JP6416051B2 - 培養ユニット、及びそれを備えた培養装置 - Google Patents

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Description

本発明は、培養ユニット、及びそれを備えた培養装置に関する。
幹細胞やがん細胞といった細胞や微生物等の培養物の培養は、大気とは異なるガス環境下で行われる。具体的には、酸素濃度が、大気中の酸素濃度(約21%)よりも低い酸素濃度(例えば5%)であるガス環境下で培養物の培養を行うと、増殖が促進される培養物があることが確認されている。これは、一般的に、低酸素培養と言われており、既に公知である。また、培養物は、培養液(培地)が入った培養容器に入れられており、培養物の培養を効率良く行うためには、培養液のpH(水素イオン指数)を最適な値(pH7.2〜7.4)に保持することが好ましい。培養液のpHを最適な値に保持するためには、例えば、所定の二酸化炭素濃度(例えば5%)のガス環境下で培養物の培養を行うことが好ましい。
このようなガス環境下を実現させるための装置として、例えば特許文献1の培養装置が知られている。特許文献1の培養装置は、培養物が収容される培養庫(恒温槽)を備えている。培養庫は、その内部が一定の温度(例えば37℃)及び湿度(例えば98%RH)に保たれている。さらに、培養装置は、培養庫の外部に設置された窒素ガスボンベ及び二酸化炭素ガスボンベを備えている。そして、窒素ガスボンベから窒素ガスを培養庫内に導入することで、培養庫内の酸素濃度を、大気中の酸素濃度よりも低い酸素濃度に調節するとともに、二酸化炭素ガスボンベから二酸化炭素ガスを培養庫内に導入することで、培養庫内の二酸化炭素濃度を所定の二酸化炭素濃度に調節している。このようにして、培養庫の内部を大気とは異なるガス環境として、培養物の培養が行われている。
特開平5−77号公報
ところで、培養物の培養は、異なる酸素濃度の条件を複数比較しながら行いたい場合がある。しかしながら、特許文献1の培養装置では、培養庫内の酸素濃度を、一種類の酸素濃度にしか調節できないため、一つの培養庫を用いて、異なる酸素濃度の条件を同時に複数比較しながら、培養物の培養を行うことができない。よって、異なる酸素濃度の条件を同時に複数比較しながら、培養物の培養を行うためには、内部の酸素濃度をそれぞれ異なる酸素濃度に調節した培養庫を複数用意する必要があり、設置スペースの制約やコスト面から困難な場合があった。
また、特許文献1の培養装置では、培養庫の内部を大気とは異なるガス環境とするために、培養庫の外部に窒素ガスボンベ及び二酸化炭素ガスボンベを設置する必要がある。しかし、培養庫の外部の設置スペースの制約上、培養庫の外部に必要となる設置スペースを減らすことが望まれている。さらには、窒素ガスボンベ及び二酸化炭素ガスボンベが恒温槽の外部に設置されていると、窒素ガスボンベ及び二酸化炭素ガスボンベと恒温槽とを繋ぐ配管や配線等の接続作業が煩雑である。
本発明の目的は、一つの恒温槽を用いて、異なる酸素濃度の条件を同時に複数比較しながら、培養物の培養を行うことができるとともに、恒温槽の外部に必要となる設置スペースを減らすことができ、さらには、恒温槽の外部の配管又は配線等の接続作業を軽減させることができる培養ユニット、及びそれを備えた培養装置を提供することにある。
上記課題を解決する培養ユニットは、内部のガスが所定の二酸化炭素濃度に調節された恒温槽内に配置される培養ユニットであって、培養物が入れられた培養容器を収容する密閉容器と、前記恒温槽内から前記密閉容器内に供給されるガスに含まれる酸素を吸着する脱酸素剤を収容する脱酸素剤容器と、前記密閉容器内のガスの酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、前記酸素濃度検出部により検出された酸素濃度に基づいて、前記恒温槽内から前記密閉容器内に供給され得るガスの経路を切り換える制御装置と、を備え、前記恒温槽内のガスを、前記脱酸素剤を用いて酸素濃度を調節して前記密閉容器内に供給する。
上記培養ユニットにおいて、前記脱酸素剤容器を通過しつつ、前記恒温槽内のガスを前記密閉容器内に供給する第1供給経路と、前記脱酸素剤容器を迂回しつつ、前記恒温槽内のガスを前記密閉容器内に供給する第2供給経路と、前記脱酸素剤容器を迂回し、且つ前記酸素濃度検出部を通過しつつ、前記密閉容器内に供給され得るガスを循環させる第1循環経路と、前記脱酸素剤容器を通過しつつ、前記密閉容器内に供給され得るガスを循環させる第2循環経路と、前記密閉容器内のガスを前記恒温槽内へ排出する排出経路と、前記第1供給経路を開閉する第1制御弁と、前記排出経路を開閉する第2制御弁と、前記第1循環経路を開閉する第3制御弁と、前記第2供給経路を開閉する第4制御弁と、前記第2循環経路を開閉する第5制御弁と、を備え、前記制御装置は、前記酸素濃度検出部から検出された酸素濃度に基づいて前記第1制御弁、前記第2制御弁、前記第3制御弁、前記第4制御弁及び前記第5制御弁の駆動を制御することが好ましい。
上記培養ユニットにおいて、前記第1供給経路における前記脱酸素剤容器よりも前記ガスの流れ方向の上流には、前記脱酸素剤容器内の圧力が、前記恒温槽内の圧力に対して所定の圧力まで下がったときに開弁する逆止弁が設けられていることが好ましい。
