JP2005214116A - 可変容量圧縮機の制御弁 - Google Patents

可変容量圧縮機の制御弁 Download PDF

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Abstract

【課題】 可変容量圧縮機の吸入圧力を感知するデューティ比制御の制御弁において、閉弁位置近傍の特性を改善する。
【解決手段】 吐出圧力Pdのポート14と圧力Pcのポート15との間の通路を開閉制御する弁部10をスプール弁で構成し、その弁体18およびボディ13に保持されているシャフト23を一体化し、同一外径に形成する。これにより、一体化部品のセンタレス研磨加工が可能になり、外径の公差、面粗さの精度を上げることができる。また、弁孔17およびシャフト23の保持穴も同一内径に形成し、バニシング加工で鏡面仕上げすると、それらの内径の公差および面粗さの精度も上がるので、閉弁時における冷媒の内部漏れを少なくできる。弁部10をスプール弁構造にしたことで、閉弁位置近傍での特性悪化の原因である、デューティ比制御による弁体18の衝突・跳ね返りをなくすことができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに使用される可変容量圧縮機の制御弁に関し、特に、可変容量圧縮機の吸入圧力がデューティ比制御のソレノイドによって設定された値になるようクランク室内の圧力を制御する可変容量圧縮機の制御弁に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクル中で冷媒を圧縮するために用いられる圧縮機は、エンジンを駆動源としているので、回転数制御を行うことができない。そこで、エンジンの回転数に制約されることなく適切な冷房能力を得るために、冷媒の圧縮容量を変えることができる可変容量圧縮機が用いられている。
このような可変容量圧縮機においては、エンジンによって回転駆動される軸に取り付けられた揺動板に圧縮用ピストンが連結され、揺動板の角度を変えることによってピストンのストロークを変え、これによって冷媒の吐出量、すなわち圧縮機の容量を変えるようにしている。
揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に圧縮された冷媒の一部を導入し、そのクランク室内の圧力Pcを変化させ、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることによって連続的に変えている。
可変容量圧縮機のクランク室内の圧力Pcは、可変容量圧縮機の吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間にそれぞれ冷媒通路を形成し、吐出室からクランク室を介して吸入室へ流れる冷媒の流量を制御することによって変化させることができる。具体的には、吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間の冷媒通路の一方に制御弁を設け、他方の冷媒通路にオリフィスを設けて、制御弁がその冷媒通路を連通または閉塞させるよう開閉制御して、クランク室内の圧力Pcを制御している。さらに、吐出室とクランク室との間およびクランク室と吸入室との間の冷媒通路にそれぞれ配置されて相互に連動する2つの弁を備え、クランク室の前後の冷媒通路を同時に開閉制御して、クランク室内の圧力Pcを制御する制御弁も知られている。
制御弁の中には、吸入圧力Psを感知する感圧部を備え、その感圧部が変動している吸入圧力Psを感知し、その吸入圧力Psが所定の圧力になるようクランク室内の圧力Pcを制御するタイプの制御弁が知られている。そして、その所定の圧力は、ソレノイドに供給する電流値を変えることによって外部から自由に設定することができ、これによって可変容量圧縮機は、エンジンの回転数に関係なく、所望の容量に制御されることになる。
制御弁のソレノイドには、設定容量に対応した値の電流を供給することによって容量制御を行っているが、400Hz程度のパルス電流を供給し、そのデューティ比を変えることによって容量制御を行う場合もある。パルス電流を供給することにより、それによって駆動される弁体は、常にその開閉方向に微振動しているため、弁特性のヒステリシスを最小にすることができ、これによって安定した弁特性を提供することができる。このデューティ比制御の制御弁は、デューティ比に応じたソレノイドへの平均電流値によってセット荷重が設定され、可変容量圧縮機からの冷媒の吐出容量が設定された容量になるように制御されることになる(例えば特許文献1参照。)。
