JP2005214942A - 基板の検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 テストランドを設けることなく詳細な検査を行うことが可能な基板の検査方法及び検査装置を提供することをを目的とする。
【解決手段】 本発明の検査装置では、第一の検査として予め設定された第1周波数のCLK信号を用い検査処理(S120)を実行する。この第一の検査では、第一デバイスの出力セルCO1に、出力セルCO1が保持する値を出力させ、第1周波数分の一時間経過後、第二デバイスの入力セルCI2に、その第二デバイスの入力端子IN2から入力される値を取り込ませる。また、第二の検査として、第1周波数より低い第2周波数のCLK信号を用い検査処理(S160)を実行する。この第二の検査では、第一デバイスの出力セルCO1に、出力セルCO1が保持する値を出力させ、第2周波数分の一時間経過後、第二デバイスの入力セルCI2に、その第二デバイスの入力端子IN2から入力される値を取り込ませる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、バウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵のデバイス、が実装された基板の検査方法及び検査装置、に関する。
従来、基板検査では、外観検査や、インサーキットテスタを用いた検査、ファンクションチェッカを用いた検査等、複数種の検査が行われている。外観検査は、実装部品と基板とのはんだ接続状態を光学的に検査するものである。
一方、インサーキットテスタを用いた検査は、予め基板の製造時に、テストランドを設けておき、これにプローブを当てて、電子部品の素子定数を測定し、電子部品の実装時に発生した基板の不良をチェックするものである。このインサーキットテスタを用いた基板検査では、ICチップのピンの浮きや未半田をチェックすることができないため、これを補完する目的で、上記ファンクションチェッカを用いた検査が行われる。
ファンクションチェッカを用いた検査は、基板に電源を投入して基板に実装されたIC等を駆動し、そのIC等にテスト信号を入力して、その応答(出力端子の電圧)をチェックするものである。このファンクションチェッカを用いた検査では、例えばJTAG回路が用いられる。
JTAG回路は、JTAG(Joint Test Action Group)により提案されたIEEE1149.1規格のバウンダリ・スキャン・アーキテクチャである。このJTAG回路は、入出力ピンと、内部回路との間に、シフトレジスタ構造のバウンダリ・スキャン・セルを備え、TAPコントローラによってバウンダリ・スキャン・セルを制御し、セルのデータ入出力を行う(特許文献1参照)。このJTAG回路を用いた検査では、ピンにプローブを当てることなく、簡単にテスト信号を内部回路に入力することができ、その応答を確認することができるので、大変便利である。
特開平9−160799号公報
しかしながら、JTAG回路を用いた検査では、実装された部品の定数までを検査することができないため、基板の信頼性を確保するためには、別途、インサーキットテスタによる基板の検査を行う必要があった。そのため、基板には、テストランドを設ける必要があり、基板の高密度化を妨げる原因となっていた。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、テストランドを設けることなく、バウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵のデバイスが実装された基板の詳細な検査を行うことができるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査方法であって、以下の手順で基板の検査を行うことを特徴とする。この基板の検査方法は、第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の線路の時定数が所定範囲内に収まっているか否か検査するものである。
本発明の検査方法では、まず、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、そのバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させる。
その後、所定のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませる。ここでいう所定のタイミングとは、第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲内に収まっていない場合と、で第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングのことである。
本発明の検査方法では、この後、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、基板の良否を判断する。
請求項1記載の基板の検査方法によれば、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、第一のデバイスの出力端子と第二のデバイスの入力端子の間の線路の時定数が所定範囲内に収まっているか否かを検査することができる。端子間の時定数は、その端子間の抵抗値や静電容量で定まるため、この発明によれば、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、第一のデバイスの出力端子と第二のデバイスの入力端子の間の線路に抵抗やコンデンサが正しく取り付けられているかどうか確認することができる。
従って、この検査方法によれば、基板に設けたテストランドにインサーキットテスタのプローブを当てて、テストランド間の抵抗値等を測定しなくとも、基板を詳細に検査し、基板の良否を正確に判断することができる。例えば、製造時に本来基板に取り付けるべき素子とは異なる素子が取り付けられてしまった場合でも、本検査方法で、その基板を不良品として検出することができる。
このように、本発明によれば、インサーキットテスタを用いた素子定数の測定を行わなくても、基板を詳細に検査することができるため、プローブを当てるなどの手間がいらず、基板検査を迅速に行うことができる。また本発明の検査方法によれば、インサーキットテスタのプローブを当てるためのテストランドを端子間に形成する必要がなく、基板の高密度化を図ることができる。
尚、バウンダリ・スキャン・セルが、入力端子から入力される信号の電圧値を、多段階(3以上)の数値で保持可能な構成にされている場合には、一度に端子間の抵抗値や静電容量が適切であるか否かを判断することができるが、バウンダリ・スキャン・セルが、スレッシュホールド電位よりも高い電圧をHigh、低い電圧をLowとして保持する構成にされている場合には、請求項2記載のようにして基板を検査するとよい。
