JP2005207163A - 擁壁の構築方法並びに擁壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
簡単な構成で材料コストが極めて低廉であり、軽易作業で短工期で構築できる擁壁の構築方法並びに擁壁構造を提供する。また、鉄筋部材等の有効利用あるいは再利用を可能とさせる。
【解決手段】
地山Mの前方に立設させた軸圧棒材18に所要の高さの金属筒管20を挿入して縦方向に支持させ、該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材と金属筒管のみによる分解組立自在な仮設支柱14を形成する。仮設支柱の内側に壁体16を設置し、該壁体のさらに内側に硬化性流体を投入して硬化させ1段の擁壁構築を完了する。その後、さらに軸圧棒材の上部に他の軸圧棒材と金属筒管とにより上位の仮設支柱を連結延長し、壁体設置並びに内側への硬化性流体の投入硬化を順次行ないつつ最上段までの擁壁を構築する。
【選択図】図6











































Description

本発明は、土圧に抵抗して土の崩壊を防止する擁壁の構築方法並びに擁壁構造に関する。
地盤を安定させて計画地形を保持整備するために、地盤の端部の例えば道路に面した部分などの土の崩落を防止するために擁壁が構築される。擁壁には例えば無筋コンクリート・石材などを用いた重力式擁壁、鉄筋コンクリートを用いた半重力式擁壁あるいは鉄筋コンクリート擁壁などがある。一般に擁壁の高さが高い場合や、支持力の小さい地盤の場合には、鉄筋コンクリート擁壁のほうが重力式擁壁より経済的である。これに対し、簡易、低コストの施工を企図してプレキャストしたコンクリート製のパネルを用いて前壁とする擁壁施工方法(文献1)や、間伐材などの廃棄物資源を有効利用するために、前壁に、加工した横長の間伐材を組み付けてパネル化したものを用いた(文献2)ものが提案されている。
特開2000−314143号公報 特開2003−89103号公報
上記特許文献1の擁壁施工方法では、アンカー部材5にて底盤に固定された基礎ブロック1に、PC鋼棒等の固定用定着部材3を取り付け、その固定用定着部材3を単体パネル2の貫通孔に貫通させて緊張締結して固定し、法面と単体パネル2との間にエアーモルタル等の軽量盛土材を打設して法面と擁壁とを一体化するものである。しかしながら、この文献1の方法では、単体パネルの貫通孔に挿入した固定用定着部材3の軸方向に緊張力を加えて単体パネルを基礎ブロック上に固定するから、単体パネル自体をその軸方向の圧力に耐える強度を保持させるためにその部材厚を重厚にした例えばコンクリート製のパネルとし、そのパネルに予め形成した貫通孔に固定用定着部材3を挿入して構築するものであった。したがって、例えば横×縦×厚さ、2000mm×1000mm×400mm程度のサイズで重量1トン程度のプレキャストコンクリートパネルを用いることとなり、結局クレーンやバックホウ等の重機が必要で設備も大掛かりにならざるをえないとともに、パネル自体が高価で施工コストが高くつくものであった。また、単体パネルの上下連結用の固定用定着部材3はパネルに軸力を加えて緊張させ固定させて内側に軽量盛土材を打設し硬化後は土留め等の機能に寄与する部分が少ないにもかかわらず、残存型枠の一部として擁壁に一体化されるから、部材、部品の無駄が発生し有効な利用が図れないという問題があった。これに対し、文献2は、前壁に、加工した横長の間伐材を組み付けてパネル化したものを用いるもののこれらのパネルを縦に貫通する管材を予め埋め込み状に挿通設置する工程が必要でパネル自体のコストがかかる上に、パネル同士を上下連結させるための緊結材にパネルの管材の孔を位置合わせして通す煩雑な手作業にやはり重機との協同作業が必要となり、結局、工期の短縮やコストの大幅な削減は達成できないものであった。また、この文献2の木製パネルにおいても、パネル同士の上下連結のための緊結材は無駄になるという課題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その1つの目的は、簡単な構成で材料コストが極めて低廉であり、軽易作業でかつ工期の短縮を達成しうる擁壁の構築方法並びに擁壁構造を提供することである。