JP2005215711A - 個体数カウントシステム、個体数カウントシステム用撮像装置、撮像方法、撮像装置の制御方法、制御プログラム、記憶媒体及び光電変換手段の制御回路。 - Google Patents

個体数カウントシステム、個体数カウントシステム用撮像装置、撮像方法、撮像装置の制御方法、制御プログラム、記憶媒体及び光電変換手段の制御回路。 Download PDF

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雅秀 白須
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Abstract

【課題】輝度が低い被写体を撮像する際に、規定時間以上の露光時間を取ることによって生じる輝点ノイズが生じないようにした被写体の個体数をカウントするための撮像装置を提供する。
【解決手段】測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、前記ステージに搭載された被写体に光を照射するための照射手段と、前記被写体からの光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、前記光学変換装置の露光時間を制御するための露光制御手段と、前記光電変換手段からのビデオ信号を2進数の画像データに変換するためのA/Dコンバータと、前記画像データを記憶するためのフレームメモリと、制御手段と、から構成され、前記制御手段は、同一又は相違する露光時間で複数回受光した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、当該加算された画像データの基づいて被写体の個体数をカウントする計数手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝度が低く長時間の露光を必要とする被測定対象物の画像データにおいて光学読取手段自身が発生する輝点ノイズが含まれないようにした画像データの取得技術に関し、特に、溶液中に分散する所定のサイズを有する個体の個数を計測するための個体数測定装置に関し、特定波長の光に反応する被写体内のバクテリアの数をカウントするための撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被写体の画像データを得るための電荷結合素子(以下、「光電変換素子」もしくは「CCD」という)においては、フォトダイオードで生成した電荷をキャパシタに蓄電し、それを所定のクロックに従って外部に伝送することで映像信号として利用できるようにした光電変換装置の一つである。この電荷の蓄電時間を蓄電時間と呼び、一般的にCCDへの入射光量との関係で規定されている。光電変換素子には、CCD以外にもMOS型など幾種類かあるが、光を電荷に変換する点では同じである。
【0003】
CCDを用いて輝度が低い測定対象の撮像は、上記蓄電時間(CCDへの露光時間)を長くすることで補うことができるが、所定時間以上に蓄積時間を延ばすと異常に発生する電荷がフォトダイオード近傍でリークして蓄積されてしまう。
【0004】
一方、この異常に発生する電荷は、環境温度がある程度上がると発生頻度が極端に多くなる。出力画像をディスプレイ上に表してみると白く斑点のように表示されために通常輝点ノイズと呼ばれる。この輝点ノイズは、入射光を完全に遮蔽した状態でも発生するため、通常長時間露光を行うときは、CCDの温度を冷却する冷却手段を取り付けて使用している。
【0005】
ところで、溶液中に分散する所定径以上のサイズを有する粒子数を測定するために被写体に光を照射しその反射光をCCD等の光電変換装置によって撮影し、これによって得られた画像データを処理することにより被写体内に存在する粒子数を測定する粒子数測定装置の例が、特開平7−49300号公報において開示されている。
【0006】
この粒子数測定装置は、分散液中の所定径以上のシリコン粒子数を測定するものであって、シリコン粒子の分散液の一定量が滴下されたフィルタを搭載部に搭載し、発光部から発光された光をフィルタに照射し、CCDセンサで反射光を受光し、光電変換された画像信号に基づいて所定径以上の径を有するシリコン粒子数に対応した波形信号を発生させることによりシリコン粒子数をカウントするものである。
【0007】
このような従来技術に係る粒子数測定装置は、カウントする粒子が所定径以上のサイズを有し、粒子の光反射率が大きくて照射光に対して所定レベル以上の輝度を有することからCCDを規定の露出時間以上露光する必要がなかった。
【0008】
そして、食品等に含まれるバクテリアの計数は、測定の対象物の所定量を顕微鏡等により拡大し、これを写真撮影して対象とするバクテリアをその特定形状から判断しながら目視によりカウントすることが可能であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような目視によるバクテリア数の測定は、通常極めて長い時間を必要とすると共に、専門家でなければできなかったのである。
【0010】
一方、食品がある種の有害なバクテリアに汚染されているか否かの判断は、食品の製造者のみならず、商品販売者、食堂やレストラン等の飲食物提供者にとっても極めて重大な関心事であって、食品中のバクテリアの数の測定を短時間に且つ簡易に行われることを可能とする技術が長い間待望されていたのである。
【0011】
本発明は、高価な冷却手段を用いることなく、輝度が低い被写体を撮像する際に、規定時間以上の露光時間を取ることによって生じる輝点ノイズが生じないようにした被写体の個体数をカウントするための撮像装置を提供し、必ずしも専門知識を有さない者が、食品中のバクテリアの数の測定を短時間に行えることを可能にした個体数カウント用の撮像装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、前記ステージに搭載された被写体に光を照射するための照射手段と、前記被写体から光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、前記光電変換手段の露光時間を制御するための露光制御手段と、前記光電変換手段からのビデオ信号をデジタルの画像データに変換するためのA/Dコンバータと、制御手段と、から構成され、前記制御手段は、同一又は相違する露光時間で複数回受光してメモリに記憶した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、当該加算された画像データに基づいて被写体の個体数をカウントする計数手段と、を有することを特徴とする個体数カウントシステムを提供するものである。
