JP2005206462A - 不安障害の緩和用又は消失用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の抗不安薬に認められる記憶障害や、その他の副作用を有さない、不安障害の緩和用又は消失用組成物を提供すること。
【解決手段】γ−グルタミル−エチルアミドを含有することを特徴とする不安障害の緩和用又は消失用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、γ−グルタミル−エチルアミドを含有することを特徴とする不安障害の緩和用又は消失用組成物に関する。
現代のわれわれをとりまく急速な環境の変化は、その適応に困難を伴うことが多い。多くの人々はうまく適応性を駆使して困難を解消しているが、一部の人々はノイローゼや心身症となる。そのような心身障害の中で不安障害は全体として障害有病率が10〜25%にもなり、大変ありふれた疾患である。近年精神科領域は言うに及ばず他科領域においてもそれらの患者は増加している。その治療については、精神療法による心理面からの治療とともに、薬物療法による治療も現在非常に重要となっている。
このような心身障害を軽減する薬効のあるものは、中枢神経に選択的に作用して精神活動に影響を与える。また、その作用の強弱や適応症状から抗精神病薬、抗不安薬、抗うつ剤の3つに分けられ、それらの総称として向精神薬と呼んでいる。その中の抗不安薬は不安精神症やヒステリー、心因性反応や強迫神経症等の不安症状の改善に用いられる薬剤で、作用が比較的温和なことからマイナートランキライザーともいわれる。神経症、うつ病や各種疾患における不安、緊張等の疾病を改善、治療するための抗不安薬としてジアゼパムなどのベンゾジアゼピン誘導体ないしベンゾジアゼピン受容体の作動性薬物が用いられている。しかしながら、このベンゾジアゼピン系作動薬はさらに、鎮痛作用、筋弛緩作用、抗痙攣作用、アルコール増強作用、麻酔増強作用の種々の作用を持っており、それが眠気、ふらつき、注意力散漫、アルコール併用による障害等の副作用として現れ、さらに長期使用の場合には薬物中断時の身体依存に基づく退薬症候群の発生や、それを抑えるための乱用の問題も生じてきた。また、ベンゾジアゼピン系作動薬は健忘といった記憶障害を起こすことが知られている(例えば、非特許文献1を参照。)。
そこで従来の抗不安薬が持ついろいろな欠点を解消するために、最近では選択的に不安に作用する薬物の開発が試みられているが、副作用の発生や記憶障害を伴わない、有効な薬物は未だに開発されていない。
村崎光邦著、「睡眠学ハンドブック」、株式会社朝倉書店、1994年、p.379−389
本発明の課題は、従来の抗不安薬に認められる種々の問題を解決した不安障害の緩和用又は消失用組成物を提供することにある。より詳しくは、記憶障害や、その他の副作用を有さない不安障害の緩和用又は消失用組成物を提供することにある。
本発明者らは、抗不安に効果のある物質について検討した結果、緑茶に多く含まれているアミノ酸の一種、γ−グルタミル−エチルアミドが上記課題の解決に有効であることを初めて見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
〔1〕 γ−グルタミル−エチルアミドを含有することを特徴とする、不安障害の緩和用又は消失用組成物、
〔2〕 不安障害がパニック障害である前記〔1〕記載の組成物、
〔3〕 パニック障害における「動悸、心悸亢進、又は心拍数の増加」、「発汗」、「息切れ感または息苦しさ」、「窒息感」、「胸痛または胸部不快感」及び「嘔気または腹部の不快感」からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状を緩和又は消失させるものである前記〔2〕記載の組成物、
〔4〕 投与による記憶障害を発生させない前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の組成物、
〔5〕 γ−グルタミル−エチルアミドを、単回投与により投与対象の個体に対し体重1kgあたり3〜100mg投与可能な剤形である前記〔1〕〜〔4〕いずれか記載の組成物、
〔6〕 食品又は医薬品である前記〔1〕〜〔5〕いずれか記載の組成物、
並びに
〔7〕 γ−グルタミル−エチルアミドの配合工程を有する前記〔6〕に記載の組成物の製造方法、
に関する。
本発明の組成物によれば、記憶障害や、その他の副作用の発生を伴うことなく、不安障害における少なくとも1つの症状を緩和又は消失させることができる。該組成物は、特に不安障害の1つであるパニック障害における「動悸、心悸亢進、又は心拍数の増加」、「発汗」、「息切れ感または息苦しさ」、「窒息感」、「胸痛または胸部不快感」及び「嘔気または腹部の不快感」からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状を安全かつ効果的に緩和又は消失させることができる。
本発明の不安障害の緩和用又は消失用組成物は、γ−グルタミル−エチルアミドを有効成分として含有することを1つの大きな特徴とする。本発明の有効成分による不安障害の緩和又は消失作用は、従来の抗不安薬による作用と同様であって、中枢神経に選択的に作用して神経活動に影響を与える作用であると推定されるが、記憶障害や、その他の副作用の発生を伴わない点で異なる作用であると言える。
本明細書における「不安障害」とは、具体的には、アメリカ精神医学会(APA)がまとめた精神疾患分類と診断の手引き〔DSM−IV(1994年)〕によるパニック障害、全般性不安障害、社会恐怖、単一恐怖、脅迫性障害、心的外傷後ストレス(PTSD)及び非定型性不安障害のことをいう。また、本明細書における「不安障害」にはDSM−IV(1994年)の定義に沿うものの他、それと同視し得るような、心身的不安から生ずる障害をも含む。
