JP2005207882A - 液滴吐出ユニット、液滴吐出装置、メンテナンス方法、及びマイクロアレイの製造方法 - Google Patents

液滴吐出ユニット、液滴吐出装置、メンテナンス方法、及びマイクロアレイの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、未然に吐出不良を回避し得る液滴吐出技術の提供を目的とし、詳しくは、安定した品質のマイクロアレイを製造する技術を提供することを目的としている。
【解決手段】 液体を収容するための液体収容室102と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、液体収容室102から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路302と、流路302内を外部より観察するための観察領域104とを備え、流路302が観察領域104を横切るように形成されている液滴吐出ユニットにより上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液滴吐出ユニット、液滴吐出装置、メンテナンス方法及びマイクロアレイの製造方法に関し、詳しくは、吐出前に吐出不良の可能性を検出し得る液滴吐出ユニット、液滴吐出装置、メンテナンス方法及びマイクロアレイの製造方法に関する。
近年、DNAの塩基配列の解読、及び遺伝子情報の機能解析が課題となっており、遺伝子発現パターンのモニタリング、新規遺伝子のスクリーニングをするための技術として、DNAマイクロアレイが利用されている。同アレイは、プローブDNAを調製し、スライドガラスなどの基板上に高密度にスポッティングした後、蛍光標識したターゲットDNAのうちプローブDNAと相補的な塩基配列を有するターゲットDNAをハイブリダイズさせ、蛍光パターンを観察することにより、遺伝子発現量を評価するものである。
従来は、例えば、特開2000−287670(特許文献1)に開示されるように、このようなプローブDNAの固定化は、接触ピンにより行われていた。しかしながら、少数の接触ピンを用いた場合には、プローブ種を入れ替える際、洗浄操作を行わなければならず、また、ヘッドを、マイクロアレイ基板と試料溶液(プローブ溶液)を収容する容器との間で頻繁に移動させる必要があるなど、作業が煩雑であった。
このような状況下、近年、効率性、制御性等の観点から、液滴吐出法(いわゆるインクジェット方式を利用した吐出方法)によるマイクロアレイの形成法が注目されている。
特開2000−287670号公報
ところで、液滴吐出法では、液滴吐出ヘッド内に気泡の発生などの不具合が生じると吐出量が変動するなどの問題があった。
しかしながら、従来の液滴吐出ヘッドでは液滴吐出ヘッド内に不具合が発生しても吐出結果が得られるまでは、不具合の発生を検知することが困難であった。したがって、吐出液の無駄や、例えば、マイクロアレイといった被吐出体の不良が発生するといった不具合があった。特に、マイクロアレイの製造のように、吐出液として貴重な生体試料を用いる場合には、このような吐出液の無駄は製造コストの低減を妨げるだけではなく、入手し難い場合もあり問題となる。
そこで、本発明は、未然に吐出不良を回避し得る液滴吐出技術の提供を目的とし、詳しくは、安定した品質のマイクロアレイを製造する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、液体を収容するための液体収容室と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液体収容室から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路と、前記流路内を外部より観察するための観察領域と、を備え、前記流路が前記観察領域を横切るように形成されている液滴吐出ユニットを提供するものである。
かかる構成によれば、流路内を外部より観察し得る観察領域が設けられているので、流路内に生じた気泡の発生等の異常を検知することが可能となり、未然に吐出不良の発生を回避することが可能となる。したがって、安定した品質の被吐出物(例えば、マイクロアレイ)等を製造することが可能となる。
前記液滴吐出ユニットが、前記液体収容室が形成された第1の基板と、前記液滴吐出ヘッドが形成された第2の基板と、前記流路が形成された第3の基板とを備えて構成され、前記第3の基板が前記第1の基板と前記第2の基板とに挟持された構造を有し、前記観察領域が前記第1の基板側に設けられていることが好ましい。これによれば、第1の基板に設けられた観察領域を介して、第3の基板に形成された流路全体を観察することが可能となる。
