JP2005211017A - 新規マイクロアレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】 様々な要因に起因するゼブラフィッシュの発生過程における遺伝子発現レベルの変化を検出する
【解決手段】 ゼブラフィッシュ受精卵を用いて特定した、ゼブラフィッシュの発生過程に高発現する遺伝子群又は当該遺伝子群の転写産物に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数のプローブを備えるマイクロアレイに関し、特に、ゼブラフィッシュの発生過程に高発現する遺伝子と及び/又はその転写産物を検出することができるプローブを有するマイクロアレイに関する。
高等生物における胚発生は、形態形成現象の中でも最も劇的な変化を示し、生化学的・分子遺伝学的観点から様々な研究がなされている。高等生物の中でもゼブラフィッシュの胚発生は極めて速く、受精後一日目に脳神経系の基本構造が形成され、二日目には孵化する。胚は透明で初期発生過程の解析が容易であり、遺伝学的手法による半数体や同型接合体の形成が可能であり、細胞移植や細胞標識が容易に行えることから、脳神経系の形成に異常を示す変異株を容易に選別することができる。このような観点からゼブラフィッシュの胚発生に関して重点的に研究がなされている。
例えば、非特許文献1には、ゼブラフィッシュ胚発生過程に関与する遺伝子に関するcDNA群が開示されている。しかしながら、この非特許文献1に開示されたcDNAは、完全長cDNAではなく、また、ゼブラフィッシュの胚発生過程に関与する遺伝子群を網羅的に解析しているとは評価できない。
一方、ゼブラフィッシュの遺伝子発現の変化によって薬剤の毒性を評価することは、特許文献1を挙げることができる。しかし、特許文献1においては、組織や臓器等の形態変化による毒性評価のための染色や蛍光標識を用いた顕微鏡観察技術のみ開示されているに過ぎず、ゼブラフィッシュの胚発生過程に関与する遺伝子という観点から具体的なマイクロアレイを作製したものではない。
Genomic Research 11 (12) 2001, p.1979-1987 特表2002−504667号公報
そこで、本発明は、上述した実状に鑑み、様々な要因に起因するゼブラフィッシュの発生過程における遺伝子発現レベルの変化を検出することができるマイクロアレイを提供することを目的としている。
上述した目的を達成するため、本発明者が鋭意検討した結果、ゼブラフィッシュの発生過程において特に高発現している新規な遺伝子を特定することができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下を包含する。
(1)以下の群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写産物に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイ。
Figure 2005211017
(2)上記群に含まれる各遺伝子に対応する複数種類のプローブを備えることを特徴とする(1)記載のマイクロアレイ。
(3)ガラス基材に上記プローブを固定化したものであることを特徴とする(1)記載のマイクロアレイ。
(4)被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させる工程と、
被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵における、以下の群に含まれる遺伝子の発現パターンを検出する工程と、
Figure 2005211017
を有する魚類受精卵に影響を与える物質のスクリーニング方法。
(5)上記発現パターンを検出する工程では、上記群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写体に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイを使用して上記発現パターンを検出することを特徴とする(4)記載の魚類受精卵に影響を与える物質のスクリーニング方法。
(6)被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させる工程と、
被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵における、以下の群に含まれる遺伝子の発現パターンを検出する工程と、
Figure 2005211017
を有する魚類受精卵に対する毒性評価方法。
(7)上記発現パターンを検出する工程では、上記群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写体に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイを使用して上記発現パターンを検出することを特徴とする(6)記載の魚類受精卵に対する毒性評価方法。
