JP2005229197A - 電力増幅器モジュール - Google Patents

電力増幅器モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2005229197A
JP2005229197A JP2004033702A JP2004033702A JP2005229197A JP 2005229197 A JP2005229197 A JP 2005229197A JP 2004033702 A JP2004033702 A JP 2004033702A JP 2004033702 A JP2004033702 A JP 2004033702A JP 2005229197 A JP2005229197 A JP 2005229197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
power amplifier
circuit
amplifier module
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004033702A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Yamazaki
一貴 山崎
Ichiro Kato
一郎 加藤
Shigeru Kataoka
茂 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004033702A priority Critical patent/JP2005229197A/ja
Priority to US11/030,968 priority patent/US7102445B2/en
Priority to DE200510003650 priority patent/DE102005003650A1/de
Publication of JP2005229197A publication Critical patent/JP2005229197A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/189High-frequency amplifiers, e.g. radio frequency amplifiers
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/02Modifications of amplifiers to raise the efficiency, e.g. gliding Class A stages, use of an auxiliary oscillation
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/52Circuit arrangements for protecting such amplifiers
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F2200/00Indexing scheme relating to amplifiers
    • H03F2200/366Multiple MOSFETs are coupled in parallel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の目的は、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる電力増幅器モジュールを提供することである。
【解決手段】増幅器2cは、送信信号を増幅してアンテナ10に対して出力する。駆動電流入力端子7には、増幅器2cを駆動させるための駆動電流が入力してくる。分流回路41は、駆動電流入力端子7と増幅器2cとの間に設けられ、駆動電流を複数の経路に分流し、それぞれの経路に設けられ、導通状態と遮断状態とに切り替わる複数のスイッチ素子と、複数の前記経路の内の少なくとも1つに設けられる抵抗素子とを含む。検出手段5は、抵抗素子における電気的なパラメータを検出する。制御手段6は、検出手段5が検出した電気的なパラメータに基づいて、複数のスイッチ素子の導通状態と遮断状態とを切り替えるようにしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力増幅器モジュールに関する発明であって、より特定的には、増幅器が過電流により破壊されることを防止するための機能を有する電力増幅器モジュールに関する発明である。
一般に無線装置は、情報を重畳した搬送波を空間に放射するために、信号を十分な大きさまで増幅を行うための電力増幅器モジュールと、当該搬送波を放射するためのアンテナとを備えている。
このアンテナは、効率よく信号の送受信が行えるよう、送受信使用周波数帯域でインピーダンス整合がなされている。このように整合がなされることにより、電力増幅器からの出力信号は、アンテナから放射されるようになる。すなわち、アンテナから電力増幅器モジュールへの反射電力の入力はない。
しかしながら、アンテナが何らかの原因により、破壊もしくは欠損した場合には、上記整合が崩れてしまう。これにより、電力増幅の出力端子からアンテナへの入力信号の一部が反射電力となり、電力増幅器の出力端子に入力するようになってしまう。このように、反射電力が電力増幅器に入力すると、当該反射電力が送信信号の電力に重畳されてしまう。反射電力を含んだ電力の一部は、電力増幅器で熱となって消費される。その結果、電力増幅器は、異常な温度上昇による熱暴走を行い、過電流が発生し破壊してしまうおそれがある。
また、電力増幅器の利得、出力および消費電流は、電力増幅器の負荷状態で定まる。ここで、アンテナの整合状態が反射波により変動した場合には、電力増幅器の負荷状態も変動してしまう。そのため、反射波が発生したことにより電力増幅器におけるインピーダンス整合が変動してしまい、過電流が発生して、当該電力増幅器が破壊されてしまうおそれがある。
そこで、電力増幅器の破壊を防止するために、過電流が発生した場合に電力増幅器の異常な電流上昇を検出し、過電流を抑制する電力増幅器モジュールが存在する。具体的には、電力増幅器モジュールに含まれる電力増幅器の電源供給端子に対して直列に抵抗が挿入される。当該抵抗の両端に発生する電圧降下が検知されて電力増幅器の消費電流が検出される。そして、検出された消費電流に基づいて、当該電力増幅器の消費電流が制御される(例えば、特許文献1参照)。以下に、上記電力増幅器モジュールについて、図面を参照しながら説明する。図14は、当該電力増幅器モジュールの構成を示した図である。
図14に示す電力増幅器モジュールは、電力増幅器101、端子102、スイッチ回路103、抵抗器104、ドレイン電流検出部105、ゲート電圧制御部106、ループフィルタ107、比較器108、端子109、ラッチ回路110およびリセット回路111を備える。以下に、当該電力モジュールの回路構成について説明する。
電力増幅器101は、ドレイン端子D、ゲート端子Gおよびソース端子Sを含む。ソース端子Sは接地される。ゲート端子Gには、ループフィルタ107が接続される。ドレイン端子Dには、抵抗器104が接続される。