前記観察領域は、例えば前記第1の基板に設けられた凹部又は貫通孔である。これによれば、第3の基板に形成された流路を観察することが可能となる。
また、前記観察領域は、透明材料で構成されていてもよい。これによれば、透明材料を介して第3の基板に形成された流路を観察することが可能となる。また、前記第1の基板に設けられた凹部又は貫通孔内に透明材料を配置してもよく、このようにすることにより、液滴吐出ユニットの強度を高めることが可能となる。
前記観察領域内にレンズが設置されていてもよい。これによれば、観察領域内を横切る流路を拡大観察することが可能となる。
本発明の第2の態様は、液体を収容するための液体収容室と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液体収容室から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路と、前記流路内を外部より観察するための観察領域とを備え、前記流路が前記観察領域を横切るように形成されている液滴吐出ユニットと、前記観察領域から前記流路内を観察する観察手段と、を含む液滴吐出装置である。
これによれば、例えばCCD等の観察手段により流路内を観察することで、リアルタイムで流路内の不具合(例:気泡発生、液不足等)を検知することが可能となる。したがって、吐出不良を未然に回避することが可能となる。
前記観察手段により前記流路内に異常が観察された場合に、前記流路内の異常を解消する回復手段をさらに含むことが好ましい。これにより、流路内に生じた気泡発生、液不足等の異常を解消することが可能となる。
前記回復手段としては、具体的には、前記流路内の異常が気泡の発生である場合には、前記液滴吐出ヘッドの前記液体を吐出するノズル孔を吸引する吸引手段又は前記液滴吐出ユニットに前記ノズル孔から液滴を排出する信号を送信する送信手段が挙げられる。特に、回復手段として吸引手段を利用する場合は、前記液滴吐出ヘッドの前記液体を吐出するノズル孔を気体を透過するが液体を透過し難いフィルタを介して吸引する吸引手段であることが好ましい。これにより、例えば生体試料等の貴重な試料を吐出する液体(吐出液)として用いている場合には、このような貴重な試料の浪費を回避し得る。
また、前記流路内の異常が前記流路内の液不足である場合には、前記回復手段が前記液体収容部に新たな液体を補充する手段が挙げられる。
前記液滴吐出装置としては、例えばマイクロアレイの製造装置が挙げられる。
本発明の第3の態様は、液体を収容するための液体収容室と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液体収容室から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路と、前記流路内を外部より観察するための観察領域とを備え、前記流路が前記観察領域を横切るように形成されていることを特徴とする液滴吐出ユニットの前記流路内を前記観察領域から観察する観察工程と、前記流路内に異常が観察された場合に、前記流路内の異常を解消する解消操作を実行する回復工程と、を含むメンテナンス方法である。
これによれば、流路内を観察領域を介して観察することにより、流路内の異常を検知することが可能となり、未然に流路内の異常を解消することが可能となる。したがって、吐出不良が生じる前に吐出不良を回避し得るので、例えば、吐出液として貴重な生体試料等を用いる場合において、貴重な液体の浪費を回避し得る。
前記回復工程としては、例えば、前記流路内に気泡の発生が観察された場合に、前記液滴吐出ヘッドの前記液体を吐出するノズル孔を吸引する工程が挙げられる。特に、前記吸引は、気体を透過するが液体を透過し難いフィルタを介して行われることが好ましい。これによれば、例えば生体試料等の貴重な試料を吐出する液体(吐出液)として用いている場合に、このような貴重な試料の浪費を回避し得るので有用である。
また、前記回復工程として、前記流路内に液体不足が観察された場合に、前記液体収容部に液体を補充する工程が挙げられる。これにより、液体不足による、吐出不良を未然に回避し得る。
本発明の第4の態様は、上記に記載のメンテナンス方法を利用して、固相担体上にスポットを形成するマイクロアレイの製造方法である。
これによれば、貴重な生体試料を使用するマイクロアレイの製造方法において、貴重な生体試料の浪費を回避し得るので、マイクロアレイの製造コストを低減せしめることが可能となる。
以下、本発明の実施形態に付いて説明する。図1は、本発明の液滴吐出ユニットの一態様を示す上面図であり、図2は、図1におけるa点〜j点に沿った断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態の液滴吐出ユニットは、液体を収容する液体収容室102を備えた第1の基板100と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドとしての第2の基板200と、液体収容室102と液滴吐出ヘッドを繋ぐ流路302が形成された第3の基板300とを含み構成されている。