上記培養ユニットにおいて、前記第1制御弁、前記第2制御弁、前記第3制御弁、前記第4制御弁、前記第5制御弁及び前記制御装置を駆動させるためにそれぞれに電力を供給するバッテリを備えたことが好ましい。
上記培養ユニットにおいて、前記制御装置を収納する制御ボックスを備え、前記制御ボックス内には、前記第1供給経路、前記第2供給経路、前記第1循環経路、前記第2循環経路、及び前記排出経路の一部を構成する内部配管が設けられており、前記密閉容器には、前記排出経路以外の経路の一部を少なくとも構成する供給側接続配管と、前記第1供給経路及び前記第2供給経路以外の経路の一部を少なくとも構成する排出側接続配管とが設けられており、前記供給側接続配管及び前記排出側接続配管は、前記内部配管に連通可能に前記制御ボックスに対して着脱自在に取り付けられていることが好ましい。
上記培養ユニットにおいて、前記供給側接続配管及び前記排出側接続配管には、滅菌フィルター及び閉止部材の少なくとも一方が設けられていることが好ましい。
上記培養ユニットにおいて、前記制御装置は操作装置によって遠隔操作されることが好ましい。
上記課題を解決する培養装置は、内部のガスが所定の二酸化炭素濃度に調節された恒温槽を備えた培養装置であって、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の培養ユニットを前記恒温槽内に配置した。
この発明によれば、一つの恒温槽を用いて、異なる酸素濃度の条件を同時に複数比較しながら、培養物の培養を行うことができるとともに、恒温槽の外部に必要となる設置スペースを減らすことができ、さらには、恒温槽の外部の配管又は配線等の接続作業を軽減させることができる。
実施形態における培養装置の全体構成を示す模式図。 培養装置の作用を説明するための模式図。 培養装置の作用を説明するための模式図。 培養装置の作用を説明するための模式図。 培養装置の作用を説明するための模式図。 培養装置を示す模式図。
以下、培養ユニット、及びそれを備えた培養装置を具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。本実施形態の培養装置は、幹細胞やがん細胞といった細胞(以下、単に「培養物」と記載する)の培養を行うために用いられる。
図1に示すように、培養装置10は、恒温槽11と、恒温槽11内に配置される培養ユニット20とを備えている。恒温槽11は、例えばヒータ等によって、その内部が一定の温度(例えば37℃)に保たれている。また、恒温槽11内のガスの酸素濃度は、大気中の酸素濃度(約21%)と同じである。
培養装置10は、恒温槽11の外部に設置された二酸化炭素ガスボンベ12を備えている。二酸化炭素ガスボンベ12は、図示しない圧力調整器、制御弁が配置された導入配管12aを介して恒温槽11内に連通している。そして、二酸化炭素ガスボンベ12から導入配管12aを介した恒温槽11内への二酸化炭素ガスの導入と、恒温槽11に形成された図示しない排出孔を介した恒温槽11の内部のガスの排出とが行われ、恒温槽11の内部のガスが所定の二酸化炭素濃度(本実施形態では5%)に調節されている。恒温槽11の内部のガスの二酸化炭素濃度は、図示しない二酸化炭素濃度検出センサによって検出される。
培養ユニット20は、恒温槽11内に収容される密閉容器21を備えている。密閉容器21内には、培養物22aが入れられた培養容器22が複数収容されている。培養容器22には、培養液(培地)が入っている。また、密閉容器21内には、水が入れられた加湿皿22bが収容されており、加湿皿22bに入れられた水が蒸発することにより、密閉容器21内は、一定の湿度(例えば98%RH)に保たれている。
培養ユニット20は、恒温槽11内に収容される制御ボックス23及び脱酸素剤容器24を備えている。脱酸素剤容器24内には、恒温槽11内から密閉容器21内に供給されるガスに含まれる酸素を吸着する脱酸素剤24aが収容されている。脱酸素剤24aは、例えば、鉄粉等の脱酸素組成物が通気性を有する包装材に収納されたものである。
培養ユニット20は、恒温槽11内のガスを脱酸素剤容器24に供給する供給配管31を備えている。また、制御ボックス23には、第1供給口23aが形成されている。そして、培養ユニット20は、脱酸素剤容器24内と第1供給口23aとを接続する接続配管32を備えている。また、制御ボックス23には、第1排出口23bが形成されている。そして、制御ボックス23内には、第1供給口23aと第1排出口23bとを繋ぐ第1内部配管231が設けられている。また、制御ボックス23には、第2供給口23c及び第2排出口23dが形成されている。そして、制御ボックス23内には、第2供給口23cと第2排出口23dとを繋ぐ第2内部配管232が設けられている。
密閉容器21には、第1排出口23bと密閉容器21内とを接続する供給側接続配管34が設けられている。供給側接続配管34は、第1排出口23bを介して第1内部配管231に連通可能に制御ボックス23に対して着脱自在に取り付けられている。また、密閉容器21には、密閉容器21内と第2供給口23cとを接続する排出側接続配管35が設けられている。排出側接続配管35は、第2供給口23cを介して第2内部配管232に連通可能に制御ボックス23に対して着脱自在に取り付けられている。