【0013】
そして、デジタルの画像データに基づいて個体数をカウントする計数手段を備えたデータ処理装置にインタフェイス手段で接続され、被写体の映像を取得してデジタル変換するA/Dコンバータからの画像データを前記インタフェイス手段より送信する撮像装置であって、測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、前記ステージに搭載された被写体に光を照射するための照射手段と、前記被写体からの光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、前記光電変換手段の露光時間を制御するための露光制御手段と、同一又は相違する露光時間で複数回受光してメモリに記憶した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、を有することを特徴とする個体数カウントシステム用撮像装置を提供するものである。
【0014】
このように、本発明においては、輝点ノイズが生じない範囲の複数の露光時間による被写体の画像データを加算するので、CCDにおける輝度ノイズの発生を排除すると共に、光量が低い被測定対象内に含まれる個体数のカウントを可能にしたのである。
【0015】
ここで、前記照射手段は特定波長領域の光を照射し、前記光電変換手段が前記照射光によって励起された前記被写体が発光する励起光を受光して光電変換するものであり、前記カウント手段は前記特定波長領域の光とは異なる主波長の励起光を発光する前記被写体内の個体数をカウントすることを特徴とする。
【0016】
また、前記露光制御手段は、少なくとも、前記個体が前記励起光を発光するための最小時間以上の第1の露光時間と、前記光電変換手段が長時間露光による異常値を持つ画素の発生時間である第2の露光時間とに基づいて設定される第3の露光時間を前記照射手段に指示することを特徴とする。このため、前記制御手段は、前記光電変換手段の転送クロック及び/又はリセットパルスを制御することによって露光時間を調整する。
【0017】
また、前記制御手段は、取得した画像データから背景の画像明度とを区分して背景の値を検出する背景値検出手段を備え、取得した画像データから前記背景値検出手段からの背景の値を減算する減算手段を備えたことを特徴とする個体カウント用撮像装置であってもよい。
【0018】
ところで、この個体カウント用撮像装置は、測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、前記ステージに搭載された被写体に特定の波長の光を照射するための照射手段と、前記被写体からの照射光に励起された励起光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、前記光電変換手段の露光時間を制御するための露光制御手段と、前記光電変換手段からのビデオ信号をデジタルの画像データに変換するためのA/Dコンバータと、制御手段と、から構成され、前記制御手段は、第1の主波長の光で照射して第1の励起光を受け画像データを得る第1のモードと第2の主波長の光で照射して第2の励起光を受け画像データを得る第2のモードとを切り替えるモード切替手段と、同一又は相違する露光時間で複数回受光してメモリに記憶した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、当該加算された画像データに基づいて被写体の個体数をカウントする計数手段と、を有することを特徴とする個体数カウントシステム用撮像装置に構成される。
【0019】
そして、さらに前記制御手段は、前記第1のモードにより取得した画像データに基づいて前記計数手段で得た第1の計数値から前記第2のモードにより取得した画像データに基づいて前記計数手段で得た第2の計数値を減算する減算手段を備えたことを特徴とする、個体数カウントシステム用撮像装置である。
【0020】
ここで、前記個体数カウントシステム用撮像装置は、前記画像データを送信するためのインタフェイス手段と、当該インタフェイス手段を介して外部のデータ処理装置と接続され、前記制御手段を構成する各手段による処理は、前記データ処理装置と協働して行われるように構成される。すなわち、累積加算する機能、個体の計数機能は撮像装置の中にあってもいいし、データ処理装置の中にあってもいい。
【0021】
本発明は、また、測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージに搭載された被写体に光を照射し、光を電気信号に変える光電変換手段により前記被写体からの光を受光して画像データを取得する撮像方法において、前記光電変換手段に所定時間の露光を指示する露光制御ステップと、前記露光制御ステップの露光指示を複数回行って前記光電変換手段から複数回の画像データを取得する画像取得ステップと、前記画像取得ステップにおいて取得した複数回の画像データを累積的に加算する加算ステップとの各ステップを有することを特徴とする個体数カウント用撮像方法を提供するものである。
【0022】
あるいは撮像装置を外部から制御する方法として、測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージに搭載された被写体に光を照射し、個体が発光した光を電気信号に変える光電変換手段により前記被写体からの光を受光して画像データを取得する撮像装置の制御方法において、前記撮像装置へ所定時間の露光を指示する露光制御ステップと、前記露光制御ステップの露光指示を複数回行って前記撮像装置から複数回の画像データを取得する画像取得ステップと、前記画像取得ステップにおいて取得した複数回の画像データを累積的に加算する加算ステップと、の各ステップを有することを特徴とする撮像装置の制御方法を提供するものである。
【0023】
そして、これらの個体数カウント用撮像方法または制御方法をコンピュータに実行させるプログラムと、このプログラムを記録した記憶媒体を提供するものである。
【0024】