請求項2記載の発明は、内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査方法であって、以下に説明する第一の検査、及び第二の検査を行って、基板の良否を判断するものである。尚、本検査方法では、第一の検査及び第二の検査のいずれを先に行っても構わない。
第一の検査では、まず、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、そのバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させる。その後、第一のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませる。
尚、ここでいう第一のタイミングとは、第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲に達していない場合と、で第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングのことである。第一の検査では、この後、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、基板の良否を判断する。
一方、第二の検査では、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、そのバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させ、その後、第二のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませる。
ここでいう第二のタイミングとは、第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲を越えている場合と、で第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングのことである。第二の検査では、この後、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、基板の良否を判断する。
請求項2記載の基板の検査方法では、バウンダリ・スキャン・セルが、スレッシュホールド電位よりも高い電圧をHigh、低い電圧をLowとして保持する構成にされている場合においても、第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっているか否かを正確に検査することができ、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。
尚、上記第一及び第二のデバイスが、クロック信号により規定される所定の時点で、自身が備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値の出力動作、又は、バウンダリ・スキャン・セルへの値取込動作、を実行する構成にされている場合には、請求項3記載のように、上記クロック信号の周波数を調整して、上記タイミングを設定するようにするとよい。請求項3記載の基板の検査方法によれば、簡単に上記タイミングを設定して、基板の検査を行うことができる。
また、本発明(請求項1〜請求項3)は、請求項4記載のように、第一及び第二のデバイスが、バウンダリ・スキャン・アーキテクチャとして、IEEE1149.1規格のJTAG回路を備えるデバイスである基板に用いることができる。IEEE1149.1規格のJTAG回路を備えるデバイスは広く普及していることから、この発明によれば、様々な基板について、インサーキットテスタを用いず詳細に基板検査を行うことができる。
更に言えば、基板の良否の判断は、請求項5記載のように、第二のデバイスに内蔵されたJTAG回路のTDOポートから出力される値に基づいて行えばよい。このようにすれば、TDOポートからの出力値に基づいて、簡単に基板の良否を判断することができる。
その他、本発明の検査方法を用いた基板の検査装置を作成すれば、従来より簡単且つ詳細に基板検査を行うことができる。
請求項6記載の発明は、内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査装置であって、提供手段と、取得手段と、検査手段と、判断手段と、を備えるものである。
この検査装置は、提供手段にて、第一のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルに、検査用の値を付与し、取得手段にて、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を取得する。
検査手段は、上記構成の提供手段を動作させた後、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、そのバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させ、所定のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませる。
尚、ここでいう所定のタイミングとは、請求項1と同様、第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲に収まっていない場合と、で第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングのことである。検査手段は、この後、上記構成の取得手段を動作させる。
また、この検査装置においては、判断手段が、取得手段が取得したバウンダリ・スキャン・セルの値に基づいて、基板の良否を判断する。
請求項6記載の検査装置によれば、取得手段の取得結果に基づいて、第一のデバイスの出力端子と第二のデバイスの入力端子間の時定数が所定範囲内に収まっている否かを検査することができる。このため、第一のデバイスの出力端子と第二のデバイスの入力端子間の線路に抵抗やコンデンサが正しく取り付けられているかどうか判別することができ、基板に設けられたテストランドにインサーキットテスタのプローブを当てテストランド間の抵抗値等を測定しなくとも、基板を詳細に検査し、その良否を正確に判断することができる。その他、この発明によれば、上記した請求項1記載の発明が奏する効果と同様の効果を得ることができる。
