JP2005230684A - 冷却装置及び鋼材の冷却方法 - Google Patents

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晶 大西
Yoichi Haraguchi
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Abstract

【課題】 従来よりも小型のノズルであって、熱間圧延鋼材等の冷却装置にも適用可能なノズルを提供するとともに、このノズルを備えたヘッダー及び当該ヘッダーを備えた冷却装置並びにその冷却装置を用いる鋼板の冷却方法を提供する。
【解決手段】 流体を混合して噴射する装置に使用されるチップ状のノズル100であって、入り側流路1、混合部3、及び出側流路2がこの順に配置されてチップ100を貫通する主流路8と、チップの側面9から混合部3へと通じるとともに流れ方向が主流路8に対して30〜60度の角度をなす複数の副流路4、4、…とを備え、入り側流路1はその入口側開口が混合部側開口より小であるとともに、流路側面5の流れ方向に対する傾斜が5〜25度の角度をなしている、ことを特徴とする、ノズル100を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷却装置、当該装置に備えられるヘッダー、及びノズル、並びに鋼材の冷却方法に関する。
熱加工制御(Thermo-mechanical Controlled Process、以後、「TMCP」と記す。)技術等の発達に伴い、近年、オンラインによる制御冷却技術を用いて製造される鋼板が増加している。このTMCP技術により製造される鋼板では、冷却装置による冷却後における鋼板内の温度ムラが問題となる。一定値以上の温度ムラを有する鋼板の形状を矯正すると、形状矯正後に次工程へと鋼板が搬送される過程において、温度ムラに起因する平坦度不良が発生することから、良好な平坦度を有する鋼板を製造するためには、冷却装置を用いて鋼板を均一に冷却することが重要である。
一方で、熱間圧延鋼板の製造ラインに配置される冷却装置では、通常、液体のみもしくは気体と液体とを混合させた混合物を鋼板表面へ噴射することにより、当該鋼板を冷却しており、この混合物は、気液混合ノズルから噴射されている。
冷却装置を用いて鋼板を均一に冷却する目的等を達成するため、これまでに、気液混合ノズルに関する開発が進められてきている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、現在用いられている代表的な鋼材冷却用気液混合ノズルが開示されている。特許文献1に開示されている気液混合ノズルは、エアーと水とを別々に供給し、ノズル内で混合させて噴霧するものである。さらに、当該文献では、エアー供給管と液供給管とを混合アダプタを介して気液供給管に接続し、この先端に取り付けたノズルより気液を噴霧することにより、ミスト流を得ることができる装置も開示されている。これに対し、特許文献2に開示されているノズルは、鋼板の連続焼鈍設備における冷却装置に関するもので、各々独立した冷却媒体を供給する外側ヘッダーと内側ヘッダーとを備え、内側ヘッダーから気液混合ガスをジェット流として供給するとともに、外側のヘッダーから同様に気液混合ガスを環状衝突流として供給し、両者を混合させて冷却を行うものである。
特許第2865994号 実開平1−129249号公報
しかし、特許文献1に開示されている気液混合ノズルは、ノズル単体でみると冷却能力は大きいが、ノズル自身が大きいため、ヘッダーに設置して用いる場合には、スプレーノズルの配列密度が小さくなり、全体として冷却能力が劣るだけでなく、鋼板の冷却が不均一になるという問題点があった。一方で、特許文献2に開示されている気液混合ノズルは、連続焼鈍される鋼板を冷却する際に使用されるものであり、鋼板表面に付着する冷却水量を少なくして流下水の発生を防ぎ、均一冷却することを目的としたものである。連続焼鈍される鋼板はコイル状の薄鋼板であり、厚鋼板とは鋼材自身の冷却速度が異なる点を鑑みると、例えば、熱間圧延鋼材を冷却する装置に当該ノズルを設置して使用しても、冷却装置の能力が極端に劣るため、熱間圧延鋼材用の冷却装置としては適当でないという問題点があった。
そこで、本発明は、従来よりも小型のノズルであって、熱間圧延鋼材等の冷却装置にも適用可能なノズルを提供するとともに、このノズルを備えたヘッダー及び当該ヘッダーを備えた冷却装置並びにその冷却装置を用いる鋼板の冷却方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、流体を混合して噴射する装置に使用されるチップ状のノズル(100)であって、
入り側流路(1)、混合部(3)、及び出側流路(2)がこの順に配置されてチップ(100)を貫通する主流路(8)と、チップの側面(9)から混合部(3)へと通じるとともに流れ方向が主流路(8)に対して30〜60度の角度をなす複数の副流路(4)、(4)、…とを備え、
入り側流路(1)はその入口側開口が混合部側開口より小であるとともに、流路側面(5)の流れ方向に対する傾斜が5〜25度の角度をなしている、ことを特徴とする、ノズル(100)により、上記課題を解決しようとするものである。