本発明は、さらに、光電変換手段の動作クロックを発生して複数画素を有する光電変換手段の制御を行う光電変換手段の制御回路であって、所定時間の露光駆動を光電変換手段にさせるクロックパルスを発生する露光制御手段と、前記露光制御手段のクロックパルスの発生を複数回行って光電変換手段に複数回の画像データを取得する露出繰り返し手段と、画像取得手段の指示で駆動された光電変換手段から受け入れる複数回の画像データの同一位置にある画素の値を加算する加算手段と、を備えたことを特徴とする光電変換手段の制御回路を提供するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の撮像装置の詳細を説明する前に、その技術的背景を説明する。
(1)本撮像装置の技術的背景
本撮像装置は、バクテリア(菌)を含む撮像を取得して生きている菌と死んでいる菌の個体数を調べる目的で使用される、光学系とCCDイメージセンサなどの撮像素子を備える検査装置である。尚、撮像素子(光電変換手段)としては、CCDの他にMOS型と呼ばれるものなど何種類かあるが、基本的に本発明が適用できるものであるから、CCDに限定しているわけではない。
【0026】
通常一般的なカメラは照射された被写体からの反射光をとらえて映像に対する画像データを得るが、このシステムでは特殊な薬液(試薬)を被写対象中の被測定物である検体に含ませて、検出したい菌(バクテリア)の生死状態に応じて、光反応が異なる関係を利用するものである。そしてこの光反応とは特定波長の光によってもたらされる光励起であって、照射する光エネルギーに比較して測定する励起光のエネルギーが微小であるから単純に被写体撮映を行うことでは達成できない。強力な照射光をそのまま撮像素子に入光すると飽和してしまうために、照射光と励起光との間でカットすることが必要となる。さらにカットされた後では微弱な励起光を取得して画像データへ変換していく為に撮像素子の露光時間を通常より相当に長く行ない各フォトダイオードへの電荷蓄積を充分行なうことが必要となる。さらにはこの際に発生する背景ノイズやホワイトノイズの除去も加えて必要となる。
【0027】
ところで各画素を構成するフォトオードでの電荷蓄積時間は通常の規格では数10分の1秒というオーダーであって、これに対して本例のケースでは数秒に及ぶことにもなる。この様な撮像素子の使用形態においては半導体形成の不完全性が起因で輝点発生という現象が発生する。
【0028】
輝点とは光の入力に対してフォトダイオードへの電荷蓄積が正常に行われなかったり、電荷の蓄積・転送過程の異常プロセスが原因となって異常に高い電圧出力となってしまう画素が存在する、その画素点のことである。その発生が起こると、あたかも励起光を受けた菌・バクテリアが存在する画素点の様に扱われてしまい、本例の様に検出対象の大きさが数画素以下で構成されると、輝点を検出対象と誤認識してしまう。
【0029】
この輝点を含んだままで個体数の検出プロセスに移ると、誤ったカウント数が計数されてしまう。これを回避するために、画像処理前のバクテリア映像を鮮明にしておくことを提案する。
【0030】
(2)特定波長の励起光を発する菌・バクテリアの説明
背景(バックグラウンド)は、樹脂製の検体含有体、もしくはバクテリアを接着するための粘着層を有するフィルムである。どちらもバクテリアから励起光を効率よく(コントラストよく)取得するために、なるべく暗い色で着色されている。しかし、完全に黒色ではなく濃い灰色程度であって、光が照射されると反射光を生じる。
【0031】
このバクテリア装置においては、照射した光の反射光で検査を行うのではなく、バクテリアに特殊な薬液を含有させて、この状態で、紫外光もしくは緑光を照射する。この紫外光あるいは緑光に応じて、薬液を含有したバクテリアから励起光が発生する。具体的に書くと、主波長が370nm(NSHU590)の紫外光を照射すると、バクテリアからは461nmの主波長で励起光を発する。そして、主波長が525nm(NSPG500S)の緑光を照射すると、617nmの主波長で励起光を発生する。
【0032】
励起光は照射光に対して微弱であるのに加えて、それぞれの波長が近いために、受光する光路中で照射光の波長がカットされねばならない。
【0033】
そのため、紫外光に対しては、360nmから急激に減衰して約400nm点で透過率0%にする特性を有したカットフィルタ(U−360)を装着して照射することで、約400nm点で透過率0%にする。これにより、光源のNSPG500Sが400nm点発する少々のパワーをほとんどカットする。そして受光側にL42と称する420nmより長い波長を透過するフィルタを挿入する。そうすると、主波長が461nmである励起光が適正に取得できる。この励起光は、生菌と死菌と共に発生する。
【0034】
同じように緑側もフィルタを使う。緑光に対しては、450nmから550nmまでのみ透過するバンドパスフィルタBP535を緑光源(主波長536nm)に装着する。光源のNSPG500Sは主波長525nmで450nmから650nmまでを発光するが、上述のバンドパスフィルタによって、裾野はカットされている。受光側にO58と称する580nm以上を透過するフィルタを挿入する。主波長が617nmである励起光を取得できる。この励起光は死菌のみ発生する。
【0035】
以上のようにして励起光は取得できることになるが、それぞれ透過する波長域は当然残ることになる。照射光源はフィルタカットされているが、光源光量はきわめて大きく、特に緑光源は検体照射面において2000ルクス程度もある。
【0036】
このため、励起光のみを拾うことが出来ず、しかも励起光が弱いことから2秒程度の露光時間を必要とし、この間に既に述べた輝点を発生してしまう。従って、この輝点の発生を押さえる処理を行った後に個体数のカウントに移る方が好ましい。
【0037】
以下、本発明に係る撮像装置の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。
【0038】
図1は、本発明に係る被写体の個体数をカウントするための撮像装置1全体の側面図を示す。撮像装置1は、コマンドコントロールを画像からバクテリアなどの個体数を判定するデータ処理装置100にインタフェイスケーブル101で継っている。ステージ2は、上テーブル20の上面とキットホルダー21との間に形成されていて検体を付着させたメンブレムキット40もしくはフィルムキット41を装着する。
【0039】
キットホルダー21は、ロックレバー22で固定される。上テーブル20はXテーブル25上に固定されており、Xテーブル25はYテーブル26上に固定される。Xテーブル25上の上テーブル20は3カ所のバネ35で3点支持されており、位置決め冶具を仮止めして、バネ付勢された上テーブル20がこの冶具に当接し、水平度を出すようにされている。そして、この位置出しをしながらロック板36でねじ固定される。その後冶具がカメラユニットに取り付け直される。