また、請求項7記載の発明は、内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査装置であって、上記提供手段と、上記取得手段と、第一及び第二の検査手段と、判断手段と、を備えるものである。
この検査装置では、第一の検査手段が、上記提供手段を動作させた後、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、そのバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させ、上記第一のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませ、更にその後、上記取得手段を動作させる。
その他、この検査装置では、第二の検査手段が、上記提供手段を動作させた後、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、そのバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させ、上記第二のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませ、更にその後、上記取得手段を動作させる。
この検査装置における判断手段は、上記第一の検査手段の動作によって取得手段が取得したバウンダリ・スキャン・セルの値、及び、上記第二の検査手段の動作によって取得手段が取得したバウンダリ・スキャン・セルの値に基づいて、基板の良否を判断する。
請求項7記載の検査装置によれば、バウンダリ・スキャン・セルが、スレッシュホールド電位よりも高い電圧をHigh、低い電圧をLowとして保持する構成にされている場合においても、第一のデバイスの出力端子と、第一のデバイスの出力端子に接続された第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっているか否かを正確に検査することができ、請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる。
また、請求項8記載の発明は、上記第一及び第二のデバイスが、クロック信号により規定される所定の時点で、自身が備えるバウンダリ・スキャン・セルの値出力動作、又は、バウンダリ・スキャン・セルへの値取込動作、を実行する構成にされた基板の検査装置である。この検査装置では、第一の検査手段が、上記クロック信号を、上記第一のタイミングを実現する第一の周波数に設定することによって、その第一のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませる。また、第二の検査手段は、上記クロック信号を、第一の周波数より低い上記第二のタイミングを実現する第二の周波数に設定することによって、その第二のタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませる。
このように構成された請求項8記載の検査装置は、請求項3記載の発明が奏する効果と同様の効果を奏する。又、この発明によれば、試験等により予め第一及び第二の周波数を決定しておくことで、以後の検査を簡単に行うことができる。
また、バウンダリ・スキャン・アーキテクチャとしては、IEEE1149.1規格のJTAG回路が広く普及しているから、本発明(請求項6〜請求項8)の検査装置は、請求項9記載のように、IEEE1149.1規格のJTAG回路を備える第一及び第二のデバイスが実装された基板を上述の手法で検査可能に構成されるとよい。
また、JTAG回路を備える第一及び第二のデバイスが実装された基板の検査装置として、請求項6〜請求項8記載の検査装置を構成する場合には、上記提供手段及び上記取得手段を、具体的に請求項10記載のように構成されるとよい。
請求項10記載の検査装置では、提供手段が、第一のデバイスが備えるJTAG回路のTDIポートから、第一のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルに付与する値を入力して、そのバウンダリ・スキャン・セルに上記値を付与する構成にされ、取得手段が、第二のデバイスが備えるJTAG回路のTDOポートから、第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を取得する構成にされている。
請求項10記載のように、JTAG回路のTDIポート及びTDOポートを用いれば、簡単に、バウンダリ・スキャン・セルへ値を付与し、又、バウンダリ・スキャン・セルから値を取得することができ、簡単且つ効率的に基板検査を行うことができる。
以下に本発明の実施例について図面とともに説明する。図1は、検査対象の基板1の構成を表す説明図であり、図2は、本発明が適用された検査装置30の構成を表すブロック図(a)と、その検査装置30が記憶する設定情報を表す説明図(b)である。
図1に示すように、検査対象の基板1は、IEEE1149.1規格のバウンダリ・スキャン・アーキテクチャであるJTAG回路15,25を内蔵する第一デバイス10及び第二デバイス20が実装された構成にされている。JTAG回路15,25は、TAPコントローラ13,23、バウンダリ・スキャン・レジスタ18,28、バイバス・レジスタ19,29、図示しない命令(Instruction)レジスタ、識別(Identificaiton)レジスタ、などから構成されている。
第一デバイス10は、内部回路としてのコアロジック11と入力端子IN1とを結ぶ各線路にバウンダリ・スキャン・セルCI1を備え、出力端子OUT1とコアロジック11とを結ぶ各線路にバウンダリ・スキャン・セルCO1を備える。また、第一デバイス10は、バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1に付与する値を入力するためのTDIポートP11と、バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1が保持する値を出力するためのTDOポートP12と、を備える。バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1は、シリアル接続されており、TDIポートP11から入力された値をTDOポートP12に出力するバウンダリ・スキャン・レジスタ(シフトレジスタ)18を構成する。その他、第一デバイス10は、TAPコントローラ13と、TAPコントローラ13に接続されたTCKポートP13、TMSポートP14及びTRSTポートP15と、を備える。
