JP2005224412A - 身体洗浄乾燥装置 - Google Patents

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武彦 松波
Hironobu Yoshida
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Abstract

【課題】介護者の労力を低減するとともに、入浴者の快適性を向上し、さらに入浴者が多い場合でも効率よく且つ衛生的に入浴させることを可能にする身体洗浄乾燥装置を提供する。
【解決手段】入浴者の頭部を外部に露出させるための後窓部17が上面に形成された洗浄槽2と、洗浄槽2内に配設され入浴者が着席する座部33と、座部33を昇降させ入浴者の高さを調整する高さ調整機構24と、洗浄槽2内に向かって開口した温水吹出ユニット25と、外部の給湯器から供給された温水を貯える第一タンク26と、洗剤が投入された温水を貯える第二タンク27と第一タンク26及び第二タンク27のいずれか一方の温水を選択的に温水吹出ユニット25に向かって圧送するポンプと、洗浄槽2内に向かって開口した温風吹出口と、その温風吹出口に温風を供給する温風供給手段とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、身体洗浄乾燥装置に関し、特に、入浴者の身体に温水を高圧で吹付け身体を洗浄するとともに、洗浄後、温風により身体を乾燥させる身体洗浄乾燥装置に関するものである。
身体障害者等を入浴させるための補助装置として、鉛直方向に立設された支柱と、この支柱に取付られ上下動及び旋回運動するアームと、アームに吊設された専用座席とを備え、アームの動きを制御することにより、入浴者を浴槽内へ移動させるものが知られている。また、車椅子の座席に座らせたまま入浴できるように、例えば車椅子を、車輪を有する車輪部とこの車輪部に対して分離可能に取付けられた座部とから構成し、シリンダ等の動力によって座部のみを浴槽内に移動させるようにしたものも知られている(例えば特許文献1)。
特願2003−110751
しかし、上記の補助装置は、いずれも、浴槽に張られたお湯の中に、如何に簡単に且つ安定した状態で入浴させるかを目的として案出されたものであり、身体障害者の身体を石鹸等の洗剤で洗ったり、身体に付着した石鹸水を洗い流したりする場合には、依然として介護者の手間が必要であった。
また、介護施設等においては、多数の身体障害者を順に入浴させることが行われているが、この場合、浴槽に張られたお湯を、毎回または適度の間隔で入れ替えなければならず、湯張り作業に手間を有することから、効率よく入浴させることができなかった。また、浴槽に張られたお湯に菌が発生しないように、殺菌装置が必要となる場合もあった。さらに、お湯の入れ替えにより、浴室内における体感温度が低下し、入浴者の身体を冷やすことも懸念されていた。
また、入浴後は、身体に付いた湯水をタオル等で拭き取るという作業が必要になるが、座部に座わらせた状態では、背中や尻部を拭くことができないため、この作業における介護者の負担は極めて大きくなっていた。なお、乾燥室を構築し身体に付いた水分を蒸発させるようにすれば、介護者の負担は軽減されるが、これによれば設備が大掛かりになるとともに、浴室から乾燥室に移動させるまでの間に身体障害者の身体を冷やす恐れもあった。
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、介護者の労力を低減するとともに、入浴者の快適性を向上し、しかも入浴者が多い場合でも効率よく且つ衛生的に入浴させることを可能にする身体洗浄乾燥装置の提供を課題とするものである。
本発明にかかる身体洗浄乾燥装置は、「入浴者の頭部を外部に露出させるための窓部が上面に形成された洗浄槽と、該洗浄槽内に配設され前記入浴者が着席する座部と、該座部を昇降させ前記入浴者の高さを調整する高さ調整機構と、前記洗浄槽内に向かって開口した多数の温水吹出口と、外部の給湯器から供給された温水を貯える第一タンクと、洗剤が投入された温水を貯える第二タンクと、前記第一タンク及び前記第二タンクのいずれか一方の温水を選択的に前記温水吹出口に向かって圧送するポンプと、前記洗浄槽内に向かって開口した温風吹出口と、該温風吹出口に温風を供給する温風供給手段とを備える」ものである。
