炎安全性が高い、低温被加熱物質に対する吸収率の高い遠赤外線放射効率が高く省エネルギが図れる、等の特長を有し、広く普及している。
一般に、触媒燃焼においては、燃料としては可燃性気体、たとえば水素ガス、LPG(液化石油ガス)等が用いられ、この燃料ガスと空気との混合ガスを触媒へ供給して触媒燃焼させている。
また、触媒燃焼装置は、水素燃料電池から排出される気体であるオフガスの処理装置として用いられている。一般に、水素燃料電池は、燃料である水素の供給を受けて化学反応により電力を発生するとともに、反応生成物である水蒸気(すなわち、オフガス)を排出している。このオフガス中には、未反応の水素が含まれている。
オフガス処理装置は、オフガス中に含まれる水素を触媒燃焼させて水蒸気として空気中に排出させるためのものである。
従来の触媒燃焼装置としては、たとえば、燃料供給手段により水素ガスと空気との混合ガスが供給される流路に、上流側から順に電気加熱触媒、燃焼触媒、および熱媒体を通流させる熱交換器を設け、電気加熱触媒に通電して水素ガスと空気の混合ガスの燃焼を開始させ、電気加熱触媒における燃焼ガスにより加熱された燃焼触媒においても水素ガスと空気の混合ガスを燃焼させるように構成したものがある(特許文献1参照)。
上述の従来の触媒燃焼装置では、触媒としてPt(白金)が用いられている。Ptは、反応活性が高く、混合ガス温度が低い場合でも触媒燃焼が可能なため、触媒燃焼装置の触媒として好適である。
特開平14−122311号公報
触媒には、触媒としての機能、すなわち酸化機能を十分に発揮することのできる固有の温度(活性温度)が存在する。すなわち、この活性温度以下においては、活性が低下してしまう。
触媒燃焼装置の作動開始直後等、触媒燃焼装置の温度が低い時においては、触媒温度が活性温度に達しておらず酸化機能が十分ではないが、触媒燃焼による発生熱により触媒温度が上昇し活性温度に到達すると、安定した触媒燃焼が実現される。
ところで、触媒燃焼装置の温度が低い時、たとえば触媒燃焼装置始動直後等では、空気中に含まれる水分やオフガス中に含まれる水分、つまり水蒸気が低温の触媒表面において凝縮して水滴となり触媒表面に付着することがある。
触媒表面に水滴が付着すると、この水滴により燃料と空気の混合ガスと触媒との接触が阻害されるため、触媒としての機能を果たす有効面積が減少する。また、触媒表面に付着した水滴は、触媒燃焼の発生熱の一部を気化潜熱として吸収し再び蒸発して触媒燃焼ガス流に乗り通路下流へ流れて行く。すなわち、触媒表面への水滴付着により、触媒の有効面積減少および発生熱量の気化潜熱消費が生じ、触媒自体の温度上昇が緩慢となり、触媒温度が活性温度に到達するまでの時間が長くなる。言い換えると、触媒燃焼装置が最大能力を発揮可能となるまでに長時間を要するという問題がある。
この対策として、上述した従来の触媒燃焼装置では、燃焼触媒の上流側に電熱部材からなる触媒担体に触媒を担持させてなる電気加熱触媒を設け、電気加熱触媒に通電して水素ガスと空気の混合ガスの燃焼を開始させている。これにより、燃焼触媒に流入する混合ガス温度を素早く高め、燃焼触媒への水分付着を抑制することを狙ったものである。
しかしながら、この方法では、電熱部材を介して触媒温度を高めるため、触媒昇温に多大な電力を消費しエネルギ効率が低下する、等の問題がある。
一方、触媒の上流側で水素と空気の混合ガスに火花点火して燃焼させ、高温になった混合ガスを触媒に通すことにより触媒温度を上昇させる方法が考えられる。この場合、水素の燃焼は火炎伝播により継続されるので、電力消費量は抑えることができる。
しかしながら、火花による混合ガスの燃焼方法の場合、点火可能な水素と空気の混合比範囲が狭いため適正な混合比を得るのが困難である、また、火花による燃焼では温度上昇が急激のため高熱対策が必要、等の問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、容易な手段の採用により、触媒燃焼開始後、触媒表面への水分付着を抑制して触媒温度を短時間で活性温度以上に上昇させることができる触媒燃焼装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成する為に以下の技術的手段を採用する。
本発明の請求項1に記載の触媒燃焼装置は、空気と燃料の混合ガスを形成する気体混合手段と、気体混合手段に空気を供給する空気供給手段と、気体混合手段に燃料を供給する燃料供給手段と、気体混合手段に接続され、気体混合手段で形成された混合ガスが供給される通路と、通路内に気体混合手段の混合ガスの流れ方向下流側に混合ガス流れと交差するように配置された複数の白金素線と、白金素線への通電を制御する制御装置とを備え、白金素線を触媒として作用させて前混合ガスを触媒燃焼させる触媒燃焼装置であって、制御装置は、白金素線の抵抗を検出する抵抗測定手段と抵抗測定手段が検出した抵抗に基づき白金素線の温度を算出する温度算出手段とを備え、温度算出手段が算出した白金素線温度に基づき白金素線への通電を制御する構成とした。
従来の触媒燃焼装置においては、電熱部材からなる触媒担体に触媒を担持させてなる電気加熱触媒により、触媒温度を高めている。この方法では、電熱部材を介して触媒温度を高めるため、触媒昇温時間が長くなるとともに電熱部材の消費電力が多大となってしまう。
これに対し、本発明の請求項1に記載の触媒燃焼装置は、触媒として白金素線を採用し且つ白金素線に直接通電する構成としている。
