JP2005218003A - マルチチャンネル信号処理回路及びこれを含む音声再生装置 - Google Patents

マルチチャンネル信号処理回路及びこれを含む音声再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の構成を利用して音声信号の高出力化を図ることのできるマルチチャンネル信号処理回路を提供する。
【解決手段】 BTL化モードが設定されると、反転加算回路2に、左フロントスピーカLに対する音声信号のみが入力されるように第7及び第8スイッチS7,S8を切り換えるとともに、正極端子L+に左フロントスピーカLに対する音声信号が出力され、負極端子L−に反転加算回路2から出力される、左フロントスピーカLに対する音声信号の位相が反転した音声信号が出力されて左フロントスピーカLから左フロントスピーカLに対する音声信号が平衡信号で出力されるように第1及び第10スイッチS1,S10と第5、第6、及び第9スイッチS5,S6,S8と切り換える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マルチチャンネルの音声信号を処理するためのマルチチャンネル信号処理回路及びこれを含む音声再生装置に関するものである。
従来、マルチチャンネルの音声信号を処理するためのマルチチャンネル信号処理回路を有する、アンプやレシーバといった音声再生装置があり、これによって、一般家庭でも臨場感あふれる音場による音声体験が可能になってきている。このような音声再生装置では、たとえばリスナーの前方に3個(右、左、中央)のフロントスピーカ及び1個のサブウーファーを配置し、リスナーの両横後方に2個(右、左)のサラウンドスピーカを配置して、それらのスピーカに対して所定の音声信号を出力するといった、いわゆる5.1チャンネルのマルチチャンネル構成が普及している(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2000−217197号公報
最近では、リスナーの両横後方に配置される上記サラウンドスピーカをリスナーの両横に配置させ、さらにリスナーの両横後方に2個(右、左)のサラウンドバックスピーカを配置した、いわゆる7.1チャンネルのマルチチャンネル構成によって、臨場感をより一層高めたものが提案されている。
ところが、上記のような多数のスピーカを配置することは、それらの設置スペースの問題、及びユーザ(リスナー)の経済的な事情等により、一般家庭では実現しにくいものとなっている。そこで、少数のスピーカしか設置することができないユーザのために、ダウンミックス機能を採用し、このダウンミックス機能により小数のスピーカでもサラウンド効果を実現するようにした音声再生装置が提案されている。
ここで、ダウンミックス機能とは、一のスピーカから出力する音声信号に他のスピーカから出力する音声信号を加算して、その加算させた音声信号を一のスピーカから出力させる機能をいう。たとえばリスナーが前方2チャンネル用のフロントスピーカしか準備できない場合に、フロントスピーカに出力する音声信号に、サラウンドスピーカあるいはサラウンドバックスピーカに出力する音声信号を加算して、その加算された音声信号をフロントスピーカから出力させる。
上記音声信号の加算には、図10に示すように、反転増幅器を用いた加算回路20が用いられ、加算回路20の上流側と下流側においてダウンミックス機能を用いるか否かを切り換えるスイッチ等の切換回路21,22が設けられている。
一方、音声信号を高出力化するための方法として、正極及び負極からなる音声信号のうち一方の極の音声信号を位相反転させ、それらをスピーカの正極及び負極に接続して出力させる、いわゆるBTL(balanced transformer-less)回路が用いられる場合がある。音声信号のBTL化は、音声信号がバランス信号でスピーカに伝送されるため、アンバランス信号に比してノイズに強く、高品質化も可能になるといった利点がある。
したがって、従来のマルチチャンネルの音声再生装置においても可能な限り音声信号をBTL化することが望ましいが、アンバランス信号の音声信号をBTL化するには、たとえば反転増幅器を用いた位相反転回路を設け、正相の音声信号を分岐してこの位相反転回路で逆相の音声信号を生成する必要があり、この分、回路構成が増大かつ複雑になり、製造コストも増大するという不利があるので、音声信号数の多いマルチチャンネルの音声再生装置において音声信号のBTL化を図ることは容易でなかった。
その一方で、ダウンミックス機能を備えた音声再生装置においては、上述したようにBTL回路にも適用可能な反転増幅器を用いてダウンミックス用の加算回路が設けられている。そして、ダウンミックス機能は常に使用されるのではなく、ユーザによって選択されるものであるから、ダウンミックス機能を使用しない場合は、音声再生装置内において加算回路は実質的に機能しない回路となる。
そこで、本願発明者は、上記加算回路に用いた反転増幅器を利用することにより回路構成の増大化、複雑化を招くことなく音声信号のBTL化を施すことができるのではないかと考え、本願発明に至った。
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、従来の構成を利用して音声信号の高出力化を図ることのできるマルチチャンネル信号処理回路を提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明の第1の側面によって提供されるマルチチャンネル信号処理回路は、入力される信号の位相を反転して出力する位相反転素子を有し、この位相反転素子に入力される少なくとも2つの音声信号を加算し、その加算された音声信号の位相を反転して出力する加算手段と、前記複数の音声信号の前記加算手段への入力/非入力をそれぞれ切り換える複数の切換素子からなる第1の切換手段と、前記複数の音声信号のうち、第1の音声信号の、一方端子への入力と前記加算手段から出力される音声信号の、一方端子への入力とを切り換える第2の切換手段と、第1の音声出力モードが設定されると、前記第1の音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換え、第2の音声出力モードが設定されると、前記加算手段から出力される音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換える切換制御手段と、を備えたマルチチャンネル信号処理回路において、他方端子に前記加算手段から出力される音声信号を入力させるか否かを切り換える第3の切換手段を備え、前記切換制御手段は、第3の音声出力モードが設定されると、前記加算手段に前記第1の音声信号のみが入力されるように前記第1の切換手段を切り換えるとともに、前記一方端子に前記第1の音声信号が入力され、前記他方端子に前記加算手段から出力される前記第1の音声信号の位相が反転した音声信号が入力されて前記第1の音声信号が平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段と前記第3の切換手段とを切り換えることを特徴としている(請求項1)。
この発明によれば、たとえばユーザが第3の音声出力モードに設定すると、第1の切換手段が切り換えられることにより、加算手段に第1の音声信号のみが入力され、かつ一方端子(たとえば左フロントスピーカ用プラス端子)に第1の音声信号が入力され、他方端子(たとえば左フロントスピーカ用マイナス端子)に加算手段から出力される第1の音声信号の位相が反転した音声信号が入力される。そして、第2の切換手段及び第3の切換手段が切り換えられることにより、第1の音声信号が平衡信号で出力される。そのため、第1の音声信号の伝送は、いわゆるBTL化されるため高レベルで出力されるとともに平衡化されることになり、音声信号の高品質化が図られる。なお、たとえば一方端子が左フロントスピーカ用プラス端子であり、他方端子が左サラウンドバックスピーカ用プラス端子であってもよい。
本願発明の第2の側面によって提供される音声再生装置は、第1の側面によって提供されるマルチチャンネル信号処理回路を含むことを特徴としている(請求項2)。ここで、前記複数の音声信号は、音声再生装置に外部入力される音声信号と音声再生装置の内部で生成された音声信号とを含むとよい(請求項3)。