制御ボックス23内には、一端が第2内部配管232の途中に接続され、且つ他端が第1内部配管231の途中に接続される第3内部配管233が設けられている。さらに、制御ボックス23には、第3排出口23eが形成されている。そして、制御ボックス23内には、一端が第2内部配管232における第3内部配管233が接続された位置よりも第2排出口23d寄りに接続され、且つ他端が第3排出口23eに接続される第4内部配管234が設けられている。また、培養ユニット20は、第3排出口23eと脱酸素剤容器24内とを接続する接続配管36を備えている。
制御ボックス23には、恒温槽11内のガスが供給される第3供給口23fが形成されている。また、制御ボックス23内には、一端が第3供給口23fに接続され、且つ他端が第1内部配管231の途中に接続される第5内部配管235が設けられている。
第1内部配管231における第3内部配管233及び第5内部配管235が接続された位置よりも第1供給口23a寄りには、第1制御弁41が設けられている。また、第2内部配管232における第4内部配管234が接続された位置には、第2制御弁42が設けられている。さらに、第3内部配管233には、第3制御弁43が設けられている。また、第5内部配管235には、第4制御弁44が設けられている。
第1制御弁41は、第1内部配管231における第3内部配管233及び第5内部配管235が接続された位置よりも第1供給口23a寄りで第1内部配管231を開放する開弁状態と、第1内部配管231を閉鎖する閉弁状態に切換可能になっている。
第2制御弁42は、第2内部配管232における第4内部配管234が接続された位置から第2排出口23dへのガスの流れを許容するとともに、第2内部配管232から第4内部配管234へのガスの流れを遮断する第1切換位置に切換可能になっている。また、第2制御弁42は、第2内部配管232から第4内部配管234へのガスの流れを許容するとともに、第2内部配管232における第4内部配管234が接続された位置から第2排出口23dへのガスの流れを遮断する第2切換位置に切換可能になっている。
第3制御弁43は、第3内部配管233を開放する開弁状態と、第3内部配管233を閉鎖する閉弁状態とに切換可能になっている。さらに、第4制御弁44は、第5内部配管235を開放する開弁状態と、第5内部配管235を閉鎖する閉弁状態とに切換可能になっている。
第1内部配管231における第3内部配管233及び第5内部配管235が接続された位置よりも第1排出口23b寄りには、第1ポンプ51が設けられている。また、第2内部配管232における第3内部配管233が接続された位置よりも第2供給口23c寄りには、第2ポンプ52が設けられている。さらに、第2内部配管232における第2ポンプ52が設けられた位置よりも第2供給口23c寄りには、密閉容器21内のガスの酸素濃度を検出する酸素濃度検出部としての酸素濃度検出センサ53が設けられている。
供給配管31における脱酸素剤容器24(脱酸素剤24a)よりもガスの流れ方向の上流には、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して所定の圧力まで下がったときに開弁する逆止弁31aが設けられている。また、供給側接続配管34には、滅菌フィルター34a及び閉止部材としての閉止クリップ34bが設けられている。滅菌フィルター34aは、菌等を捕捉する。閉止クリップ34bは、供給側接続配管34のガスの流れを遮断可能になっている。また、排出側接続配管35には、滅菌フィルター35a及び閉止クリップ35bが設けられている。滅菌フィルター35aは、菌等を捕捉する。閉止クリップ35bは、排出側接続配管35のガスの流れを遮断可能になっている。接続配管36には、逆止弁36aが設けられている。逆止弁36aは、第3排出口23eから接続配管36を介して脱酸素剤容器24に向けて流れるガスの流れを許容するとともに、脱酸素剤容器24から接続配管36を介して第3排出口23eに逆流するガスの流れを規制する。
培養ユニット20は、酸素濃度検出センサ53から検出された酸素濃度に基づいて第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する制御装置60を備えている。制御装置60は、制御ボックス23内に収納されている。また、制御装置60は、密閉容器21内の酸素濃度や、恒温槽11内の温度及び圧力等の情報を表示する液晶表示部60aを有している。なお、恒温槽11内には、図示しない温度センサ及び圧力センサが設けられており、恒温槽11内の温度及び圧力は、温度センサ及び圧力センサによって検出される。また、制御装置60には、制御装置60を操作するために用いられる操作ボタン60bが複数設けられている。