同様に、第二デバイス20は、内部回路としてのコアロジック21と入力端子IN2とを結ぶ各線路にバウンダリ・スキャン・セルCI2を備え、出力端子OUT2とコアロジック21とを結ぶ各線路にバウンダリ・スキャン・セルCO2を備える。また、第二デバイス20は、バウンダリ・スキャン・セルCI2,CO2に付与する値を入力するためのTDIポートP21と、バウンダリ・スキャン・セルCI2,CO2が保持する値を出力するためのTDOポートP22と、を備える。第一デバイス10と同様に、バウンダリ・スキャン・セルCI2,CO2は、シリアル接続されており、TDIポートP21から入力された値をTDOポートP22に出力するバウンダリ・スキャン・レジスタ(シフトレジスタ)28を構成する。その他、第二デバイス20は、TAPコントローラ23と、TAPコントローラ23に接続されたTCKポートP23、TMSポートP24及びTRSTポートP25と、を備える。
尚、以下では、入力端子IN1,IN2とコアロジック11,21との間に設けられたバウンダリ・スキャン・セルCI1,CI2を、特に「入力セル」と表現し、出力端子OUT1,OUT2とコアロジック11,21との間に設けられたバウンダリ・スキャン・セルCO1,CO2を、特に「出力セル」と表現する。
本実施例における検査対象の基板1は、上記第一デバイス10の出力端子OUT1の一部が第二デバイス20の入力端子IN2に接続され、その第一デバイス10の出力端子OUT1と、第二デバイス20の入力端子IN2とを結ぶ線路に、抵抗素子R1〜R3やコンデンサC等が接続された構成にされている。
また、この基板1には、第一デバイス10のTDIポートP11に接続されたデータ入力端子P1と、第一デバイス10及び第二デバイス20のTCKポートP13,P23に接続されたクロック入力端子P2と、第一デバイス10のTMSポートP14に接続されたTMS入力端子P3と、第二デバイス20のTMSポートP24に接続されたTMS入力端子P4と、基板1の実装部品に電源を供給するための電源端子P5と、第二デバイス20のTDOポートに接続されたデータ出力端子P6と、が設けられている。これら各端子P1〜P6は、検査装置30に設けられた出力コネクタ部31又は入力コネクタ部33に接続される。
検査装置30は、上記出力コネクタ部31及び入力コネクタ部33と、MPU35と、クロックジェネレータ37と、レジスタ39と、制御信号生成回路41と、設定情報記憶メモリ43と、電源ユニット45と、検査結果記憶メモリ47と、ユーザインタフェース49と、を備えるものである。
MPU35は、当該装置各部を統括制御するものであり、例えば、ユーザインタフェース49を介して入力された指令信号に従って、図3に示すメイン処理や検査処理を実行する(詳細後述)。ユーザインタフェース49は、利用者が操作可能な各種操作キーからなる操作部と、液晶ディスプレイ等からなる表示部と、を備え、利用者の操作情報に従って、MPU35に対して各種指令信号を入力し、又、MPU35から入力された信号に従って、各種情報を表示部に表示する。
一方、クロックジェネレータ37は、MPU35の動作によってレジスタ39に設定された周波数のクロック(CLK)信号を生成するものである。このクロックジェネレータ37が生成したCLK信号は、出力コネクタ部31を介して、基板1に設けられたクロック入力端子P2に入力される他、制御信号生成回路41に入力される。
制御信号生成回路41は、MPU35からの指令に基づき、クロックジェネレータ37から入力されるクロック(CLK)信号に同期して、基板1のデータ入力端子P1に入力するデータ信号や、基板1のTMS入力端子P3,P4に、JTAG回路15,25におけるステートの遷移を行うためのTMS信号(具体的には、第一デバイス10に入力する第一のTMS信号(以下、TMS1信号とする。)、第二デバイス20に入力する第二のTMS信号(以下、TMS2信号とする。))を生成する構成にされている。
その他、電源ユニット45は、基板1の各実装部品を動作させるために、基板1に対して電源供給を行うものである。この電源ユニット45は、出力コネクタ部31を通じて、基板1の電源端子P5に接続されている。
また、検査結果記憶メモリ47は、MPU35が図3に示すメイン処理を実行することにより、基板1のデータ出力端子P6から送出されてくる第二デバイス20のバウンダリ・スキャン・セルCI2,CO2の値を一時記憶するためのもの(メモリ)である。
その他、設定情報記憶メモリ43は、基板検査の際にレジスタ39に設定すべき周波数に関する設定情報を記憶するためのもの(メモリ)である。図2(b)に示すように、設定情報記憶メモリ43には、設定情報として、検査項目毎に、レジスタ39に設定すべき第1周波数f1と、その第1周波数より低い周波数である第2周波数f2が記憶されている。第1周波数及び第2周波数を表す数値は、利用者等がユーザインタフェース49を通じて、その数値を入力することなどにより設定情報記憶メモリ43に書き込まれる。
図3は、MPU35が実行するメイン処理を表すフローチャート(a)、及び、そのメイン処理内で実行される検査処理を表すフローチャート(b)である。メイン処理は、外部(例えばユーザインタフェース49)から検査項目の指定と共に実行開始指令信号が入力されると、MPU35により実行される。
メイン処理を実行すると、MPU35は、指定された検査項目の第1周波数f1を、設定情報記憶メモリ43に格納された設定情報から特定し、その第1周波数のCLK信号をクロックジェネレータ37が出力するように、レジスタ39に対して設定を行う(S110)。これによりクロックジェネレータ37からは、第1周波数のCLK信号が出力される。
その後、MPU35は、図3(b)に示す検査処理を実行する(S120)。検査処理を実行すると、MPU35は、周知の方法で、制御信号生成回路41に制御信号を生成させ、それを第一デバイス10及び第二デバイス20に入力させることにより、第一デバイス10及び第二デバイス20のステートを、「Test-Logic-Reset」ステートに設定すると共に(S210)、第二デバイス20をバイパス(BYPASS)モードに設定し(S220)、更に第一デバイス10をプリロード(PRELOAD)モードに設定する(S230)。
またS230の処理後、MPU35は、データ入力端子P1を介して第一デバイス10のTDIポートP11に、出力セルCO1にセットすべき値が記載された検査用データを入力し、第一デバイス10の出力セルCO1に、検査用の上記値をセット(付与)する(240)。具体的には、制御信号生成回路41に、検査用データをデータ信号として生成させ、それをデータ入力端子P1を介して第一デバイス10のTDIポートP11に入力させると共に、第一デバイス10におけるバウンダリ・スキャン・レジスタ18のシフト操作を行うための制御信号を、TMS入力端子P3を介して第一デバイス10のTMSポートP14に入力させて、第一デバイス10の出力セルCO1に、検査用の値(High値)を付与する。
