JP2005226492A - ターボチャージャを備えた内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、機関負荷を増加させるときのターボラグを抑制することで、ドライバビリティを向上させることが可能な技術を提供することを課題とする。
【解決手段】 排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、機関負荷の増加が要求されたときは、排気行程中において吸気弁と排気弁との両方が開弁している期間を増加させることで、吸気管から排気管へ流れ、該排気管内に未燃の状態で流入する混合気を増加させる。そして、この混合気を排気管内で燃焼させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ターボチャージャを備えた内燃機関に関する。
従来、排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関が知られている。
一方、近年では、吸排気弁の開閉時期やリフト量を変更することが可能な可変動弁機構を備えた内燃機関が開発されている。
そして、上記のようなターボチャージャ及び可変動弁機構を備えた内燃機関としては、加速時に、吸気弁と排気弁との両方を開弁した状態で、気筒内において後噴射を行い、さらに、この後噴射によって生成された混合気を、排気系内において点火装置によって燃焼させるものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2003−106145号公報 特開2000−54894号公報 特開2003−161185号公報 特開2000−345889号公報
排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関においては、加速時等のように機関負荷の増加させるときに、タービンの回転数上昇の立ち上がりが遅れる特性がある。そのため、このような内燃機関においては、機関負荷の増加が要求されてから、過給圧が、要求された機関負荷に対応した目標過給圧となるまでの間にタイムラグ(所謂ターボラグ)が生じる。このターボラグが長くなると、車両の加速性等のドライバビリティが悪化する虞がある。
そこで、本発明は、排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、機関負荷を増加させるときのターボラグを抑制することで、ドライバビリティを向上させることが可能な技術を提供することを課題とする。
本発明は、排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、機関負荷の増加が要求されたときは、排気行程中において吸気弁と排気弁との両方が開弁している期間を増加させることで、吸気管から排気管へ流れ、該排気管内に未燃の状態で流入する、空気と燃料との混合気を増加させ、さらに、この混合気を排気管内で燃焼させるものである。
より詳しくは、本発明に係るターボチャージャを備えた内燃機関は、
排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、
吸気管に設けられ、少なくとも排気行程中に該吸気管内に燃料を噴射する吸気管噴射弁と、
吸気弁の開弁時期を変更する開弁時期変更手段と、
前記内燃機関の運転状態に応じた前記吸気弁の開弁時期を算出する開弁時期算出手段と、
前記内燃機関に対して機関負荷の増加が要求されたか否かを判断する負荷増加要求判断手段と、
前記タービンより上流側の前記排気管内の温度を検出する温度検出手段と、
を備え、
前記負荷増加要求判断手段によって、前記内燃機関に対して機関負荷の増加が要求されたと判断されたときであって、且つ、前記温度検出手段によって検出された前記排気管内の温度が規定温度以上であるときは、前記開弁時期変更手段によって、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期よりも進角させ、それによって、排気行程における前記吸気弁と排気弁との両方が開弁している期間を、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期とした場合よりも長くすることを特徴とする。
排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関(以下、単に内燃機関と称する。)において、吸気管噴射弁から吸気管内に燃料が噴射されると、吸気弁が開弁したときに、燃料と空気とによって形成された混合気(以下、単に混合気と称する。)が燃焼室内に流入する。
