JP2005212886A - 薬剤包装装置及び薬剤分包装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】待機状態において、残薬が包装シートへ落下しても、シールされたシール済部分において薬剤の噛み込みを十分抑制することができる一方、薬剤投入部内を集塵する場合でも、シートを送ることがなく、従って、シートを無駄なく使用でき、また耳ズレを抑制でき、それだけシール不良を少なくできる薬剤包装装置及び薬剤分包装置を提供する。
【解決手段】シート搬送装置と薬剤投入口21aを有する薬剤投入部20とヒートシール装置とを備える薬剤包装装置A及び薬剤分包装置は、待機状態において、包装シートP1の未シール部分S2を投入口20より上流側に、且つ、シール済部分S1を投入口下流側近傍位置Tに配置し、待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、該シート搬送装置にてシートP1を所定量だけ送り、その後、該ヒートシール装置にてシートP1をシールする。
【選択図】図2

Description

本発明は、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送しつつ薬剤投入部の薬剤投入口から包装シートの開放端に薬剤を投入するとともに包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成する薬剤包装装置及び薬剤分包装置に関する。
薬剤分包装置は、例えば、薬剤分配供給装置と薬剤包装装置とを備えており、薬剤分配供給装置から所定の処方箋に対応する薬剤を薬剤包装装置に選択的に供給し、薬剤包装装置に供給された薬剤を該薬剤包装装置にて1包ずつ自動的に包装する。
従来、薬剤を包装する薬剤包装装置として、例えば、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から包装シートの開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置とを備え、シート搬送装置にてシート長手方向に沿って搬送される包装シートに該シートの長手方向に沿って形成された開放端から薬剤投入部にて薬剤を投入し、この薬剤が投入された包装シートをシール装置にてシールすることにより、該薬剤を包装するものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図6に従来の薬剤分包装置の一例100A’に搭載された従来の薬剤包装装置の一例A’の概略平面図を示す。
薬剤分包装置100A’は、前記の薬剤包装装置A’の他、図示を省略した薬剤分配供給装置を備えている。前記薬剤分配供給装置は薬剤を分配して供給するためのものである。
薬剤分包装置100A’では、前記の薬剤分配供給装置から処方箋に対応する散薬、錠剤、カプセル等の薬剤が薬剤包装装置A’に選択的に供給され、該薬剤包装装置A’に供給された薬剤がこの薬剤包装装置A’にて包装される。
薬剤包装装置A’は、制御部CONT’、シート収容ケース1A、案内部10A及びシール装置(例えば、ヒートシール装置)3A、シート搬送装置40及びコンベア42並びに薬剤投入口21aを有する薬剤投入部20を備えている。なお、後述する図7においてシート収容ケース1A、コンベア42及び制御部CONT’等は、図示を省略してある。
この薬剤包装装置A’では、シート収容ケース1Aから引き出され、案内部10Aに案内されて、後述するように長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シート(例えば、ポリエチレン等のヒートシール可能なものからなる熱溶着性包装シート)P1が、シート搬送装置40にて所定のシート搬送方向(図中X方向)に搬送され、薬剤投入部20にて薬剤(図示を省略)が投入され、ヒートシール装置3Aにてヒートシールされて1包ずつ自動的に包装される。
シート収容ケース1Aは、長尺の帯状シートP1’(P1)が長手方向に沿って二つ折りにされた状態でロール軸Rにロール状に巻き回された紙管体Q1を回転自在に収容するものである。この収容ケース1Aに収容される紙管体Q1の、長尺のシートP1’(P1)が長手方向に沿って二つ折りにされた長尺の包装シートP1には、長手方向に沿って開放端が形成されている。
図7に図6に示す薬剤包装装置A’の要部概略斜視図を示す。案内部10Aは、案内バー11,12を備えている。なお、図6において案内バー12は図示を省略してある。
案内バー11,12は、図7に示すように、軸線方向がシート短手方向に沿って配置されており、ロール状に巻かれたシートP1’(P1)を薬剤投入部20の方に向け案内することができる。
薬剤包装装置A’は、さらに三角板14を備えている。この三角板14は、包装シートP1(P1’)の長手方向に沿って形成された開放端部分と係合するものであり、後述する薬剤投入ホッパー21の包装シートP1が搬送される領域の幅より幅広の正面視(正面から見て)略三角形状のものであり、ホッパー21の包装シートP1が搬送される領域に面してシート搬送方向Xにおいて案内バー11より下流側であってホッパー21より上流側近傍に配置されている。これにより、案内バー11にて案内された包装シートP1(P1’)の長手方向に沿って形成された開放端を開くことができるとともに、包装シートP1の搬送に伴って、シールされる際の包装シートP1開放端の縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを修正することができる。
薬剤投入部20は、前記の薬剤投入ホッパー21を備えている。薬剤投入ホッパー21は、前記の図示を省略した薬剤分配供給装置から供給される所定量の薬剤を受け入れるとともに該受け入れられた薬剤を包装シートP1に投入するものであり、前記薬剤分配供給装置から薬剤が供給される薬剤供給口21bと、当該薬剤を包装シートP1に投入する前記の薬剤投入口21aを有している。このホッパー21は、薬剤投入口21aが前記の三角板14にて開かれた包装シートP1の開放端部内に入り込むように配置されており、これにより、前記所定量の薬剤が飛散することなく、包装シートP1内に装填される。
