JP2005224764A - マイクロリアクターを用いた反応方法及びマイクロリアクター - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロリアクターを用いて副生ガスが発生する液液反応を行っても、マイクロ流路における液体の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができる。
【解決手段】複数の液体L1,L2をそれぞれの液体供給路28を通して等価直径が1mm以下のマイクロ流路26に合流させてこれらの液体を薄片状の層流として流通させつつ、液体L1,L2同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせる薄片状流型のマイクロリアクター10を用いて、副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロリアクターの反応方法において、液体L1,L2とは反応しない気体Gをマイクロ流路26に供給して液体層LLの上側に気体層GLを形成し、液液反応により発生して液体層LLを浮上する副生ガスの気泡46を気体層GLに取り込んで気体Gと一緒にマイクロ流路26外に排出しながら液液反応を行わせる。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の液体L1,L2をそれぞれの液体供給路28を通して等価直径が1mm以下のマイクロ流路26に合流させてこれらの液体を薄片状の層流として流通させつつ、液体L1,L2同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせる薄片状流型のマイクロリアクター10を用いて、副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロリアクターの反応方法において、液体L1,L2とは反応しない気体Gをマイクロ流路26に供給して液体層LLの上側に気体層GLを形成し、液液反応により発生して液体層LLを浮上する副生ガスの気泡46を気体層GLに取り込んで気体Gと一緒にマイクロ流路26外に排出しながら液液反応を行わせる。
【選択図】 図2
Description
本発明はマイクロリアクターを用いた反応方法及びマイクロリアクターに係り、特に微細なマイクロ流路で副生ガスの発生を伴う液液反応を行うことが可能なマイクロリアクター、及びそれを用いた反応方法に関する。
複数の液体の液液反応の結果として副生ガスを発生する化学反応は多数知られている。例えば、磁気記録媒体を構成する磁性層に含有される金属微粒子の製造においては、金属微粒子を形成する液液反応で副生ガス(例えば水素ガス)の発生を伴う場合がある。
一方、特許文献1及び特許文献2に見られるように、反応生成物の生成物収率や純度を上げたり、危険性や爆発性の試薬を用いた反応を安全に実施したりするための反応装置として、流路幅が1mm以下の極めて微細なマイクロ流路を使用して複数の流体を反応させるマイクロリアクターが注目されている。このマイクロリアクターは、反応を行うマイクロ流路が上記の通りマイクロスケールのサイズであることに起因して、マイクロ流路を流れる流体は層流支配の流れとなり、これにより反応を行う液体同士は機械的な攪拌を行わなくてもマイクロ流路を層流状態となって流れながら分子の自発的挙動だけで拡散しながら反応を速やかに行うことができる。
特表2001−521913号公報
特表2001−521816号公報
しかしながら、マイクロリアクターでは副生ガスの発生を伴う液液反応を行えないという問題がある。その理由は、1モルの副生ガスが生成されたとすると、その副生ガスの体積は22.4Lの大きな体積になる為、微細なマイクロ流路を塞いでしまい均一な反応を行えないからである。即ち、副生ガスをマイクロ流路から効率的に除去できないと、発生した副生ガスの気泡がマイクロ流路に溜まって塊となるために、マイクロ流路の流れが気液混合相流、例えば図9に示すスラグ流が発生する。このスラグ流は気泡の塊Bと反応させるべき液体Lとがマイクロ流路26の流れ方向に交互に存在する。この結果、液体Lの連続処理の流れを妨げたり、乱したりすることで連続処理の流れが不安定になって反応場が不均一になると共に、反応の平衡が反応促進側に進みにくくなる。また、反応のための液温制御を行う場合、副生ガスを連続処理の流れの中で効率的に除去できないと、気体は熱伝導率が小さいので、反応温度を精度良く制御できなくなる。
非特許文献1(Wolfgang Ehrfeld他、「Microreactors 」、発行元:WILEY-VCH 、発行年月日:2000 年)の第8章(Gas/Liquid Microreactors) には、気液反応のマイクロリアクターとしてFalling-film ReactorやBubble-Column Reactor が開示されているが、このような装置は気液反応を行うための装置であり、液液反応で発生する副生ガスの除去に関しては何ら考慮されていない。従って、気液反応のマイクロリアクターを使用して副生ガスを伴う液液反応を適切に行うことはできない。
このような事情から、マイクロリアクターで副生ガスを発生する化学反応を実施した例は聞いたことがなく、このことはマイクロリアクターを利用できる化学反応の種類を大幅に減少させることとなる。このことからマイクロリアクターでも副生ガスを発生する化学反応を実施できるようにすることが、大きな課題になっている。
本発明は係る事情に鑑みてなされたもので、等価直径が例えば1mm以下のような微細なマイクロ流路内の液液反応によって発生する副生ガスをマイクロ流路から効率的に脱ガスすることができるので、マイクロリアクターを用いて副生ガスが発生する液液反応を行っても、マイクロ流路における液体の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができるマイクロリアクターを用いた反応方法及びマイクロリアクターを提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、複数の液体をそれぞれの液体供給路を通してマイクロ流路に合流させて、これらの液体を薄片状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせる薄片状流型のマイクロリアクターを用いて、副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロリアクターの反応方法において、前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給して液体層の上側に気体層を形成し、前記液液反応により発生して前記液体層を浮上する副生ガスを前記気体層に取り込んで前記気体と一緒に前記マイクロ流路外に排出しながら前記液液反応を行わせることを特徴とする。
マイクロリアクターの特徴として、マイクロ流路を流れる液体同士がその接触界面の法線方向へ拡散することで反応が進行するので、反応による副生ガスも反応の進行に伴って少しずつ発生する。従って、発生した副生ガスが集まってマイクロ流路を塞ぐような塊にならないうちに副生ガスを如何に速やかにマイクロ流路外に除去するかが重要になる。
