JP2005231197A - プラスチックレンズ用成形型およびプラスチックレンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のキャビティ間で成形品の精度にばらつきが生じるようなことがなく、一定の精度の成形品を成形することができるとともに、成形品を連続して成形する際のサイクルタイムを短縮することができて、成形品の生産効率を大幅に高めることができるプラスチックレンズ用成形型およびプラスチックレンズの製造方法を提供すること。
【解決手段】 相互に分割可能に設けられる1対の型20、40を有し、両型2、40の型閉めの際に両型2、40間で複数のキャビティ80を形成し、前記キャビティ80内に成形材料85をそれぞれ充填することにより、キャビティ80の形状に合致した成形品90を成形する成形型1であって、一方の型2および他方の型40に、各キャビティ80に対応して、複数の温調流路28、68を設け、温調流路28、68内に加熱媒体または冷却媒体を流通させる。
【選択図】図2
【解決手段】 相互に分割可能に設けられる1対の型20、40を有し、両型2、40の型閉めの際に両型2、40間で複数のキャビティ80を形成し、前記キャビティ80内に成形材料85をそれぞれ充填することにより、キャビティ80の形状に合致した成形品90を成形する成形型1であって、一方の型2および他方の型40に、各キャビティ80に対応して、複数の温調流路28、68を設け、温調流路28、68内に加熱媒体または冷却媒体を流通させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、プラスチックレンズ用成形型およびプラスチックレンズの製造方法に関するものである。
従来、プラスチックレンズ等の成形品の成形に用いられる成形型の一例として、相互に分割可能に設けられる固定型と可動型とを有し、両型の型閉めの際に両型間で複数のキャビティを形成し、この複数のキャビティ内にスプルー、ランナー及びゲートを介して成形材料をそれぞれ充填することにより、キャビティの形状に合致する成形品を成形するように構成したものが知られている。
このような成形型にあっては、固定型及び可動型の周縁部に沿って固定型及び可動型のそれぞれに1つの温調用配管を設け、この温調用配管内に加熱媒体又は冷却媒体を流通させることにより、キャビティ内に充填される成形材料の温調を行う(例えば、特許文献1参照)。
上記のように、固定型及び可動型の周縁部に沿って固定型及び可動型のそれぞれに1つずつ設けられた温調用配管からキャビティ内の成形材料を加熱又は冷却していると、全てのキャビティ内の成形材料を一定温度に管理するのが難しく、キャビティによって成形材料の温度にばらつきが生じてしまい、一定の精度の成形品を成形することが困難になる。これは、加熱媒体又は冷却媒体が温調用配管内を流れるに従い放熱または加熱されることにより、固定型及び可動型における温調用配管の上流側と下流側との温度差が比較的大きくなることによるものである。
そこで、特許文献1では、温調用配管の外側に温調用配管を覆うように断熱材を設けて、温調用配管からの放熱を防止している。しかし、温調用配管の外側に断熱材を設けているため、キャビティ内に充填した成形材料の冷却効率が悪くなり、連続して成形品を成形する際のサイクルタイムが長くなり、成形品の生産効率が悪化してしまう。
上記のように、固定型及び可動型の周縁部に沿って固定型及び可動型のそれぞれに1つずつ設けられた温調用配管からキャビティ内の成形材料を加熱又は冷却していると、全てのキャビティ内の成形材料を一定温度に管理するのが難しく、キャビティによって成形材料の温度にばらつきが生じてしまい、一定の精度の成形品を成形することが困難になる。これは、加熱媒体又は冷却媒体が温調用配管内を流れるに従い放熱または加熱されることにより、固定型及び可動型における温調用配管の上流側と下流側との温度差が比較的大きくなることによるものである。
そこで、特許文献1では、温調用配管の外側に温調用配管を覆うように断熱材を設けて、温調用配管からの放熱を防止している。しかし、温調用配管の外側に断熱材を設けているため、キャビティ内に充填した成形材料の冷却効率が悪くなり、連続して成形品を成形する際のサイクルタイムが長くなり、成形品の生産効率が悪化してしまう。
本発明の目的は、複数のキャビティ間で成形品の精度にばらつきが生じるようなことがなく、一定の精度の成形品を成形することができるとともに、成形品を連続して成形する際のサイクルタイムを短縮することができて、成形品の生産効率を大幅に高めることができるプラスチックレンズ用成形型およびプラスチックレンズの製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記により達成される。
本発明のプラスチックレンズ用成形型は、相互に分割可能な1対の型を有し、両型間で複数のキャビティを形成し、前記複数のキャビティ内にそれぞれ成形材料を充填することにより、キャビティの形状に合致したプラスチックレンズを成形するプラスチックレンズ用成形型であって、
前記1対の型のうちの少なくとも一方に、各キャビティに対応して、それぞれ温調流路を設け、該温調流路内に加熱媒体または冷却媒体を流通させるように構成したことを特徴とする。
これにより、キャビティごとに独立してキャビティ内の成形材料を同一条件で温調することができる。その結果、成形品の精度にばらつきが生じるようなことがなく、一定の精度の成形品を成形することができる。また、従来のような断熱材を温調流路の外側に設ける必要がないので、成形品を連続して成形する際のサイクルタイムを短縮することができて、成形品の生産効率を大幅に高めることができる。
本発明のプラスチックレンズ用成形型は、相互に分割可能な1対の型を有し、両型間で複数のキャビティを形成し、前記複数のキャビティ内にそれぞれ成形材料を充填することにより、キャビティの形状に合致したプラスチックレンズを成形するプラスチックレンズ用成形型であって、