【0040】
Xテーブル25の下部にはX1シャフト27とX2シャフト28へそれぞれ摺動可能に嵌合するX1スリーブ31とX2スリーブ32、Yテーブル26の下部にはY1シャフト29とY2シャフト30へそれぞれ摺動可能に嵌合するY1スリーブ33とY2スリーブ34とが備えられている。それぞれ、X駆動部8、Y駆動部7によりベルトで牽引され移動する。
【0041】
電源スイッチ10により装置へ電源が投入されて、イニシャル動作に入る。イニシャル動作では、まずステージ2を基準位置に移動する。この基準位置は、被写体を撮像する位置であって、レンズユニット3の真下に設定される。
【0042】
ステージ2は、X1シャフト27、X2シャフト28並びにY1シャフト29、Y2シャフト30それぞれのシャフト方向に沿って、X方向の基準位置を指示するX−HPセンサ11と、Y方向の基準位置を指示するY−HPセンサ12と、共にONとなる位置に移動する。イニシャル動作が完了すると、待機状態に入る。
【0043】
フロントカバー5を開放すると、操作者によってカバーが開放されたことを示す信号がカバーセンサ(図示せず)から発せられる。この信号(カバー開放信号)に従って、ステージ2はフロントカバー5の開放位置であるフロントに移動する。フロントカバー5の開放は、コイルばね5aによってその開放状態が維持される。
【0044】
ステージ2上にメンブレムキット40もしくはフィルムキット41の被写体(検体)が装着されてフロントカバー5が操作者によって閉じられると、カバーセンサの信号が所定のインタフェイスを介して接続されたデータ処理装置に送られ、準備が完了したことをディスプレイ上に表示する。操作者は、データ処理装置100に指示して計測を開始する。指示されたデータ処理装置は、計測開始コマンドを撮像装置に送る。撮像装置の制御部は、Y駆動部7を制御してステージ2を撮影用のホームポジションである撮影位置の初期位置に移動させる。尚、本例ではデータ処理装置100がパソコンである。
【0045】
本装置における被撮影体の撮影は、ステージ2の位置を少しずつ変更しながら繰り返し行われる。メンブレムキット40を測定する場合とフィルムキット41を計測する場合とで異なるが、被読取体の外形が数ミクロンメートルの極めて小サイズの場合、例えば、撮影対象の全エリアがメンブレムキット40の場合で12mm*9mmであり、1回の撮影で取得できるエリアは1.2mm*0.9mmであるから、100回の撮影フレームが必要になる。撮影プロセスは、Y方向に10回位置移動しながら撮影して、X方向に移動してこれを繰り返す。
【0046】
一つのフレームの撮影が終わる毎に、その画像データはデータ処理装置100へ送信される。データ処理装置100は画像データを取得完了したら、次のフレームの取得を撮像装置に要求して、これにより撮像装置は位置移動と再撮影を行う。このようにして、必要なフレームの撮影が繰り返される。必用な全フレームの撮影が完了した後には、ステージ2は上述したホームポジションに戻る。この動作に関して簡単に説明したフローチャートを図16として添えた。
【0047】
図2は、本撮像装置1の上面から見た主に光源周辺を示す図である。ステージ2は光源ユニット4から照射されるが、この光源ユニット4は4本のロッド光源6a、6b、6c、6dからなる。各ロッド光源6は端部に基板50a、50b、50c、50dを備え、この基板上にロッド内方向に向いてそれぞれ発光ダイオードが設置されている。光源ユニット4から異なる2つの波長領域の光を照射する必要がある場合、ロッド光源6aとロッド光源6bとは同じ波長(主波長370nm)による発光、ロッド光源6cとロッド光源6dとは同じ波長(主波長525nm)による発光である。それぞれの発光分布においてじゃまになる裾野部分をカットするカットフィルタである、U380フィルタ73aがロッド光源6a、6b内に、BP535フィルタ73bがロッド光源6c、6d内に備えられていて発光分布をシャープにしている。さらに、第3の異なる波長の光の照射が必要な場合は、第3の対のロッド光源を増設すればよい。
【0048】
図3は、ロッド光源6aを例にしてロッド光源6の内部構造を示す断面図である。発光ダイオードの色やフィルタの色、レンズなど370nm光源と、525nmとで異なるが、基本構造は同じである。もちろんコストダウンの為共通構造共通部品に割切ることも出来る。大きく分けるとロッド60aとこれより細い径のロッド61aとで構成されている。ロッド60aの1端の基板50aにダイオードスペーサ63aを介して発光ダイオード64aが基板に半田付けで固定されている。発光ダイオード64aの発光方向前方にはリング72で固定されたレンズ65aがある。ロッド60aの他端には、ロッド61aが刺入されている。ロッド61aのロッド60に刺入している端には、リング74aとスペーサ67aとで固定されたレンズ66aと帯域カットフィルタ(U380フィルタ)73aとがある。そして、ロッド61aの他端には、リング70aとスペーサ71aとで固定されたレンズ68aとレンズ69aとがある。フランジ51へ取り付ける為の取り付け部62aを備える。そして、2つのロッド60aとロッド61aとの径の差異によって作られる段差52aがフランジ51に契合する。
【0049】
同じ波長の対はステージ2上でレンズユニット3に対して対称角度による斜め照射を行い、照射面をほぼ均一の明るさにしている。被写体の撮影するステージ2上の領域全般に渡って、しかも、2つの対がどちらも均一になるよう各ロッド光源6は、1つのフランジ51に固定され、各ロッド外壁に形成された段差52a、52b、52c、52dがフランジ51に契合して位置だしができるようになっている。これにより調整を容易にしている。
【0050】
光源ユニット4の光が送出される基板取り付けと反対の端の発光端の下方にステージ2は位置する。発光端の上方には、レンズユニット3が備えられているが、このレンズユニット3と発光端との間にステージ2の面に平行に進退するフィルターユニット55が位置する。フィルターユニット55には、420nmから下をカットするL42フィルタ55a、580nmから下をカットする058フィルタ55bが取り付けられている。
【0051】