ヒートシール装置3Aは、包装シートP1をシールして個々に区画された包装体Hを形成するものであり、シート短手方向シール部31と、シート長手方向シール部32からなる断面略L字形状の一対のシール部30と、該一対のシール部30を駆動する駆動部であって制御部CONT’に接続されるシール駆動部33(図7では図示を省略)とを有している。
シート短手方向シール部31は、包装シートP1の短手方向の長さよりも若干外側まで延びており、シート短手方向に沿って配置されている。シート長手方向シール部32は、長さが包装シートP1に形成される包装体Hの1包分長さよりも若干長く形成されており、シート長手方向に沿ってシート短手方向開放端縁部に沿って配置されている。そしてシート短手方向シール部31がシート長手方向シール部32のシート搬送方向X上流側端部分に設けられている。シール部30は、いずれもヒータを備えており、該ヒータにより加熱されるとともに長尺の包装シートP1を挟持することで、該シートP1をヒートシールすることができる。
このヒートシール装置3Aは、一対のシール部30が包装シートP1を間にして対向配置される。これにより、制御部CONT’の指示の下、シール駆動部33にて一対のシール部30が包装シートP1を両側から加熱圧着(ヒートシール)することで、シートP1を1包ずつ包装できる。
シート搬送装置40は、包装シートP1をシート長手方向に沿って搬送するものであり、一対の送りローラ41と、該一対の送りローラ41を回転駆動する駆動部であって制御部CONT’に接続されるローラ駆動部43(図7では図示を省略)とを備えている。
このシート搬送装置40は、制御部CONT’の指示の下、一対の送りローラ41をローラ駆動手段43にて図中矢印方向に回転駆動することができる。これによりシートP1をコンベア42に向けて搬送することができる。
さらに薬剤包装装置A’は、集塵装置50(図7参照)と、印字装置60(図6参照)とを備えている。集塵装置50は、例えば、図7に示すように、一部が切り欠かれた集塵口51aを有するシャッター板51と、図示を省略したエアー吸引装置とを備えており、オペレータの指示があると、ホッパー21の薬剤供給口21bを、シャッター板51にて集塵口51aを除いて遮蔽し、該集塵口51aから前記エアー吸引装置にてエアーを吸引して、それに伴ってホッパー21の薬剤投入口21aからエアーを吸引してホッパー21内の残留薬剤を清掃するものである。これにより、ホッパー21は、オペレータにより手動で集塵される。
印字装置60は、図6に示すように、制御部CONT’に接続される印字ヘッド61を有し、制御部CONT’の指示の下、該印字ヘッド61にて投薬日時や患者名等の薬剤投与に関する情報をシートP1の薬剤が投入されるべき包装体に対応する位置に当該薬剤の投入に先立って印字するものであり、シート搬送方向Xにおいてヒートシール装置3Aより上流側に配置されている。なお、投薬日時や患者名等の薬剤投与に関する情報は、薬剤分包装置100A’に設けられた図示を省略した入力手段にて入力され、同じく薬剤分包装置100A’に設けられた図示を省略した記憶手段に記録されているものである。
図6に示すコンベア42は、二組の3個のローラ421の各3個のローラ421にそれぞれベルト422が巻き掛けられたものである。各ローラ421は図示を省略した駆動手段にて図中矢印方向に回転駆動され、ベルト422の包装シートP1に対向する側の表面がシート搬送方向Xに移動される。これによりシート搬送装置40によって搬送されてくる包装シートP1を、図示を省略したシート収容部に送ることができる。
制御部CONT’は、既述のとおり、シール駆動部33、ローラ駆動部43及び印字ヘッド61に接続されており、薬剤包装装置A’の動作を制御することができるものである。
このような従来の薬剤分包装置100A’においては、例えば、制御部CONT’は、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態に先立って、ヒートシール装置3Aにて包装シートP1をシールした後、シート搬送装置40にて包装シートP1を包装体Hの一包分だけ送り、当該待機状態において、包装シートP1のシート搬送方向Xの最上流側でシールされた最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を薬剤投入口21aより下流側であって該薬剤投入口21a近傍に配置するように、シール装置3A及びシート搬送装置40を制御することがある。図8に従来の薬剤分包装置100A’ の薬剤包装装置A’において薬剤を包装するにあたって待機する待機状態を示す。
この場合、前記の待機状態から薬剤を包装する際には、先ず、シール装置3Aにて包装シートP1をシールするとともに当該薬剤を薬剤投入部20の薬剤投入口21aから投入し、その後、シート搬送装置40にてシートP1を包装体Hの一包分だけ送る。そして、当該薬剤について次の包装があるときは、さらにこの動作を連続して繰り返し、当該処方箋の薬剤についての包装が終了すると、最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を薬剤投入口21aより下流側であって該薬剤投入口21a近傍に配置し、次の所定の処方箋に対応する薬剤の包装に備える。また、図9(A)に示すように、投入される薬剤の投薬日時や患者名等の薬剤投与に関する情報MがシートP1に薬剤投入に先立って印字されることがある。
特開2002−19737号公報
しかしながら、このような従来の薬剤分包装置100A’では、図8に示すように、前記待機状態において、包装シートP1のシート搬送方向Xの最上流側でシールされた最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を薬剤投入口21aより下流側であって該薬剤投入口21a近傍T’に配置するので、かかる待機状態において、前記のような集塵装置等によりホッパー21内が掃除されずに、次の包装動作がなされるまで比較的時間が長くなると、例えば、投入する薬剤として散薬(特に飛散性の高い散薬(さらに具体的に例示すると、SM散のような散薬))を用いる場合にホッパー21内に残薬が残留していて、このホッパー21内残薬が落ちてくることがあるので、次にシールされるべき未シール部分S2にホッパー21から残薬が落下し、当該落下した残薬が未シール部分S2に付着した状態でシートP1がシールされ、当該シールされたシール済部分S’において薬剤の噛み込みが発生し、ひいてはシートP1のシール性が低下することがある。