本願発明の第3の側面によって提供されるマルチチャンネル信号処理回路は、入力される信号の位相を反転して出力する位相反転素子を有し、この位相反転素子に入力される少なくとも2つの音声信号を加算し、その加算された音声信号の位相を反転して出力する第1の加算手段と、前記複数の音声信号の前記第1の加算手段への入力/非入力をそれぞれ切り換える複数の切換素子からなる第1の切換手段と、前記複数の音声信号のうち、第1の音声信号の、一方端子への入力と前記第1の加算手段から出力される音声信号の、前記一方端子への入力とを切り換える第2の切換手段と、第1の音声出力モードが設定されると、前記第1の音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換え、第2の音声出力モードが設定されると、前記第1の加算手段から出力される音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換える切換制御手段と、を備えたマルチチャンネル信号処理回路において、入力される信号の位相を反転して出力する位相反転素子を有し、この位相反転素子に入力される少なくとも2つの音声信号を加算し、その加算された音声信号の位相を反転して出力する第2の加算手段と、前記第1の加算手段に入力される複数の音声信号と同一の音声信号の前記第2の加算手段への入力/非入力をそれぞれ切り換える複数の切換素子からなる第3の切換手段と、前記第2の加算手段から出力される音声信号の位相を反転させる位相反転手段と、他方端子に前記位相反転手段から出力される音声信号を入力させるか否かを切り換える第4の切換手段と、を備え、前記切換制御手段は、第3の音声出力モードが設定されると、前記第1,第2の加算手段に前記複数の音声信号がそれぞれ入力されるように前記第1,第3の切換手段を切り換えるとともに、前記一方端子に前記第1の加算手段から出力される音声信号が入力され、前記他方端子に前記位相反転手段から出力される音声信号が入力されて前記複数の音声信号を加算した音声信号が平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段と前記第4の切換手段とを切り換えることを特徴としている(請求項4)。
この発明によれば、たとえばユーザが第3の音声出力モードに設定すると、第1,第3の切換手段が切り換えられることにより、第1,第2の加算手段に複数の種類の音声信号がそれぞれ入力される。また、一方端子(たとえば左フロントスピーカ用プラス端子)に第1の加算手段から出力される音声信号が出力され、他方端子(たとえば左フロントスピーカ用マイナス端子)に位相反転手段から出力される音声信号が出力される。そして、第2の切換手段と第4の切換手段とが切り換えられることにより、複数の音声信号を加算した音声信号が平衡信号で出力される。そのため、複数の音声信号が加算された音声信号の伝送は、いわゆるBTL化されるため高レベルで出力されるとともに平衡化されることになり、音声信号の高品質化が図られる。なお、たとえば一方端子が左フロントスピーカ用プラス端子であり、他方端子が左サラウンドバックスピーカ用プラス端子であってもよい。
本願発明の第4の側面によって提供される音声再生装置は、入力される複数のディジタル音声信号に対してそれぞれ所定の信号処理を行って出力するディジタル信号処理手段と、前記ディジタル信号処理手段から出力される複数のディジタル音声信号をそれぞれアナログ音声信号に変換する複数の信号変換手段と、前記複数の信号変換手段から出力される複数のアナログ音声信号をそれぞれ対応する音声出力手段の一方端子に入力するか否かを切り換える第1の切換手段と、を備えたマルチチャンネル信号処理回路であって、前記ディジタル信号処理手段内に設けられ、少なくとも1のディジタル音声信号の位相を反転する位相反転手段と、前記ディジタル信号処理手段内に設けられ、前記1のディジタル音声信号と異なる他のディジタル音声信号に対応する前記信号変換手段に対して出力される音声信号を当該他のディジタル音声信号と前記位相反転手段から出力されるディジタル音声信号との間で切り換える第2の切換手段と、第1の音声出力モードが設定されると、前記複数の音声出力手段から各音声出力手段に対応する音声信号がそれぞれ不平衡信号で出力され、第2の音声出力モードが設定されると、前記1のディジタル音声信号をアナログ信号に変換した音声信号が平衡信号で出力されるように前記第1,第2の切換手段を切り換える切換制御手段と、を備えたことを特徴としている(請求項5)。
好ましい実施の形態によれば、前記1のディジタル音声信号に対応する音声出力手段の他方端子に前記他のディジタル音声信号に対応する前記信号変換手段からの音声出力を入力させるか、当該他方端子を接地するかを切り換える第3の切換手段をさらに備え、前記切換制御手段は、前記第2の音声出力モードが設定されると、前記1のディジタル音声信号に対応する音声出力手段から当該ディジタル音声信号をアナログ信号に変換した音声信号が平衡信号で出力されるように前記第1、第2及び第3の切換手段を切り換えるとよい(請求項6)。
本願発明の第5の側面によって提供される音声再生装置は、第3又は第4の側面によって提供されるマルチチャンネル信号処理回路を含むことを特徴としている(請求項7)。
本願発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の実施例1にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。このマルチチャンネル信号処理回路は、いわゆるホームシアター等に用いられ、複数のスピーカからマルチチャンネルで音声信号を出力させることのできるアンプ、レシーバ等の音声再生装置に適用されるものである。
このマルチチャンネル信号処理回路が適用される音声再生装置10は、図2に示すように、たとえばリスナーの前方左右、中央に配置された3個のフロントスピーカL,R,C及び1個のサブウーファSW、リスナーの左右に配置された2個のサラウンドスピーカSL,SR、及びリスナーの左右後方に配置された2個のサラウンドバックスピーカSBL,SBRに対して、それぞれ所定の音声信号を出力する。
マルチチャンネル信号処理回路は、上記複数のスピーカのそれぞれに対して所定の音声信号を出力するために所定の信号処理を行うが、その一方でユーザの使用条件に応じて一のスピーカに出力するための音声信号を高レベルに出力する機能を有している(以下、音声信号を高レベルに出力することを「BTL(balanced transformer-less)化」という。)。また、マルチチャンネル信号処理回路は、ユーザの使用条件に応じて音声信号を平衡化して出力する機能を有している。
すなわち、マルチチャンネル信号処理回路は、ユーザによるスイッチ(後述)の切換操作に応じて、複数のスピーカのうちのいずれか特定されたスピーカに対して、当該スピーカに対応する音声信号をBTL化及び平衡化して出力する。以下、詳述する。
なお、図1に示す回路図は、本発明に係るマルチチャンネル信号処理装置の基本構成を示したものであり、全体回路(後述)は、図1に示す構成を含む構成とされている。したがって、図1に示す回路図の構成は、厳密にはマルチチャンネル信号処理回路の一部であるが、ここでは図1に示す回路をマルチチャンネル信号処理回路と称して説明する。
マルチチャンネル信号処理回路は、DSP(digital signal processor)回路1と、第1及び第2DAC(digital to analog converter)回路11,12と、反転加算回路2と、第1及び第2ボリューム回路V1,V2と、第1及び第2増幅回路A1,A2と、第1ないし第10スイッチS1〜S10とによって概略構成されている。
DSP回路1は、その上流側でディジタル化された音声信号に対して所定の演算処理を施すための回路であり、本実施形態では、ディジタル信号に対してフィルタリング処理及び遅延処理を施し、各スピーカに対する音声信号を生成する。図1では、左フロントスピーカLに対する音声信号及び左サラウンドバックスピーカSBLに対する音声信号が生成され、それらの音声信号は第1及び第2DAC回路11,12にそれぞれ出力される。なお、全体構成におけるDSP回路1は、右フロントスピーカR、中央フロントスピーカC、左サラウンドスピーカSL、右サラウンドスピーカSR、左サラウンドバックスピーカSBL、及び右サラウンドバックスピーカSBRのそれぞれに対する音声信号を生成している。
第1DAC回路11は、DSP回路1から出力される、左フロントスピーカLに対するディジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換するための回路である。左フロントスピーカLに対するディジタル信号としての音声信号は、第1DAC回路11によってアナログ信号に変換される。第1DAC回路11は、第1スイッチS1を介して第1ボリュームV1に接続されている。
第1スイッチS1は、第1DAC回路11から出力される音声信号が第1ボリュームV1に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第1スイッチS1がオンすると、第1DAC回路11から出力される音声信号は、第1ボリュームV1に供給され、第1スイッチS1がオフすると、第1DAC回路11から出力される音声信号は、第1ボリュームV1に対する供給が阻止される。