白金素線は、優れた触媒であるとともに比抵抗がアルミニウムの約4倍と大きく通電による発熱量が大きい。したがって、触媒として白金素線を用い、且つ白金素線、言い換えると触媒自体に通電して発熱させることにより、省電力化を図りつつ、触媒表面への水分付着を抑制して短時間で触媒温度を活性温度以上に上昇させることができる。
また、白金は、抵抗値と温度の関係が直線的に変化し且つ再現性が高い。したがって、白金素線の抵抗値を測定することにより白金素線の温度を容易且つ正確に知ることができる。
このため、本発明の請求項1に記載の触媒燃焼装置のような構成とすれば、たとえば、白金素線温度が活性温度よりも低いときには白金素線に通電して発熱させ、白金素線温度が活性温度レベルに到達したら白金素線への通電を停止することにより、触媒表面への水分付着を抑制して触媒温度を短時間で触媒温度を活性温度以上に上昇させ、且つそれに要する電力消費量を必要最小限に抑えることが可能な触媒燃焼装置を実現することができる。
本発明の請求項2に記載の触媒燃焼装置は、通路内且つ混合ガスの流れ方向において白金素線の下流側に配置され、熱媒体が供給されて熱媒体と混合ガスの触媒燃焼ガスとの間で熱交換を行う熱交換器を備える構成とした。
この構成によれば、触媒燃焼装置での触媒燃焼による発生熱を、熱媒体を介して熱源として利用することができる。
また、熱媒体を介することにより、触媒燃焼装置から離れた場所においても容易に触媒燃焼の発生熱を利用することが可能となる。
本発明の請求項3に記載の触媒燃焼装置は、通路内且つ混合ガスの流れ方向において白金素線の下流側に白金素線と隣接して配置され、触媒担体に触媒を担持して形成された触媒燃焼部を備える構成とした。
この場合、触媒燃焼装置において、気体混合手段で形成された混合ガスは、先ずその一部が白金素線部で触媒燃焼し、その燃焼ガスと残りの混合ガスが触媒燃焼部に流入し、残りの混合ガスが触媒燃焼部で触媒燃焼する。すなわち、白金素線部における触媒燃焼で生じた燃焼ガスは、触媒燃焼部を暖めるとともに触媒燃焼部に流入する混合ガス温度を高めて、混合ガス中に含まれる水蒸気が触媒燃焼部に凝縮・付着することを抑制している。
これにより、高価な白金素線の使用量を必要最小限度として、触媒燃焼装置のコスト上昇を抑制することができる。
請求項4に記載の触媒燃焼装置は、制御装置は、温度算出手段が算出した白金素線温度が所定温度より低いときに白金素線に通電し、白金素線温度が所定温度よりも高いときに白金素線への通電を停止する構成とした。
この場合、所定温度を、たとえば白金の触媒機能の活性温度に設定すれば、白金素線温度が活性温度より低いとき、たとえば触媒燃焼装置の始動時等において白金素線に通電して、白金素線温度を高めることができる。また、白金素線温度が活性温度に達すると白金素線への通電を停止して、電力消費量を低減することができる。
これにより、触媒表面への水分付着を抑制して触媒温度を短時間で触媒温度を活性温度以上に上昇させ、且つそれに要する電力消費量を必要最小限に抑えることが可能な触媒燃焼装置を実現できる。
本発明の請求項5に記載の触媒燃焼装置は、燃料は水素ガスである構成とした。
これにより、たとえば、水素を燃料とする水素燃料電池システムの燃料電池スタック予熱装置等に適用した場合でも、触媒燃焼開始後、触媒温度を短時間で活性温度以上に上昇させることが可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による触媒燃焼装置を、水素を燃料とする燃料電池車両に搭載され、燃料電池101から排出されたオフガスを触媒燃焼させるオフガス処理用ヒータ1に適用した場合を例に図に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1が組み込まれている燃料電池冷却システム100の構成を説明する模式図である。
図2は、本発明の第1実施形態によるオフガス処理装置1の部分断面図である。
図3は、図2中のIII矢視図であり、白金素線格子5の正面図である。
図4は、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1および燃料電池冷却システム100の電気回路構成を説明する模式図である。
燃料電池冷却システム100は、燃料電池101作動中において燃料電池101の発生熱を冷媒、たとえば冷却水を介して外部へ放出し、燃料電池101の温度を適正な温度に維持するためのものである。
燃料電池冷却システム100は、大きくは、図1に示すように、燃料電池101と、燃料電池101から発して再び燃料電池101へ戻るループ状の冷却水通路110と、冷却水通路110の途中に設けられて冷却水の熱を空気へ放散させるラジエータ111と、冷却水通路110の途中に設けられて冷却水通路110内に冷却水を循環させる電動ポンプ112と、ラジエータ111をバイパスするように設けられるバイパス通路113と、バイパス通路113の途中に設けられるオフガス処理用ヒータ1と、冷却水通路110とバイパス通路113との分岐点に設けられ冷却水通路110とバイパス通路113との連通状態を制御する制御弁114とから構成されている。
ここで、制御弁114の機能は、ラジエータ111を通過する冷却水流量とオフガス処理用ヒータ1を通過する冷却水流量との流量比率を変えることである。すなわち、制御弁114は、ラジエータ111を通過する冷却水流量とオフガス処理用ヒータ1を通過する冷却水流量との流量比率を、100:0から0:100まで連続的に変化させることができる。
燃料電池101は、所定の温度範囲内にある時において、発電機能を十分に発揮できる。また、燃料電池101は、その作動中、すなわち発電中には熱を発生し温度が上昇する。燃料電池101の温度が所定範囲を超えて高くなると、発電機能が低下する。