このような制御弁においては、弁体がボール形状のボール弁、テーパ形状のニードル弁またはテーパ弁、平面形状の平弁などが採用されている。吐出室からクランク室への冷媒の流量制御は、弁体のリフト量を変えることによって行っており、可変容量圧縮機が最小容量の運転時は、リフト量が最大、最大容量の運転時は、リフト量が最小、つまり、閉弁状態になるようにしている。
特開2001−342946号公報(段落〔0019〕)
しかしながら、デューティ比制御の制御弁では、弁体およびこれを駆動するシャフトはその長手方向に微振動しているので、閉弁動作時あるいは弁体が閉弁位置近傍にあるときに、弁体が所望のリフト位置よりも閉弁方向に駆動されると、弁体が弁座に当たって跳ね返り、弁体が開弁方向に移動することで、弁リフト特性がリニアでなくなるという問題点があった。
また、閉弁時には、微振動している弁体が弁座に対して直接かつ繰り返し衝突するため、弁体や弁座の耐久性が低下するという問題もあった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、閉弁位置近傍の特性を改善した可変容量圧縮機のためのデューティ比制御の制御弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、可変容量圧縮機の吸入圧力がデューティ比制御のソレノイドによって設定された値になるようクランク室内の圧力を制御する可変容量圧縮機の制御弁において、冷媒が導入される第1ポートと冷媒が導出される第2ポートとの間の通路を開閉制御する弁部がスプール弁で構成され、前記スプール弁の弁体と前記ソレノイドのソレノイド力を前記弁体に伝達するシャフトとが同一外径で一体に形成され、前記弁体が挿脱される弁孔と前記シャフトの保持穴とが同一内径で形成されていることを特徴とする可変容量圧縮機の制御弁が提供される。
このような可変容量圧縮機の制御弁によれば、弁部をスプール弁で構成したことにより、そのスプール弁の弁体がソレノイドによってデューティ比制御されることにより弁の開閉方向に微振動されていたとしても、閉弁位置近傍で振動による弁体の弁座への衝突がないため、閉弁直前で弁座に衝突することによる開弁現象がなく、リフト特性が改善されるだけでなく、部品の耐久性が向上する。また、弁体とシャフトとを一体化し、外径を同一に形成したことで、一体化した部品の外径の公差および面粗さの精度を容易に上げることができ、ボディに形成される弁孔およびシャフトの保持穴を同一内径にしたことにより、この内径の公差および面粗さの精度も容易に上げることができるので、このスプール弁の閉弁時における冷媒の内部漏れを抑えることができる。
本発明の可変容量圧縮機の制御弁は、弁体とシャフトとを一体化し、外径を同一に形成したため、一体化した部品をセンタレス研磨加工ができるので、それらの外径の公差および面粗さの精度を上げることができるという利点がある。また、ボディに形成される弁孔およびシャフトの保持穴を同一内径にしたため、バニシング加工ができるので、それらの内径の公差および面粗さの精度を上げることができる。これらの精度を上げることにより、スプール弁が本質的に持っている閉弁時における冷媒の内部漏れを少なくすることができる。さらに、弁体とシャフトとを一体化したことにより、部品点数が削減され、コストを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る制御弁を開弁時の状態で示す断面図、図2は第1の実施の形態に係る制御弁を閉弁時の状態で示す断面図である。
この制御弁は、弁部10と感圧部11とソレノイド部12とからなり、外部から電気信号によってセット値を制御できる外部可変制御式の制御弁を構成している。弁部10のボディ13は、その長手方向一端部に開口されたポート14と、径方向に貫通形成されたポート15およびポート16とを有している。これらのポート14,15,16は、この制御弁が図示しない可変容量圧縮機に組み込まれたときに、ポート14が吐出室と連通して吐出圧力Pdの冷媒を導入し、ポート15がクランク室と連通して制御された圧力Pcの冷媒を導出し、そしてポート16が吸入室と連通して感圧部11が吸入圧力Psを感知するように配置される。
ポート14とポート15との間には、ボディ13の軸線方向に弁孔17が設けられており、ポート14の側にはその弁孔17に対して挿脱自在に弁体18が配置されている。この弁体18は、ばね受け部19を介してスプリング20により閉弁方向に付勢されている。このスプリング20は、上端がアジャストねじ21により受けられており、そのアジャストねじ21のポート14への螺入量によりばね荷重が調節されている。ボディ13のポート14が開口された端部には、吐出圧力Pdの冷媒が導入されるポート14を覆うようにストレーナ22が設けられている。