第1ボリューム回路V1は、第1DAC回路11から出力されるアナログ信号としての音声信号のレベルを調整するためのものである。ユーザによるつまみ操作によって第1ボリューム回路V1の抵抗値が可変されることにより、この第1ボリューム回路V1における音声信号のレベルが調整される。第1ボリューム回路V1は、第1増幅回路A1に接続されている。
第1増幅回路A1は、第1ボリューム回路V1から出力される音声信号を所定の増幅率で増幅するものである。第1増幅回路A1は、第2スイッチS2を介して左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に接続されている。左フロントスピーカ用プラス端子(L+)は、外部において左フロントスピーカLの正極側に接続される端子である。
第2スイッチS2は、第1増幅回路A1から出力される音声信号が左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第2スイッチS2がオンすると、第1増幅回路A1から出力される音声信号は、左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に供給され、第2スイッチS2がオフすると、第1増幅回路A1から出力される音声信号は、左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に対する供給が阻止される。
第1DAC回路11から出力される音声信号は、第1及び第2スイッチS1,S2がともにオンの場合に、これら第1ボリューム回路V1及び第1増幅回路A1を通過することにより、ユーザによって音声信号のレベルが調整された上で、さらに第1増幅回路A1によって増幅され、左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
一方、第2DAC回路12は、DSP回路1から出力される、左サラウンドバックスピーカSBLに対するディジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換するための回路である。左サラウンドバックスピーカSBLのディジタル信号としての音声信号は、第2DAC回路12によってアナログ信号に変換される。第2DAC回路12は、第3スイッチS3を介して第2ボリュームV2に接続されている。
第3スイッチS3は、第2DAC回路12から出力される音声信号が第2ボリュームV2に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第3スイッチS3がオンすると、第2DAC回路12から出力される音声信号は、第2ボリュームV2に供給され、第3スイッチS3がオフすると、第2DAC回路12から出力される音声信号は、第2ボリュームV2に対する供給が阻止される。
第2ボリューム回路V2は、第2DAC回路12から出力されるアナログ信号としての音声信号のレベルを調整するためのものである。ユーザによるつまみ操作によって第2ボリューム回路V2の抵抗値が可変されることにより、この第2ボリューム回路V2における音声信号のレベルが調整される。第2ボリューム回路V2は、第2増幅回路A2に接続されている。
第2増幅回路A2は、第2ボリューム回路V2から出力される音声信号を所定の増幅率で増幅するものである。第2増幅回路A2は、第4スイッチS4を介して左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)に接続されている。左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)は、外部において左サラウンドバックスピーカSBLに接続される端子である。
第4スイッチS4は、第2増幅回路A2から出力される音声信号が左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第4スイッチS4がオンすると、第2増幅回路A2から出力される音声信号は、左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)に供給され、第4スイッチS4がオフすると、第2増幅回路A2から出力される音声信号は、左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)に対する供給が阻止される。
第2DAC回路12から出力される音声信号は、第3及び第4スイッチS3,S4がともにオンの場合に、これら第2ボリューム回路V2及び第2増幅回路A2を通過することにより、ユーザによって音声信号のレベルが調整された上で、さらに第2増幅回路A2によって増幅され、左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)から出力される。
また、第1DAC回路11は、第1スイッチS1の上流側において第7スイッチS7に接続されている。第7スイッチS7は、第1DAC回路11から出力される音声信号が反転加算回路2に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第7スイッチS7がオンすると、上記音声信号は、反転加算回路2に供給され、第7スイッチS7がオフすると、上記音声信号は、反転加算回路2に対する供給が阻止される。
第7スイッチS7には、反転加算回路2が接続されている。反転加算回路2は、入力された音声信号のBTL化を施すためのものであり、抵抗R1〜R3と、反転増幅器A3とによって概略構成されている。
反転増幅器A3は、たとえばOPアンプからなり、マイナス入力端子に入力された音声信号の位相を反転するための回路素子である。反転増幅器A3のマイナス入力端子と出力端子との間には、負帰還用抵抗R2が接続されており、反転増幅器A3のプラス入力端子は、グランドに接続されている。また、反転増幅器A3のマイナス入力端子には、抵抗R3を介して第8スイッチS8が接続されている。
この第8スイッチS8は、たとえばサブウーファSWに対して出力されるべき音声信号をこの反転加算回路2に入力するか否かを切り換えるためのものである。すなわち、図1には示していないが、第8スイッチS8は、サブウーファSWに対して出力されるべき音声信号を出力するためのDAC回路に接続されており、第8スイッチS8がオンした場合、当該DAC回路からの出力がこの反転加算回路2に入力されるようになっている。この場合の作用については他の実施例において説明する。
反転増幅器A3の出力端子には、第9及び第10スイッチS9,S10が接続されている。第9スイッチS9は、反転増幅器A3によって位相が反転された音声信号が第2ボリュームV2に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第9スイッチS9がオンすると、上記位相が反転された音声信号は、第2ボリュームV2に供給され、第9スイッチS9がオフすると、上記音声信号は、第2ボリュームV2に対する供給が阻止される。
また、第10スイッチS10は、反転増幅器A3によって位相が反転された音声信号が第1ボリュームV1に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第10スイッチS10がオンすると、上記位相が反転された音声信号は、第1ボリュームV1に供給され、第10スイッチS10がオフすると、上記音声信号は、第1ボリュームV1に対する供給が阻止される。
この実施例1における反転加算回路2では、第7及び第9スイッチS7,S9が連動してオン動作し、第7及び第9スイッチS7,S9がともにオンすると、たとえば第1DAC回路11から出力される音声信号は、抵抗R1及び反転増幅器A3を通過して第2ボリュームV2に流れるようになっている。
また、第2増幅回路A2には、第4スイッチS4の上流側において第5スイッチS5が接続されている。第5スイッチS5は、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)に接続されている。左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)は、外部において左フロントスピーカLの負極側に接続される端子である。
第5スイッチS5は、第2増幅回路A2から出力された音声信号が左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)に供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第5スイッチS5がオンすると、第2増幅回路A2から出力される音声信号は、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)に供給され、第5スイッチS5がオフすると、第2増幅回路A2から出力される音声信号は、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)に対する供給が阻止される。