第1の基板100には、中央部に流路302を観察するための観察領域(観察窓)104が形成されている。観察領域104は、凹部形状を有し、凹部の底面106はガラス等の透明材料で構成されている。また、観察領域104の周囲には、吐出液としての例えば多種類のDNAやタンパク質等の生体関連試料溶液を収容可能なように複数の液体収容室(リザーバ)102が設けられている。図3に第1の基板100の構成例を示す。図3(a)に示すように、第1の基板100は、ガラス等の一枚板を切削加工等によりくり抜き凹部を形成してもよい。また、図3(b)に示すように、観察領域104となる貫通孔を有する例えばガラス、シリコン、樹脂等からなる基板とガラス等の透明材料からなる基板を重ね合わせることにより形成してもよい。また、図3(c)に示すように、観察領域104を貫通孔として形成し、貫通孔に底となる部位にガラスなどの透明部材をはめ込んで形成してもよい。また、図3(d)に示すように、観察領域104としての貫通孔全体にガラスなどの透明部材をはめ込んでもよい。さらに、図3(E)に示すように、観察領域104内に、レンズ106が形成されていてもよい。ここで用いられるレンズとしては、観察領域104内に観察される流路を拡大し得るものであれば得に限定されず、例えば、凸レンズ、フレネルレンズ等を用いることが可能である。第1の基板100の大きさは特に限定するものではないが、例えば約8cm×4cm(縦×横)である。
第2の基板200は、液滴吐出ヘッドを構成している。第2の基板200は、具体的には、電極212が形成された電極基板210、液体を吐出するための圧力を付与する加圧室222を備えた加圧室基板220及びノズル孔232を有するノズル基板230を備え構成されている。加圧室基板220、電極基板210、及びノズル基板230は、例えば、シリコン基板、ガラス等から形成される。但し、観察領域から液滴吐出ヘッド内まで観察可能となるという観点からは、加圧室基板220及び電極基板210が、好ましくはノズル基板230を含む全ての基板がガラス等の透明材料から構成されていることが好ましい。なお、第2の基板200により構成される液滴吐出ヘッドは、本発明の実施の形態においては、第1の基板100の観察領域104の中央部に位置するよう配置されている。流路302を介して供給された液体は、加圧室222に導入され、振動板224の弾性変位による内部圧力の変動によってノズル孔232から液滴として吐出されることになる。液滴吐出ヘッドの大きさは、特に限定するものではないが、液滴吐出ヘッドの大きさ(縦×横)が約1.4cm×1.2cmである。
第3の基板(流路基板)300には、収容室102と液滴吐出ヘッドを繋ぐ流路(マイクロチャンネル)302が形成されている。流路302は、第1の基板100に設けられた観察領域104を横切るように形成される。第3の基板300は、特に限定するものではないが、微細加工性が良好であるという観点からは、例えばガラス、シリコンからなることが好ましい。また、観察領域104を通して液滴吐出ヘッド(第2の基板200)内に形成された流路、加圧室222等を観察し得るという観点からは、ガラスから構成されることが好ましい。
(マイクロアレイの製造装置)
本発明のマイクロアレイの製造装置500は、上記のような液滴吐出ユニット400及び液滴吐出ユニット400に設けられた観察領域104を観察する観察手段550を備えている。このような観察領域104を観察する観察手段550により、流路302内に発生した異常を吐出不良の発生前に検知し得るので、吐出不良を未然に防止することが可能となる。
図4は、液滴吐出装置としてのマイクロアレイの製造装置の一例を示す図である。
本実施形態のマイクロアレイの製造装置500は、固相担体としての例えばガラス製の基板502上にスポットを複数配置してなるマイクロアレイを製造するためのものであり、テーブル510、Y方向駆動軸520、液滴吐出ユニット、X方向駆動軸530、駆動部540、制御手段としての制御用コンピュータ600、観察領域104を観察するための観察手段としてのCCD(Charged-Coupled Device)カメラ550及び回復手段としての吸引ユニット560を含み構成されている。なお、位置の制御は、テーブル510、Y方向駆動軸520、X方向駆動軸530、駆動部540、制御用コンピュータ600によりなされる(位置制御手段)。
テーブル510は、マイクロアレイを構成する基板502を載置するためのものである。このテーブル510は、複数の基板502を載置可能となっており、例えば真空吸着によって各基板502を固定可能に構成されている。
