JP2005219718A - 車両用吸音材 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形天井やリヤパーセルシェルフ等に好適な車両用吸音材であって、ソフト感を損なうことなく吸音性能を高める。
【解決手段】車体パネルに取り付けられ、適度な保形性を有する基材20と、基材20の表面側に積層一体化される表皮30とからなる成形天井(車両用吸音材)10であって、表皮30は、布製シート31の両面に起毛処理を施した両面起毛状シートを採用し、表面側起毛部32で良好な感触、見栄えを維持するとともに、裏面側起毛部33によりソフト感、クッション性を付与し、かつ基材20との接着性を高め、かつ良好な通気性を付与することにより、コストダウンを図り、しかも、物性、吸音性能を高める。
【選択図】 図3
【解決手段】車体パネルに取り付けられ、適度な保形性を有する基材20と、基材20の表面側に積層一体化される表皮30とからなる成形天井(車両用吸音材)10であって、表皮30は、布製シート31の両面に起毛処理を施した両面起毛状シートを採用し、表面側起毛部32で良好な感触、見栄えを維持するとともに、裏面側起毛部33によりソフト感、クッション性を付与し、かつ基材20との接着性を高め、かつ良好な通気性を付与することにより、コストダウンを図り、しかも、物性、吸音性能を高める。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両用成形天井、リヤパーセルシェルフ、リヤトレイ等に好適な車両用吸音材に係り、特に、ソフト感を損なうことなく吸音性を高めることができる車両用吸音材に関する。
通常、車両の室内には、各種車両用吸音材が設けられている。図6には、車両の天井パネルの室内面に装着される車両用成形天井が示されている。この種成形天井1は、保形性並びに車体パネルへの取付剛性を備えた基材2の表面に、表面風合い、表面感触等に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。尚、基材2の裏面には、製品表面にチリ等が付着することがないように、通気止め用のフィルム4が積層一体化されている。
そして、成形天井1における基材2及び表皮3の構成としては、基材2は、軽量で吸音性、断熱性等に優れた成形不織布、例えば、高融点ポリエステル繊維と、熱融着性ポリエステル繊維とを適宜配合比、例えば、50重量部/50重量部の割り合いで混入して、マット状に積層し、目付重量900〜1000g/m2 原反マットを熱成形により所要形状に成形して基材2が成形される。
また、表皮3としては、図7に示すように、表面に起毛処理を施した布製シート3aの裏面にポリウレタンフォーム3bを積層し、基材2との対向面に不織布3cを積層した3層構造の表皮3が従来から使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
従って、布製シート3aにより表面外観、手触り感が良く、ポリウレタンフォーム3bによりソフト感、クッション性が付与され、不織布3cにより基材2との接着性、耐磨耗性が維持されている。尚、基材2と表皮3との間には、接着媒体として、ホットメルトフィルム5が介装されている。
一方、図8に示すように、表皮3として不織布シート3dが使用される場合もある。上記不織布シート3dの面密度としては、約180g/m2 であり、面密度が約20g/m2 の樹脂を含侵させてバッキング処理を行なっている。
このように、従来の成形天井1においては、表皮3として、布製シート3a、ポリウレタンフォーム3b、不織布3cの3層構造体か、あるいは面密度の大きな不織布シート3dが使用されているが、例えば、3層構造の表皮3を使用した場合、材料費が嵩むとともに、不織布3c内の溶融樹脂がポリウレタンフォーム3bのセル内に入り込み、表皮3の通気性を損ない、成形天井1の吸音性能を低下させるという問題点が指摘されている。
また、表皮3として、不織布シート3dを使用した場合には、同様に不織布シート3d内に含侵されている樹脂が通気性を阻害し、積層構造の場合と同様、成形天井1の吸音性能を低下させるという同様の問題点が指摘されている。更に、不織布シート3dは、ソフト感に欠けるきらいがあった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、成形天井、リヤパーセルシェルフ、リヤトレイ等の車両用吸音材に係り、コストが廉価で、かつソフト感を損なうことなく吸音性能を高めることができる車両用吸音材を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は、車体パネルの室内側に取り付けられる基材と、この基材の表面に積層一体化される表皮とから構成され、上記表皮は、布製シートの両面に起毛処理を施した両面起毛状シートからなることを特徴とする。
ここで、車両用吸音材の用途としては、車体パネルのルーフ部室内側に取り付けられる成形天井、車室(ラゲージルーム)内に設けられているドアトリムの中接部材、リヤパーセルシェルフ、リヤトレイ、あるいはトランクルーム内に内装される内装パネル等に適用できる。