スイッチ回路103には、電源電圧Vddが入力してくる。抵抗器104は、一端がスイッチ回路103の出力側に接続され、他端がドレイン端子Dに接続される。ドレイン電流検出部105は、抵抗器104の両端に接続される。さらに、当該ドレイン電流検出部105は、ゲート電圧制御部106および比較器108の入力端子に接続される。ゲート電圧制御部106は、ループフィルタ107に接続される。端子109は、比較器108の入力端子に接続される。また、比較器108の出力端子は、ラッチ回路110に接続される。ラッチ回路110は、リセット回路111およびスイッチ回路103に接続される。以上のような回路構成を有する電力増幅器モジュールの各構成部について、以下にその役割について説明する。
電力増幅器101は、例えばFETで実現され、端子102から入力してくる信号を、ドレイン端子Dに入力してくるドレイン電流の大きさに応じた増幅率で増幅し、アンテナ(図示せず)へと出力する。抵抗器104は、既知の抵抗値を有する抵抗素子である。ドレイン電流検出部105は、抵抗器104の両端での電圧降下を検出して、ドレイン電流の大きさを検出し、当該ドレイン電流の大きさに応じた電圧をもつ信号を出力する。
ゲート電圧制御部106は、ドレイン電流検出部105から出力される信号の電圧に基づいて、ループフィルタ107を介して、電力増幅器101のゲート電圧を制御する。これにより、電力増幅器101のゲート電流が増大することを防止している。
比較器108は、ドレイン電流検出部105から出力される信号の電圧と、端子109から入力する基準電圧とを比較し、比較結果を出力する。具体的には、比較器108は、ドレイン電流検出部105から出力される信号の電圧の方が、基準電圧よりも大きいと判定した場合には、Lowレベルの信号を出力する。一方、比較器108は、ドレイン電流検出部105から出力される信号電圧の方が、基準電圧よりも小さいと判定した場合には、Highレベルの信号を出力する。ラッチ回路110は、比較器108から出力される信号を保持する。リセット回路111は、リセット信号をラッチ回路110に出力して、ラッチ回路110をリセットする。ラッチ回路110は、保持している信号をスイッチ回路103に対して出力する。スイッチ回路103は、ラッチ回路110からLowレベルの信号が出力されると、導通状態から遮断状態に切り替わる。
以上のように構成された電力増幅器モジュールについて、以下にその動作について説明を行う。なお、ここでは、アンテナからの反射電力が増大し、電力増幅器101のドレイン電流が増加した場合に、当該電力増幅器モジュールが行う動作ついて説明する。
電力増幅器101のドレイン電流が増加した場合には、ドレイン電流検出部105は、抵抗器104の電圧降下に基づいてドレイン電流検出部105がドレイン電流の増加を検出する。ゲート電圧制御部106は、ループフィルタ107を介して電力増幅器101のゲート電圧を制御する。これにより、ドレイン電流の増加が抑止される。
ここで、ゲート電圧制御部106の制御にも拘らずドレイン電流が増大した場合について説明する。この場合、ドレイン電流検出部105から出力される信号レベルが、端子109から入力する基準電圧よりも大きくなる。そのため、比較器108は、Lowレベルの信号を出力する。応じて、ラッチ回路110は、Lowレベルの信号を取得し、スイッチ回路103へと出力する。これにより、スイッチ回路103は、導通状態から遮断状態へと切り替えられる。すなわち、ドレイン電流が0になる。この後、ラッチ回路110は、リセット回路111によりリセットされる。
以上のような動作を行うことにより、従来の電力増幅器モジュールは、電力増幅器101の破壊を未然に防いでいた。また、特許文献2および特許文献3に示す電力増幅器モジュールにおいても、電源端子と電力増幅器との間に直列に抵抗器を挿入し、当該抵抗器の電圧降下から電流を検出している。
特開平09−199950号公報 特開平09−284062号公報 特開平11−355054号公報
しかしながら、上記従来の電力増幅器モジュールでは、消費電流が増大するという問題が存在していた。以下に詳しく説明する。上記従来の電力増幅器モジュールは、電源供給端子に対して直列に抵抗器を挿入し、当該抵抗器の両端に発生する電圧を検出している。そのため、挿入した抵抗器によって電圧降下した電圧が、電力増幅器モジュールに印加される。すなわち、当該抵抗器の存在により、電力増幅器のドレイン電流にロスが生じてしまい、電力増幅器モジュールの消費電流が増大してしまう。
そこで、本発明の目的は、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる電力増幅器モジュールを提供することである。
本発明にかかる電力増幅器モジュールでは、増幅器は、送信信号を増幅してアンテナに対して出力する。駆動電流入力端子には、増幅器を駆動させるための駆動電流が入力してくる。分流回路は、駆動電流入力端子と増幅器との間に設けられ、駆動電流を複数の経路に分流し、それぞれの経路に設けられ、導通状態と遮断状態とに切り替わる複数のスイッチ素子と、複数の経路の内の少なくとも1つに設けられる抵抗素子とを含む。また、検出手段は、抵抗素子における電気的なパラメータを検出する。制御手段は、検出手段が検出した電気的なパラメータに基づいて、複数のスイッチ素子の導通状態と遮断状態とを切り替える。
また、検出手段は、抵抗素子の両端の電位差を、電気的なパラメータとして検出するようにしてもよい。
また、制御手段は、検出手段が所定の電位差よりも大きな電位差を検出した場合には、全てのスイッチ素子を導通状態から遮断状態に切り替えるようにしてもよい。
また、所定の電位差は、入力すると増幅器が破壊される大きさをもった駆動電流が、抵抗素子に流れたときに当該抵抗素子において生じる電圧降下の大きさと等しくてもよい。
また、検出手段は、抵抗素子に流れる電流値を、電気的なパラメータとして検出するようにしてもよい。
また、抵抗素子は、周囲の温度が上昇すると抵抗値が減少する性質を有する感熱素子であってもよい。
また、感熱素子は、複数の経路の内の2以上の経路に設けられ、検出回路は、複数の感熱素子のそれぞれにおける電流の内、最も大きな電流を検出するようにしてもよい。
また、増幅器は、複数の経路のそれぞれに対応するように設けられる複数の増幅用トランジスタにより構成されており、増幅用トランジスタは、対応する各経路を流れる駆動電流を用いて、送信信号を増幅するようにしてもよい。
本発明に係る電力増幅器モジュールでは、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる。具体的には、本発明に係る電力増幅器モジュールでは、駆動電流を複数の経路に分流している。そのため、抵抗器を流れる駆動電流は、電力増幅器モジュールに入力してくる駆動電流のよりも小さい。したがって、当該抵抗器で発生する電圧降下も、従来のものに比べて小さくなる。その結果、過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減することができる。
また、本発明に係る電力増幅器モジュールでは、抵抗器として感熱素子が用いられている。これにより、増幅器が熱暴走することを防止できる。以下に詳しく説明する。増幅器は、高温状態で使用されると、熱暴走を行って、常温状態で使用された場合よりも小さな電流で破壊に至るという性質がある。そのため、増幅器の温度が高温状態になった場合には、常温で破壊される電流よりも小さな電流が検出された際に、スイッチ素子が遮断状態に制御されなければならない。
