JP2005232302A - インクジェット記録用インクの製造方法 - Google Patents

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正弘 矢竹
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Abstract

【課題】 長期安定性に優れたインクジェット記録用インクの製造方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも顔料と水溶性有機溶媒と水とを混合して着色液を調製する調製工程を含み、遠心透過沈降法により評価して吸光度低下率が10%以下である着色液をインクジェット記録用インクとして選択する選別工程を有し、具体的には、被検着色液0.15mlを1×10mmの測定セルで3000rpmで10分間遠心沈降させ、該遠心沈降の挙動をCCDラインセンサーで880nmで測定した場合のメニスカス(気/液界面)から1mmの位置での透過率上昇が10%以下である着色液をインクジェット記録用インクとして選択する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録用インクの製造方法に関する。本発明の製造方法によれば、長期安定性に優れたインクジェット記録用インクを製造することができる。
インクジェット記録方法は、微細なノズルからインクジェット記録用インクを小滴として吐出して、文字や図形を紙等の記録媒体表面に記録する方法である。インクジェット記録方法としては、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変化して、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法や、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極めて近い個所で急速に加熱し泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出することで記録媒体表面に文字や記号を記録する方法などが開発、実用化されている。
そして、インクジェット記録方法によれば、高解像度で高品位な画像を高速且つ簡便に印刷することが可能で、特に、近年はカラー印刷においては写真に代わりうる画像形成方法となってきている。
このようなインクジェット記録方法に使用されるインクとしては、着色剤と、水溶性有機溶媒(グリセリンなど)と、水とを含有したものが一般的である。
インクジェット記録用のインクに用いられる着色剤としては、従来、着色剤の彩度や色再現性等の画像品質の高さ、利用できる色剤の種類の豊富さ、水への溶解性、目詰まりなどの信頼性の点から水溶性染料が用いられてきた。
しかしながら、水溶性染料は耐水性や耐光性に劣ることがあり、水溶性染料インクによって印刷された印刷物は耐水性および耐光性に劣る。そのため、近年、従来の水溶性染料の代わりに耐水性や耐光性等の堅牢性に優れる顔料を利用することが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、水性媒体中に水不溶性顔料粒子を分散して含有している水性顔料インクは、長期間に亘って放置されると顔料粒子が徐々に沈降する。例えば、インクジェット記録用インクは、インクカートリッジの形態で一般的に市販されており、この場合、インクカートリッジ内部のインク収納室のウレタンフォームなどの多孔質体に水性顔料インク液が含浸されている。こうしたインク液含浸フォームの形態でも顔料粒子の沈降は発生し、その沈降の進行に伴って、インク液含浸フォームの上方部では顔料濃度が希薄化され、下方部では濃縮化される。
インクカートリッジのインク液取込口は、一般的にインク液含浸フォームの下方部側に接触するように配置されているので、顔料粒子の沈降が激しく進行している場合には、濃縮化された水性顔料インク液がインクヘッドに供給され、インクヘッドが詰まったり、吐出されたインク液滴が曲がったり、あるいは発色性に関して忠実な記録が不可能になるなどの問題が発生する。また、インク液の供給(消費)が進行すると、インク液含浸フォーム内部においてインク液全体が降下し、上方部のインク液がインク液取込口と次第に接触するようになる。こうした際に、上方部の希薄化が進行していると、発色性に関して忠実な記録が不可能になるなどの問題が発生する。
従って、インクジェット記録用インクカートリッジを市販する場合には、ユーザーの使用中に、インク液取込口に濃縮化下方部や希薄化上方部が接触する事態が発生しないようにするため、そうした不都合が発生するまでの放置時間を予想することが重要である。また、その予想放置時間に基づいて品質保証期間を設定することができる。
従来の沈降特性の検査方法としては、静置方法と遠心沈降法とがあった。
しかしながら、静置方法は結果が出るまでに時間がかかっていた。
また、水性顔料インク液試料を遠心管に入れ、長期間(例えば、半年間〜2年間)放置した場合に相当する重力を加えてから上清を回収し、回収した上清を希釈して吸光度を測定し、従来から蓄積していたデータを参照して合格品及び不合格品の判定を行っていたものである。
しかしながら、遠心分離を利用する従来方法には、正確性に関して以下のような欠点があった。
まず第1に、遠心管から上清をサンプリングする際に、各々の遠心管毎に液面から同じ高さの上清をサンプリングすることが必要になるが、実際には困難である。また、遠心操作の解除後に、顔料粒子はブラウン運動ですぐに戻り始めるので、遠心操作解除からサンプリングまでの時間管理が必要になる。しかしながら、この時間管理を厳密に行うのは困難である。更に、サンプリングの際には、サンプル液内にサンプリング用ピペットを挿入する必要があるため、その挿入による攪拌効果の影響が比較的少ないサンプル上方部の測定は原理的に可能であるが、下方部の測定は、事実上不可能である。更にまた、希釈工程でも添加する希釈液の量や性質の差異に基づく誤差が発生する。また、遠心分離によると、回転の中心からの距離に応じて加えられる力が変化するので、サンプルに全体的に均一な力を加えることができず、原理的にも不正確である。
以上のように、従来法による検査では正確度に限界があるため、前記の不都合がユーザー側で発生するまでの放置時間の予想をかなり短い期間に設定して、品質保証期間の設定を行う必要があった。従って、本来は合格品であるべきインク液を不合格品と判定するケースが多くなり、不要な損失が発生していた。
国際公開第95/16002号パンフレット
従って、本発明の課題は、上記従来技術の欠点を克服し、長期安定性に優れたインクジェット記録用インクの製造方法を提供することにある。
前記の課題は、以下の本発明によって解決することができる。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)少なくとも顔料と水溶性有機溶媒と水とを混合して着色液を調製する調製工程を含み、遠心透過沈降法により評価して透過率上昇が10%以下である着色液をインクジェット記録用インクとして選択する選別工程を有するインクジェット記録用インクの製造方法。
(2)被検着色液0.15mlを1×10mmの測定セルで3000rpmで10分間遠心沈降させ、該遠心沈降の挙動をCCDラインセンサーで880nmで測定した場合のメニスカス(気/液界面)から1mmの位置での透過率上昇が10%以下である着色液をインクジェット記録用インクとして選択する前記(1)のインクジェット記録用インクの製造方法。
本発明のインクジェット記録用インクの製造方法は、少なくとも顔料と水溶性有機溶媒と水とを混合して調製された着色液を含み、遠心透過沈降法により評価して吸光度低下率が10%以下であるものを選択することにより、長期安定性に優れたインクジェット記録用インクを得ることができる。
以下に、本発明のインクジェット記録用インクの製造方法について、さらに詳細に説明する。
本発明における、遠心沈降光学測定とは、被検物質を遠心沈降処理しながら、その沈降状態を直接、光透過または光反射の光学的検知により測定する手法である。
このような遠心沈降光学測定を行うための測定機器としては、特に限定されないが、独国LUM社製 分散安定性分析装置 ルミフュージ(LUMiFuge)等が挙げられる。
本発明は、上記の遠心沈降光学測定により、少なくとも顔料と水溶性有機溶媒と水とを混合して調製された着色液の、吸光度低下率が10%以下のものを選択する。