ここで、「洗浄槽」は入浴者(例えば身体障害者)の身体が収容可能な大きさの容器から構成されている。「座部」の構成は特に限定されるものではないが、肘掛や背凭れ等を設けるようにすれば、入浴者の身体を安定して支えることが可能になる。また「座部」において、通水可能な大きさの複数の貫通孔を設けるようにしてもよい。これによれば、温水吹出口から吹出された温水を、貫通孔を通して身体に吹き付けることが可能になる。しかも、座部の形状が皿状であっても貫通孔を通して排水することが可能になる。
「高さ調整機構」とは、座部に座った入浴者の首が、窓部の高さに位置するように(すなわち頭部のみが洗浄槽の外部に露出するように)座部の高さを調整するものである。なお、「高さ調整機構」の構成は特に限定されるものではないが、モータ等を用いた電動式の機構よりも、手動操作により座部を昇降させる手動式の機構、または、水圧シリンダ等を用いた水圧駆動式の機構を採用する方が、漏電を防止する点からも好ましい。
「温水吹出口」とは、洗浄槽の側壁等に配設され、座部に座っている入浴者に向かって温水を吹き付けるためのものである。なお、身体全体に温水を吹き付けることができるように、複数の温水吹出口を適切な間隔で配設したり、水圧等を利用してスイングさせたりすることが好ましい。
「第二タンク」に対して洗剤を投入する際、直接投入するようにしても良いが、洗剤投入用の洗剤槽を別途備え、この洗剤槽に貯えられる洗剤を、電磁開閉弁等を介在した供給ホースを通して投入させるようにしてもよい。これによれば、電磁開閉弁等の開弁時間を制御することにより、一定量の洗剤を第二タンクに投入することが可能になる。
また、温水を圧送するための「ポンプ」は、第一タンク及び第二タンクに対して夫々設けるようにしても良いが、第一タンク及び第二タンクの流出側を合流させ、共通のポンプで圧送するようにしてもよい。なお、この場合には合流点の上流側に切替弁を設けることにより、第一タンク及び第二タンクのいずれか一方の温水を選択的に圧送することが可能になる。
さらに、「温風発生手段」の構成は特に限定されるものではないが、例えば、コンプレッサやブロワ等の送風機と、送風空気を加熱する電気ヒータ等の加熱源とから構成することができる。また、温水吹出口と温風吹出口とを兼用するようにしてもよい。
本発明の身体洗浄乾燥装置によれば、入浴者が洗浄槽内に入り座部に腰掛けると、入浴者の頭部が、洗浄槽の上面に形成された窓部を貫通し、洗浄槽の外部に露出された状態となる。換言すれば、頭部を除く身体全体が洗浄槽内に収容された状態となる。なお、入浴者の首部の位置と窓部の高さとが一致しない場合には、高さ調整機構を用いて調整され、楽な姿勢で入浴させることを可能にする。
ポンプが作動し、第二タンクの温水が温水吹出口に圧送されると、洗浄槽の内部に向かって温水を吹出し、座部に座っている入浴者の身体に吹き付ける。特に、この温水には洗剤が含まれているため、入浴者の身体が洗剤を用いて効果的に洗浄される。また、ポンプの作動により、第一タンクの温水が温水吹出口から吹出された場合には、洗剤を含まない温水が入浴者の身体に吹き付けられる。これにより、身体に付着した洗剤を洗い流すことが可能になる。
一方、温風供給手段によって温風吹出口に温風が供給されると、洗浄槽の内部に向かって温風を吹出し、座部に座っている入浴者の身体に吹き付ける。これにより、身体に付着している水分を蒸発させ身体を乾燥させることが可能になる。ここで、「乾燥」には、水分を完全に除去する場合だけでなく、タオル等による仕上げ拭きが必要となる程度の半乾き状態も含まれる。
ところで、本発明の身体洗浄乾燥装置において、「前記座部に、温水が吹出される第二の温水吹出口を備える」構成とすることができる。