弁体18は、弁孔17を貫通して軸線方向に延びるシャフト23と一体に形成されており、そのシャフト23は、ボディ13によって軸線方向に進退自在に保持されている。弁体18と結合されている側のシャフト23の一端は縮径されていて、スプールを形成し、これにより、この制御弁の弁部10は、スプール弁を構成している。
弁体18およびシャフト23の外径は、同一寸法に形成されており、これに対応して、弁体18およびシャフト23が摺動する弁孔17およびシャフト23の保持穴の内径も同一寸法に形成されている。これらの寸法は、弁部10における冷媒の内部漏れ量に直接関係するため、径および面粗さをできるだけ高い精度に管理して半径方向のクリアランスをなくす必要がある。
一体に形成された弁体18およびシャフト23は、それらの表面を高速回転する砥石で高精度に削り取っていくセンタレス研磨により加工される。特に、それらの外径寸法は同一であって、弁体18およびシャフト23を通過研磨によって同時に加工することができることから、弁体18およびシャフト23を個々に停止研磨にて別工程で研磨する場合に比べて、製造コストを低減することができ、しかも外径の公差および表面粗さを高精度に管理することができる。
また、弁孔17およびシャフト23の保持穴についても、同心配置されていてそれぞれの内径が同一寸法を有しているため、それらの内壁面を同時に鏡面仕上加工することができる。すなわち、ボディ13の中心に所望の内径よりも小さな穴を軸線方向にあけた後、その穴に所望の内径に等しい外径を持った高い真球度を有する硬鋼のボールを無理やり通すことにより摺動面における表面粗さの凹凸を押し潰すバニシング作用によって平滑な鏡面に仕上げるようにしたバニシング加工方法を用いることができ、これによって内径の公差および表面粗さを高精度に管理することができる。
弁部10とソレノイド部12との間に配置されて吸入圧力Psを感知する感圧部11は、感圧部材としてダイヤフラム24を用いている。このダイヤフラム24は、外周縁部がボディ13とソレノイド部12とによって気密状態に挾持されており、弁部10側の中央部には、センターディスク25が当接するように配置されている。このセンターディスク25には、一端が弁体18と一体に形成されているシャフト23の他端が嵌め込まれている。
センターディスク25が配置されている空間は、ポート16に連通されており、可変容量圧縮機の吸入室の吸入圧力Psをダイヤフラム24が受けるように構成されている。これにより、ダイヤフラム24は、導入された吸入圧力Psを受けて、図の上下方向に変位し、センターディスク25およびシャフト23を介して弁体18のリフト量を制御することができる。
ソレノイド部12は、コイル26が周設されたスリーブ27を有し、その図の下端部には、固定鉄芯をなすコア28が固定されている。また、可動鉄芯をなすプランジャ29が、スプリング30によってダイヤフラム24の方へ付勢された状態で、スリーブ27内に摺動自在に配置されている。シャフト31は、コア28およびプランジャ29の軸線位置に配置されており、その一端は、コネクタハウジング32内に配置された軸受部33によって支持され、他端はプランジャ29に圧入することにより固定されている。コイル26は、磁気回路のヨークを構成するケース34によって囲繞されている。
ここで、コイル26が通電されているときには、プランジャ29がコア28に吸引されるため、弁体18がスプリング20によって弁孔17内に挿入されて、閉弁状態になる。一方、コイル26が非通電状態にあれば、プランジャ29にはスプリング30の付勢力が作用して、プランジャ29に当接しているダイヤフラム24からセンターディスク25を介してシャフト23が図の上方へ押し上げられるので、弁体18は所定の距離だけ開弁方向にリフトされるようになっている。
このように、この制御弁は、弁部10の弁開度がソレノイド部12によるソレノイド力によって設定され、かつ吸入圧力Psを感知して変化されるため、可変容量圧縮機の吸入圧力Psがソレノイド部12によって設定された値になるようにクランク室内の圧力Pcを制御する弁を構成している。
次に、この発明の制御弁の動作を説明する。
まず、自動車用空調装置が運転停止されている場合には、ソレノイド部12は非通電状態にある。このとき、図1に示したように、弁体18を閉弁方向に付勢しているスプリング20よりも大きなばね力を有するソレノイド部12のスプリング30がプランジャ29を開弁方向に付勢していることにより、一体となった弁体18およびシャフト23は、図の上方に押し上げられており、弁部10は全開状態に維持されている。これにより、可変容量圧縮機のクランク室内の圧力Pcは、吐出圧力Pdに近い圧力になるため、斜板の傾斜角が最小になってピストンのストロークが最短になり、可変容量圧縮機は、その最小容量にて運転されることになる。