さらに、排気行程中において吸気弁と排気弁との両方が開弁された状態となると、吸気管から燃焼室を通って排気管へ流れる混合気の流れが生じ、少なくとも混合気の一部が未燃の状態で排気管内に流入する。
ここで、本発明では、開弁時期変更手段が備えられており、吸気弁の開弁時期を変更することが可能となっている。また、開弁時期算出手段によって、内燃機関の運転状態に応じた吸気弁の開弁時期(以下、標準時期と称する。)が算出される。内燃機関が定常運転状態にあるときは、吸気弁の開弁時期をこの標準時期としてもよい。
一方、本発明では、機関負荷の増加が要求されたときであって、且つ、排気管内の温度が規定温度以上であるときは、吸気弁の開弁時期を標準時期よりも進角させる。
ここでの規定温度とは、排気管内に流入した混合気が燃焼可能な温度である。該規定温度は、実験等によって予め定めることが可能である。
吸気弁の開弁時期は、一般に、吸気行程の開始時期以前となっている。そして、上記のように吸気弁の開弁時期が進角されると、排気行程中における吸気弁と排気弁との両方が開弁している期間が、吸気弁の開弁時期を標準時期とした場合よりも長くなる。その結果、排気行程において、吸気管から排気管へ流れ、該排気管内へ未燃の状態で流入する混合気が、吸気弁の開弁時期を標準時期とした場合よりも増加する。そして、排気管内に流入する混合気が増加すると、該排気管内で燃焼する混合気も増加する。
従って、本発明によれば、機関負荷を増加させるときに、排気管内の温度が規定温度以上である場合は、ターボチャージャのタービンを回転させるエネルギーが増大される。その結果、タービンの回転数がより速やかに上昇することになるため、ターボチャージャによる過給圧をより速やかに上昇させることが出来る。即ち、ターボラグを抑制することが出来、以て、ドライバビリティを向上させることが出来る。
また、上記したように、吸気弁の開弁時期を標準時期よりも進角させた場合、燃焼室内で燃焼せずに排気管内に流入する混合気が増加する。そのため、燃焼室内での燃焼に寄与する燃料が相対的に減少する虞がある。
そこで、本発明では、吸気弁の開弁時期を標準時期よりも進角させているときは、吸気
管噴射弁からの燃料噴射量を、該吸気弁の開弁時期を標準時期とした場合よりも増量してもよい。
このような制御によれば、燃焼室での燃焼に寄与する燃料の減少を抑制することが出来る。以て、内燃機関の機関負荷の低下を抑制することができる。
尚、吸気管噴射弁からの燃料噴射量を増量する場合、その増加量を、内燃機関からの未燃成分の排出量が過剰に増加する可能性が少ない量とするのが好ましい。
本発明においては、内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、吸気管噴射弁からの燃料噴射量と筒内噴射弁からの燃料噴射量との和である総燃料噴射量に対する吸気管噴射弁からの燃料噴射量の比率(以下、吸気管燃料噴射量比率と称する。)を変更する燃料噴射量比率変更手段と、内燃機関の運転状態に応じた吸気管燃料噴射量比率を算出する燃料噴射量比率算出手段と、をさらに備えてもよい。
このような構成では、総燃料噴射量に対する各燃料噴射弁からの燃料噴射量の比率を、燃料噴射量比率変更手段によって変更することが出来る。また、燃料噴射量比率算出手段によって、内燃機関の運転状態に応じた吸気管燃料噴射量比率(以下、標準比率と称する。)が算出される。内燃機関が定常運転状態にあるときは、吸気管燃料噴射量比率をこの標準比率としてもよい。
ところが、排気行程中における吸気弁と排気弁との両方が開弁している時期に、筒内噴射弁から燃料を噴射したとしても、該筒内噴射弁から噴射された燃料は、吸気管から排気管への空気(または混合気)の流れに乗りにくい。そのため、筒内噴射弁から噴射された燃料は、吸気管噴射弁から噴射された燃料よりも排気管に流入しづらい。
そこで、上記のような構成においては、機関負荷の増加が要求されたときであって、且つ、排気管内の温度が規定温度以上である場合、開弁時期算出手段によって、吸気弁の開弁時期を標準時期よりも進角させると共に、燃料噴射量比率変更手段によって、吸気管燃料噴射量比率を標準比率よりも高くする。
このような制御によれば、機関負荷を増加させるときに、排気管内の温度が規定温度以上である場合、吸気管噴射弁から噴射される燃料が、吸気管燃料噴射量比率を標準比率とした場合よりも増加する。その結果、排気管内に流入する燃料が増加し、それに伴って、排気管内で燃焼する燃料も増加することになる。