一方、燃料電池101の温度が所定の温度範囲外且つ低いとき、たとえば燃料電池101起動時においては、燃料電池101の発電電力が大幅に低下し、走行用電動機等の電気負荷に対してそれらが必要とする電力を十分供給できない。言い換えると、燃料電池車両の始動時に車両としての動力性能を十分発揮することができない。
このため、燃料電池101の温度を所定の温度範囲内に安定して維持し、且つ燃料電池101起動時において燃料電池101の温度を所定の温度まで短時間に上昇させられるような何らかの手段が必要となる。
燃料電池冷却システム100は、上述の目的のために設けられたシステムである。すなわち、燃料電池101の作動中における発生熱を冷却水を介して燃料電池101外部へ放出して燃料電池101の温度を上述の所定温度範囲に維持し、且つ燃料電池101起動時において燃料電池101からのオフガスをオフガス処理用ヒータ1で触媒燃焼させ、その発生熱を冷却水を介して燃料電池101へ伝達することにより、燃料電池101の温度を上昇させる、いわゆる暖機を行い、始動後短時間で燃料電池101の発生電力が正規状態としている。
以下に、燃料電池冷却システム100の構成について詳しく説明する。
燃料電池101は、図1に示すように、電解質102を挟んで2つの電極、すなわち燃料極103と空気極104が配置され、燃料極103に燃料である水素が、空気極104に空気がそれぞれ供給されると、水素と空気中の酸素により両電極103、104において電気化学反応がおこり、両電極103、104に電位差が発生し、両電極103、104に電気負荷を接続すると、空気極104から燃料極103へ電流が流れる。すなわち、空気極104が+極、燃料極103が−極の電池として作用する。燃料電池車両は、この直流電力により走行用電動機(図示せず)を駆動して走行するとともに、各種装置(図示せず)を作動させている。
燃料電池の空気極104へは、図1に示すように、空気供給通路105を介して空気が供給され、また、空気極104からは、空気排出通路106を介して、酸素が消費された空気および電気化学反応により生じた水、つまり水蒸気が排出される。
燃料電池の燃料極103へは、図1に示すように、水素供給通路107を介して水素が供給され、また、燃料極103からは、オフガス排出通路108を介して、電気化学反応に使われなかった水素、つまり未反応の水素がオフガスとして排出される。このオフガスには、電気化学反応により生じた水、つまり水蒸気が含まれる。このオフガスは、図示しない気液分離器へ送られそこで水分を除去された後、水素供給通路107へ合流して、再び燃料極103へ送られている。
また、燃料電池101には、燃料電池101と冷却水との間で熱交換を行うための熱交換部109が設けられている。この熱交換部109には、図1に示すように、熱交換部109と燃料電池101外部の放熱器であるラジエータ111間において冷却水を循環させるための冷却水通路110が、図1に示すように、ループ状に接続されている。また、熱交換部109には、熱交換部109内の冷却水温度、すなわち燃料電池101を検出するための温度センサ117が設置されている。
また、燃料電池101のオフガス排出通路108途中には、図1に示すように、燃料電池101からのオフガスをオフガス処理用ヒータ1へ導入するためのオフガス導入通路115が接続している。さらに、オフガス排出通路108とオフガス導入通路115との接続部には切り替え弁116が設けられて、オフガス排出通路108とオフガス処理用ヒータ1との連通および遮断を切り替えている。
オフガス処理用ヒータ1は、図2に示すように、容器であるケーシング8内に、燃料であるオフガスと空気との混合ガスが供給される通路81が形成されている。この通路81内には、上流側から順番に、空気供給手段である送風機2、燃料供給手段であるオフガス導入通路115からのオフガスを通路81へ導入するオフガス導入部3、空気とオフガスを混合させて両者の混合ガスを形成する気体混合手段である気体混合器4、オフガスと空気の混合ガスを触媒燃焼させるための触媒である白金素線格子5、オフガスの触媒燃焼による燃焼ガスと冷却水との間で熱交換が行われる熱交換器6が配置されている。また、ケーシング8の外部には、白金素線格子5への通電を制御する制御装置7が配置されている。白金素線格子5と制御装置7とはリード線9により電気的に接続されている。なお、制御装置7は、白金素線格子5への通電制御のほかに、制御弁114および切り替え弁116の連通・遮断制御、送風機2の送風量制御(回転数制御)、および電動ポンプ112の吐出流量制御(回転数制御)を行っている。ここで、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1においては、制御弁114および切り替え弁116は、ともにソレノイド駆動式のいわゆる電磁弁タイプのものが用いられており、各弁の開度または連通・遮断状態は電気信号により容易に制御することができる。
容器であるケーシング8は、耐熱性金属、たとえばステンレス鋼板等から形成され、その内部空間が、図2に示すように、燃料であるオフガスと空気の混合ガスが流れる通路81を形成している。
通路81の上流側端部(図2において、左端部)には、空気供給手段である送風機2が配置されている。送風機2は、電動機により駆動されるもので、フィルタ(図示せず)を介して吸引した空気を通路81内へ供給している。
送風機2の下流側(図2の右側)には、燃料供給手段であるオフガス導入通路115からのオフガスを通路81へ導入するオフガス導入部3が配置されている。