更に、基材としては、軽量で吸音性、断熱性に富む素材、好ましくは、熱成形が可能な素材を使用する。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)に代表されるポリエステル繊維をベースとした基本繊維と、バインダ性をもつ低融点ポリエステル繊維等のバインダ繊維とを50重量部/50重量部、あるいは基本繊維/バインダ繊維とを30〜70重量部/70〜30重量部のように、適宜配合比率を可変させた成形不織布を使用できる。
また、成形不織布以外には、ガラス繊維入りオレフィン系樹脂基材、ウレタン基材、TPO(サーモプラスチックオレフィン)樹脂基材、オレフィン系樹脂基材、木粉、またはポリエステル繊維を混入したオレフィン系複合樹脂基材、発泡剤を混入したオレフィン系発泡樹脂基材を使用できる。
次いで、表皮としては、トリコット等の布製シートの両面に起毛処理を施した起毛状シートを使用するが、この場合、片面に起毛処理を施した2枚の布製シート同士をそれぞれの起毛面が反対側面になるように布製シート同士を接着処理しても良く、また、1枚物の布製シートに起毛処理を施す際、表裏面側から起毛処理を施すようにしても良い。
この両面に起毛処理を施した布製シートの面密度としては、80〜320g/m2 、好ましくは160〜260g/m2 が良い。
そして、本願発明に係る車両用吸音材は、表皮として布製シートの両面に起毛処理を施した布製シートを使用しているため、裏面側の起毛部分が基材との間の接着性を高めることができるとともに、裏面側の起毛部分がクッション機能を果たし、良好なソフト感を付与することができる。
従って、従来の3層構造の表皮に比べ、ポリウレタンフォームや不織布を不要とできるため、コストが廉価で、かつ吸音性能を高めることができる一方、従来の不織布表皮に比べ、ソフト感、クッション性が増し、吸音性能に優れる。
以上説明した通り、本発明に係る車両用吸音材は、基材の表皮として布製シートの両面に起毛処理を施した両面起毛状シートを使用するという構成を採用したから、基材と対向する側の起毛部分により、良好なクッション性能が得られるとともに、布製シート自体は製品の通気性を損なうことがないため、基材の通気性を有効に作用させることができ、吸音性能に優れるという効果を有する。
以下、本発明に係る車両用吸音材の最良の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1乃至図5は本発明に係る車両用吸音材を成形天井に適用した実施例であり、図1は成形天井を室内側からみた正面図、図2は同成形天井の構成を示す断面図、図3は同成形天井の各種素材を示す説明図、図4は図3に示す成形天井における表皮の態様を示す説明図、図5は同成形天井の製造工程を示す概要図である。
図1において、成形天井10は、図示しない車両のルーフパネルの室内面を覆う外形状を備え、フロント側縁部にサンバイザを収納する収納凹部10aや、中央部にランプ取付孔10b、後席側の両側部、及び前席の助手席側のサイドにアシストグリップ収納凹部10cが設けられた緩やかな湾曲形状に成形されている。
そして、この成形天井10は、図2に示すように、保形性とルーフパネルへの取付剛性を備えた基材20の表面に、表面風合い、手触り感に優れた表皮30が積層一体化されている。
次いで、上記基材20及び表皮30の具体的な構成について、図3を基に説明する。基材20は、この実施例では、PETに代表される高融点ポリエステル繊維を基本繊維とし、低融点ポリエステル繊維をバインダ繊維(熱融着性繊維)として、基本繊維とバインダ繊維との配合比率を50重量部/50重量部に設定して面密度が900〜1000g/m2 となるようにマット状原反を作成し、このマット状原反を熱成形することにより、図2に示す所要形状に成形されている。尚、成形天井10の形状等により、基本繊維とバインダ繊維との配合割り合いは適宜可変させても良い。
また、基材20の表皮30対向面には、双方の接着性を考慮して、ウエブ状ホットメルト21が介装され、基材20の裏面側には、通気止めフィルム22が積層されている。
ところで、本発明に係る成形天井10は、コストが廉価で、かつ良好なソフト感、クッション性を付与でき、しかも優れた吸音性能を確保できるという有用性に富んでいる。そのための構成としては、図3に示すように、表皮30は、トリコット等の布製シート31の表裏面(両面)に起毛処理を施した両面起毛状シートを使用したことが構成上の特徴である。
図3において、表面側起毛部32、裏面側起毛部33と符号化する。尚、使用する布製シート31としては、起毛処理が可能な布材であれば、トリコットの他に、ジャージィ、モケット、ニット等から適宜選択されて良いが、コスト、性能面を考慮すれば、トリコットが好ましい。
そして、表皮30の面密度は、本実施例では、160g/m2 に設定されているが、80〜320g/m2 、好ましくは160〜260g/m2 の範囲で適宜調整できる。
従って、成形天井10は、表皮30として、布製シート31の両面にそれぞれ起毛部32,33として起毛処理を施した両面起毛状シートが使用されているため、特に裏面側起毛部33によりポリウレタンフォームを使用しなくても、良好なソフト感、クッション性を付与することができ、更に、裏面側起毛部33が基材20との間の良好な接着性を付与できる。