さらに、培養ユニット20は、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43、第4制御弁44、制御装置60、第1ポンプ51、第2ポンプ52、及び酸素濃度検出センサ53等を駆動させるためにそれぞれに電力を供給するバッテリ61を備えている。バッテリ61は、制御ボックス23内に収納されている。また、培養装置10は、制御装置60を恒温槽11外から遠隔操作する操作装置62を備えている。よって、本実施形態において、制御装置60は、操作装置62によって遠隔操作ができ、内部動作状況のモニタリングや動作ログの取得等のデータ通信を行い、その情報から培養が確実に行われたことを確認することができる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2に示すように、まず、上記構成の培養装置10の初期動作として、密閉容器21内のガスの入れ替えが行われる。具体的には、制御装置60は、第1制御弁41が開弁状態となるとともに、第2制御弁42が第1切換位置に切り換えられ、第3制御弁43が閉弁状態となるとともに、第4制御弁44が閉弁状態となるように、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する。これにより、供給配管31から、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b、供給側接続配管34、密閉容器21内、排出側接続配管35、第2供給口23c及び第2内部配管232を介して第2排出口23dに至る流通経路が形成される。なお、制御装置60の操作は、操作ボタン60bを用いて行ってもよいし、操作装置62を用いて恒温槽11外から遠隔操作してもよい。
そして、第1ポンプ51及び第2ポンプ52の駆動によって、恒温槽11内のガスが、逆止弁31aを押し退けて、供給配管31、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34を介して密閉容器21内に供給される。よって、供給配管31、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34は、恒温槽11内のガスを、脱酸素剤容器24を通過させつつ、密閉容器21内に供給する第1供給経路71を構成している。第1供給経路71は、第1制御弁41が開弁状態となることで開放されるとともに、第1制御弁41が閉弁状態となることで閉鎖される。よって、第1制御弁41は、第1供給経路71を開閉する。
ここで、恒温槽11の内部のガスの二酸化炭素濃度は5%に調節されていることから、恒温槽11内から第1供給経路71を介して密閉容器21内にガスが供給されることで、密閉容器21内のガスの二酸化炭素濃度が5%になる。さらに、恒温槽11内から第1供給経路71を介して密閉容器21内に供給されるガスは、脱酸素剤容器24内を通過する際に、脱酸素剤24aによって酸素が吸着されることにより、恒温槽11内のガスの酸素濃度よりも低い酸素濃度になっている。そして、第1供給経路71からガスが供給される前に密閉容器21内に存在していたガスは、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232及び第2排出口23dを介して恒温槽11内へ排出される。よって、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232及び第2排出口23dは、密閉容器21内のガスを恒温槽11内へ排出する排出経路72を構成している。排出経路72は、第2制御弁42が第1切換位置に切り換えられることで開放されるとともに、第2制御弁42が第2切換位置に切り換えられることで閉鎖される。よって、第2制御弁42は、排出経路72を開閉する。
このようにして、密閉容器21内のガスの入れ替えが行われる。そして、恒温槽11内から第1供給経路71を介して密閉容器21内にガスが供給されることで、密閉容器21内の圧力が、恒温槽11内の圧力に近づく。すると、逆止弁31aが閉弁し、第1ポンプ51及び第2ポンプ52を停止させ、第1制御弁41を閉弁状態とするとともに第2制御弁42を第2切換位置にして、密閉容器21内のガスの入れ替えが完了する。
図3に示すように、続いて、密閉容器21内の酸素濃度のモニタリングが行われる。具体的には、制御装置60は、第1制御弁41が閉弁状態となるとともに、第2制御弁42が第2切換位置に切り換えられ、第3制御弁43が開弁状態となるとともに、第4制御弁44が閉弁状態となるように、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する。
すると、第1ポンプ51及び第2ポンプ52の駆動によって、密閉容器21内のガスが、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232、第3内部配管233、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34を循環する。よって、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232、第3内部配管233、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34は、脱酸素剤容器24を迂回し、且つ酸素濃度検出センサ53を通過しつつ、密閉容器21内に供給され得るガスを循環させる第1循環経路73を構成している。第1循環経路73は、第3制御弁43が開弁状態となることで開放されるとともに、第3制御弁43が閉弁状態となることで閉鎖される。よって、第3制御弁43は、第1循環経路73を開閉する。
そして、第1循環経路73を循環するガスの酸素濃度を酸素濃度検出センサ53により検出することで、密閉容器21内のガスの酸素濃度が検出される。このようにして、密閉容器21内の酸素濃度のモニタリングが行われる。このとき、脱酸素剤容器24から接続配管36を介して第3排出口23eにガスが逆流することが逆止弁36aによって規制されている。