本発明の請求項1によれば、マイクロ流路を流れる液体層の上側に液体とは反応しない気体層を形成するようにしたので、液液反応によって発生した副生ガスは液体層内を浮上して直ちに気体層に取り込まれる。気体層に取り込まれた副生ガスは気体層を流れる気体と一緒にマイクロ流路外に排出される。これにより、等価直径が例えば1mm以下のような微細なマイクロ流路を有するマイクロリアクターで副生ガスを発生する液液反応を行っても、マイクロ流路における液体の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができる。
本発明の請求項2は前記目的を達成するために、マイクロ流路に連通する複数の液体供給路を同心軸の多重筒構造にして、複数の液体を前記液体供給路を通して前記マイクロ流路に合流させることにより、これらの液体を同心軸状に積層させて該同心軸に直交する断面が円環状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせる円環状流型のマイクロリアクターを用いて、副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロリアクターの反応方法において、前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給して前記円環状の液体層の外側に円環状の気体層を形成し、前記液液反応によって発生して前記液体層を浮上する副生ガスを前記気体層に取り込んで前記気体と一緒に前記マイクロ流路外に排出しながら前記液液反応を行わせることを特徴とする。
本発明の請求項2は、環状型のマイクロリアクターを用い、液液反応によりマイクロ流路に副生ガスの発生を伴う反応を行う方法であり、マイクロ流路を流れる円環状の液体層の外側に液体とは反応しない環状の気体層を形成し、液液反応によって発生して液体層を浮上する副生ガスを気体層に取り込んで気体と一緒にマイクロ流路外に排出するようにした。これにより、等価直径が例えば1mm以下のような微細なマイクロ流路を有する環状型のマイクロリアクターで副生ガスが発生する液液反応を行っても、マイクロ流路における液体の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができる。
請求項3は請求項1又は2において、前記マイクロ流路の等価直径は1mm以下であることを特徴とする。
ここで等価直径とは流路断面を円形に換算した場合の直径を言い、以下同じである。
これは、マイクロ流路の等価直径が小さければ小さいほど副生ガスによりマイクロ流路の流れが不安定化し易く、それだけ本発明が有効だからであり、特に好ましいマイクロ流路の等価直径は500μm以下である。
請求項4は請求項1〜3の何れか1において、前記気体層を、前記複数の液体が合流する合流部位置から前記液液反応が終了する位置までの間に少なくとも形成することを特徴とする。
これは、マイクロ流路を流れる液体の流れの安定化のためには、液液反応の進行に伴って時々刻々発生する副生ガスを随時除去することが好ましいからである。
請求項5は請求項1〜4の何れか1において、前記液体を前記マイクロ流路に供給する供給圧力及び供給流量と、前記気体を前記マイクロ流路に供給する供給圧力及び供給流量とのうち、少なくとも気体の供給圧力及び供給流量を、前記マイクロ流路の流れが環状(Annular)流状態になるように制御することを特徴とする。
これにより、液体層の副生ガスを気体層に取り込み易くすることができる。ここで、環状(Annular)流状態とは、本来は環状の流れのことを言うが、本発明においては必ずしも環状ではなく、気体層と液体層とが各々別々に安定した流れを形成した状態を環状流状態と呼ぶことにする。以下同様である。
請求項6は請求項1〜5の何れか1において、前記気体層の厚みが前記液体層の厚みの80%以上となるように前記気体を前記マイクロ流路に供給することを特徴とする。
これは、気体層の厚みが液体層の厚みの60%や70%程度ではマイクロ流路における流れはスラグ(Slug) 流状態になり易い。しかし、気体や液体の種類や温度等にもよるが、概ね80%以上であれば環状(Annular)流状態が形成され易いためである。好ましくは気体層の厚みが液体層の厚みの90%以上であり、特に好ましくは100%以上である。
本発明の請求項7は前記目的を達成するために、複数の液体をそれぞれの液体供給路を通してマイクロ流路に合流させてこれらの液体を薄片状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせるマイクロリアクターにおいて、前記マイクロリアクターは、前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給する気体供給手段と、前記マイクロ流路に供給される気体を前記マイクロ流路の上側から導入する気体導入路と、前記供給した気体を前記マイクロ流路から排出する気体排出路と、前記マイクロ流路に供給する気体の供給圧力及び供給流量を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項7は請求項1の反応方法を実施するのに好適な装置構成を示したものである。
請求項7によれば、マイクロ流路における副生ガスの発生によりマイクロ流路の流れが不安定になっている場合でも、マイクロ流路を流れる液体とは反応しない気体をマイクロ流路を流れる液体の上側に供給し、その供給圧力を徐々に上げていくとマイクロ流路には液体層の上側に気液界面で分離された気体層が形成される。これにより、液液反応で発生した副生ガスは安定的に気体層に取り込まれてマイクロ流路外に排出される。この場合、気体や液体の種類や温度等にもよるが、概ね80%以上であれば環状(Annular)流状態が形成され易いので、この気体層の厚みを維持できるように気体の供給圧力や供給流量を維持するとよい。
請求項8は請求項7において、前記マイクロリアクターの装置本体を本体部材と蓋部材とで構成し、前記液体供給路から前記マイクロ流路の終端に至る液体流路及び前記気体が流れる気体流路の両方を前記本体部材に形成し、本体部材と蓋部材とを接合することを特徴とする。
請求項8はマイクロ流路の一部を気体を流す気体流路として兼用するように装置本体を構成した場合である。この場合は、マイクロリアクターの装置本体を製造する加工がし易いが、気体層の厚み分だけ液体層の厚みが小さくなるので、それを考慮してマイクロ流路の等価直径を設定することが好ましい。液体層の厚みが小さくなる分、液液反応によって製造される反応生成液の生産効率が下がるからである。
請求項9は請求項7において、前記マイクロリアクターの装置本体を本体部材と蓋部材とで構成し、前記液体供給路から前記マイクロ流路の終端に至る液体流路を前記本体部材に形成し、前記気体が流れる気体流路を前記蓋部材に形成し、本体部材と蓋部材とを接合することを特徴とする。
請求項9は液体流路とは別に気体を流す気体流路を別途形成するように装置本体を構成した場合である。この場合には、液体層の上の気体層は蓋部材に形成された気体流路を主として流れるので、液体層の厚みはマイクロ流路の等価直径に対応する厚みを確保することができるので、生産効率を上げ易いメリットがある。
