JP2005229843A - ガス分圧調節装置、培養装置及び培養方法 - Google Patents

ガス分圧調節装置、培養装置及び培養方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 細胞や組織等の被培養物の培養効率を改善したガス分圧調節装置、培養装置及び培養方法を提供する。
【解決手段】 外気と遮断されてガスを収容するガス槽(混合ガス槽50)と、培養液を循環させる循環路(34)に接続されるとともに、ガス槽内に設置されてガス槽内のガスを培養液に吸収させるガス吸収部(ガス透過性チューブ48)と、ガス槽内のガス濃度を制御してガス分圧を所定圧に維持する制御部(制御装置104)とを備えた構成である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、細胞及び組織等の培養に関し、培養液中のガス分圧調節等、培養環境を適正化するガス分圧調節装置、培養装置及び培養方法に関する。
人体等の生体から抽出した細胞や組織等の培養について、例えば、図1に示す培養装置では培養庫を構成するインキュベータ2に、細胞等の被培養物3及び培養液4を入れたシャーレ6を設置し、インキュベータ2にはガス(N2 、CO2 )の供給により適切なガス濃度、温度、湿度を保持する。この場合、培養液4の蒸発を抑制するため、インキュベータ2内は高い湿度に保持する。また、シャーレ6の中の培養液4は定期的に交換する。そして、シャーレ6の中の培養液4にはシャーレ6に存在する僅かな隙間、例えば、蓋7の間の微小な隙間を通じてインキュベータ2内のガスが浸透し、培養液4のガス分圧はインキュベータ2内のガス分圧とほぼ同等となる。
また、例えば、図2に示す培養装置では、インキュベータ2内に細胞等の被培養物3を入れた培養チャンバ8を設置し、この培養チャンバ8を密封して培養液槽10から循環路12を通して培養液4をポンプ14により強制的に循環させる。培養液4が蒸発しないよう、インキュベータ2内は高湿度を保つ。そして、培養液槽10にはフィルタ16を通してインキュベータ2内の空気をポンプ18により導入し、培養液4内のガス分圧をインキュベータ2内のガス分圧とほぼ同等にする。
また、例えば、図3に示す培養装置では、インキュベータ2内に、細胞等の被培養物3を入れた培養チャンバ8を設置するとともに、この培養チャンバ8を密封し、循環路12の中途部に設置した培養液槽10から培養液4をポンプ20により強制的に循環させる。培養液4が蒸発しないよう、インキュベータ2内は高湿度を保つ。そして、培養チャンバ8に近接する循環路12中に、シリコーンエラストマのようなガス透過性チューブ24を取り付け、このチューブ24のガス透過性により、チューブ24内の培養液4のガス分圧とインキュベータ2内のガス分圧をほぼ同等とする。
このような培養装置及びインキュベータ内のガス分圧調節に関する先行特許文献には次のようなものがある。
特開平7−236468号公報 この特許文献1には、供給ガス濃度を調節し、ガス交換器へ供給する装置及び、培養液中のガス濃度を計測し、その結果より供給ガス濃度を調節し、ガス交換器へ供給する装置が開示されている。
従来の培養装置において、図1に示した培養装置では、蓋7でシャーレ6を覆っており、シャーレ6の開口部側の隙間から雑菌の侵入のおそれがある。また、インキュベータ2内を高湿度にすると、雑菌の繁殖を避けられない。また、インキュベータ2の全体を所定のガス濃度に保たなければならず、ガス消費量が多い。
また、図2に示した培養装置では、フィルタ16を設置しても、細菌や粉塵の侵入を皆無にすることができない。この場合も、高湿度下による雑菌の繁殖を避けられないし、インキュベータ2の全体を所定のガス濃度に保たなければならず、ガス消費量が多い。
また、図3に示した培養装置では、ガス透過性チューブ24から水分の蒸発があるため、インキュベータ2内を高湿度に保持する必要があり、高湿度下による雑菌の繁殖を避けられない。同様に、インキュベータ2の全体を所定のガス濃度に保たなければならず、ガス消費量が多い。
また、特許文献1に開示された培養装置では、培養液回路がガス交換器と分離できないため、メンテナンス性が悪く、ガス交換器の圧力管理が行われていない。
