JP2005211875A - 塗装方法及び中塗り塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットオンウェット塗装系において、上塗り塗料の溶剤分を吸収する。
【解決手段】
被塗物又は被塗物の表面に形成した下塗り塗膜層の表面に、上塗り塗料の溶剤分を吸収する吸湿性粒子を含む中塗り塗料を塗布する中塗り塗料塗布工程6と、中塗り塗料塗布工程で塗布された未硬化の中塗り塗膜層の表面に上塗り塗料を塗布する上塗り塗料塗布工程7,8と、中塗り塗膜層および上塗り塗膜層を同時に硬化させる硬化工程9とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車ボディ等に適用して好ましい塗装方法に関し、特に中塗り塗料と上塗り塗料とをウェットオンウェットで塗装し、これを同時に焼き付ける塗装方法に関する。
自動車ボディの塗装系は、エポキシ系樹脂を主剤とする電着塗料などが適用される下塗り塗装と、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂またはアルキド樹脂を主剤とする中塗り塗料と、同じくポリエステル系塗料、アクリル樹脂またはアルキド樹脂を主剤とする上塗り塗料の3種の塗料を用い、下塗り塗装を施したのちこれを焼き付け、硬化した下塗り塗膜の上に中塗り塗装を施したのちこれを焼き付け、硬化した中塗り塗膜の上に上塗り塗装を施したのちこれを焼き付けることで完成する、いわゆる3コート3ベーク系の塗装方法が採用されている。
こうした3コート3ベーク塗装系では、塗装工程ごとに乾燥炉が必要となる。近年、乾燥工程の省スペース化および乾燥工程の省エネルギの観点から、中塗り塗装工程と上塗り塗装工程とを統合し、ウェットオンウェットで塗装してこれらを同時に焼き付ける塗装方法が提案されている。
ところが、中塗り塗装と上塗り塗装とをウェットオンウェットで塗装し、これらを同時に焼き付ける塗装系では、未硬化状態の中塗り塗膜の表面に上塗り塗料を塗布したときに、上塗り塗料中に含まれる溶剤が中塗り塗膜中に移行し、中塗り塗膜と上塗り塗膜の境界部分が混合され(この現象を混層ともいう。)、その結果、鮮映性に代表される上塗り塗膜の平滑性が低下するといった問題があった。
特に、上塗り塗料が水性塗料である場合には、水性溶剤の蒸発潜熱は有機溶剤のそれよりも高く、塗装後においても塗膜中の固形分である塗着NV(Non Volatile)が速やかに上昇しないため、中塗り塗膜と上塗り塗膜との混層による外観悪化や、タレによる作業性不良が深刻な問題であった。
この問題に対し、ウェットオンウェットの中塗り塗料に親水性有機溶剤型塗料を用いる技術が提案されている(特許文献1〜3参照)。この技術によれば、中塗り塗料の親水性の溶剤が上塗り塗料に含まれる水分を吸収するため、上塗り塗料の粘度を上昇させ、タレ不良の防止や塗膜平滑性の向上を図ることができる。
しかしながら、中塗り塗料が親水性有機溶剤型塗料に限定されてしまうため、中塗り基材樹脂の選択の自由度が縮減されてしまうという問題があった。たとえば、チッピング性能の向上のためウレタン樹脂の採用が望ましい場合であっても、硬化反応性の点から採用できないという問題があった。また、エステル系、ケトン系といった親水性溶剤の蒸発速度は塗装ブース内の温湿度によって変動する。すなわち、塗装ブース内の飽和蒸気圧等によって、塗膜を形成する親水性溶剤の蒸発速度が異なり、塗着NV(Non Volatile)が変動してしまうため、塗膜の性質を一定に保つことができないという問題があった。言い換えると、親水性有機溶剤型の中塗り塗料を用いた場合では、塗装ブースの温湿度を厳密に管理しなければならず、設備コストおよび人的コストが上昇するという問題があった。
特開平10−128224号公報 特開2001−115094号公報 特開2003−53254号公報