しかし、蓋部材に形成される気体流路は、マイクロ流路とは一体空間として形成されるものであり、気体層と液体層の気液界面がマイクロ流路側に形成されたり、気液流路側に形成されることはある。従って、請求項9のように蓋部材に気体流路を形成する場合であっても、本発明の説明では、気体をマイクロ流路に供給するとして説明する。
本発明の請求項10は前記目的を達成するために、マイクロ流路に連通する複数の液体供給路を同心軸の多重円筒構造にして、複数の液体を前記液体供給路を通して前記マイクロ流路に合流させることにより、これらの液体を同心軸状に積層させて該同心軸に直交する断面が円環状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して副生ガスを伴う液液反応を行わせる円環状流型のマイクロリアクターにおいて、前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給する気体供給手段と、前記多重円構造の液体供給路の外側に形成され、前記マイクロ流路に供給される気体を円環状の流れとして導入する断面円環状の気体導入路と、前記供給した気体を該マイクロ流路から排出する気体排出路と、前記供給する気体の供給圧力及び供給流量を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項10は請求項2の反応方法を実施するのに好適な装置構成を示したものである。
請求項10によれば、マイクロ流路における副生ガスの発生によりマイクロ流路の流れが不安定になっている場合でも、マイクロ流路を流れる液体とは反応しない気体を、断面円環状の気体供給路からマイクロ流路を流れる液体の外側に供給し、その供給圧力を徐々に上げていくとマイクロ流路には円環状の液体層の外側に気液界面で分離された円環状の気体層が形成される。これにより、液液反応で発生した副生ガスは安定的に気体層に取り込まれてマイクロ流路外に排出される。この場合、気体層の厚みが液体層の厚みの80%以上で安定した気液界面が形成されるので、この気体層の厚みを維持できるように気体の供給圧力や供給流量を維持するとよい。
請求項11は請求項7〜9の何れか1において、前記マイクロ流路の内壁面には、疎水化処理又は親水化処理が施されていることを特徴とする。
マイクロ流路の内壁面を疎水化処理又は親水化処理すると、マイクロ流路の流れ方向に対して直交する断面における気体層と液体層の気液界面が安定化すると共に、気液界面の面積が大きくなるので液体層の副生ガスを気体層に取り込み易くなるためである。
請求項12は請求項7〜11の何れか1において、前記マイクロリアクターの装置本体を形成する材料は、金属、ガラス、セラミックス、プラスチック樹脂、シリコンの何れかであることを特徴とする。
請求項12に示す材料が微細なマイクロ流路を形成する微細加工に適しているからである。また、マイクロ流路の流れ状態を観察できるように、透明ガラスや透明プラスチック樹脂を使用するのが一層好ましい。
請求項13は請求項7〜12の何れか1において、前記マイクロ流路の等価直径は1mm以下であることを特徴とする。
これは、マイクロ流路の等価直径が小さければ小さいほど副生ガスによりマイクロ流路の流れが不安定化し易く、それだけ本発明が有効だからであり、特に好ましいマイクロ流路の等価直径は500μm以下である。
以上説明したように、本発明のマイクロリアクターを用いた反応方法及びマイクロリアクターによれば、等価直径が例えば1mm以下の微細なマイクロ流路内の液液反応によって発生する副生ガスをマイクロ流路から効率的に脱ガスすることができるので、液液反応に伴って副生ガスが発生する化学反応をマイクロリアクターで行っても、マイクロ流路における液体の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができる。
以下、添付図面に従って、本発明に係るマイクロリアクターを用いた反応方法及びマイクロリアクターの最良の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るマイクロリアクターの第1の実施の形態を概念的に示した斜視図であり、薄片状流型のマイクロリアクター10の場合である。図2(A)はマイクロリアクター本体(以下、装置本体12という)の上面図、図2(B)は図(A)のa−a線に沿った断面図である。
図1に示すように、薄片状流型のマイクロリアクター10は、主として、装置本体12と、液液反応を行う液体L1、L2を液体供給管14、14を介して装置本体12に供給する液体供給手段16、16と、液液反応を行う液体L1、L2とは反応しない気体Gを気体供給管18を介して装置本体12に供給する気体供給手段20とで構成される。尚、本実施の形態では2種類の液体L1、L2で副生ガスの発生を伴う液液反応を行う例で説明する。
図2に示すように、装置本体12は本体部材22と蓋部材24とで構成され、本体部材22には2種類の液体L1、L2の液液反応を行うマイクロ流路26と該マイクロ流路26に液体L1、L2を合流させる2本の液体供給路28、28とから成るY字型液体流路30が形成される。また、マイクロ流路26の終端位置には液液反応による反応生成液LMを排出させる液体排出口32が形成される。一方、蓋部材24には2本の液体供給路28、28に液体L1、L2を導入する2個の液体導入口34、34が形成され、2個の液体導入口34、34に上記した2本の液体供給管14、14がそれぞれ連結される。また、2本の液体供給路28、28がマイクロ流路26に合流する合流部38位置に対応した蓋部材24の位置には、マイクロ流路26の上側からマイクロ流路26に気体Gを導入する気体導入口40が形成され、この気体導入口40に上記した気体供給管18が連結される。また、液体排出口32の位置に対応する蓋部材24の位置には、マイクロ流路26に供給された気体を排出する気体排出口42が形成される。これにより、Y字型液体流路30を流れる2種類の液体L1、L2の合流部38位置に、気体導入口40から導入された気体Gは、マイクロ流路26を流れて気体排出口42から排出される。ここで使用する気体Gは、液体L1、L2と反応しない気体Gであれば空気でもよいが、汎用的に使用するためには、窒素ガス等の不活性ガスが好ましい。
マイクロ流路26は、等価直径が1mm(1000μm)以下、好ましくは500μm以下のマイクロチャンネル状の微細流路が好ましい。マイクロ流路26は、径方向断面の形状が四角形状のものが一般的であるが四角形状に限定するものではない。また、液体供給路28、28を2本で構成する場合には、1本の液体供給路28の等価直径はマイクロ流路26の半分になるように設計することが好ましい。例えば、径方向断面が四角形状のマイクロ流路26の幅を500μm、深さを200μmとした場合には、1本の液体供給路28の幅を250μm、深さを200μmとする。また、マイクロ流路26の長さL(図2参照)は、液液反応が終了するに足る長さに設定され、液液反応の種類によって異なる。
かかるマイクロオーダーの微細なY字型液体流路30を有する装置本体12を製作するには微細加工技術が使用され、本体部材22にY字型液体流路30や液体L1、L2や気体Gの導入口34、40、排出口32、42を微細加工技術で形成し、本体部材22の上面に蓋部材24を被せて本体部材22と蓋部材を接合することにより製作される。微細加工技術としては、例えば次のようなものがある。