従って、本発明において、内燃機関に吸気管噴射弁と筒内噴射弁とが設けられている場合であっても、機関負荷を増加させるときに、排気管内の温度が規定温度以上である場合は、ターボチャージャのタービンを回転させるためのエネルギーを増大させることが出来る。そのため、ターボラグを抑制することが出来、以て、ドライバビリティを向上させることが出来る。
また、本発明において、ターボチャージャによる過給圧を検出する過給圧検出手段をさらに備えた場合、吸気弁の開弁時期を標準時期よりも進角させた後、過給圧検出手段によって検出される過給圧が目標過給圧以上となったときは、吸気弁の開弁時期を標準時期まで遅角させてもよい。
ここで、目標過給圧は、要求された機関負荷に応じた過給圧とするのが好ましい。該目標過給圧は実験等によって予め定めることが出来る。
吸気弁の開弁時期を標準時期よりも進角させた場合、燃焼室内で燃焼せずに排気管内に流入する混合気が増加する。そのため、燃焼室内での燃焼に寄与しない燃料が相対的に増加する虞がある。
上記制御によれば、吸気弁の開弁時期を標準時期まで遅角させることで、燃焼室内での燃焼に寄与しない燃料の増加を抑制することが出来る。その結果、燃費悪化を抑制することが出来る。
尚、上記した課題を解決するための手段は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない限りにおいて、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、機関負荷を増加させるときのターボラグを抑制することが出来る。その結果、ドライバビリティを向上させることが出来る。
以下、本発明に係るターボチャージャを備えた内燃機関の実施の形態について図面に基づいて説明する。
<内燃機関とその吸排気系の概略構成>
ここでは、本発明を車両駆動用のガソリンエンジンに適用した場合を例に挙げて説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。
内燃機関1は、車両駆動用のガソリンエンジンである。該内燃機関1は、気筒2を有しており、気筒2内にはピストン4が摺動自在に設けられている。気筒2内上部の燃焼室5には、吸気ポート6と排気ポート7とが開口している。
吸気ポート6および排気ポート7の燃焼室5への開口部は、それぞれ吸気弁8および排気弁9によって開閉される。また、吸気弁8および排気弁9には、それぞれの開弁時期および閉弁時期を可変に制御する吸気側可変動弁機構10および排気側可変動弁機構11がそれぞれ設けられている。
吸気ポート6には、該吸気ポート6内に燃料を噴射するポート内噴射弁16が設けられている。また、燃焼室5には、該燃焼室5に流入した混合気に点火するための点火栓15が突出している。
吸気ポート6および排気ポート7は、それぞれ吸気通路12および排気通路13に接続されている。吸気通路12の途中には、ターボチャージャ17のコンプレッサハウジング17aが設置されており、一方、排気通路13の途中には、ターボチャージャ17のタービンハウジング17bが設置されている。
コンプレッサハウジング17aおよびタービンハウジング17bの内部にはそれぞれコンプレッサホイール17cおよびタービンホイール17dが設けられている。ターボチャージャ17では、タービンハウジング17b内に流入した排気によってタービンホイール17dが回転され、このタービンホイール17dの回転に伴ってコンプレッサホイール17cが回転することによって、コンプレッサハウジング17a内に流入した吸気(空気)が過給される。
タービンハウジング17bより上流側の排気通路13には、該排気通路13内の温度に対応した電気信号を出力する温度センサ23が設けられている。また、コンプレッサハウジング17aより下流側の吸気通路12には、ターボチャージャ17による過給圧に対応した電気信号を出力する圧力センサ24が設けられている。