オフガス導入部3は、オフガスを、通路81内に、通路81の外周方向において均一に導入している。オフガス導入部3の下流側(図2の右側)には、気体混合手段である気体混合器4が配置されている。
気体混合器4は、たとえばパイプ状通路(図示せず)内に螺旋状固定翼(図示せず)が配置される構成のいわゆるスタティックミキサ等から構成され、気体混合器4内を空気およびオフガスが通過(図2において左から右へ)すると、上述の螺旋状固定翼により空気とオフガスの混合ガスが形成される。この混合ガスにおける水素濃度は、この混合ガス流れに直交する方向の通路81の断面内においてほぼ均一となっている。
白金素線格子5は、空気とオフガスの混合ガスを触媒燃焼させて、高温の燃焼ガスを生成するものである。すなわち、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1における発熱部を形成している。白金素線格子5は、図3に示すように、対抗する2つの電極52、53間に複数の白金素線51を平行且つ等間隔に配置したものである。つまり、各白金素線51は、両電極52、53間に電気的に並列に接続されている。また、白金素線格子5は、通路81内において、各白金素線51を混合ガス流れに直交させるように取り付けられている。また、白金素線格子5の各電極52、53にはリード線9が接続され、リード線9はケーシング8外へ延出されて制御装置7に接続されている。制御装置7により各電極52、53間に電圧が印加されると、触媒としての白金素線51はジュール熱を発して温度が上昇する。すなわち、触媒温度を容易に短時間で活性温度に到達させることができる。また、各電極52、53からは、測温用リード線118が接続され、制御装置7に接続されている。この測温用リード線118は、両電極52、53間の電位差を検出するためのものであり、それ自身の抵抗値が高精度で管理されている。制御装置7は、検出された両電極52、53間の電位差に基づいて両電極52、53間の抵抗値、すなわち並列接続された複数の白金素線51の合成抵抗を測定し、さらに、この抵抗値から白金素線51の温度を算出し、この白金素線51の温度に基づいて、白金素線格子5への印加電圧を制御している。
なお、白金素線格子5からは、リード線9および測温用リード線118ともに、各2本ずつ延出されるが、図2においては判り易さのために、各1本ずつ示している。
白金素線格子5の下流側(図2の右側)には、触媒燃焼による燃焼ガスと熱媒体である冷却水との間で熱交換を行うための熱交換器6が配置されている。熱交換器6は、通路81内において混合ガス流に直交するように配置された複数のチューブ61と隣り合うチューブ61間に両チューブ61に熱伝導可能に接して配置されたフィン62を備えている。チューブ61およびフィン62は、高温の燃焼ガスに曝され、且つチューブ61内を冷却水が流れるので、耐熱性、耐腐食性に優れる材質から形成されることが望ましく、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1においては、ステンレス鋼板から形成されている。また、熱交換器6は、図2に示すように、燃料電池冷却システム100のバイパス通路113の途中に配置されており、熱交換器6の各チューブ61がバイパス通路113の一部を形成している。したがって、オフガス処理用ヒータ1の作動中において、バイパス通路113を流れる冷却水は、熱交換器6を通過することによりオフガスの触媒燃焼ガスと熱交換して暖められる。
次に、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1および燃料電池冷却システム100の電気回路構成について、図4に基づいて説明する。
制御装置7は、たとえばマイクロコンピュータ等から構成されている。制御装置7は、図4に示すように、常時電源であるバッテリ120に接続されている。また、制御装置7には、図4に示すように、イグニッションスイッチ119がそのON/OFFを検出可能に接続されている。なお、当該車両の作動中、つまり燃料電池101が発電作動中においては、図4に図示しない電気回路を経て、制御装置7へ燃料電池101からも電力が供給される構成としてもよい。
また、制御装置7は、図4に示すように、白金素線格子5の両電極52、53間の電位差を検出し、それに基づいて両電極52、53間の抵抗値を測定する抵抗測定手段である抵抗測定部71と、抵抗測定部71が測定した抵抗値に基づいて白金素線51の温度を算出する温度算出手段である温度算出部72を備えている。両電極52、53は、測温用リード線118によって制御装置7に接続されている。
また、制御装置7へは、センサ等が検出信号を入力可能に接続されるとともに、制御装置7により駆動される各種装置およびアクチュエータ等が接続されている。
先ず、センサ等としては、図4に示すように、燃料電池101の温度を検出する温度センサ117が接続されている。
一方、各種装置およびアクチュエータ等としては、図4に示すように、白金素線格子5の両電極52、53がリード線9によって制御装置7に接続されている。また、冷却水を循環させるための電動ポンプ112、冷却水通路110とバイパス通路113との連通状態を制御する制御弁114、オフガス処理用ヒータ1へのオフガス供給・遮断を制御する切り替え弁116、およびオフガス処理用ヒータ1の送風機2がそれぞれ接続されている。
次に、燃料電池冷却システム100の作動、およびそれに対応した、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1の作動について説明する。
