JP2005213093A - 薬剤放出可能な粒体及びそれを含むセメント組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工作業が終了するまでは良好な流動性を有し、その後は急速に凝結し硬化するセメント組成物等の材料として用い得る薬剤放出可能な粒体を提供する。
【解決手段】薬剤放出可能な粒体1は、多孔質粒体2と、多孔質粒体2の内部に収容された薬剤(例えば、凝結促進剤)3と、多孔質粒体2の表面に形成された被覆層4とからなる。被覆層4は、スチレン−無水マレイン酸共重合体の如きアルカリ可溶性の物質を含む。粒体1は、アルカリ性雰囲気であるセメント組成物中に配合されると、被覆層4が次第に崩壊または溶出して、所定の時間が経過した後に孔5から薬剤3を放出し、セメント組成物を急速に凝結させる。
【選択図】図1
【解決手段】薬剤放出可能な粒体1は、多孔質粒体2と、多孔質粒体2の内部に収容された薬剤(例えば、凝結促進剤)3と、多孔質粒体2の表面に形成された被覆層4とからなる。被覆層4は、スチレン−無水マレイン酸共重合体の如きアルカリ可溶性の物質を含む。粒体1は、アルカリ性雰囲気であるセメント組成物中に配合されると、被覆層4が次第に崩壊または溶出して、所定の時間が経過した後に孔5から薬剤3を放出し、セメント組成物を急速に凝結させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、セメント組成物の凝結の時期等を調整するための混和剤等として用い得る薬剤放出可能な粒体に関する。
モルタル等のセメント組成物の凝結を促進するための凝結促進剤として、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム等が知られている。凝結促進剤をセメント組成物に添加すると、セメント組成物の流動性が急速に低下し、セメント組成物の早期強度を高めることができる。
また、セメント組成物を急に凝結させ短時間(秒単位)で大きな強度を発現させるための急結剤として、硫酸アルミニウム系やカルシウムアルミネート系の混和剤が知られている。急結剤は、主に吹き付けコンクリートの用途において、吹き付け用のノズルの先端でコンクリートと混合させて用いるものである。この場合、吹き付けコンクリートは、吹き付けと同時に凝結し硬化する。
これら凝結促進剤または急結剤を含むセメント組成物は、早期強度発現性に優れている反面、良好な流動性を有する時間が短いため、打設等の作業を行い得る時間が短いという欠点がある。
また、セメント組成物を急に凝結させ短時間(秒単位)で大きな強度を発現させるための急結剤として、硫酸アルミニウム系やカルシウムアルミネート系の混和剤が知られている。急結剤は、主に吹き付けコンクリートの用途において、吹き付け用のノズルの先端でコンクリートと混合させて用いるものである。この場合、吹き付けコンクリートは、吹き付けと同時に凝結し硬化する。
これら凝結促進剤または急結剤を含むセメント組成物は、早期強度発現性に優れている反面、良好な流動性を有する時間が短いため、打設等の作業を行い得る時間が短いという欠点がある。
そのため、例えば、急結剤の目的であるセメント組成物の瞬結性を損なわずに、作業可能時間を延ばすべく、急結剤をカプセル化する方法が提案されている。具体的には、水に溶解ないし崩壊する物質あるいはセメントの水和熱で溶融する物質の一方または双方より成るカプセルに急結剤を収容し、コンクリートを型枠に投入する直前または投入と同時に前記カプセルを型枠中に撒布し、コンクリートの振動締固め工程において前記カプセルをコンクリート中に分散させることを特徴とするコンクリートの硬化促進方法が提案されている(特許文献1)。
しかし、この技術には、次のような問題がある。
しかし、この技術には、次のような問題がある。
第一に、急結剤を収容したカプセルは、型枠内にてコンクリートの振動締固めによってコンクリート中に分散されるため、型枠内のコンクリートの下部に偏在する傾向があり、コンクリート中での分散状態が不均一になり易い。
第二に、カプセルが水に溶解するものである場合、カプセルは、セメント、水等と混合すると、水と接触して直ちに溶解または崩壊し、短時間で急結剤を放出することがある。この場合、フレッシュコンクリートを調製した後の使用可能時間(可使時間)が短くなり、カプセル化の目的を十分に達成し得ない。
第三に、カプセルの材料として例示されている粘土は、骨材との衝突によって崩壊し易く、急結剤の放出時期を精度良く調節することが困難である。
このように、上述の文献に記載された技術は、急結剤を放出させる時期を調整する技術として最適とは言い難い。
第二に、カプセルが水に溶解するものである場合、カプセルは、セメント、水等と混合すると、水と接触して直ちに溶解または崩壊し、短時間で急結剤を放出することがある。この場合、フレッシュコンクリートを調製した後の使用可能時間(可使時間)が短くなり、カプセル化の目的を十分に達成し得ない。
第三に、カプセルの材料として例示されている粘土は、骨材との衝突によって崩壊し易く、急結剤の放出時期を精度良く調節することが困難である。
このように、上述の文献に記載された技術は、急結剤を放出させる時期を調整する技術として最適とは言い難い。
一方、従来より、凝結促進剤等の薬剤を用いる方法に代えて、セメントの種類を選択することによってセメント組成物の強度発現性を調整することが行われている。
例えば、緊急道路工事等に使用されるセメントとして、超速硬セメントが知られている。超速硬セメントを含むコンクリートは、打設後、2〜3時間程度で実用強度を発現することができる。具体的には、材齢1〜2時間の圧縮強度は、10MPaである。材齢3時間の圧縮強度は、車両が通行可能となる20MPa以上である。
超速硬セメントは、このように可使時間が短いため、クエン酸等の凝結遅延剤を添加して用いることがある。しかし、凝結遅延剤を用いても、通常、30分程度でコンクリートの流動性がなくなり、打設することができなくなる。
そのため、超速硬セメントを含むフレッシュコンクリートを製造し施工するに際しては、レディミクストコンクリートのように生コン工場で製造した後、施工現場に搬送して打設するという使用形態を採ることはできず、施工現場にミキサー等の生産設備を設置する必要がある。
このように、超速硬セメントを用いた場合には、良好な流動性を有する可使時間が短く、使いづらいという問題があった。
特公昭54−1565号公報
例えば、緊急道路工事等に使用されるセメントとして、超速硬セメントが知られている。超速硬セメントを含むコンクリートは、打設後、2〜3時間程度で実用強度を発現することができる。具体的には、材齢1〜2時間の圧縮強度は、10MPaである。材齢3時間の圧縮強度は、車両が通行可能となる20MPa以上である。