その後、MPU35は、S250に移行して、第一デバイス10及び第二デバイス20をエックステスト(EXTEST)モードに設定する。この後、MPU35は、制御信号生成回路41に、図4に示すTMS1信号及びTMS2信号を生成させて、TMS1信号を第一デバイス10のTMSポートP14に入力させ、TMS2信号を第二デバイス20のTMSポートP24に入力させる。
この制御信号(TMS1信号、TMS2信号)の入力によって、MPU35は、TAPコントローラ13,23を制御し、第一デバイス10の出力セルCO1に、その出力セルCO1が保持する値を、第一デバイス10の出力端子OUT1に向けて出力させる(S260)。また、CLK信号の周波数で規定される所定のタイミングで、第二デバイス20の入力端子IN2に入力される信号の電圧値を、High値若しくはLow値のいずれかで、第二デバイス20の入力セルCI2に取り込ませる(S270)。
尚、バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1,CI2,CO2は、入力電圧を、スレッシュホールド電位を境界として2値化し、取り込む構成にされている。即ち、各バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1,CI2,CO2は、スレッシュホールド電位Vth以上の入力を、High値として取り込み、スレッシュホールド電位Vth未満の入力を、Low値として取り込む構成にされている。
図4は、MPU35がS260及びS270で実行する処理により制御信号生成回路41から出力されるTMS1信号及びTMS2信号を示したタイムチャートである。
周知のように、JTAG回路15,25では、TCKポートP13,P23から入力されるCLK信号がHighになった時点で、TMSポートP14,P24から入力されるTMS信号の値に基づき、TAPコントローラ13,23のステートが遷移する。そして、ステートがUpdate−DRステートから次のステートに移行すると、バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1,CI2,CO2が保持する値が、出力側へと出力される(値出力動作)。また、ステートがCapture−DRステートから次のステートに移行すると、バウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1,CI2,CO2への入力が、2値化されて、そのバウンダリ・スキャン・セルCI1,CO1,CI2,CO2に取り込まれる(値取込動作)。
図4に示すように、本実施例の制御信号生成回路41は、第一デバイス10が、Update−DRステートから次のステートに移行する時間より、CLK信号の1周期分遅れて、第二デバイス20が、Capture−DRステートから次のステートに移行するように、制御信号を生成、出力する。
このため、出力セルCO1が値を出力してから入力セルCI2が値を取り込むまでの時間は、クロックジェネレータ37が生成するCLK信号の周波数によって規定され、第一デバイス10の出力セルCO1から出力端子OUT1に向けて出力された信号(出力セルCO1の保持値)は、CLK信号の1周期の対応する時間T経過後、第二デバイス20の入力端子IN2を通じて、第二デバイス20の入力セルCI2に取り込まれる。
S270での処理の後、MPU35は、第二デバイス20の入力セルCI2が保持する値がTDOポートP22から出力されるように、制御信号生成回路41に制御信号を生成させて、それを、第二デバイス20に入力させる(S280)。
その後、MPU35は、当該検査処理を終了してS130に移行し、TDOポートP22からデータ出力端子P6及び入力コネクタ部33を介して当該検査装置30に入力されるTDOポートP22の出力値(S270で第二デバイス20の入力セルCI2にセットされた値)を取得して、検査結果記憶メモリ47に一時記憶させる。
S130の処理後、MPU35は、検査結果記憶メモリ47からTDOポートP22の出力値のうち、検査対象の入力セルCI2が保持していた値を読出し、この値がLow値であるか否か判断する(S140)。そして、Low値ではない(即ち、High値である)と判断すると、S145に移行して、基板1が不良品であることを示すNG表示をユーザインタフェース49の表示部に表示する。また、その後に当該メイン処理を終了する。
S120で実行される検査処理では、事前にCLK信号が第1周波数に設定されているため、第一デバイス10の出力セルCO1の値出力動作、及び、第二デバイス20の入力セルCI2の値取込動作は、そのCLK信号により規定されるタイミング、即ち、第1周波数分の一の時間間隔で行われる。
従って、第1周波数として、第一デバイス10の出力端子OUT1と、それに接続された第二デバイス20の入力端子IN2との間における線路の時定数が許容範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が許容範囲に達していない(即ち、時定数が許容範囲の下限値TL未満である)場合と、で第二デバイス20の入力セルCI2にセットされる値が異なる時間間隔分の一を予め設定しておけば、検査処理によってTDOポートP22から得られる値に基づき、その端子間の時定数が下限値TL未満であるかどうか判断することができる。
図5(a)は、CLK信号が第1周波数である場合において、第二デバイス20の入力セルCI2に、入力される信号を示したタイムチャートである。本実施例では、第一デバイス10の出力セルCO1からHigh値が出力されると、線路の時定数が許容範囲内に収まっている場合(具体的には、時定数が許容下限値TL以上である場合)において、第二デバイス20の入力セルCI2にLow値がセットされ、線路の時定数が許容下限値TL未満である場合には、第二デバイス20の入力セルCI2にHigh値がセットされるように第1周波数を決定している。
このため、第二デバイス20の入力セルCI2にHigh値がセットされる場合には、出力端子OUT1と入力端子IN2との間の線路に、本来取り付けるべきものよりも定数の小さい抵抗素子やコンデンサ(抵抗値が小さいものや、静電容量の小さいもの)が接続されている場合や、それらの素子が接続されていない場合などが考えられる。よって、第二デバイス20の入力セルCI2にHigh値がセットされたと判断される場合には、S145で、表示部にNG表示を行い、利用者に、基板1が不良品がある旨を通知するのである。
これに対し、検査対象の入力セルCI2の値がLow値である場合(S140でYes)には、少なくとも、出力端子OUT1−入力端子IN2間の時定数が、許容される時定数の下限値TL以上であると判断できる。従って、MPU35は、S150以降の処理を実行して、出力端子OUT1−入力端子IN2間の時定数が、許容範囲の上限値TH以下であるか否か判断する。
