JP2005209588A - プラズマディスプレイパネル部材の製造方法および転写フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 パターン形状に優れたPDP部材の製造方法および該製造方法に好適に使用しうる転写フィルムを提供すること。
【解決手段】 基板上に、第一の層として、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層を形成し、当該第一の層上に、第二の層として、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 基板上に、第一の層として、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層を形成し、当該第一の層上に、第二の層として、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明はプラズマディスプレイパネル部材の製造方法と、当該製造方法に好適に用いられる転写フィルムに関する。
近年、平板状の蛍光表示体としてプラズマディスプレイが注目されている。図1は交流型のプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう。)の断面形状を示す模式図である。同図において、1および2は対抗配置されたガラス基板、3は隔壁であり、ガラス基板1、ガラス基板2および隔壁3によりセルが区画形成されている。4はガラス基板1に固定された透明電極、5は透明電極4の抵抗を下げる目的で、当該透明電極4上に形成されたバス電極、6はガラス基板2に固定されたアドレス電極、7はセル内に保持された蛍光物質、8は透明電極4およびバス電極5を被覆するようガラス基板1の表面に形成された誘電体層、9はアドレス電極6を被覆するようガラス基板2の表面に形成された誘電体層、10は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜である。また、カラーPDPにあっては、コントラストの高い画像を得るため、ガラス基板と誘電体層との間に、カラーフィルター(赤色・緑色・青色)やブラックマトリックスなどを設けることがある。
PDPのパネル部材である隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックス等の形成方法としては、フォトリソグラフィー法が好適である。ここで、フォトリソグラフィー法とは、無機粉体とビヒクルとを含むペースト状の感光性組成物からなる層を基板等の表面に形成し、これを露光、現像することによりパターンを形成し、次いでこのパターンを焼成して有機物質を除去し無機粉体を焼結させる方法である。特に、感光性組成物からなる層を有する転写フィルムを用いて、基板等の表面に転写することを特徴とするフォトリソグラフィー法は、厚みの均一性に優れた膜が得られるとともに、作業効率が改善されることから非常に好ましい。
上述した方法で、例えば隔壁を形成する場合、焼成工程で有機物質が除去されて膜厚が小さくなるので、転写層(隔壁形成材料層)は形成すべき隔壁の膜厚の1.3〜2.0倍程度とすることが必要である。例えば、隔壁の膜厚を100〜150μmとするためには、転写層の厚みを130〜300μm程度にする必要がある。PDPを構成する隔壁は、良好な電気的特性を発現させる観点から、アスペクト比が高く、形状が均一であることが望ましい。しかしながら、転写層の厚みが大きいと、現像の際にパターンの側壁がえぐれた形状になりやすく、パターン形状が均一かつ良好な隔壁が得られにくい。また、現像の際にパターンの側壁がえぐれた状態で焼成処理を行うと、パターンが剥離したり、変形がひどくなったりする場合がある。
このような問題点を解決するため、例えばPDP用隔壁の製造方法において、隔壁形成用組成物の膜が、現像液に対する溶解性の異なる2以上の隔壁形成用組成物を積層してなる構造を有することを特徴とするPDP用隔壁の製造方法に関する発明が開示されている(例えば特許文献1および2参照。)
しかし、上記開示方法では、当該組成物の共重合組成比を変えて溶解性を変化させているにすぎないため、必ずしも溶解性の違いが十分でない場合があり、パターン形状が均一かつ良好な隔壁を得る点ではいまだ問題があった。
しかし、上記開示方法では、当該組成物の共重合組成比を変えて溶解性を変化させているにすぎないため、必ずしも溶解性の違いが十分でない場合があり、パターン形状が均一かつ良好な隔壁を得る点ではいまだ問題があった。
本発明は、パターン形状に優れたPDP部材の製造方法および該製造方法に好適に使用しうる転写フィルムを提供することを課題とする。
本発明の第一のPDP部材の製造方法(以下、「PDP部材の製造方法I」ともいう)は、基板上に、第一の層として、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(以下、「材料層A1」ともいう)を形成し、当該第一の層上に、第二の層として、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する感光性の部材形成材料層(以下、「材料層B1」ともいう)を形成し、当該第二の層を露光処理してパターンの潜像を形成し、当該第二の層をアルカリ現像処理してパターンを顕在化させ、当該パターンを介して現像液を作用させて第一の層を選択的に溶解させることによりパターンを形成し、得られたパターンを焼成処理する工程を含むことを特徴とする。
本発明の第二のPDP部材の製造方法(以下、「PDP部材の製造方法II」ともいう)は、基板上に、第一の層として、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(以下、「材料層A2」ともいう)を形成し、当該第一の層上に、第二の層として、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(以下、「材料層B2」ともいう)を形成し、当該第二の層上にレジスト層を形成し、当該レジスト層を露光処理してパターンの潜像を形成し、当該レジスト層をアルカリ現像処理してパターンを顕在化させ、当該パターンを介して現像液を作用させて第一の層および第二の層を選択的に溶解させることによりパターンを形成し、得られたパターンを焼成処理する工程を含むことを特徴とする。
本発明の転写フィルムは、支持フィルム上に、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層と、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層とが積層形成されてなることを特徴とする。
本発明のPDP部材の製造方法は、隔壁を形成するために特に好ましく用いられ、隔壁を形成するための転写フィルムは、無機粉体としてガラス粉末を有するものである。
本発明の転写フィルムは、支持フィルム上に、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層と、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層とが積層形成されてなることを特徴とする。
本発明のPDP部材の製造方法は、隔壁を形成するために特に好ましく用いられ、隔壁を形成するための転写フィルムは、無機粉体としてガラス粉末を有するものである。
本発明のPDP部材の製造方法によればパターン形状に優れた部材が形成できる。また、本発明の転写フィルムを用いれば、膜厚が均一なPDP部材を形成でき、また、実質的に工程数が削減されるため作業効率が改善される。
<PDP部材の製造方法I>
本発明のPDP部材の製造方法Iは、[1]材料層A1の形成工程、[2]材料層B1の形成工程、[3]材料層B1の露光工程、[4]材料層B1および材料層A1の現像工程および[5]焼成工程を含む方法により、隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスの少なくともひとつのパネル部材を形成する。本発明のPDP部材の製造方法は、隔壁の形成に特に好ましく用いられる。
PDP部材の製造方法Iにおいては、材料層A1を構成するアルカリ可溶性樹脂がアクリル酸由来の単位を有し、材料層B1を構成するアルカリ可溶性樹脂がメタクリル酸由来の単位を有するところに特徴がある。このようなアルカリ可溶性樹脂を用いることにより、材料層A1が材料層B1と比較して現像液に対する溶解性に優れたものとなり、このような積層を用いることにより、部材のパターン形状が良好なものとなる顕著な効果を有する。
本発明のPDP部材の製造方法Iは、[1]材料層A1の形成工程、[2]材料層B1の形成工程、[3]材料層B1の露光工程、[4]材料層B1および材料層A1の現像工程および[5]焼成工程を含む方法により、隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスの少なくともひとつのパネル部材を形成する。本発明のPDP部材の製造方法は、隔壁の形成に特に好ましく用いられる。
PDP部材の製造方法Iにおいては、材料層A1を構成するアルカリ可溶性樹脂がアクリル酸由来の単位を有し、材料層B1を構成するアルカリ可溶性樹脂がメタクリル酸由来の単位を有するところに特徴がある。このようなアルカリ可溶性樹脂を用いることにより、材料層A1が材料層B1と比較して現像液に対する溶解性に優れたものとなり、このような積層を用いることにより、部材のパターン形状が良好なものとなる顕著な効果を有する。
以下に、本発明のPDP部材の製造方法における各工程について、隔壁の形成を例にとって説明する。
[1]材料層A1の形成工程
基板上に材料層A1を形成する方法としては、特に限定されないが、作業の簡便さと得られる層の膜厚均一性の面から、転写法を用いることが好ましい。具体的には、支持フィルム上にあらかじめ材料層A1を形成し、それを転写する方法が好ましい。
基板上に材料層A1を形成する方法としては、特に限定されないが、作業の簡便さと得られる層の膜厚均一性の面から、転写法を用いることが好ましい。具体的には、支持フィルム上にあらかじめ材料層A1を形成し、それを転写する方法が好ましい。
ここに、転写フィルムは、支持フィルムと、この支持フィルム上に形成された材料層A1とを有してなり、当該材料層A1の表面には保護フィルムが設けられていてもよい。当該転写フィルムにおける支持フィルムと、材料層A1を構成する部材形成用組成物(以下、「組成物A1」ともいう)は、後述する本発明の転写フィルムの構成成分と同じものである。
転写工程の一例を示せば以下のとおりである。必要に応じて使用される転写フィルムの保護フィルム層を剥離した後、基板の表面に、材料層A1の表面が当接されるように転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着した後、材料層A1から支持フィルムを剥離除去する。これにより、基板の表面に材料層A1が転写されて密着した状態となる。ここで、転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面温度が80〜140℃、加熱ローラによるロール圧が1〜5kg/cm2 、加熱ローラの移動速度が0.1〜10.0m/分を示すことができる。また、基板は予熱されていてもよく、予熱温度としては例えば40〜100℃とすることができる。