超速硬セメントは、このように可使時間が短いため、クエン酸等の凝結遅延剤を添加して用いることがある。しかし、凝結遅延剤を用いても、通常、30分程度でコンクリートの流動性がなくなり、打設することができなくなる。
そのため、超速硬セメントを含むフレッシュコンクリートを製造し施工するに際しては、レディミクストコンクリートのように生コン工場で製造した後、施工現場に搬送して打設するという使用形態を採ることはできず、施工現場にミキサー等の生産設備を設置する必要がある。
このように、超速硬セメントを用いた場合には、良好な流動性を有する可使時間が短く、使いづらいという問題があった。
本発明は、上述の従来技術の問題点を解消しようとするものであり、以下の(a)〜(c)を満たす薬剤放出可能な粒体を提供することを目的とする。
(a)施工作業が終了するまでは良好な流動性を有し、その後は急速に凝結し硬化するセメント組成物の材料として用い得ること。
(b)施工現場にミキサー等の大規模な設備を設置することなく、近隣の生コンクリート工場で製造した超速硬性を有するセメント組成物を施工現場に搬送して良好な作業性を確保しつつ打設し得ること。
(c)セメント組成物中に均一に分散され、かつ、セメント組成物中の各部位で同時に凝結を開始させ得ること。
(a)施工作業が終了するまでは良好な流動性を有し、その後は急速に凝結し硬化するセメント組成物の材料として用い得ること。
(b)施工現場にミキサー等の大規模な設備を設置することなく、近隣の生コンクリート工場で製造した超速硬性を有するセメント組成物を施工現場に搬送して良好な作業性を確保しつつ打設し得ること。
(c)セメント組成物中に均一に分散され、かつ、セメント組成物中の各部位で同時に凝結を開始させ得ること。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、微小球体等の形状を有する多孔質粒体の内部に、薬剤(例えば、凝結促進剤)を収容し、かつ、この多孔質粒体の表面を、アルカリ可溶性の物質を含む被覆層で被覆してなる薬剤放出可能な粒体を用いれば、硬化前のセメント組成物の如きアルカリ性雰囲気下で、薬剤(例えば、凝結促進剤)の効果が現れる時期を調整することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の薬剤放出可能な粒体は、多孔質粒体と、該多孔質粒体の内部に収容された薬剤と、上記多孔質粒体の表面に形成された被覆層とからなる薬剤放出可能な粒体であって、上記被覆層が、アルカリ可溶性の物質を含むことを特徴とする。
ここで、上記被覆層は、例えば、アルカリ可溶性の物質とアルカリ不溶性の物質の混合物を用いて形成することができる。
該アルカリ可溶性の物質の例として、例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、p−クレゾールノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、及び酢酸ビニル重合体からなる群より選ばれる一種以上が挙げられる。
上記多孔質粒体の形態の例として、内部空間を有する中空状に形成され、かつ当該内部空間と外方空間とを連通する複数の孔を有するものが挙げられる。
このような形態を形成し得る材料の好適な例として、例えば、シリカ質が挙げられる。
上記薬剤の例として、例えば、セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤が挙げられる。
本発明のセメント組成物は、セメント、水、及び前記薬剤放出可能な粒体を含むことを特徴とする。
本発明のセメント組成物の凝結時間の調整方法は、セメント、水、及び前記薬剤放出可能な粒体(セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤を含むもの)を含む材料を混練してセメント組成物を調製した後、該セメント組成物を打設し、所定時間経過後に該セメント組成物を急速に凝結させることを特徴とする。
ここで、上記被覆層は、例えば、アルカリ可溶性の物質とアルカリ不溶性の物質の混合物を用いて形成することができる。
該アルカリ可溶性の物質の例として、例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、p−クレゾールノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、及び酢酸ビニル重合体からなる群より選ばれる一種以上が挙げられる。
上記多孔質粒体の形態の例として、内部空間を有する中空状に形成され、かつ当該内部空間と外方空間とを連通する複数の孔を有するものが挙げられる。
このような形態を形成し得る材料の好適な例として、例えば、シリカ質が挙げられる。
上記薬剤の例として、例えば、セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤が挙げられる。
本発明のセメント組成物は、セメント、水、及び前記薬剤放出可能な粒体を含むことを特徴とする。
本発明のセメント組成物の凝結時間の調整方法は、セメント、水、及び前記薬剤放出可能な粒体(セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤を含むもの)を含む材料を混練してセメント組成物を調製した後、該セメント組成物を打設し、所定時間経過後に該セメント組成物を急速に凝結させることを特徴とする。
本発明の薬剤放出可能な粒体は、セメント組成物自体が有するアルカリ性雰囲気によって被覆層が徐々に崩壊または溶出しながらも未だ多孔質粒体の孔を塞いでいる間は、多孔質粒体内に包含された薬剤を放出することがなく、それゆえ、セメント組成物の物性(例えば、流動性)に影響を与えることがない。また、被覆層の崩壊または溶出が進行して多孔質粒体内の薬剤が放出された後は、速やかに薬剤の効果(例えば、急速な凝結)が現れる。したがって、本発明の薬剤放出可能な粒体は、例えば、施工作業が終了するまでは良好な流動性を有し、その後は急速に凝結し硬化するセメント組成物の材料として用いることができる。
この際、アルカリ可溶性の物質の種類や、被覆層に含まれるアルカリ可溶性の物質の含有率や、被覆層の厚さ等を適宜定めれば、セメント組成物の如きアルカリ性の雰囲気中における薬剤の効果の発現時期を種々に調整することができる。
また、本発明の薬剤放出可能な粒体を用いることによって、施工現場にミキサー等の大規模な設備を設置することなく、近隣の生コンクリート工場で製造した超速硬性を有するセメント組成物を施工現場に搬送して良好な作業性を確保しつつ打設し、作業終了から所定時間経過後に急速に硬化させることが可能となる。