ところで、両面に起毛処理を施した両面起毛状シートを製作するには、図4(a)に示すように、片面側にのみ起毛処理を施した2枚の布製シート31a,31bを接着剤を介して接着固定して形成することもできる。また、図4(b)に示すように、布製シート31の表裏面側からそれぞれ起毛処理を施し、表面側起毛部32、裏面側起毛部33を形成するようにしても良い。
次いで、図5において、成形天井10の成形方法の概要について説明すると、基材20の原反として、高融点ポリエステル繊維からなる基本繊維と、低融点ポリエステル繊維からなるバインダ繊維とを50重量部ずつ配合して、ニードリング等によりマット状に積層した原反マットMの一面(表面側)に、両面に起毛処理を施した表皮30を重ね合わせ、熱風加熱炉で加熱処理を施すとともに、基材20の原反マットMの他面側(裏面側)に通気止めフィルム22を積層した状態でコールドプレス成形用金型内に投入し、コールドプレス成形用金型の型締めにより、所要形状に熱成形され、図2に示す形状の成形天井10を簡単に成形することができる。
そして、このように成形された成形天井10は、表皮30として両面起毛状シートを使用しているため、ソフト感、クッション性及び手触り感に優れるとともに、通気性が良好に維持できることから、吸音性能に優れるという有利さを備えており、しかも汎用設備で簡単に成形できるため、有用性においても優れている。
以上説明した実施例は、本発明に係る車両用吸音材を成形天井10に適用したものであるが、リヤパーセルシェルフ、ドアトリム用中接部材、リヤトレイ、トランクルーム内の内装トリム等の車両用吸音材全般に適用することができる。
また、実施例では、基材20、表皮30を同一の金型を使用し一体的にコールドプレス成形したが、基材20をプレス成形した後、表皮30を別途工程で貼付、あるいは基材20のプレス成形後、圧着加工を施すことにより、表皮30を一体化するようにしても良い。
10 成形天井(車両用吸音材)
20 基材
21 ウエブ状ホットメルト
22 通気止めフィルム
30 表皮
31(31a,31b) 布製シート
32 表面側起毛部
33 裏面側起毛部
20 基材
21 ウエブ状ホットメルト
22 通気止めフィルム
30 表皮
31(31a,31b) 布製シート
32 表面側起毛部
33 裏面側起毛部
Claims (3)
- 車体パネルの室内側に取り付けられる基材(20)と、この基材(20)の表面に積層一体化される表皮(30)とから構成され、上記表皮(30)は、布製シート(31)の両面に起毛処理を施した両面起毛状シートからなることを特徴とする車両用吸音材。
- 前記表皮(30)は、一面に起毛処理を施した布製シート(31a,31b)の起毛部(32,33)をそれぞれ反対面側に向けて双方の布製シート(31a,31b)同士を接着一体化してなることを特徴とする請求項1に記載の車両用吸音材。
- 前記表皮(30)は、単一の布製シート(31)の表裏面側にそれぞれ起毛処理を施してなることを特徴とする請求項1に記載の車両用吸音材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004032434A JP2005219718A (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | 車両用吸音材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004032434A JP2005219718A (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | 車両用吸音材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005219718A true JP2005219718A (ja) | 2005-08-18 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2004032434A Withdrawn JP2005219718A (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | 車両用吸音材 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005219718A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111591230A (zh) * | 2019-02-21 | 2020-08-28 | 现代自动车株式会社 | 配备有通风系统的车顶内衬 |
-
2004
- 2004-02-09 JP JP2004032434A patent/JP2005219718A/ja not_active Withdrawn
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