一方、前記待機状態において、前記したような集塵装置等によりホッパー21内を手動で掃除する場合、例えば、シャッター板50の集塵口51からエアーを吸引して、それに伴ってホッパー21の薬剤供給口21bからエアーを吸引してホッパー21内残薬を除去すると、包装シートP1における薬剤投入口21a近傍T’のシールされるべき未シール部分S2は、シールされていない状態であり、このとき、シートP1の最上流側シール済部分S1には前回の薬剤が投入されており、かかる薬剤が吸引されることになるので、薬剤投入口21a近傍T’のシールされるべき未シール部分S2を先にシールしてからホッパー21内残薬を集塵し、次の薬剤投入のために包装シートを所定量(例えば、包装体の一包分)送る必要がある。そうすると、例えば、図9(A)に例示したように、薬剤投与に関する情報がシートP1に薬剤投入に先立って印字されている場合には、図9(B)に示すように、既に印字してある薬剤投与に関する情報Mが一包分ずれてしまうので、シートP1の印字されていない位置から当該同じ情報Mを再印字する必要があり、既に印字してしまった包装シートが無駄に使用されることになる。
また、前記の問題とは別に次のような問題もある。すなわち、前記の三角板14は、既述したように、例えば、包装シートP1を搬送することにより、シートP1開放端縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを修正することができるものの、このような三角板14があっても、例えば、包装シート交換時や最終包を切り取りミシン刃で切り取ったとき或いは包装シートをシート搬送装置40に耳ズレをした状態でセットしたときなどにおいて、シートP1搬送のスタート時点では、通常、シートP1の開放端縁部分の状態が不安定であり、このようにシートP1搬送のスタート時点でのシートP1の開放端縁部分の状態が不安定な場合、前記従来の薬剤分包装置100A’のように、シートP1の停止状態からいきなりシールすると、その時点で耳(シートP1開放端縁部分)が比較的大きくずれて、シートP1搬送に伴ってこの耳ズレが修正されるのに、例えば、シートP1を10包分程度搬送しないと当該耳ズレが修正できないことがあり、ひいてはシール不良を招く。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送しつつ薬剤投入口を有する薬剤投入部の該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入するとともに前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成する薬剤包装装置及び薬剤分包装置であって、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記薬剤投入部内に残留することがある残薬がたとえ前記包装シートへ落下しても、シールされたシール済部分において薬剤の噛み込みを十分抑制することができる一方、前記待機状態において、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、前記包装シートを送ることがなく、例えば、前記包装シートに薬剤投与に関する情報が薬剤投入に先立って印字されていて、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、当該同じ情報を再印字することなく、従って、前記包装シートを無駄なく使用することができる薬剤包装装置及び薬剤分包装置を提供することを第1の課題とする。
また本発明は、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送しつつ薬剤投入口を有する薬剤投入部の該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入するとともに前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成する薬剤包装装置及び薬剤分包装置であって、前記包装シート開放端の縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを抑えることができ、それだけシール不良を少なくできる薬剤包装装置及び薬剤分包装置を提供することを第2の課題とする。
(1)第1の薬剤包装装置
本発明は前記第1の課題を解決するため、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置とを備え、前記シート搬送装置にて前記包装シートを搬送しつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から前記包装シートに薬剤を投入するとともに前記シール装置にて前記包装シートをシールすることで順次薬剤を包装する薬剤包装装置であって、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記包装シートのシート搬送方向の最上流側でシールされた最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口より下流側であって該薬剤投入口近傍である薬剤投入口下流側近傍位置に配置することを特徴とする薬剤包装装置(第1の薬剤包装装置)を提供する。
(2)第2の薬剤包装装置
本発明はまた前記第2の課題を解決するため、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置とを備え、前記シート搬送装置にて前記包装シートを搬送しつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から前記包装シートに薬剤を投入するとともに前記シール装置にて前記包装シートをシールすることで順次薬剤を包装する薬剤包装装置であって、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを所定量だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールすることを特徴とする薬剤包装装置(第2の薬剤包装装置)を提供する。
