JP2005227343A - 感光材料の処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印画紙が筐体の内部において感光し得る状態で存在する場合には扉を誤って開放する操作を抑制する。
【解決手段】 筐体に備えた扉32を開閉操作する把手部33の近傍位置に発光ダイオード34を配置し、筐体内部の搬送経路に印画紙が存在する場合には、発光ダイオード34を発光させる制御装置を備えた。
【選択図】 図5

Description

本発明は、内部で感光材料の処理を行う筐体に対して開閉操作自在に扉を備え、この扉を閉じ状態に維持する保持機構を備え、この保持機構による閉じ状態を人為操作によって解除する把手部を備えている感光材料の処理装置に関する。
上記のように構成された感光材料の処理装置と関連する技術として特許文献1に記載されたものが存在する。この特許文献1では画像処理装置に形成された画像焼付処理室(本発明の筐体)の内部に露光部を設け、この露光部のフィルムホルダにフィルムを固定することにより、ペーパーマガジンからの印画紙(本発明の感光材料)に対してべた焼き処理を行えるものであり、フィルムホルダにフィルムを固定する際に開放する作業用開閉ドア(本発明の扉)を画像焼付処理室に備えている。この装置でべた焼き処理を行う際には開閉ドアを開いてフィルムホルダにフィルムを固定し、開閉ドアを閉じた後に、露光の開始をコンピュータに指示することにより開閉ドアがロックされ、ペーパーマガジンからの印画紙がカットされ露光が行われる。このべた焼きの露光が完了すると、露光済みの印画紙が現像処理室に送られ、ペーパーマガジンから引き出された印画紙がペーパーマガジンに巻き戻され、これらの処理が完了した後に開閉ドアのロックが解除され、モニタにべた焼き処理が終了したことを表示するよう構成されている。
特開2001‐166391号公報 (段落番号〔0017〕〜〔0044〕、図1)
特許文献1に示される装置は、印画紙に対する露光処理を行う際には開閉ドアをロックすることにより、誤った操作を行っても開閉ドアを開放できないよう構成した点が記載されている。また、従来からDP店等に設置されている写真プリント装置のように、ペーパーマガジンに収納した長尺の印画紙に対して画像を露光し、この露光の後に現像処理を行う構造のものを考えると、この種の装置では暗箱構造となる筐体の内部に印画紙の搬送経路を形成し、この搬送経路に対してペーパーマガジンからの印画紙を供給することにより露光処理と、現像処理とを行うものであるため、印画紙の詰まりの取り除きや、メンテナンスために開閉自在な扉を筐体に備えるのが普通である。
しかし、筐体に開閉自在に扉を備えたものでは、印画紙に対する処理が行われている際に扉を誤って開放することもある。特に、筐体の内部にマガジンをセットする構造の装置ではマガジンに対する印画紙の補給や、マガジンを交換するために扉を開放する頻度が高く、印画紙に対する処理が継続している際や、印画紙の搬送が行われている際に誤って扉を開放して、外部からの光線によって感光材料を感光させる不都合に繋がりやすいものであった。そこで、特許文献1に記載されるように、印画紙が筐体の内部において感光し得る状態で存在する場合には、扉を開放できないようロックする機構を採用することも考えられる。しかしながら、ロックのための機構を備えることは装置の部品点数が増すばかりでなく、装置の価格の上昇を招くものであり改善の余地があった。
本発明の目的は、感光材料が筐体の内部において感光し得る状態で存在する場合には、誤って扉を開放することがない装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、内部で感光材料の処理を行う筐体に対して開閉操作自在に扉を備え、この扉を閉じ状態に維持する保持機構を備え、この保持機構による閉じ状態を人為操作によって解除する把手部を備えている感光材料の処理装置において、
前記筐体の内部において感光材料の処理が継続していることを判別した際には前記把手部の近傍位置に配置した表示手段に処理状態であることを示す表示を行う制御手段を備えている点にある。
この構成により、筐体の内部で感光材料の処理が行われている際には、制御手段が把手部の近傍位置に配置した表示手段に処理状態であることを示す表示を行うので、オペレータが誤って扉を開放操作しようとして把手部に手を伸ばしても、オペレータが表示手段の表示を視認し、感光材料が処理状態にあることを認識できる。その結果、感光材料に対する処理が行われている場合にはオペレータが誤って扉を開放操作することがない処理装置が合理的に構成されたのである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕図1に示すように、現像済みの写真フィルムFの画像情報をデジタル信号化した画像データとして取得する、又は、メディアにデジタル信号化して保存された画像データを取得し、デジタル信号化された画像データの処理を行い、装置全体の基本的な制御を行うオペレート部Aを備えると共に、感光材料としての銀塩式の印画紙Pに対して露光処理と現像処理とを行い、乾燥処理を行った後に送り出すプリント部Bを備えることによりデジタルミニラボを称せられる写真プリント装置が構成されている。