Y方向駆動軸520は、テーブル510を図示のY方向に沿って自在に移動させるためのものである。このY方向駆動軸520は、駆動部540に含まれる駆動モータ(図示せず)と接続されており、当該駆動モータによる駆動力を得てテーブル510を移動させる。
液滴吐出ユニット400は、制御用コンピュータ600から供給される駆動信号に基づいて、生体分子溶液を基板502に向けて吐出するものであり、溶液を吐出するノズル面がテーブル510に向かうように、X方向駆動軸530に設置される。
X方向駆動軸530は、液滴吐出ユニット400を図示のX方向に沿って自在に移動させるためのものである。また、X方向駆動軸530は、液滴吐出ユニット400の回復措置を行う際に、回復手段560に液滴吐出ユニット400を移動させるためにも使用される。このX方向駆動軸530は、駆動部540に含まれる駆動モータ(図示せず)と接続されており、当該駆動モータによる駆動力を得て液滴吐出ユニット400を移動させる。
駆動部540は、Y方向駆動軸520、X方向駆動軸530をそれぞれ駆動するモータやその他の駆動機構を含んで構成される。これらのモータ等が制御用コンピュータ600から供給される駆動信号に基づいて動作することにより、基板502が載置されたテーブル510と液滴吐出ユニット400との相対位置が制御される。
制御用コンピュータ600は、駆動部540の筐体内に設置されており、液滴吐出ユニット400の動作(溶液の吐出タイミング、吐出回数等)を制御すると共に、駆動部540の動作を制御する。また、この制御用コンピュータ600は、観察手段としてのCCDカメラ550から出力される画像に対して所定の画像認識処理を行い、観察領域104において観察される流路302内の状態から、流路302内に発生した異常を検出する機能も担っている。さらに、制御用コンピュータ600は、このようにして得られた流路302内の異常の検出情報に基づいて、液滴吐出ユニット400の回復手段560の実行の制御を行う機能も有している。
観察手段としてのCCD(Charged-Coupled Device)カメラ550は、観察領域104を介して流路302内を撮影し、画像を得るためのものである。CCDカメラ550は、例えば、液滴吐出ユニット400上に設置され、液滴吐出ユニット400と共に移動する。CCDカメラ550から撮影された画像情報は、制御用コンピュータ600に出力される。なお、CCDカメラ550の位置は、これに限定されるものではなく、液滴吐出ユニット400と離間して設置されていてもよい。
回復手段としての吸引ユニット560は、制御用コンピュータ600により流路302内に気泡の発生や液不足等の異常を検出した場合に、ノズル内の試料溶液を吸引し、流路内の異常の解消動作(復帰動作)を行うものである。具体的には、例えば流路302内に気泡の発生が検知された場合の回復手段としては、吸引装置が挙げられる。吸引装置としては、液滴吐出ヘッドのノズル開口面に装着可能なキャップを備えた吸引ポンプ(減圧ポンプ)等を用いることができる。なお、液滴吐出ヘッドから排出される液体の量を低減し、液体の浪費を回避するために、気体を透過するが液体を透過し難いフィルタを介して吸引を行うことが好ましい。このようなフィルタとしては、例えば、Gore-Tex社製のテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成されるゴアテックス(登録商標)メンブレンを用いることが可能である。
次に、液滴吐出ユニット400の回復機構について図面を参照しながら一例を挙げて説明する。図5は、液滴吐出ユニットの回復機構の制御ブロックを例示するブロック図である。
液滴吐出ユニット400にある観察領域104を観察手段としてのCCDカメラ550により流路内の画像を取り込み、制御部(制御用コンピュータ)600に画像情報を送る。制御部600において、輝度計測部で各画素ごとの輝度レベルを計測し、予め輝度レベルの範囲を定めて記憶してある記憶部と比較する。例えば、気泡が生じている場合や液体が存在しない場合(異常な状態)と液体が存在している状態(正常な状態)とで輝度が異なる場合には、正常に液体が存在している状態の輝度レベル範囲を予め測定し、記憶部に記憶させておく。測定したデータが所定の輝度レベルの範囲外である場合には、ヘッド位置決め部620において、液滴吐出ユニット400を回復手段560による処理が可能な位置に移動するための駆動信号を駆動部540に送信する。これにより、液滴吐出ユニット400は、回復手段560による回復処理が行われる箇所に移動する。それと同時に制御部600は、回復手段560に対して回復処理を行うよう指示するための信号を送信する。この信号により、液滴吐出ユニット400の回復動作として、液滴吐出ユニット400の液滴吐出ヘッド部のノズル開口面を吸引装置により吸引する動作がなされ、流路302内の気泡が除去され、吐出不良の未然防止が図られる。