吸光度低下率が10%を超えるものは、顔料をはじめとする、各インク成分の長期分散安定性が不十分という問題がある。
本発明における遠心沈降光学測定において、測定機器として、独国LUM社製 分散安定性分析装置 ルミフュージ(LUMiFuge)を用いた場合の測定条件について、さらに詳細に説明する。
本発明における遠心沈降光学測定において、測定機器として、独国LUM社製 分散安定性分析装置 ルミフュージ(LUMiFuge)を用いる場合、測定セルとして、1×10mmのものを用いる。また、該測定セルに注入する被検着色液量は0.15mlである。また、その際の遠心速度は3000rpmで、遠心時間は10分間である。また、遠心沈降の挙動はCCDラインセンサーで880nmで、メニスカス(気/液界面)から1mmの位置での透過量の変化について測定する。メニスカス(気/液界面)から1mmの位置での透過率上昇が10%以下のものを選択することによって、長期安定性に優れたインクジェット記録用インクを得ることができる。
次に、少なくとも顔料と水溶性有機溶媒と水とを混合して着色液を調製する調製工程について説明する。
顔料としては、第一に、所望の色を発色し得る、無機顔料や有機顔料等の顔料を挙げることができる。
ここで、無機顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等を使用できる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む。)、多環式顔料(フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジメチルキナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラノン顔料、ジケトピロロピロール顔料など)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどが使用できる。
更に詳しくは、黒インクとして使用される顔料として、以下のカーボンブラックが例示される。三菱化学製のNo.2300, No.900, MCF88, No.33, No.40, No.45, No.52, MA7, MA8, MA100, No2200B等が、コロンビアンカーボン製の Raven C, Raven5750, Raven5250, Raven5000, Raven3500, Raven1255, Raven700 等が、キャボット社製のRegal 400R, Regal 330R, Rega l660R, Mogul L,Monarch 700, Monarch 800, Monarch 880, Monarch 900, Monarch 1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1400 等が、デグッサ社製のColor Black FW1, Color Black FW2, Color Black FW2V, Color Black FW18, Color Black FW200, Color Black S150, Color Black S160, Color Black S170, Printex 35, Printex U, Printex V, Printex 140U, Special Black 6, Special Black 5, Special Black 4A, Special Black 4 等が使用できる。イエローインクに使用される顔料としては、 C.I.Pigment Yellow 1, C.I.Pigment Yellow 2, C.I.Pigment Yellow 3, C.I.Pigment Yellow 12, C.I.Pigment Yellow 13, C.I.Pigment Yellow 14, C.I.Pigment Yellow 16, C.I.Pigment Yellow 17, C.I.Pigment Yellow 73, C.I.Pigment Yellow 74, C.I.Pigment Yellow 75, C.I.Pigment Yello w 83, C.I.Pigment Yellow 93, C.I.Pigment Yellow 95, C.I.Pigment Yellow 97, C.I.Pigment Yellow 98, C.I.Pigment Yellow 114, C.I.Pigment Yellow 128, C.I.Pigment Yellow 129, C.I.Pigment Yellow 151, C.I.Pigment Yellow 154, C.I.Pigment Yellow 180等が挙げられる。また、マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment Red 7, C.I.Pigment Red 12, C.I.Pigment Red 48(Ca), C.I.Pigment Red 48(Mn), C.I.Pigment Red 57(Ca), C.I.Pigment Red 57:1, C.I.Pigment Red 112, C.I.Pigment Red 122, C.I.Pigment Red 123, C.I.Pigment Red 168, C.I.Pigment Red 184, C.I.Pigment Red 202 等が挙げられる。シアンインクに使用される顔料としては、C.I.Pigment Blue 1, C.I.Pigment Blue 2, C.I.Pigment Blue 3, C.I.Pigment Blue 15, C.I.Pigment Blue 15:3, C.I.Pigment Blue 15:34, C.I.Pigment Blue 16, C.I.Pigment Blue 22, C.I.Pigment Blue 60, C.I.Vat Blue 4, C.I.Vat Blue 60 等が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。
本発明のインクにおいて、顔料のインク全量に対する含有量は、4〜15%重量%が好ましく、より好ましくは4〜8重量%の範囲である。
顔料としては、第二に、例えば、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン基、スルホン酸基及びこれらの塩のうち、少なくとも一種の官能基を有することにより、表面を親水化処理した自己分散型顔料を好適に挙げることができ、このような自己分散型顔料は、分散剤なしに水に分散可能となる。
また、自己分散型顔料は、後述のノニオン界面活性剤としての式(6)で表されるアセチレングリコール化合物や、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類と共に使用しても安定である。
かかる自己分散型顔料は、例えば、真空プラズマなどの物理的処理や次亜塩素酸、スルホン酸などによる酸化処理等の化学的処理によって親水性の官能基またはこれを含んだ分子を顔料の表面に導入することによって得ることができる。具体的には、カルボキシル基やヒドロキシル基を導入する酸化処理として、オゾン、硝酸、過酸化水素、次亜ハロゲン酸、窒素酸化物、及びフッ素ガス等の酸化剤による液相又は気相酸化処理等が挙げられる。また、スルホン酸基を導入するスルホン化処理には、硫酸、発煙硝酸、スルホン化ピリジン酸、スルファミン酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、アミド硫酸等によるスルホン化剤による処理が挙げられる。また、これらの酸化剤、スルホン化剤は、それぞれ単独又は二種類以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、顔料粒子表面に導入される官能基の種類は単一であっても良いし、複数種であっても良い。導入される官能基の種類やその量は、処理された顔料のインク組成物中での分散安定性、色濃度等を考慮しながら適宜決定される。上記の自己分散型顔料は、例えば、特開平8−3498号公報に記載された方法によって得ることができる。この公報に記載された方法によって得られたカーボンブラックの自己分散型顔料は、その表面活性水素含有量が1.5〜2.5mmol/gと高い値を示す。