運転者によりイグニッションスイッチ119がONされて、燃料電池101が起動されると、制御装置7はそれを検知して、燃料電池冷却システム100の作動を開始させる。
(1)燃料電池101の起動時で燃料電池101の温度が所定温度範囲外且つ低いとき。
この場合、制御装置7は、燃料電池101の暖機制御を開始する。
先ず、制御装置7は、制御弁114を切り替えてバイパス通路113を冷却水通路110に連通させラジエータ111への冷却水流れを遮断するとともに、電動ポンプ112を駆動して冷却水を、燃料電池101、バイパス通路113間に循環させる。
これにより、冷却水は、オフガス処理用ヒータ1と燃料電池101の間を循環する。
同時に、制御装置7は、オフガス処理用ヒータ1の作動を開始させる。すなわち、切り替え弁116を切り替えてオフガス導入通路115をオフガス排出通路8に連通させるとともに、送風機2を駆動して通路81内に空気を供給する。さらに、白金素線格子5の両電極52、53に電圧を印加する。
このとき、オフガス処理用ヒータ1の白金素線格子5において、各白金素線51がジュール熱を発生し白金素線51の温度が上昇するので、白金素線51温度は短時間で活性温度に達し、オフガスは安定して触媒燃焼がする。言い換えると、オフガス処理用ヒータ1から流出する冷却水温度は短時間で上昇する。
ところで、従来の触媒燃焼装置においては、
以上から、燃料電池101の熱交換部109へ流入する冷却水温度が短時間で上昇し、その結果、燃料電池101の起動時において、燃料電池101の温度を短時間で所定範囲まで上昇させることができる。
なお、制御装置7は、リード線9を介して白金素線格子5の両電極52、53に電圧を印加すると同時に、測温用リード線118を介して両電極52、53間の抵抗値を測定して白金素線51の温度を算出しており、白金素線51の温度が白金の活性温度に達した時点で、両電極52、53への電圧印加を停止する、あるいは両電極52、53への印加電圧を低下させて、白金素線51の温度を活性温度に維持する。通常は、オフガスの触媒燃焼の熱により白金素線51が加熱されるので、両電極52、53への電圧印加を停止しても、白金素線51の温度を活性温度に維持することは可能である。
(2)燃料電池101の定常作動中・・・その1。
燃料電池101の起動後、すなわちオフガス処理用ヒータ1の起動後、オフガス処理用ヒータ1が発生する熱を伝達されて燃料電池101温度は上昇し続け、やがて燃料電池101の発電効率が最大となる所定温度範囲内に到達する。すなわち暖機が完了する。
制御装置7は、温度センサ117による検出信号に基づき燃料電池101温度が所定温度範囲内に到達したことを検知すると、暖機制御を停止する。
先ず、制御装置7は、オフガス処理用ヒータ1の作動を停止させる。すなわち、切り替え弁116を切り替えてオフガス導入通路115を遮断するとともに、送風機2を停止させる。さらに、白金素線格子5の両電極52、53に電圧印加を一旦停止する。
同時に、制御装置7は、制御弁114を切り替えてバイパス通路113を遮断して、冷却水通路110を介して燃料電池101の熱交換部109とラジエータ111とを連通させる。すなわち、冷却水が、燃料電池101、ラジエータ111間を循環可能な状態とする。
ところで、燃料電池101の定常作動中において、切り替え弁116を経由してオフガスをオフガス処理用ヒータ1へ導入して触媒燃焼させることが間歇的に実施される場合がある。その際、オフガス処理用ヒータ1において直ちにオフガスの触媒燃焼が安定して行うためには、白金素線51温度を常時活性温度に保っておく必要がある。このために、制御装置7は、白金素線格子5の白金素線51温度が活性温度を維持するように白金素線格子5の両電極52、53へ電圧を印加する。
この場合、制御装置7は、測温用リード線118を介して両電極52、53間の抵抗値を測定して算出した白金素線51の温度に基づいて両電極52、53への印加電圧を調整する、いわゆるフィードバック制御をおこなう。これにより、必要最小限度の消費電力によって白金素線51温度を活性温度に維持しておくことができる。
(3)燃料電池101の定常作動中・・・その2。
燃料電池101の暖機終了後、さらに時間が経過に連れて、燃料電池101温度はそれ自身の発熱により上昇し続ける。
燃料電池101温度が、燃料電池101の発電効率が最大となる所定温度範囲の上限に近づくと、制御装置7は、電動ポンプ112を駆動し、冷却水通路110を介して燃料電池101、ラジエータ111間に冷却水を循環させる。
すると、燃料電池101の発生熱が冷却水を介してラジエータ111へ運ばれ、ラジエータ111から空気中に放散される。これにより、燃料電池101が冷却され、燃料電池101の温度は所定温度範囲内に維持される。
この場合、制御装置7は、温度センサ117により検出された燃料電池101温度に基づいて、燃料電池101温度が所定範囲内に止まるように、電動ポンプ112への印加電圧を制御して、燃料電池101、ラジエータ111間を循環する冷却水流量を調整する。すなわち、フィードバック制御を実施する。
(4)オフガス処理
制御装置7は、図示しない別の制御装置からの指令に基づき、オフガス処理を実施する。
すなわち、図示しない別の制御装置からオフガス処理開始指令信号が入力されると、制御装置7は、オフガス処理を開始する。また、図示しない別の制御装置からオフガス処理停止指令信号が入力されると、制御装置7は、オフガス処理を停止する。
(4−1)オフガス処理開始
制御装置7は、オフガス処理用ヒータ1の作動を開始させる。すなわち、切り替え弁116を切り替えてオフガス導入通路115をオフガス排出通路8に連通させるとともに、送風機2を駆動して通路81内に空気を供給する。さらに、白金素線格子5の両電極52、53に電圧を印加する。