材料層A1の膜厚としては、得られる部材によっても異なるが、隔壁の場合には通常、50〜150μm、好ましくは、70〜120μmである。
材料層A1の膜厚としては、得られる部材によっても異なるが、隔壁の場合には通常、50〜150μm、好ましくは、70〜120μmである。
[2]材料層B1の形成工程
この工程においては、形成された材料層A1の表面に感光性の材料層B1を形成する。この材料層B1を構成する部材形成用組成物(以下、「組成物B1」ともいう)は、後述する本発明の転写フィルムの構成成分と同じものである。
材料層B1は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法等種々の方法によって組成物B1を塗布した後、塗膜を乾燥することにより形成することができる。
また、支持フィルム上に形成された材料層B1を、材料層A1の表面に転写することによって形成してもよい。このような形成方法によれば、材料層B1の形成工程における工程改善(高効率化)を図ることができるとともに、形成されるパターンの膜厚均一性を図ることができる。材料層B1の膜厚としては、得られる部材によっても異なるが、隔壁の場合には通常、50〜150μm、好ましくは、70〜120μmである。
工程[1]と工程[2]とは別々に行うことも可能であるが、膜厚均一性、作業効率の改善の観点から、本発明の転写フィルムを用い、工程[1]および工程[2]を一括して行う方法が特に好ましい。
この工程においては、形成された材料層A1の表面に感光性の材料層B1を形成する。この材料層B1を構成する部材形成用組成物(以下、「組成物B1」ともいう)は、後述する本発明の転写フィルムの構成成分と同じものである。
材料層B1は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法等種々の方法によって組成物B1を塗布した後、塗膜を乾燥することにより形成することができる。
また、支持フィルム上に形成された材料層B1を、材料層A1の表面に転写することによって形成してもよい。このような形成方法によれば、材料層B1の形成工程における工程改善(高効率化)を図ることができるとともに、形成されるパターンの膜厚均一性を図ることができる。材料層B1の膜厚としては、得られる部材によっても異なるが、隔壁の場合には通常、50〜150μm、好ましくは、70〜120μmである。
工程[1]と工程[2]とは別々に行うことも可能であるが、膜厚均一性、作業効率の改善の観点から、本発明の転写フィルムを用い、工程[1]および工程[2]を一括して行う方法が特に好ましい。
[3]材料層B1の露光工程
この工程においては、材料層A1上に形成された材料層B1の表面に、露光用マスクを介して、紫外線などの放射線を選択的照射(露光)して、材料層B1のパターンの潜像を形成する。
ここに、放射線照射装置としては特に限定されないが、一般的なフォトリソグラフィー法で使用されている紫外線照射装置、または半導体もしくは液晶表示装置を製造する際に用いられている露光装置を用いることができる。
この工程においては、材料層A1上に形成された材料層B1の表面に、露光用マスクを介して、紫外線などの放射線を選択的照射(露光)して、材料層B1のパターンの潜像を形成する。
ここに、放射線照射装置としては特に限定されないが、一般的なフォトリソグラフィー法で使用されている紫外線照射装置、または半導体もしくは液晶表示装置を製造する際に用いられている露光装置を用いることができる。
[4]材料層B1および材料層A1の現像工程
この工程においては、露光された材料層B1を現像処理することにより、材料層B1のパターン(潜像)を顕在化させる。そして、形成された材料層B1のパターンを介して、現像処理により材料層A1を選択的に溶解し、材料層A1のパターンを形成する。
ここに、現像処理条件としては、材料層B1における樹脂の種類などに応じて、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、現像装置などを適宜選択することができる。
この現像工程により、材料層B1の残留部と、材料層B1の除去部とから構成される材料層B1パターン(露光用マスクMに対応するパターン)が形成される。このパターンは、連続的に現像される材料層A1のマスクとして作用する。すなわち、材料層A1の、材料層B1パターンの材料層B1除去部に対応する部分が現像液に溶解されて選択的に除去される。そして、更に現像処理を継続すると、材料層A1における材料層B1除去部に対応する部分で基板表面が露出する。これにより、材料層B1のパターンの下に材料層A1のパターンが形成された構造を有する材料層残留部と、材料層除去部とから構成される、材料層積層パターンが形成される。
この工程においては、露光された材料層B1を現像処理することにより、材料層B1のパターン(潜像)を顕在化させる。そして、形成された材料層B1のパターンを介して、現像処理により材料層A1を選択的に溶解し、材料層A1のパターンを形成する。
ここに、現像処理条件としては、材料層B1における樹脂の種類などに応じて、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、現像装置などを適宜選択することができる。
この現像工程により、材料層B1の残留部と、材料層B1の除去部とから構成される材料層B1パターン(露光用マスクMに対応するパターン)が形成される。このパターンは、連続的に現像される材料層A1のマスクとして作用する。すなわち、材料層A1の、材料層B1パターンの材料層B1除去部に対応する部分が現像液に溶解されて選択的に除去される。そして、更に現像処理を継続すると、材料層A1における材料層B1除去部に対応する部分で基板表面が露出する。これにより、材料層B1のパターンの下に材料層A1のパターンが形成された構造を有する材料層残留部と、材料層除去部とから構成される、材料層積層パターンが形成される。
[5]焼成処理工程
この工程においては、材料層積層パターンを焼成処理する。これにより、材料層残留部中の有機物質が焼失して、無機物層が形成され、基板の表面にパターンが形成されてなるパネル部材を得ることができる。
ここに、焼成処理の温度としては、材料層残留部A中の有機物質が焼失する温度であることが必要であり、通常、400〜600℃である。また、焼成時間は、通常10〜90分間である。
この工程においては、材料層積層パターンを焼成処理する。これにより、材料層残留部中の有機物質が焼失して、無機物層が形成され、基板の表面にパターンが形成されてなるパネル部材を得ることができる。
ここに、焼成処理の温度としては、材料層残留部A中の有機物質が焼失する温度であることが必要であり、通常、400〜600℃である。また、焼成時間は、通常10〜90分間である。
<PDP部材の製造方法II>
本発明のPDP部材の製造方法IIは、[1]材料層A2の形成工程、[2]材料層B2の形成工程、[2’]レジスト層の形成工程、[3]レジスト層の露光工程、[4]レジスト層、材料層B2および材料層A2の現像工程および[5]焼成工程を含む方法により、隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスの少なくともひとつのパネル部材を形成する。
PDP部材の製造方法IIにおいては、材料層A2を構成するアルカリ可溶性樹脂がアクリル酸由来の単位を有し、材料層B2を構成するアルカリ可溶性樹脂がメタクリル酸由来の単位を有するところに特徴がある。このようなアルカリ可溶性樹脂を用いることにより、材料層A2が材料層B2と比較して現像液に対する溶解性に優れたものとなり、このような積層を用いることにより、部材のパターン形状が良好なものとなる顕著な効果を有する。
上記各工程はそれぞれ、PDP部材の製造方法Iの各工程に準ずる。また、上記工程[1]、[2]および[2’]は、本発明の転写フィルムを用い、材料層A2、材料層B2およびレジスト層を一括転写することにより、一括して行う方法が特に好ましく用いられる。本発明のPDP部材の製造方法は、隔壁の形成に特に好ましく用いられる。
本発明のPDP部材の製造方法IIは、[1]材料層A2の形成工程、[2]材料層B2の形成工程、[2’]レジスト層の形成工程、[3]レジスト層の露光工程、[4]レジスト層、材料層B2および材料層A2の現像工程および[5]焼成工程を含む方法により、隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスの少なくともひとつのパネル部材を形成する。
PDP部材の製造方法IIにおいては、材料層A2を構成するアルカリ可溶性樹脂がアクリル酸由来の単位を有し、材料層B2を構成するアルカリ可溶性樹脂がメタクリル酸由来の単位を有するところに特徴がある。このようなアルカリ可溶性樹脂を用いることにより、材料層A2が材料層B2と比較して現像液に対する溶解性に優れたものとなり、このような積層を用いることにより、部材のパターン形状が良好なものとなる顕著な効果を有する。
上記各工程はそれぞれ、PDP部材の製造方法Iの各工程に準ずる。また、上記工程[1]、[2]および[2’]は、本発明の転写フィルムを用い、材料層A2、材料層B2およびレジスト層を一括転写することにより、一括して行う方法が特に好ましく用いられる。本発明のPDP部材の製造方法は、隔壁の形成に特に好ましく用いられる。
以下に、前記PDP部材の製造方法IおよびIIの各工程に用いられる材料、各種条件などについて説明する。
基板
基板材料は、例えばガラス、シリコン、アルミナなどの絶縁性材料である。この基板表面は、必要に応じて、シランカップリング剤などによる薬品処理;プラズマ処理;イオンプレーティング法、スパッタリング法、気相反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成処理のような適宜の前処理を施されていてもよい。
基板
基板材料は、例えばガラス、シリコン、アルミナなどの絶縁性材料である。この基板表面は、必要に応じて、シランカップリング剤などによる薬品処理;プラズマ処理;イオンプレーティング法、スパッタリング法、気相反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成処理のような適宜の前処理を施されていてもよい。
露光用マスク
露光工程において使用される露光用マスクMの露光パターンは、目的によって異なるが、例えば、10〜500μm幅のストライプが用いられる。
露光工程において使用される露光用マスクMの露光パターンは、目的によって異なるが、例えば、10〜500μm幅のストライプが用いられる。
現像液
現像液としては、アルカリ現像液が好ましく用いられる。
アルカリ現像液の有効成分としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどの無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどの有機アルカリ性化合物などを挙げることができる。
アルカリ現像液は、前記アルカリ性化合物の1種または2種以上を水などに溶解させることにより調整することができる。ここに、アルカリ性現像液におけるアルカリ性化合物の濃度は、通常0.001〜10重量%とされ、好ましくは0.01〜5重量%とされる。なお、アルカリ現像液による現像処理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。