前記1対の型のうちの少なくとも一方に、各キャビティに対応して、それぞれ温調流路を設け、該温調流路内に加熱媒体または冷却媒体を流通させるように構成したことを特徴とする。
これにより、キャビティごとに独立してキャビティ内の成形材料を同一条件で温調することができる。その結果、成形品の精度にばらつきが生じるようなことがなく、一定の精度の成形品を成形することができる。また、従来のような断熱材を温調流路の外側に設ける必要がないので、成形品を連続して成形する際のサイクルタイムを短縮することができて、成形品の生産効率を大幅に高めることができる。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記温調流路は、それぞれ前記キャビティの周囲を囲むように設けられていることが好ましい。
これにより、キャビティの周囲を囲む温調流路内に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、キャビティ内の成形材料が周方向にて均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、キャビティの周囲を囲む温調流路内に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、キャビティ内の成形材料が周方向にて均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記温調流路は、それぞれ前記キャビティの中心部を通る線上に設けられていることが好ましい。
これにより、キャビティの中心部に対向して設けられる温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、キャビティ内の成形材料が周方向にて均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、キャビティの中心部に対向して設けられる温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、キャビティ内の成形材料が周方向にて均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記1対の型は、それぞれ基部材と、該基部材に装着される複数の型本体とを有し、前記両型本体間で前記キャビティを形成するとともに、各型本体の周囲に各型本体を囲むように前記温調流路を設けたことが好ましい。
これにより、型本体を囲むように設けられる温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、型本体を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、型本体を囲むように設けられる温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、型本体を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記型本体は、外側入子と、該外側入子の内側に装着される内側入子とを有し、前記外側入子の周囲に前記温調流路を設けたことを特徴とすることが好ましい。
これにより、型本体の外側入子の周囲の温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、外側入子を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、型本体の外側入子の周囲の温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、外側入子を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記外側入子は、その外周面のほぼ全周にわたって溝が形成されており、前記外側入子が前記基部材に装着された状態で、前記溝と前記基部材とで囲まれた空間が、前記基部材に形成された流路の一部と連通して、前記温調流路を形成することが好ましい。
これにより、型本体または外側入子が基部材に対して着脱可能な場合に、型本体または外側入子を交換するだけで簡単に、温調流路の流量を変更して、キャビティ内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
これにより、型本体または外側入子が基部材に対して着脱可能な場合に、型本体または外側入子を交換するだけで簡単に、温調流路の流量を変更して、キャビティ内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記1対の型は、それぞれ基部材と、該基部材に装着される複数の型本体とを有し、前記両型本体間で前記キャビティを形成するとともに、各型本体の中心部に前記キャビティの中心部を通る線上に前記温調流路を設けたことが好ましい。
これにより、型本体の中心部の温調流路に加熱媒体又は冷却媒体を流通させることにより、型本体を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、型本体の中心部の温調流路に加熱媒体又は冷却媒体を流通させることにより、型本体を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記型本体は、外側入子と、該外側入子の内側に装着される内側入子とを有し、前記内側入子の中心部に前記温調流路を設けたことを特徴とすることが好ましい。