そこで、負の温度係数を有する感熱素子が抵抗器として用いられている。これにより、増幅器の温度が上昇したら、感熱素子付近の温度も上昇し、当該感熱素子の抵抗値が小さくなる。そのため、検出される電流の大きさは大きくなる。その結果、当該電流は、制御手段において予め定められた閾値をこえやすくなる。すなわち、高温状態の場合の方が低温状態の場合よりも、スイッチ素子を遮断状態に制御する可能性が高くなる。その結果、増幅器の熱暴走が防止される。
なお、感熱素子が複数配置されることにより、電力増幅器モジュール内の複数ポイントにおける温度を検知することが可能となる。その結果、より精密なスイッチ素子の制御をすることができるようになる。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る電力増幅器モジュールについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電力増幅器モジュールは、アンテナ側からの反射電力によって、電力増幅器が破壊されないように、当該電力増幅器の消費電流等の電気的なパラメータの大きさを検出し、当該消費電流の大きさを制御する機能を有している。さらに、本実施形態に係る電力増幅器モジュールは、消費電流の検出時において発生する当該消費電力のロスを低減できるものである。ここで、図1は、当該電力増幅器モジュールの構成を示した図である。
図1に示す電力増幅器モジュールは、初段増幅回路2a、中段増幅回路2b、最終段増幅回路2c、入力端子3、電流検出回路5、電圧制御回路6、電源供給端子7、出力端子8、送受信切替回路9および電流制御回路41を備える。また、電力増幅器モジュールには、出力端子8を介してアンテナ10が接続されている。
入力端子3aには、送信信号が入力してくる。初段増幅回路2aは、入力端子3から入力してくる送信信号の電力を増幅して、中段増幅回路2bに出力する。中段増幅回路2bは、初段増幅回路2bが増幅した送信信号の電力を増幅して、最終段増幅回路2cに出力する。最終段増幅回路2cは、中段増幅回路2bが増幅した送信信号の電力を増幅し、出力端子8および送受信切替回路9を介してアンテナ10に出力する。初段増幅回路2a、中段増幅回路2bおよび最終段増幅回路2cは、例えば、npn型バイポーラトランジスタにより実現される。初段増幅回路2a、中段増幅回路2bおよび最終段増幅回路2cがnpn型バイポーラトランジスタにより実現される場合には、図1に示すような接続関係を有するようになる。具体的には、初段増幅回路2aのベースには、入力端子3が接続され、初段増幅回路2aのエミッタは、接地される。中段増幅回路2bのベースには、初段増幅回路2aのコレクタが接続され、中段増幅回路2bのエミッタは、接地される。最終段増幅回路2cのベースには、中段増幅回路2bのコレクタが接続され、最終段増幅回路2cのエミッタは、接地される。また、最終段増幅回路2cのコレクタは、出力端子8に接続される。なお、初段増幅回路2a、中段増幅回路2bおよび最終段増幅回路2cは、電界効果トランジスタ(FET)やヘテロ接合バイポーラトランジスタ等の増幅素子であってもよい。
出力端子8は、最終段増幅回路2cが出力した送信信号を送受信切替回路9に出力する。送受信切替回路9は、電力増幅器モジュールとアンテナ10との接続状態を切り替える。具体的には、送受信切替回路9は、送信状態では、電力増幅器モジュールとアンテナ10とを接続し、受信状態では、電力増幅器モジュールと受信回路(図示せず)とを接続する。アンテナ10は、送信信号を電波で放射すると共に、電波で送信されてきた受信信号を受信する。
電源供給端子7は、初段増幅回路2a、中段増幅回路2bおよび最終段増幅回路2cを駆動させるための消費電流を供給する。電流制御回路41は、電源供給端子7と最終段増幅回路2cとの間に設けられ、電圧制御回路6の制御に基づいて、最終段増幅回路2cへの消費電流の供給量を制御する。当該電流制御回路41は、従来のものと比較して、抵抗値が小さくなっている点において特徴を有する。以下に、当該電流制御回路41の詳細について、図面を参照しながら説明する。図2は、電流制御回路41の詳細を示した回路図である。
電流制御回路41は、第1の端子4a、第2の端子4b、第3の端子4c、第4の端子4d、第5の端子4e、電流検出部11および電流制御部12を備える。電流検出部11は、抵抗器13およびトランジスタFET0を含む。また、電流制御部12は、トランジスタFET1〜n(nは、自然数)を含む。以下に、当該電流制御回路41の回路構成について説明する。
本実施形態に係る電流制御回路41は、第4の端子4dと第5の端子4eとの間において、n+1本の経路に分岐されており、各経路にNchのトランジスタFETが1つずつ配置されている。そして、トランジスタFET0が配置された経路には、抵抗器13が配置される。さらに、トランジスタFET0〜nが同時に導通状態と遮断状態とに切り替えられるように、トランジスタFET0〜nが共通の信号線により接続されている。以下に、具体的に説明する。
第1の端子4aは、トランジスタFET0〜nのゲートが接続される。また、図1に示すように、第1の端子4aは、電圧制御回路6に接続される。第2の端子4bには、トランジスタ1〜nのドレインと、抵抗器13とに接続される。また、図1に示すように、第2の端子4bは、電源供給端子7と接続される。抵抗器13とトランジスタFET0のドレインとは、互いに接続される。第3の端子4cおよび第4の端子4dは、それぞれ抵抗器13の端部に接続される。第5の端子4eは、トランジスタFET0〜nのソースと接続される。
以上のように構成された電流制御回路41の各構成部の役割について、以下に説明する。第1の端子4aには、電圧制御回路6からの制御信号が入力する。第2の端子4bには、電源供給端子7からの消費電流Idsが入力する。当該消費電流Idsは、トランジスタFET0〜nが導通状態である場合には、n+1本の経路に分流される。ここで、トランジスタFET0〜nを流れる消費電流を、それぞれ消費電流Ids0〜nとする。抵抗器13は、消費電流Ids0が流れることにより、電圧降下を発生させる役割を果たす。第3の端子4cおよび第4の端子4dは、それぞれの位置における電位を出力する。すなわち、第3の端子4cおよび第4の端子4dの電位差が、抵抗器13で発生した電圧降下である。
トランジスタFET0〜nは、各経路を導通状態と遮断状態とに切り替えるスイッチである。なお、トランジスタFET0〜nは、例えば同一の製造工程により同じ半導体基板上に形成されている。そのため、その特性は均一であり、個々の特性差は無視できるものとする。なお、トランジスタFET0〜nは、FETに限らず、例えば、バイポーラトランジスタあるいはヘテロ接合バイポーラトランジスタ等の能動素子でもよい。
ここで、図1の説明に戻る。電流検出回路5は、電源供給端子7から入力してくる消費電流Idsの大きさを検知する。具体的には、電流制御回路41の第3の端子4cおよび第4の端子4dの電位差を読み出し、当該電位差と抵抗器13の抵抗値に基づいて、消費電流Ids0を求める。ここで、トランジスタFET0〜nは、同じ特性を有しており、さらに、抵抗器13の抵抗値は、非常に小さなものであれば、各経路が有する抵抗値は略同じになる。そのため、Ids0=Ids1=Ids2=・・・Idsnの関係が成立する。すなわち、Ids=(n+1)Ids0の関係が成立する。そのため、電流検出回路5は、消費電流Ids0の大きさを求めることにより、消費電流Idsの大きさを求めることが可能となる。消費電流Idsの大きさを求めた電流検出回路5は、当該消費電流の大きさに応じた信号を出力する。