請求項1に記載の発明によれば、テーパ状の側面(5)を有する入り側流路(1)を通って供給される流体と、チップの側面(9)から混合部(3)へと通じるとともに流れ方向が主流路(8)に対して30〜60度の角度をなす複数の副流路(4)、(4)、…を通って供給される流体とが、混合部(3)において均一に混合される。
ここで、「流体」は、気体、液体、及び粉体等圧力をかけることにより流動可能なものを含む概念である。また、「流れ方向」とは、流体の流れる方向であって、流路の中心線の方向をいう。
請求項2に記載の発明は、請求項1のノズル(100)において、出側流路(2)は、その出口側開口が混合部側開口より大きく形成されており、その側面(10)がテーパ状に形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、出側流路(2)における出口側開口が混合部側開口より大きく形成されていることにより、ノズル(100)の混合部(3)において混合された流体が、その自由度を減ずることなく霧状となって噴射されやすくなり、この出側流路の側面(10)がテーパ状であることにより、かかる効果がより顕著となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のノズル(100)を備えたヘッダー(200)であって、
入り側流路(1)の入口側開口に通じる第1流体供給部(20)と、副流路(4)のチップ側面開口に通じる第2流体供給部(21)と、これら流体供給部を仕切る第1隔壁(30)と、第2流体供給部(21)と被噴射面側とを仕切る第2隔壁(31)とを備え、
チップ(100)は、第1隔壁(30)及び第2隔壁(31)に固定されるとともに、出側流路(2)は、第2隔壁(31)の被噴射面側に開口していることを特徴とする、ヘッダーにより上記課題を解決しようとするものである。
請求項3に記載の発明によれば、ヘッダー(200)がノズル(100)を備えることにより、第1流体供給部(20)から供給された流体と、第2流体供給部(21)から供給された流体とが混合部(3)において十分に混合されるとともに、この混合された混合物を噴射し得るヘッダー(200)を得ることが可能になる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のヘッダー(200)において、第1流体供給部(20)に供給される流体が気体であるとともに、第2流体供給部(21)に供給される流体が液体であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のヘッダー(200)において、気体が空気であり、液体が水であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載のヘッダー(200)を備えることを特徴とする冷却装置により、上記課題を解決しようとするものである。
請求項6に記載の発明によれば、冷却装置が、本発明のヘッダー(200)を備えることにより、ノズル(100)の混合部(3)において十分に混合された混合物を噴射することが可能となり、被冷却物を均一に冷却することが容易になる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の冷却装置において、ヘッダー(200)から流体が噴射される噴射面(40)に、マスキング装置(50)が備えられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、冷却装置に備えられたヘッダー(200)の噴射面(40)に、マスキング装置(50)が備えられることにより、混合物の噴射を制限することが可能になる。
請求項8に記載の発明は、請求項1又は2に記載のノズル(100)に流体を供給する方法であって、入り側流路(1)から供給される流体の供給圧P1と、複数の副流路(4)、(4)、…から供給される流体の供給圧P2とが、P1>P2 を満たすことを特徴とする、流体供給方法により、上記課題を解決しようとするものである。
請求項8に記載の発明によれば、供給圧がP1である流体及び供給圧がP2である流体が、本発明のノズル(200)における混合部(3)において均一に混合することが可能になる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の物質供給方法において、P1及びP2が、
P1>P2+0.05(MPa) を満たすことを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、本発明のノズル(100)が、鋼板の製造ラインに設置された本発明の冷却装置に備えられた場合に、鋼板を均一に冷却することが可能となり、鋼板における温度ムラの値を小さくすることが容易になる。