パニック障害とは人口の約3%の割合でみられる疾病で、その主な症状はパニック発作である。パニック発作の中心症状は激しい不安で、呼吸困難やふるえなど身体の異常を感じて二次的に引き起こされる不安はもちろんのこと、体の底から起こってくるような理由のない不安が特徴としてある。パニック発作を一度経験した患者は、また発作が襲ってくるのではないかという予期不安と呼ばれる強い不安をもち続ける。
前記DSM−IVとは、より詳しくは、アメリカ精神医学会の「精神障害の診断・統計マニュアル」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の第4版であり、DSM−IV(1952年)、DSM−IV(1968年)、DSM−IV(1980年)、DSM−IV−R(1987年)の刊行に引き続き、1994年に発表された。DSM−IV(1994年)(以下、単にDSM−IVという)に至り、精神障害毎に操作的診断基準が設定され、また多軸評定システムが採用され、アメリカ国内のみならず世界的に非常に広く用いられるようになり、基本的特徴と人格障害の診断基準となった。精神医学、心身医学の領域では、WHOによるICD−10(The International Classification of Disease, 10th edition)と共に、日常臨床の中で、また、研究目的のためにも非常に広く用いられている。DSM−IVによれば、パニック発作とは、以下の(1)〜(13)に示されるような心身の多彩な症状のうちの4つ以上が、所定の時間内に激しい恐怖感や不安感とともに出現し、症状の発生から10分間以内にピークに達する場合をいう。
(1) 動悸、心悸亢進、または心拍数の増加。
(2) 発汗。
(3) 身震いまたは震え。
(4) 息切れ感または息苦しさ。
(5) 窒息感。
(6) 胸痛または胸部不快感。
(7) 嘔気または腹部の不快感。
(8) めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ。
(9) 現実感消失(現実でない感じ)、または離人症状(自分自身から離れている)。
(10) コントロールを失うことに対する、または気が狂うことに対する恐怖。
(11) 死ぬことに対する恐怖。
(12) 異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)。
(13) 冷感または熱感。
全般性不安障害の特徴としては、神経過敏状態が半年以上続き、それによる症状も一進一退を繰り返しながら長期間続くことが挙げられる。
社会恐怖の特徴は、人前で恥をかいたり決まりが悪い思いをすることをひどく恐れ、人が集まる場所にいることを努めて避けようとすることが挙げられる。
単一恐怖とは特定恐怖ともいわれ、その特徴としてある特定の物や状況を意味もなく恐れ、それらに出会うことを極力避けるということが挙げられる。恐怖の対象となるものとして、ヘビやクモなど嫌いな動物や恐ろしいと感じた場所(高い所や閉所、暗所など)、または尖った刃物や血液などいくつかが挙げられる。単一恐怖は、何かのときにこれらの恐怖の対象の一つで激しい恐怖を体験しそれをきっかけに始まる。
脅迫性障害とは、自分の意志に反して、現実とは無関係で無意味な考えが繰り返し頭に浮かび、その考えを払いのけようとしても自分で払いのけられない強迫観念に悩む症状である。
心的外傷後ストレス(PTSD)とは、本人もしくは近親者の生命身体保全に対する重大な脅威となる心的外傷的な出来事に巻き込まれたことにより生じる障害である。外傷体験が反復的かつ侵入的に想起される。また、あたかも過去の外傷的な出来事が目の前で起こっているかのような苦痛に満ちた情動を伴う錯覚(解離性フラッシュバック)、孤立感、睡眠障害、外傷体験に類似した状況に暴露されると、著しく過度な驚愕反応などの症状を呈する特徴を有する。
非定型性不安障害とは、顕著な不安または恐怖症回避を伴う症状で、特定の不安障害、不安を伴う適応障症、不安と抑うつ気分の混合を伴う適応症害の基準を満たさないものである。
本発明の組成物によれば、記憶障害や、その他の副作用の発生を伴うことなく、不安障害における少なくとも1つの症状、中でもパニック障害における「動悸、心悸亢進、又は心拍数の増加」、「発汗」、「息切れ感または息苦しさ」、「窒息感」、「胸痛または胸部不快感」及び「嘔気または腹部の不快感」からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状に対し優れた緩和又は消失作用が発揮される。本発明の組成物のかかる作用は後述の試験例により評価することができる。
ところで、特許第2904655号明細書にテアニンを用いた抗ストレス剤が開示されている。該特許明細書には、ラットにアドレナリンのβ−受容体アゴニストであるイソプロテレノールを投与した時に起こる心拍数上昇に対して、テアニンが心拍数上昇を抑制する作用があることが開示されている。しかしながら、かかる作用は、心身的不安を緩和又は消失させるものではなく、本発明における不安障害の緩和又は消失作用とは直接関係するものではない。
本発明における副作用とは、ベンゾジアゼピン受容体作動薬にみられるような、眠気、ふらつき、失調、めまい、脱力感、もうろう感、食欲不振、嘔吐その他の胃腸症状、頭痛、低血圧、黄疸、かゆみ、血液障害、振戦(ふるえ)、手足しびれ、発汗・熱感・のぼせ感、乏尿・尿蛋白出現や浮腫・生理異常などの症状、また、循環器障害として低血圧、血栓性静脈炎、動脈内投与時の血栓と壊死などの心血管系の障害、呼吸抑制などの呼吸器系の障害、内分泌・代謝系の異常、血小板減少症、顆粒球減少症などの血液系の異常、肝汁うっ滞性肝障害、口渇、便秘、悪心などの肝・消化器系の障害、発疹、蕁麻疹などの皮膚系の障害、排尿障害などの泌尿器系の障害、精神運動機能の障害、健忘作用、興奮・錯乱などの奇異反応、遅発性ジスキジア、脳室の拡大などの中枢神経系異常、新生児への作用、授乳への作用などの催奇性、高用量依存、臨床用量依存、退薬症候などの依存性などが挙げられるが、特に健忘作用が挙げられる。