図4に示すように、酸素濃度検出センサ53により検出された酸素濃度が、予め設定された所望の酸素濃度(本実施形態では5%)よりも高かった場合、制御装置60は、第1制御弁41が開弁状態となるとともに、第2制御弁42が第2切換位置に切り換えられ、第3制御弁43が閉弁状態となるとともに、第4制御弁44が閉弁状態となるように、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する。
すると、第1ポンプ51及び第2ポンプ52の駆動によって、密閉容器21内のガスが、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232、第4内部配管234、第3排出口23e、接続配管36、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34を循環する。よって、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232、第4内部配管234、第3排出口23e、接続配管36、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34は、脱酸素剤容器24を通過しつつ、密閉容器21内に供給され得るガスを循環させる第2循環経路74を構成している。第2循環経路74は、第1制御弁41が開弁状態となり、且つ第2制御弁42が第2切換位置に切り換えられることで開放されるとともに、第2制御弁42が第1切換位置に切り換えられることで閉鎖される。よって、本実施形態の第1制御弁41及び第2制御弁42は、第2循環経路74を開閉する第5制御弁としても機能する。
第2循環経路74を循環するガスは、脱酸素剤容器24内を通過する際に、脱酸素剤24aによって酸素が吸着されることにより酸素濃度が低下するため、予め設定された所望の酸素濃度よりも高かった酸素濃度が、予め設定された所望の酸素濃度に近づく。また、脱酸素剤24aによって酸素が吸着されると、第2循環経路74を循環するガスの圧力が低下し、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して下がっていく。そして、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して所定の圧力まで下がったときに、逆止弁31aが開弁する。すると、恒温槽11内のガスが、供給配管31、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34を介して密閉容器21内に供給される。これにより、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に近づき、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して所定の圧力にまで下がった状態が解消される。
図5に示すように、一方、酸素濃度検出センサ53により検出された酸素濃度が、予め設定された所望の酸素濃度よりも低かった場合、制御装置60は、第1制御弁41が閉弁状態となるとともに、第2制御弁42が第1切換位置に切り換えられ、第3制御弁43が閉弁状態となるとともに、第4制御弁44が開弁状態となるように、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する。
すると、第1ポンプ51及び第2ポンプ52の駆動によって、恒温槽11内のガスが、第3供給口23f、第5内部配管235、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34を介して密閉容器21内に供給される。これにより、予め設定された所望の酸素濃度よりも低かった酸素濃度が、予め設定された所望の酸素濃度に近づく。よって、第3供給口23f、第5内部配管235、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34は、脱酸素剤容器24を迂回しつつ、恒温槽11内のガスを密閉容器21内に供給する第2供給経路75を構成している。第2供給経路75は、第4制御弁44が開弁状態となることで開放されるとともに、第4制御弁44が閉弁状態となることで閉鎖される。よって、第4制御弁44は、第2供給経路75を開閉する。
そして、第1供給経路71からガスが供給される前に密閉容器21内に存在していたガスは、排出側接続配管35、第2供給口23c、第2内部配管232及び第2排出口23dを介して恒温槽11内へ排出される。
第1内部配管231、第2内部配管232、第3内部配管233、第4内部配管234、及び第5内部配管235は、第1供給経路71、第2供給経路75、第1循環経路73、第2循環経路74、及び排出経路72の一部を構成するために、制御ボックス23内に設けられた内部配管である。また、供給側接続配管34は、排出経路72以外の経路の一部を少なくとも構成し、排出側接続配管35は、第1供給経路71及び第2供給経路75以外の経路の一部を少なくとも構成している。