これにより、白金素線格子5部においてオフガスが触媒燃焼し、オフガス中の水素ガスは水蒸気に変わり、外部へ排出される。すなわちオフガスが処理される。
ここで、白金素線格子5の白金素線51温度は、上述の(2)で説明したように、常時活性温度に保たれているので、オフガス処理開始と同時にオフガスを安定して触媒燃焼させることができる。
同時に、制御装置7は、制御弁114を駆動してバイパス通路113を、冷却水通路110に連通させる。すなわち、制御弁114は、燃料電池101、ラジエータ111間に冷却水を循環させつつ、バイパス通路113を少しだけ冷却水通路110に連通させる。
これにより、オフガス処理用ヒータ1の熱交換器6内に冷却水を通過させて、オフガス処理による発生熱をオフガス処理用ヒータ1外部へ放散できるので、熱交換器6内冷却水が過熱されることを防止できる。
なお、制御装置7は、オフガス処理中においても、燃料電池101温度制御、すなわち、温度センサ117により検出された燃料電池101温度に基づいて、燃料電池101温度が所定範囲内に止まるように、電動ポンプ112への印加電圧を制御して、燃料電池101、ラジエータ111間を循環する冷却水流量を調整する制御を実施している。
(4−2)オフガス処理停止
制御装置7は、オフガス処理用ヒータ1の作動を停止させる。すなわち、切り替え弁116を切り替えてオフガス導入通路115を遮断するとともに、送風機2を停止し、さらに、白金素線格子5の両電極52、53への電圧印加を停止する。
同時に、制御装置7は、制御弁114を駆動してバイパス通路113を、完全に遮断する。
なお、オフガス処理停止後は、燃料電池101温度制御、および、白金素線格子5の白金素線51温度維持制御が継続して実施される。
以上説明した、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1においては、通路81内に気体混合器4の下流側に、混合ガス流れと交差するように配置された複数の白金素線51を備える白金素線格子5を配置し、制御装置7により白金素線51への通電を制御するとともに、制御装置7は、白金素線51の抵抗を検出する抵抗測定手段71と抵抗測定手段71が検出した抵抗に基づき白金素線51の温度を算出する温度算出手段72とを備え、温度算出手段72が算出した白金素線51温度に基づき白金素線51への通電を制御する構成とした。
従来の触媒燃焼装置においては、電熱部材からなる触媒担体に触媒を担持させてなる電気加熱触媒により、触媒温度を高めている。この方法では、電熱部材を介して触媒温度を高めるため、触媒昇温時間が長くなるとともに電熱部材の消費電力が多大となってしまう。
これに対し、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1においては、触媒として白金素線51を採用し且つ白金素線51に直接通電する構成としている。
したがって、白金素線51温度を素早く上昇させて水分の付着を確実に防止し、且つ触媒温度を短時間で活性温度まで上昇させることが可能なオフガス処理用ヒータ1を実現することができる。さらに、そのための消費電力を節約することができる。
また、制御装置7は、白金素線51温度に基づき白金素線51への通電を制御することにより、必要最小限度の消費電力によって白金素線51温度を活性温度に維持しておくことができる。さらに、白金素線51温度を常時監視しているため、過大電圧印加等の異常事態が発生して場合に直ちに白金素線51への通電を停止できるので、白金素線51温度が過上昇して白金素線51が損傷することを確実に防止できる。
(第2実施形態)
図5には、本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1の部分断面図を示す。
本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1は、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1に対して、触媒燃焼部である触媒燃焼器10を追加したものである。
すなわち、図5に示すように、通路81内において、白金素線格子5の下流側(図5において右側)に、白金素線格子5に隣接させて触媒燃焼器10を配置している。
触媒燃焼器10は、触媒担体、たとえばコージェライト、アルミナ等のセラミックスハニカム10aに触媒、たとえば白金、パラジウム等を担持させたもので、極めて一般的な構成のものである。
この場合、オフガス処理用ヒータ1において、気体混合器4で形成されたオフガスと空気の混合ガスは、先ずその一部が白金素線格子5で触媒燃焼し、その燃焼ガスと残りの混合ガスが触媒燃焼器10に流入し、残りの混合ガスが触媒燃焼器10で触媒燃焼する。すなわち、白金素線格子5における触媒燃焼で生じた燃焼ガスは、触媒燃焼器10を暖めるとともに触媒燃焼器10に流入する混合ガス温度を高めて、混合ガス中に含まれる水蒸気が触媒燃焼器10に凝縮・付着することを防止している。
本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1において、熱交換器6に流入し冷却水との熱交換に関わる燃焼ガス量は、白金素線格子5部における燃焼ガス量と触媒燃焼器10部における燃焼ガス量の和になる。