これによれば、ポンプを作動させると、入浴者が座っている座部から温水が直接吹出される。つまり、入浴者の周囲から温水が吹出されるだけでは、入浴者の背中や尻部に温水を吹き付けることが困難となるが、本発明のように、座部から直接吹出させることにより、入浴者の身体全体に温水を吹き付けることが可能になる。
また、本発明の身体洗浄乾燥装置において、「前記洗浄槽の前面に、前記入浴者が前記洗浄槽内に入るための入口開放部と、該入口開放部を閉鎖する閉鎖位置、及び前記入口開放部を開放する開放位置の間で上下方向に摺動可能に支持された前カバーとを備え、前記前カバーは、前記開放位置において前記洗浄槽の下方に収容される」構成とすることもできる。
ここで、「前カバー」は、例えば可撓性の板材または湾曲可能な板材から構成することができ、左右両端を溝状のガイド部材で支持することにより、上下方向に摺動させることが可能となる。
これによれば、前カバーを開放位置まで摺動させると、洗浄槽前面の入口開放部が開放され、入浴者を洗浄槽内に収容させることが可能になる。特に、開放状態では、前カバーは洗浄槽の下方に収容されることから、入口開放部を大きく開放することが可能になる。つまり、洗浄槽内への出入りが容易になり、身体障害者等を入浴させる場合であっても、比較的簡単に座部に座らせることが可能になる。また、前カバーの左右一端側を支点として他端側を開放させるドアタイプのものと比べると、開放状態でも閉鎖状態でも外観寸法が変化しないため、比較的狭い空間であっても、利便性を損なうことなく使用することができる。一方、前カバーを閉鎖位置まで摺動させると、入口開放部が閉鎖され、身体に吹きつけられた水飛沫が前面から飛散することを防止できる。
なお、この構成を採用した場合、「前記前カバーの上端部分によって、前記洗浄槽の上面における前半部分が構成され、前記窓部は、前記前カバーの上端と前記洗浄槽の上面における後半部分との間で分割形成されている」構成とすることが好ましい。
これによれば、窓部が二分割されており、その前側の部分が前カバーの上端に形成されているため、入口開放部が開放された状態、すなわち前カバーが開放位置となっている状態では、洗浄槽の上面には窓部の後半部分のみが残され、その前方は開放された形態となる。つまり、座部に座らせる際、窓部に対して入浴者の頭部を貫通させなくても、窓部の後半部分に対して前方から首部を当接させるようにすれば、頭部のみが洗浄槽から露出された状態となる。また、このように構成すれば、窓部の開口面積を入浴者の首に相当する大きさとすることが可能になり、洗浄槽内の保温性を高めることができる。
また、本発明の身体洗浄乾燥装置において、「前記温風吹出口から温風を吹出させ、前記洗浄槽内を予熱する予熱運転と、前記第二タンクに貯えられた洗剤入りの温水を前記温水吹出口から吹出させ、前記入浴者の身体を洗浄する洗浄運転と、前記第一タンクに貯えられた温水を前記温水吹出口から吹出させ、前記入浴者の身体に付着した洗剤を洗い流す濯ぎ運転と、前記温風吹出口から温風を吹出させ、前記入浴者の身体を乾燥させる乾燥運転と、前記第一タンクに貯えられた温水を前記温水吹出口から吹出させ、前記洗浄槽内を洗浄する槽内浄化運転とを順次実行する運転制御手段をさらに備える」構成とすることができる。
これによれば、運転制御手段によって、ポンプ及び温風供給手段等が制御され、少なくとも、予熱運転、洗浄運転、濯ぎ運転、乾燥運転、及び層内浄化運転が順次実行される。なお、予熱運転は入浴者が洗浄槽に入る前に実行され、層内浄化運転は入浴後に実行される。予熱運転では、温風の吹出しによって洗浄槽内が予熱され、入浴者の身体を暖めることが可能になる。また、サウナとして機能させることも可能になる。洗浄運転では、洗剤入りの温水の吹出しにより入浴者の身体を効果的に洗浄することが可能になる。濯ぎ運転では、温水の吹出しにより入浴者の身体に付着した洗剤を迅速に洗い流すことが可能になる。乾燥運転では、温風の吹出しにより、水分を蒸発させ入浴者の身体を乾燥させることが可能になる。また、槽内浄化運転では、温水の吹出しにより洗浄槽の壁面や座部が洗浄され、洗浄槽内を清潔な状態に維持することが可能になる。