さらに、内燃機関1には、アクセル開度に対応した電気信号を出力するアクセル開度センサ21、および、ピストン4の往復運動と連動して回転するクランクシャフトの回転角を検出するクランクポジションセンサ22が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するためのECU20が併設されている。このECU20は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。ECU20には、温度センサ23や圧力センサ24、アクセル開度センサ21、クランクポジションセンサ22等の各種センサが電気配線を介して接続されており、これらの出力信号がECU20に入力されるようになっている。そして、ECU20は、アクセル開度センサ21の検出値から内燃機関1の機関負荷を導出し、クランクポジションセンサ22の検出値から内燃機関1の機関回転数を導出する。
また、ECU20には、吸気側可変動弁機構10や排気側可変動弁機構11、ポート内噴射弁16、点火栓15等が電気的に接続されており、これらを制御することが可能となっている。例えば、ECU20は、排気行程中にポート内噴射弁16から燃料を噴射し、また、圧縮行程上死点近傍の時期に点火栓15によって燃焼室5内の混合気に点火する。さらに、ECU20は、吸気側可変動弁機構10および排気側可変動弁機構11を制御することによって、吸気弁8および排気弁9の開弁時期および閉弁時期をそれぞれ制御することが可能となっている。
<吸気弁開弁時期制御>
次に、本実施例に係る吸気弁8の開弁時期の制御について説明する。本実施例においては、吸気弁8は吸気行程開始以前の時期に開弁される。吸気弁8が開弁されると燃焼室5内に混合気が流入する。そして、排気行程中において吸気弁8と排気弁9との両方が開弁した状態となると、吸気ポート6から燃焼室5を通って排気ポート7へ流れる混合気の流れが生じる。そのため、少なくとも混合気の一部が未燃の状態で排気ポート7に流入する。
また、吸気行程開始以前における吸気弁8の開弁時期は、図2に示すように、内燃機関1の機関負荷および機関回転数に応じて、吸気側可変動弁機構10によって変更される。図2は、内燃機関1の機関負荷および機関回転数と吸気弁8の開弁時期との関係を示すマップである。このマップにおいて、縦軸は機関負荷を表し、横軸は機関回転数を表している。該マップは実験等によって求められECU20に予め記憶されている。
図2のマップに示すように、内燃機関1の機関負荷および機関回転数が高くなるに連れて、吸気弁8の開弁時期は進角される。尚、本実施例において、内燃機関1の機関負荷および機関回転数と吸気弁8の開弁時期との関係はこのマップに限られるものではない。
本実施例において、内燃機関1が定常運転状態にある場合、ECU20は、吸気弁8の開弁時期を、上記説明した図2のマップに基づき算出した時期(以下、標準時期と称する。)に制御する。しかしながら、内燃機関1の負荷を増加させるときであって、且つ、タービンハウジング17bより上流側の排気通路13内の温度(以下、単に排気通路13内の温度と称する)が規定温度Tc以上であるときは、ECU20は、ターボチャージャ17による過給圧をより速やかに上昇させるべく、吸気弁8の開弁時期を標準時期よりも進
角させる。
ここでの規定温度Tcとは、排気通路13内に流入した混合気が燃焼可能な温度である。該規定温度Tcは、実験等によって求められECU20に予め記憶されている。尚、温度センサ23を設けずに、排気通路13内の温度を内燃機関1の運転状態から推定してもよい。また、排気通路13内の温度のかわりに排気ポート7内の温度を検出し、該温度が規定温度Tc以上であるときに、吸気弁8の開弁時期を標準時期よりも進角させてもよい。
以下、本実施例における、内燃機関1の機関負荷を増加させるときであって、且つ、排気通路13内の温度が規定温度Tc以上であるときの吸気弁8の開弁時期の制御について図3に基づいて説明する。図3は、排気通路13内の温度が規定温度Tc以上であるときの、アクセル開度および吸気弁8の開弁時期、ターボチャージャ17による過給圧の関係を示すタイムチャートである。図3のタイムチャートにおいて横軸は時間を表す。尚、図3の過給圧において、破線は、吸気弁8の開弁時期を標準時期とした場合の過給圧を表し、実線は、吸気弁8の開弁時期を標準時期より進角させた場合の過給圧を表している。
図3に示すタイムチャートにおいて、(1)の時期にアクセル開度が増加すると、ECU20は、内燃機関1に対して機関負荷の増加が要求されたと判断する。そのため、ECU20は、(1)の時期に、吸気弁8の開弁時期を進角させる。このとき、吸気弁8の開弁時期は、要求された機関負荷に応じた標準時期よりもさらに早い時期にまで進角される。