したがって、熱交換器6に流入し冷却水との熱交換に関わる燃焼ガス量を同一とした場合、言い換えると、オフガス処理用ヒータ1としての発熱量を同一とした場合、本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1は、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1に比べて、白金素線格子5における白金素線51本数が少なくて済む。
したがって、高価な白金素線51の使用量を必要最小限度として、オフガス処理用ヒータ1のコスト上昇を抑制することができる。
(第3実施形態)
図6には、本発明の第3実施形態によるオフガス処理用ヒータ1が組み込まれている燃料電池冷却システム100の構成を説明する模式図を示す。
本発明の第3実施形態によるオフガス処理用ヒータ1では、本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1に対して、燃料電池101の空気極104から排出される空気である、いわゆるオフエアを、オフガス処理用ヒータ1におけるオフガス触媒燃焼用空気として利用する構成としている。
すなわち、図6に示すように、燃料電池101の空気排出通路106とオフガス処理用ヒータ1の送風機2の吸い込み側とを連通するオフエア導入通路121を設けるとともに、空気排出通路106とオフエア導入通路121との接続部に制御弁122を設けている。
ここで、制御弁122としては、燃料電池101の空気極104から排出されるオフエア流量に対するオフエア導入通路121に導入される流量の割合を、0%から100%まで連続的に変化させることが可能なタイプの弁、あるいは、単に、オフエア導入通路121と空気排出通路106との連通・遮断を切り替えるタイプの弁のどちらでもよい。
制御弁122は、オフガス処理用ヒータ1の作動開始と同時に制御装置7により駆動されて、オフエアをオフエア導入通路121へ流入させる。また、オフガス処理用ヒータ1の作動停止と同時に制御装置7により駆動されて、オフエア導入通路121を遮断する。
オフエアは、燃料電池101における電気化学反応で消費されて酸素濃度が低くなっているが、電気化学反応の発生熱により温度が高くなっている。したがって、このオフガスを、オフガス処理用ヒータ1のオフガス触媒燃焼用空気の一部として導入することにより、混合ガスの温度を高めて、触媒である白金素線51の温度を活性温度までより早く上昇させることができるとともに、触媒燃焼をより安定させることができる。
(第4実施形態)
以上説明した、本発明の第1〜第3実施形態においては、本発明による触媒燃焼装置を、燃料電池車両に搭載される燃料電池冷却システム100に組み込まれるオフガス処理用ヒータ1に適用した例を示している。
これに対して、本発明の第4実施形態による触媒燃焼装置は、水素を燃料とする燃料電池車両に搭載される車室内暖房システム200に組み込まれる触媒燃焼ヒータ201に適用した例を示している。
図7には、本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201の部分断面図を示す。なお、図7において、オフガス処理用ヒータ1と同一部位には同一符号を付してある。
暖房システム200においては、熱媒体としてエチレングリコール水溶液である不凍液が用いられている。当該車両の車室内には、触媒燃焼ヒータ201から離れた位置に放熱器であるヒータコア207が配置されている。暖房システム200は、触媒燃焼ヒータ201において水素ガスの触媒燃焼により発生した熱を、熱媒体である不凍液およびヒータコア207を介して車室内に放散させて車室内を暖めるものである。
本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201の構成は、基本的には、本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1と同じである。以下、本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201について、本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1と異なる点のみについて説明する。
本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201においては、燃料供給手段は、当該燃料電池車両に搭載される水素タンク203である。触媒燃焼ヒータ201の燃料である水素ガスは、図7に示すように、水素供給通路202を経由して触媒燃焼ヒータ201に送られ、オフガス導入部3を介して気体混合器4に導入される。
また、熱交換器6には、図7に示すように、熱交換器6にからヒータコア207へ高温になった不凍液を供給するヒータ送出管205、およびヒータコア207を経て電動ポンプ204で加圧された不凍液を導入するヒータ戻り管206が接続されている。
本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201においても、触媒として白金素線格子5を採用し、素線51に直接通電する構成としている。
これにより、白金素線51温度を素早く上昇させて水分の付着を確実に防止し、且つ触媒温度を短時間で活性温度まで上昇させることが可能となる。したがって、暖房システム200において、熱媒体である不凍液の温度を短時間で上昇させることができる。たとえば、冬季等寒冷時において、暖房システム200始動後短時間で車室内を快適な温度まで暖めることが可能となる。