図4は、本撮像装置1のステージ2へメンブレムキット40を装着した図を示す。メンブレムキット40には図で略した注射針が計測部40bに連結して下方に延びている。検査したい食物をくだいて浸水させその溶液を吸い上げたり、直接食物中の液を吸い上げたりすることが出来る。吸い上げた液が計測部40bに含侵してバクテリアが存在すると観察される。
【0052】
図5は、本撮像装置1のステージ2へフィルムキット41を装着した図を示す。フィルムキット41には接着面があって保存時は保護フィルムが沈着しているが使用時にこれをはがして被検物から採取を行う。
【0053】
メンブレムキット40は鍔部40aの上部に計測部40bを有している為、この分、鍔部40aより高い位置になる。一方フィルムキット41はフィルム上であって、このような高さを有しない。一方、レンズユニット3は拡大光学系であると共に、被写体の個体数計測に個体の輪郭形状が重要であるから、撮影の焦点深度がきわめて厳しく狭められる。しかもバクテリアは小さいもので1μmオーダであって1画素程度しかない。よって、撮影面の高さは、2種類のキット間で同一にされなければならない。
【0054】
この高さ調整の為、フィルムキット41を装着する場合には中間プレート42がフィルムの下支えをかねて使用される。つまり、ステージ2にはメンブレムキット40を挿入する為の穴20aが存在するから、そのままフィルムキット41を装填すると中央が下に沈んでしまって、所望の焦点位置が得られなくなるからである。
【0055】
図6は、本装置の制御ブロック図を示す。操作者はインタフェイス80に継ながったデータ処理装置100(パソコン)に指示して計測を開始する。指示されたデータ処理装置100は、計測開始コマンドを撮像装置1に送る。インタフェイス80を介して計測開始コマンドを受信した制御手段81は計測指示データを露光制御手段82に送信する。制御手段81は、同一又は相違する露光時間で複数回受光した画像データを累積的に加算する加算手段、画像データに基づいて被写体の個体数(例えば、バクテリアの数)をカウントする計数手段、及び露光時間の制御をするクロック手段を有している。
【0056】
上記の計数手段はこの撮像装置内にある必要はなく、むしろデータ処理装置100内に部分的にあるいは全体としてプログラムとしてある方が都合がいいこともある。それは、個体数のカウントは背景の黒の中に存在する白の領域を特定する為に、輪郭抽出法などを採用したい場合には高速の実数演算を必要とする為に、昨今高速になっているパソコンを利用する方が好ましい。また、このアルゴリズムをバージョンアップなどする点でも、利便性が良い。この形態においては、加算された画像データはインタフェイス80を介してデータ処理装置100に送られて、データ処理装置内で画像データに基づいて被写体の個体数(例えば、バクテリアの数)を計数手段によりカウントする。このような形態の一覧については図15に示した。
【0057】
以下に、本発明の個体数カウントシステムの主体分について詳細に説明するが、その前にその制御対象である光電変換手段自体(CCD)について簡単に説明する。尚、光電変換手段の代表としてここではCCDを例にして説明を行っているが、MOS型や他の方式の光電変換素子でも同様に適用できる発明である。
【0058】
図17に記載したように、パッケージ内にフォトセンサ(フォトダイオードなど)が2次元状に整列は位置されている。この配列エリアは、透明な窓を有して光が入るようになっている。端子VDDとGNDは基本電圧の印加を行う。ビデオ信号を取り出すVOUT端子からの水平のビデオ信号転送に同期するクロックのHφ1、Hφ2端子がある。
【0059】
そして、Vφ1、Vφ2、Vφ3、Vφ4は水平同期を垂直方向に繰り返す為の為の垂直同期クロックであって、4相で動作する。φRG端子はリセットゲートであって、1画面の露光時間を制御する。φSUB端子は、露光による光電変換で内部蓄積された電荷が、転送クロックでの受け渡しで残留してしまう微量電荷をクリアする為のクロック用端子である。このように、光電変換手段の各端子に与えるクロックを制御することで、露光時間や出力取り出しの制御が行われる。
【0060】
露光制御手段は制御手段81から受信した指示データに基づき各ロッド光源に対し制御した露光指示データを照射手段83に送信する。露光制御手段82は少なくとも固体が励起光を発光するための最小時間以上の第1の露光時間と、光電変換手段が長時間露光による異常値を持つ画素の発生時間である第2の露光時間とに基づいて設定する第3の時間を照射手段83に指示する。露光データを受信した照射手段83は、特定波長領域の光を所定の露光時間で、所定の回数の照射をステージ上の検体に対して行う。この時、制御手段81は光電変換手段84の転送クロック及び/又はリセットパルスを制御することによって露光時間を調整する。
【0061】
さらに、また照射手段83は、露光時間により複数回露光をする際に光源を点灯して露出する第1のモードと光源を消灯して露光する第2のモードとを持つ光源制御手段とを備え、制御手段は、第1のモードにより取得した画像データから前記第2のモードにより取得した画像データを減算する減算手段を備えている。
【0062】
照射光によって発光するステージ2上の検体中の個体(バクテリア)からの励起光のデータは光電変換手段84に送信される。光電変換手段84は受信したビデオ信号を2進数の画像データに変換するためにA/Dコンバータ85に送信し、A/Dコンバータ85はデジタル変換されたデータを計測データとしてフレームメモリ86に送信する。
【0063】
光源からの照射による撮像が終了するとフレームメモリ86は蓄積したデータを制御手段81に送信する。カウント手段は照射した特定波長領域の光とは異なる主波長の励起光を発光する検体内の個体数をカウントする。そして、加算手段は光電変換手段の同一画素位置の画像データを累積的に加算することにより検体に含まれる個体の数をカウントするのである。
【0064】
撮像装置1は、画像データを送信するためのインタフェイス手段80と、当該インタフェイス手段80を介して外部のデータ処理装置と接続され、制御手段81を構成する各手段による処理は、前記データ処理装置と協働して行われるように構成されている。従って、加算手段、計数手段のどちらも、光電変換素子を有する撮像装置側にあっても良いし、光電変換素子を有する撮像装置に対して制御を行うデータ処理装置側にあっても良い。更に、それらはハードウエア、ソフトウエアどちらで実現されても良いし、そのソフトウエアは記録媒体で提供されても良いし、通信などによるダウンロード提供の形態でも可能である。あるいは、この加算手段及び/又は計数手段は独立したユニットとして存在して接続されても良いし、ASICやマスクROMのような形態として提供されても良いのである。