また、本発明の他の目的は、軸力を加えて硬化性流体の硬化まで壁体を支持させる仮設支柱を擁壁の完成後に撤去して、それらを再利用させ連結部材の有効利用、あるいはトータルの施工コスト削減に寄与しうる擁壁の構築方法並びに擁壁構造を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、コンクリート基礎部12に下端側を連結し地山Mの前方に立設させた軸圧棒材18に所要の高さの金属筒管20を挿入して縦方向に支持させ、該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材と金属筒管のみによる分解組立自在な仮設支柱14を形成し、地山側となる仮設支柱の内側に壁体16を設置し、該壁体のさらに内側に硬化性流体を投入して硬化させ、その後、さらに軸圧棒材の上部に他の軸圧棒材と金属筒管とにより上位の仮設支柱を連結延長し、壁体設置並びに内側への硬化性流体の投入硬化を順次行ないつつ構築することを特徴とする擁壁の構築方法から構成される。金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加え、その際金属筒管を下方に押し下げて架設支柱を自立させるから、大きな軸方向圧力に耐えうるように金属筒管の壁厚を厚くしたり、高さ方向の長さを短くして調整することにより盛土空隙側からの大きな流体圧力に絶え得る擁壁を構築できる。金属筒管は角筒形状に限らず円筒管、その他、任意の外周形状の筒管でもよい。また、素材も鋼管に限らずステンレス管、その他所要の強度を維持しうる範囲において任意の素材の管部材を選択できる。軸圧棒材は、鉄筋その他引張力に強い他の金属棒材であってもよい。盛土空隙側からの流体圧力を受ける壁体は、硬化性流体が硬化するまでの間その圧力に抵抗しうる強度を有する面状遮蔽体であれば、任意素材を用いてよい。薄板状コンクリート板、木製板材、間伐材等の柱材を組みつけてパネル化したもの、繊維強化セメント板、石材、その他任意の材料を用いてよい。その際、架設支柱により圧力に対する抵抗支持力は確保されているからその設置が容易である。硬化性流体は、エアーモルタル、エアーミルクその他の軽量盛土材でもよいし、通常のコンクリートでもよい。質量が伴う場合には、上記のように架設支柱の圧力に対する抵抗強度を高く設定させるとよい。
また、本発明は、地山Mの前方においてコンクリート基礎部12に下端側を連結して立設させた軸圧棒材18に所要の高さの金属筒管20を挿入して縦方向に支持させ、該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材18と金属筒管20のみにより形成した組立分解自在な仮設支柱14と、地山側となる仮設支柱の内側に立てて設置される壁体16と、を含むことを特徴とする擁壁構造10から構成される。金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加え、その際金属筒管を下方に押し下げて架設支柱を自立させるから、大きな軸方向圧力に耐えうるように金属筒管の壁厚を厚くしたり、高さ方向の長さを短くして調整することにより盛土空隙側からの大きな流体圧力に絶え得る擁壁を構築できる。金属筒管は角筒形状に限らず円筒管、その他、任意の外周形状の筒管でもよい。また、素材も鋼管に限らずステンレス管、その他所要の強度を維持しうる範囲において任意の素材の管部材を選択できる。軸圧棒材は、鉄筋その他引張力に強い他の金属棒材であってもよい。壁体は、硬化性流体が硬化するまでの間その圧力に抵抗しうる強度を有する面状遮蔽体であれば、任意素材を用いてよい。薄板状コンクリート板、繊維強化セメント板、石材、木製板材、間伐材等の柱材を組みつけてパネル化したもの、その他任意の材料を用いてよい。硬化性流体は、エアーモルタル、エアーミルクその他の軽量盛土材でもよいし、通常のコンクリートでもよい。質量が伴う場合には、上記のように架設支柱の圧力に対する抵抗強度を高く設定させるとよい。
その際、当該仮設支柱14と、地山側に設置するアンカー21に連係する索条23と、を分離連結自在に接続してもよい。索条と仮設支柱との連結部分を分離連結自在に接続させることにより、架設支柱を分解する際に無理なく分解でき、再利用に供させる際に殆ど損傷なくまた、分解作業自体も円滑に行える。分離連結のための具体的構成は任意に設定できる。例えば架設支柱に索条の一端部と着脱自在に連結可能な掛かり部を設けたり、掛かり部を有する支柱の補助構成部材を架設支柱の組み付け時に固定し、これの掛かり部に対して索条の一端側を連結離脱可能に接続するようにしたり、その他任意の構成としてもよい。