そして、(1)の時期から機関負荷の増加が開始されることで上昇した過給圧が、(2)の時期に目標過給圧(図3の一点鎖線)にまで達したとき、ECU20は、要求された機関負荷に応じた標準時期にまで吸気弁8の開弁時期を遅角する。ここで、目標過給圧は、要求された機関負荷に応じた過給圧である。目標過給圧と機関負荷との関係は、実験等によって求められ、ECU20にマップとして予め記憶されていてもよい。
このような制御により、図3の(1)の時期に、吸気弁8の開弁時期が標準時期よりも進角されると、排気行程中における吸気弁8と排気弁9との両方が開弁している期間が、吸気弁8の開弁時期を標準時期とした場合よりも長くなる。その結果、排気行程において、吸気ポート6から排気ポート7へ流れ、該排気ポート7内へ未燃の状態で流入する混合気が、吸気弁8の開弁時期を標準時期とした場合よりも増加する。
そして、このとき、排気通路13内の温度は規定温度Tc以上であるため、排気通路13内に流入した混合気は該排気通路13内で燃焼する。そのため、排気ポート7を通って排気通路13内に流入する混合気が増加すると、該排気通路13内で燃焼する混合気も増加する。
従って、本実施例によれば、機関負荷を増加させるときに、排気通路13内の温度が規定温度Tc以上である場合、ターボチャージャ17のタービンホイール17dを回転させるエネルギーが増大される。その結果、タービンホイール17dの回転数がより速やかに上昇する。そのため、図3に示すように、吸気弁8の開弁時期を標準時期とした場合よりも、ターボチャージャ17による過給圧をより速やかに上昇させることが出来る。即ち、ターボラグを抑制することが出来、以て、ドライバビリティを向上させることが出来る。
尚、排気行程中における吸気弁8の開弁時期を標準時期より進角させるときは、吸気ポート6内への排気の逆流等による内燃機関1の運転状態への影響が過剰に大きくならない限り最も早い時期まで進角させるのが好ましい。
また、吸気弁8の開弁時期を標準時期よりも進角させた場合、燃焼室5内で燃焼せずに排気ポート7内に流入する混合気が増加する。そのため、燃焼室5内での燃焼に寄与しない燃料が相対的に増加する虞がある。しかしながら、上記制御によれば、図3の(2)の時期に、過給圧が目標過給圧に達すると、吸気弁8の開弁時期を標準時期まで遅角させる。そのため、燃焼室5での燃焼に寄与しない燃料の増加を抑制することが出来、以て、燃費悪化を抑制することが出来る。
尚、本実施例において、吸気弁8の開弁時期を標準時期よりも進角させているとき、即ち、図3における(1)の時期から(2)の時期の間は、ポート内噴射弁16からの燃料噴射量を、吸気弁8の開弁時期を標準時期とした場合よりも増量してもよい。
上記したように、吸気弁8の開弁時期を標準時期よりも進角させた場合、燃焼室5内で燃焼されずに排気ポート7に流入する混合気が増加することで、燃焼室5内での燃焼に寄与する燃料量が相対的に減少する虞がある。
そこで、上記制御を行うことで、燃焼室5での燃焼に寄与する燃料量の減少を抑制することが出来る。以て、内燃機関1の機関負荷の低下を抑制することができる。
尚、ポート内噴射弁16からの燃料噴射量を増量する場合、その増加量を、内燃機関1からの未燃成分の排出量が過剰に増加する可能性が少ない量とするのが好ましい。
<内燃機関とその吸排気系の概略構成>
次に、本発明に係るターボチャージャを備えた内燃機関の実施例2について説明する。図4は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。
図4に示すように、本実施例に係る内燃機関1には、ポート内噴射弁16の他に、気筒2内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁18が設けられている。それ以外の構成は、実施例1と同様であるため、同様の構成には同様の参照番号を付しその説明を省略する。
<燃料噴射量比率の制御>
ここで、ポート内噴射弁16からの燃料噴射量と筒内噴射弁18からの燃料噴射量との和である総燃料噴射量に対するポート内噴射弁16からの燃料噴射量の比率(以下、ポート内燃料噴射量比率と称する。)の制御について説明する。
ポート内燃料噴射量比率は、図5に示すように、内燃機関1の機関負荷に応じて変更される。図5は、内燃機関1の機関負荷とポート内燃料噴射量比率との関係を示すマップである。このマップにおいて、縦軸は機関負荷を表し、横軸はポート内燃料噴射量比率を表している。該マップは実験等によって求められECU20に予め記憶されている。
図5のマップに示すように、内燃機関1の機関負荷が高くなるに連れて、ポート内燃料噴射量比率は増加される。尚、本実施例において、内燃機関1の機関負荷とポート内燃料噴射量比率との関係はこのマップに限られるものではない。