【0065】
図7の(a)、(b)、(c)は、照射光と撮像素子への露光(フィルタ特性を含む)の波長関係を示す。(a)は、試薬特性を示し、試薬に波長358nmの入力1(紫外光)を照射すると461nmにピーク値を有する露光1(DAPI生死菌含む)が得られ、波長536nmの入力2で617nmにピーク値を有する露光2(PI死菌)が得られることを示している。(b)は、LEDの品種型番により発光特性の違いを示している。NSU590は主波長370nmの紫外光をNSPG500Sは主波長525nmの緑光を発光する。(c)は、フィルタにより各入力の照射光と露光とが干渉しないように干渉する部分の波長をカットするフィルタ分光特性を示している。入力1に対してU−360フィルタは400nmで透過率0にする。そして受光側に420nm以上を透過するL42フィルタを挿入する。そうすると露光1の主波長が適正に得られる。
【0066】
同じように入力2に対してもフィルタを使う。入力2(緑光)に対しては、450nmから550nmまでのみ透過するバンドパスフィルタBP535(536nm)を使用する。入力2の光源NSPG500Sは450nmから650nmまでを発光するが、上述のバンドパスフィルタBP535によって、裾野はカットされている。受光側に058と称する580nm以上を透過するフィルタを挿入する。主波長が617nmである露光2を取得できる。
【0067】
これらの特性を利用して本発明は被写体の個体数をカウントすることを可能としたのである。
【0068】
以下、図8乃至14に基づいて、本発明における背景レベルと輝点を除いた画素データの取得について説明する。
【0069】
図8は、理想的な被写体(バクテリア映像)レベルの露光時間に対するグラフである。しかしながら現実的には、図12に示すように被写体周辺の背景レベルが露出するため、図10の「菌+背景」レベルの線の様に背景レベルが大きく利くことによる。
【0070】
言い換えると、本システムは紫外線や緑光で照射されたバクテリアが励起エネルギーを得て蛍光し、その励起光を取得しようとするシステムなので受光レベルが低いだけでなく背景と被写体とのコントラストが低いことである。
【0071】
このような悪条件下で被写体を捕らええるためには、通常CCDの使用可能な露光時間を大きく越えて、例えば星座の撮影をするように一定時間開放露光しなければならない。ところが、CCDはその製造プロセス上の欠陥から使用可能時間を越えた時間帯で使用すると、画素中に「輝点」と呼ばれる異常値を呈する画素が存在する。この出現状態を示したのが図9であって所定時間TLMTを越えた時間からこの輝点が出現する度数が上昇していく様子がグラフ化されている。
【0072】
また、図8に現された蛍光開始時間Tであるが、バクテリアのような大きい分子に与えられた特定波長光がエネルギー蓄積する所定時間であってこのT後に蛍光発生する。従って、図8と図9から判るように輝度に於ける異常信号を発生することなく露出(CCDを)できる時間帯は、図9に示した使用可能範囲のT<t<TLMTある。
【0073】
図11は、以上説明したT<t<TLMTを満足する時間ごとに露光を1stフレーム、2ndフレーム、3rdフレームと繰り返している図でありそれぞれあるバクテリアの白レベルがV、V、Vに達している。
【0074】
そして、CCDは各画素への入力光量と出力電圧のクリアリティが保証されている為に、線計演算が可能であってV+V+Vを演算することにより連続露光した結果と同等であり、かつ、輝点の存在しない映像となる。このように生成された輝点のない映像を、あらかじめ実験的に求めておいた所定値を用いて2値化すると、バクテリア部分だけが白と認識できる。もし輝点を含んだまま2値化をすれば、その輝点をバクテリアの点を誤認識してしまうことになる。従って、この輝点が発生しない範囲での露光時間で取得した映像を、所望のレベル程度になるまで複数回重ね合わせを行っての後に、2値化をすることはきわめて重要である。また、以上においては2値化をすることで、個体の検出を行うと述べているが、輪郭強調等のフィルタリングによって個体を浮き上がらせることも可能であって、この種々の方法の選定は、個体認識を行う為の検出処理アルゴリズムによって、最適な方法を検討することになる。
【0075】
さて、励起された蛍光の明るさは小さい為その背景の反射光レベルに対して十分なコントラストを有してなく、実際には図12で示す背景出力が重なり、さらに半導体特有のホワイトノイズ等が重畳している。このために、上述のような2値化を行う為のレベルが、背景値と目的地との間に設定されなければならないところ、デリケートになってしまう。
【0076】
そこで、フレームに分けて取得したビデオレベルV、V、Vから黒レベルを排除することを行う。この時、図13のように各フレームごとに黒レベルBをBF1、BF2、BF3のように取得し、V−BF1、V−BF2、V−BF3とすることで綺麗になりそうだが、実際には異なる。ホワイトノイズは、その発生周期がランダムであって相合わせをしてキャンセルすることは出来ない。そのため、上記引き算の結果は、むしろノイズ幅を増大させ(負+負、正+正の様に悪化させるケースがある)る。このため、ホワイトノイズのレベルNの対処と、黒レベルBの対処とはフェーズを分けて処理した方が好ましい。
【0077】
例えば、図12のようにT+T+T時間で露光する黒レベルBtotalの値を用いてV+V+V−BtotalとすることでNの重みを1/3に減らせられる。
【0078】
又、黒レベルがリニアに上昇する性質を用いて目標時間T+T+T時の前後を繰り返し露出(サンプリング)でA/D変換し、デジタル上で得た前後数たとえば10ポイントの値を平均するとBtotalのセンターの値に近似できる。
【0079】
この方法は具体的には、例えばT+T+Tが2秒で前後10ポイントを10msごとに使用するとすれば、1.90、1.91、1.92、・・・1.99、2、2.01、2.02、・・・2.1の21ポイントでA/D変換された値をメモリ上に保持し、これらの値、V1.90、V1.91、・・・V2.1に対して、
【数1】
Figure 2005215711
とするのである。
【0080】
或いは、
【数2】
Figure 2005215711
とすることも可能である。
【0081】
このようにして得たNを除いたB*を開いて、