(1) X線リソグラフィと電気メッキを組み合わせたLIGA技術
(2) EPON SU8を用いた高アスペクト比フォトリソグラフィ法
(3) 機械的マイクロ切削加工(ドリル径がマイクロオーダのドリルを高速回転するマイクロドリル加工等)
(4) Deep RIEによるシリコンの高アスペクト比加工法
(5) Hot Emboss加工法
(6) 光造形法
(7) レーザー加工法
(8) イオンビーム法
また、装置本体12を製作するのための材料としては、耐熱、耐圧及び耐溶剤性、加工容易性等の要求に応じて、金属、ガラス、セラミックス、プラスチック、シリコン、及びテフロン等を好適に使用できる。装置本体12の製作においては、Y字型液体流路30の製作は勿論重要であるが、該Y字型液体流路30に被せる蓋部材24を本体部材22に接合する接合技術も重要である。蓋部材24の接合方法は、高温加熱による材料の変質や変形によるY字型液体流路30の破壊を伴わず寸法精度を保った精密な方法が望ましく、製作材料との関係から固相接合(例えば、圧接接合や拡散接合等)や液相接合(例えば、溶接、共晶接合、はんだ付け、接着等)を選択することが好ましい。例えば、材料としてシリコンを使用する場合にシリコン同士を接合するシリコン直接接合や、ガラス同士を接合する融接、シリコンとガラスを接合する陽極接合、金属同士を接合する拡散接合等がある。セラミックスの接合については、金属のようにメカニカルなシール技術以外の接合技術が必要であり、アルミナに対してglass solderなる接合剤をスクリーン印刷で80μmに印刷し、圧力をかけずに440〜500°Cで処理する方法がある。また、研究段階ではあるが、新しい接合技術として、表面活性化接合、水素結合を用いた直接結合、HF(フッ化水素)水溶液を用いた接合等がある。
(1) X線リソグラフィと電気メッキを組み合わせたLIGA技術
(2) EPON SU8を用いた高アスペクト比フォトリソグラフィ法
(3) 機械的マイクロ切削加工(ドリル径がマイクロオーダのドリルを高速回転するマイクロドリル加工等)
(4) Deep RIEによるシリコンの高アスペクト比加工法
(5) Hot Emboss加工法
(6) 光造形法
(7) レーザー加工法
(8) イオンビーム法
また、装置本体12を製作するのための材料としては、耐熱、耐圧及び耐溶剤性、加工容易性等の要求に応じて、金属、ガラス、セラミックス、プラスチック、シリコン、及びテフロン等を好適に使用できる。装置本体12の製作においては、Y字型液体流路30の製作は勿論重要であるが、該Y字型液体流路30に被せる蓋部材24を本体部材22に接合する接合技術も重要である。蓋部材24の接合方法は、高温加熱による材料の変質や変形によるY字型液体流路30の破壊を伴わず寸法精度を保った精密な方法が望ましく、製作材料との関係から固相接合(例えば、圧接接合や拡散接合等)や液相接合(例えば、溶接、共晶接合、はんだ付け、接着等)を選択することが好ましい。例えば、材料としてシリコンを使用する場合にシリコン同士を接合するシリコン直接接合や、ガラス同士を接合する融接、シリコンとガラスを接合する陽極接合、金属同士を接合する拡散接合等がある。セラミックスの接合については、金属のようにメカニカルなシール技術以外の接合技術が必要であり、アルミナに対してglass solderなる接合剤をスクリーン印刷で80μmに印刷し、圧力をかけずに440〜500°Cで処理する方法がある。また、研究段階ではあるが、新しい接合技術として、表面活性化接合、水素結合を用いた直接結合、HF(フッ化水素)水溶液を用いた接合等がある。
本発明のマイクロリアクター10で使用する液体供給手段16及び気体供給手段20としては、液体L1、L2や気体Gの供給圧力制御を兼ね備えた連続流動方式型のシリンジポンプを好適に使用することができ、以下シリンジポンプ16、20の例で説明する。マイクロリアクターの場合、液体L1、L2や気体Gをマイクロ流路26に導入する流体制御技術が必要であり、特にマイクロオーダーの微細なマイクロ流路26での液体や気体の挙動は、マクロスケールとは異なる性質をもつため、マイクロスケールに適した流体制御方式を適用しなくてはならない。連続流動方式は、装置本体12の内部や装置本体12に至る流路内は全て流体で満たされ、外部に用意したシリンジポンプ16、20によって、流体全体を駆動する方式であり、マイクロ流路26に供給する液体L1、L2の供給圧力、供給流量及び気体Gの供給圧力及び供給流量を任意に制御することができる。また、図1のように、液体供給管14の液体供給口34に近い位置及び気体供給管18の気体導入口40に近い位置には、それぞれ圧力計44、44、44が設けられ、液体L1、L2の供給圧力及び気体Gの供給圧力がモニタリングされる。
第1の実施の形態では特に示さないが、マイクロリアクター10での液液反応の温度を制御する温度制御手段を設けることが好ましい。マイクロリアクター10において反応を行う際の温度制御方法には、古典的な方法として、温水、冷水をマイクロリアクター内に供給する方法がある。この他にも、従来から行われている温度制御方法には、金属抵抗線やPolysilicon などのヒータ構造をマイクロリアクターに作り込む方法などがあり、金属抵抗線やPolysilicon などのヒータ構造の場合には、加熱についてはこれを使用し、冷却については自然冷却でサーマルサイクルを行うことで温度を制御する。この場合の温度のセンシングについては、金属抵抗線の場合には同じ抵抗線をもう一つ作り込んでおき、その抵抗値の変化に基づいて温度検出を行い、Polysilicon の場合には、熱電対を用いて温度検出を行う方法が一般的に採用されている。また、近年においては、ペルチェ素子を用いた温度制御機能を装置本体12内に組み込むことで、反応の際の温度制御を精度良く行うことも試みられている。いずれにしても、温度制御そのものは、従来からの温度制御技術でもペルチェ素子に代表される新規な温度制御技術でも可能であり、用途や装置本体12の材料等に応じた加熱・冷却機構と温度センシング機構の選択、ならびに外部制御系の構成を組み合わせて最適な方法を選択することが重要である。
次に、上記の如く構成された薄片状流型のマイクロリアクター10を用いて副生ガスの発生を伴う液液反応を行う本発明の反応方法を説明する。
シリンジポンプ16、16から液体供給路28、28に供給された液体L1、L2は、合流部38で1本のマイクロ流路26に合流し、薄片状の層流として流通しつつ、液体L1、L2同士がその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行う。かかる液液反応によって副生ガスが発生し、発生した副生ガスの気泡はマイクロ流路26に溜まって塊となるために、マイクロ流路26には気液混相流状態のスラグ流が発生する。これにより、反応させるべき液体L1、L2の連続処理の流れが妨げられたり、乱されたりすることで連続処理の流れが不安定になって反応場が不均一になると共に、反応の平衡が反応促進側に進みにくくなる。また、反応のための液温制御を行う場合、副生ガスを連続処理の流れの中で効率的に除去できないと、気体は熱伝導率が小さいので、反応温度を精度良く制御できなくなる。