さらに、本発明の薬剤放出可能な粒体は、非常に小さな粉末状の粒体として形成することができ、セメント組成物中で混練しても骨材と衝突して破壊されることがないため、混練によってセメント組成物中に均一に分散させることができる。そして、均一に分散した薬剤放出可能な粒体は、アルカリ性雰囲気の影響を受ける一方、水和熱の大小による影響をほとんど受けないので、セメント組成物中の各部位で同時に同程度の凝結作用を及ぼすことができる。
本発明の薬剤放出可能な粒体を配合したモルタル等のセメント組成物の具体的用途としては、工事終了時から短時間の後に交通を開放することが要請される交通量の多い車道の道路工事等が挙げられる。
なお、本発明において、「セメント組成物」の語は、ペースト、モルタル、コンクリートを含むものである。
この際、アルカリ可溶性の物質の種類や、被覆層に含まれるアルカリ可溶性の物質の含有率や、被覆層の厚さ等を適宜定めれば、セメント組成物の如きアルカリ性の雰囲気中における薬剤の効果の発現時期を種々に調整することができる。
また、本発明の薬剤放出可能な粒体を用いることによって、施工現場にミキサー等の大規模な設備を設置することなく、近隣の生コンクリート工場で製造した超速硬性を有するセメント組成物を施工現場に搬送して良好な作業性を確保しつつ打設し、作業終了から所定時間経過後に急速に硬化させることが可能となる。
さらに、本発明の薬剤放出可能な粒体は、非常に小さな粉末状の粒体として形成することができ、セメント組成物中で混練しても骨材と衝突して破壊されることがないため、混練によってセメント組成物中に均一に分散させることができる。そして、均一に分散した薬剤放出可能な粒体は、アルカリ性雰囲気の影響を受ける一方、水和熱の大小による影響をほとんど受けないので、セメント組成物中の各部位で同時に同程度の凝結作用を及ぼすことができる。
本発明の薬剤放出可能な粒体を配合したモルタル等のセメント組成物の具体的用途としては、工事終了時から短時間の後に交通を開放することが要請される交通量の多い車道の道路工事等が挙げられる。
なお、本発明において、「セメント組成物」の語は、ペースト、モルタル、コンクリートを含むものである。
以下、本発明の薬剤放出可能な粒体の構造、製造方法等を詳しく説明する。
本発明の薬剤放出可能な粒体は、多孔質粒体と、該多孔質粒体の内部に収容された薬剤と、上記多孔質粒体の表面に形成された被覆層とからなるものである。
[多孔質粒体]
多孔質粒体の形態は、外表面から内部に通じる複数の孔を有し、かつ、これらの孔を通して本発明で用いる薬剤を収容し得るものである限り、特に限定されない。
多孔質粒体の好ましい形態の例として、内部空間を有する中空状に形成され、かつ当該内部空間と外部空間とを連通する複数の孔を有するものが挙げられる。この場合、中空状であるため、内部空間の容積が大きくなり、本発明で用いる薬剤を多量に収容することができる。
多孔質粒体の形状は、特に限定されることがなく、球状等の定形状でもよいし、あるいは塊状の多孔質体を粉砕するなどして得られる不定形状でもよい。
多孔質粒体の寸法は、粒体の最大寸法(球状の場合は粒径、棒状の場合は長手寸法)で好ましくは2〜200μm、より好ましくは3〜100μm、特に好ましくは5〜70μmである。該寸法が2μm未満では、セメント組成物に配合したときに水量の増加や分散性の不良を生じ易い。該寸法が200μmを超えると、セメント組成物に配合したときにセメント質硬化体の強度の低下等を招くおそれがある。多孔質粒体の粒度分布を概ね(例えば、80質量%以上)、上記数値範囲(2〜200μm)内に収めておくと、本発明の薬剤放出可能な粒体とセメント組成物の他の材料とを混練したときに、本発明の粒体が砂等の骨材と衝突して破壊されることがなく、しかも、セメント組成物中に本発明の粒体を均一に分散させることができる。
本発明の薬剤放出可能な粒体は、多孔質粒体と、該多孔質粒体の内部に収容された薬剤と、上記多孔質粒体の表面に形成された被覆層とからなるものである。
[多孔質粒体]
多孔質粒体の形態は、外表面から内部に通じる複数の孔を有し、かつ、これらの孔を通して本発明で用いる薬剤を収容し得るものである限り、特に限定されない。
多孔質粒体の好ましい形態の例として、内部空間を有する中空状に形成され、かつ当該内部空間と外部空間とを連通する複数の孔を有するものが挙げられる。この場合、中空状であるため、内部空間の容積が大きくなり、本発明で用いる薬剤を多量に収容することができる。
多孔質粒体の形状は、特に限定されることがなく、球状等の定形状でもよいし、あるいは塊状の多孔質体を粉砕するなどして得られる不定形状でもよい。
多孔質粒体の寸法は、粒体の最大寸法(球状の場合は粒径、棒状の場合は長手寸法)で好ましくは2〜200μm、より好ましくは3〜100μm、特に好ましくは5〜70μmである。該寸法が2μm未満では、セメント組成物に配合したときに水量の増加や分散性の不良を生じ易い。該寸法が200μmを超えると、セメント組成物に配合したときにセメント質硬化体の強度の低下等を招くおそれがある。多孔質粒体の粒度分布を概ね(例えば、80質量%以上)、上記数値範囲(2〜200μm)内に収めておくと、本発明の薬剤放出可能な粒体とセメント組成物の他の材料とを混練したときに、本発明の粒体が砂等の骨材と衝突して破壊されることがなく、しかも、セメント組成物中に本発明の粒体を均一に分散させることができる。
多孔質粒体の細孔容積は、好ましくは0.1〜5ml/gである。細孔容積が0.1ml/g未満では、多孔質粒体の内部に薬剤を収容することが困難になることがある。細孔容積が5ml/gを超えると、吸水するなどしてセメント組成物の流動性に影響を与えることがある。
多孔質粒体の細孔径は、好ましくは10〜100nmである。細孔径が10nm未満では、多孔質粒体に薬剤を収容することが困難になることがあり、100nmを超えると、多孔質粒体の強度が低下する傾向がある。
多孔質粒体の比表面積は、好ましくは50〜500m2/gである。比表面積が50m2/g未満では、多孔質粒体による効果を発揮することができないばかりか、セメント組成物に配合したときにセメント質硬化体の強度の低下等を招くおそれがある。比表面積が500m2/gを超えると、セメント組成物に配合したときに水量の増加や分散性の不良を生じ易い。
多孔質粒体の材質としては、セメント組成物(例えば、ペースト、モルタル、コンクリート等)の性状を害しないものであれば任意であり、例えば、シリカ質、アルミナ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