−B*、V−B*、V−B*
とする。
【0082】
さらに、このB*を得た時と同一の考え方の処理によって
【数3】
Figure 2005215711
を得て、画像処理に供する最終出力値Voutを、
【数4】
Figure 2005215711
が得られる。尚、以上の説明では、同一画素を異なる時間での露出にて複数回サンプリングして、その複数回の画素値を利用して背景除去とノイズキャンセルを行っているが、背景点は近傍点で略同一であると見なせるから演算値取得対象の画素位置を厳密に同一にしないで近傍点を複数利用することでも良い。
【0083】
図13において、BFiはi番目のフレームにおける黒レベルであり、露出にかかわらず常にホワイトノイズ±Nが重畳している。
【0084】
図12乃至14において各フレームタイムT、T、T(連続して露光スタートが出来るとして)は、各々蛍光開始時間Tを含む(T以上でなければならない、T>T、T>T、T>T)。
【0085】
以上詳しく説明したように、本発明においては、輝点ノイズが生じない範囲の複数の露光時間による被写体の画像データを加算するので、CCDにおける輝度ノイズ(輝点)の発生を排除すると共に、光量が低い被測定対象内に含まれる個体数のカウントを可能にしたのである。
【0086】
図15(a)は、一体型の装置であって、撮像手段、加算手段とカウント手段(個体の計数手段)が全て含まれるケースである。図15(b)は、コンピュータに撮像装置がインタフェイスされた形であって、個体のカウントはコンピュータが行うケースである。図15(c)は、加算手段がユニット化された形であって、累積加算の機能のみを独立したケースで、低明度レベルの画像データを複数回取得して累積した画像データをコンピュータに送って、コンピュータ側で個体カウントするケースである。図15(d)は通常のカメラをコンピュータに接続した形態であって、コンピュータ内で累積機能と個体のカウント機能を実現したケースである。この場合ソフトウエア(プログラム)で実現されることが多いが、オプションボードにハード化することも出来る。そして、このプログラムは、コンピュータ内に既に存在してもいいし、撮像装置に添付するなどの製品として、CDROMなどの記憶媒体に記録されていても良い。図15(e)は図15(d)のカメラとコンピュータの間がケーブルであるのに対してネットワーク化されたケースであって、このネットワークは有線、無線を問わないばかりでなく、LAN、インターネットと幅広い形態を取りうる。
【0087】
更に、光電変換手段の代表として以上でCCDを例にして説明を行ってきたが、本発明はMOS型や他の方式の光電変換素子でも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る被写体の個体数をカウントするための撮像装置の側面図がデータ処理装置に接続されている図を示す。
【図2】 図1の本撮像装置を上面から見た主に光源周辺を示す図である。
【図3】 ロッド光源の内部構造の断面図を示す。
【図4】 本撮像装置のステージへメンブレムキットを装着した(a)平面図と、(b)断面図を示す。
【図5】 本撮像装置のステージへフィルムキットを装着した(a)平面図と、(b)断面図を示す。
【図6】 本撮像装置の制御ブロック図を示す。
【図7】 照射光と撮像素子への露光(フィルタ特性を含む)の波長関係を示す。
【図8】 は理想的な被写体(バクテリア映像)レベルの露光時間に対するグラフである。
【図9】 「輝点」の出現状態を示した図である。
【図10】 「菌+背景」レベルの線をとフレームごとの背景レベルを示した図である。
【図11】 画素フレームの使用可能範囲を示す図である。
【図12】 背景出力が重なり、さらに半導体特有のホワイトノイズ等が重畳していることを示す図である。
【図13】 BFiはi番目のフレームにおける黒レベルであり、露出にかかわらず常にホワイトノイズ±Nが重畳していることを示す図である。
【図14】 あるバクテリアのビデオレベルにホワイトノイズ±Nが重畳していることを示す図である。
【図15】 加算手段の搭載される形態の一覧を示す図である。
【図16】 本撮像装置が画像を取得する様子を示すフローチャートである。
【図17】 撮像手段の端子を示す図である。
【符号の説明】
1 撮像装置
2 ステージ
3 レンズユニット
4 光源ユニット
5 フロントカバー
6 ロッド光源
20 テーブル
21 キットホルダー
40 メンブレムキット
41 フィルムキット
50 基板
55 フィルターユニット
55a L42フィルタ
55b 058フィルタ
64 発光ダイオード
73a U380フィルタ
73b BP535フィルタ
80 インタフェイス
81 制御手段
82 露光制御手段
83 照射手段
84 光電変換手段
85 A/Dコンバータ
86 フレームメモリ

Claims (16)

  1. 測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、
    前記ステージに搭載された被写体に光を照射するための照射手段と、
    前記被写体からの光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、
    前記光電変換手段の露光時間を制御するための露光制御手段と、
    前記光電変換手段からのビデオ信号をデジタルの画像データに変換するためのA/Dコンバータと、
    制御手段と、から構成され、
    前記制御手段は、同一又は相違する露光時間で複数回受光してメモリに記憶した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、当該加算された画像データに基づいて被写体の個体数をカウントする計数手段と、を有することを特徴とする個体数カウントシステム。
  2. デジタルの画像データに基づいて個体数をカウントする計数手段をそなえたデータ処理装置にインタフェイス手段で接続され、被写体の映像を取得してデジタル変換するA/Dコンバータからの画像データを前記インタフェイス手段より送信する撮像装置であって、
    測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、
    前記ステージに搭載された被写体に光を照射するための照射手段と、
    前記被写体からの光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、