なお、以上説明した、本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201においては、本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1の場合と同様に、白金素線格子5の下流側に白金素線格子5に隣接して触媒燃焼器10を設置しているが、これを必ず設ける必要はなく、触媒燃焼器10を省略してもよい。
以上説明した、本発明の第1〜第3実施形態によるオフガス処理装置1および本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201においては、燃料として水素ガスを使用しているが、水素ガスに限定する必要はなく、他の種類の気体燃料を用いてもよい。
また、以上説明した、本発明の第1〜第3実施形態によるオフガス処理装置1および本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201は、いずれも燃料電池車両に搭載される機器に適用されているが、本発明の触媒燃焼装置を、燃料電池車両に搭載される機器のみに適用する必要は無く、他の種類の車両に搭載される機器、あるいは各種民生用機器等に適用してもよい。
本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1が組み込まれている燃料電池冷却システム100の構成を説明する模式図である。 本発明の第1実施形態によるオフガス処理装置1の部分断面図である。 図2中のIII矢視図であり、白金素線格子5の正面図である。 本発明の第1実施形態によるオフガス処理用ヒータ1および燃料電池冷却システム100の電気回路構成を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態によるオフガス処理用ヒータ1の部分断面図である。 本発明の第3実施形態によるオフガス処理用ヒータ1が組み込まれている燃料電池冷却システム100の構成を説明する模式図である。 本発明の第4実施形態による触媒燃焼ヒータ201が組み込まれている暖房システム200の構成を説明する模式図である。
符号の説明
1 オフガス処理用ヒータ(触媒燃焼装置)
2 送風機(空気供給手段)
3 オフガス導入部(燃料供給手段)
4 気体混合器(気体混合手段)
5 白金素線格子(複数の白金素線)
51 白金素線
52 電極
53 電極
6 熱交換器
7 制御装置
71 抵抗測定手段
72 温度算出手段
8 ケーシング
81 通路
9 リード線
10 触媒燃焼器(触媒燃焼部)
10a セラミックスハニカム(触媒担体)
100 燃料電池冷却システム
101 燃料電池
102 電解質
103 燃料極
104 空気極
105 空気供給通路
106 空気排出通路
107 水素供給通路
108 オフガス排出通路
109 熱交換部
110 冷却水通路
111 ラジエータ
112 電動ポンプ
113 バイパス通路
114 切り替え弁
115 オフガス導入通路(燃料供給手段)
116 切り替え弁
117 温度センサ
118 測温用リード線
119 イグニッションスイッチ
120 バッテリ
121 オフエア導入通路
122 制御弁
200 暖房システム
201 触媒燃焼ヒータ(触媒燃焼装置)
202 水素供給通路
203 水素タンク(燃料供給手段)
204 電動ポンプ
205 ヒータ送出管
206 ヒータ戻り管
207 ヒータコア

Claims (5)

  1. 空気と燃料の混合ガスを形成する気体混合手段と、
    前記気体混合手段に空気を供給する空気供給手段と、
    前記気体混合手段に前記燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記気体混合手段に接続され、前記気体混合手段で形成された前記混合ガスが供給される通路と、
    前記通路内に前記気体混合手段の前記混合ガスの流れ方向下流側に前記混合ガス流れと交差するように配置された複数の白金素線と、
    前記白金素線への通電を制御する制御装置とを備え、
    前記白金素線を触媒として作用させて前記混合ガスを触媒燃焼させる触媒燃焼装置であって、
    前記制御装置は、前記白金素線の抵抗を検出する抵抗測定手段と該抵抗測定手段が検出した抵抗に基づき前記白金素線の温度を算出する温度算出手段とを備え、該温度算出手段が算出した白金素線温度に基づき前記白金素線への通電を制御することを特徴とする触媒燃焼装置。
  2. 前記通路内且つ前記混合ガスの流れ方向において前記白金素線の下流側に配置され、熱媒体が供給されて該熱媒体と前記混合ガスの触媒燃焼ガスとの間で熱交換を行う熱交換器を備えることを特徴とする請求請求項1に記載の触媒燃焼装置。
  3. 前記通路内且つ前記混合ガスの流れ方向において前記白金素線の下流側に前記白金素線と隣接して配置され、触媒担体に触媒を担持して形成された触媒燃焼部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の触媒燃焼装置。
  4. 前記制御装置は、前記温度算出手段が算出した前記白金素線温度が所定温度より低いときに前記白金素線に通電し、前記白金素線温度が前記所定温度よりも高いときに前記白金素線への通電を停止することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の触媒燃焼装置。
  5. 前記燃料は水素ガスであることを特徴とすることを請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の触媒燃焼装置。
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