現像液としては、アルカリ現像液が好ましく用いられる。
アルカリ現像液の有効成分としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどの無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどの有機アルカリ性化合物などを挙げることができる。
アルカリ現像液は、前記アルカリ性化合物の1種または2種以上を水などに溶解させることにより調整することができる。ここに、アルカリ性現像液におけるアルカリ性化合物の濃度は、通常0.001〜10重量%とされ、好ましくは0.01〜5重量%とされる。なお、アルカリ現像液による現像処理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。
<転写フィルム>
本発明の転写フィルムは、支持フィルムと、この支持フィルム上に形成された材料層とを有してなり、当該材料層の表面に保護フィルム層が設けられていてもよい。転写フィルムは、支持フィルム上に部材形成用組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより部材形成材料層を形成することにより作製することができる。なお、必要に応じて、支持フィルム上にレジスト組成物を塗布し、塗膜を乾燥してレジスト層を形成し、当該レジスト層上に部材形成用組成物を塗布、乾燥して部材形成材料層を形成して、転写フィルムを作製してもよい。
本発明の好ましい転写フィルムの様態は、下記の通りである。
1.PDP部材の製造方法Iに好適な転写フィルム
支持フィルム上に、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する感光性の部材形成材料層(上記「材料層B1」に相当)を有し、当該材料層上に、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(上記「材料層A1」に相当)を有する転写フィルム。
2.PDP部材の製造方法IIに好適な転写フィルム
支持フィルム上に、レジスト層と、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(上記「材料層B2」に相当)と、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(上記「材料層B2」に相当)とがこの順に積層された構造を有する、転写フィルム。
以下、本発明の転写フィルムの各構成要素について具体的に説明する。
本発明の転写フィルムは、支持フィルムと、この支持フィルム上に形成された材料層とを有してなり、当該材料層の表面に保護フィルム層が設けられていてもよい。転写フィルムは、支持フィルム上に部材形成用組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより部材形成材料層を形成することにより作製することができる。なお、必要に応じて、支持フィルム上にレジスト組成物を塗布し、塗膜を乾燥してレジスト層を形成し、当該レジスト層上に部材形成用組成物を塗布、乾燥して部材形成材料層を形成して、転写フィルムを作製してもよい。
本発明の好ましい転写フィルムの様態は、下記の通りである。
1.PDP部材の製造方法Iに好適な転写フィルム
支持フィルム上に、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する感光性の部材形成材料層(上記「材料層B1」に相当)を有し、当該材料層上に、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(上記「材料層A1」に相当)を有する転写フィルム。
2.PDP部材の製造方法IIに好適な転写フィルム
支持フィルム上に、レジスト層と、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(上記「材料層B2」に相当)と、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層(上記「材料層B2」に相当)とがこの順に積層された構造を有する、転写フィルム。
以下、本発明の転写フィルムの各構成要素について具体的に説明する。
支持フィルム
本発明の転写フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性および耐溶剤性を有すると共に可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムが可撓性を有することにより、ロールコータによってペースト状組成物を塗布することができ、隔壁形成用組成物層をロール状に巻回した状態で保存し、供給することができる。支持フィルムを形成する樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィルムの厚さとしては、例えば20〜100μmとされる。
なお、支持フィルムの表面には離型処理が施されていることが好ましい。これにより、前述の転写工程において、支持フィルムの剥離操作を容易に行うことができる。
本発明の転写フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性および耐溶剤性を有すると共に可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムが可撓性を有することにより、ロールコータによってペースト状組成物を塗布することができ、隔壁形成用組成物層をロール状に巻回した状態で保存し、供給することができる。支持フィルムを形成する樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィルムの厚さとしては、例えば20〜100μmとされる。
なお、支持フィルムの表面には離型処理が施されていることが好ましい。これにより、前述の転写工程において、支持フィルムの剥離操作を容易に行うことができる。
材料層A1
材料層A1は、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状で非感光性の組成物(以下、「組成物a1」ともいう)を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。材料層A1を構成する結着樹脂は、アクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
材料層A1は、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状で非感光性の組成物(以下、「組成物a1」ともいう)を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。材料層A1を構成する結着樹脂は、アクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
(1)無機粉体
本発明の組成物a1に使用される無機粉体は、形成材料の種類によって異なる。
PDPの隔壁形成材料に使用される無機粉体としては、低融点ガラスフリットを挙げることができる。具体例としては、1.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(ZnO−B2O3−SiO2系)、2.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−B2O3−SiO2系)、3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系)、4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−ZnO−B2O3−SiO2系)、5.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(Bi2O3−B2O3−SiO2系)、6.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系( Bi2O3−B2O3−SiO2−Al2O3系)などを挙げることができる。また、適宜フィラーとしてアルミナなどを添加しても良い。
PDPの電極形成材料に使用される無機粉体としては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、Cu、Crなどを挙げることができる。また、透明電極形成材料に使用される無機粉体としては、酸化インジウム、酸化錫、錫含有酸化インジウム(ITO)、アンチモン含有酸化錫(ATO)、フッ素添加酸化インジウム(FIO)、フッ素添加酸化錫(FTO)、フッ素添加酸化亜鉛(FZO)、ならびに、Al、Co、Fe、In、SnおよびTiから選ばれた一種もしくは二種以上の金属を含有する酸化亜鉛微粉体などを挙げることができる。
PDPの抵抗体形成材料に使用される無機粉体としては、RuO2などを挙げることができる。
PDPの蛍光体形成材料に使用される無機粉体は、赤色用としてはY2 O3 :Eu3+、Y2 SiO5 :Eu3+、Y3 Al5 O12:Eu3+、YVO4 :Eu3+、(Y,Gd)BO3 :Eu3+、Zn3 (PO4 )2 :Mnなど、緑色用としてはZn2 SiO4 :Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4 :(Ce,Tb)、Y3 (Al,Ga)5 O12:Tbなど、青色用としてはY2 SiO5 :Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4 )6 Cl2 :Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどを挙げることができる。
PDP、LCD、有機EL素子などのカラーフィルター形成材料に使用される無機粉体は、赤色用としてはFe2 O3 など、緑色用としてはCr2 O3 など、青色用としてはCoO・Al2 O3 などを挙げることができる。
PDP、LCD、有機EL素子などのブラックマトリックス形成材料に使用される無機粉体としては、Mn、Fe、Crなどの金属や、CuO−Cr2 O3 、CuO−Fe2 O3 −Mn2 O3 、CuO−Cr2 O3 −Mn2 O3 、CoO−Fe2 O3 −Cr2 O3 などの複合酸化物を挙げることができる。
なお、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルター、ブラックマトリックスの形成材料など、低融点ガラスフリット以外の無機粉体を用いる場合には、隔壁形成材料に使用される低融点ガラスフリットを併用しても良い。この場合の低融点ガラスフリットの含有量は、用途によって異なるが、通常、低融点ガラスフリットを含む無機粉体全量100重量部に対して50重量部以下である。
本発明の組成物a1に使用される無機粉体は、形成材料の種類によって異なる。