特に、シリカ質は、中空状の粒体を形成し得ることに加えて、大きな強度を有し、中空状の粒体であっても、モルタルやコンクリートのような骨材を含むセメント組成物における混練時の衝撃に耐えることができるので、好ましく用いられる。また、シリカ質からなる粒体は、内部の薬剤を放出した後も、セメントとのポゾラン反応に利用されるので、セメント質硬化体の強度を低下させるなどの不都合を生じることがない。
多孔質粒体の細孔径は、好ましくは10〜100nmである。細孔径が10nm未満では、多孔質粒体に薬剤を収容することが困難になることがあり、100nmを超えると、多孔質粒体の強度が低下する傾向がある。
多孔質粒体の比表面積は、好ましくは50〜500m2/gである。比表面積が50m2/g未満では、多孔質粒体による効果を発揮することができないばかりか、セメント組成物に配合したときにセメント質硬化体の強度の低下等を招くおそれがある。比表面積が500m2/gを超えると、セメント組成物に配合したときに水量の増加や分散性の不良を生じ易い。
多孔質粒体の材質としては、セメント組成物(例えば、ペースト、モルタル、コンクリート等)の性状を害しないものであれば任意であり、例えば、シリカ質、アルミナ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
特に、シリカ質は、中空状の粒体を形成し得ることに加えて、大きな強度を有し、中空状の粒体であっても、モルタルやコンクリートのような骨材を含むセメント組成物における混練時の衝撃に耐えることができるので、好ましく用いられる。また、シリカ質からなる粒体は、内部の薬剤を放出した後も、セメントとのポゾラン反応に利用されるので、セメント質硬化体の強度を低下させるなどの不都合を生じることがない。
シリカ質の多孔質粒体は、例えば、特公昭57−55454号公報に記載された製法によって製造することができる。
すなわち、シリカ質の多孔質粒体の製法の一例は、アルカリ金属珪酸塩及びアルカリ土類金属のハロゲン化物もしくは硝酸塩から選ばれた少なくとも1種の水溶性無機化合物(化合物I)の水溶液と、水に対する溶解度が5%以下の有機溶媒とを混合して、W/O型乳濁液となし、次いで、この乳濁液中の上記無機化合物(化合物I)と反応して水不溶性沈殿を生成させ得る水溶性無機化合物(化合物II)の水溶液を、上記乳濁液と混合するものである。
ここで、アルカリ金属珪酸塩の具体例としては、例えば、Li、Na、K等の珪酸塩が挙げられる。
アルカリ土類金属のハロゲン化物の具体例としては、例えば、Mg、Ca、Sr、Ba等の塩化物や臭化物が挙げられる。
アルカリ土類金属の硝酸塩の具体例としては、例えば、Mg、Ca、Sr、Ba等の硝酸塩が挙げられる。
すなわち、シリカ質の多孔質粒体の製法の一例は、アルカリ金属珪酸塩及びアルカリ土類金属のハロゲン化物もしくは硝酸塩から選ばれた少なくとも1種の水溶性無機化合物(化合物I)の水溶液と、水に対する溶解度が5%以下の有機溶媒とを混合して、W/O型乳濁液となし、次いで、この乳濁液中の上記無機化合物(化合物I)と反応して水不溶性沈殿を生成させ得る水溶性無機化合物(化合物II)の水溶液を、上記乳濁液と混合するものである。
ここで、アルカリ金属珪酸塩の具体例としては、例えば、Li、Na、K等の珪酸塩が挙げられる。
アルカリ土類金属のハロゲン化物の具体例としては、例えば、Mg、Ca、Sr、Ba等の塩化物や臭化物が挙げられる。
アルカリ土類金属の硝酸塩の具体例としては、例えば、Mg、Ca、Sr、Ba等の硝酸塩が挙げられる。
水に対する溶解度が5%以下の有機溶媒としては、常温で液状を呈し、水溶性無機化合物(化合物I、II)と反応せず、水に対する溶解度が5%以下の水難溶性または水不溶性のものであれば任意の有機溶媒を用いることができる。
このような有機溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族系有機化合物や、ヘプタン等の脂肪族系有機化合物や、原油等の天然資源から得られる各種有機化合物の混合物(例えば、ケロシン)等が挙げられる。
有機溶媒の使用量は、得られる乳濁液がW/O型となる限りにおいて特に限定されないが、得られる乳濁液中の割合で通常50質量%以上、好ましくは70〜80質量%である。
W/O型乳濁液を得る方法は、常法に従えばよく、例えば、撹拌法、振とう法等が挙げられる。
W/O型乳濁液には、必要に応じて、乳化剤を配合することができる。乳化剤の例としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレート等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。乳化剤の使用量は、有機溶媒に対して好ましくは0.1〜3質量%である。
このような有機溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族系有機化合物や、ヘプタン等の脂肪族系有機化合物や、原油等の天然資源から得られる各種有機化合物の混合物(例えば、ケロシン)等が挙げられる。
有機溶媒の使用量は、得られる乳濁液がW/O型となる限りにおいて特に限定されないが、得られる乳濁液中の割合で通常50質量%以上、好ましくは70〜80質量%である。
W/O型乳濁液を得る方法は、常法に従えばよく、例えば、撹拌法、振とう法等が挙げられる。
W/O型乳濁液には、必要に応じて、乳化剤を配合することができる。乳化剤の例としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレート等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。乳化剤の使用量は、有機溶媒に対して好ましくは0.1〜3質量%である。
水不溶性沈殿を生成させるための水溶性無機化合物(化合物II)としては、水溶性無機化合物(化合物I)の種類に応じて種々の化合物を用いることができる。
例えば、化合物Iとしてアルカリ金属珪酸塩を用いる場合、化合物IIとして、アルカリ土類金属の塩化物、臭化物、硝酸塩の他、硫酸等の無機酸等を用いることができる。
ここで、化合物IIとしてアルカリ土類金属の塩化物等を用いた場合には、珪酸カルシウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、珪酸マグネシウム等の水不溶性のアルカリ土類金属珪酸塩からなる沈殿物が生じる。化合物IIとして硫酸等の無機酸を用いた場合には、珪酸を主成分とする水不溶性の沈殿物が生じる。
化合物Iとしてアルカリ土類金属のハロゲン化物等を用いる場合、化合物IIとして、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等を用いることができる。この場合、化合物Iと化合物IIが反応して、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩からなる水不溶性の沈殿物が生じる。