そこで、本発明の反応方法では、図3に示すように、液液反応を行う液体L1、L2とは反応しない気体Gをマイクロ流路26に供給して液体L1、L2からなる液体層LL(Liquid Layer)の上側に気体層GL(Gas Layer )を形成し、液液反応により発生して液体層LLを浮上する副生ガスを気体層GLに取り込んで気体Gと一緒にマイクロ流路26外に排出しながら液液反応を行わせるようにした。気体Gをマイクロ流路26に流す際に重要なことは、マイクロ流路26の液体L1、L2が気体Gの流れを塞いだり、気体Gと液体L1、L2とが混ざり合って気液混相流状態にならないようにすることである。このためには気体Gのシリンジポンプ20を制御してマイクロ流路26に供給する気体Gの供給圧力及び供給流量を最適化することである。即ち、液体供給路28からマイクロ流路26に合流する液体L1、L2の流れの上側に該液体L1、L2とは反応しない気体Gを供給し、気体Gの供給圧力を徐々に上げていくと、マイクロ流路26の流れがスラグ(Slug) 流状態から環状(Annular)流状態になり、図3のように液体層LLの上側に気液界面48で分離された気体層GLが形成される。この環状(Annular)流状態で気体Gの供給圧力や供給流量を維持する。この結果、液液反応により発生して液体層LLを浮上する副生ガスの気泡46は、マイクロ流路26に溜まることなく液体層LLを浮上して気体層GLに随時取り込まれ、気体層GLに取り込まれた副生ガスは気体排出口42から気体Gと一緒に排出される。これにより、副生ガスの発生を伴う液液反応をマイクロリアクター10で行ってもマイクロ流路26の流れが不安定になることがない。従って、反応の平衡が反応促進側に進み易くなると共に、反応温度を精度良く制御し易くなる。この場合、液液反応の種類によって副生ガスの発生量が異なり、マイクロ流路26の流れが環状(Annular)流状態になり易い場合となり難い場合とがあるので、液体L1、L2をマイクロ流路26に供給する圧力や流量と、気体Gをマイクロ流路26に供給する圧力や流量のうちの少なくとも気体の圧力や流量を、マイクロ流路26の流れが環状(Annular)流状態になるように制御することが必要である。環状(Annular)流状態は、気体や液体の種類や温度等にもよるが、図3のように、液体層LLの厚みH2に対して気体層GLの厚みH1が概ね80%以上において形成され易い。従って、液体供給管14を流れる液体L1、L2の圧力及び気体供給管18を流れる気体Gの圧力をそれぞれの圧力計44(図1参照)でモニタリングしながら、液体L1、L2及び気体Gのシリンジポンプ16、20からの供給流量を制御するとよい。
また、マイクロ流路26の内壁面26Aには、疎水性処理又は親水性処理を施すことが好ましい。マイクロ流路26の内壁面26Aを疎水化すると、マイクロ流路26の流れ方向に対して直交する断面における気体層GLと液体層LLの気液界面48の形状は、図4に示すように、上側の気体層GLが下側の液体層LLを抱き込む逆凹形状になる。また、マイクロ流路26の内壁面26Aを親水化すると、マイクロ流路26の流れ方向に対して直交する断面における気体層GLと液体層LLの気液界面48の形状は、図5に示すように、下側の液体層LLが上側の気体層GLを抱き込む凹形状に形成される。これにより、疎水化処理と親水化処理の何れの場合も、気液界面48が安定化すると共に、気液界面48の面積が直線状(図3の気液界面)の場合よりも大きくなるので液体層LLの副生ガスを気体層GLに取り込み易くなる。特に、マイクロリアクター10のマイクロ流路26は等価直径が1mm以下の微細な流路であるため、気液界面48の面積増加によるガス取り込み効果を向上させることができる。
このように本発明によれば、等価直径が1mm以下の微細なマイクロ流路26内の液液反応によって発生する副生ガスをマイクロ流路26から効率的に脱ガスすることができるので、液液反応に伴って副生ガスが発生する化学反応をマイクロリアクターで行っても、マイクロ流路26における液体L1、L2の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができる。
尚、上述した本発明の反応方法では、マイクロ流路26に予め液液反応を行う液体L1、L2を流しておいてから、マイクロ流路26に気体Gを流すことで説明したが、マイクロ流路26に気体Gを流しておいてから液体L1、L2を流してそれぞれの供給圧力や供給流量を制御して液体層LLの上側に気体層GLが形成されるようにしてもよい。更には、マイクロ流路26に液体L1、L2と気体Gを同時に流してそれぞれの供給圧力や供給流量を制御して液体層LLの上側に気体層Gが形成されるようにしてもよい。
また、図2における装置本体12では、マイクロ流路26に気体Gを流したときに、マイクロ流路の一部(上側)を気体Gが流れる気体流路として兼用するようにしたが、図6に示すように、Y字型液体流路30と気体流路50とを本体部材22と蓋部材24とに別々に形成してもよい。尚、図6(B)は気体流路50とY字型液体流路30の関係を概念的に示す断面図である。即ち、図6に示すように、Y字型液体流路30の液体が流れる液体流路スペースを本体部材22に形成し、気体が流れる気体流路50を蓋部材24に形成し、本体部材22に蓋部材24を接合することで装置本体12を製作する。また、気体流路50は、気体導入口40から合流部38位置までの気体供給路52と合流部38位置から気体排出口42までのガス取込み流路54とで構成される。図2の場合には、マイクロ流路26に液体層LLと気体層GLとの両方が形成されるので、気体層GLの厚み分だけ液体層LLの厚みが小さくなる。従って、それを考慮してマイクロ流路26の等価直径を設定することが好ましい。液体層LLの厚みが小さくなる分、液液反応によって製造される生成液LMの生産効率が下がるからである。これに対し、図6の場合には、液体層LLは主としてマイクロ流路26に形成され、液体層LLの上の形成される気体層GLは蓋部材24に形成された気体流路50を主として流れるので、液液反応を行う液体層LLの厚みはマイクロ流路26の等価直径に対応する厚みを確保することができ、生産効率を上げ易い。尚、当然のことであるが、気体流路50のうちのガス取込み流路54はマイクロ流路26と一体空間であるので、気体Gの供給圧力や供給流量によっては、気体層GLの一部がマイクロ流路26側に形成されたり、液体層LLの一部がガス取込み流路54に形成されたりすることはある。要は、図6の場合には、気体層GLのための気体流路50をマイクロ流路26とは別に形成することを趣旨とするものである。
次に、本発明のマイクロリアクターの第2の実施の形態である、円環状流型のマイクロリアクター60の場合について説明する。この場合も液液反応を行う液体を2種類の液体L1、L2を使用した場合で説明する。
図7に示されるように、円環状型のマイクロリアクター60は、全体として略円柱状に形成されており、装置本体の外殻部を構成する円管状の円管部材62を備えている。ここで、図中における直線Sは装置の軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を装置本体の軸方向として以下の説明を行う。この円管部材62の先端面には液体L1、L2が反応した後の反応生成液LMの吐出口64が開口し、また円管部材62の先端部には吐出口64の外周側に延出するようにリング状のフランジ部66が設けられる。このフランジ部66は反応生成液LMに対して次の処理を行う配管等に接続される。