PDPの隔壁形成材料に使用される無機粉体としては、低融点ガラスフリットを挙げることができる。具体例としては、1.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(ZnO−B2O3−SiO2系)、2.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−B2O3−SiO2系)、3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系)、4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−ZnO−B2O3−SiO2系)、5.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(Bi2O3−B2O3−SiO2系)、6.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系( Bi2O3−B2O3−SiO2−Al2O3系)などを挙げることができる。また、適宜フィラーとしてアルミナなどを添加しても良い。
PDPの電極形成材料に使用される無機粉体としては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、Cu、Crなどを挙げることができる。また、透明電極形成材料に使用される無機粉体としては、酸化インジウム、酸化錫、錫含有酸化インジウム(ITO)、アンチモン含有酸化錫(ATO)、フッ素添加酸化インジウム(FIO)、フッ素添加酸化錫(FTO)、フッ素添加酸化亜鉛(FZO)、ならびに、Al、Co、Fe、In、SnおよびTiから選ばれた一種もしくは二種以上の金属を含有する酸化亜鉛微粉体などを挙げることができる。
PDPの抵抗体形成材料に使用される無機粉体としては、RuO2などを挙げることができる。
PDPの蛍光体形成材料に使用される無機粉体は、赤色用としてはY2 O3 :Eu3+、Y2 SiO5 :Eu3+、Y3 Al5 O12:Eu3+、YVO4 :Eu3+、(Y,Gd)BO3 :Eu3+、Zn3 (PO4 )2 :Mnなど、緑色用としてはZn2 SiO4 :Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4 :(Ce,Tb)、Y3 (Al,Ga)5 O12:Tbなど、青色用としてはY2 SiO5 :Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4 )6 Cl2 :Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどを挙げることができる。
PDP、LCD、有機EL素子などのカラーフィルター形成材料に使用される無機粉体は、赤色用としてはFe2 O3 など、緑色用としてはCr2 O3 など、青色用としてはCoO・Al2 O3 などを挙げることができる。
PDP、LCD、有機EL素子などのブラックマトリックス形成材料に使用される無機粉体としては、Mn、Fe、Crなどの金属や、CuO−Cr2 O3 、CuO−Fe2 O3 −Mn2 O3 、CuO−Cr2 O3 −Mn2 O3 、CoO−Fe2 O3 −Cr2 O3 などの複合酸化物を挙げることができる。
なお、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルター、ブラックマトリックスの形成材料など、低融点ガラスフリット以外の無機粉体を用いる場合には、隔壁形成材料に使用される低融点ガラスフリットを併用しても良い。この場合の低融点ガラスフリットの含有量は、用途によって異なるが、通常、低融点ガラスフリットを含む無機粉体全量100重量部に対して50重量部以下である。
(2)結着樹脂
組成物a1に使用される結着樹脂としては、種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶性樹脂として少なくともアクリル酸をモノマーとして重合された樹脂を用いることを必須とする。
ここに、「アルカリ可溶性」とは、目的とする現像処理が可能な程度に、前述のアルカリ現像液に溶解する性質をいう。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂において、アクリル酸の共重合成分としては、下記モノマー(イ)〜(ハ)から選ばれるモノマーが好ましく、特にモノマー(ロ)が好ましい。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂におけるアクリル酸由来の単位の割合は、全繰り返し単位中、通常、5〜50重量%、好ましくは、10〜40重量%、特に好ましくは、15〜30重量%である。
組成物a1に使用される結着樹脂としては、種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶性樹脂として少なくともアクリル酸をモノマーとして重合された樹脂を用いることを必須とする。
ここに、「アルカリ可溶性」とは、目的とする現像処理が可能な程度に、前述のアルカリ現像液に溶解する性質をいう。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂において、アクリル酸の共重合成分としては、下記モノマー(イ)〜(ハ)から選ばれるモノマーが好ましく、特にモノマー(ロ)が好ましい。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂におけるアクリル酸由来の単位の割合は、全繰り返し単位中、通常、5〜50重量%、好ましくは、10〜40重量%、特に好ましくは、15〜30重量%である。
モノマー(イ):
マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどのアクリル酸以外のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(α-ヒドロキシメチル)アクリレートなどの水酸基含有モノマー類;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類などに代表されるアルカリ可溶性官能基含有モノマー類。
モノマー(ロ):
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどのモノマー(イ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノマー類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類などに代表されるモノマー(イ)と共重合可能なモノマー類。
モノマー(ハ):
ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端に、(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を有するマクロモノマーなどに代表されるマクロモノマー類。
マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどのアクリル酸以外のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(α-ヒドロキシメチル)アクリレートなどの水酸基含有モノマー類;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類などに代表されるアルカリ可溶性官能基含有モノマー類。
モノマー(ロ):
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどのモノマー(イ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノマー類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類などに代表されるモノマー(イ)と共重合可能なモノマー類。
モノマー(ハ):
ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端に、(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を有するマクロモノマーなどに代表されるマクロモノマー類。
アルカリ可溶性樹脂の重合は、例えばラジカル重合によって行うことができる。ラジカル重合の開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等を用いることができる。ラジカル重合の溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を用いることができる。重合温度は通常50〜100℃で行うことができ、重合時間は通常30〜600分である。
組成物a1における結着樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜500,000、好ましくは、10,000〜200,000である。
組成物a1における結着樹脂の含有割合としては、無機粉体100重量部に対して、通常1〜500重量部、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは15〜40重量部である。
組成物a1における結着樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜500,000、好ましくは、10,000〜200,000である。
組成物a1における結着樹脂の含有割合としては、無機粉体100重量部に対して、通常1〜500重量部、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは15〜40重量部である。
(3)溶剤
組成物a1を構成する溶剤は、当該組成物a1に、適当な流動性または可塑性、良好な膜形成性を付与するために含有される。
組成物a1を構成する溶剤としては、特に制限されるものではなく、例えばエーテル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、ケトンエステル類、アミド類、アミドエステル類、ラクタム類、ラクトン類、スルホキシド類、スルホン類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などを挙げることができる。
かかる溶剤の具体例としては、テトラヒドロフラン、アニソール、ジオキサン、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エステル類、アルコキシ酢酸エステル類、プロピオン酸エステル類、ヒドロキシプロピオン酸エステル類、アルコキシプロピオン酸エステル類、乳酸エステル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、アルコキシ酢酸エステル類、環式ケトン類、非環式ケトン類、アセト酢酸エステル類、ピルビン酸エステル類、N,N−ジアルキルホルムアミド類、N,N−ジアルキルアセトアミド類、N−アルキルピロリドン類、γ−ラクトン類、ジアルキルスルホキシド類、ジアルキルスルホン類、ターピネオール、N−メチル−2−ピロリドンなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
組成物a1における溶剤の含有割合としては、良好な膜形成性(流動性または可塑性)が得られる範囲内において適宜選択することができる。