このように、本発明の身体洗浄乾燥装置によれば、入浴者に対して、洗剤を含む温水を吹付けて洗浄を自動的に行うことから介護者の労力を大幅に低減することができる。また、暖かい洗浄槽内で全身洗浄が行われ、さらに乾燥も行われることから、入浴者の快適性を向上させ、入浴への楽しみを喚起させることができる。さらに、比較的短時間で身体を洗浄でき、しかも湯張り等の作業も不要となることから、多くの入浴者を連続的に効率よく入浴させることが可能になる。また、衛生的であり、殺菌装置等も不要になる。
以下、本発明の一実施形態である身体洗浄乾燥装置について、図1乃至図6に基づき説明する。図1は装置全体の構成を示す斜視図であり、図2は前カバーを開く途中の状態を示す斜視図であり、図3は内部構成を示す説明図であり、図4はシステム構成を示す説明図であり、図5は制御手段の構成を示すブロック図であり、図6は使用状態を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の身体洗浄乾燥装置1は、入浴者の身体に温水を高圧で吹き付けて洗浄するとともに、洗浄後、温風により身体を乾燥させるものである。主な構成として、入浴者を収容させることが可能な大きさの洗浄槽2と、内部に制御基板やシーケンス制御器、ポンプ、及び温風供給手段(後述する)等を収容する制御盤3と、洗浄槽2及び制御盤3を連結し、制御盤3から洗浄槽2に向かって温水を供給する通水管4と、同じく洗浄槽2及び制御盤3を連結し、洗浄槽2と制御盤3との間で温風を循環させる通風管5とを備えている。なお、洗浄槽2及び制御盤3は互いに分離されており、通水管4及び通風管5は、洗浄槽2に固定された接続金具6に対して容易に着脱できるように取付けられている。つまり、洗浄槽2を浴室に配置し、電気系統の機器が収容された制御盤3を浴室外(例えば洗面所)に配置する等、洗浄槽2と制御盤3とを分離して配設するとともに、通水管4及び通風管5の長さを、配設位置に応じた適切な長さに設定できるようになっている。
洗浄槽2は、上面から前面に亘って円弧状に湾曲した箱状の容器本体8と、容器本体8の前面に形成された出入り用の入口開放部9(図2参照)と、入口開放部9を閉鎖する前カバー10と、容器本体8の底面に取付けられた固定脚部11及びキャスター(図示しない)と、容器本体8の背面に取外し可能に装着されたメンテナンス扉(図示しない)とを備えている。なお、図2に示すように、入口開放部9の上側部分は、洗浄槽2の上面における前半部分にまで延出しており、入浴者に対して前方及び上方を開放させることを可能にしている。
前カバー10は、複数のプラスチック突板をプラスチックフィルムを介して接着し連設してなるシャッターであり、入口開放部9の左右周縁に形成されたガイド溝15に挟持されることにより、上下方向に摺動可能に支持されている。つまり、前カバー10は、上限位置まで摺動させると図1に示すように入口開放部9を閉鎖する閉鎖位置となり、下限位置まで摺動させると入口開放部9が開放された開放位置となる。特に、ガイド溝15は洗浄槽2の下方にまで延出されており、前カバー10を下方に向かって摺動(すなわち開放位置側へ摺動)させると、前カバー10は、洗浄槽2の下方に回り込み収納されるようになっている。なお、前カバー10の表面側及び裏面側には、複数の取っ手14が設けられている。
また、前カバー10の上端部分には、半円状に切欠かれた前窓部13が形成されている。一方、洗浄槽2の上面における後半部分16(容器本体8の一部)にも、半円状に切欠かれた後窓部17が形成されており、前カバー10が閉鎖位置になると、前窓部13と後窓部17とが合致し、真円状の窓部が形成されるようになっている。換言すれば、窓部は、前カバー10の上端と後半部分16の先端との間で分割形成されており、後窓部17の前方が開放された状態で、前方から後窓部17に首部を当接させることを可能にしている。なお、前窓部13及び後窓部17の内周面には防水性のクッション材21が夫々装着されており、入浴者の首部に対する衝撃を緩和するとともに、洗浄槽2内の気密性を高めている。