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の冷却装置を用いて鋼板を冷却する方法であって、冷却装置に備えられているヘッダー(200)は、複数のマスキング装置(50)、(50)、…を備えるとともに、備えられている複数のマスキング装置(50)、(50)、…のうち、少なくとも2つのマスキング装置(50)、(50)の間隔は、鋼板の板幅以下であることを特徴とする、鋼板の冷却方法により、上記課題を解決しようとするものである。
請求項10に記載の発明によれば、均一な混合物を噴射可能な本発明のヘッダー(200)を備える冷却装置を用いて鋼板を冷却することにより、鋼板を均一に冷却することが可能になる。
本発明のノズルによれば、均一な混合物を噴射することが可能であるため、これを冷却用に使用すれば、これまで最も冷却能力が高いとされていたスリットジェットノズルよりも、少ない流量で高い冷却効果を得ることができる。
また、本発明のノズルは従来のノズルの1/3程度の大きさであるほか、本発明のノズルが二重構造を有する本発明のヘッダーに備えられると、ノズルに供給される流体は配管を介することなくヘッダーからノズルへと直接供給され、従来は必要であった配管が不要になる。したがって、本発明のヘッダーは、ノズルの配置密度を従来よりも大きくすることが可能になり、被冷却材を均一に冷却することができる。
さらに、かかる特徴を有するヘッダーを具備する本発明の冷却装置は、高い冷却能力を有するとともに被冷却材を均一に冷却することが可能である。したがって、本発明の冷却装置は、冷却装置内に備えるべきヘッダー数を抑えることが可能になるため、冷却装置の小型化を図ることが可能になる。
加えて、このような特徴を有する本発明の冷却装置を、熱間圧延鋼板等の冷却装置として適用すれば、鋼板を均一に冷却し得る鋼板の冷却方法を提供することができる。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
なお、以下において、本発明のノズルを通して物質が噴射される場合には、入り側流路に圧縮空気が供給されるとともに、複数の副流路(以後、単に「副流路」と記述することがある。)に工業用水が供給されることを想定して記載するが、入り側流路及び副流路に供給される流体はこれらに限定されず、気体、液体、及び粉体等圧力をかけることにより流動可能なものから適宜選択することができる。
また、以下において、本発明のノズルを備えたヘッダーは、熱間圧延鋼板等の冷却装置に備えられることを想定して記述するが、例えば、温度維持装置や加熱装置等にも使用され得る。
1.ノズル
本発明のノズルの実施形態例を、図1に示す。図1(a)〜(c)は、本発明のノズル100を鉛直方向に切断した場合における断面図であり、図の下方向に噴射が行われる。ここで、図1(a)は、一定の空間を有する混合部3を備えるノズル100の断面図であり、図1(b)は、単なる合流部である混合部3を備えるノズル100の断面図、そして、図1(c)は、副流路を含まない鉛直方向断面を示す図である。
本発明のノズル100は、流体を混合して噴射する装置に使用されるチップ状のノズル100であって、入り側流路1、混合部3、及び出側流路2がこの順に配置されてチップ100を貫通する主流路8と、チップの側面9から混合部3へと通じるとともに流れ方向が主流路8に対して30〜60度の角度をなす複数の副流路4、4、…とを備え、入り側流路1はその入口側開口が混合部側開口より小であるとともに、流路側面5の流れ方向に対する傾斜が5〜25度の角度をなしている、ことを特徴とする。
1.1.入り側流路
入り側流路1において、その入口側開口は混合部側開口よりも小さい。かかる形状を採ることにより、入口側開口から供給される圧縮空気を絞って当該空気の流速を増加させる、いわゆるオリフィスの役割を果たすことが可能になる。また、入り側流路の側面5は、入り側流路1の流れ方向に対する傾斜が5〜25度の角度をなしている。すなわち、入口側開口及び混合部側開口が共に円形であり、入口側開口が混合部側開口よりも上方に位置している場合、入り側流路1は、戴頭円錐の形状を有する。入り側流路1がかかる形状を採ることにより、流路1の入口側開口から流入する圧縮空気が、この開口から混合部側開口へと進むにつれて均一に広がり易くなり、副流路4、4から流入する工業用水と、混合部3において均一に混合され得る。
上記角度(以後、「テーパ角度」と記述する。)は、このノズル100が鋼板冷却用の冷却装置に備えられる場合に、混合部3において均一に混合した気液混合物により鋼板を均一に冷却することを可能にするため、5〜25度であることが好ましい。かかる角度とすることにより、冷却装置の冷却能力が向上するため、鋼板の生産コストを抑制することが可能になる。より好ましくは、10〜20度である。図2に、冷却装置の平均冷却能力と均一性(温度むらΔT一定)を一定とした場合における、テーパ角度と気液比との関係を示す。ここで、鋼板の生産コスト及び冷却装置の冷却能の観点から、気液比の値は7以下であることが好ましく、図2より、かかる条件を満足するテーパ角度の範囲は5〜25度であることが分かる。
1.2.出側流路