すなわち、上述した第7及び第9スイッチS7,S9がオンするとともに、この第5スイッチS5がオンすることにより、第1DAC回路11から出力される音声信号は、反転加算回路2及びボリュームV2を介して第2増幅回路A2に至り、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)に出力される。そのため、第1DAC回路11から出力される音声信号が第1増幅回路A1を経由して左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に出力されることに相俟って、音声信号の平衡化が図られることになる。
なお、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)は、第6スイッチS6を介してグランドに接続されている。第6スイッチS6がオンすると、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)がグランド電位につながれる。この場合は、第1DAC回路11から出力される音声信号は、第1増幅回路A1を経由して左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に出力されことに相俟って、不平衡の出力となる。
次に、上記構成における作用について説明する。
まず、音声信号がDSP回路1において処理されて反転加算回路2を通過せずに各スピーカに供給される通常の動作(以下、この動作におけるモードを「通常モード」という。)を説明する。
この通常モードでは、図3の(a) に示すように、各スイッチのオン、オフ動作が行われる。すなわち、第1ないし第4スイッチS1〜S4、及び第6スイッチS6は、オンにされ、第5スイッチS5、及び第7ないし第10スイッチS7〜S10は、オフにされる。
各スイッチのオン、オフ動作により、DSP回路1から出力される、左フロントスピーカLに対する音声信号は、第1DAC回路11、第1スイッチS1、第1ボリュームV1、第1増幅回路A1、及び第2スイッチS2を通じて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。また、第6スイッチS6がオンであり、かつ第5スイッチS5がオフであるため、左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)はグランド電位になる。したがって、この場合、左フロントスピーカLに対する音声信号は、不平衡で出力される。
また、DSP回路1から出力される、左サラウンドバックスピーカSBLに対する音声信号は、第2DAC回路12、第3スイッチS3、第2ボリュームV2、第2増幅回路A2、及び第4スイッチS4を通じて左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)から出力される。また、左サラウンドバックスピーカ用マイナス端子(SBL−)は、グランドに接続されているため、この場合、左サラウンドバックスピーカSBLに対する音声信号は、不平衡で出力される。
次に、音声信号がDSP回路1において処理されて反転加算回路2においてBTL化される場合(以下、「BTL化モード」という。)について説明する。
このBTL化モードでは、ダウンミックス機能を実現するために設けられた反転加算回路2及びその周辺回路を流用する。すなわち、ユーザの事情により少数のスピーカしか設置することができない場合、一のスピーカから出力する音声信号に他のスピーカから出力する音声信号を加算して、その加算させた音声信号を一のスピーカから出力させる、いわゆるダウンミックス機能を用いるのであるが、このBTL化モードでは、ダウンミックス機能自体は実施せずに、それ用に構成された回路を用いる。
さらに、このBTL化モードでは、たとえば左サラウンドバックスピーカSBLに対する音声信号を出力しないことが実施の条件とされ、本来、サラウンドバックスピーカに対する音声信号が通過する回路をも一部流用する。
このBTL化モードでは、図3の(b) に示すように、第1、第2、第5、第7、第9スイッチS1,S2,S5,S7,S9がオンにされ、第3、第4、第6、第8、第10スイッチS3,S4,S6,S8,S10がオフにされる。図1における各スイッチのオン、オフ状態は、図3の(b) の状態を示している。
各スイッチのオン、オフ動作により、DSP回路1から出力された、左フロントスピーカLに対する音声信号は、第1DAC回路11、第1スイッチS1、第1ボリュームV1、第1増幅回路A1、及び第2スイッチS2を通じて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
また、第7及び第9スイッチS7,S9がオンのため、DSP回路1から出力された、左フロントスピーカLに対する音声信号は、第1DAC回路11及び第7スイッチS7を通じて反転加算回路2に導かれ、反転加算回路2の抵抗R1及び反転増幅器A3、第9スイッチS9、第2ボリュームV2を通じて第2増幅回路A2に至る。ここで、第5スイッチS5がオンであり、かつ第6スイッチS6がオフのため、第2増幅回路A2に至った音声信号は、第5スイッチS5を通じて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。
このように、左フロントスピーカLに対する音声信号は、第1増幅回路A1によって増幅されて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力されるとともに、反転加算回路2を通過することによりその位相が反転され、第2増幅回路A2によって増幅されて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。そのため、正相信号と位相が反転された逆相信号とが同一のスピーカの正極及び負極に出力されることになり、アンプA1から左フロントスピーカLまでの音声信号はBTL化されることになるとともに、平衡化されることになる。したがって、ダウンミックス機能を実現するために設けられた回路を利用して、左フロントスピーカLに対する音声信号を高レベルにかつ高品質で出力することができる。
図4は、本発明の実施例2にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。同図に示すマルチチャンネル信号処理回路では、たとえばビデオデッキから発生されるステレオアナログ信号を、上述したDSP回路1を通過する音声信号と切り換えて、各スピーカに対して出力させる構成を示している。
ここで、ステレオアナログ信号は、DSP回路1を通過しない信号であるが、このマルチチャンネル信号処理回路においては、このステレオアナログ信号に対してもBTL化及び平衡化を施すことができる。なお、ステレオアナログ信号を、DSP回路1を通過する音声信号と切り換えて、各スピーカに対して出力させるときのモードを「ステレオアナログモード」ということにする。
図4を参照してステレオアナログ信号が入力される場合の接続構成を説明する。なお、同図では、左チャンネル及び右チャンネルで構成されるステレオアナログ信号のうち、左チャンネルのステレオアナログ信号(LT)のみの接続構成を示している。
左チャンネルのステレオアナログ信号(LT)を発生する図示しない信号発生源(たとえばビデオデッキ)は、第11スイッチS11を介して第1ボリュームV1に接続されているとともに、上述した第1スイッチS1と結合点P1において接続されている。
第11スイッチS11は、上記信号発生源から出力されるステレオアナログ信号(LT)が第1ボリュームV1に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第11スイッチS11がオンすると、ステレオアナログ信号(LT)は、第1ボリュームV1に供給され、第11スイッチS11がオフすると、ステレオアナログ信号(LT)は、第1ボリュームV1に対する供給が阻止される。
第11スイッチS11の一端は、上述した第1スイッチS1の一端と接続されているため、第1スイッチS1と第11スイッチS11とのオン、オフ動作を排他的に行うことにより、DSP回路1から出力され第1DAC回路11を通過する音声信号とステレオアナログ信号(LT)とが切り換えられて、左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。つまり、第1スイッチS1がオンのときには、第1DAC回路11からの音声信号が左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に出力され、逆に第11スイッチS11がオンのときには、ステレオアナログ信号(LT)が左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に出力される。