具体的にMPU35は、S140でYesと判断すると、指定された検査項目の第2周波数を、設定情報記憶メモリ43に格納された設定情報から特定し、その第2周波数のCLK信号をクロックジェネレータ37が出力するように、レジスタ39に対して設定を行う(S150)。これによりクロックジェネレータ37からは、第2周波数のCLK信号が出力される。
その後、MPU35は、上述した図3(b)に示す検査処理を再度実行する(S160)。但し、この検査処理では、CLK信号の周波数として第2周波数が用いられるので、第一デバイス10の出力セルCO1の値出力動作、及び、第二デバイス20の入力セルCI2の値取込動作は、そのCLK信号により規定されるタイミング、即ち、第2周波数分の一の時間間隔で行われる。
従って、第2周波数として、第一デバイス10の出力端子OUT1と、第二デバイス20の入力端子IN2との間における線路の時定数が許容範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が許容範囲を越えている(即ち、時定数が許容範囲の上限値THより大きい)場合と、で第二デバイス20の入力セルCI2にセットされる値が異なる時間間隔分の一を予め設定しておけば、検査処理(S160)によってTDOポートP22から得られる値に基づき、その端子間の時定数が上限値TH以下であるかどうか判断することができる。
S160での処理を終えると、MPU35は、TDOポートP22からデータ出力端子P6及び入力コネクタ部33を介して当該検査装置30に入力されるTDOポートP22の出力値(S270で第二デバイス20の入力セルCI2にセットされた値)を、検査結果記憶メモリ47に一時記憶させる(S170)。
その後、MPU35は、検査結果記憶メモリ47から、TDOポートP22の出力値のうち検査対象の入力セルCI2が保持していた値を読出し、この値が、High値であるか否か判断する(S180)。そして、High値ではない(即ち、Low値である)と判断すると(S180でNo)、S185に移行して、基板1が不良品であることを示すNG表示をユーザインタフェース49の表示部に表示し、その後に当該メイン処理を終了する。
図5(b)は、CLK信号が第2周波数である場合において、第二デバイス20の入力セルCI2に、入力される信号を示したタイムチャートである。本実施例では、第一デバイス10の出力セルCO1からHigh値が出力されると、線路の時定数が許容範囲内に収まっている場合、第二デバイス20の入力セルCI2にHigh値がセットされ、線路の時定数が許容範囲内に越えている場合(即ち、時定数が許容範囲の上限値THより大きい)には、第二デバイス20の入力セルCI2にLow値がセットされるように第2周波数を決定している。
このため、第二デバイス20の入力セルCI2にLow値がセットされる場合には、出力端子OUT1と入力端子IN2との間の線路に、本来取り付けるべきものよりも定数の大きい抵抗やコンデンサ(抵抗値が大きいものや、静電容量の大きいもの)が接続されている場合などが考えられる。このような理由から、S185では、表示部にNG表示を行って、利用者に、基板1に不良がある旨を通知するのである。
一方、検査対象の入力セルCI2が保持していた値がHigh値であると判断された場合には(S180でYes)、出力端子OUT1と入力端子IN2との間の線路の時定数が許容範囲内である(下限値TL以上、上限値TH以下である)ので、出力端子OUT1と入力端子IN2との間の線路においては、抵抗やコンデンサ等が適切に接続されていると判断し、ユーザインタフェース49の表示部に、基板1が不良品でない旨のOK表示を行う(190)。その後、MPU35は、当該メイン処理を終了する。
以上、本実施例の基板1の検査方法及び検査装置30について説明したが、この検査装置30によれば、MPU35が、第一の検査として、S120で検査処理を実行し、TDIポートP11に検査用データを入力して第一デバイス10の出力セルCO1に検査用の値を付与する(S240)。また、その後、第一デバイス10の出力セルCO1に、第一デバイス10の出力端子OUT1に向けて、その出力セルCO1が保持する値を出力させ(S260)、それから第1周波数分の一時間経過後、第二デバイス20の入力セルCI2に、その第二デバイス20の入力端子IN2から入力される値を取り込ませ(S270)、更にその後、TDOポートP22から出力される値(入力セルCI2がS270で保持した値)を検査結果記憶メモリ47に格納する(S130)。また、この検査装置30では、上記第一の検査後、MPU35が、その検査結果(即ち、TDOポートP22から出力された値)に基づいて基板1の良否を判断する(S140)。
更に、この検査装置30では、第二の検査として、MPU35がS160で検査処理を実行し、TDIポートP11に検査用データを入力して第一デバイス10の出力セルCO1に検査用の値を付与した後(S240)、第一デバイス10の出力セルCO1に、出力セルCO1が保持する値を出力させ(S260)、それから第2周波数分の一時間経過後、第二デバイス20の入力セルCI2に、その第二デバイス20の入力端子IN2から入力される値を取り込ませ(S270)、更にその後、TDOポートP22から出力される値(入力セルCI2がS270で保持した値)を検査結果記憶メモリ47に格納する(S170)。また、第二の検査後、その検査結果に基づいて、基板1の良否を判断する(S180)。
この検査装置30では、上記検査により第二デバイス20の入力セルCI2が保持する値に基づいて、第一デバイス10の出力端子OUT1とそれに接続された第二デバイス20の入力端子IN2間の時定数が許容範囲内に収まっているかを判断し、端子間の時定数が、その端子間の抵抗値や静電容量で定まることを利用して、第一デバイス10の出力端子OUT1と第二デバイス20の入力端子IN2間の線路に抵抗やコンデンサが正しく取り付けられているかどうか判断するので、テストランドにインサーキットテスタのプローブを当て、テストランド間の抵抗値等を測定するなどしなくとも、基板検査を詳細に行うことができる。
また、この検査装置30によれば、JTAG回路15,25を用いた機能検査と同様の方式で端子間の状態評価を行うことができ、別途インサーキットテスタを用意したりする必要がないので、基板検査を迅速に行うことができる。また、この検査方法によれば、インサーキットテスタのプローブを当てるためのテストランドを端子間に形成する必要がないので、基板1の高密度化を図ることができる。