自動車用空調装置が起動されるときには、ソレノイド部12のコイル26に最大の電流が供給される。これにより、プランジャ29がコア28に吸引されて吸着されるため、図2に示したように、プランジャ29は弁部10から最も離れた位置まで移動することになる。この結果、弁体18はスプリング20の付勢力によって弁孔17内まで移動され、弁部10は、全閉状態になる。したがって、可変容量圧縮機のクランク室内の圧力Pcは、吸入圧力Psに近い圧力になって、可変容量圧縮機は、その最大容量にて運転されることになる。
可変容量圧縮機がその最大容量にて運転されていって、やがて、空調装置からの噴出し空気温度が設定温度に近づくと、ソレノイド部12のコイル26に供給される電流を変更して制御弁のセット値を変更する。このソレノイド部12では、コイル26に流すパルス電流のデューティ比を制御することによって、制御弁のセット値を変更している。すなわち、デューティ比を小さくして平均電流値を減らすことにより、スプリング30の付勢力を大きくし、これにより、弁体18のリフト量を大きくして弁開度を大きく設定することができる。
ここで、コイル26にあるデューティ比のパルス電流が供給されていて弁部10がある所定の弁開度に設定されているときに、たとえば、吸入圧力Psが低くなると、ダイヤフラム24が図の上方へ変位して弁体18を開弁方向に駆動し、弁開度を大きくする。これにより、クランク室に供給される冷媒流量が増えて中の圧力Pcが高くなり、可変容量圧縮機の吐出容量が減って、吸入圧力Psを高くしようとする。
反対に、吸入圧力Psが高くなると、ダイヤフラム24が図の下方へ変位して弁体18を閉弁方向に駆動し、弁開度を小さくする。これにより、クランク室に供給される冷媒流量が減少してクランク室内の圧力Pcが低くなり、可変容量圧縮機の吐出容量が増えて、吸入圧力Psを低くしようとする。
弁部10が所定の弁開度に制御されているときに、コイル26に流すパルス電流のデューティ比を大きくしていくと、プランジャ29がコア28に吸引されて、弁体18は、閉弁方向に移動していく。このとき、弁体18は、その軸線方向に微少振動をしながら図の下方へ移動していく。あるいは、弁体18が閉弁位置近傍の弁開度に制御されているときに、吸入圧力Psが上がった場合にも、弁体18は、弁の開閉方向に微少振動をしながら図の下方へ移動していく。
しかし、スプール弁構造の弁部10では、弁体18が弁孔17の開口端面に到達し、さらに開口端面を通り過ぎて弁孔17に挿入されることになっても、弁体18が弁孔17を構成しているボディ13に衝突することはない。
したがって、この制御弁の閉弁位置近傍のリフト特性をほぼリニアにすることができるだけでなく、弁体18がボディ13に対して直接かつ繰り返し衝突することがないため、弁部10の耐久性についてもその初期の特性を維持することができる。
図3は第2の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。この図3において、図1および図2に示した制御弁の構成要素と同一または同等の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態に係る制御弁は、第1の実施の形態に係る制御弁と比較して、吐出圧力Pdを導入するポート14と制御された圧力Pcを導出するポート15との位置を逆にしている。吐出圧力Pdを導入するポート14がボディ13の側面に形成されていることにより、この制御弁に導入される冷媒中の異物を除去するためのストレーナ22は、そのポート14を覆うようにボディ13に周設されている。
この制御弁は、一体に形成された弁体18およびシャフト23が同じ外形を有し、その縮径されたスプールに吐出圧力Pdが導入されるように構成されている。したがって、このスプールでは、吐出圧力Pdが弁体18を開弁方向に作用する力は、吐出圧力Pdがシャフト23を閉弁方向に作用する力と同じになるので、この制御弁は吐出圧力Pdが弁部10の開閉動作に何ら寄与しない吐出圧力キャンセル構造になっている。この構造にしたことにより、ソレノイド部12は、圧力の大きな吐出圧力Pdに対向するソレノイド力を発生させることが不要であるため、吐出圧力Pdの大きさに関係なく小さなソレノイド力で制御できることから小型化することができ、しかも、この制御弁に導入される吐出圧力Pdが大きな圧力変動をしたとしても、その圧力変動が弁開度の制御に何ら影響を及ぼすことはない。