電圧制御回路6は、電流検出回路5から出力されてくる信号に基づいて、トランジスタFET0〜nの導通状態および遮断状態を切り替えるための制御信号を生成する。具体的には、電圧制御回路6は、電流検出回路5から出力されてくる信号の電圧が、あらかじめ定められた閾値よりも大きい場合、トランジスタFET0〜nが遮断状態に切り替わるスレッシュホールド電圧よりも小さな電圧をもった制御信号を所定期間だけ発生する。一方、電圧制御回路6は、電流検出回路5から出力されてくる信号の電圧が、予め定められた閾値よりも小さい場合、上記スレッシュホールド電圧よりも大きな電圧をもった制御信号を出力する。なお、上記予め定められた閾値とは、例えば、最終段増幅回路2cが破壊されるような大きさを持った消費電流Idsが電流検出回路5で検出されたときに、当該電流検出回路5から出力される電圧値である。
以上のように、構成された電力増幅器モジュールについて、以下に図面を参照しながら説明をする。まず、通常の状態において、電流検出回路5は、予め定められた閾値よりも小さな電圧をもった信号を、電圧制御回路6に出力する。そして、電圧制御回路6は、トランジスタFET0〜nのスレッシュホールド電圧よりも大きな電圧をもった制御信号を、トランジスタFET0〜nのゲートに出力している。その結果、通常の状態では、トランジスタFET0〜nは、導通状態に制御されており、電源供給端子7を介して、消費電流Idsが最終段増幅回路2cに供給される。
上記のような通常状態において、送信信号は、入力端子3を介して初段増幅回路2aに入力する。当該初段増幅回路2aは、電源供給端子7から供給される消費電流Idsを用いて、当該送信信号を増幅して、中段増幅回路2bに出力する。中段増幅回路2bは、電源供給端子7から供給される消費電流Idsを用いて、初段増幅回路2aから出力されてきた送信信号を、さらに増幅して最終段増幅回路2cに出力する。最終段増幅回路2cは、電源供給端子7から供給される消費電流Idsを用いて、中段増幅回路2cから出力されてきた送信信号を、さらに増幅して、出力端子8および送受信切替回路9を介して、アンテナ10へ出力する。アンテナ10は、送信信号を、搬送波にのせて放射する。
ここで、図1に示す電力増幅器モジュールが携帯端末に用いられると、アンテナ10の周囲に人体もしくは金属が接触したり、アンテナ10が破損したりする場合がある。このような場合には、アンテナ側からの反射電力が増大し、電力増幅器モジュールの負荷状態が変動し、電源供給端子7から最終段増幅回路2cへの消費電流Idsが、最終段電力増幅器2cが破壊される程度まで増加する。この場合に、電力増幅器モジュールが行う動作について説明する。
ここで、電流制御回路41は、当該消費電流Idsを消費電流Ids0〜nに分流する。消費電流Ids0が抵抗器13を通過する際に、抵抗器13では、当該抵抗器13の抵抗値と消費電流Ids0の大きさとの積の大きさの電圧降下を生じる。そのため、第3の端子4cと第4の端子4dとの間には、上記電圧降下により発生した電位差が生じる。電流検出回路5は消費電流Idsを求める。なお、消費電流Idsは、当該電位差を抵抗器13の大きさで割り算することにより求められる。さらに、消費電流Idsと消費電流Ids0との間には、Ids=(n+1)Ids0の関係が成立するので、消費電流Idsは、消費電流Ids0をn+1倍することにより求められる。消費電流Idsを検出した消費電流検出回路5は、当該消費電流Idsに応じた電圧を持つ信号を、電圧制御回路6に対して、出力する。
電圧制御回路6は、電流検出回路5から出力されてきた信号の電圧と、予め定められた閾値とを比較する。ここで、消費電流Idsは、最終段増幅回路2cが破壊される程度の大きさを持つ。そのため、電流検出回路5から出力されてきた信号の電圧は、予め定められた閾値よりも大きい。そこで、電圧制御回路6は、一定期間、トランジスタFET0〜nのスレッシュホールド電圧よりも低い電圧の制御信号を出力する。これにより、トランジスタFET0〜nは、遮断状態に制御される。その結果、最終段増幅回路2cには、消費電流Idsが流れこまなくなり、当該最終段増幅回路2cの破壊が防止される。なお、上記一定期間が経過すると、電圧制御回路6からは、トランジスタFET0〜nのスレッシュホールド電圧よりも高い電圧の制御信号が出力されるようになる。その結果、トランジスタFET0〜nが導通状態に制御され、最終段増幅回路2cが再び動作するようになる。
以上のように、本実施形態に係る電力増幅器モジュールによれば、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる。以下に、詳しく図面を参照しながら説明する。
図14に示す従来の電力増幅器モジュールでは、電源供給端子から入力した消費電流は、全て抵抗器104を通過して電力増幅器101に入力していた。そのため、当該抵抗器104では、電力増幅器101に供給される消費電流の大きさと抵抗器104の大きさとの積に相当する電圧降下が発生していた。
これに対して、本実施形態に係る電力増幅器モジュールでは、図2に示すように、消費電流Idsを、消費電流Ids0〜nに分流している。そのため、抵抗器13を流れる消費電流Ids0は、消費電流Idsの約n+1分の1である。そのため、当該抵抗器13で発生する電圧降下も、従来のものに比べて小さくなる。その結果、過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減することができる。
なお、本実施形態に係る電力増幅器モジュールでは、電流検出回路5において消費電流を検出し、当該消費電流に基づいて、トランジスタFET0〜nの状態を制御しているが、当該トランジスタFET0〜nの制御方法は、これに限らない。例えば、電流検出回路5は、消費電流を検出するのではなく、抵抗器13における電圧降下の大きさを検出するものであってもよい。
また、本実施形態に係る電力増幅器モジュールの電流制御回路41の構成は、図2に示すものに限らない。例えば、図3に示すように、トランジスタFET0と抵抗器13との位置関係が逆になっていてもよい。
ここで、図4は、電流検出回路41のその他の構成例を示した図である。本実施形態に係る電力増幅器モジュールの電流制御回路41の構成は、図4に示すような構成であってもよい。すなわち、抵抗器13の代わりに、感熱素子(以下、VRと称す)14が設けられてもよい。VR14は、温度に反応し抵抗値が変化する素子である。なお、本実施形態では、当該VR14は、温度の上昇に従い、抵抗値が減少する負の温度係数を有する。以下、抵抗器13の代わりに、VR14が用いられた電力増幅器モジュールについて、図面を参照しながら説明を行う。なお、図5は、VR14が有する特性を示したグラフである。具体的には、縦軸は抵抗値(Ω)を示し、横軸は温度(℃)を示す。
最終段増幅回路2cは、高温状態で使用されると、熱暴走を行って、常温状態で使用された場合よりも小さな消費電流Idsで破壊に至るという性質がある。そのため、最終段増幅回路2cの温度が高温状態になった場合には、常温で破壊される消費電流Idsよりも小さな消費電流Idsが電流検出回路5で検出された際に、トランジスタFET0〜nが遮断状態に制御されなければならない。