本発明における、記憶障害とは健忘ともいわれ、ベンゾジアゼピン受容体作動薬を服用後の記憶が障害されるという前向性健忘をいう。前向性健忘は脳器質障害による健忘と同じ症状を示し、具体的なものより抽象的なもの、意味あるものより無意味なもの、概念化しうるものよりしえないものなどの方が障害されやすく、また、短期記憶や長期記憶共に障害されやすく新しいことが覚えられないという特徴がある。一方、過去を思い出せなくなってしまう健忘は逆行性健忘という。わが国で認められているベンゾジアゼピン受容体に作用して効果を発揮するベンゾジアゼピン誘導体26品目、チュノジアゼピン誘導体3品目、シクロピロロン誘導体1品目は、広く使用されているが、その作用機序からこれらのベンゾジアゼピン受容体作動薬は全てに健忘作用があると考えられている。
本発明に用いられるγ−グルタミル−エチルアミドとは、茶の葉に含まれているグルタミン酸誘導体で、茶の旨味の主成分であって、呈味を用途とする食品添加物として使用されている。本発明に用いられるγ−グルタミル−エチルアミドの製造法としては、茶葉から抽出する方法、有機合成反応させてγ−グルタミル−エチルアミドを得る方法(Chem.Pharm.Bull.,19(7)1301−1307(1971))、グルタミンとエチルアミンの混合物にグルタミナーゼを作用させてγ−グルタミル−エチルアミドを得る方法(特公平7−55154号公報)、エチルアミンを含有する培地で茶の培養細胞群を培養し、培養細胞群中のγ−グルタミル−エチルアミド蓄積量を増加させつつ培養細胞群の増殖促進を図る方法(特開平5−123166号公報)、また、特公平7−55154号公報、特開平5−123166号公報におけるエチルアミンをエチルアミン塩酸塩などのエチルアミン誘導体に置き換えてγ−グルタミル−エチルアミドを得る方法、茶葉から抽出する方法等があり、いずれの方法でも良い。ここでいう茶葉とは、緑茶葉、ウーロン茶葉、紅茶葉等が挙げられる。このような方法により得られたγ−グルタミル−エチルアミドは、L−体、D−体、DL−体いずれも使用可能であるが、中でもL−体は、食品添加物にも認められており、経済的にも利用しやすいため、本発明においては、L−体が好ましい。
本発明に用いられるγ−グルタミル−エチルアミドの安全性は高く、例えば、マウスを用いた急性毒性試験において5g/kg体重の経口投与で死亡例がなく、一般状態及び体重等に異常は認められない。また、特にγ−グルタミル−エチルアミドは茶のうまみ成分として知られているものであり、呈味を用途とする食品添加物としても使用され、食品衛生法上、その添加量に制限はない。しかも、従来の薬物と異なり、γ−グルタミル−エチルアミドによる副作用は全く認められないので、本発明の組成物によれば、安全かつ効果的に不安障害の症状を緩和又は消失させることができる。
本発明の組成物におけるγ−グルタミル−エチルアミドの含有量としては、該組成物の用途、使用態様等により異なり、特に限定されるものではないが、通常、0.001〜99.9重量%が好ましく、0.01〜99重量%がより好ましい。
また、本発明の組成物の投与量としては、有効成分であるγ−グルタミル−エチルアミドの投与量換算で、1回投与あたり、好ましくは3〜100mg/kg体重、より好ましくは10〜100mg/kg体重、更に好ましくは10〜80mg/kg体重である。よって、本発明の組成物としては、γ−グルタミル−エチルアミドを、単回投与により投与対象の個体に対し体重1kgあたり3〜100mg投与可能な剤形であるものが好ましい。なお、ここでいう「単回投与」とは1組成物を1回で服用することをいう。本発明の組成物の1日あたりの投与回数、投与期間は、症状、個体の年齢等に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。前記投与対象の個体としては、哺乳動物、中でもヒトが好適である。
本発明に用いるγ−グルタミル−エチルアミドは精製品(γ−グルタミル−エチルアミド含有量98重量%以上)、粗精製品(γ−グルタミル−エチルアミド含有量50重量%以上98重量%未満)、抽出エキス(γ−グルタミル−エチルアミド含有量10重量%以上50重量%未満)等のいずれの形態のものでも良い。
本発明の組成物は、例えば、食品又は医薬品として好適に使用される。かかる食品としては、特に限定されるものではないが、γ−グルタミル−エチルアミドを含有してなる、乾燥食品等の固形状食品、サプリメント、清涼飲料、ミネラルウォーター、嗜好飲料、アルコール飲料等の液状食品が挙げられる。医薬品としては、錠剤、カプセル、粉末剤、顆粒剤、ドリンク剤等の種々の剤形のものが挙げられる。
前記固形状食品としては、例えば、練り製品、大豆加工品、ムース、ゼリー、ヨーグルト、冷菓、飴、チョコレート、ガム、クラッカー、ビスケット、クッキー、ケーキ、パン等が挙げられる。一方、前記液状食品としては、例えば、緑茶、ウーロン茶、紅茶、ハーブティー等の茶類、濃縮果汁、濃縮還元ジュース、ストレートジュース、果実ミックスジュース、果粒入り果実ジュース、果汁入り飲料、果実・野菜ミックスジュース、野菜ジュース、炭酸飲料、清涼飲料、乳飲料、日本酒、ビール、ワイン、カクテル、焼酎、ウイスキー等が挙げられる。
また、本発明の組成物に生薬、ハーブ、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、その他食品に許容される素材・原料を併用することができる。ここにおいて、使用する生薬とは特に限定されるものではないが、カノコソウ、当帰、芍薬、牡丹、高麗人参などが挙げられる。