また、上記信号発生源は、第11スイッチS11の上流側において第12スイッチS12に接続されている。第12スイッチS12は、反転加算回路2の抵抗R4に接続され、抵抗R4の一端は、反転増幅器A3のマイナス端子に接続されているとともに上述した抵抗R1及び抵抗R3に結合点P2において接続されている。
すなわち、この実施例2に係るマルチチャンネル信号処理装置は、図1に示した実施例1の構成に比べて第12スイッチS12及び反転加算回路2の抵抗R4が付加された構成とされている。
第12スイッチS12は、上記信号発生源から出力されるステレオアナログ信号(LT)が反転加算回路2に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第12スイッチS12がオンすると、ステレオアナログ信号(LT)は、反転加算回路2に供給され、第12スイッチS12がオフすると、ステレオアナログ信号(LT)は、反転加算回路2に対する供給が阻止される。
第12スイッチS12に直列接続された抵抗R4の一端は、上述した第7スイッチS7に直列接続された抵抗R1及び第8スイッチS8に直列接続された抵抗R3の各一端と接続されているため、第7スイッチS7、第8スイッチS8、及び第12スイッチS12のオン、オフ動作をそれぞれ排他的に行うことにより、DSP回路1から出力され第1DAC回路11を通過する音声信号と、サブウーファSWに対して出力されるべき音声信号と、ステレオアナログ信号(LT)とを切り換えて、反転増幅器A3に対して供給することができる。
つまり、第7スイッチS7がオンのときには、第1DAC回路11からの音声信号が反転増幅器A3に対して供給され、第8スイッチS8がオンのときには、サブウーファSWに対して出力されるべき音声信号が反転増幅器A3に対して供給され、第12スイッチS12がオンのときには、ステレオアナログ信号(LT)が反転増幅器A3に対してそれぞれ供給される。その他の回路構成については、図1に示した実施例1の回路構成と略同様である。
図4に示す実施例2の回路構成による作用を説明する。
このステレオアナログモードでは、図3の(c) に示すように、第2、第5、第9、第11、及び第12スイッチS2,S5,S9,S11,S12がオンにされ、第1、第3、第4スイッチS1,S3,S4、第6ないし第8スイッチS6〜S8、及び第10スイッチS10がオフにされる。図4における各スイッチのオン、オフ状態は、図3の(c) の状態を示している。
各スイッチのオン、オフ動作により、ステレオアナログ信号(LT)は、第11スイッチS11、第1ボリュームV1、第1増幅回路A1、及び第2スイッチS2を通じて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
また、第12及び第9スイッチS12,S9がオンのため、ステレオアナログ信号(LT)は、第11スイッチS11の上流側において第12スイッチS12に導かれ、第12スイッチS12、反転加算回路2の抵抗R4及び反転増幅器A3、第9スイッチS9、第2ボリュームV2、第2増幅回路A2、及び第5スイッチS5を通じて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。
このように、ステレオアナログ信号(LT)は、第1増幅回路A1によって増幅されて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力されるとともに、反転加算回路2を通過することによりその位相が反転され、第2増幅回路A2によって増幅されて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。そのため、実施例1と同様に、正相信号と位相が反転された逆相信号とが同一のスピーカの正極及び負極に出力されることになり、ステレオアナログ信号(LT)はBTL化されることになるとともに、平衡化されることになる。したがって、この実施例2では、ステレオアナログ信号(LT)を高レベルにかつ高品質で出力することができる。
なお、図4に示していないが、右チャンネル用のステレオアナログ信号に対しても、同様の回路を構成することにより、BTL化及び平衡化を施すことができる。
図5は、本発明の実施例3にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。同図に示すマルチチャンネル信号処理回路では、たとえばDVDプレイヤーから発生されるマルチチャンネル信号を、上述したDSP回路1を通過する音声信号やステレオアナログ信号と切り換えて、各スピーカに対して出力させる構成を示している。
ここで、マルチチャンネル信号は、DSP回路1を通過しない信号であるが、このマルチチャンネル信号処理回路においては、このマルチチャンネル信号に対してもBTL化及び平衡化を施すことができる。なお、マルチチャンネル信号を、DSP回路1を通過する音声信号と切り換えて、各スピーカに対して出力させるときのモードを「マルチチャンネルモード」ということにする。
図5を参照してマルチチャンネル信号が入力される場合の接続構成を説明する。なお、同図では、各スピーカに対する複数のチャンネルで構成されるマルチチャンネル信号のうち、左フロントスピーカ用チャンネルのマルチチャンネル信号(ML)のみの接続構成を示している。
左フロントスピーカ用チャンネルのマルチチャンネル信号(ML)を発生する図示しない信号発生源(たとえばDVDプレイヤー)は、第13スイッチS13を介して第1ボリュームV1に接続されているとともに、上述した第1スイッチS1及び第11スイッチS11と結合点P1において接続されている。
また、上記信号発生源は、第13スイッチS13の上流側において第14スイッチS14に接続されている。第14スイッチS14は、反転加算回路2の抵抗R5に接続され、抵抗R5の一端は、反転増幅器A3のマイナス端子に接続されているとともに上述した抵抗R1、抵抗R3及び抵抗R4に結合点P2において接続されている。その他の回路構成については、図4の実施例2に示した回路構成と略同様である。
図5に示す実施例3の回路構成による作用を説明する。
このマルチチャンネルモードでは、図3の(d) に示すように、第2、第5、第9、第13、及び第14スイッチS2,S5,S9,S13,S14がオンにされ、第1、第3、第4スイッチS1,S3,S4、第6ないし第8スイッチS6〜S8、及び第10ないし第12スイッチS10〜S12がオフにされる。図5における各スイッチのオン、オフ状態は、図3の(d) の状態を示している。
各スイッチのオン、オフ動作により、マルチチャンネル信号(ML)は、第13スイッチS13、第1ボリュームV1、第1増幅回路A1、及び第2スイッチS2を通じて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
また、第14及び第9スイッチS14,S9がオンのため、マルチチャンネル信号(ML)は、第13スイッチS13の上流側において第14スイッチS14に導かれ、第14スイッチS14、反転加算回路2の抵抗R5及び反転増幅器A3、第9スイッチS9、第2ボリュームV2、第2増幅回路A2、第5スイッチS5を通じて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。
このように、マルチチャンネル信号(ML)は、左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力されるとともに、反転加算回路2を通過することによりその位相が反転され、第2増幅回路A2によって増幅されて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。そのため、実施例1及び実施例2と同様に、正相信号と位相が反転された逆相信号とが同一のスピーカの正極及び負極に出力されることになり、マルチチャンネル信号(ML)はBTL化されることになるとともに、平衡化されることになる。したがって、この実施例3では、マルチチャンネル信号(ML)を高レベルにかつ高品質に出力することができる。
なお、図5に示していないが、マルチチャンネル信号のうち、左フロントスピーカL用のマルチチャンネル信号(ML)以外のマルチチャンネル信号に対しても、同様の回路を構成することにより、BTL化及び平衡化を施すことができる。
図6は、本発明の実施例4にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。同図に示すマルチチャンネル信号処理回路は、上述したダウンミックス機能を実施させた上で、すなわち、音声信号を加算させた上で、加算させた音声信号に対してBTL化及び平衡化を施す構成とされている。具体的には、たとえばDSP回路1から出力される、左フロントスピーカLに対する音声信号に本来サブウーファSWに対して出力すべき音声信号を加算して、その加算させた音声信号にBTL化及び平衡化を施して左フロントスピーカLに対して出力させる構成を示している。