本発明は、中塗り塗膜と上塗り塗膜とをウェットオンウェットで塗装したのちこれらを同時に硬化させる場合に中塗り塗膜層と上塗り塗膜層との混層、およびタレを防止できる自動車ボディの塗装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、被塗物に少なくとも中塗り塗膜層を形成する工程と上塗り塗膜層を形成する工程を有する塗装方法であって、被塗物又は前記被塗物の表面に形成された下塗り塗膜層の表面に、上塗り塗料の溶剤分を吸収する吸湿性粒子を含む中塗り塗料を塗布する中塗り塗料塗布工程と、中塗り塗料塗布工程で塗布された未硬化の中塗り塗膜層の表面に上塗り塗料を塗布する上塗り塗料塗布工程と、中塗り塗膜層および前記上塗り塗膜層を同時に硬化させる硬化工程とを有することを特徴とする塗装方法が提供される。
本発明では、上塗り塗料の溶剤分を吸収する吸湿性粒子を含む中塗り塗料を塗布してから、中塗り塗膜の表面に上塗り塗料を塗布するので、上塗り塗膜層に含まれる溶剤が中塗り塗膜層に含まれる吸湿性粒子に吸収されるため、上塗り塗膜層の塗着NVを速やかに上昇させ、上塗り塗料の溶剤が中塗り塗膜層内に移行するのを防止できる。これにより、中塗り塗膜層と上塗り塗膜層との境界部分に混層が生じることがなく、上塗り塗膜の平滑性が向上し、タレなどの不具合の発生を防止することができる。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、自動車のボディを被塗物とした。本発明に係る自動車ボディの塗装方法は、下塗り塗装、中塗り塗装、及び、上塗り塗装の3コート塗装系において、下塗り塗料を塗布して焼き付けて硬化させた後に、中塗り塗膜層と上塗り塗膜層とをウェットオンウェットで塗装し、これら中塗り塗膜層と上塗り塗膜層とを同じ乾燥炉で同時に硬化させる工程を有する塗装方法(3コート2ベークの塗装系)であればよい。代表的な実施形態を以下に説明するが、本発明に係る自動車ボディの塗装方法はこれらの実施形態にのみ限定される趣旨ではなく、したがって、これらの実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
本実施形態に係る積層塗膜は、図2に示すように被塗物である自動車ボディ101の表面に形成された電着塗膜層102と、この電着塗膜層102の表面に形成された中塗り塗膜層103と、この中塗り塗膜層103の表面に形成されたクリヤー塗膜層104とから構成されている。中塗り塗膜層103には、吸湿性粒子105が含まれている。本実施形態の中塗り塗膜層103は、吸湿性粒子105を乾燥状態における顔料重量濃度(PWC)で1〜15%含む。
被塗物である自動車ボディ101としては、鋼板やアルミニウム板などの各種金属材料製部材のほか、プラスチック製部材も適用することができる。つまり、自動車ボディの外板や内板が塗装対象部位となる。この自動車ボディ101を図1に示す前処理工程1に搬入し、ここでアルカリ洗浄液などを用いて自動車ボディ101に付着した油分を脱脂洗浄したのち、自動車ボディ101の表面にリン酸亜鉛の化成皮膜を形成する。
次いで、化成皮膜が形成された自動車ボディ101は、図1に示す電着塗料塗布工程2に搬入され、ここでカチオン型電着塗料又はアニオン型電着塗料が満たされた電着槽に自動車ボディ101を浸漬し、自動車ボディ101と電着塗料との間に所定の電圧を印加することで、電気泳動作用により未硬化の電着塗膜層102が自動車ボディ101の表面に形成される。続く電着水洗工程3では、自動車ボディ101の表面に付着した余分な電着塗料を、工業用水や純水を用いてスプレーやディッピングすることで洗い流すとともに、洗い流された電着塗料を回収して再利用する。
次いで、電着水洗工程3を終了した自動車ボディ101を、電着硬化工程4である電着乾燥炉に搬入し、たとえば160℃〜170℃で20分〜30分焼き付けることで硬化した電着塗膜層102が得られる。自動車ボディ101の仕様や部位によっても相違するが、電着塗膜層101の膜厚はたとえば10〜40μm、平均的な膜厚は20μmである。