組成物a1を構成する溶剤は、当該組成物a1に、適当な流動性または可塑性、良好な膜形成性を付与するために含有される。
組成物a1を構成する溶剤としては、特に制限されるものではなく、例えばエーテル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、ケトンエステル類、アミド類、アミドエステル類、ラクタム類、ラクトン類、スルホキシド類、スルホン類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などを挙げることができる。
かかる溶剤の具体例としては、テトラヒドロフラン、アニソール、ジオキサン、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エステル類、アルコキシ酢酸エステル類、プロピオン酸エステル類、ヒドロキシプロピオン酸エステル類、アルコキシプロピオン酸エステル類、乳酸エステル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、アルコキシ酢酸エステル類、環式ケトン類、非環式ケトン類、アセト酢酸エステル類、ピルビン酸エステル類、N,N−ジアルキルホルムアミド類、N,N−ジアルキルアセトアミド類、N−アルキルピロリドン類、γ−ラクトン類、ジアルキルスルホキシド類、ジアルキルスルホン類、ターピネオール、N−メチル−2−ピロリドンなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
組成物a1における溶剤の含有割合としては、良好な膜形成性(流動性または可塑性)が得られる範囲内において適宜選択することができる。
組成物a1には、任意成分として、可塑剤、現像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、フィラー、低融点ガラス等の各種添加剤が含有されていてもよい。
材料層B1
材料層B1は、無機粉体、結着樹脂、溶剤および感光性成分を必須成分として含有する、ペースト状で感光性の組成物(以下、「組成物b1」ともいう)を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。材料層B1を構成する結着樹脂は、メタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
組成物b1を構成する無機粉体および溶剤は、前記組成物a1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。また、前述の組成物a1における任意成分も、同様に用いることができる。
材料層B1は、無機粉体、結着樹脂、溶剤および感光性成分を必須成分として含有する、ペースト状で感光性の組成物(以下、「組成物b1」ともいう)を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。材料層B1を構成する結着樹脂は、メタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
組成物b1を構成する無機粉体および溶剤は、前記組成物a1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。また、前述の組成物a1における任意成分も、同様に用いることができる。
(1)結着樹脂
組成物b1に使用される結着樹脂としては、種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶性樹脂として少なくともメタクリル酸をモノマーとして重合された樹脂を用いることを必須とする。
ここに、「アルカリ可溶性」とは、前述のアルカリ性の現像液によって溶解し、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有する性質をいう。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂において、メタクリル酸の共重合成分としては、前述したモノマー(イ)〜(ハ)から選ばれるモノマーが好ましく、特にモノマー(ロ)が好ましい。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂におけるメタクリル酸由来の単位の割合は、全繰り返し単位中、通常、5〜50重量%、好ましくは、10〜40重量%、特に好ましくは、15〜30重量%である。
組成物b1における結着樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜500,000、好ましくは、10,000〜200,000である。
組成物b1における結着樹脂の含有割合としては、無機粉体100重量部に対して、通常1〜500重量部、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは15〜40重量部である。
組成物b1に使用される結着樹脂としては、種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶性樹脂として少なくともメタクリル酸をモノマーとして重合された樹脂を用いることを必須とする。
ここに、「アルカリ可溶性」とは、前述のアルカリ性の現像液によって溶解し、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有する性質をいう。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂において、メタクリル酸の共重合成分としては、前述したモノマー(イ)〜(ハ)から選ばれるモノマーが好ましく、特にモノマー(ロ)が好ましい。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂におけるメタクリル酸由来の単位の割合は、全繰り返し単位中、通常、5〜50重量%、好ましくは、10〜40重量%、特に好ましくは、15〜30重量%である。
組成物b1における結着樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜500,000、好ましくは、10,000〜200,000である。
組成物b1における結着樹脂の含有割合としては、無機粉体100重量部に対して、通常1〜500重量部、好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは15〜40重量部である。
(2)感光性成分
組成物b1を構成する感光性成分としては、例えば、(イ)多官能性モノマーと放射線重合開始剤との組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂と放射線照射により酸を形成する光酸発生剤との組み合わせなどを好ましいものとして例示することができ、上記(イ)の組み合わせのうち、多官能性(メタ)アクリレートと放射線重合開始剤との組み合わせが特に好ましい。
組成物b1を構成する感光性成分としては、例えば、(イ)多官能性モノマーと放射線重合開始剤との組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂と放射線照射により酸を形成する光酸発生剤との組み合わせなどを好ましいものとして例示することができ、上記(イ)の組み合わせのうち、多官能性(メタ)アクリレートと放射線重合開始剤との組み合わせが特に好ましい。
感光性成分を構成する多官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、感光性成分を構成する放射線重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体などを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
組成物b1における感光性成分の含有割合としては、無機粉体100重量部に対して、通常10〜60重量部とされ、好ましくは20〜40重量部とされる。特に、多官能性モノマーと放射線重合開始剤を用いる場合には、無機粉体100重量部に対して、多官能性モノマーを、通常5〜40重量部、好ましくは10〜 30重量部用い、放射線重合開始剤を、多官能性モノマー100重量部に対して、通常1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部用いる。
組成物b1における感光性成分の含有割合としては、無機粉体100重量部に対して、通常10〜60重量部とされ、好ましくは20〜40重量部とされる。特に、多官能性モノマーと放射線重合開始剤を用いる場合には、無機粉体100重量部に対して、多官能性モノマーを、通常5〜40重量部、好ましくは10〜 30重量部用い、放射線重合開始剤を、多官能性モノマー100重量部に対して、通常1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部用いる。
材料層A2
材料層A2の組成および形成方法は、材料層A1の組成および形成方法と同じである。すなわち、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状で非感光性の組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができ、ここで用いられる結着樹脂は、アクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
材料層A2の組成および形成方法は、材料層A1の組成および形成方法と同じである。すなわち、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状で非感光性の組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができ、ここで用いられる結着樹脂は、アクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
材料層B2
材料層B2は、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状で非感光性の組成物(以下、「組成物b2」ともいう)を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。材料層B2を構成する結着樹脂は、メタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
組成物b2に用いられる無機粉体および溶剤は、前記組成物a1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。また、前述の組成物a1における任意成分も、同様に用いることができる。なお、組成物b2に用いられる結着樹脂は、前記組成物b1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。