また、自己分散型顔料は、ブラックの場合、市販品として購入することもできる。アニオン性基によって分散剤なしに水に分散可能なカーボンブラックとしては、キャボット社製キャボジェット300あるいはオリエント化学株式会社のCW1などがある。カチオン性基によって分散剤なしに水に分散可能なカーボンブラックとしてはキャボット社のキャボジェットIJX55がある。
一方、カラーの自己分散型顔料は、有機顔料を用いて、下記の方法により好適に作成でき、この自己分散型顔料の分散液は、特開平8−283596号公報、特開平10−110110号公報、特開平10−110111号公報、特開平10−110114号公報等による方法で作成されるものを用いることができる。
(カラーの自己分散型顔料の好適な作製方法)
まず、顔料を溶剤に分散させて得た分散液を60〜200℃に加熱するか、あるいは、顔料と溶剤との混合物を60〜200℃に加熱して分散液とする。そして、このまま分散液を3〜10時間攪拌する。具体的には、あらかじめハイスピードミキサー等で高速剪断分散し、あるいはビーズミルやジェットミル等で衝撃分散しスラリー状分散液とする方法がよい。次いで、穏やかな攪拌に移した後、硫黄を含む処理剤(例えば、前掲のスルホン化剤)を添加し、分散基を顔料表面に導入させる。顔料を自己分散させることができる分散基の導入の決定には、反応条件と硫黄を含む処理剤の種類が大きく左右するので、分散方法に適した方法を適宜採用する。この後、加熱処理して顔料のスラリーから溶剤および残留する硫黄を含む処理剤を取り除く。除去方法は水洗、限外濾過、逆浸透、遠心分離、濾過等を繰り返して行なう等の方法がある。このようにして処理した自己分散型顔料のレーザー散乱法により測定した平均粒径は、25μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以下である。
本発明の製造方法により得られるインクにおいて、自己分散型顔料のインク全量に対する含有量は、4〜15重量%が好ましく、より好ましくは4〜8重量%の範囲である。
顔料としては、第三に、マイクロカプセル化顔料を挙げることができる。
このようなマイクロカプセル化顔料は、公知の物理的機械的手法または化学的手法で製造される。さらに詳しくは、相分離法(コアセルベーション)、液中乾燥法(界面沈殿法)、スプレードライング法、パンコーティング法、液中硬化被覆法、界面重合法、in situ法、超音波法等を特に制限されずに用いることができる。本発明においては、マイクロカプセル化顔料として特開平9−151342号公報に記載されているアニオン性マイクロカプセル化顔料を用いることができる。また、本発明において用いるマイクロカプセル化顔料は特開平10−316909号公報に記載されている方法によっても得ることができる。
マイクロカプセル化顔料は、特に、下記の顔料が、高分子化合物によって被覆されてなるものが好ましく、マイクロカプセル化顔料の平均粒子径は好ましくは400nm以下、より好ましくは200nm以下である。
顔料としては、上述したものを用いることができる。
前記高分子化合物としては、ビニル系ポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、スチレン−(メタ)アクリル酸コポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー及びエポキシ樹脂等の一種以上を主成分とするものが好ましく用いられる。ビニル系ポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−マレイン酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体、スチレン−イタコン酸エステル−イタコン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−イタコン酸共重合体、スチレン−フマール酸共重合体、スチレン−フマール酸エステル−フマール酸等が挙げられる。
このようなポリマーは、二重結合としてアクリロイル基,メタクリロイル基,ビニル基あるいはアリル基を有するモノマーやオリゴマー類が、例えば重合開始剤の作用によって、重合されたものを好適に用いることができる。
ここで、モノマーとしては、例えば、スチレン、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ブチルメタクリレート、(α、2、3または4)−アルキルスチレン、(α、2、3または4)−アルコキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン、α−フェニルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基のジエチレングリコールまたはポリエチレングリコールの(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、含フッ素,含塩素または含珪素(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド、(メタ)アクリル酸等の1官能の他に架橋構造を導入する場合は(モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールおよび1,10−デカンジオール等の(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート、ビスフェノールAまたはビスフェノールFのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のアクリル基やメタクリル基を有する化合物を用いることができる。
更に、前記高分子化合物としては、重合性基と疎水性基と親水性基とを有する重合性界面活性剤と、後に例示するモノマーとを重合して得られる高分子化合物も好ましく用いられる。
ここで、重合性界面活性剤の重合性基は、不飽和炭化水素基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロぺニル基、ビニリデン基、及びビニレン基等が挙げられ、これらは一種以上で使用できる。また、重合性界面活性剤の親水性基は、スルホン基、スルホン酸基、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基及びこれらの塩等の一種以上が好ましく用いられる。また、前記モノマーとしては、架橋性モノマーを含むものが好ましく用いられる。
このような重合性界面活性剤の具体的な例としては、特公昭49−46291号公報,特公平1−24142号公報,特開昭62−104802号公報に記載されているようなアニオン性のアリル誘導体、特開昭62−221431号公報に記載されているようなアニオン性のプロペニル誘導体、特開昭62−34947号公報,特開昭55−11525号公報に記載されているようなアニオン性のアクリル酸誘導体、特公昭46−34898号公報,特開昭51−30284号公報に記載されているようなアニオン性のイタコン酸誘導体、特公昭51−4157号公報,特開昭51−30284号公報に記載されているようなアニオン性のマレイン酸誘導体;特開昭62−104802号公報に記載されているようなノニオン性のアリル誘導体、特開昭62−100502号公報に記載されているようなノニオン性のプロペニル誘導体、特開昭56−28208号公報に記載されているようなノニオン性のアクリル酸誘導体、特公昭59−12681号公報に記載されているようなノニオン性のイタコン酸誘導体、特開昭59−74102号公報に記載されているようなノニオン性のマレイン酸誘導体が挙げられる。
重合性界面活性剤は、市販品も使用することができる。例えば、第一工業薬品株式会社のアクアロンHSシリーズ(アクアロンHS−05、HS−10、HS−20、HS−1025)、アクアロンRNシリーズ(RN−10、RN−20、RN−30、RN−50,RN−2025)、ニューフロンティアシリーズ(ニューフロンティアN−177E,S−510)、旭電化株式会社のアデカリアソープNEシリーズ(NE−10,NE−20,NE−30,NE−40,NE−50)などが挙げられる。
重合性界面活性剤の添加量は、顔料に対して、10〜150重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは20〜100重量%程度の範囲である。10重量%以上の添加量とすることで、インク組成物の分散安定性を向上することが可能となる。また、150重量%以下の添加量とすることで、顔料との未吸着な重合性界面活性剤の発生を抑制し、そしてカプセル粒子以外にポリマーが発生することを防止でき、その結果、インク組成物の吐出信頼性を良好にすることができる。