本発明の擁壁の構築方法は、コンクリート基礎部に下端側を連結し地山の前方に立設させた軸圧棒材に所要の高さの金属筒管を挿入して縦方向に支持させ、該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材と金属筒管のみによる分解組立自在な仮設支柱を形成し、地山側となる仮設支柱の内側に壁体を設置し、該壁体のさらに内側に硬化性流体を投入して硬化させ、その後、さらに軸圧棒材の上部に他の軸圧棒材と金属筒管とにより上位の仮設支柱を連結延長し、壁体設置並びに内側への硬化性流体の投入硬化を順次行ないつつ構築する構成であるから、架設支柱の軸圧を大きくでき、かつ強固な軸圧で自立できる結果、硬化性流体を面圧として直接に受ける壁体の構成を木製パネル、薄コンクリート板、スレート板等の任意の安価な材料で構成でき、材料コストが低廉であるとともに、架設支柱の組立と壁体の設置をもっぱら手動作業の部分と、重機が必要な部分に作業分担を行なえ軽易な作業で短期日の工期で施工を完了しうる。また、最上段までを組み付けて硬化性流体が硬化完了すれば架設支柱を簡易に分解し他現場での用途に用いることができる。
また、本発明の擁壁構造によれば、地山の前方においてコンクリート基礎部に下端側を連結して立設させた軸圧棒材に所要の高さの金属筒管を挿入して縦方向に支持させ、該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材と金属筒管のみにより形成した組立分解自在な仮設支柱と、地山側となる仮設支柱の内側に立てて設置される壁体と、を含む構成であるから、架設支柱の軸圧を大きくできかつ強固な軸圧で自立できる結果、硬化性流体を面圧として直接に受ける壁体の構成を木製パネル、薄コンクリート板、スレート板等の任意の安価な材料で構成でき、材料コストが低廉であるとともに、架設支柱の組立と壁体の設置をもっぱら手動作業の部分と、重機が必要な部分に作業分担を行なえ軽易な作業で短期日の工期で施工を完了しうる。また、最上段までを組み付けて硬化性流体が硬化完了すれば架設支柱を簡易に分解し他現場での用途に用いることができる。
また、当該仮設支柱と、地山側に設置するアンカーに連係する索条と、を分離連結自在に接続した構成とすることにより、アンカーを地山側に設置して擁壁を構築する場合に、施工終了後、架設支柱を撤去する場合にアンカーとの連結部分を簡単に離脱させることができ、仮設支柱の再利用性を確保し得る。
以下、添付図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1ないし図10は、本発明の一つの実施の形態を示しており、図1は、本発明の実施の形態に係る施工後の擁壁構造の一部破断側面説明図である。図において、本実施形態の擁壁構造10は、地山Mの前方においてコンクリート基礎部12に支持されて立設される仮設支柱14と、地山側となる仮設支柱14の内側に立てて設置される壁体16と、を含む。なお、本実施形態では地山の前方側に盛土空間を置いて離隔して擁壁を築造する例を示すが、本発明の擁壁構造は、橋台、岸壁や宅地周辺の土留めなどの構造物、その他任意の土圧抵抗擁壁に適用してもよい。
実施形態の擁壁構造10は、壁体16の地山との空隙部分に硬化性流体が投入されその硬化後に次段の擁壁部分並びにその内側に充填される硬化性流体により順次上層側に構築させるようになっている。
仮設支柱14は、軸圧棒材18と金属筒管20のみを主構成要素として形成される。図3において、最下端側に設置される仮設支柱14aを示しており、この実施形態において、コンクリート基礎部12に下端部を埋め込み状に固着させ定着部22とし、上端側を基礎面から上方に少し突出させた鋼軸24により基礎連結部26が形成されている。この基礎連結部26の鋼軸24に例えば金属鉄板等の受座28を挿入し、連結用カプラ30を介して軸圧棒材18が縦方向に立設されている。軸圧棒材18は両端に雄螺子が刻設されている。本実施形態において、例えば軸圧棒材18はコンクリート基礎部上面から例えば1m程度突出して連結固定されている。この軸圧棒材18に角筒状の金属筒管20の中空内部を挿通させて立てる。金属筒管20は、軸圧棒材18よりも短い長さに設定されており、軸圧棒材18に挿入して立てた状態で軸圧棒材の上端側が金属筒管20の上端部から少し突出する程度の長さに設定されている。そして、この金属筒管20の上端突出部に受座28が挿入され、さらに連結用カプラ30が軸圧棒材の上端側にトルクレンチ等を介してねじ込まれる。これにより、金属筒管の上端側で金属筒管20を台座として軸圧棒材18に引張力を加えて軸圧棒材18と金属筒管20のみにより仮設支柱14aが立設される。仮設支柱14aは軸圧棒材を上方に引張させることにより受座28を介して金属筒管20を下方に押し下げる力で大きな強度で自立する。この際、本実施形態では後述するように当該仮設支柱14aと地山M側に設置するアンカー21に連係する鋼線23とを分離連結自在に接続する。