図2及び図3に示すように、洗浄槽2の内部には、入浴者を着席させるための座椅子23と、座椅子23を昇降させることにより入浴者の高さを調整する高さ調整機構24と、洗浄槽2内に向かって開口し温水を高圧で吹出す複数の温水吹出ユニット25と、外部に設けられた汎用の給湯器K(図4参照)から供給される温水を貯える第一タンク26と、洗剤(ボディーシャンプー)を貯える洗剤槽19と、洗剤槽19から投入される洗剤を給湯器Kから供給される温水で薄めて貯える第二タンク27とが配設されている。
詳細に説明すると、座椅子23は、断面L字形の座枠29と、これに支持された座部33及び背凭れ30と、座部33の左右端部から立設されさらに水平方向に折曲した肘当て31とから構成されている。なお、座部33、背凭れ30、及び肘当て31には、通水可能な大きさの複数の貫通孔が設けられており、温水吹出ユニット25等から吹出された温水を、貫通孔を通して身体に吹き付けることを可能にしている。また、座部33及び背凭れ30には、温水吹出ユニット25と連通する吹出口32も設けられており、座椅子23の表面から入浴者の身体(特に背中や尻部)に向かって温水を直接吹き付けることを可能にしている。ここで、吹出口32が本発明の第二の温水吹出口に相当する。
高さ調整機構24は、鉛直方向に配設され回転可能に支持された棒状のスクリュー34、座枠29の背面に固定されるとともにスクリュー34に螺合されスクリュー34の回転に伴って上下方向に摺動する摺動部35、摺動部35の摺動を案内するガイドレール(図示しない)、及び洗浄槽2の外部から手動操作によってスクリュー34を回転させる調整ハンドル18等から構成されている。これによれば、調整ハンドル18の操作によって座椅子23を昇降させることができるため、入浴者の首部が窓部の高さに一致するように、すなわち入浴者の頭部Hのみが洗浄槽2の外部に露出するように(図6参照)、高さを調整することが可能になる。
温水吹出ユニット25は、容器本体8の左右内壁面に取付けられており、温水が供給されると、温水をシャワー状に吹出す複数のノズルと、温水の吹出方向を水圧によって変動(スイング)させるスイング機構(図示しない)とを備えている。なお、温水吹出ユニット25の配設位置及び数量は特に限定されるものではないが、本例では、入浴者の肩付近に対応する背側吹出口36、入浴者の上半身に対応する上部吹出口37、入浴者の腰付近に対応する中央吹出口38、及び入浴者の脚付近に対応する下部吹出口39として、四対の温水吹出ユニット25が左右側壁に配設されている。なお、複数の温水吹出ユニット25を備える代わりに、噴出方向が互いに異なる複数の温水吹出口(ノズル)が形成された一対の温水吹出ユニットを備えるようにしてもよい。
第一タンク26及び第二タンク27は、座椅子23の下方の空間に配設されている。なお、本例では一つのタンクの内部を仕切ることにより二つの槽を形成するようにしているが、説明の便宜上、二つのタンクを有するものとして説明する。図4に示すように、第一タンク26には、貯えられた温水の水位(低,中,高の3段階)をフロートを用いて認識する第一水位センサ41と、貯えられた温水の温度を検出するサーミスタ等の温度センサ42と、貯えられた温水を必要に応じて加熱し昇温させる電気ヒータ43と、排水の際に開弁させる排水弁44とが設けられている。第一タンク26には、給湯電磁弁59を介在した給湯管58と、給水電磁弁61を介在した給水管60とが接続されており、給湯管58を通して給湯器Kから温水を供給すること、及び給水管60を通して水道水(加熱されていない水)を供給することを可能にしている。なお、本例では、給湯管58を、一般浴槽への湯張り管57から分岐させている。一方、第二タンク27には、第一タンク26から溢れた湯が供給させるようになっており、第一タンク26と同じように、第二水位センサ45、温度センサ46、電気ヒータ47、及び排水弁44が設けられている。また、第二タンク27には、洗剤槽19に貯えられた洗剤が浴剤投入電磁弁49を介在した投入ホース50を通して供給されるようになっている。特に、第二タンク27には、まず洗剤が投入され、その後、第一タンク26から溢れた温水が落とし込まれることから、スクリュー等の拡散機構を別途備えることなく、温水の落下エネルギーを利用して掻き混ぜることが可能である。なお、第一タンク26及び第二タンク27の容量は特に限定されるものではないが、本例では60リットルの容器が用いられている。