そこで、本発明は、細胞や組織等の被培養物の培養効率を改善したガス分圧調節装置、培養装置及び培養方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のガス分圧調節装置は、外気と遮断されてガスを収容するガス槽(混合ガス槽50)と、培養液(32)を循環させる循環路(34)に接続されるとともに、前記ガス槽内に設置されて前記ガス槽内の前記ガスを前記培養液に吸収させるガス吸収部(ガス透過性チューブ48)と、前記ガス槽内のガス濃度を制御してガス分圧を所定圧に維持する制御部(制御装置104)とを備えた構成である。
斯かる構成とすれば、培養空間とガス槽とを分離できるので、ガス槽からガス吸収部にガスを吸収させる際に、培養液の雑菌等の汚染が防止される。また、ガス分圧は、ガス槽内のガス濃度等の調整により容易に制御される。
上記目的を達成するためには、前記ガス吸収部は、前記培養液を通過させるガス透過性チューブ(48)であって、前記循環路と着脱できる構成としてもよい。ガス槽内でガス透過性チューブにガスを浸透させるので、ガス吸収部からの雑菌の侵入を防止でき、汚染から被培養物を防護することができる。
上記目的を達成するためには、前記ガス吸収部は、前記ガス槽と着脱できる構成としてもよい。
上記目的を達成するためには、前記ガス槽内の前記ガスを加湿させる加湿手段(加湿用水52、ヒータ54)を備える構成としてもよい。ガス槽内を高湿度化するので、培養空間内を乾燥させる等の対策を取ることができ、細菌繁殖を防止できるとともに、被培養物の汚染を防止できる。
上記目的を達成するためには、前記ガス槽内の加湿水を検出する検出手段(圧力センサ70、ロードセル72)と、前記ガス槽に前記加湿水を給水する給水手段(給水弁76)とを備え、前記制御部が前記検出手段の検出出力に応じて前記給水手段を制御する構成としてもよい。ガス槽内の湿度制御を容易に行える。
上記目的を達成するためには、前記検出手段は、前記ガス槽内の前記加湿水による圧力を検出する圧力センサ(70)で構成してもよい。ガス槽内の加湿水の有無を圧力センサにより遠隔的に知ることができ、湿度制御を容易に行うことができる。
上記目的を達成するためには、前記ガス槽内を加熱する加熱手段(ヒータ54)と、前記ガス槽内の温度を検出する温度検出手段(温度センサ68)とを備え、前記制御部が前記温度検出手段で検出された温度に応じて前記加熱手段を制御する構成としてもよい。これにより、ガス吸収の環境を最適化することができる。
上記目的を達成するため、本発明の培養装置は、ガスを含有する培養液を供給して被培養物を培養する培養装置であって、外気と遮断されて前記ガスを収容するガス槽と、前記培養液を循環させる循環路に接続されるとともに、前記ガス槽内に設置されて前記ガス槽内の前記ガスを前記培養液に吸収させるガス吸収部と、前記ガス槽内のガス濃度を制御してガス分圧を所定圧に維持する制御部とを含む構成である。斯かる構成によれば、培養装置において、既述のガス分圧調節を容易に行うことができ、培養環境の最適化を図ることができる。
上記目的を達成するためには、前記被培養物を収容して培養する培養部(培養チャンバ42)と、この培養部を適温に保つ保温手段(培養保温器112)とを備えた構成としてもよい。斯かる構成とすれば、恒温槽の設置が不要となる。
上記目的を達成するため、本発明の培養方法は、ガスを含有する培養液を供給して被培養物を培養する培養方法であって、外気と遮断されて前記ガスを収容するガス槽内に、前記培養液を循環させる循環路のガス吸収部を収容させ、前記ガス槽内のガス濃度に応じて前記培養液に前記ガスを吸収させる処理を含む構成である。
(1) 細胞や組織等の被培養物の培養効率を高めることができる。
(2) ガス交換に必要な体積を小さくでき、ガス消費量の低減を図ることができる。
(3) 培養環境の制御性、培養の信頼性を高めることができる。
(4) 培養環境を清潔化でき、被培養物の汚染を防止できる。
(5) 被培養物の変更や交換等の容易性が高められる。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態について、図4を参照して説明する。図4は、第1の実施形態に係るガス分圧調節装置及び培養装置を示す図である。
細胞や組織等の被培養物30の培養を行うためには、被培養物30に適した温度、湿度、栄養分等とともに、適度なガスを必要とする。一般的に生体の細胞培養では、培養液32中に5%程度の二酸化炭素が必要であり、細胞によっては多くの酸素を必要としたり、又は低酸素が適したりする。この実施形態では、培養液32中のガス分圧調節機能を集約し、循環路34の一部にガス分圧調節装置36が設置され、培養液32中のガス分圧を調節可能として適正化を実現したものである。