上記のように、仮設支柱14の組み付けは軸圧棒材18のねじ込みと、鋼管等の金属筒管の挿入と、連結用カプラ30のねじ込み操作だけで完了することができ、かつその状態で強い軸圧により架設支柱14は他の補強部材の補強を受けることなく単独で自立し、かつ、十分な盛土材の土留め機能を果たすことができるから、いったん内側に壁体を立ててさらにエアーモルタル等を充填し硬化した後にはこれを撤去しても良く、また、簡単に分解できる。
実施形態において、例えば図5に示すように正面から見て左右に2個の仮設支柱14aが立設されている。そして、地山側となる仮設支柱14aの内側に壁体16が設置される。壁体16は、盛土空隙Cに投入される硬化性流体の流出あるいは崩壊に抗してその圧力を直接的に面状に受ける構造物であり、例えば面状に成型した薄いコンクリート板等を立てて用いてもよいが、本実施形態では間伐材等の木材を横長に配置して上下に積層して厚板構造体として組み付けたものが用いられる。図2に示すように、これらの厚板構造体は各間伐材の両端寄り位置に貫通孔32をそれぞれ形成させておき、上下に積層して組み付ける際にこの貫通孔32を通して両端に螺子溝を刻設した鉄筋等の金属棒を挿通させ、図示しない止座金や長ナット等を介して上下の厚板構造体どうしを連結させるようにしている。
最下段の擁壁10aが構築されると地山と該擁壁との盛土空隙部分Cに硬化性流体が充填される。硬化性流体は、エアーモルタル、発泡性コンクリート、その他の軽量コンクリート材、あるいはコンクリート等を含む。これらの硬化性流体の硬化後、次の上段の仮設支柱、壁体、を構築し硬化性流体を投入してその硬化後、さらに上段側の擁壁と盛土部分を構築する。一般に例えば1メートル程度の高さでは約半日程度ですでに硬化完了しており、したがって、本実施形態では1段づつ連日作業で大幅に短縮させることができる。
前述したように、仮設支柱14とアンカー21の連係用索条とを分離連結自在に接続するアンカー連結機構34が設けられている。図2において、本実施形態のアンカー連結機構34は、軸圧棒材18に金属筒管20を挿入させこの金属筒管20の上端から突出した軸圧棒材18に受座28を装着する前に装備される。本実施形態において、図9、10に示すようにアンカー連結機構34は、通孔36に軸圧棒材18を通して該軸圧棒材18に連結される第1連結片38と該第1連結片38との連結状態で軸圧棒材18にフック係合するフック部40を有し他端側をアンカー21に連結した金属線条23に連結する第2連結片42と、を含む。第1、第2連結片38、42は相互に重ね合わせた状態で貫通する締結用孔44をそれぞれ有しており、図2のようにボルト等の締着部材46を介して着脱自在に連結される。なお、本実施形態では、第2連結片42側に厚板構造体を縦に貫通する貫通孔33が形成されている。これによって、架設支柱の撤去時は第1連結片38側を軸圧棒材18の軸周りにa方向に回動することにより、アンカー21と架設支柱との連結を簡単に解除することができる。
次に、本発明の擁壁の構築方法とともに、本実施形態の作用について主に図4ないし図8により説明すると、図4において、鋼軸24の定着部22を立てて設置し、計画基礎部分に基礎コンクリートを打設してコンクリート基礎部12を形成する。鋼軸24の突出部に金属座金等の受座28を配置し、さらに該鋼軸24の突出部の螺子部に雌螺子部を有する連結用カプラ30をねじ込み、さらに該連結用カプラ30の上部雌螺子部に軸圧棒材18の下端部をねじ込んで連結して立設させる。この軸圧棒材18に金属筒管20をその中空孔に挿通させさらに第1連結片38、受座28、連結用カプラ30の順に配置させ、該連結用カプラ30を軸圧棒材に上方引張力を加えるようにねじ込み回動させる。これにより、金属筒管20が下方に押されて架設支柱全体が自立する。このとき、例えば10トン程度の軸圧に対しても耐え得る高強度鋼管が用いられる。これによって、地山側からの硬化性流体圧に対しても十分な強度で耐えうる。仮設支柱14の構築後、その内側(盛土空間C側)に横長の間伐材を積み重ね、連結鉄筋を貫通孔32に挿入して長ナット等をねじ込ませ、壁体16を遮蔽状に立てて設置させる。この状態で、盛土空隙C内に硬化性流体を投入し硬化を待つ。