(3)第3の薬剤包装装置
本発明はまた前記第1及び第2の課題を解決するため、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置とを備え、前記シート搬送装置にて前記包装シートを搬送しつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から前記包装シートに薬剤を投入するとともに前記シール装置にて前記包装シートをシールすることで順次薬剤を包装する薬剤包装装置であって、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記包装シートのシート搬送方向の最上流側でシールされた最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口より下流側であって該薬剤投入口近傍である薬剤投入口下流側近傍位置に配置し、前記待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを所定量だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールすることを特徴とする薬剤包装装置(第3の薬剤包装装置)を提供する。
(4)薬剤分包装置
本発明はさらに前記本発明に係る第1、第2又は第3の薬剤包装装置を備えたことを特徴とする薬剤分包装置も提供する。
前記本発明にいう“薬剤を包装するにあたって待機する待機状態”としては、装置を立ち上げたときの装置の初期状態や、所定の処方箋に対応する薬剤を1包又は2包以上包装するための一連の薬剤包装動作が全て終了した状態から次の処方箋に対応する薬剤を1包又は2包以上包装するための一連の薬剤包装動作が開始されるまでに待機している状態、或いは所定の処方箋に対応する薬剤を2包以上包装するための一連の薬剤包装動作が一旦停止した状態から引き続いて当該一連の薬剤包装動作が開始されるまでに待機している状態などを例示できる。
前記本発明に係る第1から第3の薬剤包装装置において、集塵装置、例えば、一部が切り欠かれた集塵口を有するシャッター板と、エアー吸引装置とを備え、薬剤が供給される前記薬剤投入部の薬剤供給口を、前記シャッター板にて前記集塵口を除いて遮蔽し、該集塵口から前記エアー吸引装置にてエアーを吸引して、それに伴って前記薬剤投入部の薬剤供給口からを吸引して、前記薬剤供給口内の残留薬剤を清掃する集塵装置が設けられていてもよいし、シート搬送方向において前記シール装置より上流側に、投薬日時や患者名等の薬剤投与に関する情報を前記包装シートの当該薬剤が投入されるべき包装体に対応する位置に当該薬剤の投入に先立って印字する印字装置が設けられていてもよい。
前記第1の課題を解決する本発明に係る第1及び第3の薬剤包装装置並びに前記第1又は第3の薬剤包装装置を備えた薬剤分包装置では、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記包装シートのシート搬送方向の最上流側でシールされた最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口より下流側であって該薬剤投入口近傍である薬剤投入口下流側近傍位置に配置する。例えば、この待機状態から薬剤を包装する際には、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを所定量(例えば、前記包装体の一包分)だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールすることができる。そして、当該薬剤について次の包装があるときは、さらにこの動作を連続して繰り返し、当該処方箋の薬剤についての包装が終了すると、前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口下流側近傍位置に配置し、次の所定の処方箋に対応する薬剤の包装に備える。
前記第2の課題を解決する本発明に係る第2及び第3の薬剤包装装置並びに前記第2又は第3の薬剤包装装置を備えた薬剤分包装置では、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを所定量(例えば、前記包装体の一包分)だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールする。例えば、当該薬剤について次の包装があるときは、さらにこの動作を連続して繰り返し、当該処方箋の薬剤についての包装が終了すると、前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口下流側近傍位置に配置し、次の所定の処方箋に対応する薬剤の包装に備えることができる。
本発明に係る第1及び第3の薬剤包装装置、並びに本発明に係る第2の薬剤包装装置の前記待機状態における前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口下流側近傍位置に配置する場合においては、前記待機状態において、(i)前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されるようにしてもよく、(ii)前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されないようにしてもよい。また、(iii)前記(i)の状態から前記包装体の一包分の送り動作と、前記包装シートのシール動作とを所定回数(所定空包数)繰り返すことで、前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されないようにしてもよい。
前記(i)及び(iii)の場合において、所定の処方箋に対応する薬剤を包装する際には、例えば、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを前記包装体の1包分だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールしつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から当該薬剤を前記包装シートの前記開放端に投入することができる。また、前記(ii)及び(iii)の場合において、所定の処方箋に対応する薬剤を包装する際には、例えば、先ず、前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から当該薬剤を前記包装シートの前記開放端に投入しつつ前記シート搬送装置にて前記包装シートを前記包装体の1包分だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールすることができる。
