JP2005209678A - 抵抗体内蔵配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも絶縁層と配線層を有し、異なる層間の配線層の導通がビアホールで行われ、薄膜抵抗金属からなる抵抗体を内蔵する抵抗体内蔵配線基板において、トリミング前の抵抗値精度の高い抵抗体素子を配線基板内に内蔵する事が可能な抵抗体内蔵配線基板の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする。(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層を形成する工程。(b)該薄膜抵抗金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜抵抗金属層上に形成する工程。(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングして配線層とする工程。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする。(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層を形成する工程。(b)該薄膜抵抗金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜抵抗金属層上に形成する工程。(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングして配線層とする工程。
【選択図】図1
Description
本発明は各種電子機器の配線基板に係わり、さらに詳しくは受動素子が内蔵される配線基板に関するものである。
従来の抵抗体内蔵配線基板の製造方法について以下に図を用いて説明する。
従来の抵抗体内蔵配線基板の製造方法としては、図2(a)〜(f)に示すように、配線基板の積層工程における途中工程において、配線210上に積層された絶縁層にビア60を設ける(図2(a)参照)。次に、無電解めっき法により、抵抗体200となる薄膜金属30として、例えば、ニッケル−リン系薄膜を0.5μm程度設け、続いて、配線となる薄膜金属41として、例えば、銅薄膜を0.5μm程度形成する(図2(b)参照)。次いで、電解めっき法により、厚膜金属70として、例えば、銅を15μm程度設ける。銅表面にフォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の配線211となるレジストパターンを形成する。次いで、レジストパターン外のニッケル−リン系薄膜30及び銅薄膜41を例えば、塩化第2銅液等にて同時に除去する。次いで、レジストパターンを剥離する図2(c)参照)。更に、フォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の抵抗を得るべくレジストパターン510を形成する。抵抗となる部分の配線211部を、例えば、銅のみを選択的にエッチングすることが可能なアルカリアンモニア系や過酸化水素−硫酸系溶液で、エッチング除去し(図2(d)参照)、レジストパターン510を剥離することで、抵抗体200を形成するといった方法であった(図2(e)参照)。なお、図(f)は、図(e)の平面図であり、配線211のエッチングで得られた配線212間が抵抗となる(例えば、特許文献1参照)。
また、別の製造方法としては、図2(a)、(b)及び図3(a)〜(e)に示すように、配線基板の積層工程における途中工程において、配線210に積層された絶縁層10にビア60を設け(図2(a)参照)、例えば、スパッタ法により、抵抗体201となる薄膜金属30として、例えば、ニッケル−リン系薄膜を0.1μm程度設け、続いて、銅薄膜41を0.1μm程度形成する(図2(b)参照)。次いで、銅薄膜41表面にフォトレジストを設け、パターニング処理を行い、レジストパターンを形成し、所望の配線213となる部分の銅薄膜41を露出させる。次いで、電解めっき法により、露出した銅薄膜41上に、例えば、銅を15μm程度析出させる。
次いで、レジストパターンを剥離し(図3(a)参照)、アルカリアンモニア系や過酸化水素−硫酸系溶液で銅薄膜41及び配線213表面をソフトエッチング除去し、ニッケル−リン系薄膜30を露出させる(図(b)参照)。次いで、ニッケル−リン系薄膜30及び配線表面213にフォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の抵抗体となるレジストパターン511を形成する(図3(c)参照)(抵抗体端部の配線部も含むか、全配線を含む)。
次いで、例えば、塩化第2銅液等にて、露出したニッケル−リン系薄膜30及び配線213表面を同時にソフトエッチングする。次いで、レジストパターン511を剥離することで、抵抗体201を形成する(図3(d)参照)。なお、図(e)は図(d)の平面図であり、上記の同時にソフトエッチングした後の配線214の間が抵抗となる(例えば、特許文献2参照)。