材料層B2は、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状で非感光性の組成物(以下、「組成物b2」ともいう)を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。材料層B2を構成する結着樹脂は、メタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するものである。
組成物b2に用いられる無機粉体および溶剤は、前記組成物a1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。また、前述の組成物a1における任意成分も、同様に用いることができる。なお、組成物b2に用いられる結着樹脂は、前記組成物b1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。
レジスト層
レジスト層は、結着樹脂、多官能性モノマー、放射線重合開始剤および溶剤を含有するレジスト組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。
レジスト組成物に用いられる各成分は、前記組成物b1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。
レジスト層は、結着樹脂、多官能性モノマー、放射線重合開始剤および溶剤を含有するレジスト組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去することにより形成することができる。
レジスト組成物に用いられる各成分は、前記組成物b1の構成成分として記載したものと同一のものを用いることができる。
転写フィルムの形成方法
各組成物を塗布する方法としては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい塗膜を効率よく形成することができるものであることが必要とされ、具体的には、ロールコータによる塗布方法、ドクターブレードによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方法、ワイヤーコーターによる塗布方法などを好ましいものとして挙げることができる。また、レジスト組成物を塗布する方法としては、上記本発明のパターンの製造方法においてレジスト膜を形成する方法に準ずる。
塗膜の乾燥条件としては、例えば、50〜150℃で0.5〜30分間程度とされ、乾燥後における溶剤の残存割合(隔壁形成用組成物層中の含有率)は、通常2重量%以内とされる。
上記のようにして支持フィルム上に形成される各材料層の厚さとしては、無機粉体の含有率、部材の種類やサイズなどによっても異なるが、例えば材料層A1または材料層A2が10〜150μm、材料層B1または材料層B2が10〜150μmとされる。また、レジスト層の膜厚は、通常、5〜50μmとされる。
なお、材料層A1または材料層A2の表面に設けられることのある保護フィルム層としては、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができる。
各組成物を塗布する方法としては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい塗膜を効率よく形成することができるものであることが必要とされ、具体的には、ロールコータによる塗布方法、ドクターブレードによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方法、ワイヤーコーターによる塗布方法などを好ましいものとして挙げることができる。また、レジスト組成物を塗布する方法としては、上記本発明のパターンの製造方法においてレジスト膜を形成する方法に準ずる。
塗膜の乾燥条件としては、例えば、50〜150℃で0.5〜30分間程度とされ、乾燥後における溶剤の残存割合(隔壁形成用組成物層中の含有率)は、通常2重量%以内とされる。
上記のようにして支持フィルム上に形成される各材料層の厚さとしては、無機粉体の含有率、部材の種類やサイズなどによっても異なるが、例えば材料層A1または材料層A2が10〜150μm、材料層B1または材料層B2が10〜150μmとされる。また、レジスト層の膜厚は、通常、5〜50μmとされる。
なお、材料層A1または材料層A2の表面に設けられることのある保護フィルム層としては、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができる。
また、本発明の転写フィルムは、支持フィルム上と保護フィルム上とにそれぞれ組成物を塗布して材料層(またはレジスト層)を形成し、互いの材料層(またはレジスト層)形成面を重ね合わせて圧着する方法によっても、好適に形成することができる。このような形成方法としては、例えば下記のような例が挙げられる。
1.支持フィルム上に材料層A2を形成し、保護フィルム上に材料層A1を形成して、材料層A1の面と材料層A2の面とを重ね合わせて圧着する方法。
2.支持フィルム上にレジスト層と材料層B2を形成し、保護フィルム上に材料層B1を形成して、材料層B1の面と材料層B2の面とを重ね合わせて圧着する方法。
3.支持フィルム上にレジスト層を形成し、保護フィルム上に材料層B1と材料層B2との積層を形成して、レジスト層の面と材料層B2の面とを重ね合わせて圧着する方法。
1.支持フィルム上に材料層A2を形成し、保護フィルム上に材料層A1を形成して、材料層A1の面と材料層A2の面とを重ね合わせて圧着する方法。
2.支持フィルム上にレジスト層と材料層B2を形成し、保護フィルム上に材料層B1を形成して、材料層B1の面と材料層B2の面とを重ね合わせて圧着する方法。
3.支持フィルム上にレジスト層を形成し、保護フィルム上に材料層B1と材料層B2との積層を形成して、レジスト層の面と材料層B2の面とを重ね合わせて圧着する方法。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下において、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
また、Mwは、東ソー株式会社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名HLC−8220GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。GPC測定条件は以下の通りである。
GPCカラム:(東ソー製 TSKguardcolumn SuperHZ−L)
溶媒:(THF)
測定温度:(40℃)
また、Mwは、東ソー株式会社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名HLC−8220GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。GPC測定条件は以下の通りである。
GPCカラム:(東ソー製 TSKguardcolumn SuperHZ−L)
溶媒:(THF)
測定温度:(40℃)
〔合成例1〕
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200部、n−ブチルメタクリレート70部、アクリル酸30部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を、攪拌機付きオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下において、室温で均一になるまで攪拌した後、80℃で3時間重合させ、さらに100℃で1時間重合反応を継続させた後室温まで冷却してポリマー溶液を得た。ここに、重合率は98%であり、このポリマー溶液から析出した共重合体(以下、「ポリマー(A)」という)のMwは、70,000であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200部、n−ブチルメタクリレート70部、アクリル酸30部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を、攪拌機付きオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下において、室温で均一になるまで攪拌した後、80℃で3時間重合させ、さらに100℃で1時間重合反応を継続させた後室温まで冷却してポリマー溶液を得た。ここに、重合率は98%であり、このポリマー溶液から析出した共重合体(以下、「ポリマー(A)」という)のMwは、70,000であった。
〔合成例2〕
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200部、n−ブチルメタクリレート70部、メタクリル酸30部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を攪拌機付きオートクレーブに仕込んだこと以外は合成例1と同様にしてポリマー溶液を得た。ここに、重合率は97%であり、このポリマー溶液から析出した共重合体(以下、「ポリマー(B)」という)のMwは、70,000であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200部、n−ブチルメタクリレート70部、メタクリル酸30部およびアゾビスイソブチロニトリル1部を攪拌機付きオートクレーブに仕込んだこと以外は合成例1と同様にしてポリマー溶液を得た。ここに、重合率は97%であり、このポリマー溶液から析出した共重合体(以下、「ポリマー(B)」という)のMwは、70,000であった。
〔調製例1〕
無機粉体としてガラスフリット(Bi2O3−B2O3−SiO2−Al2O3系)100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(A)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート2部および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を混練りすることにより、ペースト状の非感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(1)」という)を調製した。
無機粉体としてガラスフリット(Bi2O3−B2O3−SiO2−Al2O3系)100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(A)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート2部および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を混練りすることにより、ペースト状の非感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(1)」という)を調製した。
〔調製例2〕
無機粉体として上記組成のガラスフリット100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(B)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート5部および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を混練りすることにより、ペースト状の非感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(2)」という)を調製した。