本発明に係る第1及び第3の薬剤包装装置並びに前記第1又は第3の薬剤包装装置を備えた薬剤分包装置によると、前記待機状態において、前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口下流側近傍位置に配置するので、次の包装動作がなされるまで比較的時間が長くなり、例えば、投入する薬剤として散薬(特に飛散性の高い散薬(さらに具体的に例示すると、SM散のような散薬))を用いる場合において、前記薬剤投入部内に残薬が残留していて、この薬剤投入部内残薬がたとえ落ちてくることがあっても、前記薬剤投入部から落下した残薬が次にシールされるべき未シール部分に付着することがなく、或いは殆ど付着することがなく、従って、シールされたシール済部分において薬剤の噛み込みを十分抑制することができる。一方、前記待機状態において、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、前記(ii)の場合のように前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されないようにしたり、前記(iii)の場合のように前記(i)の状態から前記包装体の一包分の送り動作と、前記包装シートのシール動作とを所定回数(所定空包数)繰り返し、前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されないようにしたりしておくことで、前記薬剤投入部内残薬を集塵するにあたり、前記包装シートを送ることなく、そのままの状態で前記薬剤投入部内残薬を集塵することができる。これにより、例えば、前記包装シートに薬剤投与に関する情報が薬剤投入に先立って印字されていて、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、当該同じ情報を再印字することなく、従って、前記包装シートを無駄なく使用することができる。
また、本発明に係る第1の薬剤包装装置及びそれを備えた薬剤分包装置においては、前記待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記包装シートを前記所定量(例えば、前記包装体の一包分)だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールする場合には、前記包装シートを安定した状態でシールでき、従って、前記包装シート開放端の縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを抑えることができ、それだけシール不良を少なくできる。
本発明に係る第2及び第3の薬剤包装装置並びに前記第2又は第3の薬剤包装装置を備えた薬剤分包装置によると、前記待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記包装シートを前記所定量(例えば、前記包装体の一包分)だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールするので、前記包装シートを安定した状態でシールでき、従って、前記包装シート開放端の縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを抑えることができ、それだけシール不良を少なくできる。
また、本発明に係る第2の薬剤包装装置及びそれを備えた薬剤分包装置においては、前記待機状態において、前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口下流側近傍位置に配置する場合には、次の包装動作がなされるまで比較的時間が長くなり、例えば、投入する薬剤として散薬(特に飛散性の高い散薬(さらに具体的に例示すると、SM散のような散薬))を用いる場合において、前記薬剤投入部内に残薬が残留していて、この薬剤投入部内残薬がたとえ落下することがあっても、前記薬剤投入部から落下した残薬が次にシールされるべき未シール部分に付着することがなく、或いは殆ど付着することがなく、従って、シールされたシール済部分において薬剤の噛み込みを十分抑制することができる。一方、前記待機状態において、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、前記(ii)の場合のように前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されないようにしたり、前記(iii)の場合のように前記(i)の状態から前記包装体の一包分の送り動作と、前記包装シートのシール動作とを所定回数(所定空包数)繰り返し、前記包装シートの前記最上流側シール済部分に薬剤が投入されないようにしたりしておくことで、前記薬剤投入部内残薬を集塵するにあたり、前記包装シートを送ることなく、そのままの状態で前記薬剤投入部内残薬を集塵することができる。これにより、例えば、前記包装シートに薬剤投与に関する情報が薬剤投入に先立って印字されていて、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、当該同じ情報を再印字することなく、従って、前記包装シートを無駄なく使用することができる。
本発明に係る第1から第3の薬剤包装装置において、各処方箋に対応する薬剤のサイズや量によって、前記包装シートの前記シート搬送装置による搬送速度及び前記シール装置のシール動作周期のうち少なくとも一方を変更することで、個々に区画される包装体のシート搬送方向の長さを予め設定された所定の長さに適宜変更するようにしてもよい。この場合、本発明に係る第1及び第3の薬剤包装装置、並びに本発明に係る第2の薬剤包装装置の前記待機状態における前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口下流側近傍位置に配置する場合では、前記待機状態において、前記最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を、前記最上流側シール済部分より包装体のシート搬送方向の予め設定された前記所定長さのうち最小長さ分上流側である次にシールされるべき未シール部分とし、該未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口より下流側であって該薬剤投入口近傍に配置することができる。
