JP2005220021A - N−アシル酸性アミノ酸結晶の製造方法 - Google Patents

N−アシル酸性アミノ酸結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】臭気の少ないN−アシル酸性アミノ酸を得る。
【解決手段】N−アシル酸性アミノ酸又はその塩、第3級アミン、水を含有する混合物を、pH1〜3において65℃以上の温度から冷却する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄剤などの製造のために有用な低臭気のN−アシル酸性アミノ酸およびその塩を操作性よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
N−アシル酸性アミノ酸のアミン塩又はアルカリ金属塩は優れた界面活性作用を有し、低刺激性であることから、皮膚に対する作用が温和な洗浄剤の製造のために有用である。
一般に、N−アシル酸性アミノ酸を製造する方法としては、酸性アミノ酸と脂肪酸ハライドとをアルカリ条件下にショッテンバウマン反応により縮合させた後、反応液中の未反応物、副反応物、反応溶媒等を除去するため、酸を用いてN−アシル酸性アミノ酸を析出もしくは油状分離することにより単離する方法が知られている。
例えば、特公昭46−8685号公報および特公昭57−47902号公報には、アセトン等の親水性有機溶媒と水との混合溶媒中で酸性アミノ酸と脂肪酸ハライドとをアルカリ存在下で縮合させた後、中和晶析あるいは加熱分層によりアシル酸性アミノ酸を分離する方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法では反応溶媒自身あるいは反応溶媒のアルドール縮合物のひとつであるジアセトンアルコールやメシチルオキシドなどの臭気物質を効果的に除去することができず、これらが製品中に残存する等のため、製品臭気が悪化してしまうという問題があった。
【0003】
特開平3−284685公報および特開平7−2747では、これら臭気物質および塩類を膜分離により精製する製造法が挙げられているが、高価な膜分離を使用する点で不利なこと、更には臭気の原因である親水性有機溶媒の除去困難な点から満足のいくものではなかった。
【0004】
一方、低臭気の製品を得る方法として、臭気閾値の高い3級ブタノールを反応溶媒として用いる方法が特開平11−140032公報および特開平11−180938公報に開示されているが、依然臭気が残存しており、さらに3級ブタノールを留去する工程を加えた場合でも、臭気原因となる3級ブタノールの製品中残存は避けられず、製品臭気の原因となり満足のいくものではなかった。
【0005】
臭気原因の一つである親水性有機溶媒を使用しない方法として、水溶媒のみでN−アシル酸性アミノ酸を製造する方法が特開平7−157795号公報及び特開平5−70418号公報に開示されているが、水のみを溶媒として用いた場合には、アシル化物の純度が最大でも90%強程度にとどまり、高純度なものは得られにくい。また、この反応系は反応液粘度が非常に高く、高濃度では攪拌が不充分となりさらなる純度低下を起こすため、攪拌可能な低い濃度で反応せざるを得ず、経済的に不利という問題があった。
また、高濃度で経済的に反応させる方法について、アシル化の進行と共に反応温度を上昇させる方法が記載されているが、この方法でも依然として反応粘度は高く、設備的に負荷がかかるうえ、均一な攪拌が不充分であればやはり純度低下を起こす場合があり、その場合は製品中の脂肪酸含量が高くなり臭気、低温安定性の点で問題があった。
【0006】
さらに、特公昭48−35058公報では第3級アミンまたは第4級アンモニウム塩存在下、水溶媒中でのアシル酸性アミノ酸の製造法が開示されているが、この方法でN−アシル酸性アミノ酸を取上げようとする場合、析出した結晶を含有した溶液の流動性が悪く攪拌が困難になってしまい、操作面で問題があった。更には、得られたアシル酸性アミノ酸を用いて調整したその塩についても、臭気が満足いくものではなくなってしまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低臭気のN−アシル酸性アミノ酸およびその塩を高効率的且つ簡便に得る方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、N−アシル酸性アミノ酸又はその塩、第3級アミン、水を含有する混合物を、一定以上の温度から冷却して晶析することにより、N−アシル酸性アミノ酸およびその塩の臭気を大幅に改善できることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、N−アシル酸性アミノ酸又はその塩、第3級アミン、水を含有する混合物を、pH1〜3において65℃以上の温度から冷却することによりN−アシル酸性アミノ酸の結晶を製造する方法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるN−アシル酸性アミノ酸又はその塩、第3級アミン、水を含有する混合物は、これらの成分を混合したものであれば特に限定されないが、一般的には、酸性アミノ酸と飽和又は不飽和の炭素数8〜22の脂肪酸ハライドとを第3級アミンと水との混合溶媒中で塩基の存在下に反応させることにより得ることができる。