無機粉体として上記組成のガラスフリット100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(B)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート5部および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を混練りすることにより、ペースト状の非感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(2)」という)を調製した。
〔調製例3〕
無機粉体として上記組成のガラスフリット100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(A)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート2部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部および感光性成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート10部および2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン2部を混練りすることにより、ペースト状の感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(3)」という)を調製した。
〔調製例4〕
無機粉体として上記組成のガラスフリット100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(B)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート2部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部および感光性成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート10部および2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン2部を混練りすることにより、ペースト状の感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(4)」という)を調製した。
無機粉体として上記組成のガラスフリット100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(A)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート2部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部および感光性成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート10部および2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン2部を混練りすることにより、ペースト状の感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(3)」という)を調製した。
〔調製例4〕
無機粉体として上記組成のガラスフリット100部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(B)30部、可塑剤としてジ−2−エチルヘキシルアゼレート2部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部および感光性成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート10部および2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン2部を混練りすることにより、ペースト状の感光性組成物(以下、「隔壁形成用組成物(4)」という)を調製した。
(現像速度評価方法)
ソーダガラス基板(15cm角、厚さ1.1mm)の表面に、バーコーターを用いて各組成物を塗布し、110℃で5分間乾燥することにより溶剤を完全に除去し、厚さ100μmの隔壁形成材料層を有する試験片を作製した。
得られた試験片を0.2重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、マグネチックスターラーを用いて溶液の攪拌を行いながら試験片表面を観察した。試験片表面の隔壁形成材料層の溶解により、基板表面の半分が露出した時間を溶解時間として測定し、以下の式により溶解速度を算出した。算出結果は、下記表1に示す。
ソーダガラス基板(15cm角、厚さ1.1mm)の表面に、バーコーターを用いて各組成物を塗布し、110℃で5分間乾燥することにより溶剤を完全に除去し、厚さ100μmの隔壁形成材料層を有する試験片を作製した。
得られた試験片を0.2重量%の水酸化カリウム水溶液に浸漬し、マグネチックスターラーを用いて溶液の攪拌を行いながら試験片表面を観察した。試験片表面の隔壁形成材料層の溶解により、基板表面の半分が露出した時間を溶解時間として測定し、以下の式により溶解速度を算出した。算出結果は、下記表1に示す。
溶解速度(μm/秒)=膜厚(μm)/溶解時間(秒)
<実施例1>
(転写フィルムの作製)
得られた隔壁形成用組成物(4)を、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して、厚さ100μmの隔壁形成材料層B1を形成した。次に、隔壁形成用組成物(1)を、隔壁形成材料層B1上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して厚さ100μmの隔壁形成材料層A1を形成した。これにより、厚さ200μmの、二層からなる隔壁形成材料層を形成し、本発明の転写フィルム(以下、「転写フィルム(1)」という)を作製した。
(転写フィルムの作製)
得られた隔壁形成用組成物(4)を、予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して、厚さ100μmの隔壁形成材料層B1を形成した。次に、隔壁形成用組成物(1)を、隔壁形成材料層B1上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して厚さ100μmの隔壁形成材料層A1を形成した。これにより、厚さ200μmの、二層からなる隔壁形成材料層を形成し、本発明の転写フィルム(以下、「転写フィルム(1)」という)を作製した。
(隔壁形成材料層の転写工程)
6インチパネル用のガラス基板の表面に、隔壁形成材料層A1の表面が当接されるよう転写フィルム(1)を重ね合わせ、この転写フィルム(1)を加熱ローラにより熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面に隔壁形成材料層の積層が転写されて密着した状態となった。この隔壁形成材料層(隔壁形成材料層A1+隔壁形成材料層B1)について膜厚を測定したところ、200μm±5μmの範囲にあった。
6インチパネル用のガラス基板の表面に、隔壁形成材料層A1の表面が当接されるよう転写フィルム(1)を重ね合わせ、この転写フィルム(1)を加熱ローラにより熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面に隔壁形成材料層の積層が転写されて密着した状態となった。この隔壁形成材料層(隔壁形成材料層A1+隔壁形成材料層B1)について膜厚を測定したところ、200μm±5μmの範囲にあった。
(隔壁形成材料層B1の露光工程)
上記積層中の隔壁形成材料層B1に対して、露光用マスク(40μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は400mJ/cm2とした。
上記積層中の隔壁形成材料層B1に対して、露光用マスク(40μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は400mJ/cm2とした。
(隔壁形成材料層の現像工程)
露光工程の終了後隔壁形成材料層B1より支持フィルムを剥離除去した後、露光処理された隔壁形成材料層B1に対して、0.2重量%の水酸化カリウム水溶液(25℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を行った。これにより、紫外線が照射されていない未硬化の隔壁形成材料層B1を除去し、さらにそれをパターンとして連続的に隔壁形成材料層A1の現像を行い、次いで超純水による水洗処理および乾燥処理を行った。これにより、材料層残留部と、材料層除去部とから構成される隔壁形成材料層のパターンを形成した。
露光工程の終了後隔壁形成材料層B1より支持フィルムを剥離除去した後、露光処理された隔壁形成材料層B1に対して、0.2重量%の水酸化カリウム水溶液(25℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を行った。これにより、紫外線が照射されていない未硬化の隔壁形成材料層B1を除去し、さらにそれをパターンとして連続的に隔壁形成材料層A1の現像を行い、次いで超純水による水洗処理および乾燥処理を行った。これにより、材料層残留部と、材料層除去部とから構成される隔壁形成材料層のパターンを形成した。
(隔壁形成材料層の焼成工程)
隔壁形成材料層のパターンが形成されたガラス基板を焼成炉内で600℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に隔壁が形成されてなるパネル部材が得られた。
得られたパネル部材における隔壁の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅が40μm±3μm、高さが150μm±5μmであり、寸法精度がきわめて高いものであり、かつ隔壁のエッヂがシャープなパターンが形成できた。また、残さやパターンの剥がれ、変形は観察されなかった。
隔壁形成材料層のパターンが形成されたガラス基板を焼成炉内で600℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に隔壁が形成されてなるパネル部材が得られた。
得られたパネル部材における隔壁の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅が40μm±3μm、高さが150μm±5μmであり、寸法精度がきわめて高いものであり、かつ隔壁のエッヂがシャープなパターンが形成できた。また、残さやパターンの剥がれ、変形は観察されなかった。
<実施例2>
(転写フィルムの作製)