尚、本発明の提供手段は、MPU35が実行するS240での処理にて実現されており、本発明の取得手段は、MPU35が実行するS280及びS130,S170での処理にて実現されている。その他、第一の検査手段は、MPU35が実行するS110〜S130での処理にて実現されており、第二の検査手段は、MPU35が実行するS150〜S170での処理にて実現されている。その他、判断手段は、MPU35が実行するS140及びS180での処理にて実現されている。
また、本発明の検査方法及び検査装置は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。例えば、上記検査装置30では、第一デバイス10及び第二デバイス20の夫々にTMS信号を入力するための信号線が独立して設けられた基板1の例を示したが、TMS信号を入力するための信号線が、第一デバイス10及び第二デバイス20に共通して設けられている基板においても、本発明を適用することは当然に可能である。この場合には、出力セルCO1の値出力から入力セルCI2の値取込までに、クロック信号2周期分の時間を要するため、設定情報に書き込む第1周波数及び第2周波数は、それらを考慮して、上記実施例の第1周波数及び第2周波数の2倍の周波数とされればよい。
本実施例の検査装置30が検査する基板1の構成を表した説明図である。 検査装置30の構成を表したブロック図(a)と、その検査装置30が記憶する設定情報を表した説明図(b)である。 検査装置30のMPU35が実行するメイン処理(a)及び検査処理(b)を表すフローチャートである。 制御信号生成回路41から出力されるTMS1信号及びTMS2信号を示したタイムチャートである。 CLK信号が第1周波数である場合に入力セルCI2に入力される信号を示したタイムチャート(a)、第2周波数である場合に入力セルCI2に入力される信号を示したタイムチャート(b)である。
符号の説明
1…基板、10…第一デバイス、11,21…コアロジック、13,23…TAPコントローラ、15,25…JTAG回路、18,28…バウンダリ・スキャン・レジスタ、19,29…バイバス・レジスタ、20…第二デバイス、30…検査装置、31…出力コネクタ部、33…入力コネクタ部、35…MPU、37…クロックジェネレータ、39…レジスタ、41…制御信号生成回路、43…設定情報記憶メモリ、45…電源ユニット、47…検査結果記憶メモリ、49…ユーザインタフェース、CI1,CO1,CI2,CO2…バウンダリ・スキャン・セル、IN1,IN2…入力端子、OUT1,OUT2…出力端子、P1…データ入力端子、P2…クロック入力端子、P3,P4…TMS入力端子、P5…電源端子、P6…データ出力端子、P11,P21…TDIポート、P12,P22…TDOポート、P13,P23…TCKポート、P14,P24…TMSポート、P15,P25…TRSTポート

Claims (10)

  1. 内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査方法であって、
    前記第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、前記第一のデバイスの出力端子に向けて、該バウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させると共に、
    前記第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された前記第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲内に収まっていない場合と、で前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングで、前記第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませた後、
    前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、前記基板の良否を判断する
    ことを特徴とする基板の検査方法。
  2. 内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査方法であって、
    前記第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、前記第一のデバイスの出力端子に向けて、該バウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させると共に、前記第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された前記第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲に達していない場合と、で前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングで、前記第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませた後、前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、前記基板の良否を判断すると共に、
    前記第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、前記第一のデバイスの出力端子に向けて、該バウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させると共に、前記第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された前記第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲を越えている場合と、で前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングで、前記第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませた後、前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値に基づいて、前記基板の良否を判断する
    ことを特徴とする基板の検査方法。
  3. 前記第一及び第二のデバイスは、クロック信号により規定される所定の時点で、自身が備えるバウンダリ・スキャン・セルの値出力動作、又は、該バウンダリ・スキャン・セルへの値取込動作、を実行する構成にされており、
    当該検査方法では、