マイクロカプセル化顔料は、前記の方法によって製造されたものであれば、いずれの形態のものも使用されうるが、特に、特開平5−320276号公報、特開平10−316909号公報に開示された方法で得られる“顔料の水系ディスパージョン”として使用されるのが好ましく、この“顔料の水系ディスパージョン”とは、アニオン性及びノニオン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤とモノマーとの重合体によって顔料が包含されてなる微小かつ安定なマイクロカプセル化顔料粒子が水性媒体中に安定に分散しているものである。
アニオン性及びノニオン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤は、顔料粒子の表面に吸着し、その後の重合条件下でも分散安定性(即ち粒子同士の凝集を防止することができる)に優れているため、マイクロカプセル化顔料粒子を形成することが容易である点で、重合性基と疎水性基と親水性基とを有する重合性界面活性剤として有利である。
このようなアニオン性及びノニオン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤としては、下記の式(1)で表される化合物が好ましい。尚、下記式(1)で表される重合性界面活性剤は、特開平5−320276号公報、特開平10−316909号公報において開示されているものである。
上記式(1)におけるRとnの値を適宜調整することによって、顔料表面の親水性または疎水性の度合いに対応させることが可能である。式(1)で表される好ましい重合性界面活性剤は、具体的には下記の式(2)〜(5)によって表される化合物が挙げられる。これらは単独又は二種以上の混合物として使用されてよい。尚、重合性界面活性剤は単独重合させることもできるが、共重合体にすることが好ましい。
また、重合性界面活性剤とともに用いられるモノマーとしては、一般的に用いられるラジカル重合性モノマーが使用できる。例えば、スチレンおよびメチルスチレン、ジメチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、プロムスチレン、P−クロルメチルスチレン、ジヒニルベンゼン等のスチレン誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ブトキシエチルアクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、フエノキシエチルアクリレート、アクリル酸シクロヘキシル、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、グリシジルアクリレート等の単官能アクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブトキシメチルメタクリレート、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、フエノキシエチルメタクリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、イソボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、グリセロールメタクリレート、カブロラクトンメタクリレート、グリシジルメタクリレート等の単官能メタクリル酸エステル類;アリルベンゼン、アリル−3−シクロヘキサンプロピオネート、1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼン、アリルフェノキシアセテート、アリルフェニルアセテート、アリルシクロヘキサン、多価カルボン酸アリル等のアリル化合物;フマル酸、マレイン酸、イタコン酸のエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N−置換マレイミド、環状オレフィンなどのラジカル重合性基を有するモノマーが挙げられる。式(I)で表される重合性界面活性剤は電子供与性の高いモノマーであることから、用いるモノマーとしては電子受容性の高いモノマーが好ましい。電子受容性の高いモノマーの具体例としては、アクリロニトリル、フマロニトリル、フマール酸ジブチルエステルのようなフマール酸ジエステル;マレイン酸ジブチルエステルのようなマレイン酸ジエステル;N−フェニルマレイミドのようなマレイミド類;ならびにシアン化ビニリデンなど;が挙げられる。これらは単独または二種以上の混合物として使用されても良い。
また、前記高分子化合物に親水性基を確実に導入するために、重合性界面活性剤とともに用いられるモノマーとしては、親水性基を有するモノマーを好適に用いることができる。例えば、カルボキシル基を有するアクリルモノマーとして、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸等が挙げられる。これらの中でもアクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。スルホン酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、スルホエチルメタクリレート、ブチルアクリルアミドスルホン酸等が挙げられる。ホスホン基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、ホスホエチルメタクリレート等が挙げられる。
また、重合性界面活性剤とともに用いられるモノマーとしては、前記したように、架橋性モノマーを好適に挙げることができ、重合性界面活性剤と共重合性の高いものであれば何れのものも用いることができる。ビニル基,アリル基,アクリロイル基,メタクリロイル基,プロペニル基,ビニリデン基,ビニレン基から選ばれる1種以上の不飽和炭化水素基を2個以上有する化合物を用いるのが好ましく、例えば、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルアクリレート、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロビレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン、テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、ジシクロペンタニルジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリグリセーロールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等が挙げられる。
以上に例示した重合性界面活性剤とともに用いられるモノマーの添加量は、重合性界面活性剤に対して、2〜15モル比程度の範囲が好ましく、より好ましくは3〜12モル比程度の範囲が好ましい。2モル比以上の添加量とすることにより、形成されるカプセル化顔料粒子は水性媒体中において分散安定性に優れたものとなる。また、15モル比以下の添加量とすることで、モノマーは重合性界面活性剤吸着層に十分溶解することができ、水に不溶性のポリマーの発生を抑制したり、また相対的にイオン性反発基の量が減少するのを抑制することができるので、インク組成物の分散安定性を高めることができる。
重合開始剤は、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムを挙げることができ、これらの他にも、過硫酸水素やアゾビスイソブチロニトリル,過酸化ベンゾイル,過酸化ジブチル,過酢酸,クメンヒドロパーオキシド,t−ブチルヒドロキシパーオキシド,パラメンタンヒドロキシパーオキシドなどのラジカル重合に用いられる一般的な開始剤を用いることができるが、本発明の好ましい態様においては、水溶性の重合開始剤が好ましく用いられる。
また、重合性界面活性剤を使用する場合は、重合開始剤として、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、2,2−アゾビス−(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、または4,4−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)が好ましい。