培養を行う培養空間として、恒温槽38が設置され、被培養物30の培養は恒温槽38内にて一定温度下で行われる。恒温槽38には培養ユニット40が設置され、この培養ユニット40は、被培養物30の培養部として、被培養物30を収容する培養チャンバ42、培養に必要な培養液32を溜める培養液槽としての培養液バッグ44、培養液32中のガス分圧を調節するガス分圧調節装置36、培養液32を循環させるポンプ46、培養液32を循環させるチューブ等からなる循環路34等で構成されている。培養液バッグ44内の培養液32は、ポンプ46により送り出され、ガス分圧調節装置36を経由し、培養チャンバ42内の被培養物30に供給され、再び培養液バッグ44に戻る。培養液32を循環させる循環路34にはガス分圧調節装置36内でガス透過性チューブ48が着脱可能に取り付けられている。このガス透過性チューブ48以外の部分にはガス不透過性材料が用いられ、ガス分圧調節装置36で吸収したガス分圧を維持し、雑菌等の侵入が阻止されている。斯かる構成により、循環路34を循環する培養液32中のガス分圧の調節がガス分圧調節装置36内で選択的に行われる。
ガス分圧調節装置36には混合ガス槽50が設置され、この混合ガス槽50内で培養液32のガス分圧調節が行われる。この混合ガス槽50には水等の加湿用水52が溜められ、この加湿用水52を加熱するとともに、加湿用水52を通じて混合ガス槽50内を加熱する加熱手段としてヒータ54が設置されている。このヒータ54により加湿用水52が加熱されるとともに、その蒸散により混合ガス槽50内が高湿度に維持され、ガス濃度、温度及び湿度が保たれる。
混合ガス槽50の開口部56には開閉手段として蓋部58が設置され、この蓋部58はOリング60を介して封止されている。混合ガス槽50は開閉可能な蓋部58で外部と遮断されており、蓋部58はガス透過性チューブ48が外部と連通する構成である。即ち、この蓋部58を通過させたパイプ62、64には循環路34が接続されているとともに、混合ガス槽50内に設置されたガス透過性チューブ48が接続されている。ガス透過性チューブは、シリコーンエラストマ等のガス透過性材料で形成され、ガス分圧調節装置36の一部として常設されるか、培養ユニット40の一部として培養時毎に混合ガス槽50に挿入される。ガス交換は、このガス透過性チューブ48において、内外のガス分圧が同じになるようにガスが透過されることにより行われる。
ガス透過性チューブ48内の水分が水蒸気として混合ガス槽50内に漏れ出さないように高湿度を保つ必要がある。この場合、加湿用水52をヒータ54で加熱し水蒸気を発生することにより高湿度を実現している。ヒータ54の加熱温度は温度検出手段である温度センサ68により検出され、被培養物30の培養に適した温度に保持される。加湿用水52の水位は、水位検出手段として圧力センサ70を用いて水位を水圧として計測し、或いは混合ガス槽50の下側に設置されたロードセル72を用いて水位を重量として計測する。水位検出手段はこれら圧力センサ70やロードセル72に限定されるものではなく、他の水位検出手段を用いてもよい。加湿用水52の水位が所定値より高くなった場合には排水弁74を開いて排水を行い、所定値より低くなった場合には給水弁76を開いて給水源より給水を行う。
混合ガス槽50内のガス濃度は、ガス用ポンプ78を動作させて混合ガス槽50内のガスを吸引、ガス循環路80に循環させ、その循環路80にガスセンサとして設置された酸素(O2 )センサ82及び二酸化炭素(CO2 )センサ84により計測する。ガス循環路80には乾燥装置86が設置され、混合ガス槽50内のガスの乾燥を行い、O2 センサ82及びCO2 センサ84が湿気により不具合を起こさないようにしている。乾燥装置86で発生した結露水88は結露水受90に溜められ、結露水88が一定以上溜まると、排水口92より排出される。ガス循環路80と外気を遮断する手段が結露水受90及び結露水88で構成されている。計測後のガスは加湿用水52を通過させ、湿度を高めて混合ガス槽50内に放出される。
混合ガス槽50には、ガス源から加湿用水52内にガスが供給され、O2 供給のためにはO2 弁94、CO2 供給のためにはCO2 弁96、窒素(N2 )供給のためにはN2 弁98が選択的に開かれ、O2 センサ82及びCO2 センサ84で計測されたガス濃度が設定ガス濃度に制御される。ガス供給により、混合ガス槽50内の圧力が高まるが、一定値以上になると、ガスは逆止弁100を経由し、排気口102より外部に排気される。