ハーブとは特に限定されるものではないが、アニス、キャロットシード、クローブ、コリアンダー、サイプレス、シナモン、ジュニパー、ジンジャー、スイートオレンジ、パインニードル、バジル、パチュリ、ビターオレンジ、フェンネル、ブラックペッパー、ベイ、ペパーミント、ベルガモット、マンダリン、ミルラ、レモングラス、ローズマリー、グレープフルーツ、シダーウッド、シトロネラ、セージ、タイム、ティートゥリー、バイオレットリーフ、バニラ、ヒソップ、ユーカリ、ライム、レモン、イランイラン、カルダモン、クラリセージ、ジャスミン、ゼラニウム、カモミール、ブルガリアローズ、ローズ、オリバナム、ラベンダー、カミツレ、ゼラニウム、サンダルウッドネロリ、バーベナ、プチグレン、ベチバー、マージョラム、メリッサ、ローズウッド、オトギリソウ、セイントジョーンズワート、カワカワなどが挙げられる。これらのハーブの形状としては抽出エキス、精油、ハーブティー等が挙げられ、特に限定されるものではない。
使用するアミノ酸も特に限定されるものではないが、例えば、グルタミン、グルタミン酸、イノシン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、γ−アミノ酪酸、タウリン、チオタウリン、ヒポタウリン等が挙げられる。
使用するビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、ニコチン酸、リポ酸、パントテン酸、ビオチン、ユビキノン等が挙げられ、これらビタミンの誘導体も含まれるがこれらのみに限定されるものではない。
使用するミネラルとしては、カルシウム、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛、セレン、カリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、その他食品に許容される素材・原料としては、アロエ、ローヤルゼリー、メラトニン、プラセンタ、プロポリス、イソフラボン、大豆レシチン、卵黄レシチン、卵黄油、コンドロイチン、カカオマス、コラーゲン、酢、クロレラ、スピルリナ、イチョウ葉、緑茶、杜仲茶、黄妃茶、ウーロン茶、桑の葉、甜茶、バナバ茶、不飽和脂肪酸、糖アルコールやオリゴ糖などの糖類、ビフィズス菌や紅麹などの菌類、アガリクス茸、姫マツタケ、霊芝、マイタケ等のキノコ類、ブルーベリー、プルーン、ブドウ、オリーブ、うめや柑橘類等の果実類、落花生、アーモンド、ゴマや胡椒等の種実類、ピーマン、唐辛子、ネギ、カボチャ、ウリ、人参、ゴボウ、モロヘイヤ、ニンニク、シソ、ワサビ、トマト、らっきょ、葉菜、芋や豆等の野菜類、ワカメ等の海草類、魚介類、獣鳥鯨肉類、穀類等が挙げられ、さらにこれらの抽出物、乾燥品、粗精製品、精製品、加工品、醸造品等も使用できる。
また、医薬品としての剤形は、例えば、内服薬、注射薬、貼付薬、坐薬、吸入薬等が挙げられ、特に限定されるものではない。内服薬は、従来使用されている錠剤、カプセル、粉末剤、顆粒剤、ドリンク剤等が挙げられる。注射薬としては、筋肉注射剤、皮内注射剤、皮下注射剤、静脈注射剤等が挙げられる。また、貼付薬としては、従来、貼付薬の製造に使用されている公知の担体と本発明の有効成分とを配合したものを公知の貼付薬に使用されるシート等の上に塗布してなるもの等が挙げられる。坐薬は、従来使用されるカカオ脂、グリセロゼラチン、ステアリン酸ナトリウム、プロピレングリコールモノステアレート等と本発明の有効成分とを配合してなるもの等が挙げられる。吸入薬としては、従来の方法により吸入させるものであって、例えば、水蒸気又は空気と共に鼻孔又は口腔より体内に吸収され得る剤型を有するもの等が挙げられる。
本発明の組成物の製法としては、γ−グルタミル−エチルアミドの配合工程を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、γ−グルタミル−エチルアミドと他の原材料を粉体混合する製法、溶媒中にγ−グルタミル−エチルアミドと他の原材料を溶かし混合溶液とする製法、また、その混合溶液を凍結乾燥する製法、噴霧乾燥する製法等の一般的な食品、医薬品の製法が挙げられる。
本発明の製品形態としては溶液、懸濁物、粉末、固体成形物等の任意の形態が挙げられ、特に限定するものではない。食品としては、具体的には、固形状食品または液状食品として前記例示のものの他、調味料、スープ、コーヒー、ココア、乳製品等が挙げられる。医薬品としては、用途、剤型等に応じて適宜選択される公知の任意の担体、その他所望の添加剤等と本発明の有効成分とを配合してなる、錠剤、カプセル、注射剤等が例示される。
以下、実施例及び試験例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は当該実施例及び試験例に限定するものではない。なお、以下において「mg/kg」とは、体重1kgあたりのmg投与量を示す。
参考例1 酵素法によるγ−グルタミル−エチルアミドの製造
0.3Mグルタミンと1.5M塩酸エチルアミンとを、0.05Mホウ酸緩衝液(pH11)中、0.3Uグルタミナーゼ(天野製薬(株)製)存在下に30℃で22時間反応させ、225nmolのγ−グルタミル−エチルアミドを得た。次いで、反応液をカラムクロマトグラフィー(室町化学工業(株)製 Dowex 50×8とDowex 1×2)にかけ、これをエタノール処理することにより、反応液から目的物質を単離した。
当該物質のγ−グルタミル−エチルアミドとの確認は、この単離物質をアミノ酸アナライザー(日立製作所(株)製)、ペーパークロマトグラフィーにかけ、標準物質と同じ挙動を示すことを確認することにより行った。塩酸及びグルタミナーゼでそれぞれ加水分解処理を行うと、1:1(モル比)の割合でグルタミン酸とエチルアミンを生じた。このように、単離物質がグルタミナーゼによって加水分解されたことから、エチルアミンがグルタミン酸のγ位に結合していたことが分かる。また、加水分解で生じたグルタミン酸がL−体であることも、グルタミン酸デヒドロゲナーゼによる分解により確認した。以上より8.5gのγ−グルタミル−エチルアミドが得られた。
参考例2 γ−グルタミル−エチルアミドの茶葉からの抽出