このようなマイクロカプセル化顔料は、超音波発生器と攪拌機と温度調整器とを備えた反応容器に、顔料と、重合性界面活性剤を使用する形態の場合にあっては重合性界面活性剤とを水に加えて超音波を所定時間照射して粉砕処理を行い(この工程においては、超音波発生器を用いる超音波分散方法の他に、ボールミル,ロールミル,アイガーミル等の一般的な分散機を用いる分散方法や、ハイスピードミキサー,ビーズミル,サンドミルあるいはロールミルなどによる分散方法も使用できる)、次いで、前述のモノマーと、重合性開始剤とを更に添加して所定の重合温度で重合反応を行うことにより好適に得ることができる。
ここで、反応容器には連鎖移動剤が添加されても良く、このような連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、キサントゲン類であるジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソブチルキサントゲンジスルフィド、ジペンテン、インデン、1,4−シクロヘキサジエン、ジヒドロフラン、キサンテンなどが挙げられる。
また、マイクロカプセル化顔料の製造方法としては、前記した“顔料の存在下でモノマーを重合する”方法の他に、転相乳化法を挙げることができる。転相乳化法の一例としては、顔料を溶剤に分散させることにより顔料分散液を作製する工程、予め用意したポリマーに対してイオン性基を付与するとともに水に溶解させることによってポリマー水溶液を作製する工程、顔料分散液とポリマー水溶液とを混合して顔料の周りにポリマーを吸着させる工程、および、精製工程を含む転相乳化法を挙げることができる。
顔料分散液を構成する溶剤は、特に限定されるものではないが、有機溶媒の留去の容易さを考慮すると低沸点の有機溶媒が好ましい。例えば、アセトン,メチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤、酢酸エチル等のエステル系有機溶媒、エタノール,イソプロピルアルコール等のアルコール系有機溶媒、ベンゼン等の芳香族炭化水素系有機溶媒などを挙げることができる。
顔料の溶剤に対する分散は、超音波の他に、ハイスピードミキサー、サンドミル、ビーズミルあるいはロールミル等を適宜選択して用いることができる。
また、イオン性基を付与するためのポリマーとしては、カルボン酸基を有するモノマー単位を有するポリマーが好ましく、アクリル酸やメタクリル酸などのカルボン酸を有するモノマーが公知の重合法によって重合されたポリマーを好適に挙げることができる。また、カルボン酸基を有するモノマーと共に、スチレン、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ブチルメタクリレート、(α、2、3または4)−アルキルスチレン、(α、2、3または4)−アルコキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン、α−フェニルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基のジエチレングリコールまたはポリエチレングリコールの(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、含フッ素,含塩素または含珪素(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド、(メタ)アクリル酸等の1官能の他に架橋構造を導入する場合は(モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールおよび1,10−デカンジオール等の(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート、ビスフェノールAまたはビスフェノールFのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のモノマーを、コモノマーとして併用してもよい。
重合において使用できる重合開始剤としては、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムの他に、過硫酸水素やアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、過酸化ジブチル、過酢酸、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロキシパーオキシド、パラメンタンヒドロキシパーオキシドなどを挙げることができる。
また、重合の際に、必要に応じて、界面活性剤や連鎖移動剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムやラウリル硫酸カリウムの他に、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤および両性界面活性剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタンの他に、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、キサントゲン類であるジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソブチルキサントゲンジスルフィド、あるいはジペンテン、インデン、1,4−シクロヘキサジエン、ジヒドロフラン、キサンテンなどを用いることができる。
このようなカルボン酸基を有するポリマーに対してイオン性基を付与する方法としては、このポリマーとアルカリ剤とを反応させるのが好ましい。
アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化リチウム,アンモニア等の無機アルカリの他に、トリメチルアミン,トリプロピルアミン,トリブチルアミン,ジエチルメチルアミン,ジエチルメチルアミン,ジプロピルメチルアミン,ジブチルメチルアミン,ジプロピルブチルアミン,トリアタノールアミン,トリプロパノールアミン,トリブタノールアミン等の有機アミンを用いることができる。またこの場合、水に溶解しても、水を添加してもよい。
顔料分散液とポリマー水溶液とを混合して顔料の周りにポリマーを吸着させる工程は、ポリマーと顔料とが付着できるように、適当な剪断を与えながら混合撹拌する装置を用いて行うのが好ましい。
精製工程(マイクロカプセルの単離工程)は、顔料分散液とポリマー水溶液との混合溶液から溶剤を加熱等の方法により除去し、遠心分離、水洗、限外ろ過、加圧ろ過等の方法を適宜選択して行なうことができる。
また、顔料を被覆する高分子化合物としては、架橋反応基と親水性基とを有する高分子化合物および架橋剤を少なくとも含む有機相で顔料を包含した後に、架橋反応を行うことにより得られた架橋構造を有する高分子化合物も好ましく用いられる。このようなマイクロカプセル化顔料は、顔料を架橋反応性基と親水性基とを有する高分子化合物を用いて、後述する転相乳化によって被覆し、さらに架橋剤と架橋反応を行うことで得ることができる。
より具体的には、顔料、架橋反応性基と親水性基とを有する高分子化合物および架橋剤を有機溶媒中に添加して得た溶液または分散液に対して、中和剤および必要に応じて界面活性剤(界面活性剤は重合性界面活性剤を使用するのが好ましい。)を加えて得た混合液を有機溶媒相とし、有機溶媒相または水のいずれか一方を攪拌しながら、該有機溶媒相に水を投入するか、または、水中に該有機溶媒相を投入することにより転相乳化させて、架橋反応性基と親水性基とを有する高分子化合物と架橋剤とからなる有機溶媒相によって顔料を内包させるのが好ましい。
本発明のインクにおいて、マイクロカプセル化顔料のインク全量に対する含有量は、4〜15重量%が好ましく、より好ましくは4〜8重量%の範囲である。
以上、マイクロカプセル化顔料について説明したが、特に重合性界面活性剤を用いて乳化重合法によって高分子化合物で顔料を被覆する方法で得られるマイクロカプセル化顔料は、顔料粒子が高分子化合物で完全に被覆されている(欠陥部分がない)とともに、このような高分子化合物の構造中の親水性基が粒子表面に規則正しく水相に向かって配向していると考えられ、高い分散安定性を有する。顔料を被覆する高分子化合物が架橋構造を有する場合においては、さらに親水性基の水相方向への配向が良好となり分散安定性がより高まるとともに、被覆ポリマーの耐溶剤性も向上することから、インク組成物として、さらに長期間の保管における顔料の凝集や粘度上昇がなく、優れた保存安定性を実現できる。