(8)被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させる工程と、
被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵における、以下の群に含まれる遺伝子の発現パターンを検出する工程と、
Figure 2005211017
を有するヒト胎児毒性評価方法。
(9) 上記発現パターンを検出する工程では、上記群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写体に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイを使用して上記発現パターンを検出することを特徴とする(8)記載のヒト胎児毒性評価方法。
本発明は、ゼブラフィッシュの発生過程において特異的に高発現する一群の遺伝子を特定することができた。従って、本発明に係るマイクロアレイによれば、様々な要因に起因するゼブラフィッシュの発生過程における遺伝子発現レベルの変化を検出することができる。
以下、本発明に係るマイクロアレイを詳細に説明する。
本発明に係るマイクロアレイとしては、例えば、ガラス基材の一表面に、所定の遺伝子とハイブリダイズできるプローブを固定化したものが挙げられる。特に本発明に係るマイクロアレイにおいて、プローブは、表5に示す遺伝子群に含まれる遺伝子とハイブリダイズできるように設計される。
Figure 2005211017
なお、表5に示した遺伝子については、後述する実施例に従って完全長cDNAとして単離されその全塩基配列を決定している。表5中、No.1〜52の遺伝子の塩基配列を、配列番号1〜52の順で示す。
このとき、表5に示す遺伝子群に含まれる全ての遺伝子(52種類)に対応するように、52種類のプローブを固定化することが望ましい。しかしながら、表5に示す遺伝子群に含まれる52種類の遺伝子の全てではなく、例えば、20種類の遺伝子、好ましくは30種類の遺伝子、より好ましくは40種類の遺伝子に対応するプローブを有するマイクロアレイであってもよい。
プローブとしては、配列番号1〜52に示す塩基配列と同じ長さを有する相補鎖であっても良いし、或いは、配列番号1〜52に示す塩基配列の一部に対する相補鎖であっても良い。例えば、プローブとしては、表5に示した遺伝子の全部又は一部の塩基配列(配列番号1〜52)に対して特異的にハイブリダイズできるのであれば、配列番号1〜52に示す塩基配列の10%、好ましくは30%、より好ましくは50%の塩基に対して相補的な塩基配列からなり、且つ、全長で50塩基以上からなるものであっても良い。
また、プローブとしては、表5に示した遺伝子の全長塩基配列(配列番号1〜52)に対して完全に相補的な配列を有するものであってもよいし、表5に示した遺伝子の一部の塩基配列(配列番号1〜52)に対して完全に相補的な塩基配列を有するものであっても良い。すなわち、プローブとしては、表5に示した遺伝子の全部又は一部の塩基配列(配列番号1〜52)に対して特異的にハイブリダイズできるのであれば、配列番号1〜52に示す塩基配列に対して80%、好ましくは90%、より好ましくは95%の塩基が相補的な配列を有するものであっても良い。
さらに、プローブとしては、表5に示した遺伝子の全部又は一部の塩基配列(配列番号1〜52)の塩基配列に対して、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズできる配列であれば、不完全に相補的な配列を有するものであっても良い。ここで、ストリンジェントな条件とは、例えばナトリウム濃度が、10mM〜300mM、好ましくは20〜100mMであり、温度が25℃〜70℃、好ましくは42℃〜55℃での条件をいう。
なお、プローブとしては、上記表5に示した遺伝子の転写産物、すなわちmRNAの全部又は一部とハイブリダイズできるような配列を有するものであってもよい。また、プローブとしては、DNAのホスホジエステル結合をペプチド結合に変換した人工核酸、すなわちペプチド核酸(PNA)を用いることもできる。さらに、プローブは、一方の末端にアミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、カルバモイル基、ヒドラジノカルボニル基、もしくはカルボキシイミド基等の官能基を導入したものであってもよい。好ましくはアミノ基を導入する。共有結合によりプローブを固定する場合にプローブに導入された官能基とリン酸エステル基との間にクロスリンカーを存在させることが好ましく、クロスリンカーはアルキレン基またはN−アルキルアミノ−アルキレン基であることが好ましく、より好ましくはヘキシレン基またはN−メチルアミノ−ヘキシレン基であり、特に好ましくはヘキシレン基である。