そして、ガス分圧調節装置36の制御系統は、例えば、図5に示すように構成されている。制御装置104は、各センサの情報を取り込み、温度、ガス濃度を設定入力装置106により設定された設定値に保つようにガス分圧調節装置36の制御を行い、必要に応じて表示装置108への出力も行う。設定値等の情報は外部制御装置110より受け付けることが可能であり、各種情報を外部制御装置110に出力するようにしてもよい。設定入力装置106は、ガス濃度の入力、温度、被培養物の情報等の入力を行うとともに、装置に対する動作指令等も行い、また、表示装置108は、設定値の表示、異常時の警報表示、運転表示等、ガス分圧調節装置36の操作上必要となる情報の表示を行う。
次に、本発明の培養方法の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、培養方法の実施形態として上記ガス分圧調節装置及び培養装置の動作を示すフローチャートである。
電源供給開始で全系統のイニシャライズ、自己診断等を行い(ステップS1)、設定入力装置106にてガス分圧や温度、動作時間等の設定を行う(ステップS2)。運転開始は装置内の設定入力装置106又は外部制御装置110で行い、運転開始の判断の後(ステップS3)、運転開始ができなければ、電源がOFFするか否かを判定し(ステップS4)、電源がOFFした場合には動作を終了し、電源がOFFしなければ、ステップS2に戻る。
また、運転開始が可能であれば、ガス用ポンプ78等の稼働開始を行い、加湿用水52の水位制御を行い(ステップS5)、ガス供給口や循環ガスの出口が水没する水位及び加湿を行うための水量の確保等を行う。加湿用水52を加熱し、混合ガス槽50内を飽和水蒸気状態にするのを目的とした制御を行う(ステップS6)。次に、混合ガス槽50内のガス分圧の制御を行い(ステップS7)、ガス透過性チューブ48にてガス交換が行われ、ガス透過性チューブ48の内外のガス分圧が等しくなり、培養液32中のガス分圧が設定値と等しくなる。また、ステップS5〜S7の処理の間に異常が発生したか否かを判断し(ステップS8)、一定時間以上経過しても設定値に達しない場合や検出値が異常値の場合等による異常発生時には警報出力を発生し(ステップS9)、異常を告知する。このステップS9は、異常発生の処理で、異常を表示装置104や外部制御装置110に出力し、異常内容の表示や、警告音の出力等を行う。この警報出力処理では、ガス用ポンプ78やヒータ54の停止、その他、運転動作の停止を行う。
所定の動作が継続したことを前提とし、運転終了の判断を行い(ステップS10)、設定した動作時間が経過した場合には終了処理が実行され、また、設定した動作時間が経過しない場合にも装置内の設定入力装置106又は外部制御装置110による終了処理が行われる(ステップS11)。運転継続であればステップS5に戻る。その後、ステップS2に戻り、運転の再開又は処理の停止を待つ。
次に、水位制御について、図7を参照して説明する。図7は、水位制御を示すフローチャートである。
圧力センサ70による水位計測、又はロードセル72の重量計測による水位計測を行い(ステップS21)、計測水位が所定値1より高いか否かを判定し(ステップS22)、所定値1より高い場合には排水弁74を開き、給水弁76を閉じて排水し(ステップS23)、ステップS21に戻る。次に、計測水位が所定値2より低いか否かを判定し(ステップS24)、所定値2より低い場合には給水弁76を開き、排水弁74を閉じ、給水し(ステップS25)、ステップS21に戻る。ステップS24で計測水位が所定値2より高い場合には水位が所定範囲内のため、排水弁74及び給水弁76を閉じ(ステップS26)、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS27)。所定時間が経過しない前にはステップS21〜S26の処理を繰り返し、所定時間が経過した後、全処理を終了する。
次に、温度制御について、図8を参照して説明する。図8は、温度制御を示すフローチャートである。
温度センサ68で混合ガス槽50の温度を計測し(ステップS31)、この実施形態ではヒータ54の設置位置の加湿用水52の温度を計測している。混合ガス槽50の空間部の温度を計測するようにしてもよい。この温度情報の取り込みの後、温度が所定値より高いか否かを判定し(ステップS32)、温度が下がっている場合には加熱を行い(ステップS33)、ステップS31に戻る。