これにより、内側入子の中心部の温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、内側入子を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、内側入子の中心部の温調流路に加熱又は冷却媒体を流通させることにより、内側入子を介してキャビティ内の成形材料が周方向に均一に温調されることになる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記内側入子は、その中心部に前記キャビティと反対側で開口する穴が形成されており、前記内側入子が前記基部材に装着された状態で、前記穴が、前記基部材に形成された流路の一部と連通して、前記温調流路を形成することが好ましい。
これにより、型本体または内側入子が基部材に対して着脱可能な場合に、型本体または内側入子を交換するだけで簡単に、温調流路の流量を変更して、キャビティ内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
これにより、型本体または内側入子が基部材に対して着脱可能な場合に、型本体または内側入子を交換するだけで簡単に、温調流路の流量を変更して、キャビティ内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記型本体は、前記基部材に対して着脱可能であることが好ましい。
これにより、様々な大きさや形状のプラスチックレンズの成形に比較的簡単に対応できる。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記1対の型は、前記キャビティを形成する部分が金属材料で構成されていることが好ましい。
これにより、温調流路とキャビティとの間の熱伝達性に優れたものとなるので、キャビティ内の成形材料をより正確に温調できる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、様々な大きさや形状のプラスチックレンズの成形に比較的簡単に対応できる。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記1対の型は、前記キャビティを形成する部分が金属材料で構成されていることが好ましい。
これにより、温調流路とキャビティとの間の熱伝達性に優れたものとなるので、キャビティ内の成形材料をより正確に温調できる。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記複数のキャビティは、各キャビティに成形材料を供給する材料供給源に、路程のほぼ等しい供給路を介して、それぞれ連通していることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で、各キャビティに成形材料を同時に供給でき、また、各キャビティに成形材料が同時に供給されるので、各キャビティ間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
これにより、比較的簡単な構成で、各キャビティに成形材料を同時に供給でき、また、各キャビティに成形材料が同時に供給されるので、各キャビティ間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズ用成形型では、前記複数の温調流路は、対応するキャビティ内の成形材料をそれぞれ独立して温調するものであることが好ましい。
これにより、各キャビティ間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズの製造方法は、本発明のプラスチック用成形型を用いて成形することを特徴とする。
これにより、キャビティごとに独立してキャビティ内の成形材料を温調することができる。その結果、成形品の精度にばらつきが生じるようなことがなく、一定の精度の成形品を成形することができる。また、従来のような断熱材を温調流路の外側に設ける必要がないので、成形品を連続して成形する際のサイクルタイムを短縮することができて、成形品の生産効率を大幅に高めることができる。
これにより、各キャビティ間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られる成形品は、より優れた精度を有する。
本発明のプラスチックレンズの製造方法は、本発明のプラスチック用成形型を用いて成形することを特徴とする。
これにより、キャビティごとに独立してキャビティ内の成形材料を温調することができる。その結果、成形品の精度にばらつきが生じるようなことがなく、一定の精度の成形品を成形することができる。また、従来のような断熱材を温調流路の外側に設ける必要がないので、成形品を連続して成形する際のサイクルタイムを短縮することができて、成形品の生産効率を大幅に高めることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5には、本発明による成形型の一実施の形態が示されていて、図1は成形型の型開きの状態を示す概略図、図2は成形型の型閉めの状態を示す概略図、図3は図1の部分拡大図、図4は図3の下面図、図5は図1の部分平面図である。
すなわち、この成形型1は、相互に分割可能(型閉め型開き可能)に設けられる1対の型2、40を有し、両型2、40の型閉めの際に両型2、40間でキャビティ80を形成し、キャビティ80にスプルー81、ランナー82及びゲート83を介して成形材料85を充填することにより、キャビティ80の形状に合致した成形品90(プラスチックレンズ)を成形するように構成したものである。
図1〜図5には、本発明による成形型の一実施の形態が示されていて、図1は成形型の型開きの状態を示す概略図、図2は成形型の型閉めの状態を示す概略図、図3は図1の部分拡大図、図4は図3の下面図、図5は図1の部分平面図である。