以上、顔料について詳述したが、特に、インクに分散剤を添加して、顔料を完全に水性媒体中で分散させることが好ましい。ここで用いられる分散剤としては、例えば、高分子分散剤、界面活性剤を使用することができる。
高分子分散剤の好ましい例としては天然高分子が挙げられ、その具体例としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミンなどのタンパク質類、アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸及びアルギン酸プロピレングリコールエステルアルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。さらに、高分子分散剤の好ましい例としては合成高分子も挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に疎水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、及び疎水性基と親水性基を分子構造中に併せ持ったモノマーからなる重合体が好ましく、共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。上記の塩としては、ジエチルアミン、アンモニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの塩が挙げられる。塩を形成するためのこれら化合物は、塩を形成する前の有機物からなる分散剤の中和当量以上であればよいが、印字後の定着性の点から中和当量の約1.3倍位の添加量が好ましい。
これらの共重合体は、重量平均分子量が1000〜50000であるのが好ましく、より好ましくは3000〜10000である。
また、分散剤としての界面活性剤の具体例としては、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸、アシルメチルタウリン酸、ジアルキルスルホ琥珀酸等のスルホン酸型、アルキル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化オレフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;脂肪酸塩、アルキルザルコシン塩などのカルボン酸型、;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、モノグリセライトリン酸エステル塩などのリン酸型エステル型、;等で代表されるアニオン性界面活性剤、また、アルキルピリジウム塩などのピリジウム型;アルキルアミノ酸塩などのアミノ酸型、アルキルジメチルベタインなどのベタイン型、などで代表される両性イオン性界面活性剤、さらに、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどのエチレンオキシド付加型;グリセリンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、シュガーアルキルエステルなどのポリオールエステル型;多価アルコールアルキルエーテルなどのポリエーテル型;アルカノールアミン脂肪酸アミドなどのアルカノールアミド型;などで代表される非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
これらの分散剤の添加量は、顔料に対して1〜50重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜30重量%の範囲である。
本発明の好ましい態様において分散剤として、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の塩が用いられる。スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の塩は、基本的にはその構造中に少なくともスチレン骨格と(メタ)アクリル酸の塩の骨格を含んでなるものを示し、構造中に(メタ)アクリル酸エステル骨格等の他の不飽和基を有するモノマー由来の骨格を有していても構わない。スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の塩は、ランダム共重合体、ブロック共重合体の何れであってもよく、ラジカル共重合、グループトランスファー重合等の公知の重合法によって製造される。スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の塩の酸価は50〜300の範囲が好ましく、より好ましくは70〜150の範囲である。また、分子量は重量平均分子量で1000〜50000の範囲が好ましく、より好ましくは1000〜15000の範囲であり、さらに好ましくは3000〜10000の範囲である。
前記分散剤としては、市販のものを使用することができ、その具体例としては、ジョンソンポリマー株式会社製、ジョンクリル68(分子量10000、酸価195)、ジョンクリル680(分子量3900、酸価215)、ジョンクリル682(分子量1600、酸価235)、ジョンクリル550(分子量7500、酸価200)、ジョンクリル555(分子量5000、酸価200)、ジョンクリル586(分子量3100、酸価105)、ジョンクリル683(分子量7300、酸価150)、B−36(分子量6800、酸価250)等が挙げられる。
顔料の分散剤による分散は、顔料と前述の分散剤と水と水溶性有機溶媒とをボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミル等の適当な分散機で行われる。
前述した「樹脂を介して水に分散可能とされた顔料」の具体例としては、顔料が高分子分散剤によって分散された形態(前記樹脂が、高分子分散剤)、マイクロカプセル化顔料の形態(前記樹脂が、顔料を被覆する高分子化合物)を挙げることができ、前記樹脂が前記顔料に対して10重量%以上であっても、本発明のインクによれば、吐出安定性に優れ、画像の滲み性が良好な記録物を得ることができるインクとすることができる。
また、本発明の製造方法により得られるインクは、その溶媒として、水及び水溶性有機溶媒を含有する。この水及び水溶性有機溶媒は、例えば、前記の顔料を分散させる際に用いる水性媒体とされる。
水溶性有機溶媒としては、2−ピロリドン,N−メチルピロリドン,ε−カプロラクタム,ジメチルスルホキシド,スルホラン,モルホリン,N−エチルモルホリン,1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の極性溶媒を挙げることができ、これらから一種以上選択して用いるのが好ましい。
これらの極性溶媒の含有量は、インクジェット記録用インクの全重量に対して、好ましくは0.01重量%〜20重量%であり、より好ましくは1重量%〜10重量%である。
また、インク組成物は、水溶性有機溶媒として、インクジェット記録用インクの保水性と湿潤性をもたらす目的で、高沸点水溶性有機溶媒からなる湿潤剤を含有するのが好ましい。このような高沸点水溶性有機溶媒の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、などの多価アルコール類等を挙げることできる。この中でも、沸点が180℃以上の高沸点水溶性有機溶媒が好ましい。これらの高沸点水溶性有機溶媒は単独または2種以上混合して使用することができる。これらの高沸点水溶性有機溶媒の含有量は、インクジェット記録用インクの全重量に対して、好ましくは0.01〜20重量%の範囲程度であり、より好ましくは5〜20重量%の範囲である。
さらに、インク組成物は、水性溶媒の記録媒体に対する浸透を促進する目的で、浸透剤を含有するのが好ましい。水性溶媒が記録媒体に対して素早く浸透することによって、画像の滲みが少ない記録物を確実に得ることができる。このような浸透剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類(グリコールエーテル類ともいう)、および1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等の直鎖炭化水素のジオール類から適宜選択されて良いが、特に、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ペンタジオール、1,2−ヘキサンジオールが好ましい。