上記したような抵抗体内蔵配線基板の製造方法では、配線金属である銅と抵抗体となる
薄膜金属であるニッケル−リン系薄膜のエッチングレート(エッチングのされ易さ)が異なる。銅がエッチングされ易く、このため配線の外側にニッケル−リン系薄膜が露出してしまい(図2(f)、図3(e)参照)、配線としての電気的特性を悪くするといった問題があった。また前者の製造方法では、抵抗部の形状は、膜厚の厚い配線のエッチング状態に大きく依存されるので、抵抗精度が悪く、所望の抵抗値よりも高い値の抵抗体もあり、トリミングでの調整が全く不可能になるといった問題があった(図2(f)参照)。
薄膜金属であるニッケル−リン系薄膜のエッチングレート(エッチングのされ易さ)が異なる。銅がエッチングされ易く、このため配線の外側にニッケル−リン系薄膜が露出してしまい(図2(f)、図3(e)参照)、配線としての電気的特性を悪くするといった問題があった。また前者の製造方法では、抵抗部の形状は、膜厚の厚い配線のエッチング状態に大きく依存されるので、抵抗精度が悪く、所望の抵抗値よりも高い値の抵抗体もあり、トリミングでの調整が全く不可能になるといった問題があった(図2(f)参照)。
後者の製造方法では、抵抗体を形成する際、配線上部とニッケル−リン系薄膜とに段差のある表面上でパターニング処理を行うので、露光現像不良が発生し、所望する抵抗体形状を得ることが不可能になるといった問題があった(図3(c)、(e)参照)。更に、絶縁層にビア形成を行った後、ニッケル−リン系薄膜、銅薄膜及び厚付け銅を設け、配線を形成するため、ビア内に銅とは異種金属であるニッケル−リン系薄膜の接続点が残存するため、反射ノイズ等の原因となり、電気的特性を悪くするといった問題があった(図2(e)、図3(d)参照)。
公知文献を以下に示す。
特開2003−200523号公報
特開2001−15927号公報
本発明では、上記問題点に鑑み考案されたものであり、その目的とするところは、受動素子が内蔵される配線基板において、トリミング前であっても抵抗値精度の高い抵抗体素子を配線基板内に内蔵する事が可能な抵抗体内蔵配線基板の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するために、第1の発明としては、少なくとも絶縁層と配線層を有し、異なる層間の配線層の導通がビアホールで行われ、薄膜抵抗金属からなる抵抗体を内蔵する抵抗体内蔵配線基板において、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層を形成する工程。
(b)該薄膜抵抗金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜抵抗金属層上に形成する工程。
(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。
(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。
(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。
(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングをして配線層とする工程。
(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層を形成する工程。
(b)該薄膜抵抗金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜抵抗金属層上に形成する工程。
(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。
(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。
(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。
(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングをして配線層とする工程。
第2の発明としては、少なくとも絶縁層と配線層を有し、異なる層間の配線層の導通がビアホールで行われ、薄膜抵抗金属からなる抵抗体を内蔵する抵抗体内蔵配線基板において、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層及び薄膜金属層をこの順となるように形成する工程。
(b)該薄膜金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗
体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜金属層上に形成する工程。
(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜金属層及び薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。