すなわち、この成形型1は、相互に分割可能(型閉め型開き可能)に設けられる1対の型2、40を有し、両型2、40の型閉めの際に両型2、40間でキャビティ80を形成し、キャビティ80にスプルー81、ランナー82及びゲート83を介して成形材料85を充填することにより、キャビティ80の形状に合致した成形品90(プラスチックレンズ)を成形するように構成したものである。
一方の型2は、平板状の第1基部材3と、第1基部材3の上部に取り付けられる平板状の第2基部材7と、第2基部材7の上部に取り付けられる平板状の第3基部材9とを有し、第1基部材3と第2基部材7と第3基部材9とは、ボルト等(図示せず)によって一体的に連結されている。
第1基部材3及び第2基部材7の中心部には、図1及び図5に示すように、スプルー孔10が上下方向に貫通した状態で設けられ、このスプルー孔10の上端は、第3基部材9の中心部に設けられ第3基部材9を上下方向に貫通するポット11の下端に、連通している。
第1基部材3及び第2基部材7の中心部には、図1及び図5に示すように、スプルー孔10が上下方向に貫通した状態で設けられ、このスプルー孔10の上端は、第3基部材9の中心部に設けられ第3基部材9を上下方向に貫通するポット11の下端に、連通している。
第1基部材3のスプルー孔10の周囲に位置する部分には、図1及び図5に示すように、スプルー孔10を中心として4箇所に第1基部材3を上下方向に貫通する入子用孔4がそれぞれ設けられている。各入子用孔4は、その内周面が大径部5と小径部6の2段に形成され、各入子用孔4内に後述する型本体12が嵌合されている。本実施形態では、型本体12が第1基部材3および第2基部材7に対し着脱可能となっているので、一方の型2は、大きな構成の変更を行うことなく、型本体を交換するだけで、様々な形状や大きさのプラスチックレンズの成型に対応できるようになっている。
型本体12は、筒状の外側入子13と、外側入子13の内側に装着される丸棒状の内側入子18とから構成され、外側入子13が入子用孔4内に嵌合されている。
外側入子13は、その外周面が大径部14と小径部15の2段に形成され、この外側入子の小径部15が入子用孔4の小径部6にOリング23を介して嵌合され、この状態で外側入子13の大径部14が入子用孔4の大径部5に係止されている。
外側入子13は、その外周面が大径部14と小径部15の2段に形成され、この外側入子の小径部15が入子用孔4の小径部6にOリング23を介して嵌合され、この状態で外側入子13の大径部14が入子用孔4の大径部5に係止されている。
外側入子13は、その内周面が大径部16と小径部17の2段に形成され、この外側入子13の内周側に内側入子18が嵌合されている。内側入子18は、その外周面が大径部19と小径部20の2段に形成され、この内側入子18の小径部20が外側入子13の内周側の小径部17に嵌合され、大径部19が外側入子13の内周側の大径部16に嵌合されている。
外側入子13および内側入子18を構成する材料、すなわちキャビティ80を形成する部分の構成材料は、成形型としての特性を有していれば特に限定されず、例えば、各種金属材料および各種セラミックス材料などを用いることができる。この中でも、前記構成材料は、金属材料であるのが好ましい。これにより、後述の第1温調流路28とキャビティ80との間の熱伝達性に優れたものとなるので、キャビティ80内の成形材料をより正確に温調できる。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
内側入子18の下端面には上方に凹む曲面の凹部21が形成され、この凹部21と前述したスプルー孔10の下端とが、第1基部材3の下面に設けられるランナー溝29及びゲート溝30によって相互に連通している。
ランナー溝29は、スプルー孔10から各凹部21までの距離が等しくなるように設けられている。すなわち、図5に示すように、同図にて上下方向に隣接する2つの凹部21、21間をそれぞれ同一長さのランナー溝29で相互に連通するとともに、それらランナー溝29の中心部間をスプルー孔10を中心として同図にて左右対称となるように1本のランナー溝29で相互に連通している。このように、本実施形態では成形材料の供給源から各キャビティ80への路程がほぼ等しくなっているので、一ヶ所の供給源から各キャビティ80に成形材料を同時に供給でき、各キャビティ間における温度のばらつきがより確実に低減される。
ランナー溝29は、スプルー孔10から各凹部21までの距離が等しくなるように設けられている。すなわち、図5に示すように、同図にて上下方向に隣接する2つの凹部21、21間をそれぞれ同一長さのランナー溝29で相互に連通するとともに、それらランナー溝29の中心部間をスプルー孔10を中心として同図にて左右対称となるように1本のランナー溝29で相互に連通している。このように、本実施形態では成形材料の供給源から各キャビティ80への路程がほぼ等しくなっているので、一ヶ所の供給源から各キャビティ80に成形材料を同時に供給でき、各キャビティ間における温度のばらつきがより確実に低減される。
各外側入子13の小径部15の外周面には、断面長方形状の溝24が一部を除いて略全周に渡ってそれぞれ設けられ、この溝24と入子用孔4の小径部6の内周面との間で一部が切欠された環状の温調路25が形成されている。温調路25の切欠されている部分の両側に位置する一端部及び他端部には、それぞれ第1基部材3の側面に開口する水平方向を向く流入路26及び流出路27が連通している。流入路26及び流出路27は、それぞれ配管(図示せず)を介して、加熱媒体又は冷却媒体の供給源(図示せず)に接続されている。
そして、上記のような構成の温調路25と流入路26と流出路27とによって温調流路28が構成され、この第1温調流路28に供給源から加熱媒体又は冷却媒体を供給することにより、型本体12を介して後述するキャビティ80内の成形材料85を温調することができる。