そこで、図4に示す電流制御回路41は、負の温度係数を有するVR14が抵抗器13の代わりに用いられている。これにより、最終段増幅回路2cの温度が上昇したら、VR14付近の温度も上昇し、当該VR14の抵抗値が小さくなる。そのため、電流検出回路5が検出する消費電流Idsの大きさは大きくなる。これにより、電流検出回路5は、当該消費電流Idsの大きさに応じた電圧を有する信号を電圧制御回路6に出力するようになる。電圧制御回路6は、予め定められた閾値と、電圧制御回路6から出力される電圧とを比較している。ここで、電流検出回路5は、常温時に比べて相対的に大きな電圧をもった信号を出力するので、電圧制御回路6は、高温状態の場合の方が低温状態の場合よりも、トランジスタFET0〜nを遮断状態に制御するようになる。その結果、最終段増幅回路2cの熱暴走が防止される。
なお、図6に示すように、VR14とトランジスタFET0の位置関係は、図4のものと反対の関係にあってもよい。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る電力増幅器モジュールについて図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電力増幅器モジュールは、第1の実施形態では、最終段増幅回路2cと電流制御回路41とが別々に設けられていたのに対して、最終段増幅回路に電流制御機能が組みこまれている点において、第1の実施形態に係る電力増幅器モジュールと異なる。ここで、図7は、本実施形態に係る電力増幅器モジュールの構成を示した図である。
図7に示す電力増幅器モジュールは、初段増幅回路2a、中段増幅回路2b、電流制御回路付最終段増幅回路2d、入力端子3、電流検出回路5、電圧制御回路6、電源供給端子7、出力端子8および送受信切替回路9を備える。また、電力増幅器モジュールには、出力端子8を介してアンテナ10が接続されている。
ここで、入力端子3、初段増幅回路2a、中段増幅回路2b、電流検出回路5、電圧制御回路6、電源供給端子7、出力端子8、送受信切替回路9およびアンテナ10については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。そこで、以下に、第1の実施形態との相違点である電流制御回路付最終段増幅回路2dについて、図面を参照しながら説明する。図7は、電流制御回路付最終段増幅回路2dの構成を示した図である。
図7に示す電流制御回路付最終段増幅回路2dは、第1の端子4a、第2の端子4b、第3の端子4c、第4の端子4d、第6の端子4f、第7の端子4g、電流制御回路20および電力増幅回路21を備える。電流制御回路20は、トランジスタFET0〜nおよび抵抗器13を含む。また、電力増幅回路21は、コンデンサC0〜n、トランジスタTr0〜nを含む。以下に、電流制御回路20および電力増幅回路21の回路構成について説明する。
電流制御回路20は、第4の端子4dからn+1本の経路に分岐されている。各経路にはNchのトランジスタFETが1つずつ配置されている。そして、トランジスタFET0が配置された経路には、抵抗器13が配置される。さらに、トランジスタFET0〜nが同時に導通状態と遮断状態とに切り替えられるように、トランジスタFET0〜nが共通の信号線により接続されている。また、電力増幅回路21は、n+1個のトランジスタTr0〜nが上記n+1本の経路に対応して設けられている。そして、互いに隣接する経路の間には、直流電流が流れることを防止するためのコンデンサC0〜nが設けられている。以下に、具体的に説明する。
第1の端子4aは、トランジスタFET0〜nのゲートが接続される。また、図7に示すように、第1の端子4aは、電圧制御回路6に接続される。第2の端子4bには、トランジスタ1〜nのドレインと、抵抗器13とに接続される。また、図7に示すように、第2の端子4bは、電源供給端子7と接続される。抵抗器13とトランジスタFET0のドレインとは、互いに接続される。第3の端子4cおよび第4の端子4dは、それぞれ抵抗器13の端部に接続される。
トランジスタTr0〜nは、各経路に対応させて配置される。具体的には、トランジスタTr0のコレクタは、トランジスタFET0のソースに接続されると共に、コンデンサC0を介して第7の端子4gに接続される。トランジスタTr0のエミッタは接地される。トランジスタTr0のベースは、第6の端子4fに接続される。なお、トランジスタTr1〜nについても、トランジスタTr0と同様の接続方法により接続される。コンデンサC0は、トランジスタTr0のコレクタと第7の端子4gとの間に設けられる。また、コンデンサC1は、トランジスタTr1のコレクタとトランジスタTr0のコレクタとの間に設けられる。なお、コンデンサC2〜nについても、コンデンサC1と同様の接続方式により接続される。
以上のように構成された電流制御回路20および電力増幅回路21の各構成部の役割について、以下に説明する。第1の端子4aには、電圧制御回路6からの制御信号が入力する。第2の端子4bには、電源供給端子7からの消費電流Idsが入力する。当該消費電流Idsは、トランジスタFET0〜nが導通状態である場合には、n+1本の経路に分流される。ここで、トランジスタFET0〜nを流れる消費電流を、それぞれ消費電流Ids0〜nとする。なお、Ids0〜nは、第1の実施形態で説明した通り、略等しい大きさを持っている。そのため、Ids=(n+1)Ids0の関係が成立する。抵抗器13は、消費電流Ids0が流れることにより、電圧降下を発生させる役割を果たす。第3の端子4cおよび第4の端子4dは、それぞれの位置における電位を出力する。すなわち、第3の端子4cおよび第4の端子4dの電位差が、抵抗器13で発生した電圧降下である。
トランジスタFET0〜nは、各経路を導通状態と遮断状態とに切り替えるスイッチである。なお、トランジスタFET0〜nは、例えば同一の製造工程により同じ半導体基板上に形成されている。そのため、その特性は均一であり、個々の特性差は無視できるものとする。なお、トランジスタFET0〜nは、FETに限らず、例えば、バイポーラトランジスタあるいはヘテロ接合バイポーラトランジスタ等の能動素子でもよい。
トランジスタTr0〜nは、コレクタに入力してくる消費電流Ids0〜nを用いて、送信信号を増幅する。第1の実施形態では、最終段電力増幅器2cは、1つのバイポーラトランジスタにより送信信号を増幅していたが、本実施形態では、複数のバイポーラトランジスタにより送信信号を増幅している。コンデンサC0〜nは、互いに隣接するトランジスタTrのコレクタ間に直流電流が流れることを防止する役割を果たす。
以上のように構成された電力増幅器モジュールについて、以下にその動作について説明を行う。なお、本実施形態に係る電力増幅器モジュールが行う動作の内、電流制御回路付最終段電力増幅器2dが行う動作以外については、第1の実施形態と同様であるので、共通する部分については説明を省略する。
まず、通常動作時には、トランジスタFET0〜nが導通状態になっている。そのため、消費電流Idsが電源供給端子7を介して電流制御回路20に入力してくる。この際、当該電流制御回路20は、電流をn+1本の経路に分流する。すなわち、トランジスタFET0〜nには、消費電流Ids0〜nが流れる。