茶(Camellia sinensis)葉10kgを熱水で抽出後、カチオン交換樹脂(室町化学工業(株)製 Dowex HCR W−2)に通し、1N NaOHにより溶出した。溶出画分を活性炭(二村化学工業(株)製 太閤活性炭 SG)に通し、15%エタノールによる溶出画分をRO膜(日東電工(株)製 NTR 729 HF)を用いて濃縮し、カラムクロマトグラフィーにて精製し、更に再結晶を行い、γ−グルタミル−エチルアミド24.8gを製造した。
なお、以下における各試験および各組成物の製造にはγ−グルタミル−エチルアミドを用いた。
試験例1 マウスにおける行動観察
γ−グルタミル−エチルアミドをリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2)に溶解した。得られた溶液を用いて、ICR系マウス(雄:体重約25g)に体重1kg当たり1〜3000mgのγ−グルタミル−エチルアミドを腹腔内投与し、投与直後からマウスを測定用ケージに入れ、マウスの行動を観察した。具体的には、マウスの行動を40分間観察し、自発運動量、立上り行動、挙尾反応、脱糞の発現強度について5分間おきに観察開始から0、5、10、15、20、25、30、35、及び40分後の計9回観察した。各観察事項を0点、1点、2点、3点の4段階で評価してスコア化し、得られたスコアを合計した。γ−グルタミル−エチルアミドを含まないリン酸緩衝生理食塩水のみを投与した場合を対照として、γ−グルタミル−エチルアミドを投与した場合と、得られたスコアの合計を比較した。
自発運動量は、抗不安薬の副作用として、マウスがうつ状態となり減少するとされている。なお、自発運動量については、以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
0点: 自発運動量の低下がない
1点: 自発運動量の低下が少しある
2点: 自発運動量の低下がある
3点: 自発運動量の低下が非常にある
立上り行動とは、マウスが両前脚を地面から離し、後ろ足のみで立ち上がる行動をいう。動物の立上り行動は目線を高くして周囲を見回す探索活動をしている行動である。行動観察を行う測定用ケージは動物がこれまで飼育されていたケージとは異なるため、通常、動物は初めての環境に戸惑い、不安を覚える。その場合その環境に早く慣れようとして、探索行動である立上り行動をする。新しい環境である測定用ケージに不安を感じないのであれば、動物は目を瞑ったりして、探索行動はあまりしなくなる。実際、抗不安薬として有名なベンゾジアゼピン系抗不安薬を処置した場合、立上り行動などの探索行動の発現が少なくなる。なお、立上り行動については、以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
0点: 立上り行動がない
1点: 立上り行動が少しある
2点: 立上り行動がある
3点: 立上り行動が非常にある
挙尾反応とは、尻尾が興奮によって垂直に起き上がることをいう。動物に麻薬であるモルヒネを投与すると、運動量の増加とともに、挙尾反応が観察される。この行動の詳しい機序については、未だ明確な機序は明らかではないが、モルヒネの作用機序であるドーパミン神経とセロトニン神経の相互作用と考えられている。機序の一つに、末梢のセロトニン神経が肛門括約筋を収縮させることにより、尻尾が自然に持ち上がるために起こる現象であるという報告もある。また、モルヒネを投与しなくても、異常に興奮した状態の動物でも確認される行動であるため、複雑な機序が関与しているものと考えられている。なお、挙尾反応については、以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
0点: 挙尾反応がない
1点: 挙尾反応が少しある
2点: 挙尾反応がある
3点: 挙尾反応が非常にある
過度のストレスは消化器官に影響を及ぼし、動物が不安を感じた場合、腸の活動に異常を来たし脱糞の発現強度(脱糞数)が増加すると考えられている。この脱糞数は立上り行動の探索行動よりも不安を反映した行動と言われており(探索行動は不安を感じると同時に新しい環境を見てみたいという好奇心の指標にもなりうるが、脱糞数は不安のみを反映していると言われている)、この脱糞数はベンゾジアゼピン系抗不安薬を投与することにより減少する。5分間当たりの脱糞の発現強度(脱糞数)について、以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
0点: 脱糞数が0回
1点: 脱糞数が1回以上2回未満
2点: 脱糞数が2回以上5回未満
3点: 脱糞数が5回以上
1〜3000mg/kgのγ−グルタミル−エチルアミド投与における行動観察のスコアのグラフを図1に示す。括弧中の数字は試験に用いたマウスの匹数を示す。
γ−グルタミル−エチルアミドの投与により、運動量の低下が認められず抗不安薬にみられるうつ状態は認められなかった。また、γ−グルタミル−エチルアミドをリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2)に溶解したものを用い、体重1kg当たり3000mgのγ−グルタミル−エチルアミドを腹腔内投与しても死亡例は認められなかった。
以上の行動観察試験おいて、立上り行動による動物の探索行動に影響を及ぼすかどうかについて検討を行ったところ、γ−グルタミル−エチルアミドを処置することにより影響は認められなかった。立上り行動から示唆される不安の程度については、γ−グルタミル−エチルアミド投与により改善された。また、興奮状態を観察する挙尾反応においても、γ−グルタミル−エチルアミド投与においてその影響は観察されなかった。しかしながら、不安行動の指標である脱糞数のみ抑えられた。従って、γ−グルタミル−エチルアミドは活動レベルを落とすことなく、不安のみを特異的に抑制する効果があることが分かる。
試験例2 抗不安試験