一方、制御盤3には、ポンプ55及び温風供給手段56が配設されている。ポンプ55は、第一タンク26及び第二タンク27に貯えられたいずれか一方の温水を、選択的に温水吹出ユニット25及び座椅子23に形成された吹出口32に向かって圧送するものである。つまり、夫々のタンク26,27の流出管62に介在された二つの温水切替電磁弁63のうち、一方を開弁させることにより一方のタンクの温水をポンプ55によって圧送することが可能になる。なお、夫々の温水吹出ユニット25及び吹出口32に繋がる分岐管64には、吹出切替電磁弁65が介在されており、吹出切替電磁弁65を制御することにより、一部の温水吹出ユニット25のみから温水を吹出させるようにしたり、温水の吹出位置を所定のパターンで切り替えたりすることが可能になる。
ところで、温風供給手段56は、電動機等の作動によって空気流を発生させる送風機67と、送風される空気を加熱するシーズヒータ68(例えば1200W)とから構成され、通風管5を介して洗浄槽2の背面上部に設けられた温風吹出口69(図3参照)に温風を供給するとともに、洗浄槽2の背面下部に設けられた吸込口70から洗浄槽2内の空気を吸引する。すなわち、温風供給手段56は、洗浄槽2内の空気を加熱しながら循環させることにより、洗浄槽2内の温度を昇温させるようにしている。
制御手段は、ハード構成として、演算及び制御を行う中央処理装置(CPU)や、ROM及びRAM等の記憶装置を備えている。また、図5に示すように、予め定められたプログラムに基づいて機能する補湯制御手段75、保温制御手段76、及び運転制御手段77を備えている。補湯制御手段75は、入浴する前の処理として、第一タンク26及び第二タンク27に給湯器Kから温水を供給させるとともに、第二タンク27に対して洗剤を所定量(例えば5cc)投入させるものであり、第一水位センサ41及び第二水位センサ45の出力を基に、電磁弁駆動回路80,81を制御し、浴剤投入電磁弁49及び給湯電磁弁59を所定時間開弁する。特に、後述のリモコン79における予約機能では、入浴者の人数が設定できるようになっているが、予約が設定されている場合、すなわち、他の入用者が入浴する予定の場合には、第一タンク26に温水が貯えられていても、第二水位センサ45によって第二タンク27の温水が少なくなったことが検出されると、給湯電磁弁59を開弁し、第一タンク26を介して第二タンク27へ温水を供給(洗剤も投入)させるようにしている。これによれば、次の入浴者のための湯張り時間、すなわち第一タンク26及び第二タンク27に温水を張るまでに要する時間を短縮することができ、複数の入浴者を連続的に入浴させることが可能になる。
保温制御手段76は、第一タンク26及び第二タンク27に貯えられている温水の温度を適温(例えば42〜43℃)に維持させるものであり、温度センサ42,46の出力を基に、ヒータ駆動回路82及び電磁弁駆動回路83を制御する。つまり、温水の温度が低い場合には、電気ヒータ43,47によって昇温させ、一方、給湯器Kから供給された温水の温度が高すぎる場合には、給水電磁弁61を開いて水道水を第一タンク26に供給する。
運転制御手段77は、プログラムに従って一連の運転を行わせるものであり、第一水位センサ41、第二水位センサ45、温度センサ42,46の出力、及びリモコン79によって設定された運転条件等を基に、ポンプ駆動回路84、電磁弁駆動回路85,86,88、及びヒータ駆動回路87を制御し、ポンプ55、温水切替電磁弁63、吹出切替電磁弁65、シーズヒータ68、及び送風機67を駆動する。なお、リモコン79には、夫々の運転における継続時間を設定する時間設定機能と、運転開始時刻、入浴人数、及び運転の内容とを設定する予約機能等を備え、タッチパネルを介して設定できるようになっている。