つまり、この実施例4にかかるマルチチャンネル信号処理回路は、たとえばユーザの都合によりサブウーファSWが存在しない場合等に適用される。なお、上記したダウンミックス機能が用いられるときのモードを「ダウンミックスモード」ということにする。
なお、加算する音声信号としては、サブウーファSWに対して出力すべき音声信号に限るものではなく、サブウーファSWに対して出力すべき音声信号に代えて、たとえば中央フロントスピーカCに対して出力すべき音声信号であってもよい。また、加算される音声信号としては、左フロントスピーカLに対する音声信号に限るものではなく、左フロントスピーカLに対する音声信号に代えて、たとえば右フロントスピーカRに対する音声信号であってもよく、あるいは左サラウンドスピーカSLに対する音声信号であってもよい。
図6を参照してダウンミックスモードが適用される場合の接続構成を説明する。ここで、たとえば左フロントスピーカLに対する音声信号にサブウーファSWに対して出力すべき音声信号を加算する場合には、たとえば左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に出力される正相の音声信号は、反転加算回路2において両音声信号が加算される。それに加えて、たとえば左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)に出力される逆相の音声信号は、反転加算回路3(後述)において加算される。
また、たとえば左フロントスピーカLに対する音声信号にサブウーファSWに対して出力すべき音声信号を加算する場合には、上述したように反転加算回路2において両音声信号を加算することが望ましい。しかしながら、音声信号が反転加算回路2を通過すると、その位相が反転してしまうので、たとえば左フロントスピーカ用プラス端子(L+)には、極性の異なる音声信号が出力されてしまうことになる。
そこで、反転加算回路2において音声信号同士を加算する場合には、反転加算回路2以外の回路で音声信号の位相を反転させるようにするとよい。本実施形態では、DSP回路1内で音声信号の位相を予め反転させている。
具体的には、図6に示すように、DSP回路1において、第1ないし第3切換スイッチSW1〜SW3及び第1及び第2反転回路AP1,AP2が設けられている。
第1切換スイッチSW1は、DSP回路1内で処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号を第1DAC回路11に供給する際、第1反転回路AP1によってその位相を反転させるか否かを切り換えるものである。
第1反転回路AP1は、ディジタル信号のまま音声信号の位相を反転させるものである。
第2切換スイッチSW2は、第1反転回路AP1の出力端子に接続され、第1反転回路AP1によって位相が反転された音声信号を第2DAC回路12に出力させるか、又は本来、左サラウンドバックスピーカSBLに対して出力すべき音声信号を第2DAC回路12に出力させるかを切り換えるものである。
また、第3切換スイッチSW3は、DSP回路1内で処理された、サブウーファSWに対して出力すべき音声信号を第3DAC回路13に供給する際、第2反転回路AP2によってその位相を反転させるか否かを切り換えるものである。
第2反転回路AP2は、ディジタル信号のまま音声信号の位相を反転させるものである。
第3DAC回路13は、実施例1で示した反転加算回路2の第8スイッチS8に接続されているとともに、第15スイッチS15に接続されている。第15スイッチS15は、第3DAC回路13から出力される音声信号が反転加算回路3に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第15スイッチS15がオンすると、上記音声信号は、反転加算回路3に供給され、第15スイッチS15がオフすると、上記音声信号は、反転加算回路3に対する供給が阻止される。
また、第2DAC回路12は、実施例1で示した第3スイッチS3に接続されているとともに、第16スイッチS16に接続されている。第16スイッチS16は、第2DAC回路12から出力される音声信号が反転加算回路3に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第16スイッチS16がオンすると、上記音声信号は、反転加算回路3に供給され、第16スイッチS16がオフすると、上記音声信号は、反転加算回路3に対する供給が阻止される。
第15スイッチS15及び第16スイッチS16には、反転加算回路3が接続されている。反転加算回路3は、入力された音声信号のBTL化を施すためのものであり、抵抗R6〜R8と、反転増幅器A4とによって概略構成されている。
反転増幅器A4は、たとえばOPアンプからなり、マイナス入力端子に入力された音声信号の位相を反転するための回路素子である。反転増幅器A4のマイナス入力端子と出力端子との間には、負帰還用抵抗R8が接続されており、反転増幅器A4のプラス入力端子は、グランドに接続されている。また、反転増幅器A4のマイナス入力端子には、抵抗R7を介して第16スイッチS16が接続されている。
反転増幅器A4の出力端子は、抵抗R9を介して反転増幅器A5のマイナス端子に接続されている。反転増幅器A5は、第17スイッチS17を介して第2ボリュームV2に接続されており、第17スイッチS17は、第3スイッチS3及び第9スイッチS9と結合点P3において接続されている。
反転増幅器A5は、たとえばOPアンプからなり、マイナス入力端子に入力された音声信号の位相を反転させるものである。反転増幅器A5のマイナス入力端子と出力端子との間には、負帰還用抵抗R10が接続されており、反転増幅器A5のプラス入力端子は、グランドに接続されている。
ここで、反転増幅器A4および反転増幅器A5は、直列接続されているため、反転増幅器A4のマイナス入力端子に入力された音声信号は、反転増幅器A4でその位相が反転され、さらに反転増幅器A5で位相が反転され、つまり元の位相に戻されて(非反転されて)反転増幅器A5の出力端子から出力される。
第17スイッチS17は、反転増幅器A5から出力される音声信号が第2ボリュームV2に対して供給されることを許可又は阻止するためのものである。すなわち、第17スイッチS17がオンすると、反転増幅器A5から出力される音声信号は、第2ボリュームV2に供給され、第17スイッチS17がオフすると、反転増幅器A5から出力される音声信号は、第2ボリュームV2に対する供給が阻止される。
次に、図6に示す実施例4にかかる回路構成による作用を説明する。
このダウンミックスモードでは、DSP回路1内の第1及び第3切換スイッチSW1,SW3がともに第1及び第2反転回路AP1,AP2側に切り換えられ、第2切換スイッチSW2が第1反転回路AP1側に切り換えられる。また、図3(e) に示すように、第2、第5、第7、第8、第10、第15、第16、第17スイッチS2,S5,S7,S8,S10,S15,S16,S17がオンにされ、第1、第3、第4、第6、第9スイッチS1,S3,S4,S6,S9がオフにされる。図6における各スイッチのオン、オフ状態は、図3の(e) の状態を示している。
各切換スイッチの切換動作及び各スイッチのオン、オフ動作により、DSP回路1内で演算処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、第1切換スイッチSW1、第1反転回路AP1、第1DAC回路11、及び第7スイッチS7を通じて反転加算回路2に入力される。
一方、DSP回路1内で演算処理された、サブウーファSWに対して出力すべき左チャンネル用の音声信号は、第8スイッチS8がオンのため、第3切換スイッチSW3、第2反転回路AP2、第3DAC回路13、及び第8スイッチS8を通じて反転加算回路2に入力される。
これら反転加算回路2に入力された両音声信号は、抵抗R1を介して、あるいは抵抗R3を介して、それぞれ結合点P2において加算される。加算された音声信号は、反転増幅器A3、第10スイッチS10、第1ボリュームV1、第1増幅回路A1、及び第2スイッチS2を通じて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
このように、DSP回路1内で演算処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、DSP回路1内で一旦第1反転回路AP1によって位相が反転される。DSP回路1内で演算処理された、サブウーファSWに対して出力すべき音声信号は、DSP回路1内で一旦第2反転回路AP2によって位相が反転される。両音声信号は、さらに結合点P2で加算された後、反転加算回路2の反転増幅器A3によって再び位相が反転され、正相信号として左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