円管部材62の基端部側には胴体部67よりも大径な大径部68を有しており、この大径部68内の空間が中心に円形の空間部を有する2枚の第1仕切板70及び第2仕切板72により軸方向に沿って略3等分されるように区画されており、これらの第1及び第2の仕切板70,72により区画された3個の空間は先端側から基端側へ向って順に、気体ヘッダ部74、第1の液体ヘッダ部76及び第2の液体ヘッダ部78とされる。
円管部材62の基端面は円板状の蓋板80により閉塞されており、この蓋板80の中心部には円形の嵌挿穴82が穿設されている。円管部材62内には、その基端部側から円管部材62内へ挿入されるように円柱状の整流部材84が同軸的に設けられており、整流部材84の基端部は蓋板80の嵌挿穴82に嵌挿支持されている。
円管部材62内には、円管部材62内の空間を軸方向に沿って区画する円筒状の第1隔壁部材86及び第2隔壁部材88が多重円筒状に設けられる。第1隔壁部材86はその基端面が第1仕切板70の開口部の周縁から円管部材62の軸方向に突出するように第1仕切板70に一体的に設けられる。同様に、第2隔壁部材88はその基端面が第2仕切板72の開口部の周縁から円管部材62の軸方向に突出するように第2仕切板70に一体的に設けられる。これらの第1及び第2の隔壁部材86、88は、円管部材62及び整流部材84とそれぞれ同軸的に配置されており、円管部材62と整流部材84との間の断面円環状の空間を同軸的に3分割するように区画している。そして、円管部材62の内周面と第1隔壁部材86の外周面との間に複数個(本実施の形態では4個)のスペーサ90が介装されると共に、第1隔壁部材86と第2隔壁部材88との間に複数個(本実施の形態では4個)のスペーサ92が介装される。更に、第2隔壁部材88の内周面と整流部材84の外周面との間にも複数個(本実施の形態では4個)のスペーサ94が介装される。これら複数個のスペーサ90、92、94はそれぞれ矩形プレート状に形成され、その表裏面部が円管部材62内における流通方向(矢印F方向)と平行になるように支持される。これらのスペーサ90、92、94は、2個の隔壁部材86、88及び整流部材84を円管部材62に対して連結固定し、3つの供給路96、98、100の径方向の開口幅W1、W2、W3を設定している。ここで、第1及び第2の隔壁部材86、88により区画された断面円環状の空間を、外側から順に気体供給路96、液体L1の第1の液体供給路98及び液体L2の第2の液体供給路100とされる。また、円管部材62の基端部側外周面には、気体ヘッダ部74に連通する嵌装穴が穿設されると共に、該嵌装穴に気体供給管102が接続される。また、円管部材62の基端面に設けられた蓋板80には、第1の液体ヘッダ部76及び第2の液体ヘッダ部78に連通する嵌挿穴が穿設され、これらの嵌挿穴に第1及び第2の液体供給配管104、106がそれぞれ接続される。そして、2本の液体供給管104、106には図1に示した液体L1、L2を供給するシリンジポンプ16、16がそれぞれ接続され、気体供給管102には図1に示した気体用のシリンジポンプ20が接続される。これにより、液体供給管104、106を通して第1及び第2の液体供給路98、100には液液反応を行う液体L1、L2が加圧状態で供給されると共に、気体供給管90を通して気体供給路96には液体L1、L2とは反応しない気体Gが加圧状態で供給される。
また、円管部材62内には、第1及び第2の隔壁部材86、88よりも先端側であって整流部材84の円錐部84Aよりも基端部側に気体供給路96、第1及び第2の液体供給路98、100に連通する断面円環状の空間が形成され、この断面円環状の空間は、液体L1、L2とが合流して副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロ流路108とされると共に、該マイクロ流路108は断面円環状で流れる液体L1、L2の外側に気体供給路96からの気体Gを円環状に流すための気体流路としても兼用される。
また、円管部材62の先端周面にはマイクロ流路108に供給された気体Gを排出するための気体排出管110が設けられる。
図7(B)に示されるように、気体供給路96、第1及び第2の液体供給路98、100の先端部には、それぞれマイクロ流路108内へ開口する気体供給口112及び第1及び第2の液体供給口114、116が形成される。これらの供給口112、114、116は、それぞれ軸心Sを中心とする円軌跡に沿って断面円環状に開口し、互いに同心円状となるように配設されている。ここで、開口幅W1、W2、W3(図7(A)参照)は、それぞれの供給口112、114、116の開口面積を規定し、この供給口112、114、116の開口面積と気体G及び液体L1、L2の供給量に応じて、供給口112、114、116を通してマイクロ流路108内へ導入される気体G及び液体L1、L2の初期流速が定まる。
円管部材62内におけるマイクロ流路108よりも先端側の空間は、マイクロ流路108内で液体L1、L2の反応が行われた反応生成液LMが吐出口64に向かって流れる出液路118とされる。ここで、反応生成液LMが液体L1、L2の液液反応により生成される場合には、マイクロ流路108内の出口部で液体L1、L2の液液反応が完了している必要がある。従って、マイクロ流路108の流通方向に沿った路長PL(図7(A)参照)は、液体L1、L2の液液反応が完了する長さに設定する必要がある。
第2の実施の形態の場合にも、マイクロリアクター10での液液反応の温度を制御する温度制御手段を設けることが好ましく、上記した第1の実施の形態で説明した温度制御手段を使用することができる。また、この円環状流型のマイクロリアクター60の装置本体に用いられる材料も、上記した薄片状流型のマイクロリアクター10の場合と同様である。
次に、上記の如く構成された円環状流型のマイクロリアクター60を用いて副生ガスを伴う液液反応を行う本発明の反応方法を説明する。
シリンジポンプ16,16から第1及び第2の液体供給路98、100に供給された液体L1、L2は、マイクロ流路108で合流して同心円状に積層された断面円環状の層流となって流通する。そして、マイクロ流路108内を流通する2つの液体L1、L2は、互いに隣接する層流間の接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行う。かかる液液反応によって発生した副生ガスの気泡はマイクロ流路108に溜まって塊となるために、マイクロ流路108にはスラグ流が発生する。これにより、反応させるべき液体L1、L2の連続処理の流れを妨げたり、乱したりすることで連続処理の流れが不安定になって反応場が不均一になると共に、反応の平衡が反応促進側に進みにくくなる。また、反応のための液温制御を行う場合、副生ガスを連続処理の流れの中で効率的に除去できないと、気体は熱伝導率が小さいので、反応温度を精度良く制御できなくなる。