このように、本実施形態では第1温調流路28(温調路25)が各キャビティ80の周囲を囲むように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第1温調流路28(温調路25)が外側入子を囲むように設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
このように、本実施形態では第1温調流路28(温調路25)が各キャビティ80の周囲を囲むように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第1温調流路28(温調路25)が外側入子を囲むように設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
また、溝24とは深さや幅の異なる溝の形成された複数種の外側入子を用意すれば、外側入子13を交換するだけで簡単に、第1温調流路28での加熱媒体または冷却媒体の流量を変更して、キャビティ80内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
前述の第1温調流路28は、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
前述の第1温調流路28は、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
各内側入子18の上面中央部には、図1〜図3に示すように、所定の大きさ、深さの穴22が垂直に設けられ、この穴22は、第2基部材7の下面に設けられている垂直方向を向く同一大きさの穴8に連通している。内側入子18の穴22と第2基部材7の穴8との内部には、筒状の流入管31が両穴22、8の内周面との間に筒状の空間が形成されるように設けられ、この空間が温調路32として機能している。
温調路32の上端部に対応する第2基部材7の部分には、第2基部材7の側面に開口する水平方向を向く流入路33と流出路34とが設けられ、流入路33には、温調路32の上端を貫通する流入管31の上端が連通し、流出路34には、温調路32の上端部が連通している。流入路33及び流出路34は、それぞれ配管(図示せず)を介して、加熱媒体又は冷却媒体の供給源(図示せず)に接続されている。
そして、上記のような構成の流入路33と流入管31と温調路32と流出路34とによって第2温調流路35が構成され、この第2温調流路35に供給源から加熱媒体又は冷却媒体を供給することにより、型本体12を介して後述するキャビティ80の温調を行うことができる。
このように、本実施形態では第2温調流路35(温調路32)が各キャビティ80の中心部に対向するように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第2温調流路35(温調路32)が外側入子の中心部に設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
このように、本実施形態では第2温調流路35(温調路32)が各キャビティ80の中心部に対向するように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第2温調流路35(温調路32)が外側入子の中心部に設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
また、穴22とは深さや径の異なる穴の形成された複数種の内側入子を用意すれば、内側入子18を交換するだけで簡単に、第2温調流路35での加熱媒体または冷却媒体の流量を変更して、キャビティ80内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
前述の第2温調流路35は、第1温調流路28と同様に、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
前述の第2温調流路35は、第1温調流路28と同様に、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
他方の型40は、平板状の第1基部材43と、第1基部材43の下部に取り付けられる平板状の第2基部材47とを有し、第1基部材43と第2基部材47とは、ボルト等(図示せず)によって一体的に連結されている。
一方の型2の各入子用孔4に対応する他方の型40の第1基部材43の部分には、図1に示すように、第1基部材43を上下方向に貫通する一方の型2の入子用孔4と同一構成の入子用孔44がそれぞれ設けられている。各入子用孔44は、その内周面が大径部45と小径部46の2段に形成され、各入子用孔44内に後述する型本体52が嵌合されている。本実施形態では、型本体52が第1基部材43および第2基部材47に対し着脱可能となっているので、他方の型40は、大きな構成の変更を行うことなく、型本体を交換するだけで、様々な形状や大きさのプラスチックレンズの成型に対応できるようになっている。
一方の型2の各入子用孔4に対応する他方の型40の第1基部材43の部分には、図1に示すように、第1基部材43を上下方向に貫通する一方の型2の入子用孔4と同一構成の入子用孔44がそれぞれ設けられている。各入子用孔44は、その内周面が大径部45と小径部46の2段に形成され、各入子用孔44内に後述する型本体52が嵌合されている。本実施形態では、型本体52が第1基部材43および第2基部材47に対し着脱可能となっているので、他方の型40は、大きな構成の変更を行うことなく、型本体を交換するだけで、様々な形状や大きさのプラスチックレンズの成型に対応できるようになっている。
型本体52は、一方の型2の型本体12と同様に、筒状の外側入子53と、外側入子53の内側に装着される丸棒状の内側入子58とから構成され、外側入子53が入子用孔44内に嵌合されている。
外側入子53は、一方の型2の外側入子13と同様に、その外周面が大径部54と小径部55の2段に形成され、この外側入子53の小径部55が入子用孔44の小径部46にOリング23を介して嵌合され、この状態で外側入子53の大径部54が入子用孔44の大径部45に係止されている。