抗不安試験は明暗箱を用いて行った。すなわち、γ−グルタミル−エチルアミド、抗不安薬であるベンゾジアゼピン受容体作動薬ジアゼパム(S社製)(陽性対照1)、及び抗不安薬であるセロトニン5−HT1A受容体作動薬ブスピロン(S社製)(陽性対照2)をそれぞれリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2)に溶解したものを、ICR系マウス(雄:体重約25g)に腹腔内投与した。腹腔内投与から15分後に、マウスを明暗箱の黒区画に入れ5分間観察した。明暗箱の黒区画と白区画の仕切りを行き来したうち、マウスの白区画に滞在した時間を測定した。通常、マウスは暗い場所を好むが、不安が軽減されることにより明所に出るようになる。このことにより不安の状態を知ることができる。
生理食塩水のみを投与した場合を対照として、対照の白区画滞在時間を100%とし、γ−グルタミル−エチルアミド、ジアゼパム及びブスピロンをそれぞれ投与した場合の白区画滞在時間を%として表して比較した。対照は、いずれの薬剤も投与されていない状況におけるマウスの不安の軽減の程度を示す。よって、対照の白区画滞在時間を100%として表されたγ−グルタミル−エチルアミド等の薬剤を投与した場合の白区画滞在時間%は、各薬剤を投与した場合のマウスの不安の軽減の向上の程度を表すと言え、それを、各薬剤の抗不安作用発現率(%)とした。
ジアゼパム(陽性対照1)及びブスピロン(陽性対照2)を投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフを図2及び3にそれぞれ示す。括弧中の数字は試験に用いたマウスの匹数を示す。また、各薬剤の名称の後に示す数値は各薬剤の投与量を示す。
ジアゼパム並びにブスピロン投与において、それぞれ用量依存的かつ有意な抗不安作用の発現が認められた(ジアゼパム:0.5mg/kg、p<0.05及び1mg/kg、p<0.01、ブスピロン:2mg/kg、p<0.05及び4mg/kg、p<0.01)。
1〜100mg/kgのγ−グルタミル−エチルアミドを投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフを図4に示す。括弧中の数字は試験に用いたマウスの匹数を示す。
対照と比較してγ−グルタミル−エチルアミドを1mg/kg、3mg/kg、10mg/kg投与することにより用量依存的に抗不安作用の発現が認められ、3mg/kg(p<0.05)、また、10mg/kg(p<0.01)および100mg/kg(p<0.01)で有意に効果が発現された。
80〜800mg/kgのγ−グルタミル−エチルアミドを投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフを図5に示す。括弧中の数字は試験に用いたマウスの匹数を示す。
γ−グルタミル−エチルアミドを体重1kg当たり80mg投与した場合、対照に比較し有意(p<0.05)に抗不安作用の発現が認められた。
以上の結果から、公知の抗不安薬であるジアゼパムやブスピロンと同様に、特に3〜100mg/kgのγ−グルタミル−エチルアミド投与において、用量依存的かつ有意な抗不安作用が示されることが分かる。
試験例3 記憶試験
γ−グルタミル−エチルアミドの記憶に及ぼす影響を、ステップスルー型受動回避学習記憶解析装置(OPE02型学習・記憶機能解析システム;Neuroscience Inc.社製)を用いて評価した。
照明の明るい明所と遮光した暗所とからなる2−コンパートメントボックスを用いた。それぞれのチャンバーの床はステンレス製のグリッドになっており、ギロチンドアを開くことによりチャンバーの間で行き来ができるようになっている。
試験前日にICR系マウス(雄:体重約25g)にγ−グルタミル−エチルアミド又はジアゼパム(陽性対照1)を生理食塩水に溶解させたものを用いて、それらの各薬剤を腹腔内投与し、15分間経過した後、マウスを60秒間明所に入れ、装置に慣れさせた。その後、マウスがドアに対して後ろを向いている時にドアを開け、マウスが暗所に入ったのを確認した後、ドアを閉めた。ドアを閉めた2秒後に暗所の床グリッドを介して電気ショックをマウスに与えた(0.25mA、0.5秒)。電気ショックを与えた後、マウスをすぐにチャンバーから取り出し飼育ケージに戻した。この時のマウスが暗所に入るまでの時間(潜時)をその動物の試験前値とした。
試験日には、γ−グルタミル−エチルアミド又はジアゼパムの投与は行わず、マウスを60秒間明所に入れた後、マウスがドアに背を向けた状態の時にドアを開け、マウスが暗所に入るまでの時間を測定し、マウスの学習記憶を測定した。薬物投与による記憶障害が起こると前日に電気ショックを受けていたことを記憶しておらず、ドアを開けた後すぐに暗所に入ろうとするが、前日の電気ショックを記憶していると暗所に移動することを躊躇して明所に滞在する時間が長くなる。また、測定の最長観察時間は900秒までとした。
γ−グルタミル−エチルアミドを体重1kg当たり10mg、ジアゼパムを1mg、及び対照として生理食塩水のみを腹腔内投与した場合におけるステップスルー型受動的回避学習記憶試験の結果を図6に示す。括弧内の数字は試験に使用したマウスの匹数を示す。
γ−グルタミル−エチルアミドを投与すると明所に滞在する時間が対照と同等であるのに対し、ジアゼパムを投与すると対照より滞在時間が短かった。このことは、ジアゼパム投与群では、前日のジアゼパム投与後に受けた電気ショックを記憶していないため明所にいることを嫌い、すぐさま暗所に移動しようとしたが、γ−グルタミル−エチルアミド群は前日に受けた暗所に移動すると電気ショックを受けることを記憶していたため、対照と同様に明所にとどまったと推察される。このように、ジアゼパムを投与すると記憶の有意な低下が認められたが、10mg/kgのγ−グルタミル−エチルアミド投与において記憶障害は認められなかった。
実施例1 γ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤の製造
γ−グルタミル−エチルアミド配合組成物の1例として、次に示す原料を混合後打錠し、γ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤を製造した。