また、DSP回路1内で演算処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、第1反転回路AP1によって位相が反転され、第2切換スイッチSW2によって第2DAC回路12に導かれる。第2DAC回路12に導かれた音声信号は、第16スイッチS16がオンのため、第16スイッチS16を介して反転加算回路3に入力される。
一方、DSP回路1内で演算処理された、サブウーファSWに対して出力すべき左チャンネル用の音声信号は、第15スイッチS15がオンのため、第3切換スイッチSW3、第2反転回路AP2、第3DAC回路13、及び第15スイッチS15を通じて反転加算回路3に入力される。
これら反転加算回路3に入力された両音声信号は、抵抗R6を介して、あるいは抵抗R7を介して、それぞれ結合点P4において加算される。加算された音声信号は、反転増幅器A4、反転増幅器A5、第17スイッチS17、第2ボリュームV2、第2増幅回路A2、第5スイッチS5を通じて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。
このように、DSP回路1内で演算処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、DSP回路1内で一旦第1反転回路AP1によって位相が反転される。DSP回路1内で演算処理された、サブウーファSWに対して出力すべき左チャンネル用の音声信号は、DSP回路1内で一旦第2反転回路AP2によって位相が反転される。そして、両音声信号は、結合点P4で加算された後、反転増幅器A4で反転され、さらに反転増幅器A5で反転され、結果的に逆相信号として左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。
そのため、左フロントスピーカ用プラス端子(L+)及び左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される音声信号は、互いに逆相となって同一のスピーカの正極及び負極に出力されることになる。したがって、ダウンミックス機能が実施された場合にも音声信号のBTL化及び平衡化を図ることができる。
図7は、上記実施例1〜実施例4で示した各構成を含むマルチチャンネル信号処理回路を示す全体構成図である。この図において、一点破線Aで囲む部分が実施例1の構成を含むものである。
なお、同図において、「MR」は右フロントスピーカ用のマルチチャンネル信号を示し、「MSBL」は左サラウンドバックスピーカ用のマルチチャンネル信号を示し、「MSBR」は右サラウンドバックスピーカ用のマルチチャンネル信号を示し、「MC」は中央フロントスピーカ用のマルチチャンネル信号を示し、「MSW」はサブウーファ用のマルチチャンネル信号を示し、「MSL」は左サラウンドスピーカ用のマルチチャンネル信号を示し、「MSR」は右サラウンドスピーカ用のマルチチャンネル信号を示し、「RT」は右ステレオアナログ信号を示し、「SPDIF」は、Sony Philips Digital Interfaceを示し、さらに「ADC(analog to digital converter)」は、アナログ信号をディジタル信号に変換する回路を示し、「DIR」は、Digital Interface Receiverをそれぞれ示している。
また、同図において、「R+」は右フロントスピーカ用プラス端子を示し、「R−」は右フロントスピーカ用マイナス端子を示し、「SBR+」は右サラウンドバックスピーカ用プラス端子を示し、「SBR−」は右サラウンドバックスピーカ用マイナス端子を示し、「C+」は中央フロントスピーカ用プラス端子を示し、「C−」は中央フロントスピーカ用マイナス端子を示し、「SW+」はサブウーファ用プラス端子を示し、「SW−」はサブウーファ用マイナス端子を示し、「SL+」は左サラウンドスピーカ用プラス端子を示し、「SL−」は左サラウンドスピーカ用マイナス端子を示し、「SR+」は右サラウンドスピーカ用プラス端子を示し、「SR−」は右サラウンドスピーカマイナス端子を示している。
図7に示す全体構成図では、実施例1で示した左フロントスピーカLに対する音声信号における構成に加えて、その構成と同様に、右フロントスピーカRに対する音声信号における構成が設けられている。
実施例2の構成は、一点破線A及びBで囲む部分で示されている。この場合も、実施例2で示した左チャンネルのステレオアナログ信号(LT)における構成に加えて、その構成と同様に、右チャンネルのステレオアナログ信号(RT)における構成が設けられている。
また、実施例3の構成は、一点破線A、B及びCで囲む部分で示されている。この場合も、実施例3で示した左フロントスピーカ用チャンネルのマルチチャンネル信号(ML)における構成に加えて、その構成と同様に、右フロントスピーカ用チャンネルのマルチチャンネル信号(MR)における構成が設けられている。
さらに、実施例4の構成は、一点破線A及びDで囲む部分で示されている。この場合も、実施例4で示した左チャンネルのサブウーファーの音声信号SWLを左フロントスピーカLに対する音声信号に加算する構成に加えて、その構成と同様に、右チャンネルのサブウーファーの音声信号SWRを右フロントスピーカRに対する音声信号に加算する構成が設けられている。
図8は、本発明の実施例5にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。同図に示すマルチチャンネル信号処理回路では、たとえばDSP回路1で演算処理され、左フロントスピーカLに出力するための音声信号を、上述した反転加算回路2を用いることなく、位相を反転させることにより音声信号のBTL化及び平衡化を実現する構成を示している。
すなわち、このマルチチャンネル信号処理回路では、DSP回路1内において音声信号の位相の反転が行われている。なお、DSP回路1内において位相の反転を行うときのモードを「DSP位相反転モード」ということにする。
図8を参照してDSP位相反転モードが適用される場合の接続構成を説明する。DSP回路1内には、左フロントスピーカLに出力するための音声信号を反転させるための第3反転回路AP3と、第3反転回路AP3によって反転された音声信号を第2DAC回路12に出力させるか、又は左サラウンドバックスピーカSBLに対して出力すべき音声信号を第2DAC回路12に出力させるかを切り換える第4切換スイッチSW4とが設けられている。なお、図8では、左フロントスピーカLに対する音声信号のみの接続構成を示しているが、右フロントスピーカRに対する音声信号の接続構成も同様である。
図8に示す実施例5の回路構成による作用を説明する。
このDSP位相反転モードでは、DSP回路1内の第4切換スイッチSW4が第3反転回路AP3側に切り換えられ、図3の(f) に示すように、第1ないし第3スイッチS1〜S3、及び第5スイッチS5がオンにされ、第4スイッチS4及び第6ないし10スイッチS6〜S10がオフにされる。
各スイッチのオン、オフ動作により、DSP回路1内で演算処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、第1DAC回路11、第1スイッチS1、第1ボリュームV1、第1増幅回路A1、及び第2スイッチS2を通じて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力される。
また、DSP回路1内で演算処理された、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、第1反転回路AP1によって位相が反転され、その後、第4切換スイッチSW4を経て、第2DAC回路12、第3スイッチS3、第2ボリュームV2、第2増幅回路A2、第5スイッチS5を通じて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。
このように、左フロントスピーカLに出力するための音声信号は、第1増幅回路A1によって増幅されて左フロントスピーカ用プラス端子(L+)から出力されるとともに、DSP回路1内の第1反転回路AP1を通過することによりその位相が反転され、第2増幅回路A2によって増幅されて左フロントスピーカ用マイナス端子(L−)から出力される。そのため、正相信号と位相が反転された逆相信号とが同一のスピーカの正極及び負極に出力されることになり、DSP回路1から左フロントスピーカLまでの音声信号の伝送はBTL化されることになるとともに、平衡化されることになる。したがって、実施例1〜4よりもBTL化された音声信号の伝送経路が長くなり、更なる音声信号の高出力化及び高品質化を図ることが可能となる。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、図1、図4ないし図8に示す回路のそれぞれにおいて、第1増幅回路A1及び第2増幅回路A2より後段側を、図9に示すように、スイッチS2,S4〜S6が除去された構成にしてもよい。この場合、たとえば、左フロントスピーカLの正極側を左フロントスピーカ用プラス端子(L+)に接続し、左フロントスピーカLの負極側を左サラウンドバックスピーカ用プラス端子(SBL+)に接続する。こうすることにより、たとえば、図1において、第1増幅回路A1からの正相信号が左フロントスピーカLの正極側に入力され、第2増幅回路A2からの逆相信号が左フロントスピーカLの負極側に入力される。すなわち、スイッチS2,S4〜S6を設けることなく、平衡化した音声信号を左フロントスピーカLに入力することができる。同様に、図4ないし図8に示す回路においても、スイッチS2,S4〜S6を設けることなく、平衡化した音声信号を左フロントスピーカLに入力することができる。さらに、図1、図4ないし図8に示す回路において、スイッチS5及びS6のみを設けないことも可能である。