外側入子53は、一方の型2の外側入子13と同様に、その外周面が大径部54と小径部55の2段に形成され、この外側入子53の小径部55が入子用孔44の小径部46にOリング23を介して嵌合され、この状態で外側入子53の大径部54が入子用孔44の大径部45に係止されている。
外側入子53は、一方の型2の外側入子13と同様に、その内周面が大径部56と小径部57の2段に形成され、この外側入子53の内周側に内側入子58が嵌合されている。内側入子58は、一方の型2の内側入子18と同様に、その外周面が大径部59と小径部60の2段に形成され、この内側入子58の小径部60が外側入子53の内周側の小径部57に嵌合され、大径部59が外側入子53の内周側の大径部54に嵌合されている。
外側入子53および内側入子58を構成する材料も、外側入子13および内側入子18を構成する材料と同様に、成形型としての特性を有していれば特に限定されず、例えば、各種金属材料および各種セラミックス材料などを用いることができる。この中でも、前記構成材料は、金属材料であるのが好ましい。これにより、後述の第1温調流路68とキャビティ80との間の熱伝達性に優れたものとなるので、キャビティ80内の成形材料をより正確に温調できる。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
内側入子58の上端面は凸曲面をなし、この凸曲面の上部に第1基部材43の上面から下方に凹む凹部61が形成され、この凹部61と第1基部材43の一方の型2のスプルー孔10に対応する部分に設けられるスプルー凹部76とが、第1基部材43の上面の一方の型2のランナー溝29及びゲート溝30に対応する部分に設けられるランナー溝69及びゲート溝70によって相互に連通している。
そして、一方の型2と他方の型40との型閉めの際に、上記の他方の型40の内側入子58の上端面の凹部61と前述した一方の型2の内側入子18の下端面の凹部21とによってキャビティ80が構成されるとともに、他方の型40のゲート溝70と一方の型2のゲート溝30によってゲート83が構成され、他方の型のランナー溝69と一方の型2のランナー溝29とによってランナー82が構成され、他方の型40のスプルー凹部76と一方の型2のスプルー孔10とによってスプルー81が構成され、キャビティ80とポット11との間がスプルー81、ランナー82及びゲート83を介して連通することになる。
各外側入子53の小径部55の外周面には、一方の型2の各外側入子13と同様に、断面長方形状の溝64が一部を除いて略全周に渡ってそれぞれ形成され、この溝64と入子用孔44の小径部46の内周面との間で一部が切欠された環状の温調路65が形成されている。温調路65の切欠されている部分の両側に位置する一端部及び他端部には、それぞれ第1基部材43の側面に開口する水平方向を向く流入路66及び流出路67が連通している。流入路66及び流出路67は、それぞれ配管(図示せず)を介して、加熱媒体又は冷却媒体の供給源(図示せず)に接続されている。
そして、上記のような構成の温調路65と流入路66と流出路67とによって第1温調流路68が構成され、この第1温調流路68に供給源から加熱媒体又は冷却媒体を供給することにより、型本体52を介して後述するキャビティ80内の成形材料85を温調することができる。
このように、本実施形態では第1温調流路68(温調路65)が各キャビティ80の周囲を囲むように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第1温調流路68(温調路65)が外側入子を囲むように設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
このように、本実施形態では第1温調流路68(温調路65)が各キャビティ80の周囲を囲むように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第1温調流路68(温調路65)が外側入子を囲むように設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
また、溝64とは深さや幅の異なる溝の形成された複数種の外側入子を用意すれば、外側入子53を交換するだけで簡単に、第1温調流路68での加熱媒体または冷却媒体の流量を変更して、キャビティ80内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
前述の第1温調流路68は、第1温調流路28と同様に、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
前述の第1温調流路68は、第1温調流路28と同様に、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
各内側入子58の下面中央部には、図1に示すように、一方の型2の内側入子18と同様に、所定の大きさ、深さの穴62が垂直に設けられ、この穴62は、第2基部材47の上面に設けられている垂直方向を向く同一大きさの穴48に連通している。内側入子58の穴62と第2基部材47の穴48との内部には、筒状の流入管71が両穴48、62の内周面との間に筒状の空間が形成されるように設けられ、この空間が温調路72として機能している。
温調路72の下端部に対応する第2基部材47の部分には、第2基部材47の側面に開口する水平方向を向く流入路73と流出路74とが設けられ、流入路73には、温調路72の下端を貫通している流入管71の上端が連通し、流出路74には、温調路72の下端部が連通している。流入路73及び流出路74は、それぞれ配管(図示せず)を介して、加熱媒体又は冷却媒体の供給源(図示せず)に接続されている。