次いで、電着塗膜層102が硬化された自動車ボディ101は中塗り塗装工程5に搬入される。中塗り塗装工程5は、予め準備された中塗り塗料を自動車ボディ101に塗装する。中塗り塗装工程5には、空調機能を有するブースが設けられ、ブース内にはベル型の塗装ガンを搭載したレシプロ型自動塗装機や、塗装ロボットが配置されている。中塗り塗装工程5は、中塗り塗料塗布工程6と、上塗りベース塗料塗料塗布工程7と、クリヤー塗料塗料塗布工程8とを有する。
本実施形態の中塗り塗料は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などの不揮発固形分となる基材樹脂とし、これに吸湿性粒子105、着色材、添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料である。
本実施形態の吸湿性粒子105は、吸湿機能に優れたアクリル系微粒子である。吸湿性粒子105は、上塗り塗料に含まれた水性溶剤、および塗装工程において上塗り塗料から揮発した水性溶剤を吸収する。溶剤が吸収された上塗り塗料の固形分(NV)は上昇する。
吸湿性粒子105の平均粒子径は500nm〜5μmであり、好ましくは500nm〜3μmである。このような範囲としたのは、平均粒子径が小さいほど、吸湿作用を奏する表面積が増加し、体積あたりの吸水力を向上させることができるからである。逆に、平均粒子径が大きすぎると外観平滑性の阻害や塗料配管内フィルターの目づまりに繋がってしまう。
吸湿性粒子105の含有量は、顔料重量濃度(PWC)で1〜15%であり、好ましくは顔料重量濃度(PWC)で2.5〜10.5%であり、さらに好ましくは顔料重量濃度(PWC)で10〜10.5%である。このような範囲としたのは、吸湿性粒子の含有量が少なすぎるとベース溶剤(水)を十分に吸収できず、混層やタレが起こりやすくなり、逆に多すぎると密着性に代表される塗膜性能が低下するおそれがあるからである。ちなみに、この吸湿性粒子105の含有量を、顔料重量濃度(PWC)ではなく中塗り塗装工程において吹き付けられる中塗り塗料(すなわちシンナーで希釈された状態の中塗り塗料)に対する吸湿性粒子105の含有量(重量%)に換算すると、中塗り塗料の塗料固形分(NV)を40〜67%としたとき、吸湿性粒子105の含有量は中塗り塗料全量に対し0.4〜10wt%であり、好ましくは1〜7wt%、さらに好ましくは4〜7wt%である。
エマルジョン又は乾燥粉末の吸湿性粒子105を所定量計量し、中塗り塗料と十分に混合する。
中上塗り工程5では、準備した吸湿性粒子を含む中塗り塗料を溶剤で希釈したものをスプレー塗装ガンなどの塗装機を用いて電着塗膜層20の表面に塗装し、熱硬化型塗料であればたとえば120℃〜160℃で10分〜30分焼き付けることで形成される。被塗物の種類や目的によっても相違するが、中塗り塗膜層21の膜厚は、たとえば15〜45μmである。
図3に示すように、中上塗り工程5のラインでは、中塗り塗料塗布工程6、上塗りベース塗料塗布工程7、クリヤー塗料塗布工程8とが行われる。以下、各工程について説明する。
まず、中塗り塗料塗布工程6において、図3に示すように、中塗り塗装装置61が自動車ボディBに中塗り塗料を塗布して中塗り塗膜を形成する。ここで塗布される中塗り塗料には、吸湿性粒子が添加されている。中塗り用フラッシュオフ装置62が中塗り塗膜をフラッシュオフした後に、当該中塗り塗膜を焼き付け硬化させることなく、上塗りベース塗料塗布工程7へ搬出する。
次いで、上塗りベース塗布工程7において、上塗りベース塗装装置71が、中塗り塗膜が未硬化な自動車ボディBに、上塗りベース塗料をウェットオンウェットで塗布して上塗りベース塗膜を形成し、上塗りベース用フラッシュオフ装置72が上塗りベース塗膜をフラッシュオフした後に、当該中塗り塗膜及び上塗りベース塗膜を焼き付け硬化させることなく、上塗りクリヤー塗料塗布工程8に搬出する。
次いで、上塗りクリヤー塗料塗布工程8において、上塗りクリヤー塗装装置81が、中塗り塗膜及び上塗りベース塗膜が未硬化な自動車ボディBに、上塗りクリヤー塗料をウェットオンウェットで塗布した後に、中塗り塗膜、上塗りベース塗膜、及び、上塗りクリヤー塗膜を焼き付け硬化させることなく、セッティングブース82に搬出する。