ところで、一連の運転とは、「予熱運転」、「洗浄運転」、「濯ぎ運転」、「乾燥運転」、及び「浄化運転」からなり、内蔵されたタイマ78を基に、これらの運転を順次実行するようにしている。「予熱運転」では、第一タンク26の温水を一定時間(例えば10秒間)吹出すとともに、温風供給手段56の作動によって温風を一定時間吹出し、洗浄槽2内を予熱する。「洗浄運転」では、第二タンク27の温水(洗剤入り)を一定時間吹出し、入浴者の身体を効果的に洗浄する。「濯ぎ運転」では、第一タンク26の温水を一定時間吹出し、入浴者の身体に付着した洗剤を迅速に洗い流す。「乾燥運転」では、温風供給手段56の作動によって温風を一定時間吹出し、入浴者の身体の水分を蒸発させる。また、「浄化運転」(本発明の槽内浄化運転に相当)では、入浴者の入浴後に、第一タンク26の温水を一定時間吹出し、洗浄槽2の壁面や座椅子23を洗浄する。なお、これらの一連の運転(1サイクル)は例えば10分から15分で行うことが可能である。
なお、本例では、リモコン79による運転条件の設定、及び運転制御手段77による運転状況を、音声によって案内する音声案内手段89を備えている。
このように、上記の身体洗浄乾燥装置1によれば、入浴者に対して、洗剤を含む温水を高圧で吹付けて洗浄を自動的に行うことから介護者の労力を大幅に低減することができる。また、コンパクトに構成されているため、一般家庭の浴室にも配置することができ、家族等の介護者の負担を軽減することができる。また、暖かい洗浄槽2内で洗浄が行われ、さらに乾燥も行われることから、入浴者の快適性を向上させ、入浴への楽しみを喚起させることができる。さらに、比較的短時間(例えば10分)で身体を洗浄でき、しかも湯張り等の作業も不要となることから、多くの入浴者を連続的に効率よく入浴させることも可能である。しかも、衛生的であり、省エネにもつながる(例えば使用湯量は、湯張りを行う場合の約1/3となる)。
また、上記の身体洗浄乾燥装置1によれば、入口開放部9を開放させると、前カバー10が洗浄槽2の下部に収容されることから、入口開放部9を大きく開放することが可能になり、座椅子23に入浴者を簡単に座らせることが可能になる。また、開放状態でも閉鎖状態でも外観寸法が変化しないため、比較的狭い空間であっても、利便性を損なうことなく使用することができる。
さらに、上記の身体洗浄乾燥装置1によれば、窓部が前窓部13と後窓部17とに分割されており、前窓部13が前カバー10の上端に形成されているため、座椅子23に座らせる際、入浴者の頭部を洗浄槽2の内部から外部に向かって挿通させなくても、後窓部17に対して前方から首部を当接させるようにすれば、頭部のみを洗浄槽2から露出させることができる。このため、窓部の開口面積を入浴者の首に相当する大きさとすることが可能になり、洗浄槽2内の保温性を高めることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の身体洗浄乾燥装置1では、座椅子23における座部33を座枠29に固定させるものを示したが、座部33を前後方向に摺動可能な状態で支持するようにしてもよい。これによれば、座部33の位置を、奥側の洗浄位置と手前側の着席位置との間で移動させることが可能になり、座部33への着席を一層容易にさせることができる。なお、この場合、座部33を電動力で移動させるように構成することも可能であり、これによれば、介護者の負担がさらに軽減される。
また、本実施形態の身体洗浄乾燥装置1では、前カバー10を手動操作で開閉させるものを示したが、電動力を利用して開閉させるようにしてもよい。これによれば、前カバー10の開閉操作が不要となり、利便性をさらに高めることができる。
本実施形態の身体洗浄乾燥装置1では、温風供給手段56を、送風機67とシーズヒータ68とから構成するものを示したが、送風機67の代わりにコンプレッサーを備え、圧縮された空気を洗浄槽2内に送り込むようにしてもよい。この場合、温水吹出ユニット25を用いて高圧の温風を吹出すようにすれば、身体に付着した水分を吹き飛ばすことが可能になり、一層迅速に乾燥させることが可能になる。