〔オペレート部〕前記オペレート部Aは、コンソール1に対して写真フィルムFのコマ画像の情報を光電変換によりデジタル信号化して取り込むフィルムスキャナ2と、各種情報を表示するディスプレイ3と、画像処理と各種処理とを実現するよう汎用コンピュータで成る処理装置4とを配置し、コンソール1の上面に情報を入力するためのキーボード5と、マウス6とを備えている。前記処理装置4にはCDやMO等のディスク型のメディアからの情報を取得する、あるいは、半導体型のメディアからの情報を取得するよう記憶手段の構造に対応したメディアドライブ7を備えている。
前記フィルムスキャナ2は、下部に発光ダイオードやハロゲンランプ等を有した光源部を配置し、中間部にズームレンズを配置し、上部にズームレンズからの画像情報をR(赤)、G(緑)、B(青)三原色に色分解した画像データとして取り込むラインCCD型の光電変換部を配置している。このフィルムスキャナ2では、写真フィルムFのスキャニングを行う場合には、その写真フィルムFのサイズに適合したフィルムキャリア8を光源部の上面に装着してスキャニングを開始することにより、フィルムFを副走査方向(長手方向)に搬送する作動と同期して光電変換部においてフィルムFの画像情報を主走査方向に沿ってデジタル信号化して取り込む処理が行われ、このようにデジタル信号に変換して取り込まれた画像データは、前記処理装置4に転送され、この処理装置4において保存される。
〔プリント部〕前記プリント部Bは、図1〜図3に示すように、露光ブロックExと、現像処理部としての現像ブロックDeと、乾燥ブロックDrとを筐体10に収納して成ると共に、筐体10の外部には、処理の後に筐体10の上部から送り出される印画紙Pを水平方向に搬送する搬送ベルト11を備え、この搬送ベルト11から送られる印画紙Pをオーダ単位で仕分けて集積するよう複数のトレー12を有したソータ13を備え、更に、ベルト搬送機構11の下方位置には大きいサイズの印画紙Pを受け止めるラック14を備えている。
前記現像ブロックDeは、発色現像槽と漂白定着槽と安定槽とで成る複数の現像処理槽15を備えると共に、夫々の現像処理槽15に印画紙Pを供給する搬送機構を備えている。図面には示さないが、前記乾燥ブロックDrは現像ブロックDeから送り出される印画紙Pを搬送する搬送機構と、この搬送機構で搬送される印画紙Pに対してヒータで加熱された空気を供給するブロワー16を備えている。
前記露光ブロックExは、2つの印画紙マガジンM、Mの一方に収納したロール状の印画紙Pを供給ユニットU1において複数の搬送ローラ20で搬送し、カッター21でプリントサイズに切断し、バックプリント機構22でベース側に印刷した後に圧着搬送体23で上方に搬送して露光搬送ユニットU2に送り込み、この露光搬送ユニットU2おいて複数の搬送ローラ24で鉛直姿勢となる搬送経路を下方から上方に搬送しながら露光エンジンEによって画像情報の露光を行った後に前部搬送ユニットU3において複数の搬送ローラ25で搬送を行いながら搬送方向を水平方向に変換し、次に、振分ユニットU4のチャッカー26で水平方向に送ると同時に2列の振り分け経路に送り出し、この後、後部搬送ユニットU5の搬送ローラ27から前記現像ブロックDeの前記現像処理槽15に受け渡すよう構成されている。
前記露光エンジンEは、ケーシングの内部に収納したR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色のレーザ光源からの光線を音響光学式の変調手段によって光量を調節した後、縦軸芯で回転するポリゴンミラーのミラー面で反射させることにより主走査方向に走査する状態で前記露光位置に送り出す構造のものが使用されている。尚、この露光エンジンEとして液晶シャッター方式やDMD方式の使用が可能である。
写真プリント装置の筐体1の側部に対してヒンジ31を介して開閉自在に樹脂製の扉32を備えており、この扉32を閉じ状態に維持し、かつ、把手部33に対する人為操作によって閉じ状態を解除する保持機構Kを備え、把手部33の近傍位置の扉32には表示手段として赤色の発光ダイオード34を備えている。
本発明は、露光ブロックExにおいて印画紙Pに対する処理が継続している際には、発光ダイオード34を点灯させる点に特徴を有するものである。尚、把手部33の近傍位置とは、把手部33を操作しようとした際にオペレータの視野に含まれる領域を指すものである。
図4及び図5に示すように、前記扉32に形成した窪み部32Aに対して縦向き姿勢の軸芯Xと同軸芯に配置した支軸35周りで揺動自在に前記把手部33を支持し、この把手部33と一体揺動するラッチアーム36を備え、このラッチアーム36を係合方向に付勢するバネ37を備えている。ラッチアーム36には係合部36Aを形成してあり、この係合部36Aに係合する係合部材37を露光ブロックEx内部に備えている。このラッチアーム36と係合部材37とで前記保持機構Kが構成され、この保持機構Kは扉32を閉じ方向に操作することにより、ラッチアーム36の係合部36Aが係合部材36と係合して(保持機構Kが保持状態に達して)扉32を閉じ姿勢に維持し、この係合状態において把手部33を外側へ引く操作を行うことによって係合状態が解除(保持機構Kの保持状態が解除)されるように構成されている。