この弁部10以外の感圧部11およびソレノイド部12は、第1の実施の形態に係る制御弁とまったく同じ構成を有している。したがって、この第2の実施の形態に係る制御弁においても、その動作および効果については、第1の実施の形態に係る制御弁と同じであるので、ここではそれらの説明は省略する。
図4は第3の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。この図4において、図3に示した制御弁の構成要素と同一または同等の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態に係る制御弁は、第2の実施の形態に係る制御弁と比較して、セット値の調整機構を大気圧側に設置している点で異なっている。すなわち、弁部10からは、図3に示した制御弁が持っていたばね受け部19、スプリング20およびアジャストねじ21を排除し、コネクタハウジング32にアジャストねじ35を設けるようにしている。このアジャストねじ35は、コネクタハウジング32に螺着され、ソレノイド部12のプランジャ29を感圧部11の方向に付勢しているスプリング30のばね荷重をコネクタハウジング32への螺入量により調整できるようにしている。
アジャストねじ35は、また、軸線位置にソレノイド部12のシャフト31を受ける軸受部が凹設されている。これにより、シャフト31は、その両端がプランジャ29とアジャストねじ35とによって軸線方向に進退自在に支持されている。
さらに、弁体18と一体のシャフト23は、その図の下端部がセンターディスク25に嵌合され、一体となって軸線方向に進退移動できるようにしている。そのセンターディスク25は、スプリング36によってダイヤフラム24の方向に付勢されており、弁部10のスプリング20を排除したことによりなくなった弁体18の閉弁方向の付勢力を確保している。
図5は第4の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。この図5において、図4に示した制御弁の構成要素と同一または同等の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第4の実施の形態に係る制御弁は、第3の実施の形態に係る制御弁と比較して、弁体18と、シャフト23と、センターディスク25とを一体に形成している点で異なっている。このように、弁体18と、シャフト23と、センターディスク25とを一体に形成することにより、部品点数を削減することができ、さらに組立て性を向上させることができる。
図6は第5の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。この図6において、図1ないし図4に示した制御弁の構成要素と同一または同等の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第5の実施の形態に係る制御弁は、第1ないし第4の実施の形態に係る制御弁が可変容量圧縮機の吐出室からクランク室へ供給される冷媒流量を制御しているのに対し、吐出室からクランク室へ送気される冷媒の流量とクランク室から吸入室へ抽気される冷媒の流量とを同時に制御している点で異なっている。
このため、弁部10は、吐出室から吐出圧力Pd受けて制御された圧力Pc1をクランク室へ供給する第1の弁と、クランク室から圧力Pc2(=Pc1)を受けて制御された吸入圧力Psを吸入室へ供給する第2の弁とを備えている。
第1の弁は、第3および第4の実施の形態に係る制御弁の弁部10と同じ構成を有している。吐出室に連通されるポート14と吸入室に連通されるポート16との間には、ボディ13の径方向に貫通形成されたポート15aを有している。ポート15aとポート16との間には、ボディ13の軸線方向に弁孔37が設けられ、ポート16が連通する空間内には、その弁孔37に対して挿脱自在に弁体38が配置されている。弁体38は、縮径されてスプールを形成するシャフト39と一体に形成されており、スプール弁構造の第2の弁を構成している。
この第2の弁において、その弁体38は、その外径が弁孔37の内径よりも小さく形成されていて、弁体38が弁孔37の中に挿入された位置にあるときに、弁孔37の内壁面との間に所定のクリアランスを有し、開口面積が変化しない固定オリフィスとして機能するようにしている。
この第2の弁の弁体38は、シャフト23およびシャフト39とともに第1の弁の弁体18と一体に形成されており、第1の弁の弁体18と連動して動作するようにしている。シャフト39は、シャフト23より大径に形成されていて、それらの境界の段差部がボディ13に当接させるようにして第1の弁の弁体18および第2の弁の弁体38の図の上方への移動を規制するストッパになっている。