そこで、本発明の反応方法では、液液反応を行う液体L1、L2とは反応しない気体Gをマイクロ流路108に供給して、図8に示すように、円環状の液体層LLの外側に円環状の気体層GLを形成し、液液反応によって発生して液体層LLを浮上する副生ガスの気泡46を気体層GLに取り込んで気体Gと一緒にマイクロ流路108外に排出しながら液液反応を行わせるようにした。ここで、気体Gをマイクロ流路108に流す際に重要なことは、第1の実施の形態で説明したと同様であり、気体Gと液体L1、L2とが混ざり合って気液混相流状態にならないようにすることである。即ち、液体供給路98、100からマイクロ流路108に合流して円環状の液体L1、L2の流れの外側に、円環状の気体供給路96から液体L1、L2とは反応しない気体Gを円環状に供給し、気体Gの供給圧力を徐々に上げていくと、マイクロ流路108の流れがスラグ(Slug) 流状態から環状(Annular)流状態になり、図8のように液体層LLの外側に気液界面120で分離された気体層GLが形成される。この環状(Annular)流状態で気体Gの供給圧力や供給流量を維持する。この結果、液液反応により発生して液体層LLを浮上する副生ガスの気泡46は、マイクロ流路108に溜まることなく液体層LLを浮上して気体層GLに随時取り込まれ、気体層GLに取り込まれた副生ガスは気体排出管110から気体Gと一緒に排出される。また、円環状流型のマイクロリアクター60で本発明の反応方法を行う場合にも、環状(Annular)流状態は、液体層LLの厚み(H1)に対して気体層GLの厚み(H2)が概ね80%以上の方が形成され易い。
これにより、本発明の第2の実施の形態の場合にも、等価直径が例えば1mm以下の微細なマイクロ流路108内の液液反応によって発生する副生ガスをマイクロ流路108から効率的に脱ガスすることができるので、液液反応に伴って副生ガスが発生する化学反応をマイクロリアクターで行っても、マイクロ流路108における液体L1、L2の流れを不安定化させることなく液液反応を行うことができる。
本発明の薄片状流型のマイクロリアクター10を用いて2つの液体L1、L2で副生ガスの発生を伴う液液反応を実施した実施例を以下に説明する。装置本体12は図6のように蓋部材24に気体流路50を形成し、本体部材22にY字型液体流路30を形成するタイプのものを使用した。
(マイクロリアクターの製作)
マイクロリアクター10の装置本体12は、透明ガラス板を機械加工により切削加工することで製作した。先ず、本体部材22を製作するためのガラスプレートを準備し、PMT社製のマシニングセンター(MC機)にダイヤモンド焼結型のマイクロドリルを用いて2本の液体供給路28と1本のマイクロ流路26とでなるY字型液体流路30を形成した。液体供給路28は幅250μm、深さ200μmとし、マイクロ流路26は幅500μm、深さ200μmとした。そして、それぞれの液体供給路28の端部にガラスプレートを貫通するかたちで1000μmの液体導入口34を開け、この2つの液体導入口34に外径950μm、内径250μmのテフロンチューブ(液体供給管14)をそれぞれ差し込み接着剤で固定した。液体導入口34に接続されていないテフロンチューブの一端は、液体用のシリンジポンプ16に接続した。また、マイクロ流路26の終端部にガラスプレートを貫通するかたちで1000μmの液体排出口32を開け、この液体排出口32に外径950μm、内径250μmのテフロンチューブをそれぞれ差し込み接着剤で固定した。
マイクロリアクター10の装置本体12は、透明ガラス板を機械加工により切削加工することで製作した。先ず、本体部材22を製作するためのガラスプレートを準備し、PMT社製のマシニングセンター(MC機)にダイヤモンド焼結型のマイクロドリルを用いて2本の液体供給路28と1本のマイクロ流路26とでなるY字型液体流路30を形成した。液体供給路28は幅250μm、深さ200μmとし、マイクロ流路26は幅500μm、深さ200μmとした。そして、それぞれの液体供給路28の端部にガラスプレートを貫通するかたちで1000μmの液体導入口34を開け、この2つの液体導入口34に外径950μm、内径250μmのテフロンチューブ(液体供給管14)をそれぞれ差し込み接着剤で固定した。液体導入口34に接続されていないテフロンチューブの一端は、液体用のシリンジポンプ16に接続した。また、マイクロ流路26の終端部にガラスプレートを貫通するかたちで1000μmの液体排出口32を開け、この液体排出口32に外径950μm、内径250μmのテフロンチューブをそれぞれ差し込み接着剤で固定した。
一方、蓋部材24を製作するためのガラスプレートには、本体部材22と同じ機械加工によって、気体供給路52とガス取込み流路54とでなる気体流路50を切削加工した。そして、本体部材22に蓋部材24を被せて接着剤により接合した。これにより、マイクロ流路26の上側にガス取込み流路54が一体空間として形成される。気体流路50の幅はマイクロ流路26と同じ500μmとし、深さは160μmとした。気体流路50の深さはマイクロ流路26の深さの80%となる。また気体供給路52の端部にガラスプレートを貫通するかたちで気体導入口40を形成し、この気体導入口40の径を1000μmとし、この気体導入口40に外径950μm、内径250μmのテフロンチューブを差し込み接着剤で固定した。気体導入口40に接続されていないテフロンチューブの一端は、気体用のシリンジポンプ20に接続した。また、気体流路50の終端位置には、ガラスプレートを貫通するかたちで1000μmの気体排出口42を開け、この気体排出口42に外径950μm、内径250μmのテフロンチューブをそれぞれ差し込み接着剤で固定した。これにより、本発明のマイクロリアクターを製作した。
そして、このマイクロリアクター10を使用して副生ガスの発生を伴う液液反応を以下の通り実施した。この場合、マイクロ流路26に液体L1、L2と気体Gを流して環状(Annular)流状態を形成するには、実験的に気体Gの供給圧力や供給流量の制御が必要であるが、条件設定は先ず反応させたい液体L1、L2が所定の長さの流路内で拡散による液液反応が終了する条件を設定し、次に気体Gを流して気液界面48が安定する条件の気体Gの供給圧力や供給流量を決める手順で行った。
副生ガスの発生を伴う液液反応としては、二酸化マンガンの粉末1gを水100mlに分散した二酸化マンガン水溶液L1と過酸化水素水L2を反応させて、副生ガスとして酸素ガスを発生させる反応実験を行った。液体L1、L2の流量としては、二酸化マンガン水溶液L1及び過酸化水素水L2ともに100μl/分に設定した。液体供給路28は幅や深さ、マイクロ流路26の幅や深さは上記の通りであり、マイクロ流路の長さを30cmとした。また気体流路50の幅や深さは上記の通りである。
そして、2つの液体L1、L2を液体供給路28からマイクロ流路26に合流させて液液反応を行わせ、液液反応により酸素ガスが発生する状況を観察した。その結果、液液反応の進行に伴って発生するガス容積が増加し、気液混相流状態が観察され、マイクロ流路26の流れが不均一になった。このような状況で、蓋部材24に設けた気体導入口40からマイクロ流路26を流れる液体L1,L2の上に空気を導入して、その圧力を徐々い上げていくと流れはスラグ(Slug) 流状態から環状(Annular)流状態になり、液体層LLの上側に気液界面48で分離した気体層GLが形成された。そして、液液反応で発生する酸素ガスは液体層LLを浮上して気体層GLに取り込まれ気体排出口42から空気Gと一緒に安定的に排出することができた。この環状(Annular)流状態で安定した時の圧力計44の圧力は、液体L1、L2が0.15kg/cm2 であり、空気Gが0.20kg/cm2 であった。