本実施例において、内燃機関1が定常運転状態にある場合、ECU20は、ポート内燃料噴射量比率を、上記説明した図5のマップに基づき算出した比率(以下、標準比率と称する。)に制御する。ところが、排気行程中における吸気弁8と排気弁9との両方が開弁している時期に、筒内噴射弁16から燃料を噴射したとしても、該筒内噴射弁16から噴射された燃料は、吸気ポート6から排気ポート7への空気(または混合気)の流れに乗り
にくい。そのため、筒内噴射弁18から噴射された燃料は、ポート内噴射弁16から噴射された燃料よりも排気ポート7に流入しづらい。
そこで、内燃機関1の負荷を増加させるときであって、且つ、排気通路13内の温度が前記規定温度Tc以上であるときは、ECU20は、吸気弁8の開弁時期を標準時期よりも進角させると共に、排気ポート7に流入する燃料を増加させるべく、ポート内燃料噴射量比率を標準比率よりも高くする。
以下、本実施例における、内燃機関1の機関負荷を増加させるときであって、且つ、排気通路13内の温度が規定温度Tc以上であるときのポート内燃料噴射量比率の制御について図6に基づいて説明する。図6は、排気通路13内の温度が規定温度Tc以上であるときの、アクセル開度および吸気弁8の開弁時期、ポート内燃料噴射量比率、ターボチャージャ17による過給圧の関係を示すタイムチャートである。図6のタイムチャートにおいて横軸は時間を表す。尚、図6の過給圧において、破線は、吸気弁8の開弁時期を標準時期とし且つポート内燃料噴射量比率を標準比率とした場合の過給圧を表し、実線は、吸気弁8の開弁時期を標準時期より進角させ且つポート内燃料噴射量比率を標準比率より高くした場合の過給圧を表している。また、本実施例おける吸気弁8の開弁時期の制御は、上述した実施例1と同様であるためその説明を省略する。
図6に示すタイムチャートにおいて、(1)の時期にアクセル開度が増加し、内燃機関1に対して機関負荷の増加が要求されたと判断すると、ECU20は、(1)の時期に、ポート内燃料噴射量比率を上昇させる。このとき、ポート内燃料噴射量比率は、要求された機関負荷に応じた標準比率よりもさらに高い比率まで上昇される。そして、(1)の時期から機関負荷の増加が開始されることで上昇した過給圧が、(2)の時期に前記目標過給圧(図5の一点鎖線)にまで達したとき、ECU20は、要求された機関負荷に応じた標準比率にまでポート内燃料噴射量比率を低下させる。
このような制御により、図6(1)の時期に、ポート内燃料比率が標準比率より上昇されると、ポート内噴射弁16から噴射される燃料が、ポート内燃料噴射量比率を標準比率とした場合よりも増加する。その結果、排気ポート7内に流入する燃料が増加し、それに伴って、排気ポート7内で燃焼する燃料も増加することになる。
従って、本実施例によれば、内燃機関1にポート内噴射弁16と筒内噴射弁18とが設けられている場合であっても、内燃機関1の機関負荷を増加させるときであって、且つ、排気通路13内の温度が規定温度Tc以上である場合は、ターボチャージャ17のタービンホイール17dを回転させるエネルギーが増大される。そのため、図6に示すように、ポート内燃料噴射量比率を標準比率とした場合よりも、ターボチャージャ17による過給圧を、より速やかに上昇させることが出来る。即ち、ターボラグを抑制することが出来、以て、ドライバビリティを向上させることが出来る。
尚、ポート内燃料噴射量比率を標準比率より増加させるときは、総燃料噴射量の全てをポート内噴射弁16から噴射させるのが好ましい。もしくは、ポート内燃料噴射量比率を80%以上としてもよい。
また、上記制御によれば、図6の(2)の時期に、過給圧が目標過給圧に達すると、吸気弁8の開弁時期を標準時期まで遅角させると共に、ポート内燃料噴射量比率を標準比率にまで低下させる。そのため、実施例1と同様、燃焼室5での燃焼に寄与しない燃料の増加を抑制することが出来、以て、燃費悪化を抑制することが出来る。
実施例1に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図。 内燃機関の機関負荷および機関回転数と吸気弁の開弁時期との関係を示すマップ。 排気通路内の温度が規定温度以上であるときの、アクセル開度および吸気弁の開弁時期、ターボチャージャによる過給圧の関係を示すタイムチャート。 実施例2に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図。 内燃機関の機関負荷とポート内燃料噴射量比率との関係を示すマップ。 排気通路内の温度が規定温度以上であるときの、アクセル開度および吸気弁の開弁時期、ポート内燃料噴射量比率、ターボチャージャによる過給圧の関係を示すタイムチャート。