なお、上記においては、正常な状態の輝度レベルを予め記憶部に記憶させ、これと比較されることにより異常な状態の判別を行ったが、これに限定されず、例えば異常な状態の輝度レベルを予め設定し、記憶部に記憶させておき、これと比較することにより異常な状態の判別を行ってもよい。
本実施形態によれば、観察領域104を設けたことで、液体収容室102と液滴吐出ヘッドとを繋ぐ流路302内の異常を検知することが可能となり、未然に吐出不良を回避し得る。よって、安定した液滴の吐出が可能となる。本実施形態は、特に、マイクロアレイの製造のように生体試料等の貴重な試料を使用する場合に、貴重な試料の浪費を防止することが可能となり、製造コストを削減することが可能となるので有用である。
また、本実施形態によれば、流路ごとの異常も検出し得るので流路ごとに異常解消処理を行うことも可能となる。例えば、液滴吐出ユニット400の上部に液体収容室102を各々覆う開閉可能な蓋体を設け、吸引時に異常が検出された流路302に繋がる液体収容室102の上方の蓋のみを開き他の液体収容室102上の蓋体を閉じた状態で上述のような吸引装置で吸引する。すると、上方が開放された液体収容室102にのみ外気が流入することが可能となるので、選択的に異常が検出された流路302の異常のみを解消することが可能となる。
なお、上記例では、平面状に広がる流路302の上方に観察領域104を設けて観察する例について説明したが、これに限定されず、流路302が垂直方向に長く形成されている場合には、観察領域を流路302の側面(流路302の延在する方向と垂直な方向)に設けてもよい。
また、上記例では、液滴吐出ヘッドとして静電駆動方式によるものを挙げたが、これに限定するものではなく、圧電駆動(ピエゾ)方式、サーマルインクジェット方式によるものであってもよい。なお、静電駆動方式の液滴吐出ヘッドは、比較的に構造が簡単で、溶液の吐出量が安定しており、熱を用いないので溶液中の生体分子の変質を回避し、活性を維持することが可能となる。また、装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。
また、上記例では、流路302内の気泡発生による異常を吸引装置による解消する例について説明したが、これに限定されず、気泡発生部位を含む液体を排出することにより、異常の回復を図ってもよい。また、流路302内の異常が液不足によるものである場合には、例えば、自動的に試料溶液を分注する分注器等により液体を該当する液体収容室に注入することにより解消することが可能である。
また、上記例では、観察領域104が中央部に一箇所設けられた例について説明したが、これに限定されず、観察領域104は複数箇所に設けられていてもよい。
図6に、観察領域104が複数箇所に設けられた液滴吐出ユニット400の例を示す。図7は、図6におけるa点〜j点に沿った断面図である。例えば、このように所望の箇所に観察領域104を絞って設けることで、液滴吐出ユニット400の強度を高めることが可能となる。また、このように複数箇所に観察領域104が設けられている場合には、液滴吐出装置には、複数の観察領域104を個別に観察するための複数の観察手段550が備えられていてもよい。
図1は、本発明の液滴吐出ユニットの一態様を示す上面図である。 図2は、図1におけるa点〜j点に沿った断面図である。 図3は、第1の基板の構成例を示す図である。 図4は、液滴吐出装置としてのマイクロアレイの製造装置の一例を示す図である。 図5は、液滴吐出ユニットの回復機構の制御ブロックを例示するブロック図である。 図6は、観察領域が複数箇所に設けられた液滴吐出ユニットの例を示す図である。 図7は、図6におけるa点〜j点に沿った断面図である。
符号の説明
100・・・第1の基板、102・・・液体収容室、104・・・観察領域、106・・・底面、108・・・レンズ、200・・・第2の基板、210・・・電極基板、212・・・電極、220・・・加圧室基板、222・・・加圧室、224・・・振動板、230・・・ノズル基板、232・・・ノズル孔、300・・・第3の基板、302・・・流路、400・・・液滴吐出ユニット、500・・・マイクロアレイの製造装置、502・・・基板、510・・・テーブル、520・・・Y方向駆動軸、530・・・X方向駆動軸、540・・・駆動部、550・・・観察手段(CCDカメラ)、560・・・回復手段、560・・・吸引ユニット、600・・・制御部

Claims (16)

  1. 液体を収容するための液体収容室と、
    液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、