第2の弁の弁体38は、さらに、センターディスク25とも一体に形成されている。弁体18、シャフト23,39、弁体38、およびセンターディスク25を一体に形成することにより、部品点数を削減することができる。
以上の構成の制御弁において、第1の弁が閉じる方向に制御されているときには、第2の弁は開く方向に制御され、第1の弁が開く方向に制御されているときには、第2の弁は閉じる方向に制御される。したがって、可変容量圧縮機をその最小容量または最大容量に切り替えたい場合に、第1の弁および第2の弁が互いに連動して逆方向に動作してクランク室内の圧力Pc(=Pc1=Pc2)を短時間で変えることができるため、可変容量圧縮機はその最小容量または最大容量の運転状態に速やかに移行させることができる。
第1の実施の形態に係る制御弁を開弁時の状態で示す断面図である。 第1の実施の形態に係る制御弁を閉弁時の状態で示す断面図である。 第2の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。 第3の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。 第4の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。 第5の実施の形態に係る制御弁を示す断面図である。
符号の説明
10 弁部
11 感圧部
12 ソレノイド部
13 ボディ
14,15,15a,16 ポート
17 弁孔
18 弁体
19 ばね受け部
20 スプリング
21 アジャストねじ
22 ストレーナ
23 シャフト
24 ダイヤフラム
25 センターディスク
26 コイル
27 スリーブ
28 コア
29 プランジャ
30 スプリング
31 シャフト
32 コネクタハウジング
33 軸受部
34 ケース
35 アジャストねじ
36 スプリング
37 弁孔
38 弁体
39 シャフト
Pc,Pc1,Pc2 クランク室内の圧力
Pd 吐出圧力
Ps 吸入圧力

Claims (7)

  1. 可変容量圧縮機の吸入圧力がデューティ比制御のソレノイドによって設定された値になるようクランク室内の圧力を制御する可変容量圧縮機の制御弁において、
    冷媒が導入される第1ポートと冷媒が導出される第2ポートとの間の通路を開閉制御する弁部がスプール弁で構成され、前記スプール弁の弁体と前記ソレノイドのソレノイド力を前記弁体に伝達するシャフトとが同一外径で一体に形成され、前記弁体が挿脱される弁孔と前記シャフトの保持穴とが同一内径で形成されていることを特徴とする可変容量圧縮機の制御弁。
  2. 前記吸入圧力を感知する感圧部材に当接配置されていて前記感圧部材の軸線方向の変位を前記シャフトに伝達するセンターディスクが、前記シャフトと一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の制御弁。
  3. 冷媒が導入される第3ポートと冷媒が導出される第4ポートとの間の通路を前記スプール弁と連動して開閉制御する第2スプール弁をさらに備え、前記第2スプール弁の第2弁体を前記シャフトと一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の制御弁。
  4. 前記吸入圧力を感知する感圧部材に当接配置されていて前記感圧部材の軸線方向の変位を前記シャフトに伝達するセンターディスクが、前記第2弁体と一体に形成されていることを特徴とする請求項3記載の可変容量圧縮機の制御弁。
  5. 前記弁部は、前記弁体を閉弁方向に付勢する第1スプリングと、前記第1スプリングの荷重を調節するアジャスト機構とを有し、前記ソレノイドは、前記吸入圧力を感知する感圧部材を介して前記シャフトを開弁方向に付勢している第2スプリングを有していることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の制御弁。
  6. 前記弁部は、前記シャフトを閉弁方向に付勢する第1スプリングを有し、前記ソレノイドは、前記吸入圧力を感知する感圧部材を介して前記シャフトを開弁方向に付勢している第2スプリングと、前記第2スプリングの荷重を調節するアジャスト機構とを有していることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の制御弁。
  7. 前記弁部は、前記スプール弁のスプールに前記第1ポートからの冷媒を導入する構成にしたことを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の制御弁。
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