    前記光電変換手段の露光時間を制御するための露光制御手段と、
    同一又は相違する露光時間で複数回受光してメモリに記憶した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、を有することを特徴とする個体数カウントシステム用撮像装置。
  3. 前記照射手段は特定波長領域の光を照射し、前記光電変換手段が前記照射光によって励起された前記被写体が発光する励起光を受光して光電変換することを特徴とする、請求項2に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  4. 前記カウント手段は前記特定波長領域の光とは異なる主波長の励起光を発光する前記被写体内の個体数をカウントする、ことを特徴とする請求項3に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  5. 前記加算手段は、前記光電変換手段の同一画素位置の画像データを累積的に加算することを特徴とする、請求項2に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  6. 前記露光制御手段は、少なくとも、被写体が励起光を発光するための最小時間以上の第1の露光時間と、前記光電変換手段が長時間露光による異常値を持つ画素の発生時間である第2の露光時間とに基づいて設定される第3の露光時間を前記照射手段に指示することを特徴とする、請求項2に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記光電変換手段の転送クロック及び/又はリセットパルスを制御することによって露光時間を調整することを特徴とする、請求項2に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  8. 前記制御手段は、取得した画像データから背景の画像明度とを区分して背景の値を検出する背景値検出手段を備え、取得した画像データから前記背景値検出手段からの背景の値を減算する減算手段を備えたことを特徴とする、請求項2に記載の撮像装置。
  9. 測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージと、前記ステージに搭載された被写体に特定の波長の光を照射するための照射手段と、
    前記被写体からの照射光に励起された励起光を受光して電気信号に変換するための光電変換手段と、
    前記光電変換手段の露光時間を制御するための露光制御手段と、
    前記光電変換手段からのビデオ信号をデジタルの画像データに変換するためのA/Dコンバータと、
    制御手段と、から構成され、
    前記制御手段は、
    第1の主波長の光で照射して第1の励起光を受け画像データを得る第1のモードと第2の主波長の光で照射して第2の励起光を受け画像データを得る第2のモードとを切り替えるモード切替手段と、
    同一又は相違する露光時間で複数回受光してメモリに記憶した前記画像データを累積的に加算する加算手段と、
    当該加算された画像データに基づいて被写体の個体数をカウントする計数手段と、
    を有することを特徴とする個体数カウントシステム用撮像装置。
  10. 前記制御手段は、前記第1のモードにより取得した画像データに基づいて前記計数手段で得た第1の計数値から前記第2のモードにより取得した画像データに基づいて前記計数手段で得た第2の計数値を減算する減算手段を備えたことを特徴とする、請求項9に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  11. 前記撮像装置は、前記画像データを送信するためのインタフェイス手段を有し、当該インタフェイス手段を介して外部のデータ処理装置と接続されて前記制御手段を構成する各手段による処理が前記データ処理装置と協働して行われるように構成された請求項9又は10に記載の個体数カウントシステム用撮像装置。
  12. 測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージに搭載された被写体に光を照射し、光を電気信号に変える光電変換手段により前記被写体からの光を受光して画像データを取得する撮像方法において、
    前記光電変換手段に所定時間の露光を指示する露光制御ステップと、
    前記露光制御ステップの露光指示を複数回行って前記光電変換手段から複数回の画像データを取得する画像取得ステップと、
    前記画像取得ステップにおいて取得した複数回の画像データを累積的に加算する加算ステップと、
    の各ステップを有することを特徴とする個体数カウントシステム用撮像方法。
  13. 測定対象の個体を含む被写体を搭載するためのステージに搭載された被写体に光を照射し、個体が発光した光を電気信号に変える光電変換手段により前記被写体からの光を受光して画像データを取得する撮像装置の制御方法において、
    前記撮像装置へ所定時間の露光を指示する露光制御ステップと、
    前記露光制御ステップの露光指示を複数回行って前記撮像装置から複数回の画像データを取得する画像取得ステップと、
    前記画像取得ステップにおいて取得した複数回の画像データを累積的に加算する加算ステップと、
    の各ステップを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  14. 請求項12の個体数カウントシステム用撮像方法または請求項13に記載の撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させる、制御プログラム。
  15. 請求項14に記載の制御プログラムを記録した記憶媒体。
  16. 光電変換手段の動作クロックを発生して複数画素を有する光電変換手段の制御を行う光電変換手段の制御回路であって、
    所定時間の露光駆動を光電変換手段にさせるクロックパルスを発生する露光制御手段と、
    前記露光制御手段のクロックパルスの発生を複数回行って光電変換手段に複数回の画像データを取得する露出繰り返し手段と、
    前記露光制御手段のクロックパルスで駆動された光電変換手段から受け入れる複数回の画像データを累積的に加算する加算手段と、
    を備えたことを特徴とする光電変換手段の制御回路。
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