フロストシュガー 71.67重量% (0.5375g)
トレハロース 10重量% (0.075g)
γ−グルタミル−エチルアミド 13.33重量% (0.1g)
ショ糖脂肪酸エステル 1重量% (0.0075g)
香料(レモンフレーバー) 4重量% (0.03g)
合計 100重量% (0.75g)
すなわち、上記配合に従って各原料を混合し、造粒後に、1粒0.75gとなるように打錠した。
比較例1 対照錠剤の製造
次に示す原料を混合後打錠して、対照錠剤を製造した。

フロストシュガー 85重量% (0.6375g)
トレハロース 10重量% (0.075g)
ショ糖脂肪酸エステル 1重量% (0.0075g)
香料(レモンフレーバー) 4重量% (0.03g)
合計 100重量% (0.75g)

すなわち、上記配合に従って各原料を混合し、造粒後に、1粒0.75gとなるように打錠した。
試験例4 ヒト記憶機能に及ぼす影響
(l)被験者
本試験への参加を自発的に志願した健常成人男子12名(平均年齢(±S.D.):35.9±9.0歳;身長:166.8〜179.8cm;体重:57.0〜85.0kg、平均体重65.3kg)を募った。試験の実施に先立ち、被験者より、試験参加について文書による同意を得た。
(2)薬剤
γ−グルタミル−エチルアミドの投与量を一回600mgとし、その投与には実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤6錠を用いた。また、陽性対照としてジアゼパムを用い、その投与量を一回10mgとし、投与には1錠中にジアゼパム10mgを含有する錠剤(Y社製)を用いた。さらに、対照として比較例1の対照錠剤を6錠用いた。
(3)試験デザイン
試験は、ダブルブラインドによるγ−グルタミル−エチルアミド群、ジアゼパム群、対照群の比較とした。すなわち、薬剤の投与は第1期(第1回目投与)から第3期(第3回目投与)までの3回とし、同一の被験者は3回の投与期ですべて異なる薬剤の投与を受けた。第2及び第3投与期は、前薬剤の影響を除去するために、直前の投与期より2週間以上の休薬期間をおいて開始した。試験中は、過度の運動及び定められた時間外の睡眠を禁じ、試験薬以外の薬剤の併用、アルコールやカフェインを含有する飲食物の摂取も禁止し、原則として禁煙とした。記憶機能に及ぼす影響は下記に示す言語記憶テスト及び視覚記銘検査により評価した。
言語記憶テスト(直後自由再生)
異なる概念カテゴリーに属する20個の名詞から成る単語リストを、スライドプロジェクターを通し、1語ずつ、1語5秒間の速さでスクリーンに提示した。提示終了直後、被験者に、これらの単語をできるかぎり多く想起し、解答用紙に書き出すよう指示した(服薬60分前)。制限時間は2分間とし、提示された単語の順序に従う必要はなく、思い出せる順番で書き出せばよいことを強調した。その後γ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤、ジアゼパム錠剤、又は対照錠剤を服用90分後に服用前に提示された単語を再度想起させ解答用紙に書き出すように指示した(服薬90分後)。服用前後において正しく想起された単語の数をそれぞれ記録した。結果を図7に示す。
服用前では比較例1の対照錠剤、実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤、陽性対照のジアゼパム錠剤の間で想起された単語数に差は認められなかった。服用後では比較例1の対照錠剤、実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤に差は認められなかったが、陽性対照のジアゼパム錠剤は比較例1の対照錠剤、実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤に比べ有意に想起数が減少した。
視覚記銘検査
ベントンの視覚記銘検査から無作為に選んだ10枚の図版をスライドプロジェクターを通して1枚につき5秒間提示した。被験者には図版が1枚提示されるたびに、配付された白紙にその図案を再現するよう指示した。制限時間は各図版につき15秒間とした。採点は正か誤の基準により判定し、正しく再現された図版の枚数を得点(正解数)とした。検査は服薬90分後に施行した。ベントンの視覚記銘検査は図版によってその難易度が異なっており、その違いは各図版のデザインを構成する要素的な図形の複雑さによっている。そこで、3投与期、3回の検査を通じて難易度が均一になるよう、常に同じ10枚の図版を利用し、各図版の要素図形の配置を検査のつど変更した。結果を図8に示す。
視覚記銘検査では比較例1の対照錠剤、実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤に正解数の差は認められなかったが、陽性対照のジアゼパム錠剤は比較例1の対照錠剤、実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤に比べ有意に正解数は少なかった。
試験例5 γ−グルタミル−エチルアミドの不安障害に対する効果