    前記液体収容室から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路と、
    前記流路内を外部より観察するための観察領域と、
    を備え、
    前記流路が前記観察領域を横切るように形成されていることを特徴とする液滴吐出ユニット。
  2. 前記液滴吐出ユニットが、前記液体収容室が形成された第1の基板と、前記液滴吐出ヘッドが形成された第2の基板と、前記流路が形成された第3の基板とを備えて構成され、前記第3の基板が前記第1の基板と前記第2の基板とに挟持された構造を有し、
    前記観察領域が前記第1の基板側に設けられている、請求項1に記載の液滴吐出ユニット。
  3. 前記観察領域が前記第1の基板に設けられた凹部又は貫通孔である、請求項2に記載の液滴吐出ユニット。
  4. 前記観察領域内が透明材料で構成される、請求項1乃至3のいずれかに記載の液滴吐出ユニット。
  5. 前記観察領域内にレンズが設置されている、請求項1乃至4のいずれかに記載の液滴吐出ユニット。
  6. 液体を収容するための液体収容室と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液体収容室から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路と、前記流路内を外部より観察するための観察領域とを備え、前記流路が前記観察領域を横切るように形成されている液滴吐出ユニットと、
    前記観察領域から前記流路内を観察する観察手段と、を含むことを特徴とする液滴吐出装置。
  7. 前記観察手段により前記流路内に異常が観察された場合に、前記流路内の異常を解消する回復手段をさらに含む、請求項6に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記流路内の異常が気泡の発生であり、前記回復手段が前記液滴吐出ヘッドの前記液体を吐出するノズル孔を吸引する吸引手段又は前記液滴吐出ユニットに前記ノズル孔から液滴を排出する信号を送信する送信手段である、請求項6に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記流路内の異常が気泡の発生であり、前記回復手段が前記液滴吐出ヘッドの前記液体を吐出するノズル孔を気体を透過するが液体を透過し難いフィルタを介して吸引する吸引手段である、請求項6に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記流路内の異常が前記流路内の液不足であり、前記回復手段が前記液体収容部に新たな液体を補充する手段である、請求項6に記載の液滴吐出装置。
  11. 前記液滴吐出装置がマイクロアレイの製造装置である、請求項6乃至10のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  12. 液体を収容するための液体収容室と、液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液体収容室から前記液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する流路と、前記流路内を外部より観察するための観察領域とを備え、前記流路が前記観察領域を横切るように形成されていることを特徴とする液滴吐出ユニットの前記流路内を前記観察領域から観察する観察工程と、
    前記流路内に異常が観察された場合に、前記流路内の異常を解消する解消操作を実行する回復工程と、
    を含むことを特徴とするメンテナンス方法。
  13. 前記回復工程が、前記流路内に気泡の発生が観察された場合に、前記液滴吐出ヘッドの前記液体を吐出するノズル孔を吸引する工程である、請求項12に記載のメンテナンス方法。
  14. 前記吸引が、気体を透過するが液体を透過し難いフィルタを介して行われる、請求項13に記載のメンテナンス方法。
  15. 前記回復工程が、前記流路内に液体不足が観察された場合に、前記液体収容部に液体を補充する工程である、請求項12に記載のメンテナンス方法。
  16. 請求項12乃至請求項15のいずれかに記載のメンテナンス方法を利用して、固相担体上にスポットを形成することを特徴とするマイクロアレイの製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011519028A (ja) * 2008-04-24 2011-06-30 バイオメリオ・ベー・ベー ピペット先端部内の流体を確認する方法および装置

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