化合物IIの使用量は、水溶液中の濃度で通常0.1モル/リットル以上、好ましくは0.1〜2.0モル/リットルである。
化合物Iと化合物IIの反応は、常温常圧下で良好に進行する。反応時間は通常30分以内である。
化合物Iと化合物IIの反応が終了した後、生成した沈殿物を濾過等で固液分離し、得られた固形分を水洗し乾燥させると、本発明で用い得る多孔質粒体が得られる。
例えば、化合物Iとしてアルカリ金属珪酸塩を用いる場合、化合物IIとして、アルカリ土類金属の塩化物、臭化物、硝酸塩の他、硫酸等の無機酸等を用いることができる。
ここで、化合物IIとしてアルカリ土類金属の塩化物等を用いた場合には、珪酸カルシウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、珪酸マグネシウム等の水不溶性のアルカリ土類金属珪酸塩からなる沈殿物が生じる。化合物IIとして硫酸等の無機酸を用いた場合には、珪酸を主成分とする水不溶性の沈殿物が生じる。
化合物Iとしてアルカリ土類金属のハロゲン化物等を用いる場合、化合物IIとして、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等を用いることができる。この場合、化合物Iと化合物IIが反応して、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩からなる水不溶性の沈殿物が生じる。
化合物IIの使用量は、水溶液中の濃度で通常0.1モル/リットル以上、好ましくは0.1〜2.0モル/リットルである。
化合物Iと化合物IIの反応は、常温常圧下で良好に進行する。反応時間は通常30分以内である。
化合物Iと化合物IIの反応が終了した後、生成した沈殿物を濾過等で固液分離し、得られた固形分を水洗し乾燥させると、本発明で用い得る多孔質粒体が得られる。
[薬剤]
本発明で用いられる薬剤の例としては、セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤(具体的には、凝結促進剤、急結剤等)や、セメント組成物中に埋設される鉄筋等の金属部材の錆の発生を防止するための防錆剤(具体的には、塩化物イオンを捕捉することのできる防錆剤)等が挙げられる。
本発明で用いられる凝結促進剤の例としては、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、苛性アルカリ(苛性ソーダ等)、アクリル酸のマグネシウム塩もしくはストロンチウム塩、硫酸アルミニウム、珪酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明で用いられる急結剤の例としては、硫酸アルミニウム、亜硝酸カルシウム等が挙げられる。
本発明で用いられる薬剤の例としては、セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤(具体的には、凝結促進剤、急結剤等)や、セメント組成物中に埋設される鉄筋等の金属部材の錆の発生を防止するための防錆剤(具体的には、塩化物イオンを捕捉することのできる防錆剤)等が挙げられる。
本発明で用いられる凝結促進剤の例としては、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、苛性アルカリ(苛性ソーダ等)、アクリル酸のマグネシウム塩もしくはストロンチウム塩、硫酸アルミニウム、珪酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明で用いられる急結剤の例としては、硫酸アルミニウム、亜硝酸カルシウム等が挙げられる。
本発明で用いられる薬剤は、通常、水溶液または懸濁液の状態で多孔質粒体に含浸される。そのため、薬剤は、水溶性または懸濁性を有し、かつ、水溶液または懸濁液の状態で多孔質粒体の孔を通過できるものが望ましい。急結剤であるカルシウムアルミネートは、水に接することで急速に反応を生じ、多孔質粒体の孔を通過することのできない固体分を生成するため、好ましくない。
薬剤は、多孔質粒体への含浸時には通常、水溶液または懸濁液の状態であるが、多孔質粒体内への収容後に加熱等によって水分を蒸発させた場合には、薬剤放出可能な粒体内に乾燥した状態で含まれることになる。
薬剤は、多孔質粒体への含浸時には通常、水溶液または懸濁液の状態であるが、多孔質粒体内への収容後に加熱等によって水分を蒸発させた場合には、薬剤放出可能な粒体内に乾燥した状態で含まれることになる。
[被覆層]
被覆層は、アルカリ可溶性の物質を含む材料から形成されるものであり、本発明の薬剤放出可能な粒体の使用時に、セメント、水等からなるセメント組成物の液性であるアルカリ性雰囲気下で崩壊または溶出するものである。
アルカリ可溶性の物質としては、アルカリ性(例えば、pH12〜13)の液性雰囲気下で崩壊または溶出するものであれば任意の物質を用いることができるが、通常、アルカリ可溶性の有機化合物(特に、アルカリ可溶性の合成樹脂)が挙げられる。
アルカリ可溶性の有機化合物の具体例としては、例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、p−クレゾールノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、酢酸ビニル重合体等が挙げられる。
このうち、スチレン−無水マレイン酸共重合体を用いる場合、該共重合体の数平均分子量は、好ましくは5,000〜20,000である。該値が5,000未満では、被覆層の強度が低下する。該値が20,000を超えると、被覆層が脆くなる。また、スチレン/無水マレイン酸のモル比は、好ましくは1/1〜3/1である。モル比が1/1未満では、被覆層が脆くなる。モル比が3/1を超えると、被覆層の強度が低下する。
被覆層は、アルカリ可溶性の物質を含む材料から形成されるものであり、本発明の薬剤放出可能な粒体の使用時に、セメント、水等からなるセメント組成物の液性であるアルカリ性雰囲気下で崩壊または溶出するものである。
アルカリ可溶性の物質としては、アルカリ性(例えば、pH12〜13)の液性雰囲気下で崩壊または溶出するものであれば任意の物質を用いることができるが、通常、アルカリ可溶性の有機化合物(特に、アルカリ可溶性の合成樹脂)が挙げられる。