ノズル100を通して気液混合物が噴射される際、出側流路2は、噴射される気液混合物が通過する。出側流路2において、混合部側開口を出口側開口よりも小さくすることにより、混合部3において混合された気液混合物が、出口側開口から噴射されやすくなる。また、出側流路2がテーパ状の側面10を備えることにより、出口側開口から噴射される気液混合物が均一になる。したがって、出側流路2がかかる形状を備えるノズル100とすることにより、このノズル100を備える熱間圧延鋼板等の冷却装置は、均一な気液混合物を噴射することが容易になり、その冷却能力を向上させることが可能になる。
1.3.混合部
ノズル100を通して気液混合物が噴射される際、混合部3では、入り側流路1から供給される圧縮空気と副流路4、4から供給される工業用水とが混合されて気液混合物となる。入り側流路1及び副流路4、4が上記形状を備えることにより、混合部3において均一な気液混合物を得ることが可能になり、出側流路2から均一な気液混合物を噴射することが可能になる。
なお、混合部3の形状は特に限定されず、均一な混合物が得られる限り、どのような形状であっても良い。例えば、混合部3は、図1(a)のように一定の空間を有する形状であっても良く、図1(b)及び(c)のように単なる合流部であっても良い。
1.4.副流路
複数の副流路4、4の流れ方向を、主流路8に対して30〜60度の角度とすることにより、入り側流路1から供給される圧縮空気と副流路4、4から供給される工業用水との混合が均一になる。したがって、複数の副流路4、4の流れ方向が、主流路8に対してなす角度は30〜60度であることが好ましい。より好ましくは、40〜50度である。副流路4、4の流れ方向が、主流路8と上記角度をなすことにより、本発明のノズル100を備える熱間圧延鋼板等の冷却装置は、均一な気液混合物を得ることが容易になり、その冷却能力を向上させることが可能になる。
なお、図1は、副流路4を2つ備えるノズル100の断面図であるため、図中には2つの副流路4、4が示されているが、本発明のノズル100が備える副流路4の数は、2以上であれば特に限定されない。
1.5.ネジ部及びシール
ネジ部6は、本発明のチップ状のノズル100(以後、本発明のノズル100の外形形状について記載する場合、チップ状のノズル100を単に「チップ100」と記載することがある。)をヘッダー200へ固定する際に活用され、その形状は特に限定されない。なお、図1に示すチップ100では、ネジ部6を記載したが、本発明のチップ100をヘッダー200へ固定可能であれば、ネジ部6に代わる形状を有していても良い。例えば、チップ100をヘッダー200へ押し付けて装着する際に適する嵌合構造等を好適に備えることができる。
図1に示すチップ100において、シール7は、O−リングが配設されることを想定して示したが、シリコーンやシールテープが備えられても良く、チップ100からの液体等の漏洩を防止可能であれば、備えられる部材は特に限定されない。
1.6.チップの形状
チップ100の形状は、特に限定されず、例えば、円柱状とすることができる。これ以外にも、例えば、角柱状等の柱状又は戴頭円錐等の形状とすることができ、さらに、入口側開口が属する部位及び/又は出口側開口が属する部位の形状だけでなく、チップ100の側面9を適当な形状としても良い。例えば、チップ側面の少なくとも一部に切り込みを入れた形状等とすることができる。
2.ヘッダー
本発明のヘッダーの実施形態例を、図3及び図4に示す。図3は、本発明のヘッダー200を鉛直方向に切断した場合における断面図であり、図4は、図3におけるA−A断面のうち、本発明のノズル100が設置されている箇所及びその周辺のみを拡大した断面図である。
本発明のヘッダー200は、本発明のチップ状のノズル100を備え、入り側流路1の入口側開口に通じる第1流体供給部20と、副流路4、4のチップ側面開口に通じる第2流体供給部21と、これら流体供給部を仕切る第1隔壁30と、第2流体供給部21と被噴射面側とを仕切る第2隔壁31とを備え、チップ100は、第1隔壁30及び第2隔壁31に固定されるとともに、出側流路2は、第2隔壁31の被噴射面側に開口していることを特徴とする。
なお、図3において、チップ100は便宜的に一つのみを示したが、本発明のヘッダー200は、複数のチップ100、100、…を備えるものとする。
また、図4において、第1流体供給部20内の圧縮空気は、入り側流路1を通って供給されるとともに、第2流体供給部21内の工業用水は、副流路4、4を通って供給され、チップ100の混合部3において混合された後、かかる気液混合物は、出側流路2を通って、出口側開口より噴射される。
2.1.ノズル密度
ヘッダーに設置されるノズルの設置密度が大きいほど、ヘッダーから噴射される気液混合物の量が増すと同時に噴流衝突点の総面積が増加するので冷却能が増加する。したがって、単に水量を増加させるよりノズル密度を増すことにより、ヘッダーの冷却能力を向上させることが好ましい。従来のノズルは、その大きさが本発明のノズル100よりも大きいため、ヘッダーにおけるノズル密度を一定値以上とすることができず、均一な冷却をすることが困難であった。しかし、本発明のノズル100は、従来よりも小型であるため、当該密度を増すことにより、均一な冷却をすることが可能になるほか、冷却能力が向上するため、熱間圧延鋼板等の冷却装置としても利用され得る。