上記構成の培養装置10を用いれば、密閉容器21内のガスの酸素濃度が、大気中の酸素濃度よりも低い酸素濃度であり、密閉容器21内のガスの二酸化炭素濃度が5%であるガス環境下で培養物22aの培養が行われる。酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い酸素濃度であるガス環境下で培養物22aの培養が行われることで、培養物22aの増殖が促進される。また、二酸化炭素濃度が5%であるガス環境下で培養物22aの培養が行われることで、培養液のpH(水素イオン指数)が最適な値(pH7.2〜7.4)に保持され、培養物22aの培養が効率良く行われる。
図6に示すように、上記構成の培養ユニット20を恒温槽11内に複数配置する。各培養ユニット20では、密閉容器21内のガスの酸素濃度が、それぞれ異なる酸素濃度となるように、制御装置60が第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御するようになっている。これによれば、各培養ユニット20を一つの恒温槽11内に配置することで、一つの恒温槽11を用いて、異なる酸素濃度の条件を同時に複数比較しながら、培養物22aの培養が行われる。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)制御装置60は、酸素濃度検出センサ53により検出された酸素濃度に基づいて第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御することにより、恒温槽11内から密閉容器21内に供給され得るガスの経路を切り換える。密閉容器21内に供給されるガスは、脱酸素剤容器24を通過する際に、脱酸素剤24aに酸素が吸着されることにより、恒温槽11内のガスの酸素濃度よりも低い酸素濃度になる。したがって、培養ユニット20は、恒温槽11内のガスを、脱酸素剤24aを用いて単独で酸素濃度を調節して密閉容器21内に供給する。そして、上記構成の培養ユニット20を恒温槽11内に複数配置する。各培養ユニット20では、密閉容器21内のガスの酸素濃度が、それぞれ異なる酸素濃度となるように、制御装置60が第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する。このように、各培養ユニット20を一つの恒温槽11内に配置することで、一つの恒温槽11を用いて、異なる酸素濃度の条件を同時に複数比較しながら、培養物22aの培養を行うことができる。また、従来技術のように、酸素濃度を調節するために、窒素ガスボンベを恒温槽11の外部に設置する必要が無いため、恒温槽11の外部に必要となる設置スペースを減らすことができ、さらには、恒温槽11の外部の配管又は配線等の接続作業を低減させることができる。
(2)培養ユニット20は、第1供給経路71を開閉する第1制御弁41と、排出経路72を開閉する第2制御弁42と、第1循環経路73を開閉する第3制御弁43と、第2供給経路75を開閉する第4制御弁44とを備えている。また、第1制御弁41及び第2制御弁42は、第2循環経路74を開閉する第5制御弁としても機能する。そして、制御装置60は、酸素濃度検出センサ53から検出された酸素濃度に基づいて第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44の駆動を制御する。このような構成は、恒温槽11内のガスを、脱酸素剤24aを用いて酸素濃度を調節して密閉容器21内に供給する上で好適な構成である。
(3)第1供給経路71における脱酸素剤24aよりもガスの流れ方向の上流には、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して所定の圧力まで下がったときに開弁する逆止弁31aが設けられている。第2循環経路74をガスが循環している際に、脱酸素剤24aによって酸素が吸着されると、第2循環経路74を循環するガスの圧力が低下し、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して下がっていく。そして、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して所定の圧力まで下がったときに、逆止弁31aが開弁する。すると、恒温槽11内のガスが、供給配管31、脱酸素剤容器24内、接続配管32、第1供給口23a、第1内部配管231、第1排出口23b及び供給側接続配管34を介して密閉容器21内に供給される。これにより、脱酸素剤容器24内の圧力が、恒温槽11内の圧力に近づき、密閉容器21内の圧力が、恒温槽11内の圧力に対して所定の圧力にまで下がった状態が解消される。その結果、密閉容器21内の圧力が下がり過ぎて、培養物22aの培養に悪影響を及ぼしてしまうことを回避することができる。
(4)培養ユニット20は、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43、第4制御弁44及び制御装置60を駆動させるためにそれぞれに電力を供給するバッテリ61を備えた。これによれば、例えば、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43、第4制御弁44及び制御装置60を駆動させるためにそれぞれに電力を供給する電源供給部を恒温槽11の外部に設けた場合に、電源供給部からそれぞれに電力を供給するための配線を恒温槽11の外部から恒温槽11内へ配設する必要が無い。よって、恒温槽11内に配線が多数存在する状態になってしまうことを回避することができ、恒温槽11内のスペースを有効活用することができるとともに、培養ユニット20における恒温槽11内への設置や撤去が簡便となり、手軽に培養を行うことができる。