本発明に係るマイクロアレイは、上述したようなプローブを有する以外は、従来公知のマイクロアレイと同様な構成とすることができる。すなわち、マイクロアレイとしては、基材の一主面に上述したプローブが固定化されたような構成のものを例示することができる。ここで、基盤としては、ガラス、セメント、陶磁器等のセラミックスもしくはニューセラミックス;ポリエチレンテレフタレート、酢酸セルロース、ビスフェノールAのポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のポリマー;シリコーン、活性炭、多孔質ガラス、多孔質セラミックス、多孔質シリコーン、多孔質活性炭、織編物、不織布、濾紙、短繊維、メンブレンフィルターなどの多孔質物質、そして金電極などの金属材料表面を挙げることができる。
基材は、その表面がポリ陽イオン(例えば、ポリ−L−リシン、ポリエチレンイミン、ポリアルキルアミン)で被覆処理されて、反応性基が導入されていることが好ましく、特に好ましいのはポリ−L−リシンによる被覆処理である。あるいは、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基、メルカプト基等を有するシランカップリング剤によって接触処理されていてもよい。好ましくは、アミノ基またはメルカプト基を有するシランカップリング剤である。ポリ陽イオンによる場合には、アミノ基またはメルカプト基が静電結合によって基材表面に導入されるのに対して、シランカップリング剤による場合には共有結合によって導入されるため、アミノ基またはメルカプト基は基材表面に安定に存在する。ポリ陽イオンを用いる処理に、シランカップリング剤による処理を組み合わせて行ってもよい。疎水性、あるいは親水性の低い基材とプローブとの静電的相互作用を促進することができる。ポリ陽イオン処理がされた固相担体表面上に、さらに、電荷を有する親水性高分子等からなる層や架橋剤からなる層を設けてもよい。このような層を設けることによって、ポリ陽イオン処理がされた基材の凹凸を軽減することができる。基材の種類によっては、その基材中に親水性高分子等を含有させることも可能であり、このような処理を施した基材も好ましく用いることができる。
さらにまた、プローブの基材表面への固定は、共有結合のみならず、静電結合によるものであってもよい。プローブの基材表面への静電結合による固定は、以前から知られている。例えば、ガラス表面のアミノシランカップリング剤による処理、あるいはポリ陽イオン(例、ポリリシン、ポリエチレンイミン)による被覆処理により、基材表面にカチオン性基(アミノ基)を導入し、これに、リン酸基などのアニオン性基を備えたプローブ、あるいは任意のアニオン性基が導入された合プローブを接触させる方法が利用される。
また、マイクロアレイは、上述した核酸断片の他に、コントロールとなるためのプローブを固定化したものであってもよい。
以上のように構成された本発明に係るマイクロアレイを用いれば、魚類発生過程に対して影響を示す物質をスクリーニングすることができる。すなわち、本マイクロアレイは、被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させた後、当該受精卵の発生過程における遺伝子の発現パターンをモニターすることができる。そして、被検物質を作用させたときの遺伝子発現パターンと被検物質を作用させない時の遺伝子発現パターンとを比較することによって、被検物質のうちで魚類発生過程に影響を与える物質をスクリーニングすることができる。
例えば、環境ホルモンと考えられる被検物質、或いは医薬品等の被検物質の中で、魚類に対して影響を及ぼすものを特定することができる。より具体的に、マイクロアレイで得られた遺伝子発現パターンを詳細に検討することによって、当該被検物質による発生過程への影響を遺伝子発現レベルにおけるより詳細な解析を行うことができ、例えば、被検物質の魚類受精卵に対する毒性評価を行うことができる。
また、本発明に係るマイクロアレイは、魚類発生過程に対して影響を示す物質のスクリーニングに限らず、例えば、ヒトと同じ毒性メカニズムを探索、同定し、ヒトを含めた脊椎動物の胎児毒性評価に際して使用することができる。
このようなスクリーニング、魚類受精卵に対する毒性評価及び胎児毒性評価を行う際には、まず、解析対象の標識したDNA断片試料を用意する。すなわち、被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵からDNA断片試料を調整する。標識したDNA断片試料は、遺伝子発現を調べる目的では一般に、真核生物であればその細胞や組織サンプルからmRNAを抽出した後、逆転写反応により、標識dNTP(「dNTP」は、塩基がアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)もしくはチミン(T)であるデオキシリボヌクレオチドを意味する)を取り込ませながら、cDNAとすることにより得られる。