(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。
(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。
(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングをして配線層とする工程。
(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層及び薄膜金属層をこの順となるように形成する工程。
(b)該薄膜金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗
体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜金属層上に形成する工程。
(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜金属層及び薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。
(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。
(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。
(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングをして配線層とする工程。
第3の発明としては、前記ビアホールの形成は、前記導体層を形成する前に行われることを特徴とする請求項1または2記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
第4の発明としては、前記工程(a)の薄膜抵抗金属層、または薄膜抵抗金属層及び薄膜金属層の形成が、可とう性基材上に積層された薄膜抵抗金属、または薄膜金属及び薄膜抵抗金属を前記絶縁層上に転写し、該可とう性基材を取り除き形成することであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
第5の発明としては、導体層をサブストラクティブ法により形成する事を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
第6の発明としては、導体層をセミアディティブ法により形成する事を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
第7の発明としては、前記抵抗体の端部を覆う配線部の幅を抵抗体の幅よりも大きくした事を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法としたものである。
第8の発明としては、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法によって製造されたことを特徴とする抵抗体内蔵配線基板としたものである。
尚、本発明において配線基板とは、プリント配線板、インターポーザー等を示すものである。
本発明の抵抗体内蔵配線基板の製造方法によると、抵抗体となる薄膜抵抗金属をエッチングする際、または薄膜抵抗金属と配線の一部となる薄膜金属を同時にエッチングする際、薄膜抵抗金属が充分に薄いので、また薄膜抵抗金属と薄膜金属のエッチングレートが異なっていても充分に薄く抵抗体となる薄膜抵抗金属が露出する量は少ないので、所望の抵抗体形状(所望の抵抗値)を得ることができる。すなわち、トリミング前の抵抗値精度の高い抵抗体素子を配線基板内に内蔵する事が可能な抵抗体内蔵配線基板の製造方法とすることができる。また、導体層を形成する前のビア内に、例えば、銅とは異種金属であるニッケル−リン系薄膜等がなく、したがってこれらの接続点がなく製造できるため、反射ノイズ等が発生することがなく、従来よりも電気的特性が良くなる。
以下本発明の実施するための最良の形態につき説明する。
本発明の抵抗体内蔵配線基板の製造方法の一実施例を図1(a)〜(f)に基づき、説明する。図は実施例の模式構成断面図及び平面図を示す。
本発明の抵抗体内蔵配線基板の製造方法の一実施例を図1(a)〜(f)に基づき、説明する。図は実施例の模式構成断面図及び平面図を示す。
配線基板の積層工程における途中工程において、絶縁層10上に無電解めっき法により、抵抗体202となる薄膜金属30(薄膜抵抗金属層の例)として、例えば、ニッケル−リン系薄膜を0.5μm程度設ける。続いて、配線215の一部となる薄膜金属400(薄膜金属層の例)として、例えば、銅薄膜を0.5μm程度形成したほうが好ましい(図1(a)参照)。ここで、連続的に薄膜を形成したほうが好ましい理由として、電解銅めっきの密着性向上、後工程におけるニッケル−リン系薄膜30の保護等のためであり、またニッケル−リン系薄膜30表面を酸化させすぎると導体層の銅薄膜との密着性が悪くなるのを防ぐためである。