(5)供給側接続配管34及び排出側接続配管35は、制御ボックス23に対して着脱自在に取り付けられている。これによれば、供給側接続配管34及び排出側接続配管35を制御ボックス23から取り外して、密閉容器21のみを恒温槽11内から取り出すことができる。
(6)供給側接続配管34及び排出側接続配管35には、滅菌フィルター34a,35a及び閉止クリップ34b,35bが設けられている。これによれば、培養液の交換時や培養物22aの検査時に、閉止クリップ34b,35bによって、供給側接続配管34及び排出側接続配管35のガスの流れを遮断し、供給側接続配管34及び排出側接続配管35を制御ボックス23から取り外して、密閉容器21のみを恒温槽11内から取り出すことができる。そして、密閉容器21を恒温槽11内から取り出したときに、供給側接続配管34及び排出側接続配管35を介して密閉容器21内に菌が侵入してしまうことを滅菌フィルター34a,35aによって抑制することができる。
(7)制御装置60は操作装置62によって遠隔操作される。これによれば、恒温槽11内から培養ユニット20を取り出すこと無く、恒温槽11外から制御装置60の操作を行うことができ、恒温槽11内のガス環境を維持することができる。さらには、データ通信により培養状況を恒温槽11の外部から検知することで培養条件を乱すことなく管理や記録を行うことができる。
(8)第1制御弁41及び第2制御弁42を、第2循環経路74を開閉する第5制御弁としても機能させた。これによれば、第2循環経路74を開閉する第5制御弁を別途設ける必要が無く、部品点数を削減することができる。
(9)脱酸素剤容器24から接続配管36を介して第3排出口23eにガスが逆流することが逆止弁36aによって規制されている。これによれば、密閉容器21内の酸素濃度のモニタリングが行われるときに、脱酸素剤容器24から接続配管36を介して第3排出口23eにガスが逆流して、脱酸素剤24aによって酸素濃度が低下したガスが第1循環経路73に流れ込んでしまうことを防止することができる。よって、密閉容器21内の酸素濃度のモニタリングを精度良く行うことができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態において、供給側接続配管34及び排出側接続配管35が、制御ボックス23に対して着脱自在になっていなくてもよい。この場合、滅菌フィルター34a,35aが設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
・ 実施形態において、供給側接続配管34及び排出側接続配管35には、閉止クリップ34b,35bが設けられておらず、滅菌フィルター34a,35aのみが設けられている構成であってもよい。また、供給側接続配管34及び排出側接続配管35には、滅菌フィルター34a,35aが設けられておらず、閉止クリップ34b,35bのみが設けられている構成であってもよい。さらには、供給側接続配管34及び排出側接続配管35に、滅菌フィルター34a,35a及び閉止クリップ34b,35bが設けられていなくてもよい。要は、供給側接続配管34及び排出側接続配管35には、滅菌フィルター34a,35a及び閉止クリップ34b,35bの少なくとも一方が設けられていればよい。
・ 実施形態において、閉止部材として、例えば逆止弁を用いてもよい。
・ 実施形態において、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43、第4制御弁44、及び制御装置60を駆動させるためにそれぞれに電力を供給する電源供給部が恒温槽11の外部に設けられており、電源供給部からそれぞれに電力を供給するための配線を配設するようにしてもよい。
・ 実施形態において、逆止弁36aが設けられていなくてもよい。
・ 実施形態において、第2制御弁42は、第2内部配管232における第4内部配管234が接続された位置よりも第2排出口23d寄りに設けられていてもよい。そして、第2制御弁42は、第2内部配管232を開放する開弁状態と、第2内部配管232を閉鎖する閉弁状態とに切換可能になっていてもよい。要は、第2制御弁42は、排出経路72を開閉するものであればよい。なお、この場合、例えば、第1制御弁41を、第2循環経路74を開閉する第5制御弁としても機能させるために、第1供給経路71における脱酸素剤24aよりもガスの流れ方向の下流に設ける必要がある。又は、第2循環経路74に第5制御弁を別途設けてもよい。
・ 実施形態において、第1制御弁41、第2制御弁42、第3制御弁43及び第4制御弁44は、それぞれが他の制御弁の機能を兼ねた状態でガスの経路上に配設されていてもよい。要は、培養ユニット20が、第1供給経路71を開閉する第1制御弁と、排出経路72を開閉する第2制御弁と、第1循環経路73を開閉する第3制御弁と、第2供給経路75を開閉する第4制御弁と、第2循環経路74を開閉する第5制御弁として機能する制御弁を備えていればよい。