そして、上記のような構成の流入路73と流入管71と温調路72と流出路74とによって第2温調流路75が構成され、この第2温調流路75に供給源から加熱媒体又は冷却媒体を供給することにより、型本体52を介して後述するキャビティ80の温調を行うことができる。
このように、本実施形態では第2温調流路75(温調路72)が各キャビティ80の周囲を囲むように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第2温調流路75(温調路72)が外側入子の中心部に設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
このように、本実施形態では第2温調流路75(温調路72)が各キャビティ80の周囲を囲むように形成されているので、各キャビティ80内の成形材料が周方向に均一に温調される。その結果、得られる成形品(プラスチックレンズ)は、より優れた精度を有する。また、第2温調流路75(温調路72)が外側入子の中心部に設けられているので、キャビティ80内の成形材料をより均一に温調できる。
また、穴62とは深さや径の異なる穴の形成された複数種の内側入子を用意すれば、内側入子58を交換するだけで簡単に、第2温調流路75での加熱媒体または冷却媒体の流量を変更して、キャビティ80内の成形材料に対する加熱速度または冷却速度を調整できる。
前述の第2温調流路75は、第1温調流路28と同様に、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
前述の第2温調流路75は、第1温調流路28と同様に、対応するキャビティ80内の成形材料をそれぞれ独立して温調するようになっているのが好ましい。これにより、各キャビティ80間における温度のばらつきがより確実に低減される。その結果、得られるプラスチックレンズは、より優れた精度を有する。
そして、上記のように構成した一方の型2と他方の型40とからなる成形型1を例えば射出成形機(図示せず)に装着し、図2に示すように成形型1の型閉めを行い、その射出成形機の射出ノズルからポット11、スプルー81、ランナー82及びゲート83を介して各キャビティ80内に溶融状態の成形材料85を射出充填する。その際、第1温調流路28、68及び第2温調流路35、75内に加熱媒体又は冷却媒体を供給して各キャビティ80内の成形材料85の温調を行う。成形材料85の冷却後に成形型1の型開きを行うことにより、キャビティ80の形状に合致した成形品90を成形することができる。
上記のように構成したこの実施の形態による成形型1にあっては、各キャビティ80を構成する各型本体12、52の外側入子13、53の外周側にキャビティ80の周囲を囲むように第1温調流路28、68を設けて、その第1温調流路28、68内に加熱媒体又は冷却媒体を供給するとともに、各キャビティ80を構成する型本体12、52の内側入子18、58の中心部(キャビティ80の中心部に対応する部分)に第2温調流路35、75を設けて、その第2温調流路35、75内に加熱媒体又は冷却媒体を供給するように構成したので、各キャビティ80内の成形材料85を均一に温調することができることになる。
従って、各キャビティ80内の成形材料85の冷却温度、時間にばらつきが生じるようなことがないので、各キャビティ80内に均一の品質、精度の成形品90を成形することができる。
さらに、第1温調流路28、68及び第2温調流路35、75の外側に断熱材を設ける必要がないので、冷却効率を高めることができ、これにより連続して成形品90を成形する場合のサイクルタイムを短縮することができ、成形品90の生産効率を大幅に高めることができる。
さらに、第1温調流路28、68及び第2温調流路35、75の外側に断熱材を設ける必要がないので、冷却効率を高めることができ、これにより連続して成形品90を成形する場合のサイクルタイムを短縮することができ、成形品90の生産効率を大幅に高めることができる。
なお、前記の説明においては、型本体12、52の外側入子13、53の外周側と内側入子18、58の中心部の両方に温調流路28、68、35、75を設けたが、何れか一方にのみに温調流路を設けるように構成しても良いものであり、その場合にも、前述したものと同様の効果が得られるものである。
また、温調流路の形状は、前記実施形態のものに限定されず、一対の型のうちの少なくとも一方に、各キャビティに対応して、温調流路が設けられていれば、様々な変形が可能であり、本発明の効果を得ることができる。
また、温調流路の形状は、前記実施形態のものに限定されず、一対の型のうちの少なくとも一方に、各キャビティに対応して、温調流路が設けられていれば、様々な変形が可能であり、本発明の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、キャビティ同士の形状や大きさがすべて同じものについて説明したが、キャビティ同士の形状や大きさが異なっていてもよい。このような場合であっても、キャビティの形状や大きさに応じて、各キャビティに対応する温調流路の温調条件をそれぞれ個別に設定することができるので、異なる形状や大きさのプラスチックレンズを各キャビティ間において均質にすることができる。
また、各温調流路への加熱媒体または冷却媒体の供給源は、共通であっても異なっていてもよい。各温調流路への加熱媒体または冷却媒体の供給源が共通である場合、各キャビティに対応する温調流路は、少なくとも成形型内で連通していないのが好ましい。これにより、各温調流路の温調条件を簡単に同条件とすることができる。また、各温調流路への加熱媒体または冷却媒体の供給源が共通である場合、供給源から各キャビティへの各温調流路の長さが等しいのが好ましい。これにより、各温調流路の温調条件を簡単に同条件とすることができる。一方、各温調流路への加熱媒体または冷却媒体の供給源が異なる場合は、各温調流路について個々に流量や温度などを調整して、前述したように、温調条件を独立して調整して、各温調流路の温調条件を簡単に同条件とすることができる。