以上説明したように本発明によると、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送しつつ薬剤投入口を有する薬剤投入部の該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入するとともに前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成する薬剤包装装置及び薬剤分包装置であって、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記薬剤投入部内に残留することがある残薬がたとえ前記包装シートへ落下しても、シールされたシール済部分において薬剤の噛み込みを十分抑制することができる一方、前記待機状態において、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、前記包装シートを送ることがなく、例えば、前記包装シートに薬剤投与に関する情報が薬剤投入に先立って印字されていて、前記薬剤投入部内を手動で集塵する場合であっても、当該同じ情報を再印字することなく、従って、前記包装シートを無駄なく使用することができる薬剤包装装置及び薬剤分包装置を提供することができる。
また本発明本発明によると、長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送しつつ薬剤投入口を有する薬剤投入部の該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入するとともに前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成する薬剤包装装置及び薬剤分包装置であって、前記包装シート開放端の縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを抑えることができ、それだけシール不良を少なくできる薬剤包装装置及び薬剤分包装置を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る薬剤分包装置の一例100Aに搭載された本発明に係る薬剤包装装置の一例Aの概略平面図である。なお、図1に示す薬剤分包装置100A及び薬剤包装装置Aにおいて、図6及び図7に示す従来の薬剤分包装置100A’及び薬剤包装装置A’とは制御部CONT’を除いて実質的に同様の構成をしており、従来の薬剤分包装置100A’及び薬剤包装装置A’とは異なる点を中心に説明し、共通する部分については説明を省略する。図1において、従来の薬剤分包装置100A’及び薬剤包装装置A’と同様の構成、作用を有する部品等には同じ参照符号を付してある。
薬剤分包装置100Aは、前記の薬剤包装装置Aの他、図示を省略した薬剤分配供給装置を備えている。前記薬剤分配供給装置は薬剤を分配して供給するためのものである。
薬剤分包装置100Aでは、前記の薬剤分配供給装置から処方箋に対応する散薬、錠剤、カプセル等の薬剤が薬剤包装装置Aに選択的に供給され、該薬剤包装装置Aに供給された薬剤がこの薬剤包装装置Aにて包装される。
薬剤包装装置Aは、制御部CONT、シート収容ケース1A、案内部10A及びシール装置(例えば、ヒートシール装置)3A、シート搬送装置40及びコンベア42並びに薬剤投入口21aを有する薬剤投入部20を備えている。
制御部CONTは、シール駆動部33、ローラ駆動部43及び印字ヘッド61に接続されており、薬剤包装装置Aの動作を制御することができるものであり、さらに図示を省略した記憶手段に接続されている。前記記憶手段は、ROM等で構成されており、制御プログラムが記憶されている。制御部CONTは、前記記憶手段に記憶された前記制御プログラムが実行される。この制御プログラムは、制御部CONTを、後述するような薬剤包装動作等の制御手段として機能させるものである。
さらに説明すると、制御部CONTは、シート搬送装置40及びヒートシール装置3A等を次のように制御することができる。なお、図2に図1に示す薬剤分包装置100A の薬剤包装装置Aにおいて薬剤を包装するにあたって待機する待機状態を示し、図3に図1に示す薬剤分包装置100Aにおける、前記薬剤分配供給装置によるホッパー21への薬剤供給動作、薬剤包装装置Aのシート搬送装置40による包装シートの送り動作及び薬剤包装装置Aのヒートシール装置3Aによる包装シートのシール動作のタイミングチャートを示す。
すなわち、薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、図2に示すように、包装シートP1のシート搬送方向Xの最上流側でシールされた最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を薬剤投入口21aより上流側に、且つ、最上流側シール済部分S1を薬剤投入口21aより下流側であって該薬剤投入口21a近傍の薬剤投入口下流側近傍位置Tに配置し、図3に示すように、前記待機状態(図中(a))から所定の処方箋に対応する薬剤を包装する際には、先ず、シート搬送装置40にてシートP1を所定量(例えば、包装体Hの一包分)だけ送り(図中(b)参照)、その後、ヒートシール装置3AにてシートP1をシールする(図中(c)参照)。そして、当該薬剤について次の包装があるときは、さらにこの動作を連続して繰り返し、当該処方箋の薬剤についての包装が終了すると、最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を薬剤投入口21aより上流側に、且つ、最上流側シール済部分S1を薬剤投入口下流側近傍位置Tに配置し、次の所定の処方箋に対応する薬剤の包装に備える(図中(a)参照)。かくしてシート長手方向Xに沿って搬送される包装シートP1に該シートP1の長手方向に沿って形成された開放端から薬剤投入部20のホッパー21にて薬剤が投入され、この薬剤が投入された包装シートP1がシールされ、該薬剤が包装される。
