JP2005230752A - 重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法 - Google Patents

重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法 Download PDF

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克 古北
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晴彦 武内
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尚史 野邑
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Abstract

【課題】 重金属類としてヒ素またはセレンを含む汚泥焼却灰を原料として製造した溶融球状化物からのヒ素、セレンの溶出を土壌環境基準値以下まで抑制することができる重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法を提供する。
【解決手段】 汚泥焼却灰1に鉄系粉末材21を添加した混合灰23を溶融炉3において溶融球状化処理し、溶融炉3から排出する排ガスおよび溶融球状化物24を高温灰回収設備11に導き、700〜850℃の高温域で排ガス中から溶融球状化物24を回収するもので、鉄系粉末材21の存在によって融点を下げて炉内を浮遊する間に十分に溶融することで溶融球状化物24の回収率を高め、Feが還元剤として機能することでヒ素、セレンを単体化してガス化し、溶融球状化物24を高温域で回収してヒ素、セレンが酸化物として溶融球状化物24に含まれることを抑制し、さらに一部溶融球状化物に残ったヒ素は鉄との反応でヒ酸鉄などの不溶態塩を形成するため、回収した溶融球状化物24から溶出するヒ素、セレンを土壌環境基準値以下に抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法に関し、重金属類としてヒ素またはセレンを含む汚泥焼却灰から溶融球状化物を製造し、溶融球状化物からのヒ素とセレンの溶出を土壌環境基準値以下まで抑制する技術に係るものである。
従来、重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物製造方法としては、例えば図2に示すものがある。これは汚泥焼却灰1を定量供給装置2から空気輸送によって溶融炉3に供給する。溶融炉3では汚泥焼却灰1を燃料(LPG)4および一次空気5とともに球状化バーナ6の先端から炉内に供給し、1500℃以上の火炎中を通過する間に浮遊溶融させて溶融物自身の表面張力により溶融球状化物となしている。
溶融炉3の上部壁面は水冷構造をなし、下部壁面は空冷構造をなし、炉中間部から冷却空気を供給している。炉内温度は800〜850℃である。溶融球状化物は排ガスとともに熱回収設備7で熱回収した後に、低温雰囲気下(ヒ素、セレン単体の昇華温度以下、ヒ素613℃、セレン685℃)に設置された灰回収設備(ガス冷却器、サイクロンおよびバグフィルタ)8で捕集し、固化した溶融球状化物9を灰回収設備8から取り出す。
この構成においてはヒ素、セレンが昇華せずに回収物中に含まれ、土壌環境基準値以上に溶出する場合がある。
図3に示すものは、溶融炉3から排ガスとともに排出する溶融球状化物を高温灰回収設備(ホットサイクロン、高温バグフィルタ)11で回収し、固化した溶融球状化物12を高温灰回収設備11から取り出す。排ガスは熱回収設備13で熱回収した後に低温灰回収設備14で塵埃を捕集する。同様のものに特許文献1および特許文献2がある。
この構成においては、ヒ素、セレンが高温状態で単体とならずに、回収物中に酸化物として存在し、土壌環境基準値以上に溶出する場合がある。
特開平11−226541号公報 特開平11−257642号公報 特開2000−240928公報 特開2003−62539公報
この溶融球状化物からヒ素、セレンが溶出することを防止する技術として特許文献3に開示するものがある。これは、溶出量0.1mg/l以上のひ素を含む下水汚泥焼却灰に消石灰を1〜5wt%添加・混合したのち、この混合物を溶融炉に設置したバーナから燃焼用空気の一部と一緒に噴出させ、この噴出した混合物を前記バーナの燃焼火炎により浮遊状態で溶融させたのち700〜800℃の高温域で溶融球状化物として回収するものである。
この構成によれば、溶融球状化物から溶出するヒ素またはセレンは、土壌環境基準値以下に抑制されるが、耐酸性コンクリートの原料として溶融球状化物を使用した場合に、コンクリートまたはモルタル製品からヒ素、セレンのいずれかが土壌環境基準値以上に溶出する場合がある。
また、特許文献4に開示する技術では、下水汚泥又はその焼却灰の処理において、汚泥又はその焼却灰にポリ硫酸第二鉄等の鉄化合物を添加、混合して溶融処理しており、融液中でヒ素と鉄とが化合して、溶融生成物であるスラグ中にヒ素が固定化される。
この構成によれば、ヒ素の溶出が土壌環境基準値以下まで抑制されるが、スラグを有効利用するためには改めて粉砕等の加工処理が必要となる。
本発明は上記した課題を解決するものであり、重金属類としてヒ素またはセレンを含む汚泥焼却灰を原料として製造した溶融球状化物からのヒ素、セレンの溶出を土壌環境基準値以下まで抑制することができる重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法は、汚泥焼却灰に鉄系粉末材を添加した混合灰を溶融炉において溶融球状化処理するものである。
この構成により、溶融炉における溶融球状化処理では、鉄系粉末材を添加した汚泥焼却灰がバーナの燃焼火炎中を浮遊する間に溶融されて溶融球状化物となる。このとき、混合灰は鉄系粉末材の存在によって融点が下がることで、炉内を浮遊する間に十分に溶融される。このため、球状化せずに炉外に排出される溶融物が少なくなり、溶融球状化物の回収率が向上する。