アルカリ可溶性の有機化合物の具体例としては、例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体、p−クレゾールノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、酢酸ビニル重合体等が挙げられる。
このうち、スチレン−無水マレイン酸共重合体を用いる場合、該共重合体の数平均分子量は、好ましくは5,000〜20,000である。該値が5,000未満では、被覆層の強度が低下する。該値が20,000を超えると、被覆層が脆くなる。また、スチレン/無水マレイン酸のモル比は、好ましくは1/1〜3/1である。モル比が1/1未満では、被覆層が脆くなる。モル比が3/1を超えると、被覆層の強度が低下する。
被覆層の材料の好ましい例として、アルカリ可溶性の物質とアルカリ不溶性の物質の混合物が挙げられる。この場合、これら2種の物質の配合割合を適宜定めることによって、薬剤放出可能な粒体からの薬剤の放出時期を種々に調整することができる。
アルカリ不溶性の物質の例としては、ワックス類(石油ワックス等)、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、尿素樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性の物質及びアルカリ不溶性の物質の種類は、アルカリ性雰囲気下で薬剤を放出せずに保持する時間(可使時間)の大小や、アルカリ性雰囲気中の温度等に応じて、適宜定めればよい。
アルカリ可溶性の物質/アルカリ不溶性の物質の質量基準の配合比は、特に限定されないが、好ましくは1/20〜2/3、より好ましくは1/10〜1/2である。該配合比が1/20未満または2/3を超えると、薬剤の放出時期が早すぎたり遅すぎたりして、薬剤の放出時期を調整しようとする本発明の利点を十分に発揮することができないことがある。
被覆層の吸水性が大きい場合には、モルタル等の練り混ぜ水を多量に吸水しないように適宜、被覆層に撥水加工等の処理を施すことができる。この場合、撥水加工に用いる材料としては、シリコン系撥水剤等が挙げられる。
被覆層の厚さは、多孔質粒体の大きさによって異なり、特に限定されないが、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは1〜80μm、特に好ましくは3〜50μmである。被覆層の厚さが0.5μm未満または100μmを超えると、薬剤の放出時期が早すぎたり遅すぎたりして、薬剤の放出時期を調整しようとする本発明の利点を十分に発揮することができないことがある。
アルカリ不溶性の物質の例としては、ワックス類(石油ワックス等)、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、尿素樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
アルカリ可溶性の物質及びアルカリ不溶性の物質の種類は、アルカリ性雰囲気下で薬剤を放出せずに保持する時間(可使時間)の大小や、アルカリ性雰囲気中の温度等に応じて、適宜定めればよい。
アルカリ可溶性の物質/アルカリ不溶性の物質の質量基準の配合比は、特に限定されないが、好ましくは1/20〜2/3、より好ましくは1/10〜1/2である。該配合比が1/20未満または2/3を超えると、薬剤の放出時期が早すぎたり遅すぎたりして、薬剤の放出時期を調整しようとする本発明の利点を十分に発揮することができないことがある。
被覆層の吸水性が大きい場合には、モルタル等の練り混ぜ水を多量に吸水しないように適宜、被覆層に撥水加工等の処理を施すことができる。この場合、撥水加工に用いる材料としては、シリコン系撥水剤等が挙げられる。
被覆層の厚さは、多孔質粒体の大きさによって異なり、特に限定されないが、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは1〜80μm、特に好ましくは3〜50μmである。被覆層の厚さが0.5μm未満または100μmを超えると、薬剤の放出時期が早すぎたり遅すぎたりして、薬剤の放出時期を調整しようとする本発明の利点を十分に発揮することができないことがある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を説明する。
図1は、本発明の薬剤放出可能な粒体の一例を概念的に示す断面図、図2は、本発明の薬剤放出可能な粒体の製造方法の一例を示すフロー図である。
図1中、薬剤放出可能な粒体1は、多孔質粒体2と、多孔質粒体2の内部に収容された薬剤3と、多孔質粒体2の外表面に形成された被覆層4とから構成されている。
多孔質粒体2は、内部空間を有する中空状の殻体であり、当該内部空間と外部空間とを連通する複数の孔5を有している。
薬剤3が凝結促進剤である場合、薬剤放出可能な粒体1は、セメント、水等と共に混合されると、セメント組成物の液性であるアルカリ性雰囲気下で被覆層4が次第に崩壊または溶出していき、最終的には、粒体1の周囲のセメント組成物中の水が、孔5を通って粒体1内に浸入し、内部の薬剤3と混合して、薬剤3を含む溶液または懸濁液となる。この溶液または懸濁液は、粒体1の外部に流出して、周囲のセメント組成物と混合され、セメント組成物の凝結を促進することになる。
図1は、本発明の薬剤放出可能な粒体の一例を概念的に示す断面図、図2は、本発明の薬剤放出可能な粒体の製造方法の一例を示すフロー図である。
図1中、薬剤放出可能な粒体1は、多孔質粒体2と、多孔質粒体2の内部に収容された薬剤3と、多孔質粒体2の外表面に形成された被覆層4とから構成されている。
多孔質粒体2は、内部空間を有する中空状の殻体であり、当該内部空間と外部空間とを連通する複数の孔5を有している。
薬剤3が凝結促進剤である場合、薬剤放出可能な粒体1は、セメント、水等と共に混合されると、セメント組成物の液性であるアルカリ性雰囲気下で被覆層4が次第に崩壊または溶出していき、最終的には、粒体1の周囲のセメント組成物中の水が、孔5を通って粒体1内に浸入し、内部の薬剤3と混合して、薬剤3を含む溶液または懸濁液となる。この溶液または懸濁液は、粒体1の外部に流出して、周囲のセメント組成物と混合され、セメント組成物の凝結を促進することになる。
次に、図1に示す薬剤放出可能な粒体の製造方法を、図2を参照して説明する。
まず、図2の(a)に示すように、多孔質粒体2を調製する。多孔質粒体2は、内部空間6を有する中空状の殻体からなり、当該殻体に複数の孔5を有するものである。
次に、図2の(b)に示すように、凝結促進剤の如き所定の薬剤を含む水溶液(または懸濁液)7を、複数の孔5を通じて多孔質粒体2内に含浸させる。含浸の方法としては、例えば、多孔質粒体2と薬剤を含む水溶液(または懸濁液)7を混合し、常圧下または減圧下で混練分散した後、加熱等によって水分を蒸発させて乾燥させる方法が挙げられる。この場合、図2の(c)に示すように、乾燥した薬剤3を含む多孔質粒体2が得られる。