次いで、銅薄膜400(これを形成しない場合はニッケル−リン系薄膜30)表面上に、フォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の抵抗体202形状となるレジストパターン51を形成する。次いで、レジストパターン51外のニッケル−リン系薄膜30及び銅薄膜400を同時に除去する(図1(b)参照)。次いで、レジストパターン51を剥離し絶縁層にビア60を設ける(図1(c)参照)。ここで、ビア60の形成は、抵抗体202となる薄膜金属30を形成する前に設けても良い。次いで、もう一度、配線215の一部となる薄膜金属401として、例えば、無電解めっき法により、銅薄膜を0.5μm程度形成する。次いで、電解めっき法により、厚膜金属70として、例えば、銅を厚さ15μm程度設ける(この例の場合、薄膜金属401および厚膜金属70で導体層となる)(図1(d参照))。次いで、銅表面にフォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の配線215となるレジストパターンを形成する(図1(e)参照)。なおこの時、抵抗体となる薄膜金属30上の抵抗部220もパターニングを行う。次いで、例えば、銅のみを選択的にエッチングすることが可能なアルカリアンモニア系や過酸化水素−硫酸系溶液を用い、エッチングを行い、レジストパターンを剥離しすることで、抵抗体202を形成する製造方法である(図1(f)参照)。
ここで、絶縁層表面に抵抗体202となる薄膜金属30及び配線215の一部となる薄膜金属400を形成する工程に代わり、キャリヤフィルム80上に配線215の一部となる薄膜金属400及び抵抗体202となる薄膜金属30が形成された部材90(図1(h)参照)を用い、絶縁層10上に抵抗体202となる薄膜金属30及び配線215の一部となる薄膜金属400を転写させる方法もある。この場合、直接、絶縁層10に抵抗体202となる薄膜金属30を形成した膜表面の粗面状態よりも平滑となり、また、基板外で作製するので、最終的に得られる抵抗体の精度は向上する。なお、絶縁層表面に形成する層が1層構成の場合は、キャリアフィルム80上に抵抗体202となる薄膜金属30のみが形成された部材を用いれば良い。
また、別の製造方法としては、上記製造方法において、再度、配線215となる薄膜金属400として、例えば、無電解めっき法により、銅薄膜を0.5μm程度形成した後に、銅薄膜400表面に、フォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の配線215として残る部分の銅薄膜400表面が露出する様に、レジストパターンを形成する。次いで、電解めっき法により、厚膜金属70として、例えば、銅を15μm程度析出させる。次いで、レジストパターンを剥離し、例えば、過酸化水素−硫酸系溶液等で銅表面をソフトエッチングすることで、抵抗体202を形成する製造方法である。
また、更に好ましくは、露光時のアライメント精度に対する抵抗体202と配線215のズレを考慮して、抵抗体202の端部を覆う配線215部を抵抗体202の幅よりも大きくすることである(図1(g)参照)。
本発明の抵抗体内蔵配線基板の製造方法によると、抵抗体は、厚膜金属を形成する前に、薄膜抵抗金属をエッチングして、または薄膜抵抗金属と配線の一部となる薄膜金属を同時にエッチングして形成される。抵抗体となる薄膜抵抗金属をエッチングする際、薄膜抵
抗金属が充分に薄いので、所望の抵抗体形状(所望の抵抗値)を得ることができる。また、薄膜抵抗金属と配線の一部となる薄膜金属を同時にエッチングする際、薄膜抵抗金属と薄膜金属のエッチングレートが異なっていてもそれぞれが充分に薄いので、抵抗体となる薄膜抵抗金属が露出する量は少なく、所望の抵抗体形状(所望の抵抗値)を得ることができる。さらに、抵抗体に接続する配線部の幅を抵抗体端部よりも広くとったことで、配線の幅に由来する抵抗値のバラツキを抑えることができる。
抗金属が充分に薄いので、所望の抵抗体形状(所望の抵抗値)を得ることができる。また、薄膜抵抗金属と配線の一部となる薄膜金属を同時にエッチングする際、薄膜抵抗金属と薄膜金属のエッチングレートが異なっていてもそれぞれが充分に薄いので、抵抗体となる薄膜抵抗金属が露出する量は少なく、所望の抵抗体形状(所望の抵抗値)を得ることができる。さらに、抵抗体に接続する配線部の幅を抵抗体端部よりも広くとったことで、配線の幅に由来する抵抗値のバラツキを抑えることができる。
また、絶縁層に薄膜抵抗金属と配線の一部となる薄膜金属を形成することで、これらの薄膜を連続的に形成して、電解銅めっきの密着性向上、後工程において薄膜抵抗金属を保護できる。また薄膜抵抗金属の表面を酸化させ、導体層との密着性が悪くなるのを防ぐことができる。
また、本願の製造方法では、導体層を形成する前のビア内には、抵抗金属が残らない。例えば、銅とは異種金属であるニッケル−リン系薄膜等がなく、したがってこれらの接続点がなく製造できるため、反射ノイズ等が発生することがなく、従来よりも電気的特性が良くなる。
以下、図1(a)から(f)に従って実施例1により本発明を詳細に説明する。