前記待機状態においては、(i)図3に例示するように包装シートP1の最上流側シール済部分S1に薬剤が投入されるようにしてもよいし、(ii)薬剤投入タイミングを変えて包装シートP1の最上流側シール済部分S1に薬剤が投入されないようにしてもよい。また、(iii)前記(i)の状態から包装体Hの一包分の送り動作と、包装シートP1のシール動作とを所定回数(所定空包数)繰り返すことで、シートP1の最上流側シール済部分S1に薬剤が投入されないようにしてもよい。
ここで、所定の処方箋に対応する薬剤を包装する際には、先ず、シート搬送装置40にてシートP1を包装体Hの1包分だけ送り(図中(b)参照)、その後、ヒートシール装置3AにてシートP1をシール(図中(c)参照)しつつホッパー21の薬剤投入口21aから当該薬剤を包装シートP1の前記開放端に投入(図中(d)参照)する。
以上説明した薬剤包装装置A及びそれを備えた薬剤分包装置100Aによると、前記待機状態において、最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を薬剤投入口21aより上流側に、且つ、最上流側シール済部分S1を薬剤投入口下流側近傍位置Tに配置するので、次の包装動作がなされるまで比較的時間が長くなり、例えば、投入する薬剤として散薬(特に飛散性の高い散薬(さらに具体的に例示すると、SM散のような散薬))を用いる場合において、ホッパー21内に残薬が残留していて、このホッパー21内残薬がたとえ落ちてくることがあっても、ホッパー21から落下した残薬が次にシールされるべき未シール部分S2に付着することがなく、或いは殆ど付着することがなく、従って、シールされたシール済部分Sにおいて薬剤の噛み込みを十分抑制することができる。一方、前記待機状態において、ホッパー21内を手動で集塵する場合であっても、前記(iii)の場合のように前記(i)の状態から包装体Hの一包分の送り動作と、包装シートP1のシール動作とを所定回数(所定空包数)繰り返し、包装シートP1の最上流側シール済部分S1に薬剤が投入されないようにしておくことで、ホッパー21内残薬を集塵するにあたり、包装シートP1を送ることなく、そのままの状態でホッパー21内残薬を集塵することができる。これにより、例えば、包装シートP1に薬剤投与に関する情報が薬剤投入に先立って印字されていて、ホッパー21内を手動で集塵する場合であっても、当該同じ情報を再印字することなく、従って、包装シートP1を無駄なく使用することができる。
また、前記待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、包装シートP1を包装体Hの一包分だけ送り、その後、ヒートシール装置3Aにて包装シートP1をシールするので、包装シートP1を安定した状態でシールでき、従って、包装シートP1開放端の縁部分のズレ、いわゆる耳ズレを抑えることができ、それだけシール不良を少なくできる。
さらに印字装置60にて投薬日時や患者名等の薬剤投与に関する情報を包装シートの薬剤が投入されるべき包装体に対応する位置に当該薬剤の投入に先立って印字する場合には、印字空包数を図6及び図7に示すような従来の薬剤包装装置に比べ一包分減らすことができる。これについて、図4を参照しながら説明する。図4は図6及び図7に示すような従来の薬剤包装装置A’と本発明の薬剤包装装置Aとで印字空包数が異なることを説明するための図であり、図4(A)に従来の薬剤包装装置A’の待機状態を、図4(B)に本発明の薬剤包装装置Aの待機状態を示す。
図4(A)に示す従来の薬剤包装装置A’では、印字ヘッド61から最上流側シール済部分S1までの包装シートP1の距離が、例えば、シート短手方向シール部間ピッチdを80mmとした場合、400mmとなっている。よって、この場合、薬剤投与に関する情報をシートP1の薬剤が投入されるべき包装体Hに対応する位置に当該薬剤の投入に先立って印字する印字空包数は5包となっている。これに対し、図4(B)に示す本発明の薬剤包装装置Aでは、印字ヘッド61から最上流側シール済部分S1までの包装シートP1の距離が、例えば、シート短手方向シール部間ピッチdを80mmとした場合、320mmとなっている。よって、この場合、薬剤投与に関する情報をシートP1の薬剤が投入されるべき包装体Hに対応する位置に当該薬剤の投入に先立って印字する印字空包数は4包となっている。これにより、本発明の薬剤包装装置Aでは、印字空包数を従来の薬剤包装装置A’に比べ一包減らすことができる。
なお、本例において、各処方箋に対応する薬剤のサイズや量によって、包装シートP1のシート搬送装置40による搬送速度及びヒートシール装置3Aのシール動作周期のうち少なくとも一方を変更することで、個々に区画される包装体Hのシート搬送方向Xの長さを予め設定された所定の長さに適宜変更するようにしてもよい。この場合、図1に示す薬剤包装装置Aでは、前記待機状態において、最上流側シール済部分S1より包装体Hの一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分S2を、最上流側シール済部分S1より包装体Hのシート搬送方向Xの予め設定された前記所定長さのうち最小長さ分上流側である次にシールされるべき未シール部分とし、該未シール部分S2を薬剤投入口21aより上流側に、且つ、最上流側シール済部分S1を薬剤投入口21aより下流側であって該薬剤投入口21a近傍Tに配置することができる。また、この場合、ヒートシール装置3Aのシート長手方向シール部32は、長さが包装シートP1に形成される包装体Hの1包分長さ、すなわち包装体Hのシート搬送方向Xの予め設定された前記所定長さのうち最大長さよりも若干長く形成しておくことができる。
図5に個々に区画される包装体Hのシート搬送方向Xの長さを所定の第1長さd1(例えば80mm)から該第1長さd1とは異なる第2長さd2(例えば60mm)に変更される薬剤包装過程を示す。