中でも、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等の“繰り返し単位10以下のアルキレングリコールであって、炭素数4〜10のアルキルエーテル”が好ましく、特に、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルおよびプロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の化合物であるのが好ましい。
これらの浸透剤の含有量は、インクジェット記録用インクの全重量に対して、好ましくは0〜20重量%、さらに好ましくは0〜10重量%である。特に、1,2−ペンタジオール、1,2−ヘキサンジオール等の1,2−アルキルジオールを用いることによって、印字後の乾燥性と滲みが格段に改善される。
また、前掲したグリコールエーテル類を使用する場合には、特に、グリコールエーテル類とアセチレングリコール系界面活性剤とを併用するのが好ましい。
また、インク組成物は、界面活性剤、特にアニオン性界面活性剤および/またはノニオン性界面活性剤を含んでなることが好ましい。アニオン性界面活性剤の具体例としては、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸、アシルメチルタウリン酸、ジアルキルスルホ琥珀酸等のスルホン酸型、アルキル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化オレフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩;脂肪酸塩、アルキルザルコシン塩などのカルボン酸型、;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、モノグリセライトリン酸エステル塩などのリン酸型エステル型、;等が挙げられる。また、ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどのエチレンオキシド付加型;グリセリンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、シュガーアルキルエステルなどのポリオールエステル型;多価アルコールアルキルエーテルなどのポリエーテル型;アルカノールアミン脂肪酸アミドなどのアルカノールアミド型;が挙げられる。
特に、インク組成物は、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール界面活性剤およびポリシロキサン系界面活性剤からなる群から選択される1種以上の界面活性剤を含有するのが好ましい。このような界面活性剤の添加によって、インクを構成する水性溶媒の記録媒体への浸透性を高くでき、種々の記録媒体において滲みの少ない印刷が期待できる。
本発明において用いられるアセチレングリコール化合物の好ましい具体例としては、下記の式(6)で表される化合物が挙げられる。
上記式(6)において、m及びnは、それぞれ0≦m+n≦50を満たす数である。また、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立してアルキル基(好ましくは炭素数6以下のアルキル基)である。
上記式(6)で表される化合物の中でも、特に好ましくは、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。上記式(6)で表される化合物は、アセチレングリコール系界面活性剤として市販されている市販品を利用することも可能であり、その具体例としては、サーフィノール104、82、465、485またはTG(いずれもAir Products and Chemicals. Inc.より入手可能)、オルフィンSTG、オルフィンE1010(以上、日信化学社製 商品名)が挙げられる。
また、アセチレンアルコール系界面活性剤の好ましい具体例としては、オルフィンP、オルフィンB(エアプロダクツ社製)、サーフィノール61(日信化学製)が挙げられる。
また、アセチレンアルコール系界面活性剤を使用する際に、溶解助剤を使用することもできる。溶解助剤としては、好ましくは、ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが挙げられる。
また、ポリシロキサン系界面活性剤の好ましい具体例としては、BYK−301,302,307,325,331,341,345,346,347,348,375(ビックケミー社製)が挙げられる。
これらの界面活性剤の含有量は、インクジェット記録用インクの全重量に対して、好ましくは0.01〜10重量%の範囲であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。
また、インク組成物は、pH調整剤を含有することもでき、好ましくは、pHを5〜12の範囲、より好ましくは、6〜10の範囲に設定される。
pH調整剤としては、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム、酒石酸水素カリウムなどのカリウム金属類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、トリエタノールアミン、モルホリン、プロパノールアミンなどのアミン類などが好ましい。
また、インク組成物はポリマー微粒子を好適に含むことができる。本明細書において、「ポリマー微粒子」とは、ポリマー成分の微粒子をいい、好ましくは被膜形成能を有するポリマーからなるものをいう。また、「水性エマルジョン(ポリマーエマルジョンともいう)」とは、連続相が水であり、分散粒子がポリマー微粒子である水性分散液をいう。
ポリマー微粒子を構成するポリマー成分の具体例としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メタクリル酸樹脂、ウレタン樹脂、アクリルアミド樹脂、エポキシ樹脂、またはこれらの混合物が挙げられる。また、これらのポリマーは、共重合の態様によっては制限されず、例えばブロックコポリマー、ランダムコポリマーなどの形態で存在するものであっても良い。
ポリマー微粒子は、特に、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを主成分とするポリマーを含んでなるものが好ましい。
また、ポリマー微粒子は、上記のポリマーの中でも、成膜性を有するものが好ましい。ここで、「成膜性」とは、ポリマー微粒子を水に分散させて水性エマルジョンの形態としたとき、この水性エマルジョンの水成分を蒸発させていくと、ポリマー被膜が形成される性質を意味する。このようなポリマー微粒子が添加されたインク組成物は、その溶媒成分を蒸発させていくと、ポリマー被膜が同時に形成される性質を有することとなる。このポリマー被膜は、インク組成物中の着色剤成分を強固に記録媒体表面に固着する役割を担う。これによって、耐擦過性及び耐水性に優れた画像が実現できると考えられる。
ポリマー微粒子は、室温以下の最低成膜温度を有するものであることが好ましく、より好ましくは30℃以下、最も好ましくは10℃以下の最低成膜温度を有する。ポリマー微粒子は成膜性を有するが、膜形成が室温以下で行われるのが好ましいからである。ここで、最低成膜温度とは、ポリマー微粒子を水に分散させて得られたポリマーエマルジョンをアルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度を上げていった時に透明な連続フィルムの形成される最低の温度をいう。最低成膜温度以下の温度領域では白色粉末状となる。ポリマー微粒子のガラス転移点は30℃以下であることが好ましい。
本発明において、ポリマー微粒子は、微粒子粉末としてインク組成物の他の成分と混合されても良いが、好ましくはポリマー微粒子を水媒体に分散させ、ポリマーエマルジョンの形態とした後、インク組成物の他の成分と混合されるのが好ましい。インク組成物におけるポリマー微粒子の含有量は、0.1〜10重量%程度が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%程度である。ポリマー微粒子の分子量は、10,000以上であり、好ましくは100,000以上である。ポリマー微粒子の粒径は好ましくは10〜400nm程度であり、より好ましくは50〜200nm程度である。