各塗布工程の前後には、ホットエアブロー等によるプレヒート処理が行われることが好ましいが、本実施形態では、中塗り塗料に含まれる吸湿性粒子が上塗り塗料の溶剤分を吸収するため、プレヒート処理の温度、時間、風量、およびプレヒート工程の長さは、通常のものよりも縮減することができる。このため、エネルギコスト、人件コスト、設備コストを低減させることができる。
なお、中塗り塗装装置61、上塗りベース塗装装置71及び上塗りクリヤー塗装装置81は、例えば、自動塗装装置や塗装ロボット等であり、その塗装方法は特に限定されず、ベル式塗装ガンやスプレー式塗装ガン等を用いて塗装する。
中上塗り工程5にて、中塗り塗料、上塗りベース塗料、及び、上塗りクリヤー塗料を塗布して未硬化塗膜層が形成された自動車ボディBは、セッティングブース82から中上塗り硬化工程9へ搬出される。中上塗り硬化工程9では、中上塗り乾燥炉91内に搬入されて、従来公知の方法により熱風が吹き付けられ、中塗り塗料、上塗りベース塗料、及び、上塗りクリヤー塗料が焼き付け硬化される。
このようにして得られた塗膜はタレ不良が見られず、鮮映度が高く、また塗料に含まれる高輝材料の配光性が良好であり、外観評価の高い塗膜層を得ることができる。
以下、具体的な実施例に基づいて、説明する。
実施例1
(1)被塗物ピースを準備した。150mm×70mm×厚さ1mmの鋼板製テストピースに脱脂、前処理およびリン酸亜鉛化成被膜処理を施し、これを水洗したのち、主成分樹脂が変性エポキシ樹脂であるカチオン電着塗料(日本ペイント社製パワーニックス330、焼き付け条件が180℃×20分保持)を250Vの電圧で3分間電着塗装した。これを水洗したのち室温で5分間セッティングした。電着膜厚は15〜25μmであった。
(2)中塗り塗料と吸湿性粒子を準備した。中塗り塗料は有機溶型の塗料とした。吸湿性粒子は、東洋紡績株式会社製のタフチック(登録商標)HUを用いた。吸湿性粒子は、粒径範囲ふるい分け処理を行い、平均粒径0.5μm〜5μmの範囲のものを使用した。吸湿性粒子が顔料重量濃度(PWC)で10%となるように吸湿性粒子を秤量した。本実施例では、塗料NVを45%としたので、中塗り塗料工程で用いる中塗り塗料の全量に対して4.5wt%の吸湿性粒子を秤量した。秤量した吸湿性粒子を中塗り塗料に添加し、十分に混合した。
(3)上塗りベース塗料を準備した。上塗りベース塗料は、固形分NV=26%の水性ベース塗料を準備した。
(4)クリヤー塗料を準備した。クリヤー塗料は有機溶剤型ハイソリッド塗料を準備した。
(5)図3に説明したタイプの中塗りブースを使用して、被塗物ピースに中上塗り塗膜層を形成した。
(a)ブース内温度/湿度は、25℃/75%RHに調節した。
(b)中塗り/ベース/クリヤー膜厚(乾燥時)を、20/15/35μmとした。
(c)中塗り塗装終了後からベース塗装開始までのセッティングタイムは5分とした。
(d)ブース塗装後のプレヒート条件を、温度65℃、風速15m/s、プレヒート時間3分、クーリング時間1分とした。
以上の条件に基づいて実施例1を得た。得られた実施例1の乾燥塗膜層には吸湿性粒子が顔料重量濃度(PWC)で10%含まれていた。
比較例1
上記中塗り塗料に吸湿性粒子を添加しない以外は、実施例1と同様にして比較例1を得た。
実施例1および比較例1のベース塗装完了後5分経過のタレ限界膜厚を測定した。実施例1のタレ限界膜厚は28μmであり、比較例1のタレ限界膜厚は24μmだった。比較例1に比べて、実施例1のタレ限界膜厚は厚く、実施例1は比較例1に比べてタレ不良が起き難いことがわかった。
実施例1および比較例1の外観鮮映性(PGD値)を測定した。実施例1の外観鮮映性(PGD値)は0.8であり、比較例1の外観鮮映性(PGD値)は0.6だった。比較例1に比べて、実施例1の外観鮮映性(PGD値)は高く、実施例1は比較例1に比べて外観鮮映性が優れていることが判った。