本発明の実施例1にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。 マルチチャンネル信号処理回路に適用されるスピーカの配置を示す図である。 各モードにおける各スイッチのオン、オフ形態を示す図である。 実施例2にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。 実施例3にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。 実施例4にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。 実施例1〜実施例4で示す各構成を含むマルチチャンネル信号処理回路を示す全体構成図である。 実施例5にかかるマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。 変形例のマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。 従来のマルチチャンネル信号処理回路を示す回路図である。
符号の説明
1 DSP回路
2 反転加算回路
3 反転加算回路
11 第1DAC回路
12 第2DAC回路
13 第3DAC回路
A1 第1増幅回路
A2 第2増幅回路
A3 反転増幅器
A4 反転増幅器
A5 反転増幅器
S1〜S17 第1スイッチないし第17スイッチ
V1 第1ボリューム
V2 第2ボリューム

Claims (7)

  1. 入力される信号の位相を反転して出力する位相反転素子を有し、この位相反転素子に入力される少なくとも2つの音声信号を加算し、その加算された音声信号の位相を反転して出力する加算手段と、
    前記複数の音声信号の前記加算手段への入力/非入力をそれぞれ切り換える複数の切換素子からなる第1の切換手段と、
    前記複数の音声信号のうち、第1の音声信号の、一方端子への入力と前記加算手段から出力される音声信号の、一方端子への入力とを切り換える第2の切換手段と、
    第1の音声出力モードが設定されると、前記第1の音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換え、第2の音声出力モードが設定されると、前記加算手段から出力される音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換える切換制御手段と、を備えたマルチチャンネル信号処理回路において、
    他方端子に前記加算手段から出力される音声信号を入力させるか否かを切り換える第3の切換手段を備え、
    前記切換制御手段は、第3の音声出力モードが設定されると、前記加算手段に前記第1の音声信号のみが入力されるように前記第1の切換手段を切り換えるとともに、前記一方端子に前記第1の音声信号が入力され、前記他方端子に前記加算手段から出力される前記第1の音声信号の位相が反転した音声信号が入力されて前記第1の音声信号が平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段と前記第3の切換手段とを切り換えることを特徴とする、マルチチャンネル信号処理回路。
  2. 請求項1のマルチチャンネル信号処理回路を含むことを特徴とする、音声再生装置。
  3. 前記複数の音声信号は、音声再生装置に外部入力される音声信号と音声再生装置の内部で生成された音声信号とを含む、請求項2に記載の音声再生装置。
  4. 入力される信号の位相を反転して出力する位相反転素子を有し、この位相反転素子に入力される少なくとも2つの音声信号を加算し、その加算された音声信号の位相を反転して出力する第1の加算手段と、
    前記複数の音声信号の前記第1の加算手段への入力/非入力をそれぞれ切り換える複数の切換素子からなる第1の切換手段と、
    前記複数の音声信号のうち、第1の音声信号の、一方端子への入力と前記第1の加算手段から出力される音声信号の、前記一方端子への入力とを切り換える第2の切換手段と、
    第1の音声出力モードが設定されると、前記第1の音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換え、第2の音声出力モードが設定されると、前記第1の加算手段から出力される音声信号が不平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段を切り換える切換制御手段と、を備えたマルチチャンネル信号処理回路において、
    入力される信号の位相を反転して出力する位相反転素子を有し、この位相反転素子に入力される少なくとも2つの音声信号を加算し、その加算された音声信号の位相を反転して出力する第2の加算手段と、
    前記第1の加算手段に入力される複数の音声信号と同一の音声信号の前記第2の加算手段への入力/非入力をそれぞれ切り換える複数の切換素子からなる第3の切換手段と、
    前記第2の加算手段から出力される音声信号の位相を反転させる位相反転手段と、
    他方端子に前記位相反転手段から出力される音声信号を入力させるか否かを切り換える第4の切換手段と、を備え、
    前記切換制御手段は、第3の音声出力モードが設定されると、前記第1,第2の加算手段に前記複数の音声信号がそれぞれ入力されるように前記第1,第3の切換手段を切り換えるとともに、前記一方端子に前記第1の加算手段から出力される音声信号が入力され、前記他方端子に前記位相反転手段から出力される音声信号が入力されて前記複数の音声信号を加算した音声信号が平衡信号で出力されるように前記第2の切換手段と前記第4の切換手段とを切り換えることを特徴とする、マルチチャンネル信号処理回路。
  5. 入力される複数のディジタル音声信号に対してそれぞれ所定の信号処理を行って出力するディジタル信号処理手段と、
    前記ディジタル信号処理手段から出力される複数のディジタル音声信号をそれぞれアナログ音声信号に変換する複数の信号変換手段と、
    前記複数の信号変換手段から出力される複数のアナログ音声信号をそれぞれ対応する音声出力手段の一方端子に入力するか否かを切り換える第1の切換手段と、を備えたマルチチャンネル信号処理回路であって、
    前記ディジタル信号処理手段内に設けられ、少なくとも1のディジタル音声信号の位相を反転する位相反転手段と、
    前記ディジタル信号処理手段内に設けられ、前記1のディジタル音声信号と異なる他のディジタル音声信号に対応する前記信号変換手段に対して出力される音声信号を当該他のディジタル音声信号と前記位相反転手段から出力されるディジタル音声信号との間で切り換える第2の切換手段と、
    第1の音声出力モードが設定されると、前記複数の音声出力手段から各音声出力手段に対応する音声信号がそれぞれ不平衡信号で出力され、第2の音声出力モードが設定されると、前記1のディジタル音声信号をアナログ信号に変換した音声信号が平衡信号で出力されるように前記第1,第2の切換手段を切り換える切換制御手段と、を備えたことを特徴とする、マルチチャンネル信号処理回路。
  6. 前記1のディジタル音声信号に対応する音声出力手段の他方端子に前記他のディジタル音声信号に対応する前記信号変換手段からの音声出力を入力させるか、当該他方端子を接地するかを切り換える第3の切換手段をさらに備え、
    前記切換制御手段は、前記第2の音声出力モードが設定されると、前記1のディジタル音声信号に対応する音声出力手段から当該ディジタル音声信号をアナログ信号に変換した音声信号が平衡信号で出力されるように前記第1、第2及び第3の切換手段を切り換える、請求項5に記載のマルチチャンネル信号処理回路。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載のマルチチャンネル信号処理回路を含むことを特徴とする、音声再生装置。
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