酸性アミノ酸の種類は特に限定されず、α−アミノ酸又はβ−アミノ酸等の各種アミノ酸を用いることができ、光学的に純粋な形態のアミノ酸、光学異性体の任意の混合物、ラセミ体、又は純粋な形態のジアステレオマー若しくはそれらの任意な混合物などを用いることができる。具体的には、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、α−アミノアジピン酸、システイン酸、ホモシステイン酸等が挙げられるが、1種乃至は2種以上の中性アミノ酸の混合物を原料として用いてもよい。これらの内、酸性アミノ酸としてはグルタミン酸がより好ましい。
【0011】
脂肪酸ハライドとしては長鎖脂肪酸のハライドであり、より具体的には炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸ハライドである。該脂肪酸ハライドの炭素鎖は直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよく、1個又は2個以上の不飽和結合を含んでいてもよい。好ましくは1個又は2個程度の二重結合を含んでいてもよい直鎖状又は分枝鎖状の炭素鎖を有する脂肪酸ハライドが用いられる。2種以上の脂肪酸ハライドの混合物を原料として用いてもよい。より具体的には、脂肪酸ハライドとして、カプリル酸ハライド、ラウリン酸ハライド、ミリスチン酸ハライド、パルミチン酸ハライド、ステアリン酸ハライド、オレイン酸ハライド等の単一組成脂肪酸ハライド、及びヤシ油脂肪酸ハライド、牛脂脂肪酸ハライド等の混合脂肪酸ハライド等が挙げられる。
【0012】
本発明に用いる第3級アミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等の脂肪族第3級アミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン等の芳香族第3級アミンを挙げることができ、中でもモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましく、トリエタノールアミンがもっとも好ましい。反応溶媒中の第3級アミンの含有量は、特に限定されないが、例えば、アシル化反応前のアミノ酸溶解段階では、第3級アミン/水の混合溶媒中の第3級アミン濃度が5〜60wt%であることが好ましい。5wt%以下ではアシル化反応収率が低くなる場合があり、60wt%以上の濃度ではアシル化反応収率は良好であるものの、使用する溶媒の回収が実質的に困難である為、製品コストがアップしてしまう場合がある。
【0013】
反応に用いる塩基の種類は特に限定されないが、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムなどの金属水酸化物を用いることができる。反応中pHは9〜14に維持するのが良く、好ましくは10〜13の範囲である。pHが9を下回る場合、または14を超える場合共にアシル化率が低下して、結果として遊離脂肪酸含量が高くなり品質悪化の原因となる。
【0014】
酸性アミノ酸と脂肪酸ハライドの反応にあたり、反応系への反応種の導入方法は特に限定されないが、例えば、反応槽内に所定量の酸性アミノ酸、反応溶媒、及び反応に必要なすべての量の塩基を混合させておき、その混合物中に脂肪酸クロライドを添加する方法を挙げることができる。この場合、反応終了後の反応液のpHは10以上であることが望ましい。あるいは反応槽内に所定量の酸性アミノ酸、反応溶媒、及び塩基を混合し、pHを9〜14の範囲に調節しながら脂肪酸クロライドと残りの塩基を添加する方法などを挙げることができる。上記に例示した2つの方法において、反応温度は−10〜70℃、好ましくは0〜50℃の範囲である。
【0015】
反応液における酸性アミノ酸と脂肪酸ハライドの濃度は特に限定されず、酸性アミノ酸の種類、脂肪酸ハライドの種類、反応に使用する塩基の種類によっても異なるが、上記反応の終了時点で反応生成物であるN−アシル酸性アミノ酸の濃度が18重量%以上であることが望ましく、経済性などの観点から20wt%以上であることが好ましい。上記の反応により、酸性アミノ酸と脂肪酸ハライドとを高濃度で反応させることができ、N−アシル酸性アミノ酸を高収率かつ効率的に製造することができる。
【0016】