符号の説明
1・・・内燃機関
6・・・吸気ポート
7・・・排気ポート
8・・・吸気弁
9・・・排気弁
10・・吸気側可変動弁機構
12・・吸気通路
13・・排気通路
16・・ポート内噴射弁
17・・ターボチャージャ
17a・・コンプレッサハウジング
17b・・タービンハウジング
17c・・コンプレッサホイール
17d・・タービンホイール
18・・筒内噴射弁
20・・ECU
21・・アクセル開度センサ
22・・クランクポジションセンサ
23・・温度センサ
24・・圧力センサ

Claims (4)

  1. 排気によってタービンを回転させることで駆動されるターボチャージャを備えた内燃機関において、
    吸気管に設けられ、少なくとも排気行程中に該吸気管内に燃料を噴射する吸気管噴射弁と、
    吸気弁の開弁時期を変更する開弁時期変更手段と、
    前記内燃機関の運転状態に応じた前記吸気弁の開弁時期を算出する開弁時期算出手段と、
    前記内燃機関に対して機関負荷の増加が要求されたか否かを判断する負荷増加要求判断手段と、
    前記タービンより上流側の前記排気管内の温度を検出する温度検出手段と、
    を備え、
    前記負荷増加要求判断手段によって、前記内燃機関に対して機関負荷の増加が要求されたと判断されたときであって、且つ、前記温度検出手段によって検出された前記排気管内の温度が規定温度以上であるときは、前記開弁時期変更手段によって、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期よりも進角させ、それによって、排気行程における前記吸気弁と排気弁との両方が開弁している期間を、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期とした場合よりも長くすることを特徴とするターボチャージャを備えた内燃機関。
  2. 前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期よりも進角させているときは、前記吸気管噴射弁からの燃料噴射量を、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期とした場合よりも増量することを特徴とする請求項1記載のターボチャージャを備えた内燃機関。
  3. 前記内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、
    前記吸気管噴射弁からの燃料噴射量と前記筒内噴射弁からの燃料噴射量との和である総燃料噴射量に対する前記吸気管噴射弁からの燃料噴射量の比率を変更する燃料噴射量比率変更手段と、
    前記内燃機関の運転状態に応じた、総燃料噴射量に対する前記吸気管噴射弁からの燃料噴射量の比率を算出する燃料噴射量比率算出手段と、
    をさらに備え、
    前記負荷増加要求判断手段によって、前記内燃機関に対して機関負荷の増加が要求されたと判断されたときであって、且つ、前記温度検出手段によって検出された前記排気管内の温度が規定温度以上である場合は、前記開弁時期変更手段によって、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期よりも進角させると共に、前記燃料噴射量比率変更手段によって、総燃料噴射量に対する前記吸気管噴射弁からの燃料噴射量の比率を前記燃料噴射量比率算出手段によって算出される比率よりも高くすることを特徴とする請求項1記載のターボチャージャを備えた内燃機関。
  4. 前記ターボチャージャによる過給圧を検出する過給圧検出手段をさらに備え、
    前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期よりも進角させた後、前記過給圧検出手段によって検出される過給圧が目標過給圧以上となったときは、前記吸気弁の開弁時期を前記開弁時期算出手段によって算出される時期まで遅角させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のターボチャージャを備えた内燃機関。
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