そして、温度が所定値以上を保っている場合にはヒータ54に対する通電等を停止し、加熱を終了した後(ステップS34)、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS35)。所定時間が経過しない前にはステップS31〜S34の処理を繰り返し、所定時間が経過した後、全処理を終了する。このような加熱及び停止の繰り返しにより、加湿用水52及び混合ガス槽50内の温度を所定値に維持する。この場合、加湿用水52内にヒータ54が設置されており、この結果、加湿用水52の蒸発が促進される。
次に、ガス濃度制御について、図9を参照して説明する。図9は、ガス濃度制御を示すフローチャートである。
2 センサ82で酸素濃度の計測を行い、酸素濃度情報の取り込みを行う(ステップS41)。O2 センサ82には乾燥装置86で乾燥された混合ガス槽50内のガスが供給されている。また、CO2 センサ84で二酸化炭素濃度の計測を行い、二酸化炭素濃度情報の取り込みを行う(ステップS42)。CO2 センサ84にも乾燥装置86で乾燥された混合ガス槽50内のガスが供給されている。
また、取り込んだガス濃度情報からガス濃度が設定範囲内か否かを判断し(ステップS43)、不足している場合には、酸素、二酸化炭素の濃度計測結果よりガス供給を行い、設定範囲になるように調節する(ステップS44)。例えば、O2 センサ82の値によりO2 弁94又はN2 弁98の開閉を行う。また、CO2 センサ84の値によりCO2 弁96を開閉する。各センサ値を下げる場合にはN2 弁98を開ける。この濃度調節の後、ステップS41に戻る。
そして、取り込んだガス濃度情報からガス濃度が設定範囲内にある場合には、ガス供給弁、即ち、O2 弁94、CO2 弁96、N2 弁98を全て閉じてガスの供給を停止し(ステップS45)、ガス濃度制御を終了する。そして、ステップS46では、所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過しない前にはステップS41〜S45の処理を繰り返し、所定時間が経過した後、全処理を終了する。
第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態について、図10を参照して説明する。図10は、第2の実施形態に係るガス分圧調節装置及び培養装置を示す図である。図4等に記載した装置と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態では、培養部である培養チャンバ42が保温手段である培養保温器112に設置され、この培養保温器112には加熱手段であるヒータ114が設置されているとともに、培養保温器112内の温度を検出する温度検出手段として温度センサ116が設置されている。温度センサ116の検出温度は保温制御情報として温度調節装置118に加えられ、温度調整装置118は保温制御出力としてヒータ114を駆動する。即ち、培養保温器112の保温制御がヒータ114、温度センサ116及び温度調節装置118によって実現されている。
斯かる構成とすれば、ガス分圧調節装置36と培養チャンバ42とを独立して保温することができるとともに、前記実施形態で必要としていた恒温槽38(図4)の設置が不要となり、設備の簡略化等に寄与することになる。また、この実施形態では、ヒータ54の保温制御と独立した温度調節装置118を設置しているが、図5に示す制御装置104の共用化により、温度調節装置118に代え又は併存させて同様の保温制御を行うように構成してもよい。
以上説明したように、このガス分圧調節装置、培養装置及び培養方法の特徴事項を列挙すれば次の通りである。
培養部と別に配置され、適正なCO2 、O2 の濃度を維持し、適正温度を維持し、高湿度を維持する混合ガス槽を持ち、培養液で満たされたガス透過性チューブをその中に入れ、ガス透過性チューブ内のガス分圧を混合ガス槽のガス分圧と同等にするガス分圧調節装置を構成できる。
適切なガス分圧を持つ培養液は、培養チャンバに運ばれ、別個に配置された恒温槽中で培養することができる。
ガス透過性チューブは、ガス分圧調節装置から着脱可能であり、加湿用水の残量を検知するための、ロードセル、又は圧力センサを備えている。