標識方法としては、RI法と非RI法(蛍光法、ビオチン法、化学発光法等)が知られているが、蛍光法を用いることが好ましい。蛍光物質としては、核酸の塩基部分と結合できるものであればいずれであっても用いることができるが、シアニン色素(例えば、Cy DyeTMシリーズのCy3、Cy5等)、ローダミン6G試薬、N−アセトキシ−N2−アセチルアミノフルオレン(AAF)、およびAAIF(AAFのヨウ素誘導体)等を使用することが好ましい。
次いで、上記の標識したDNA断片試料をSSCなどの水性媒体に溶解あるいは分散して、試料の水性液を調製する。この水性液を本発明のDNA分析用マイクロアレイ上に点着した後、インキュベートして、ハイブリダイゼーションを行う。点着は、96穴もしくは384穴プラスチックプレートに試料の水性液を分注し、スポット装置を用いて滴下することにより実施することができる。水性液の点着量は、スポット当たり1〜100nLの範囲にあることが好ましい。インキュベーションは、室温〜70℃の範囲の温度で、6〜20時間の範囲の時間で実施することが好ましい。
DNA分析用マイクロアレイを使用する場合、使用するDNA断片試料の量が非常に少なくて済む半面、ハイブリダイゼーションに際してはDNA分析用マイクロアレイ上のプローブの鎖長や試料の種類に応じて、その最適条件を設定する必要がある。遺伝子発現の解析には、低発現の遺伝子をも十分に検出できるように、ハイブリダイゼーションを長時間かけて行うことが好ましい。ハイブリダイゼーション終了後、界面活性剤の溶液と緩衝液との混合溶液を用いて洗浄を行い、未反応のDNA断片試料を除去することが好ましい。界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を用いることが好ましい。緩衝液としては、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス緩衝液、あるいはグッド緩衝液等を用いることができるが、クエン酸緩衝液を用いることが好ましい。
次に、DNA分析用マイクロアレイ上のハイブリッドDNAからの蛍光シグナルを検出器により検出する。検出器としては、例えば蛍光レーザー顕微鏡、冷却CCDカメラおよびコンピュータを連結した蛍光スキャニング装置が用いられ、DNA分析用マイクロアレイ上の蛍光強度を自動的に測定することができる。CCDカメラの代わりに共焦点型または非焦点型のレーザーを用いてもよい。これにより、DNA分析用マイクロアレイに対応した画像データが得られる。得られたデータから、DNA分析用マイクロアレイ上のDNA断片などのプローブに対して相補性を有する試料DNA断片を同定することができ、これに基づいて遺伝子発現プロファイルを作成したり、核酸断片試料の塩基配列を決定することができる。さらに、データ解析ソフトや外部データベースを利用することにより、遺伝子の変異や多型などのより複雑な解析を行うことも可能である。あるいは、試料として互いに異なる蛍光物質によって標識したDNA断片試料を複数種類用意し、これらを同時に用いることにより、一個のDNA分析用マイクロアレイ上で発現量の比較や定量を行うことも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
1.ゼブラフィッシュの発生過程に特異的に高発現する遺伝子群
本発明では、以下のようにして、ゼブラフィッシュ受精卵発生過程における30分毎、24時間までに高発現完全長cDNA群を特定した。
本発明では、ゼブラフィッシュから未受精卵および受精卵をそれぞれ回収した。具体的には、ゼブラフィッシュからおよそ100個の未受精卵を摘出してRNA LaterTM(AMBION)に投入して保存した。さらに、ISOGEN(ニッポンジーン)により、以下に示すようにトータルRNAの抽出をおこなった。具体的には、先ず1mlのISOGENを加え、ポリプロピレン製の乳棒でホモジナイズして室温で3分間放置後、13,500rpmで5分間遠心分離した。次に、上清を新しいチューブに移し、200μlのクロロホルムを加えて15秒間撹拌後、10分間静置した。13,500rpmで15分間遠心分離し、得られた上清を新しいチューブに移して500μlのイソプロパノールを加えて混合後、14,000rpm、4℃で15分間遠心分離した。次に、得られた沈殿を70%エタノール1.5mlで洗浄後、再び遠心して沈殿とし、総RNAを得た。
また、受精卵については、受精後0時間から24時間までの間、30分毎にサンプリングして、最終的に、受精後0時間(画分A)、0−6時間(画分B)、6−12時間(画分C)、12−18時間(画分D)、および18−24時間(画分E)の5画分(画分A〜E)に集めた。それぞれの画分に合計およそ1,200個ずつの胚が含まれるように調整してあり、上述した未受精卵の場合と同様の方法で5画分についてそれぞれ総RNAを調製した(図1)。