本発明のヘッダー200において、ノズル密度の値は特に限定されないが、かかる密度を100個/m以上とすることにより、高い冷却能力を有するヘッダーを得ることが容易になり、当該ヘッダーを熱間圧延鋼板等の冷却装置に用いる場合には、高い冷却能力を有するとともに熱間圧延鋼板等を均一に冷却し得る冷却装置とすることが可能である。したがって、本発明のヘッダー200において、ノズル密度は100個/m以上とすることが好ましく、かかる密度を有するノズルは、千鳥状に配置されることが好ましい。
2.2.ヘッダーの形状
本発明のヘッダー200における噴射面40の形状例を、図5に示す。図5は、ヘッダー200の側面図である。ここで、図5の各図において、実線は、紙面方向に最も手前のノズルから噴射されている気液混合物を、点線は、それ以外のノズルから噴射されている気液混合物を、それぞれ示している。
本発明において、ヘッダー200における噴射面40の形状は特に限定されないが、フラット状(図5(a))、又は円弧状(図5(b))等の形状とすることが好ましい。さらに好ましくは、台形状(図5(c))である。
これは、以下の理由による。すなわち、ノズルを備えるヘッダーをテーブルローラー間に設置し、下から上へと気液混合物を噴射して鋼板の下面を冷却する場合において、
1)噴射面40を台形状とし、斜めの面41、41にノズルを一列ずつ配置すれば、ヘッダーの斜め上方への気液混合物の噴射が容易になり、ロールと鋼板との接点近傍の領域にも気液混合物を到達させることが可能になるため、冷却面積が増大し鋼板の強冷却及び均一冷却が可能になる。
2)噴射面40が水平ではない面にそれぞれ二列以上のノズルを配置すると、鋼板下面に衝突した後の冷却水と噴射面40から噴射される気液混合物とが干渉して冷却効果が低下する結果、鋼板の冷却効率が低下するが、噴射面40を台形状とし、噴射面40における斜めの面41、41にノズルを一列ずつ配置することにより、干渉による冷却能低下を防止しつつ、鋼板を強冷却、均一冷却することが可能になる。
したがって、噴射面40の形状は、さらに好ましくは台形状である。
噴射面40がかかる形状を採ることにより、本発明のヘッダー200を備える熱間圧延鋼板等の冷却装置の冷却能力を向上させることもできる。
3.冷却装置
本発明の冷却装置は、本発明のヘッダー200を備えることを特徴とする。本発明のヘッダー200は、従来よりも小型である本発明のノズル100を備えるため、圧縮空気と工業用水とが均一に混合した気液混合物を噴射することが可能である。したがって、かかるヘッダー200を備える冷却装置を、熱間圧延鋼板等の冷却装置として用いることにより、熱間圧延鋼板等を均一に冷却することが可能になる。ここで、熱間圧延鋼板等の冷却装置において圧縮空気及び工業用水を冷却媒体として使用する場合には、これらに混入している不純物等が本発明のノズル200に詰まることを防止するため、各媒体はフィルターを通して供給することが好ましい。
3.1.マスキング装置
本発明の冷却装置200に備えられるヘッダー200には、マスキング装置50を備えている。図6に、本発明の冷却装置に備えられるヘッダー200の形態例を示す。図6(a)は、気液混合物が噴射される噴射面40に、マスキング装置50、50を備えるヘッダー200の正面図であり、図中の矢印は、噴射される気液混合物を示している。一方、図6(b)は、図6(a)に示すヘッダー200の側面図である。
本発明の冷却装置に備えられるヘッダー200が図6の形態を採ることにより、マスキング装置50、50が備えられている部位において、気液混合物の噴射を制限することが可能になる。そのため、このヘッダー200を備える冷却装置が熱間圧延鋼板等の冷却装置として使用され、例えば、マスキング装置50、50の設置間隔を鋼板端部の間隔以下に設定して、気液混合物の鋼板端部への噴射を制限すると、鋼板端部の過冷却を低減することが容易になり、鋼板を均一に冷却することが可能になる。
なお、マスキング装置50、50は、図6(a)の左右方向へと移動可能なものとしても良い。
また、複数のマスキング装置50、50、…を備える本発明の冷却装置において、二つのマスキング装置50、50は、鋼板の板幅以下の間隔で配置される。マスキング装置50、50、…は、ヘッダー200より噴射される気液混合物を制限し得るため、上記二つのマスキング装置50、50が鋼板端部近傍に備えられると、当該鋼板端部の過冷却を低減することが可能になる。したがって、マスキング装置50、50がかかる配置を採ることにより、鋼板を均一に冷却することが容易になる。ここで、本発明のヘッダー200を備える冷却装置において、ヘッダー200に備えられているマスキング装置50、50、…を移動可能なものとすれば、本発明の冷却装置によって冷却される鋼板の板幅と対応するようにマスキング装置50、50、…の間隔を変更することが可能になり、様々な板幅の鋼板に対して鋼板端部の過冷却を抑制し得る冷却装置とすることが可能になる。したがって、本発明の冷却装置においては、移動可能なマスキング装置50、50、…を備えるヘッダー200を具備することが好ましい。
4.流体供給方法
本発明のノズル100に流体を供給する方法につき、以下に説明する。