その後、得られた薬剤3を含む多孔質粒体2と、アルカリ可溶性の物質を含む被覆層形成材料4を、常温下(通常、0〜40℃)または加熱下(通常、40〜150℃)で混合した後、冷却すれば、図2の(d)に示すように、被覆層4を有する薬剤放出可能な粒体1が得られる。なお、被覆層4を形成させるには、スプレードライ等の方法を用いてもよい。
得られた粒体1は、セメント組成物中に配合する場合、セメント、水等の他の材料と共に投入して混練してもよいし、あるいは、他の材料を混練した後に追加材料として投入し、更に混練してもよい。
まず、図2の(a)に示すように、多孔質粒体2を調製する。多孔質粒体2は、内部空間6を有する中空状の殻体からなり、当該殻体に複数の孔5を有するものである。
次に、図2の(b)に示すように、凝結促進剤の如き所定の薬剤を含む水溶液(または懸濁液)7を、複数の孔5を通じて多孔質粒体2内に含浸させる。含浸の方法としては、例えば、多孔質粒体2と薬剤を含む水溶液(または懸濁液)7を混合し、常圧下または減圧下で混練分散した後、加熱等によって水分を蒸発させて乾燥させる方法が挙げられる。この場合、図2の(c)に示すように、乾燥した薬剤3を含む多孔質粒体2が得られる。
その後、得られた薬剤3を含む多孔質粒体2と、アルカリ可溶性の物質を含む被覆層形成材料4を、常温下(通常、0〜40℃)または加熱下(通常、40〜150℃)で混合した後、冷却すれば、図2の(d)に示すように、被覆層4を有する薬剤放出可能な粒体1が得られる。なお、被覆層4を形成させるには、スプレードライ等の方法を用いてもよい。
得られた粒体1は、セメント組成物中に配合する場合、セメント、水等の他の材料と共に投入して混練してもよいし、あるいは、他の材料を混練した後に追加材料として投入し、更に混練してもよい。
以下、本発明を実験例に基づいて説明する。
[薬剤放出可能な粒体の製造]
ケイ酸ナトリウム9水和物60gを水100gに溶解してなる水溶液と、1.5質量%の乳化剤(商品名「ノニオンLT−221」、日本油脂社製)を含有するキシレン300gとを混合した後、この混合液をホモジナイザーを用いて4,000rpmで6分間撹拌し、W/O型乳化剤を得た。次いで、リン酸水素アンモニウム80gを水520gに溶解してなる水溶液に対し、該水溶液の撹拌下に、上記W/O型乳化剤を滴下して、1時間反応させた。反応後の液を遠心分離して沈殿物を回収した。この沈殿物を水洗後、120℃で乾燥し、中空状のシリカ質の多孔質粒体を得た。この多孔質粒体100gと、40質量%の硫酸アルミニウム水溶液250gとを減圧下で混練し、多孔質粒体を液中に分散させた後、減圧下で加熱して水分を蒸発させ、硫酸アルミニウムを含む多孔質粒体を得た。
得られた多孔質粒体100gと、石油ワックス100gと、スチレン−無水マレイン酸共重合体(和信化学工業社製、数平均分子量:8,000)20gとを120℃の温度下で混練して、多孔質粒体を混練物中に分散させた後、この混練物を冷却し、表面に被覆層を有しかつ33質量%の硫酸アルミニウム(凝結促進剤)を含む薬剤放出可能な粒体を得た。
[薬剤放出可能な粒体の製造]
ケイ酸ナトリウム9水和物60gを水100gに溶解してなる水溶液と、1.5質量%の乳化剤(商品名「ノニオンLT−221」、日本油脂社製)を含有するキシレン300gとを混合した後、この混合液をホモジナイザーを用いて4,000rpmで6分間撹拌し、W/O型乳化剤を得た。次いで、リン酸水素アンモニウム80gを水520gに溶解してなる水溶液に対し、該水溶液の撹拌下に、上記W/O型乳化剤を滴下して、1時間反応させた。反応後の液を遠心分離して沈殿物を回収した。この沈殿物を水洗後、120℃で乾燥し、中空状のシリカ質の多孔質粒体を得た。この多孔質粒体100gと、40質量%の硫酸アルミニウム水溶液250gとを減圧下で混練し、多孔質粒体を液中に分散させた後、減圧下で加熱して水分を蒸発させ、硫酸アルミニウムを含む多孔質粒体を得た。
得られた多孔質粒体100gと、石油ワックス100gと、スチレン−無水マレイン酸共重合体(和信化学工業社製、数平均分子量:8,000)20gとを120℃の温度下で混練して、多孔質粒体を混練物中に分散させた後、この混練物を冷却し、表面に被覆層を有しかつ33質量%の硫酸アルミニウム(凝結促進剤)を含む薬剤放出可能な粒体を得た。
[実施例1]
まず、下記の材料を用いてモルタルを調製した。このモルタルを用いて、直径5cm、高さ10cmの円柱供試体を作製し、混練から6時間後、8時間後、10時間後、12時間後の各時点において、耐圧試験機を用いてこの円柱供試体の圧縮強度を測定した。結果を表1に示す。
(1)使用材料
(a)セメント:普通ポルトランドセメント341kg
(b)薬剤放出可能な粒体:セメントに対し4質量%の量の上述の作製済みの粒体
(c)細骨材:静岡県浜岡産の陸砂682kg
(d)減水剤:セメントに対し0.25質量%の量の「ポゾリスNO.70」(商品名、NMB社製)
(e)水:水/セメントの質量比が47.5%となる量の水
まず、下記の材料を用いてモルタルを調製した。このモルタルを用いて、直径5cm、高さ10cmの円柱供試体を作製し、混練から6時間後、8時間後、10時間後、12時間後の各時点において、耐圧試験機を用いてこの円柱供試体の圧縮強度を測定した。結果を表1に示す。
(1)使用材料
(a)セメント:普通ポルトランドセメント341kg
(b)薬剤放出可能な粒体:セメントに対し4質量%の量の上述の作製済みの粒体
(c)細骨材:静岡県浜岡産の陸砂682kg
(d)減水剤:セメントに対し0.25質量%の量の「ポゾリスNO.70」(商品名、NMB社製)
(e)水:水/セメントの質量比が47.5%となる量の水
[実施例2]
セメントとして早強ポルトランドセメント341kgを用い、減水剤として、セメントに対し0.25質量%の量の「ポゾリスSP8S」(商品名、NMB社製)を用い、水の配合量を水/セメントの質量比で35%とした他は実施例1と同様にして実験(圧縮強度の測定)を行った。結果を表2に示す。
また、JIS A 5201記載のJISモルタルフローコーンを用いて、注水直後、30分後、60分後、90分後、120分後の各時点におけるモルタルの広がりを測定した。結果を表3に示す。
セメントとして早強ポルトランドセメント341kgを用い、減水剤として、セメントに対し0.25質量%の量の「ポゾリスSP8S」(商品名、NMB社製)を用い、水の配合量を水/セメントの質量比で35%とした他は実施例1と同様にして実験(圧縮強度の測定)を行った。結果を表2に示す。