前記ポリマー微粒子は、その表面に親水性基を有するものが好ましい。ここで、前記親水性基としては、好ましくはスルホン酸基及びその塩である。
特に、前記ポリマー微粒子として、成膜性を有し、その表面に親水性基(特にスルホン酸基及びその塩)を有する、粒子径が50〜200nmの微粒子が好ましい。
また、インク組成物は、防カビ剤、防腐、防錆の目的で、安息香酸、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、ソルビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA2Na)等)、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンチアゾリン−3−オン〔製品名:プロキセルXL(アビシア製)〕、3,4−イソチアゾリン−3−オン、4,4−ジメチルオキサゾリジン等を含むことができる。
さらに、インク組成物は、記録ヘッドのノズルが乾燥するのを防止する目的で、尿素、チオ尿素、及び/又はエチレン尿素等を含むことができる。
(分散体1〜6の製造)
まず、分散体1は、顔料としてピグメントブルー15:4(クラリアント製、平均粒径80nmに粉砕)を用いる。
攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートを備えた反応容器を窒素置換した後、スチレン20部、2−エチルヘキシルメタクリレート5部、ブチルメタクリレート15部、ラウリルメタクリレート10部、メタクリル酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、アクリル酸15部、ブチルメタクリレート50部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させる。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成する。
また、上記分散ポリマー溶液40部とピグメントブルー15:4(クラリアント製)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合し、ホモジナイザーで30分間攪拌する。その後、イオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整してから0.3μmのメンブレンフィルターでろ過して固形分(分散ポリマーと顔料)が20%である分散体1とする。
上記と同様な手法で分散体2〜6を得る。分散ポリマーと顔料の質量比が20:80になるように調整する。顔料として、分散体2はピグメントバイオレット19(クラリアント製、平均粒径95nmに粉砕)を用いる。分散体3はピグメントイエロー74(クラリアント製、平均粒径100nmに粉砕)を用いる。分散体4はカーボンブラックであるラーベンC(コロンビアンカーボン製、平均粒径85nmに粉砕)を用いる。分散体5はピグメントブルー15:3(クラリアント製、平均粒径70nmに粉砕)、分散体6はピグメントレッド122(クラリアント製、平均粒径90nmに粉砕)を用いる。
(インクジェットインクの調製例)
以下水性インクの具体例としてのインクジェット記録用インクに好適な組成の例を示す。分散体の添加量はその量(固形分濃度:顔料と分散ポリマーの合計量)を質量で換算したものとして示す。尚、本組成例中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.04%、それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。水溶性有機溶媒等の各インク組成を表1に示す。また各インクの粘度はインク組成中のグリセリン量を調整して4.0mPa・sになるようにした。
(インクジェットインクの遠心沈降光学測定)
上記の調製されたインクジェットインクの特性を、独国LUM社製 分散安定性分析装置 ルミフュージ(LUMiFuge)を用いて測定した。その際の詳細な条件を以下に示す。
測定セル : 1×10mm
測定セルに注入する被検液量 : 0.15ml
遠心速度 : 3000rpm
遠心時間 : 10min.
検出器 : CCDラインセンサー
測定波長 : 880nm
測定位置 : メニスカス(気/液界面)界面か
ら1mm)
また、遠心10分後の透過率上昇(%)も表1に示す。
表1中
TEGmBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
オルフィンE1010(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学工業株式会社製)
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
オルフィンSTG(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学工業株式会社製)
サーフィノール61(アセチレンアルコール系界面活性剤:エアープロダクツ(米国)製)
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
PGmBE:プロピレングリコールモノブチルエーテル
をそれぞれ示す。
(比較例1)
顔料として、カーボンブラックを直径0.8mmのジルコニアビーズを用いたサンドミルにより粉砕しながら次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度=12%)の水溶液を50〜60℃で3.5時間かけて滴下し、引き続きサンドミルにより30分間粉砕し続け平均粒径150nmとしたものを用いた以外は、実施例4と同様にインクを調製した。透過率上昇は15%であった。
(比較例2)
顔料として、平均粒径200nmとしたカーボンブラックを用いた以外は、比較例1と同様にインクを調製した。透過率上昇は25%であった。
(比較例3)
顔料として、ピグメントブルー15:1(山陽色素製、平均粒径150nmに粉砕)を用いた以外は、実施例1と同様にインクを調製した。透過率上昇は15%であった。
(比較例4)
顔料として、平均粒径250nmに粉砕したものを用いた以外は、実施例6と同様にインクを調製した。透過率上昇は20%であった。
(比較例5)
顔料として、平均粒径300nmに粉砕したものを用いた以外は、実施例3と同様にインクを調製した。透過率上昇は50%であった。
上記の実施例1〜6及び比較例1〜5のインクを、25℃、RH50%の雰囲気下で180日間放置し、その放置前後のインクで印刷した印刷画像の光学濃度を比較した。
具体的評価方法としては以下の通りである。
調製直後のインクと25℃、RH50%の雰囲気下で180日間放置したインクの双方を用いて、それぞれXerox4024紙(米国Xerox社製)に対して印刷を行い、その印刷画像のOD値を測定し、調製直後のインクによるOD値と放置後のインクによるOD値の差(OD差)を求めた。なお、印刷はEM930Cのカートリッジにインクを充填したものを用いて行った。
結果を下記、表2に示す。なお、OD差が0.05未満であれば、実用上問題ないレベルの印刷品質となる。
上記の結果より、実施例1〜6のインクは全てOD差が0.05未満であり、比較例1〜5のインクは全てOD差が0.05を超えていた。
即ちインクの透過率上昇が10%未満であれば普通紙および光沢紙における実印刷において、OD差は0.05未満となり、実用上問題ないレベルの印刷品質となる。

Claims (2)

  1. 少なくとも顔料と水溶性有機溶媒と水とを混合して着色液を調製する調製工程を含み、遠心透過沈降法により評価して吸光度低下率が10%以下である着色液をインクジェット記録用インクとして選択する選別工程を有するインクジェット記録用インクの製造方法。
  2. 被検着色液0.15mlを1×10mmの測定セルで3000rpmで10分間遠心沈降させ、該遠心沈降の挙動をCCDラインセンサーで880nmで測定した場合のメニスカス(気/液界面)から1mmの位置での透過率上昇が10%以下である着色液をインクジェット記録用インクとして選択する請求項1記載のインクジェット記録用インクの製造方法。
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