得られた総RNAからSMARTTMcDNA Library Construction kit(CLONTECH)を用いてゼブラフィッシュ初期発生過程におけるcDNAライブラリーを作製した。
2.ゼブラフィッシュcDNAクローンの塩基配列決定
上記「1」で調製したcDNAクローンの塩基配列を決定した。具体的には、画分A〜Eの各画分から無作為に1,000クローンずつをピックアップして合計5,000クローンとし、1クローン当たり500から600bpの塩基配列を決定した。その後、BLASTNあるいはBLASTXを用いてホモロジーサーチを行った(図2)。
その結果、構築したcDNAライブラリーの挿入断片は5'末端から塩基配列決定の結果、ほぼすべての配列でcDNA合成用5'プライマーを含んでいることが確認され、さらに、それらクローンの95%以上が開始コドンATG(メチオニン:M)を含んでいた。さらに、cDNAライブラリーにおける挿入断片の平均鎖長はおよそ800bpであり、その98%は単一のPCR断片として増幅された(図3)。
塩基配列を決定した遺伝子群についてBLASTXによりホモロジーサーチを行い、アノテーションの決定を行った。アノテーションの決定後、出現頻度の高い遺伝子を初期発生過程における遺伝子高発現遺伝子群とした。この場合、同じ遺伝子がヒットした数が20以上のものと定義した。その結果、52個の遺伝子群が得られた。これら52個の遺伝子の全塩基配列を決定した結果を配列番号1〜52に順に示した。
ゼブラフィッシュ完全長cDNAライブラリーの構築の工程を説明するための図である。 ゼブラフィッシュ完全長cDNAライブラリーから、ゼブラフィッシュ受精卵に高発現する遺伝子を特定する工程を説明するための図である。 ゼブラフィッシュ完全長cDNAライブラリーにおける挿入断片をPCRによって増幅した結果を示すアガロースゲル電気泳動写真である。

Claims (9)

  1. 以下の群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写産物に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイ。
    Figure 2005211017
  2. 上記群に含まれる各遺伝子に対応する複数種類のプローブを備えることを特徴とする請求項1記載のマイクロアレイ。
  3. ガラス基材に上記プローブを固定化したものであることを特徴とする請求項1記載のマイクロアレイ。
  4. 被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させる工程と、
    被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵における、以下の群に含まれる遺伝子の発現パターンを検出する工程と、
    Figure 2005211017
    を有する魚類受精卵に影響を与える物質のスクリーニング方法。
  5. 上記発現パターンを検出する工程では、上記群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写体に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイを使用して上記発現パターンを検出することを特徴とする請求項4記載の魚類受精卵に影響を与える物質のスクリーニング方法。
  6. 被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させる工程と、
    被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵における、以下の群に含まれる遺伝子の発現パターンを検出する工程と、
    Figure 2005211017
    を有する魚類受精卵に対する毒性評価方法。
  7. 上記発現パターンを検出する工程では、上記群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写体に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイを使用して上記発現パターンを検出することを特徴とする請求項6記載の魚類受精卵に対する毒性評価方法。
  8. 被検物質をゼブラフィッシュ受精卵に接触させる工程と、
    被検物質を接触させたゼブラフィッシュ受精卵における、以下の群に含まれる遺伝子の発現パターンを検出する工程と、
    Figure 2005211017
    を有するヒト胎児毒性評価方法。
  9. 上記発現パターンを検出する工程では、上記群に含まれる遺伝子又は当該遺伝子の転写体に対してハイブリダイズ可能なプローブを備えるマイクロアレイを使用して上記発現パターンを検出することを特徴とする請求項8記載のヒト胎児毒性評価方法。
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