両面に所定の回路パターンが形成されたガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた銅張り樹脂基板(図示せず)を用い、所定のビルドアップ工程における途中工程において絶縁層10として、例えばエポキシ系樹脂上に専用の処理液(例えば、硫酸ニッケル6水和物、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤(クエン酸ナトリウム)等から成るめっき液)を用い、無電解めっきを行って、ニッケル−リン系薄膜30を0.5μm程度設け、続いて、銅薄膜400を0.5μm程度形成した(図1(a)参照)。
両面に所定の回路パターンが形成されたガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた銅張り樹脂基板(図示せず)を用い、所定のビルドアップ工程における途中工程において絶縁層10として、例えばエポキシ系樹脂上に専用の処理液(例えば、硫酸ニッケル6水和物、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤(クエン酸ナトリウム)等から成るめっき液)を用い、無電解めっきを行って、ニッケル−リン系薄膜30を0.5μm程度設け、続いて、銅薄膜400を0.5μm程度形成した(図1(a)参照)。
次いで、銅薄膜400表面に厚さ10μmのドライフィルムフォトレジストをラミネートし、露光現像を行い、所望の抵抗体202形状となるレジストパターン51を形成した。
次に、塩化第2銅溶液を用い、露出している銅薄膜400及び銅薄膜400の下層にあるニッケル−リン系薄膜30を同時にエッチングし(図1(b)参照)、専用の剥離液を用い、レジストパターン51を剥離した。
次に、UV−YAGレーザーを用いビア60を形成し(図1(c)参照)、無電解めっき法にて、銅薄膜401を0.5μm程度形成し、続いて、電解めっき法にて、銅を15μm程度厚付けした(図1(d)参照)。ここで、ビア60の形成をニッケル−リン系薄膜30形成前に行っても良い。
次いで、銅表面に厚さ10μmのドライフィルムフォトレジストをラミネートし、露光現像を行い、所望の配線215となるレジストパターン512を形成した(図1(e)参照)。
次いで、過酸化水素−硫酸系溶液を用い、配線215外及び抵抗体202上部の銅の選択的エッチングを行い、レジストパターンを専用の剥離液で剥離し、抵抗体202を形成した(図1(f)参照)。
次いで、絶縁層、例えば、50μm厚のエポキシ系の半硬化性絶縁樹脂シートを加熱加圧ラミネートし、残された一連の配線基板の製造工程を終了させる事により、本発明の製造方法による抵抗体内蔵配線基板を作製した。
尚、本実施例では、抵抗体を形成した配線基板の製造方法を説明したが、インダクタやキャパシタ素子等を一緒に内蔵させることも可能であり、それらの組み合わせを限定するものではない。
以下、図1(a)から(g)に従って実施例2により本発明を詳細に説明する。
両面に所定の回路パターンが形成されたガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた銅張り樹脂基板(図示せず)を用い、所定のビルドアップ工程における途中工程において絶縁層10として、例えばエポキシ系樹脂上に専用の処理液(例えば、硫酸ニッケル6水和物、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤(クエン酸ナトリウム)等から成るめっき液)を用い、無電解めっきを行って、ニッケル−リン系薄膜30を0.5μm程度設け、続いて、銅薄膜400を0.5μm程度形成した(図1(a)参照)。
両面に所定の回路パターンが形成されたガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた銅張り樹脂基板(図示せず)を用い、所定のビルドアップ工程における途中工程において絶縁層10として、例えばエポキシ系樹脂上に専用の処理液(例えば、硫酸ニッケル6水和物、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤(クエン酸ナトリウム)等から成るめっき液)を用い、無電解めっきを行って、ニッケル−リン系薄膜30を0.5μm程度設け、続いて、銅薄膜400を0.5μm程度形成した(図1(a)参照)。
次いで、銅薄膜400表面に厚さ10μmのドライフィルムフォトレジストをラミネートし、露光現像を行い、所望の抵抗体202形状となるレジストパターン51を形成した。
次に、塩化第2銅溶液を用い、露出している銅薄膜400及び銅薄膜400の下層にあるニッケル−リン系薄膜30を同時にエッチングし(図1(b)参照)、専用の剥離液を用い、レジストパターン51を剥離した。
次に、UV−YAGレーザーを用い、ビア60を形成し(図1(c)参照)、無電解めっき法にて、銅薄膜401を0.5μm程度形成し、銅薄膜401表面に、フォトレジストを設け、パターニング処理を行い、所望の配線215となる部分の銅薄膜401表面が露出する様に、レジストパターン513を形成した(図4(a)参照)。ここで、露光時のアライメント精度に対する抵抗体202と配線215のズレを考慮して、抵抗体202の端部を覆う配線215部の幅を抵抗体202の幅よりも大きく設計した(図1(g)参照)。また、ここで、ビア60の形成をニッケル−リン系薄膜30形成前に行っても良い。