上記の反応終了後、反応液は、N−アシルアミノ酸またはその塩、第3級アミン、水を含有する混合物となっている。これを、酸により反応液のpHを1〜3の範囲に調整し、この反応液(混合物)を加温した後、冷却することにより、低臭気のN−アシル酸性アミノ酸の結晶を操作性よく製造することが可能になる。反応液を加温する温度としては、60℃を越えることが必要であり、好ましくは65℃以上、臭気をさらに減らすことができる点で75℃以上にすることがより好ましい。加温する温度が60℃以下では析出した結晶を含有するスラリーの流動性が悪くなり、製品の臭気が強くなる。また加温する温度の上限は特にないが、実質的には水の沸点の100℃付近となる。
【0017】
加温の時間は、目的の温度に達していれば特に限定されないが、通常は30分程度である。また、加温や冷却に際しては、攪拌下に行うことが好ましい。
なお、反応液を65℃または75℃以上に加温した後に、pHを1〜3の範囲に調製しても何ら差し支えない。
また、pHの調整に用いる酸の種類は特に限定されないが、例えば鉱酸類、好ましくは塩酸又は硫酸などを用いることができる。
【0018】
上述の工程で生成したN−アシル酸性アミノ酸の結晶を取上げる方法は特に限定されないが、遠心分離機、加圧および減圧濾過器等の既存の方法によって行うことができる。取上げた結晶は臭気成分および塩類を含む不純物が付着していることから続いて洗浄を行う。洗浄溶媒としては特に限定はされないが、有機溶媒を使用した場合は製品中からこれを完全に除去することは困難なため、水を用いることが好ましい。
【0019】
得られた結晶を乾燥し、アルカリ物質を添加して溶解することによりN−アシル酸性アミノ酸の塩として調製することができる。ここで使用されるアルカリ物質は界面活性剤として一般に使用されるものから適宜選ぶことができるが、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属およびその水酸化物、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属およびその水酸化物、アルミニウム、又は亜鉛などの金属を含むアルカリ物質およびその水酸化物、あるいはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等が挙げられる。
【0020】
本発明で得られるN−アシル酸性アミノ酸およびその塩の使用用途の代表例としては工業用洗浄剤および処理剤原料、家庭用(衣料・台所・住居)洗浄原料、香粧品等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
【0021】
本発明に於ける香粧品とは、薬事法に言う医薬部外品および化粧品の総称であり、具体的には、医薬部外品としては口中清涼剤、腋臭防止剤、てんか粉類、養毛剤、除毛剤、染毛剤、パーマネントウェーブ用剤、浴用剤、薬用化粧品、薬用歯磨き類などを列挙することができ、化粧品としては、化粧石鹸、洗顔料(クリーム・ペ一スト状、液・ジェル状、顆粒・粉末状、エアゾール使用など)、シャンプー、リンスなどの清浄用化粧品、染毛料、ヘアトリートメント剤(クリーム状、ミスト状、オイル状、ジェル状その他の形態の物および枝毛コート剤を含む)、ヘアセット剤(髪油、セットローション、カーラーローション、ポマード、チック、びんつけ油、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアリキッド、へアフォーム、ヘアジェル、ウォーターグリース)などの頭髪用化粧品、一般クリーム・乳液(クレンジングクリーム、コールドクリーム、バニシングクリーム、ハンドクリームなど)、ひげ剃り用クリーム(アフターシェービングクリーム、シェービングクリームなど)、化粧水(ハンドローション、一般化粧水など)・オーデコロン、ひげ剃り用ローション(アフターシェービングローション、シェービングローションなど)、化粧油、パックなどの基礎化粧晶、おしろい(クリームおしろい、固形おしろい、粉おしろい、タルカムパウダー、練りおしろい、ベビーパウダー、ボディパウダー、水おしろいなど)・パウダー、ファンデーション(クリーム状、液状、固形など)、ほお紅・まゆずみ、アイクリーム・アイシャドウマスカラなどのメークアップ化粧品、一般香水、練り香水、粉末香水などの香水類、日焼け・日焼け止めクリーム、日焼け・日焼け止めロ一ション、日焼け・日焼け止めオイルなどの日焼け・日焼け止め化粧品、爪クリーム・エナメル・エナメル除去液などの爪化粧品、アイライナー化粧品、口紅・リップクリームなどの口唇化粧品、歯磨きなどの口腔化粧品、バスソルト、バスオイルなどの浴用化粧品などを列挙することができる。中でも、本発明品は上記に言う清浄用化粧品、頭髪用化粧品、基礎化粧品に使われることが多く、別けても清浄用化粧品での使用に最適である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下で、本発明について実施例等を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら限定させるものではない。