消費電流Ids0〜nは、トランジスタTr0〜nに入力する。また、第6の端子4fから、中段増幅回路2cで増幅された送信信号が、ベース電流としてトランジスタTr0〜nに入力する。そして、トランジスタTr0〜nで増幅された送信信号は、第7の端子4gを介して、送受信切替回路9へと出力される。
ここで、上記トランジスタTr0〜nに入力する消費電流Ids0〜nの合計は、Idsである。したがって、電力増幅回路21には、最終段増幅回路2cと同じ大きさの消費電流Idsが入力することになる。すなわち、本実施形態に係る電力増幅器モジュールによれば、第1の実施形態と同様の増幅効果を得ることが可能となる。
なお、アンテナ10が破損等した場合には、第1の実施形態と同様の動作が行われて、トランジスタFET0〜nが遮断状態に制御される。これにより、トランジスタTr0〜nに過電流が流れることが防止される。
以上のように、本実施形態に係る電力増幅器モジュールによれば、第1の実施形態に係る電力増幅器モジュールと同様に、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる。以下に、詳しく図面を参照しながら説明する。
図14に示す従来の電力増幅器モジュールでは、電源供給端子から入力した消費電流は、全て抵抗器104を通過して電力増幅器101に入力していた。そのため、当該抵抗器104では、電力増幅器101に供給される消費電流の大きさと抵抗器104の大きさとの積に相当する電圧降下が発生していた。
これに対して、本実施形態に係る電力増幅器モジュールでは、図8に示すように、消費電流Idsを、消費電流Ids0〜nに分流している。そのため、抵抗器13を流れる消費電流Ids0は、消費電流Idsの約n+1分の1である。そのため、当該抵抗器13で発生する電圧降下も、従来のものに比べて小さくなる。その結果、過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減することができる。
なお、本実施形態に係る電力増幅器モジュールにおいても、第1の実施形態と同様に、図9に示すように、トランジスタFET0と抵抗器13の位置関係を逆転させてもよい。
また、本実施形態に係る電力増幅器モジュールにおいても、第1の実施形態と同様に、抵抗器13の代わりにVR14を用いてもよい。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態に係る電力増幅器モジュールについて図面を参照しながら説明を行う。本実施形態に係る電力増幅器モジュールは、図4において1つだけ設けられていたVR14が複数設けられている点において相違点を有する。これにより、電力増幅器モジュール内の複数ポイントにおいて温度検知をすることが可能となる。ここで、図10は、本実施形態に係る電力増幅器モジュールの構成を示した図である。
図10に示す電力増幅器モジュールは、初段増幅回路2a、中段増幅回路2b、最終段増幅回路2c、入力端子3、電圧制御回路6、電源供給端子7、出力端子8、送受信切替回路9、電流制御回路51および電流検出回路52を備える。また、電力増幅器モジュールには、出力端子8を介してアンテナ10が接続されている。
ここで、初段増幅回路2a、中段増幅回路2b、最終段増幅回路2c、入力端子3、電圧制御回路6、電源供給端子7、出力端子8、送受信切替回路9、出力端子8およびアンテナ10については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
以下に、電流制御回路51について図面を参照しながら説明する。図11は、電流制御回路51の構成を示した図である。図11に示す電流制御回路51は、第1の端子4a、第2の端子4b、第3の端子4c、第4の端子4d、第5の端子4e、第8の端子4h、第9の端子4i、電流検出部11、電流制御部12および電流検出部16を備える。電流検出部11は、VR14およびトランジスタFET0を含む。また、電流制御部12は、トランジスタFET1〜n−1(nは、自然数)を含む。また、電流検出部16は、VR15およびトランジスタFETnを含む。以下に、当該電流制御回路51の回路構成について説明する。
本実施形態に係る電流制御回路51は、第4の端子4dと第5の端子4eとの間において、n+1本の経路に分岐されており、各経路にNchのトランジスタFETが1つずつ配置されている。そして、トランジスタFET0が配置された経路には、VR14が配置される。さらに、トランジスタFET0〜nが同時に導通状態と遮断状態とに切り替えられるように、トランジスタFET0〜nが共通の信号線により接続されている。そして、本実施形態では、トランジスタFETnが配置された経路に、VR15が配置されている。以下に、具体的に説明する。ただし、本実施形態に係る電流制御回路51は、電流検出部16以外については第1の実施形態と同様であるので、電流検出部16についてのみ説明を行う。
電流検出部16には、VR15とトランジスタFETnとが直列に接続されている。さらに、VR15の両端には、第8の端子4hと第9の端子4iとが接続されている。VR15は、VR14と同じ特性を持った素子であり、負の温度特性を有する。第8の端子4hおよび第9の端子4iは、VR15の両端の電位を検出する。トランジスタFETnは、経路を導通状態および遮断状態に切り替えるものである。
なお、VR14とVR15とは、電力増幅器モジュール内の離れた位置に配置されることが望ましい。これは、電力増幅器モジュール内の複数のポイントにおける温度を検出し、当該温度に基づいて、トランジスタFET0〜nの制御をできるようにするためのである。
次に、本実施形態に係る電流検出回路52について、図面を参照しながら説明する。図12は、本実施形態に係る電流検出回路52の構成を示した図である。電流検出回路52は、VR14に流れる消費電流Ids0およびVR15に流れる消費電流Ids0の大きさに応じた電圧の信号を出力する。具体的には、第1のVR14に流れる消費電流Ids0およびVR15に流れる消費電流Ids0の大きさを検出し、いずれか大きいほうの消費電流の大きさに応じた電圧の信号を出力する。電流検出回路52は、第1電流検知回路53および第2電流検知回路54を含む。
第1電流検知回路53は、VR14に流れる消費電流Ids0の大きさに応じた電圧をもった信号を出力する。当該第1電流検知回路53には、第3の端子4cおよび第4の端子4dが接続される。第2電流検知回路54は、VR15に流れる消費電流Idsnの大きさに応じた電圧をもった信号を出力する。当該第2電流検知回路54には、第8の端子4hおよび第9の端子4iが接続される。
以上のように構成された本実施形態に係る電力増幅器モジュールについて、以下にその動作について説明する。なお、当該電力増幅器モジュールが行う動作は、基本的には、図4の電流制御回路41を含んだ電力増幅器モジュールと同じである。そこで、以下に、相違点のみ説明を行う。
電力増幅器モジュールは、動作すると発熱する。そのため、動作中においてVR14およびVR15の温度は上昇する。ここで、VR14とVR15とは、電力増幅器モジュール内の離れた位置に配置される。そのため、VR14とVR15とは異なる温度を持つようになり、VR14とVR15とは互いに異なる抵抗値を有するようになる。以下に、一例として、VR14の周囲の温度の方が、VR15の周囲の温度よりも高い場合について説明を行う。