また、JIS A 5201記載のJISモルタルフローコーンを用いて、注水直後、30分後、60分後、90分後、120分後の各時点におけるモルタルの広がりを測定した。結果を表3に示す。
[比較例2]
薬剤放出可能な粒体を用いなかった他は実施例2と同様にして実験(圧縮強度及びモルタルの広がりの測定)を行った。結果を表2、表3に示す。
[比較例3]
薬剤放出可能な粒体を用いず、実施例1で用いた薬剤放出可能な粒体に含まれる硫酸アルミニウムと同量の硫酸アルミニウムを直接添加した他は、実施例1と同様にして、モルタルを調製した。
次いで、JIS A 5201記載のJISモルタルフローコーンを用いて、モルタルの広がりを測定した。結果を表3に示す。
薬剤放出可能な粒体を用いなかった他は実施例2と同様にして実験(圧縮強度及びモルタルの広がりの測定)を行った。結果を表2、表3に示す。
[比較例3]
薬剤放出可能な粒体を用いず、実施例1で用いた薬剤放出可能な粒体に含まれる硫酸アルミニウムと同量の硫酸アルミニウムを直接添加した他は、実施例1と同様にして、モルタルを調製した。
次いで、JIS A 5201記載のJISモルタルフローコーンを用いて、モルタルの広がりを測定した。結果を表3に示す。
表1〜表3から次のことがわかる。表1中、実施例1と比較例1の結果を比べると、材齢8時間までは両者の圧縮強度に大きな差は認められなかったが、材齢10時間の時点で、実施例1の圧縮強度は、比較例1の圧縮強度の3倍程度と急激に増大している。
表2中、実施例2は、早強ポルトランドセメントを用いた例であり、材齢10時間で20MPa以上の圧縮強度を発現している。この圧縮強度の値は、車両の通行が可能な大きさである。一方、比較例2では、材齢10時間でも圧縮強度が4MPa未満に留まり、早期強度発現性が劣っている。
表3中、実施例2では、注水後120分経過してもモルタルの広がりが170mm以上であり、良好な流動性を維持しているのに対し、凝結促進剤を直接配合した比較例3では、注水直後から流動性が低下し、注水後120分経過後には凝結が進んで測定不能となっている。
このように本発明の薬剤放出可能な粒体を用いた実施例1、2では、比較例1〜3と比べて、注水後の所定時間に亘る良好な流動性の確保と、注水から所定時間経過後の急激な強度の増大を共に実現している。
表2中、実施例2は、早強ポルトランドセメントを用いた例であり、材齢10時間で20MPa以上の圧縮強度を発現している。この圧縮強度の値は、車両の通行が可能な大きさである。一方、比較例2では、材齢10時間でも圧縮強度が4MPa未満に留まり、早期強度発現性が劣っている。
表3中、実施例2では、注水後120分経過してもモルタルの広がりが170mm以上であり、良好な流動性を維持しているのに対し、凝結促進剤を直接配合した比較例3では、注水直後から流動性が低下し、注水後120分経過後には凝結が進んで測定不能となっている。
このように本発明の薬剤放出可能な粒体を用いた実施例1、2では、比較例1〜3と比べて、注水後の所定時間に亘る良好な流動性の確保と、注水から所定時間経過後の急激な強度の増大を共に実現している。
1 薬剤放出可能な粒体
2 多孔質粒体
3 薬剤
4 被覆層
5 孔
6 内部空間
7 薬剤を含む水溶液または懸濁液
2 多孔質粒体
3 薬剤
4 被覆層
5 孔
6 内部空間
7 薬剤を含む水溶液または懸濁液
Claims (8)
- 多孔質粒体と、該多孔質粒体の内部に収容された薬剤と、上記多孔質粒体の表面に形成された被覆層とからなる薬剤放出可能な粒体であって、上記被覆層が、アルカリ可溶性の物質を含むことを特徴とする薬剤放出可能な粒体。
- 上記被覆層が、アルカリ可溶性の物質とアルカリ不溶性の物質の混合物からなる請求項1に記載の薬剤放出可能な粒体。
- 上記アルカリ可溶性の物質が、スチレン−無水マレイン酸共重合体、p−クレゾールノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、及び酢酸ビニル重合体からなる群より選ばれる一種以上である請求項1または2に記載の薬剤放出可能な粒体。
- 上記多孔質粒体が、内部空間を有する中空状に形成され、かつ当該内部空間と外部空間とを連通する複数の孔を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬剤放出可能な粒体。
- 上記多孔質粒体が、シリカ質の材料からなる請求項4に記載の薬剤放出可能な粒体。
- 上記薬剤が、セメント組成物の凝結を促進することのできる混和剤である請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬剤放出可能な粒体。
- セメント、水、及び請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬剤放出可能な粒体を含むことを特徴とするセメント組成物。
- セメント、水、及び請求項6に記載の薬剤放出可能な粒体を含む材料を混練してセメント組成物を調製した後、該セメント組成物を打設し、所定時間経過後に該セメント組成物を急速に凝結させることを特徴とするセメント組成物の凝結時間の調整方法。
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Cited By (2)
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JP2014080356A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-05-08 | Nihon Univ | 無機質中空粒子及びその製造方法 |
JP2016521672A (ja) * | 2013-06-14 | 2016-07-25 | コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハーConstruction Research & Technology GmbH | 架橋したシェラックで被覆された促進剤粒子を含有するセメント系 |
-
2004
- 2004-01-29 JP JP2004022161A patent/JP2005213093A/ja active Pending
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JP2014080356A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-05-08 | Nihon Univ | 無機質中空粒子及びその製造方法 |
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