また、溶融炉から排出する排ガスおよび溶融球状化物を高温灰回収設備に導き、溶融球状化物を回収するものであり、高温灰回収設備では700〜850℃の高温域で排ガス中から溶融球状化物を回収する。
この構成により、溶融炉および高温灰回収設備の内部において鉄系粉末材のFeが還元剤として機能し、ヒ素、セレンの酸化物からヒ素、セレンを単体化してガス化する。このため、溶融炉から排出する排ガス中から溶融球状化物を高温域で回収することによってヒ素、セレンが酸化物として溶融球状化物に含まれることを抑制でき、さらに一部溶融球状化物に残ったヒ素は鉄との反応でヒ酸鉄などの不溶態塩を形成するため、回収した溶融球状化物から溶出するヒ素、セレンを土壌環境基準値以下に抑制できる。また、溶融球状化物を粉体レベルで回収するので、従来のような粉砕処理を必要とせず、無加工で耐酸性コンクリート等の原料として使用でき、コンクリートまたはモルタル製品からのヒ素、セレンの溶出を土壌環境基準値以下に抑制できる。
鉄系粉末材の添加量は汚泥焼却灰の性状に応じて異なるが、1〜5wt%が適当であり、粉末状態で添加することにより従来の鉄添加量である7.5wt%に比べて少ない添加量でヒ素、セレンの溶出を抑制することが可能である。
以上述べたように本発明によれば、汚泥焼却灰の溶融球状化物製造時に、高温回収のみを行うと、汚泥焼却灰の溶融球状化物から溶出するヒ素、セレンを同時に土壌環境基準以下まで抑制することはできないが、鉄系粉末材の添加と高温回収を同時に行うことによって、汚泥焼却灰の溶融球状化物から溶出するヒ素、セレンを同時に土壌環境基準値以下にまで抑制することが可能となる。また、消石灰の添加と高温回収を同時に行うと、溶融球状化物を原料とする耐酸性コンクリートまたはモルタル製品から溶出するヒ素、セレンを同時に土壌環境基準値以下まで抑制することはできないが、鉄系粉末材の添加と高温回収を同時に行うことによって、溶融球状化物を原料とする耐酸性コンクリートまたはモルタル製品から溶出するヒ素、セレンを同時に土壌環境基準値以下まで抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1において、鉄系粉末材21は例えば鉄粉、酸化鉄、塩化鉄、硫酸鉄等であり、この鉄系粉末材21を重金属類としてヒ素またはセレンの少なくとも何れかを含む汚泥焼却灰1と同時に空気輸送で混合機22に供給する。鉄系粉末材21の添加量は汚泥焼却灰1の性状に応じて異なるが、1〜5wt%が適当である。
混合機22において鉄系粉末材21と汚泥焼却灰1を均一に混合・混練した後に混合灰23として空気輸送で定量供給装置2に供給し、定量供給装置2から空気輸送によって溶融炉3に供給する。本実施の形態における溶融炉3としては溶融球状化炉を用いるが、溶融球状化炉に限らず種々の形態の溶融炉を使用することも可能である。
溶融炉3では混合灰23を燃料(LPG)4および一次空気5とともに球状化バーナ6の先端から炉内に供給し、1500℃以上の火炎中を通過する間に浮遊溶融させて溶融物自身の表面張力により溶融球状化物となす。炉内温度は800〜850℃である。
溶融球状化物は排ガスとともに溶融炉3から排出して高温灰回収設備(ホットサイクロン、高温バグフィルタ)11に供給し、高温灰回収設備11において700〜850℃の高温域で排ガス中から溶融球状化物を回収し、固化した溶融球状化物24を高温灰回収設備11から取り出す。排ガスは熱回収設備13で熱回収した後に低温灰回収設備14で塵埃を捕集する。
上記した構成により、溶融炉3における溶融球状化処理では、混合灰23は鉄系粉末材21の存在によって融点が下がり、炉内を浮遊する間に十分に溶融されるので、球状化せずに炉外に排出される溶融物が少なくなり、溶融球状化物24の回収率が向上する。
鉄系粉末材のFeは溶融炉3および高温灰回収設備11の内部において還元剤として機能し、ヒ素、セレンの酸化物からヒ素、セレンを単体化してガス化する。このため、高温灰回収設備11において排ガス中から溶融球状化物を高温域で回収することによってヒ素、セレンが酸化物として溶融球状化物24に含まれることを抑制でき、さらに一部溶融球状化物に残ったヒ素は鉄との反応でヒ酸鉄などの不溶態塩を形成するため、回収した溶融球状化物24から溶出するヒ素、セレンを土壌環境基準値以下に抑制できる。
本発明の実施の形態における溶融球状化物処理を示すブロック図 従来の溶融球状化物処理を示すブロック図 従来の他の溶融球状化物処理を示すブロック図
符号の説明
1 汚泥焼却灰
2 定量供給装置
3 溶融炉
4 燃料(LPG)
5 一次空気
6 球状化バーナ
11 高温灰回収設備
13 熱回収設備
14 低温灰回収設備
21 鉄系粉末材
22 混合機
23 混合灰
24 溶融球状化物

Claims (3)

  1. 汚泥焼却灰に鉄系粉末材を添加した混合灰を溶融炉において溶融球状化処理することを特徴とする重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法。
  2. 溶融炉から排出する排ガスおよび溶融球状化物を高温灰回収設備に導いて溶融球状化物を回収することを特徴とする請求項1に記載の重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法。
  3. 高温灰回収設備において、700〜850℃の高温域で排ガス中から溶融球状化物を回収することを特徴とする請求項2に記載の重金属類を含有する汚泥焼却灰の溶融球状化物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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