上記のような温度分布の場合には、VR14の抵抗値は、VR15の抵抗値よりも小さくなる。そのため、消費電流Ids0は、消費電流Idsnよりも大きくなる。第1電流検知回路53は、消費電流Ids0の大きさを検知し、当該消費電流Ids0の大きさに応じた電圧を出力する。一方、第2電流検知回路54は、消費電流Idsnの大きさを検知し、当該消費電流Idsnの大きさに応じた電圧を出力する。上述したように、消費電流Ids0は、消費電流Idsnよりも大きいので、電流検出回路52は、消費電流Ids0の大きさに応じた電圧を出力する。この後、電圧制御回路6は、当該電圧に応じて、トランジスタFET0〜nの導通状態および遮断状態を制御する。なお、電圧制御回路6が行う動作については、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係る電力増幅器モジュールによれば、第1実施形態と同様に、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる。
また、本実施形態に係る電力増幅器モジュールによれば、第1の実施形態の図4に示す電流制御回路を含んだ電力増幅器モジュールと同様に、最終段増幅回路2cの熱暴走を防止できる。
また、本実施形態に係る電力増幅器モジュールによれば、複数ポイントの温度を検出して、トランジスタの導通状態および遮断状態を制御している。そのため、第1の実施形態の図4に示す電流制御回路を含んだ電力増幅器モジュールよりも、より精密にトランジスタの制御を行うことが可能となる。なお、かかる効果をより顕著に示すためには、図13に示すように、VR14とVR15とを、電力増幅器モジュール内においてできるだけ離して配置することが望ましい。なお、図11では、VRは、2つ設けられているが、VRが設けられる数は、これに限らない。
なお、第1〜第3の実施形態では、電力増幅回路の数は、初段電力増幅回路、中断電力増幅回路および最終段電力増幅回路の3段であるとしているが、電力増幅回路の数は、これに限らない。したがって、電力増幅回路は、1段であってもよいし、それ以上であってもよい。
本発明に係る電力増幅器モジュールは、反射電力により生じる過電流による電力増幅器の破壊を防止できると共に、当該過電流の検出の為に発生する消費電流のロスを低減できる効果を有し、電力増幅器モジュールに関する発明であって、より特定的には、増幅器が過電流により破壊されることを防止するための機能を有する電力増幅器モジュール等として有用である。
第1の実施形態に係る電力増幅器モジュールの構成を示した図 第1の実施形態に係る電流制御回路の構成の一例を示した図 第1の実施形態に係る電流制御回路の構成のその他の一例を示した図 第1の実施形態に係る電流制御回路の構成のその他の一例を示した図 感熱素子VRの特性を示した図 第1の実施形態に係る電流制御回路の構成のその他の一例を示した図 第2の実施形態に係る電力増幅器モジュールの構成を示した図 第2の実施形態に係る電流制御回路の構成の一例を示した図 第2の実施形態に係る電流制御回路の構成のその他の一例を示した図 第3の実施形態に係る電力増幅器モジュールの構成を示した図 第3の実施形態に係る電流制御回路の構成の一例を示した図 第3の実施形態に係る電流検出回路の構成を示した図 第3の実施形態に係る電力増幅器モジュールの各要素の配置関係を示した図 従来の電力増幅器モジュールの構成を示した図
符号の説明
2a 初段増幅回路
2b 中段増幅回路
2c 最終段増幅回路
3 入力端子
5 電流検出回路
6 電圧制御回路
7 電源供給端子
8 出力端子
9 送受信切替回路
10 アンテナ
11 電流検出部
12 電流制御部
13 抵抗器
14 VR
15 VR
16 電流検出部
20 電流制御回路
21 電力増幅回路
22 電流検出部
23 電流制御部
41 電流制御回路
51 電流制御回路
52 電流検出回路
53 第1電流検知回路
54 第2電流検知回路
FET0〜n トランジスタ
Tr0〜n トランジスタ
C0〜n コンデンサ

Claims (8)

  1. 送信信号を増幅してアンテナに対して出力する増幅器と、
    前記増幅器を駆動させるための駆動電流が入力してくる駆動電流入力端子と、
    前記駆動電流入力端子と前記増幅器との間に設けられ、前記駆動電流を複数の経路に分流する分流回路とを備え、
    前記分流回路は、
    それぞれの経路に設けられ、導通状態と遮断状態とに切り替わる複数のスイッチ素子と、
    複数の前記経路の内の少なくとも1つに設けられる抵抗素子とを含み、
    前記抵抗素子における電気的なパラメータを検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した電気的なパラメータに基づいて、複数の前記スイッチ素子の導通状態と遮断状態とを切り替える制御手段とをさらに備える、電力増幅器モジュール。
  2. 前記検出手段は、前記抵抗素子を流れる電流値を、前記電気的なパラメータとして検出することを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器モジュール。
  3. 前記制御手段は、前記検出手段が所定の電流値よりも大きな電流値を検出した場合には、全ての前記スイッチ素子を導通状態から遮断状態に切り替えることを特徴とする、請求項2に記載の電力増幅器モジュール。
  4. 複数の前記スイッチ素子は、トランジスタにより構成されており、
    前記制御手段は、前記検出手段が所定値よりも大きな電流値を検出した場合には、前記トランジスタが遮断状態から導通状態に切り替わる閾値電圧を、複数の前記トランジスタの制御電極に印加することを特徴とする、請求項3に記載の電力増幅器モジュール。
  5. 前記検出手段は、前記抵抗素子の両端に発生する電位差を、前記電気的なパラメータとして検出することを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器モジュール。
  6. 前記抵抗素子は、周囲の温度が上昇すると抵抗値が減少する性質を有する感熱素子であることを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器モジュール。
  7. 前記抵抗素子は、周囲の温度が上昇すると抵抗値が減少する性質を有する感熱素子であり、
    前記感熱素子は、複数の前記経路の内の2以上の経路に設けられ、
    前記検出回路は、複数の前記感熱素子のそれぞれにおける電流の内、最も大きな電流を検出することを特徴とする、請求項4に記載の電力増幅器モジュール。
  8. 前記増幅器は、複数の前記経路のそれぞれに対応するように設けられる複数の増幅用トランジスタにより構成されており、
    前記増幅用トランジスタは、対応する各経路を流れる駆動電流を用いて、前記送信信号を増幅することを特徴とする、請求項1に記載の電力増幅器モジュール。

JP2004033702A 2004-02-10 2004-02-10 電力増幅器モジュール Pending JP2005229197A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004033702A JP2005229197A (ja) 2004-02-10 2004-02-10 電力増幅器モジュール