本発明のノズル100における入り側流路1へと供給される圧縮空気の供給圧をP1、複数の副流路4、4、…へと供給される工業用水の供給圧をP2とするとき、本発明の流体供給方法では、P1>P2 の条件を満たすことを特徴とする。
上記供給圧P1及びP2が、P1>P2 である場合には、入り側流路1へと供給される圧縮空気によって、複数の副流路4、4、…へと供給される工業用水を十分に微滴化することが可能になる結果、ノズル100における出側流路2の出口側開口から噴射される気液混合物を、均一にすることが容易になる。そのため、出側流路2から噴射される気液混合物も均一になり、このノズル100が熱間圧延鋼板等の冷却装置に備えられる場合には、その冷却装置の冷却能力及び均一性が向上する。一方、P1≦P2 である場合には、複数の副流路4、4、…から供給される工業用水が入り側流路1へと逆流し、空気の供給が困難になる。
ここで、本願発明者等の知見によると、入り側流路1へと供給される物質が空気であり、複数の副流路4、4、…へと供給される物質が水である場合であって、空気圧(P1)と水圧(P2)がP1>P2 の条件を満たす際に、P1を一定に保ちつつP2を徐々に上げていくと、入り側流路1内において空気の通過断面積が小さくなるため、P2が上昇するにつれてノズル100へと供給される空気の流量は徐々に減少する。ところが、P1とP2とがほぼ同じ(0.05MPa以下の差)になると、空気の流量が急激に減少する。P1とP2との差が0.05MPa以下になると、ノズル100から噴射されるミストの流速が約50%低下すると共に、ノズル100の噴射口直下において当該噴射ミストの熱伝導率が大きく低下し、P2を増加させても熱伝導率は増加しなくなる。加えて、P1とP2との差が0.05MPa以下になると、P1>P2+0.05(MPa)である場合よりも、被冷却材である鋼板の温度ムラが10%拡大する。したがって、P1の値は、「P2+0.05」の値よりも大きいことが好ましい。
5.鋼板の冷却方法
本発明の鋼板の冷却方法は、上記冷却装置を用いて熱間圧延鋼板等の鋼板を冷却する方法であって、使用される冷却装置にはヘッダー200が備えられており、このヘッダー200にはマスキング装置50が2以上備えられているとともに、備えられた2つのマスキング装置50、50は、冷却される鋼板の板幅以下の間隔で設置されていることを特徴とする。かかる構成を採る冷却装置を用いて鋼板を冷却することにより、鋼板端部の過冷却を抑制し得る冷却が容易になり、鋼板を均一に冷却し得る鋼板の冷却方法を提供することが可能になる。
以下に、本発明の実施例及び比較例を示す。
本発明の実施例及び比較例では、鋼板を冷却することにより、本発明のノズルを備える冷却装置と従来のノズルを備える冷却装置との冷却能力を比較した。
本実施例の冷却能力測定試験において使用した本発明のヘッダーを、図7に示す。図7(a)は、ヘッダー200の正面図であり、ヘッダー200に設置されているノズル100、100、100、100、…より気液混合物が噴射され、図7(a)において、ヘッダー200の下方に位置すべき鋼板を冷却する。これに対し、図7(b)は、ヘッダー200の下面図であり、図中の「○」は、ヘッダー200に備えられるノズル100、100、…を示している。本実施例において、試験片は図7(b)の上下方向へと送られ、試験片の幅方向は、図7(b)の左右方向であった。以後、図7(b)の上下方向を「長手方向」と、図7(b)の左右方向を「幅方向」と、それぞれ記述する。
本実施例において使用したヘッダー250の長手方向及び幅方向の長さは、それぞれ1000mm及び300mmであった。図7(a)及び(b)におけるノズル100、100、…が本実施例におけるヘッダー200の長手方向及び幅方向に設置される間隔を、それぞれ、50mm及び40mmとすることにより、長手方向に6個及び幅方向に19個の計114個のノズル100、100、…をヘッダー200に設置した(図7(b))。また、ヘッダー200の幅方向において隣り合うノズル100同士は、同長手方向におけるノズル間隔の半分(25mm)だけずらして配置することにより、ヘッダー200に設置されるノズル100全体が千鳥配置となるようにした。加えて、図7(a)及び(b)には図示されていないが、ヘッダー200の幅方向に、150mmのマスキング幅を有するマスキング装置を2個設置し、試験片端部の過冷却を抑制し得る位置に、これらのマスキング装置を備えた。
図7のヘッダー200に設置され得るノズル100の鉛直方向断面図を、図8に示す。本実施例において使用したノズル100の各部分における寸法は、以下の通りとした。
入り側流路1の入口内径d1; 1.2mm
複数の副流路4、4の内径d2; 3.0mm
複数の副流路4、4の数; 周方向に3個
出側流路2の入口内径d3; 4.9mm
出側流路2の出口内径d4; 11.1mm
入り側流路1及び副流路4の中心線同士がなす角度; 45度
入り側流路1のテーパ角度; 16度
出側流路2のテーパ角度; 45度
入り側流路1の入口側開口と出側流路2の混合部側開口との間の距離L1; 14mm
出側流路2の混合部側開口と出口側開口との間の距離L2;3.1mm