    前記クロック信号の周波数を調整することにより、前記タイミングで、前記第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、前記値を取り込ませることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の基板の検査方法。
  4. 前記第一及び第二のデバイスは、前記バウンダリ・スキャン・アーキテクチャとして、IEEE1149.1規格のJTAG回路を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の基板の検査方法。
  5. 前記基板の良否の判断を、前記第二のデバイスに内蔵された前記JTAG回路のTDOポートから出力される値に基づいて行うことを特徴とする請求項4記載の基板の検査方法。
  6. 内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査装置であって、
    前記第一のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルに値を付与する提供手段と、
    前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を取得する取得手段と、
    前記提供手段を動作させた後、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、該バウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させると共に、前記第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された前記第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲に収まっていない場合と、で前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませ、更にその後、前記取得手段を動作させる検査手段と、
    前記取得手段が取得した前記バウンダリ・スキャン・セルの値に基づいて、前記基板の良否を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする検査装置。
  7. 内部回路と各入出力端子との間にバウンダリ・スキャン・セルを備えるバウンダリ・スキャン・アーキテクチャ内蔵の第一及び第二のデバイス、が実装された基板の検査装置であって、
    前記第一のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルに値を付与する提供手段と、
    前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を取得する取得手段と、
    前記提供手段を動作させた後、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、該バウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させると共に、前記第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された前記第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲に達していない場合と、で前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませ、更にその後、前記取得手段を動作させる第一の検査手段と、
    前記提供手段を動作させた後、第一のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、第一のデバイスの出力端子に向けて、該バウンダリ・スキャン・セルが保持する値を出力させると共に、前記第一のデバイスの出力端子と、その第一のデバイスの出力端子に接続された前記第二のデバイスの入力端子との間の時定数が所定範囲内に収まっている場合と、その端子間の時定数が所定範囲を越えている場合と、で前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルにセットされる値が異なるタイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませ、更にその後、前記取得手段を動作させる第二の検査手段と、
    前記第一の検査手段の動作によって前記取得手段が取得した前記バウンダリ・スキャン・セルの値、及び、前記第二の検査手段の動作によって前記取得手段が取得した前記バウンダリ・スキャン・セルの値に基づいて、前記基板の良否を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする検査装置。
  8. 前記第一及び第二のデバイスは、クロック信号により規定される所定の時点で、自身が備えるバウンダリ・スキャン・セルの値出力動作、又は、バウンダリ・スキャン・セルへの値取込動作、を実行する構成にされており、
    前記第一の検査手段は、前記クロック信号を、第一の周波数に設定することによって、前記タイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませ、
    前記第二の検査手段は、前記クロック信号を、第一の周波数より低い第二の周波数に設定することによって、前記タイミングで、第二のデバイスのバウンダリ・スキャン・セルに、その第二のデバイスの入力端子から入力される値を取り込ませることを特徴とする請求項7記載の検査装置。
  9. 前記第一及び第二のデバイスは、前記バウンダリ・スキャン・アーキテクチャとして、IEEE1149.1規格のJTAG回路を備えることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載の検査装置。
  10. 前記提供手段は、前記第一のデバイスが備えるJTAG回路のTDIポートから、前記第一のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルに付与する値を入力して、そのバウンダリ・スキャン・セルに前記値を付与する構成にされており、
    前記取得手段は、前記第二のデバイスが備えるJTAG回路のTDOポートから、前記第二のデバイスが備えるバウンダリ・スキャン・セルが保持する値を取得する構成にされていることを特徴とする請求項9記載の検査装置。
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