【0023】
本発明の実施例等で用いる分析手段などは以下の通りである。
(イ)無機塩類の定量
硫酸イオンおよび塩素イオンはイオンクロマトグラフィーで測定した。イオンクロマトグラフィーの条件は、カラム Shodex社製IC SI-90 4E、ガードカラム Shodex社製SI-90G、サプレッサー式(Alltech社製 ERIS 1000HP)、カラムオーブン温度 40℃、溶離液 1.8mMNa2C03/1.7mMNaHCO3混合溶液、溶離液流量 1.0mL/minとした。実施例中、無機塩含有量はN−アシル酸性アミノ酸塩水溶液に対する重量%で示す。
【0024】
(ロ)N−アシル酸性アミノ酸のアシル化純度分析
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて、ODSカラム(150×60mm内径)を用い、メタノール/pH3.0リン酸水溶液=75/25(容量比)の溶離液を流量1.0mL/min、カラム温度40℃、波長210nmのUV検出器を用いて定量を行った。アシル化純度は以下の式により求めた。
【0025】
【数1】
Figure 2005220021
【0026】
(ハ)保存安定性試験
N−アシル酸性アミノ酸塩水溶液約30mLをネジ口式100mL硬質ガラス瓶(直径40mm×高さ120mm)に入れて密栓し、50℃、5週間加熱保存(使用機器:ヤマト化学株製 HUMIDIC CHAMBER IG-42H)を行った。
【0027】
(ニ)臭気官能評価
N−アシル酸性アミノ酸塩水溶液を上述の硬質ガラス瓶に入れて密栓後1日放置後、蓋を開けた直後の臭気を評価し、次いで密栓後保存安定性試験(50℃、5週間)を実施後に室温で一日放冷してから蓋を開けた直後の臭気を評価することにより行った。実施例中の評価結果については、臭気が殆ど感じられないものは○、臭気が若干感じられるものは△、臭気が強く感じられるものは×で示した。
【0028】
(ホ)流動性評価
酸性アミノ酸と脂肪酸ハライドとの反応後、反応液のpHを酸によりpH1〜3に調整し、所定の温度に加熱してから冷却し、N−アシル酸性アミノ酸結晶が析出した溶液の流動性を目視により評価した。実施例中の評価結果については、同溶液を上から観察し、液面に析出している結晶の流動性が充分認められるものは○、流動性が殆ど認められないものは×で示した。
【0029】
実施例1:N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩水溶液(サンプルA)の製造:
グルタミン酸ナトリウム677gをイオン交換水872g、48%NaOH水溶液293gに溶解し、90%トリエタノールアミン160gを加え、攪拌下液温を15℃に冷却した。次いで48%NaOH水溶液で同溶液をpH12に調製した。次に、48%NaOHを用いてpH12に調整しながらこの水溶液にヤシ油脂肪酸クロライド626gを約6時間で添加した。この時反応温度は12〜18℃に保った。酸クロライド添加後、約3時間同温度で攪拌した。得られた反応液2937g中のアシル化純度は96%であった。
この反応液220gにイオン交換水232gを加え、次いで60%硫酸52gを添加してpH2とし、攪拌下に81℃に加熱した。次に同液を攪拌下13℃まで冷却することによりN−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸の結晶を析出させた。
この結晶を含んだ溶液を卓上小型遠心分離機により分離・採取し、次いでイオン交換水3.4Lで結晶洗浄を行った。得られた結晶139g中の付着水分量は56%であった。この結晶にイオン交換水114gを加え69℃に加熱した後に同温度にて90%トリエタノールアミン31gで中和を行い、pH5.3に調整した。次いでイオン交換水で濃度30%に調整し、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩水溶液(サンプルA)を291g得た。
【0030】
実施例2:N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩水溶液(サンプルB)の製造:
グルタミン酸ナトリウム600gをイオン交換水770g、48%NaOH水溶液259gに溶解し、90%トリエタノールアミン142gを加え攪拌しながら15℃に冷却した。次いで48%NaOH水溶液で同溶液をpH12に調製した。次に48%NaOHを用いてpH12に調整しながらこの水溶液にヤシ油脂肪酸クロライド554gを約5時間で添加した。この時反応温度は12〜18℃を保った。酸クロライド添加後、約3時間同温度で攪拌した。得られた反応液2600g中のアシル化純度は95%であった。