このような構成により、密閉回路を構成した培養回路における、培養液へのガス分圧を供給するための装置が実現されており、この装置に培養ユニットを接続することによって、一定のガス分圧を培養液に付与することができる。ガスはガス透過性チューブの周辺のみに供給すればよいので、ガスの消費量は少なく済み、経済的である。また、培養ユニットを接続し、培養チャンバを適温に保温すれば、培養が可能となる。そのため、温度を一定に保つ恒温槽での培養が可能で経済的である。しかも、培養液中の濃度変化を防ぐことができ、特に、培養液の水分の蒸発を防ぐことができる。さらに、雑菌の浸入を防ぐことができ、培養チャンバの周辺は、乾燥することができ、清潔さを維持することができる。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は、細胞、組織等の被培養物の培養環境を適正化でき、特に、ガスの吸収環境をガス槽内で適正化が図られ、培養の信頼性を高めることができ、有用である。
従来の培養装置を示す図である。 従来の培養装置を示す図である。 従来の培養装置を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るガス分圧調節装置及び培養装置を示す図である。 制御系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る培養方法を示すフローチャートである。 水位制御を示すフローチャートである。 温度制御を示すフローチャートである。 ガス濃度制御を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るガス分圧調節装置及び培養装置を示す図である。
符号の説明
34 循環路
42 培養チャンバ(培養部)
48 ガス透過性チューブ
50 混合ガス槽
52 加湿用水
54 ヒータ(加熱手段)
68 温度センサ(温度検出手段)
70 圧力センサ(検出手段)
72 ロードセル(検出手段)
76 給水弁(給水手段)
104 制御装置(制御部)
112 培養保温器(保温手段)

Claims (10)

  1. 外気と遮断されてガスを収容するガス槽と、
    培養液を循環させる循環路に接続されるとともに、前記ガス槽内に設置されて前記ガス槽内の前記ガスを前記培養液に吸収させるガス吸収部と、
    前記ガス槽内のガス濃度を制御してガス分圧を所定圧に維持する制御部と、
    を備えたことを特徴とするガス分圧調節装置。
  2. 前記ガス吸収部は、前記培養液を通過させるガス透過性チューブであって、前記循環路と着脱できる構成であることを特徴とする請求項1記載のガス分圧調節装置。
  3. 前記ガス吸収部は、前記ガス槽と着脱できる構成であることを特徴とする請求項1記載のガス分圧調節装置。
  4. 前記ガス槽内の前記ガスを加湿させる加湿手段を備えることを特徴とする請求項1記載のガス分圧調節装置。
  5. 前記ガス槽内の加湿水を検出する検出手段と、
    前記ガス槽に前記加湿水を給水する給水手段と、
    を備え、前記制御部が前記検出手段の検出出力に応じて前記給水手段を制御する構成としたことを特徴とする請求項1記載のガス分圧調節装置。
  6. 前記検出手段は、前記ガス槽内の前記加湿水による圧力を検出する圧力センサで構成したことを特徴とする請求項5記載のガス分圧調節装置。
  7. 前記ガス槽内を加熱する加熱手段と、
    前記ガス槽内の温度を検出する温度検出手段と、
    を備え、前記制御部が前記温度検出手段で検出された温度に応じて前記加熱手段を制御する構成としたことを特徴とする請求項1記載のガス分圧調節装置。
  8. ガスを含有する培養液を供給して被培養物を培養する培養装置であって、
    外気と遮断されて前記ガスを収容するガス槽と、
    前記培養液を循環させる循環路に接続されるとともに、前記ガス槽内に設置されて前記ガス槽内の前記ガスを前記培養液に吸収させるガス吸収部と、
    前記ガス槽内のガス濃度を制御してガス分圧を所定圧に維持する制御部と、
    を含むことを特徴とする培養装置。
  9. 前記被培養物を収容して培養する培養部と、
    この培養部を適温に保つ保温手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項8記載の培養装置。
  10. ガスを含有する培養液を供給して被培養物を培養する培養方法であって、
    外気と遮断されて前記ガスを収容するガス槽内に、前記培養液を循環させる循環路のガス吸収部を収容させ、前記ガス槽内のガス濃度に応じて前記培養液に前記ガスを吸収させる処理を含むことを特徴とする培養方法。
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