ここで、本実施例で使用したノズル100は、3つの副流路を備えていたが、図8にはその中の2つの副流路4、4のみが図示されている。
本発明の比較例として、高い冷却能力を有するとされるスリットジェット冷却装置を用いた冷却能力測定試験を実施し、実施例の冷却能力と比較例の冷却能力とを比較した。ここで、本比較例において使用したスリットジェット冷却装置におけるスリット部の間隔及びヘッダー長手方向の長さは、それぞれ3mm及び1000mmであった。
本発明の比較例において使用したスリットジェット冷却装置の概略図を、図9に示す。図9は、スリットジェット冷却装置60及び試験片70を、冷却装置60の側面から見た図であり、当該装置60におけるスリット部61及び試験片70が含まれる範囲を拡大して示した。なお、図中の矢印は、試験片に噴射される冷却水である。
本発明の実施例及び比較例では、材質がSUS310Sである試験片を使用し、試験片の寸法は、265mm角及び厚さ3mmであった。本実施例及び比較例においては、試験片の側面を除く2面(寸法が265mm×265mmである面)のうち、一方の面(以後、「裏面」と記述する。)の中央に熱電対を溶着し、他方の面(以後、「表面」と記述する。)を冷却装置から噴射される冷却水により水冷して、表面温度の推移から冷却曲線を求め、かかる冷却曲線から熱伝達率を求めた。
本実施例及び比較例において実施した、上記試験片の冷却方法を以下に示す。
試験片を1000℃まで加熱した後、試験片温度が900℃となってから試験片の冷却を開始し、当該試験片表面の温度が200℃以下となるまで、冷却を実施した。ヘッダーに設置されたノズルから噴射される噴射ミストの直下部(以後、単に「直下部」と記述する。)及び流水部における冷却曲線から、100℃間隔毎にその冷却曲線の傾きを求め、かかる傾きから、熱伝達率を算出した。
ここで、熱伝達率の算出は、以下のように行った。
1) 上記冷却能力試験において、試験片の裏面に熱電対を溶着した後、その試験片を加熱し、引き続き、当該試験片の裏面を放冷するとともに、表面をノズルから噴射される気液混合物により冷却し、この冷却中における鋼板の温度変化を測定する。
2) 試験片の厚み、密度、比熱及び熱伝導率を考慮して、試験片表面の冷却速度を算出し、さらに、この冷却速度を熱流速及び試験片表面の面積で除することにより、鋼板表面の平均熱伝達率を表面温度の関数として算出する。
3) 上記冷却能力試験において、冷却条件を種々変化させた各場合における熱伝達率を算出する。
なお、本発明の実施例及び比較例では、試験片の位置を適宜変更することにより、直下部及び流水部における熱伝達率を測定した。
ところで、実際の厚板の製造ラインでは、通常、鋼板搬送方向に並べて設置されている複数個のヘッダーを備えた冷却装置を使用するため、鋼板の上面を冷却する場合には、鋼板表面に水膜が形成されるのに対し、スリットジェット冷却装置による冷却の場合には、高強度鋼製の水切りロールを用いて、鋼板上の流水をせき止めるのが一般的である。ここで、スリットジェット冷却装置により冷却する場合に使用する水切りロールは、ロール径が約200〜300mmであって、冷却される鋼板を押し付けてロールを回転させる場合と、鋼板とロールとの隙間を30mm程度開けている場合とがあり、このロールは、鋼板搬送方向に約1000mm間隔で備えられた各スリットジェットノズルと1対1に対応するように設けられるのが通常である。
そこで、本発明の実施例及び比較例では、実際の厚板製造ラインにおける冷却装置(以後、「実機」と記述する。)により近い環境で実験を行うため、実施例においては板幅500mm、高さ200mmのせき止め板を用いて試験片表面に水膜を形成させる一方、比較例においては200mmφのロールを用いて試験片上の流水をせき止めることにより、実機における鋼板の冷却状態を模擬した。図10(a)及び(b)に、本実施例におけるヘッダー及びせき止め板の配置の概念図を、図10(c)及び(d)に、本比較例におけるスリットジェットノズル及びせき止め板の配置の概念図を、それぞれ示す。なお、図10(a)〜(d)において、図中の矢印は冷却媒体を示している。ここで、図10(a)は、ヘッダー200、せき止め板80、及び試験片を置く試験台90を横から見た、本実施例における実機模擬形態の側面図であり、便宜上、せき止め板80は一つのみを図示している。一方、図10(b)は、ヘッダー200、せき止め板80、80、及び試験台90を上から見た、本実施例における実機模擬形態の上面図である。これに対し、図10(c)は、スリットジェットノズル60、水切りロール85、及び試験台90を横から見た、本比較例における実機模擬形態の側面図であり、便宜上、せき止め板80は図示していない。一方、図10(d)は、スリットジェットノズル60、せき止め板80、水切りロール85、及び試験台90を上から見た、本比較例における実機模擬形態の上面図である。
本発明の実施例及び比較例における熱伝達率の測定結果を、図11に、あわせて示す。図11において、実線は実施例の結果を、点線は比較例の結果を、それぞれ示している。