次いで、電解めっき法により、厚膜金属70、例えば、銅を15μm程度析出させた(図4(b)参照)。
次いで、レジストパターンを剥離し、例えば、過酸化水素−硫酸系溶液等で銅表面をソフトエッチングすることで、抵抗体202を形成した(図1(f)参照)。
次いで、絶縁樹脂、例えば、50μm厚のエポキシ系の半硬化性絶縁樹脂シートを加熱加圧ラミネートし、残された一連の配線基板の製造工程を終了させる事により、本発明の製造方法による抵抗体内蔵配線基板を作製した。
10・・・・・絶縁層
200、201、202・・・・・抵抗体
220・・・・・抵抗部
210、211、212、213、214、215・・・・・配線
30・・・・・抵抗体となる薄膜金属(ニッケル−リン系薄膜)
41、400、401・・・・・配線の一部となる薄膜金属(銅薄膜)
51、510、511、512、513・・・・レジストパターン
60・・・・・ビア
70・・・・・厚膜金属
80・・・・・キャリヤフィルム
90・・・・・部材
200、201、202・・・・・抵抗体
220・・・・・抵抗部
210、211、212、213、214、215・・・・・配線
30・・・・・抵抗体となる薄膜金属(ニッケル−リン系薄膜)
41、400、401・・・・・配線の一部となる薄膜金属(銅薄膜)
51、510、511、512、513・・・・レジストパターン
60・・・・・ビア
70・・・・・厚膜金属
80・・・・・キャリヤフィルム
90・・・・・部材
Claims (8)
- 少なくとも絶縁層と配線層を有し、異なる層間の配線層の導通がビアホールで行われ、薄膜抵抗金属からなる抵抗体を内蔵する抵抗体内蔵配線基板において、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層を形成する工程。
(b)該薄膜抵抗金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜抵抗金属層上に形成する工程。
(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。
(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。
(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。
(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングをして配線層とする工程。 - 少なくとも絶縁層と配線層を有し、異なる層間の配線層の導通がビアホールで行われ、薄膜抵抗金属からなる抵抗体を内蔵する抵抗体内蔵配線基板において、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
(a)該絶縁層表面に薄膜抵抗金属層及び薄膜金属層をこの順となるように形成する工程。
(b)該薄膜金属層上にフォトレジストを積層し、パターニング処理を行い、所望の抵抗体形状となるフォトレジストパターンを該薄膜金属層上に形成する工程。
(c)前記フォトレジストパターンで保護された部位以外の薄膜金属層及び薄膜抵抗金属層を除去し抵抗体を形成する工程。
(d)前記フォトレジストパターンを除去する工程。
(e)該絶縁層表面に導体層を形成する工程。
(f)該導体層を、該抵抗体の抵抗部上の除去を含めたパターニングをして配線層とする工程。 - 前記ビアホールの形成は、前記導体層を形成する前に行われることを特徴とする請求項1または2記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
- 前記工程(a)の薄膜抵抗金属層、または薄膜抵抗金属層及び薄膜金属層の形成が、可とう性基材上に積層された薄膜抵抗金属、または薄膜金属及び薄膜抵抗金属を前記絶縁層上に転写し、該可とう性基材を取り除き形成することであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
- 導体層をサブストラクティブ法により形成する事を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
- 導体層をセミアディティブ法により形成する事を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
- 前記抵抗体の端部を覆う配線部の幅を抵抗体の幅よりも大きくした事を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の抵抗体内蔵配線基板の製造方法。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の方法によって製造されたことを特徴とする抵抗体内蔵配線基板。
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