さらに、本実施形態の身体洗浄乾燥装置1では、一連の運転においてまず予熱運転を行うものを示したが、複数の入浴者を連続して入浴させる場合等、洗浄槽2内が既に温まっている場合には、予熱運転を省略するようにしてもよい。これによれば、使用する温水、及び温風供給手段56の消費電力を低減することができる。
なお、本実施形態の身体洗浄乾燥装置1では、身体障害者を入浴させる場合について示したが、健常者が利用できることは言うまでもない。
身体洗浄乾燥装置の構成を示す斜視図である。 身体洗浄乾燥装置における前カバーを開く途中の状態を示す斜視図である。 身体洗浄乾燥装置の内部構造を示す説明図である。 身体洗浄乾燥装置のシステム構成を模式的に示す説明図である。 身体洗浄乾燥装置における制御手段の構成を示すブロック図である。 使用状態を示す身体洗浄乾燥装置の斜視図である。
符号の説明
1 身体洗浄乾燥装置
2 洗浄槽
9 入口開放部
10 前カバー
13 前窓部(窓部)
16 後半部分
17 後窓部(窓部)
24 高さ調整機構
25 温水吹出ユニット(温水吹出口)
26 第一タンク
27 第二タンク
32 吹出口(第二の温水吹出口)
33 座部
36 背側吹出口(温水吹出口)
37 上部吹出口(温水吹出口)
38 中央吹出口(温水吹出口)
39 下部吹出口(温水吹出口)
55 ポンプ
56 温風供給手段
69 温風吹出口
77 運転制御手段
K 給湯器
H 頭部

Claims (5)

  1. 入浴者の頭部を外部に露出させるための窓部が上面に形成された洗浄槽と、
    該洗浄槽内に配設され前記入浴者が着席する座部と、
    該座部を昇降させ前記入浴者の高さを調整する高さ調整機構と、
    前記洗浄槽内に向かって開口した多数の温水吹出口と、
    外部の給湯器から供給された温水を貯える第一タンクと、
    洗剤が投入された温水を貯える第二タンクと、
    前記第一タンク及び前記第二タンクのいずれか一方の温水を選択的に前記温水吹出口に向かって圧送するポンプと、
    前記洗浄槽内に向かって開口した温風吹出口と、
    該温風吹出口に温風を供給する温風供給手段と
    を備えることを特徴とする身体洗浄乾燥装置。
  2. 前記座部に、温水が吹出される第二の温水吹出口を備えることを特徴とする請求項1に記載の身体洗浄乾燥装置。
  3. 前記洗浄槽の前面に、前記入浴者が前記洗浄槽内に入るための入口開放部と、該入口開放部を閉鎖する閉鎖位置、及び前記入口開放部を開放する開放位置の間で上下方向に摺動可能に支持された前カバーとを備え、
    前記前カバーは、前記開放位置において前記洗浄槽の下方に収容されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の身体洗浄乾燥装置。
  4. 前記前カバーの上端部分によって、前記洗浄槽の上面における前半部分が構成され、
    前記窓部は、前記前カバーの上端と前記洗浄槽の上面における後半部分との間で分割形成されていることを特徴とする請求項3に記載の身体洗浄乾燥装置。
  5. 前記温風吹出口から温風を吹出させ、前記洗浄槽内を予熱する予熱運転と、
    前記第二タンクに貯えられた洗剤入りの温水を前記温水吹出口から吹出させ、前記入浴者の身体を洗浄する洗浄運転と、
    前記第一タンクに貯えられた温水を前記温水吹出口から吹出させ、前記入浴者の身体に付着した洗剤を洗い流す濯ぎ運転と、
    前記温風吹出口から温風を吹出させ、前記入浴者の身体を乾燥させる乾燥運転と、
    前記第一タンクに貯えられた温水を前記温水吹出口から吹出させ、前記洗浄槽内を洗浄する槽内浄化運転と
    を順次実行する運転制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の身体洗浄乾燥装置。
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