図11の縦軸として示した熱伝達率は、直下部及び流水部における熱伝導率の値と、750mmと仮定したヘッダー間隔の値とを用いて算出した、1ヘッダー当たりの試験片冷却長さである750mm間における平均熱伝達率である。
ここで、本発明の実施例におけるノズル一個当りの水量は、8.0L/分、圧縮空気の流量は、40NL/分、ノズルにおける気水比は5.0NL/L、及びヘッダー一個当りの水量は、0.912m/分であったため、750mm間における平均水量密度は、0.912÷0.75=1.216m/分・mであった。一方、本発明の比較例におけるスリットジェットの流量は、3.0m/分であったため、750mm間における平均水量密度は、3.0÷0.75=4.0m/分・mであった。
図11より、本実施例及び比較例において測定した全ての温度域で、実施例における熱伝達率が比較例における熱伝達率よりも大きかった。そのため、本発明のノズルを備えた冷却装置の方がスリットジェット冷却装置よりも冷却能力が大きいという結果が得られた。特に、600℃以上の温度域においては、実施例における熱伝達率が、比較例における熱伝達率の約1.5倍になったことから、本発明のノズルを備える冷却装置は、スリットジェット冷却装置の約1.5倍の冷却能力を有する、との結果が得られた。一方で、上述のように、本実施例の平均水量密度は1.216m/分・mであったのに対し、本比較例の平均水量密度は4.0m/分・mであった。したがって、本発明のノズルを備えた冷却装置は、スリットジェット冷却装置よりも少ない水量で高い冷却能力を得ることが可能であるという結果が得られた。
ノズルの実施形態例を示す図である。 気液比とテーパ角度との関係を示す図である。 ヘッダーの実施形態例を示す図である。 ヘッダー及びノズルを示す図である。 ヘッダーの形状例を示す図である。 ヘッダーの形態例を示す図である。 ヘッダーの実施形態例を詳細に示す図である。 ノズルの実施形態例を示す図である。 スリットジェットノズルの概略図である。 実施例及び比較例における実機模擬形態図である。 熱伝達率の測定結果を示す図である。
符号の説明
1 入り側流路
2 出側流路
3 混合部
4 副流路
5 入り側流路の側面
8 主流路
9 チップの側面
10 出側流路の側面
20 第1流体供給部
21 第2流体供給部
30 第1隔壁
31 第2隔壁
40 噴射面
50 マスキング装置
100 ノズル(チップ)
200 ヘッダー

Claims (10)

  1. 流体を混合して噴射する装置に使用されるチップ状のノズルであって、
    入り側流路、混合部、及び出側流路がこの順に配置されて前記チップを貫通する主流路と、前記チップの側面から前記混合部へと通じるとともに流れ方向が前記主流路に対して30〜60度の角度をなす複数の副流路とを備え、
    前記入り側流路はその入口側開口が前記混合部側開口より小であるとともに、流路側面の流れ方向に対する傾斜が5〜25度の角度をなしている、ことを特徴とする、ノズル。
  2. 前記出側流路は、その出口側開口が前記混合部側開口より大きく形成されており、その側面がテーパ状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のノズル。
  3. 請求項1又は2に記載のノズルを備えたヘッダーであって、
    前記入り側流路の入口側開口に通じる第1流体供給部と、前記副流路の前記チップ側面開口に通じる第2流体供給部と、これら流体供給部を仕切る第1隔壁と、前記第2流体供給部と被噴射面側とを仕切る第2隔壁とを備え、
    前記チップは、前記第1及び第2隔壁に固定されるとともに、前記出側流路は、前記第2隔壁の被噴射面側に開口している、ことを特徴とする、ヘッダー。
  4. 前記第1流体供給部に供給される流体が気体であるとともに、前記第2流体供給部に供給される流体が液体であることを特徴とする、請求項3に記載のヘッダー。
  5. 前記気体が空気であり、前記液体が水であることを特徴とする、請求項4に記載のヘッダー。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のヘッダーを備えることを特徴とする、冷却装置。
  7. 前記ヘッダーから流体が噴射される噴射面に、マスキング装置が備えられていることを特徴とする、請求項6に記載の冷却装置。
  8. 請求項1又は2に記載のノズルに流体を供給する方法であって、前記入り側流路から供給される流体の供給圧P1と、複数の前記副流路から供給される流体の供給圧P2とが、P1>P2 を満たすことを特徴とする、流体供給方法。
  9. 前記P1及び前記P2が、P1>P2+0.05(MPa) を満たすことを特徴とする、請求項8に記載の流体供給方法。
  10. 請求項7に記載の冷却装置を用いて鋼板を冷却する方法であって、
    前記冷却装置に備えられている前記ヘッダーは、複数の前記マスキング装置を備えるとともに、
    備えられている複数の前記マスキング装置のうち少なくとも2つの前記マスキング装置の間隔は、鋼板の板幅以下であることを特徴とする、鋼板の冷却方法。
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