US11/030,968 US7102445B2 (en) 2004-02-10 2005-01-10 Power amplifier module
DE200510003650 DE102005003650A1 (de) 2004-02-10 2005-01-26 Leistungsverstärkermodul

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004033702A JP2005229197A (ja) 2004-02-10 2004-02-10 電力増幅器モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005229197A true JP2005229197A (ja) 2005-08-25

Family

ID=34805938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004033702A Pending JP2005229197A (ja) 2004-02-10 2004-02-10 電力増幅器モジュール

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7102445B2 (ja)
JP (1) JP2005229197A (ja)
DE (1) DE102005003650A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016013138A1 (ja) * 2014-07-24 2016-01-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 送信制御装置およびそれを備える無線通信装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100677816B1 (ko) * 2005-03-28 2007-02-02 산요덴키가부시키가이샤 능동 소자 및 스위치 회로 장치
US8917104B2 (en) * 2011-08-31 2014-12-23 International Business Machines Corporation Analyzing EM performance during IC manufacturing
US8890556B2 (en) 2011-10-26 2014-11-18 International Business Machines Corporation Real-time on-chip EM performance monitoring
CN108574462B (zh) * 2018-01-31 2021-03-26 中兴通讯股份有限公司 保护电路、电路保护方法
US11264954B2 (en) 2019-11-14 2022-03-01 Analog Devices, Inc. Thermal temperature sensors for power amplifiers

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0918358A (ja) * 1995-06-27 1997-01-17 Sony Corp 無線送信機
JPH09199950A (ja) 1996-01-19 1997-07-31 Fujitsu General Ltd 増幅器の保護回路
JP3852866B2 (ja) 1996-04-19 2006-12-06 新日本無線株式会社 高周波電力増幅器
JPH11355054A (ja) 1998-06-10 1999-12-24 Kokusai Electric Co Ltd 高周波増幅器
US6785521B2 (en) * 2001-03-21 2004-08-31 Ericsson Inc. System and method for current-mode amplitude modulation

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016013138A1 (ja) * 2014-07-24 2016-01-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 送信制御装置およびそれを備える無線通信装置
JPWO2016013138A1 (ja) * 2014-07-24 2017-04-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 送信制御装置およびそれを備える無線通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE102005003650A1 (de) 2005-08-25
US7102445B2 (en) 2006-09-05
US20050174178A1 (en) 2005-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6781455B2 (en) High efficiency power amplifier
US6181208B1 (en) Switchable path power amplifier with schotky diode combining network
TW201223133A (en) Protection circuit for radio frequency power amplifier
US6472935B2 (en) Combining networks for switchable path power amplifiers
JP2008271517A (ja) 高周波電力増幅器、半導体装置、および高周波電力増幅方法
JP2007116694A (ja) 高効率混合モード電力増幅器
JP2006325096A (ja) 高周波電力増幅器
US8570096B2 (en) Transistor substrate dynamic biasing circuit
JP2006025062A (ja) 高周波スイッチ回路
US7102445B2 (en) Power amplifier module
US8633768B2 (en) Amplifying device
CN116961690B (zh) 双模射频前端模组
JP5313970B2 (ja) 高周波電力増幅器
JP2006074074A (ja) 高周波電力増幅器
US20180041169A1 (en) Power amplifier
US20210013847A1 (en) Power amplifier circuit
US11190151B2 (en) Power amplifier
US7292096B2 (en) Amplifier
US9577583B2 (en) Power amplifier
US8860506B2 (en) Amplifying apparatus
JP2005217997A (ja) 高周波増幅器
JP2006121123A (ja) 半導体装置
US11693474B2 (en) Circuitry applied to multiple power domains
JP2005328194A (ja) 電力増幅器モジュール
JP2005303401A (ja) 高周波増幅器および高周波増幅装置