図3及び図6に示すように、前記露光ブロックExの内部には、このブロック内での印画紙Pの搬送と印画紙Pに対する露光とを行うためマイクロプロセッサを内蔵した制御装置40(制御手段の一例)を備え、前記夫々の印画紙マガジンMから印画紙Pが送り出される経路に印画紙Pの存否を検出するローディングセンサLSを備え、印画紙マガジンMにおいて印画紙Pの出し入れを実現するマガジンモータ41を備えている。
前記供給ユニットU1から後部搬送ユニットU5までの5つのユニットを印画紙搬送部Cと総称しており、前記制御装置40は印画紙搬送部Cに対して制御信号を出力すると共に、この印画紙搬送部Cの搬送経路の印画紙Pを検出する複数の存否センサ(図示せず)からの検出信号が入力するように信号系が構成されている。また、前記露光エンジンEと、前記マガジンモータ41と、前記発光ダイオード34とに対して制御信号を出力する信号系を形成し、ローディングセンサLSからの検出信号が入力する信号系を形成しており、更に、この制御装置40は前記オペレート部Aから送られるオーダ実行コマンド、ペーパー巻取コマンド、強制排出コマンドに基づいて対応する処理を行い、また、発光制御ルーチンに従う制御を実行するよう構成されている。
前記オーダ実行コマンドは、プリントサイズ、プリント枚数、補正パラメータ等の情報に基づいてオーダに対応したプリントを実行するためのコマンドであり、前記ペーパー巻取コマンドは、印画紙マガジンMから引き出されている印画紙Pを強制的に印画紙マガジン内に引き込むためのコマンドであり、前記強制排出コマンドは、誤って扉32を開放した場合のように露光ブロックExの内部において外部からの光線で感光した印画紙Pを強制的に排出するためのコマンドである。
前記発光制御ルーチンは露光ブロックEx内部に印画紙Pが存在することを発光ダイオード34の発光によって認識させる処理を実行するものである。つまり、この発光制御ルーチンを図7のフローチャートのように示すことが可能であり、前記マガジンモータ41を駆動して印画紙Pを送り出す制御が行われている際には、発光ダイオード34を点滅(間歇的に発光)させ(#01、#02ステップ)、印画紙Pが搬送経路中に存在する場合、及び、ローディングセンサLSで印画紙Pを検出している場合には発光ダイオード34を点灯(継続的に発光)させ(#03〜#05ステップ)、何れの部位にも印画紙Pが存在しない場合には発光ダイオード34を消灯させる(#06ステップ)ように制御形態が設定されている。
このように構成されているので、例えば、メンテナンスや印画紙マガジンMを交換する場合に、印画紙マガジンMに印画紙Pを巻き取る操作を行わずに扉32を開放しようとした場合には、発光ダイオード34は点灯状態にあるため、把手部33を操作しようとしてもオペレータの視界内に発光ダイオード34が入り込み、オペレータは発光ダイオード34が発光状態にあることを的確に把握し、扉32を誤って開放操作することを抑制できるのである。
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(イ)前記実施形態の現像処理部Deに備えた扉に適用することや、写真フィルムの処理を行う装置の扉に適用することが可能である。
(ロ)表示手段として文字や図形を表示する液晶ディスプレイを備え、この液晶ディスプレイに対して文字や図形によって、装置内部における感光材料の存否を把握できるよう構成しても良い。
(ハ)前記実施形態のように発光ダイオードを用いる場合でも、例えば、緑色と赤色との2色以上の発光ダイオードを用い、装置内の搬送経路上に感光材料が存在する場合には赤色の発光ダイオードを発光させ、装置内の搬送経路上に感光材料が存在しないする場合には緑色の発光ダイオードを発光させるように制御形態を設定するよう発光形態を設定することも可能である。
写真プリント装置の斜視図 扉を開いた状態のプリント部の斜視図 プリント部の縦断正面図 保持機構と把手部とを示す平面図 把手部を示す正面図 制御系のブロック回路図 発光制御ルーチンのフローチャート
符号の説明
10 筐体
32 扉
33 把手部
34 表示手段
40 制御手段
K 保持機構
P 感光材料

Claims (1)

  1. 内部で感光材料の処理を行う筐体に対して開閉操作自在に扉を備え、この扉を閉じ状態に維持する保持機構を備え、この保持機構による閉じ状態を人為操作によって解除する把手部を備えている感光材料の処理装置であって、
    前記筐体の内部において感光材料の処理が継続していることを判別した際には前記把手部の近傍位置に配置した表示手段に処理状態であることを示す表示を行う制御手段を備えている感光材料の処理装置。
JP2004033514A 2004-02-10 2004-02-10 感光材料の処理装置 Withdrawn JP2005227343A (ja)

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