・ 実施形態において、第1ポンプ51及び第2ポンプ52の少なくとも一方が設けられていればよく、例えば、第2ポンプ52を設けなくてもよい。
・ 実施形態において、培養物22aは微生物であってもよい。
10…培養装置、11…恒温槽、20…培養ユニット、21…密閉容器、22…培養容器、22a…培養物、23…制御ボックス、24…脱酸素剤容器、24a…脱酸素剤、31a…逆止弁、34…供給側接続配管、34a,35a…滅菌フィルター、34b,35b…閉止部材としての閉止クリップ、35…排出側接続配管、41…第5制御弁としても機能する第1制御弁、42…第5制御弁としても機能する第2制御弁、43…第3制御弁、44…第4制御弁、53…酸素濃度検出部としての酸素濃度検出センサ、60…制御装置、61…バッテリ、62…操作装置、71…第1供給経路、72…排出経路、73…第1循環経路、74…第2循環経路、75…第2供給経路。

Claims (8)

  1. 内部のガスが所定の二酸化炭素濃度に調節された恒温槽内に配置される培養ユニットであって、
    恒温槽内に配置され、培養物が入れられた培養容器を収容する密閉容器と、前記恒温槽内ガスに含まれる酸素を吸着する脱酸素剤を収容する脱酸素剤容器と、前記密閉容器と前記脱酸素剤容器との間に接続配管を介して接続される制御ボックスと、を備え、
    前記制御ボックス内には、前記恒温槽内から前記密閉容器内に供給され得るガスの経路を構成する内部配管と、前記密閉容器内のガスの酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、前記酸素濃度検出部により検出された酸素濃度に基づいて、前記恒温槽内から前記密閉容器内に供給され得るガスの経路を切り換える制御装置と、が設けられており、
    前記恒温槽内のガスを、前記脱酸素剤を用いて酸素濃度を調節して前記密閉容器内に供給することを特徴とする培養ユニット。
  2. 前記脱酸素剤容器を通過しつつ、前記恒温槽内のガスを前記密閉容器内に供給する第1供給経路と、
    前記脱酸素剤容器を迂回しつつ、前記恒温槽内のガスを前記密閉容器内に供給する第2供給経路と、
    前記脱酸素剤容器を迂回し、且つ前記酸素濃度検出部を通過しつつ、前記密閉容器内に供給され得るガスを循環させる第1循環経路と、
    前記脱酸素剤容器を通過しつつ、前記密閉容器内に供給され得るガスを循環させる第2循環経路と、
    前記密閉容器内のガスを前記恒温槽内へ排出する排出経路と、
    前記第1供給経路を開閉する第1制御弁と、
    前記排出経路を開閉する第2制御弁と、
    前記第1循環経路を開閉する第3制御弁と、
    前記第2供給経路を開閉する第4制御弁と、
    前記第2循環経路を開閉する第5制御弁と、を備え、
    前記制御装置は、前記酸素濃度検出部から検出された酸素濃度に基づいて前記第1制御弁、前記第2制御弁、前記第3制御弁、前記第4制御弁及び前記第5制御弁の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載の培養ユニット。
  3. 前記第1供給経路における前記脱酸素剤容器よりも前記ガスの流れ方向の上流には、前記脱酸素剤容器内の圧力が、前記恒温槽内の圧力に対して所定の圧力まで下がったときに開弁する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の培養ユニット。
  4. 前記第1制御弁、前記第2制御弁、前記第3制御弁、前記第4制御弁、前記第5制御弁及び前記制御装置を駆動させるためにそれぞれに電力を供給するバッテリを備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の培養ユニット。
  5. 記制御ボックス内には、前記第1供給経路、前記第2供給経路、前記第1循環経路、前記第2循環経路、及び前記排出経路の一部を構成する内部配管が設けられており、
    前記密閉容器には、前記排出経路以外の経路の一部を少なくとも構成する供給側接続配管と、前記第1供給経路及び前記第2供給経路以外の経路の一部を少なくとも構成する排出側接続配管とが設けられており、
    前記供給側接続配管及び前記排出側接続配管は、前記内部配管に連通可能に前記制御ボックスに対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の培養ユニット。
  6. 前記供給側接続配管及び前記排出側接続配管には、滅菌フィルター及び閉止部材の少なくとも一方が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の培養ユニット。
  7. 前記制御装置は操作装置によって遠隔操作されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の培養ユニット。
  8. 内部のガスが所定の二酸化炭素濃度に調節された恒温槽を備えた培養装置であって、
    請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の培養ユニットを前記恒温槽内に配置したことを特徴とする培養装置。
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