前記待機状態において、前記(i)の場合のように包装シートP1の最上流側シール済部分S1に薬剤が投入される場合には、図5(A)に示すように、前回処方の分包において、未シール部分S2が薬剤投入口21aより上流側に、且つ、シール済部分S1が位置Tに配置されている。このとき、前回処方の薬剤がシール済部分S1に投入されている。次に、今回処方の分包において、包装体Hシート搬送方向X長さが変更されると、前回処方を完結するために、図5(B)に示すように、最初の一包目のシート送りは前の送り長さ(第1長さd1、例えば80mm)で動作し、シートP1がシールされる。そして、2包目以降は、図5(C)に示すように、今回の送り長さ(第2長さd2、例えば60mm)でシート送りがなされ、シートP1がシールされる。
本発明に係る薬剤分包装置の一例に搭載された本発明に係る薬剤包装装置の一例の概略平面図である。 図1に示す薬剤分包装置の薬剤包装装置において薬剤を包装するにあたって待機する待機状態を示す図である。 図1に示す薬剤分包装置における、薬剤分配供給装置によるホッパーへの薬剤供給動作、薬剤包装装置のシート搬送装置による包装シートの送り動作及び薬剤包装装置のヒートシール装置による包装シートのシール動作のタイミングチャートを示す図である。 図6及び図7に示すような従来の薬剤包装装置と本発明の薬剤包装装置とで印字空包数が異なることを説明するための図であり、図(A)に従来の薬剤包装装置の待機状態を、図(B)に本発明の薬剤包装装置の待機状態を示す。 個々に区画される包装体のシート搬送方向の長さを所定の第1長さd1から該第1長さd1とは異なる第2長さd2に変更される薬剤包装過程を示す図であり、図(A)に今回処方開始前の待機状態を、図(B)に包装シートを第1長さd1で一包送ってシールした状態を、図(C)に包装シートを第2長さd2で一包送ってシールした状態を示す。 従来の薬剤分包装置の一例に搭載された従来の薬剤包装装置の一例の概略平面図である。 図6に示す薬剤包装装置の要部概略斜視図である。 従来の薬剤分包装置の薬剤包装装置において薬剤を包装するにあたって待機する待機状態を示す図である。 薬剤投与に関する情報が包装シートに薬剤投入に先立って印字される状態を示す図であり、図(A)に待機状態を、図(B)にホッパー集塵状態を示す。
符号の説明
100A…薬剤分包装置 3A…ヒートシール装置 20…薬剤投入部
21…ホッパー 21a…薬剤投入口 40…シート搬送装置 A…薬剤包装装置
CONT…制御部 H…包装体 P1…長尺の包装シート
S1…最上流側シール済部分 S2…次にシールされるべき未シール部分
T…薬剤投入口下流側近傍位置 X…シート搬送方向

Claims (4)

  1. 長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、
    薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、
    前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置と
    を備え、
    前記シート搬送装置にて前記包装シートを搬送しつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から前記包装シートに薬剤を投入するとともに前記シール装置にて前記包装シートをシールすることで順次薬剤を包装する薬剤包装装置であって、
    薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記包装シートのシート搬送方向の最上流側でシールされた最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口より下流側であって該薬剤投入口近傍である薬剤投入口下流側近傍位置に配置することを特徴とする薬剤包装装置。
  2. 長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、
    薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、
    前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置と
    を備え、
    前記シート搬送装置にて前記包装シートを搬送しつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から前記包装シートに薬剤を投入するとともに前記シール装置にて前記包装シートをシールすることで順次薬剤を包装する薬剤包装装置であって、
    薬剤を包装するにあたって待機する待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを所定量だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールすることを特徴とする薬剤包装装置。
  3. 長手方向に沿って開放端が形成された長尺の包装シートをシート長手方向に沿って搬送するシート搬送装置と、
    薬剤投入口を有し、該薬剤投入口から前記包装シートの前記開放端に薬剤を投入する薬剤投入部と、
    前記包装シートをシールして個々に区画された包装体を形成するシール装置と
    を備え、
    前記シート搬送装置にて前記包装シートを搬送しつつ前記薬剤投入部の前記薬剤投入口から前記包装シートに薬剤を投入するとともに前記シール装置にて前記包装シートをシールすることで順次薬剤を包装する薬剤包装装置であって、
    薬剤を包装するにあたって待機する待機状態において、前記包装シートのシート搬送方向の最上流側でシールされた最上流側シール済部分より前記包装体の一包分上流側である次にシールされるべき未シール部分を前記薬剤投入口より上流側に、且つ、前記最上流側シール済部分を前記薬剤投入口より下流側であって該薬剤投入口近傍である薬剤投入口下流側近傍位置に配置し、
    前記待機状態から薬剤を包装する際に、先ず、前記シート搬送装置にて前記包装シートを所定量だけ送り、その後、前記シール装置にて前記包装シートをシールすることを特徴とする薬剤包装装置。
  4. 請求項1、2又は3記載の薬剤包装装置を備えたことを特徴とする薬剤分包装置。
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