以上のように、本実施形態に係る塗装方法では、中塗り塗料に吸湿性粒子を含ませたため、中塗り塗膜層の上に塗布された上塗り塗膜層の溶剤分を吸収し、上塗り塗膜層の固形分(NV)を上昇させることができる。このため、タレ不良の発生を防止し、外観鮮映性を向上させることができる。また、塗料に高輝材料が含まれる場合には、これらの配光性が向上し、外観品質の高い塗膜層を得ることができる。
さらに、中塗り・上塗り工程下流において行われるプレヒート工程の廃止又はプレヒート工程の短縮化を図ることができ、プレヒートに利用されるエネルギを低減することができる。
また、中塗り塗料に添加される吸湿性粒子の粒径を0.5〜5μmとすることにより、吸湿作用面積を大きくし、吸湿速度、吸湿量の向上を図ることができる。
中塗り塗料に添加される吸湿性粒子を顔料重量濃度(PWC)で1〜15%とすることにより、塗膜層の密着性を確保しつつ、上塗り塗膜層の溶剤分を吸収することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上述の実施形態では、中塗り塗料を有機溶剤系塗料として説明したが、本発明では特に限定されず、水系塗料または有機溶剤系塗料の何れを使用してもよい。
本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法により形成される塗膜を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法を実施する中・上塗り工程の一例を示す平面図である。
符号の説明
1…前処理工程
2…電着塗料塗装工程
3…電着水洗工程
4…電着硬化工程
5…中・上塗り塗装工程
6…中塗り塗料塗布工程
61…中塗り用塗装装置
62…中塗り用フラッシュオフ装置
7…上塗りベース塗料塗布工程
71…上塗りベース用塗装装置
72…上塗りベース用フラッシュオフ装置
8…クリヤー塗料塗布工程
81…上塗りクリヤー用塗装装置
82…セッティングブース
9…中・上塗り硬化工程
91…中上塗り乾燥炉
B…自動車ボディ
101…自動車ボディ
102…電着塗膜層
103…中塗り塗膜層
104…クリヤー塗膜層
105…吸湿性粒子

Claims (8)

  1. 被塗物に少なくとも中塗り塗膜層を形成する工程と上塗り塗膜層を形成する工程を有する塗装方法であって、
    前記被塗物又は前記被塗物の表面に形成された下塗り塗膜層の表面に、上塗り塗料の溶剤分を吸収する吸湿性粒子を含む中塗り塗料を塗布する中塗り塗料塗布工程と、
    前記中塗り塗料塗布工程で塗布された未硬化の中塗り塗膜層の表面に上塗り塗料を塗布する上塗り塗料塗布工程と、
    前記中塗り塗膜層および前記上塗り塗膜層を同時に硬化させる硬化工程とを有することを特徴とする塗装方法。
  2. 前記吸湿性粒子の粒径は、0.5μm〜5μmであることを特徴とする請求項1に記載の塗装方法。
  3. 前記中塗り塗料の吸湿性粒子の含有量は、顔料重量濃度(PWC)で1〜15%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装方法。
  4. 前記吸湿性粒子は、アクリル系材料である請求項1〜3のいずれかに記載の塗装方法。
  5. 不揮発固形分となる基材樹脂と添加剤とを含む中塗り塗料であって、
    当該中塗り塗料が塗布された未硬化の中塗り塗膜層の表面に塗布される上塗り塗料の溶剤分を吸収する吸湿性粒子をさらに含むことを特徴とする中塗り塗料。
  6. 前記吸湿性粒子の粒径は、0.5μm〜5μmであることを特徴とする請求項5に記載の中塗り塗料。
  7. 前記中塗り塗料の吸湿性粒子の含有量は、顔料重量濃度(PWC)で1〜15%であることを特徴とする請求項5又は6に記載の中塗り塗料。
  8. 前記吸湿性粒子は、アクリル系材料である請求項5〜7のいずれかに記載の中塗り塗料。

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