予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータを用いて下記組成のレジスト組成物を塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を80℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して、厚さ15μmのレジスト層を形成した。次に、隔壁形成用組成物(2)を、レジスト層上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して、厚さ100μmの隔壁形成材料層B2を形成した。次に、隔壁形成用組成物(1)を、隔壁形成材料層B2上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して厚さ100μmの隔壁形成材料層A2を形成した。これにより、三層のトータル膜厚が215μmである、本発明の転写フィルム(以下、「転写フィルム(2)」という)を作製した。
(転写フィルムの作製)
予め離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータを用いて下記組成のレジスト組成物を塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を80℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して、厚さ15μmのレジスト層を形成した。次に、隔壁形成用組成物(2)を、レジスト層上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して、厚さ100μmの隔壁形成材料層B2を形成した。次に、隔壁形成用組成物(1)を、隔壁形成材料層B2上にロールコータにより塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を110℃で5分間乾燥することにより溶剤を除去して厚さ100μmの隔壁形成材料層A2を形成した。これにより、三層のトータル膜厚が215μmである、本発明の転写フィルム(以下、「転写フィルム(2)」という)を作製した。
レジスト組成物の組成:
アルカリ可溶性樹脂:メタクリル酸30重量%とメタクリル酸ベンジル70重量%の共重合体(Mw=40,000)…50重量部
感放射線性成分:
多官能性モノマー:ペンタエリスリトールテトラアクリレート…40重量部
光重合開始剤:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン…10重量部
溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル…150重量部
アルカリ可溶性樹脂:メタクリル酸30重量%とメタクリル酸ベンジル70重量%の共重合体(Mw=40,000)…50重量部
感放射線性成分:
多官能性モノマー:ペンタエリスリトールテトラアクリレート…40重量部
光重合開始剤:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン…10重量部
溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル…150重量部
(隔壁形成材料層およびレジスト層の転写工程)
6インチパネル用のガラス基板の表面に、隔壁形成材料層A2の表面が当接されるよう転写フィルム(2)を重ね合わせ、この転写フィルム(2)を加熱ローラにより熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面に隔壁形成材料層とレジスト層が転写されて密着した状態となった。この三層(隔壁形成材料層A2+隔壁形成材料層B2+レジスト層)について膜厚を測定したところ、215μm±5μmの範囲にあった。
6インチパネル用のガラス基板の表面に、隔壁形成材料層A2の表面が当接されるよう転写フィルム(2)を重ね合わせ、この転写フィルム(2)を加熱ローラにより熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面に隔壁形成材料層とレジスト層が転写されて密着した状態となった。この三層(隔壁形成材料層A2+隔壁形成材料層B2+レジスト層)について膜厚を測定したところ、215μm±5μmの範囲にあった。
(レジスト層の露光工程)
隔壁形成材料層の積層体上に形成されたレジスト層に対して、露光用マスク(40μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は400mJ/cm2とした。
隔壁形成材料層の積層体上に形成されたレジスト層に対して、露光用マスク(40μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は400mJ/cm2とした。
(隔壁形成材料層の現像工程)
露光工程の終了後レジスト層より支持フィルムを剥離除去した後、露光処理されたレジスト層に対して、0.2重量%の水酸化カリウム水溶液(25℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を行った。これにより、紫外線が照射されていない未硬化のレジスト層を除去し、それをパターンとして隔壁形成材料層B2の現像を連続的に行い、さらに連続的に隔壁形成材料層A2の現像を行い、次いで超純水による水洗処理および乾燥処理を行った。これにより、材料層残留部と、材料層除去部とから構成される隔壁形成用組成物層のパターンを形成した。
露光工程の終了後レジスト層より支持フィルムを剥離除去した後、露光処理されたレジスト層に対して、0.2重量%の水酸化カリウム水溶液(25℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を行った。これにより、紫外線が照射されていない未硬化のレジスト層を除去し、それをパターンとして隔壁形成材料層B2の現像を連続的に行い、さらに連続的に隔壁形成材料層A2の現像を行い、次いで超純水による水洗処理および乾燥処理を行った。これにより、材料層残留部と、材料層除去部とから構成される隔壁形成用組成物層のパターンを形成した。
(隔壁形成材料層の焼成工程)
隔壁形成材料層のパターンが形成されたガラス基板を焼成炉内で600℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に隔壁が形成されてなるパネル部材が得られた。
得られたパネル部材における隔壁の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅が40μm±3μm、高さが150μm±5μmであり、寸法精度がきわめて高いものであり、かつ隔壁のエッヂがシャープなパターンが形成できた。また、残さやパターンの剥がれ、変形は観察されなかった。
隔壁形成材料層のパターンが形成されたガラス基板を焼成炉内で600℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に隔壁が形成されてなるパネル部材が得られた。
得られたパネル部材における隔壁の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅が40μm±3μm、高さが150μm±5μmであり、寸法精度がきわめて高いものであり、かつ隔壁のエッヂがシャープなパターンが形成できた。また、残さやパターンの剥がれ、変形は観察されなかった。
<比較例1〜3>
比較例として実施例1における二層それぞれに用いるポリマーの組み合わせ以外は実施例1と同様にして転写フィルムを製造し、得られた転写フィルムを用いてガラス基板上に隔壁を形成し、露光、現像、焼成した。実施例1、2および比較例1〜3における評価結果を表1に示す。
比較例として実施例1における二層それぞれに用いるポリマーの組み合わせ以外は実施例1と同様にして転写フィルムを製造し、得られた転写フィルムを用いてガラス基板上に隔壁を形成し、露光、現像、焼成した。実施例1、2および比較例1〜3における評価結果を表1に示す。
1 ガラス基板 2 ガラス基板
3 隔壁 4 透明電極
5 バス電極 6 アドレス電極
7 蛍光体 8 誘電体層
9 誘電体層 10 保護膜
3 隔壁 4 透明電極
5 バス電極 6 アドレス電極
7 蛍光体 8 誘電体層
9 誘電体層 10 保護膜
Claims (8)
- 基板上に、第一の層として、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層を形成し、当該第一の層上に、第二の層として、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する感光性の部材形成材料層を形成し、当該第二の層を露光処理してパターンの潜像を形成し、当該第二の層をアルカリ現像処理してパターンを顕在化させ、当該パターンを介して現像液を作用させて第一の層を選択的に溶解させることによりパターンを形成し、得られたパターンを焼成処理する工程を含む、プラズマディスプレイパネル部材の製造方法。
- 基板上に、第一の層として、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層を形成し、当該第一の層上に、第二の層として、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層を形成し、当該第二の層上にレジスト層を形成し、当該レジスト層を露光処理してパターンの潜像を形成し、当該レジスト層をアルカリ現像処理してパターンを顕在化させ、当該パターンを介して現像液を作用させて第一の層および第二の層を選択的に溶解させることによりパターンを形成し、得られたパターンを焼成処理する工程を含む、プラズマディスプレイパネル部材の製造方法。
- プラズマディスプレイパネル部材が、隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる少なくとも一種の部材であることを特徴とする請求項1乃至2記載のプラズマディスプレイパネル部材の製造方法。
- プラズマディスプレイパネル部材が隔壁である、請求項1乃至2記載のプラズマディスプレイパネル部材の製造方法。
- 支持フィルム上に、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層と、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層とが積層形成されてなることを特徴とする、転写フィルム。
- 無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層が感光性を有する層であり、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する部材形成材料層が非感光性の層である、請求項5記載の転写フィルム。
- 支持フィルム上に、レジスト層と、無機粉体とメタクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層と、無機粉体とアクリル酸由来の単位を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する非感光性の部材形成材料層とが積層形成されてなることを特徴とする、請求項5記載の転写フィルム。
- 無機粉体がガラス粉末である、請求項5記載の転写フィルム。
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