10…薄片状流型のマイクロリアクター、12…装置本体、14…液体供給管、16…液体供給手段、18…気体供給管、20…気体供給手段、22…本体部材、24…蓋部材、26…マイクロ流路、28…液体供給路、30…Y字型液体流路、32…液体排出口、34…液体導入口、38…合流部、40…気体導入口、42…気体排出口、44…圧力計、46…気泡、48…気液界面、50…気体流路、52…気体供給路、54…ガス取込み流路、60…円環状流型のマイクロリアクター、62…円管部材、64…吐出口、66…フランジ部、68…大径部、70…第1仕切板、72…第2仕切板、74…気体ヘッダ部、76…第1の液体ヘッダ部、78…第2の液体ヘッダ部、80…蓋板、82…嵌挿穴、84…整流部材、86…第1の隔壁部材、88…第2の隔壁部材、90、92、94…スペーサ、96…気体供給路、98…第1の液体供給路、100…第2の液体供給路、102…気体供給管、104…第1の液体供給管、106…第2の液体供給管、108…マイクロ流路、110…気体排出管、112…気体供給口、114…第1の液体供給口、116…第2の液体供給口、118…出液路
Claims (13)
- 複数の液体をそれぞれの液体供給路を通してマイクロ流路に合流させて、これらの液体を薄片状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせる薄片状流型のマイクロリアクターを用いて、副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロリアクターの反応方法において、
前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給して液体層の上側に気体層を形成し、前記液液反応により発生して前記液体層を浮上する副生ガスを前記気体層に取り込んで前記気体と一緒に前記マイクロ流路外に排出しながら前記液液反応を行わせることを特徴とするマイクロリアクターを用いた反応方法。 - マイクロ流路に連通する複数の液体供給路を同心軸の多重筒構造にして、複数の液体を前記液体供給路を通して前記マイクロ流路に合流させることにより、これらの液体を同心軸状に積層させて該同心軸に直交する断面が円環状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせる円環状流型のマイクロリアクターを用いて、副生ガスの発生を伴う液液反応を行うマイクロリアクターの反応方法において、
前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給して前記円環状の液体層の外側に円環状の気体層を形成し、前記液液反応によって発生して前記液体層を浮上する副生ガスを前記気体層に取り込んで前記気体と一緒に前記マイクロ流路外に排出しながら前記液液反応を行わせることを特徴とするマイクロリアクターを用いた反応方法。 - 前記マイクロ流路の等価直径は1mm以下であることを特徴とする請求項1又は2のマイクロリアクターを用いた反応方法。
- 前記気体層を、前記複数の液体が合流する合流部位置から前記液液反応が終了する位置までの間に少なくとも形成することを特徴とする請求項1〜3の何れか1のマイクロリアクターを用いた反応方法。
- 前記液体を前記マイクロ流路に供給する供給圧力及び供給流量と、前記気体を前記マイクロ流路に供給する供給圧力及び供給流量とのうち、少なくとも気体の供給圧力及び供給流量を、前記マイクロ流路の流れが環状(Annular)流状態になるように制御することを特徴とする請求項1〜4の何れか1のマイクロリアクターを用いた反応方法。
- 前記気体層の厚みが前記液体層の厚みの80%以上となるように前記気体を前記マイクロ流路に供給することを特徴とする請求項1〜5の何れか1のマイクロリアクターを用いた反応方法。
- 複数の液体をそれぞれの液体供給路を通してマイクロ流路に合流させてこれらの液体を薄片状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して液液反応を行わせるマイクロリアクターにおいて、
前記マイクロリアクターは、
前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給する気体供給手段と、
前記マイクロ流路に供給される気体を前記マイクロ流路の上側から導入する気体導入路と、
前記供給した気体を前記マイクロ流路から排出する気体排出路と、
前記マイクロ流路に供給する気体の供給圧力及び供給流量を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするマイクロリアクター。 - 前記マイクロリアクターの装置本体を本体部材と蓋部材とで構成し、前記液体供給路から前記マイクロ流路の終端に至る液体流路及び前記気体が流れる気体流路の両方を前記本体部材に形成し、本体部材と蓋部材とを接合することを特徴とする請求項7のマイクロリアクター。
- 前記マイクロリアクターの装置本体を本体部材と蓋部材とで構成し、前記液体供給路から前記マイクロ流路の終端に至る液体流路を前記本体部材に形成し、前記気体が流れる気体流路を前記蓋部材に形成し、本体部材と蓋部材とを接合することを特徴とする請求項7のマイクロリアクター。
- マイクロ流路に連通する複数の液体供給路を同心軸の多重円筒構造にして、複数の液体を前記液体供給路を通して前記マイクロ流路に合流させることにより、これらの液体を同心軸状に積層させて該同心軸に直交する断面が円環状の層流として流通させつつ、液体同士をその接触界面の法線方向へ拡散して副生ガスを伴う液液反応を行わせる円環状流型のマイクロリアクターにおいて、
前記液体とは反応しない気体を前記マイクロ流路に供給する気体供給手段と、
前記多重円構造の液体供給路の外側に形成され、前記マイクロ流路に供給される気体を円環状の流れとして導入する断面円環状の気体導入路と、
前記供給した気体を該マイクロ流路から排出する気体排出路と、
前記供給する気体の供給圧力及び供給流量を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするマイクロリアクター。 - 前記マイクロ流路の内壁面には、疎水性処理又は親水性処理が施されていることを特徴とする請求項7〜9の何れか1のマイクロリアクターを用いた反応方法。
- 前記マイクロリアクターの装置本体を形成する材料は、金属、ガラス、セラミックス、プラスチック樹脂、シリコンの何れかであることを特徴とする請求項7〜11の何れか1のマイクロリアクター。
- 前記マイクロ流路の等価直径は1mm以下であることを特徴とする請求項7〜12の何れか1のマイクロリアクター。
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