昼間作業後の半日間で十分に硬化して1段目K1を施工し、翌日、最下段の軸圧棒材の上部に締結された連結用カプラ30の上部に他の軸圧棒材18を締結させ、以下、金属筒管20、第1、第2連結片38,42、受座28、連結用カプラ30を装着して架設支柱を設置し、壁体16、硬化性流体の充填・硬化を経て2段目K2を施工し、さらに上位段K3,K4...の擁壁部分を形成させる。最終上位段までの施工が完了し、硬化性流体が硬化安定した状態では、もはや架設支柱による壁体の支持は実質的に不要となり、これらを撤去する。撤去に際しては、上記と逆に、最上段の連結用カプラ30、受座28、第d1連結片38、金属筒管20、軸圧棒材18、次下段の連結用カプラ30、受座28...の順に簡単に分解される。これらはトルクレンチ等の手動工具を用いて軽易に解体でき、かつ、短時間で行なえる。そして、解体後のこれらの連結用カプラ30、受座28、第d1連結片38、金属筒管20、軸圧棒材18はすべて他の作業現場において再利用が可能であり、擁壁構築用の部材の無駄がなくなり、全体の施工に要する材料コストを削減できる。そして、架設支柱の撤去後は図8に示すように、地山側に連接する硬化盛土部Rと壁体16が一体化し、安定した擁壁地盤を形成させる。
なお、図11ないし図13は、アンカー連結機構の他の例を示しており、例えばこの実施形態では、仮設支柱側との連結は、挟持機構により金属筒管20の外周に脱着自在に取付できるようにしたものである。この例では、金属筒管20の外周に外嵌しうる第1、第2挟持片50,52をヒンジ54により接続し、外嵌した状態で連通する孔にボルト等を通して連結固定させるものである。この例では、架設支柱を立てた後でアンカー部材等と連結できるので、擁壁の組み付け効率がさらに向上する。
以上説明した本発明の擁壁の構築方法並びに擁壁構造は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本発明の擁壁の構築方法並びに擁壁構造は、通常の地山の前方側に築造する擁壁の例に限らず、橋台、岸壁や宅地周辺の土留めなどの構造物、その他任意の土圧抵抗擁壁に適用しうる。
本発明の一実施形態に擁壁構造の一部破断側面説明図である。 図1の丸で囲んだ部分の拡大断面説明図である。 図1の最下段部分の架設支柱の拡大縦断面説明図である。 図1の擁壁構造の構築工程の斜視説明図である。 図1の擁壁構造の構築工程の斜視説明図である。 図1の擁壁構造の構築工程の斜視説明図である。 図1の擁壁構造の構築工程の斜視説明図である。 図1の擁壁構造の架設支柱撤去状態の斜視説明図である。 図1の擁壁構造のアンカー連結機構部分の一部省略拡大平面説明図である。 図1の擁壁構造のアンカー連結機構の分解説明図である。 図1の擁壁構造のアンカー連結機構の他の実施形態の拡大平面作用説明図である。 図1の擁壁構造のアンカー連結機構の他の実施形態の一部拡大側面図である。 図1の擁壁構造のアンカー連結機構の他の実施形態の拡大横断面図である。
符号の説明
10 擁壁構造
12 コンクリート基礎部
14 架設支柱
16 壁体
18 軸圧棒材
20 金属筒管
21 アンカー
30 連結用カプラ
34 アンカー連結機構
C 盛土空隙
M 地山

Claims (3)

  1. コンクリート基礎部に下端側を連結し地山の前方に立設させた軸圧棒材に所要の高さの金属筒管を挿入して縦方向に支持させ、
    該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材と金属筒管のみによる分解組立自在な仮設支柱を形成し、
    地山側となる仮設支柱の内側に壁体を設置し、
    該壁体のさらに内側に硬化性流体を投入して硬化させ、
    その後、さらに軸圧棒材の上部に他の軸圧棒材と金属筒管とにより上位の仮設支柱を連結延長し、壁体設置並びに内側への硬化性流体の投入硬化を順次行ないつつ構築することを特徴とする擁壁の構築方法。
  2. 地山の前方においてコンクリート基礎部に下端側を連結して立設させた軸圧棒材に所要の高さの金属筒管を挿入して縦方向に支持させ、該金属筒管の上端側で金属筒管を台座として軸圧棒材に引張力を加えて軸圧棒材と金属筒管のみにより形成した組立分解自在な仮設支柱と、
    地山側となる仮設支柱の内側に立てて設置される壁体と、を含むことを特徴とする擁壁構造。
  3. 当該仮設支柱と、地山側に設置するアンカーに連係する索条と、を分離連結自在に接続したことを特徴とする請求項2記載の擁壁構造。
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