1……成形型 2……一方の型 3、43……第1基部材(基部材) 7、47……第2基部材(基部材) 9……第3基部材(基部材) 12、52……型本体 28、68……第1温調流路(温調流路) 35、75……第2温調流路(温調流路) 40……他方の型 80……キャビティ 81……スプルー 82……ランナー 83……ゲート 85……成形材料 90……成形品(プラスチックレンズ)
Claims (14)
- 相互に分割可能な1対の型を有し、両型間で複数のキャビティを形成し、前記複数のキャビティ内にそれぞれ成形材料を充填することにより、キャビティの形状に合致したプラスチックレンズを成形するプラスチックレンズ用成形型であって、
前記1対の型のうちの少なくとも一方に、各キャビティに対応して、それぞれ温調流路を設け、該温調流路内に加熱媒体または冷却媒体を流通させるように構成したことを特徴とするプラスチックレンズ用成形型。 - 前記温調流路は、それぞれ前記キャビティの周囲を囲むように設けられている請求項1に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記温調流路は、それぞれ前記キャビティの中心部を通る線上に設けられている請求項1または2に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記1対の型は、それぞれ基部材と、該基部材に装着される複数の型本体とを有し、前記両型本体間で前記キャビティを形成するとともに、各型本体の周囲に各型本体を囲むように前記温調流路を設けた請求項2に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記型本体は、外側入子と、該外側入子の内側に装着される内側入子とを有し、前記外側入子の周囲に前記温調流路を設けたことを特徴とする請求項4に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記外側入子は、その外周面のほぼ全周にわたって溝が形成されており、前記外側入子が前記基部材に装着された状態で、前記溝と前記基部材とで囲まれた空間が、前記基部材に形成された流路の一部と連通して、前記温調流路を形成する請求項5に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記1対の型は、それぞれ基部材と、該基部材に装着される複数の型本体とを有し、前記両型本体間で前記キャビティを形成するとともに、各型本体の中心部に前記キャビティの中心部を通る線上に前記温調流路を設けた請求項3に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記型本体は、外側入子と、該外側入子の内側に装着される内側入子とを有し、前記内側入子の中心部に前記温調流路を設けたことを特徴とする請求項7に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記内側入子は、その中心部に前記キャビティと反対側で開口する穴が形成されており、前記内側入子が前記基部材に装着された状態で、前記穴が、前記基部材に形成された流路の一部と連通して、前記温調流路を形成する請求項8に記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記型本体は、前記基部材に対して着脱可能である請求項4ないし9のいずれかに記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記1対の型は、前記キャビティを形成する部分が金属材料で構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記複数のキャビティは、各キャビティに成形材料を供給する材料供給源に、路程のほぼ等しい供給路を介して、それぞれ連通している請求項1ないし11のいずれかに記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 前記複数の温調流路は、対応するキャビティ内の成形材料をそれぞれ独立して温調するものである請求項1ないし12のいずれかに記載のプラスチックレンズ用成形型。
- 請求項1ないし13のいずれかに記載のプラスチック用成形型を用いて成形することを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
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JP2004043321A JP2005231197A (ja) | 2004-02-19 | 2004-02-19 | プラスチックレンズ用成形型およびプラスチックレンズの製造方法 |
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Cited By (2)
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JP2017071166A (ja) * | 2015-10-09 | 2017-04-13 | 株式会社松浦機械製作所 | レンズ成型用金型 |
CN109435161A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-03-08 | 大连銮艺精密模塑制造有限公司 | 设有多方位贯穿水路减少产品表面缺陷的模具 |
-
2004
- 2004-02-19 JP JP2004043321A patent/JP2005231197A/ja active Pending
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