この反応液480gにイオン交換水1007gを加え、次いで60%硫酸132gを添加してpH2とし、攪拌下に70℃に加熱した。次に同液を攪拌下13℃まで冷却することによりN−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸の結晶を析出させた。
この結晶を含んだ溶液を卓上小型遠心分離機により分離・採取し、次いでイオン交換水7.0Lで結晶洗浄を行った。得られた結晶209g中の付着水分量は67%であった。この結晶にイオン交換水74gを加え69℃に加熱した後に同温度にて90%トリエタノールアミン33gで中和を行い、pH5.3に調整した。次いでイオン交換水で濃度30%に調整し、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩水溶液(サンプルB)を308g得た。
【0031】
比較例1:N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩水溶液(サンプルC)の製造
グルタミン酸ナトリウム1168gをイオン交換水1503g、48%NaOH水溶液505gに溶解し、90%トリエタノールアミン276gを加え攪拌しながら15℃に冷却した。次いで48%NaOH水溶液で同溶液をpH12に調製した。次に48%NaOHを用いてpH12に調整しながらこの水溶液にヤシ油脂肪酸クロライド1080gを約5時間で添加した。この時反応温度は15〜20℃を保った。酸クロライド添加後、約3時間同温度で攪拌した。得られた反応液5064g中のアシル化純度は95%であった。
この反応液480gにイオン交換水504gを加え、次いで60%硫酸129gを添加してpH2とし、攪拌下に60℃に加熱した。次に同液を攪拌下13℃まで冷却することによりN−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸の結晶を析出させた。
この結晶を含んだ溶液を卓上小型遠心分離機により分離・採取し、次いでイオン交換水7.0Lで結晶洗浄を行った。得られた結晶406g中の付着水分量は66%であった。この結晶404gにイオン交換水142gを加え69℃に加熱した後、同温度にて90%トリエタノールアミン74gで中和を行い、pH5.3に調整した。次いでイオン交換水で濃度30%に調整し、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩水溶液(サンプルC)を622g得た。
【0032】
実施例1,2及び比較例1についての、流動性評価、無機塩類の定量、アシル化純度、保存試験前後の臭気官能試験結果を表1に示す。表1より、中和後の加熱温度が60℃では、析出した結晶含有液の流動性が悪いことがわかる。このため、次の結晶取上げ工程で同液を分離機へ送液する際に送液配管の詰まりや送液時間を長時間要する等の操作性悪化問題が生じることとなる。また、保存試験後の臭気が強く感じられることがわかる。
一方、加熱温度が70℃では、流動性が改善され、かつ、保存試験後の臭気も改善されていることがわかる。さらに、加熱温度が81℃の場合は、保存試験後の臭気がさらに改善されていることがわかる。
【0033】
【表1】
Figure 2005220021
【0034】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、洗浄剤などの製造のために有用な低臭気のN−アシル酸性アミノ酸およびその塩を操作性よく製造できる。

Claims (9)

  1. N−アシル酸性アミノ酸又はその塩、第3級アミン、水を含有する混合物を、pH1〜3において65℃以上の温度から冷却することによりN−アシル酸性アミノ酸の結晶を製造する方法。
  2. N−アシル酸性アミノ酸またはその塩、第3級アミン、水を含有する混合物が、酸性アミノ酸と飽和又は不飽和の炭素数8〜22の脂肪酸ハライドとを第3級アミンと水との混合溶媒中で塩基の存在下に反応させて得られる混合物である請求項1記載の方法。
  3. 第3級アミンがモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の方法。
  4. 第3級アミンがトリエタノールアミンである請求項1または2記載の方法。
  5. 酸性アミノ酸がグルタミン酸である請求項1ないし4記載の方法
  6. 75℃以上の温度から冷却することを特徴する請求項1ないし5記載の方法。
  7. 請求項1ないし6記載の方法により得られたN−アシル酸性アミノ酸の結晶を中和して得られるN−アシル酸性アミノ酸塩。
  8. 請求項7記載のN−アシル酸性アミノ酸塩を含有する香粧品。
  9. 請求項7記載のN−アシル酸性アミノ酸塩を含有する化粧料組成物。
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