被験者を、DSM−IV(1994年)によりパニック障害と診断された12名の患者(平均体重61kg)とした。患者には恐怖心調査票〔Fear Survey Schedule: Wolpe J.版の一部改定(Wolpe J., Lang P. J., A Fear Survey Schedule for Use in Behavior Therapy, Behav. Res. Ther., May 159:27-30 (1964));以下、FSSと略す〕により心理調査を実施した。FSSは日常生活で遭遇する様々な出来事や状況について恐怖の度合いを、「非常にある」、「相当ある」、「かなりある」、「少しある」、及び「全然ない」の5段階で評価させるものである。患者全員はFSSの結果、「非常に高い」の項目として「鉄道(バス、自動車)旅行」、「密閉された場所」、「自尊心を失う」、「筆記試験を受ける」の項目を挙げていた。試験開始前に被験者にはFSSで非常にある場面に暴露させ、DSM−IVで診断されるパニック発作13項目について調査を行った。その後12名の患者を6名ずつ二つの群に分け、一群は実施例1で製造したγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤を、他群は比較例1で製造した対照錠剤を2ヶ月間服用させた。午前10時と午後4時の1日に2回 3錠/回を毎日摂るよう指示した。2ヵ月後に摂取前に実施したFSSで非常にある場面に同様に暴露させ、DSM−IVで診断されるパニック発作13項目について再度調査を行った。実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤及び比較例1の対照錠剤における判定結果を図9に示す。
実施例1のγ−グルタミル−エチルアミド配合錠剤を服用することにより、パニック障害の「動悸、心悸亢進、または心拍数の増加」、「発汗」、「息切れ感または息苦しさ」、「窒息感」、「胸痛または胸部不快感」、及び「嘔気または腹部の不快感」の症状の内の1以上が緩和又は消失することが確認された。また、試験期間において全員に副作用は認められなかった。
実施例2 γ−グルタミル−エチルアミド配合キャンディーの製造
γ−グルタミル−エチルアミド配合組成物の1例として、次に示す原料を用いてγ−グルタミル−エチルアミド配合キャンディーを製造した。

グラニュー糖 64kg
水飴 23kg
γ−グルタミル−エチルアミド 10kg
香料(レモンフレーバー) 0.05kg
50%酒石酸 1kg
水 30kg

グラニュー糖を水20kgに溶解しながら110℃まで加熱し、γ−グルタミル−エチルアミドを溶解させた残りの水10kgと水飴を加えて、145℃まで温度を上げた。火を止め、50%酒石酸及び香料を添加し混合した。75〜80℃まで冷却し、成形ローラーで成形し、γ−グルタミル−エチルアミド配合キャンディーを調製した。
なお、キャンディー(1.2g/個)中のγ−グルタミル−エチルアミドの含有量を測定した結果、89.6mg/gであった。
実施例3 γ−グルタミル−エチルアミド配合ブルーベリー飲料の製造
γ−グルタミル−エチルアミド配合組成物の1例として、次に示す原料を用いてγ−グルタミル−エチルアミド配合ブルーベリー飲料を製造した。

果糖ブドウ糖 12kg
ブルーベリー濃縮果汁 1kg
1/5透明レモン果汁 0.4kg
クエン酸Na 0.05kg
50%クエン酸Na(結晶)(pH調整用) 適量
γ−グルタミル−エチルアミド 0.1kg
香料(ブルーベリーフレーバー) 0.05kg
水 適量
全量 100kg

果糖ブドウ糖、ブルーベリー濃縮果汁、1/5透明レモン果汁、クエン酸Na及びγ−グルタミル−エチルアミドを水に加え攪拌溶解した。50%クエン酸Na(結晶)を用いpH3.1に調製し95℃まで昇温後香料を加えて100mlに充填して冷却し、γ−グルタミル−エチルアミド配合ブルーベリー飲料を製造した。なお、ブルーベリー飲料中のγ−グルタミル−エチルアミドを定量した結果、含有量は98.3mg/100mlであった。
実施例4 γ−グルタミル−エチルアミド配合グレープフルーツ飲料の製造
γ−グルタミル−エチルアミド配合組成物の1例として、次に示す原料を用いてγ−グルタミル−エチルアミド配合グレープフルーツ飲料を製造した。

果糖ブドウ糖液 6kg
γ−グルタミル−エチルアミド 0.1kg
ピロリン酸第二鉄 0.06kg
プラセンタエキス 0.01kg
グレープフルーツ果汁100% 30kg
クエン酸Na(pH調整用) 適量
香料(グレープフルーツフレーバー) 0.05kg
水 適量
全量 100kg

果糖ブドウ糖液、γ−グルタミル−エチルアミド、ピロリン酸第二鉄、プラセンタエキス及びグレープフルーツ果汁100%を水に加え攪拌溶解した。クエン酸Naを用いpH3.1に調製し95℃まで昇温後香料を加えて、100mlづつ充填して冷却し、γ−グルタミル−エチルアミド配合グレープフルーツ飲料を製造した。なお、グレープフルーツ飲料中のγ−グルタミル−エチルアミドを定量した結果、含有量は96.4mg/100mlであった。
本発明により、記憶障害や、その他の副作用を有さない極めて安全性の高い不安障害の緩和用又は消失用組成物が提供される。かかる組成物は、様々な飲食品、医薬品の開発に応用可能である。
図1は、試験例1における行動観察に基づくスコア合計の結果を示すグラフである。 図2は、試験例2においてジアゼパムを投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフである。 図3は、試験例2においてブスピロンを投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフである。 図4は、試験例2においてγ−グルタミル−エチルアミドをマウスに体重1kgあたり1〜100mg投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフである。 図5は、試験例2においてγ−グルタミル−エチルアミドをマウスに体重1kgあたり80〜800mg投与した場合の抗不安作用発現率を示すグラフである。 図6は、試験例3におけるステップスルー型受動的回避学習記憶試験の結果を示すグラフである。 図7は、試験例4における言語記憶テストの結果を示すグラフである。 図8は、試験例4における視覚記銘検査の結果を示すグラフである。 図9は、試験例5での対照と比較したγ−グルタミル−エチルアミドの不安障害に対する効果を示す表である。

Claims (7)

  1. γ−グルタミル−エチルアミドを含有することを特徴とする、不安障害の緩和用又は消失用組成物。
  2. 不安障害がパニック障害である請求項1記載の組成物。
  3. パニック障害における「動悸、心悸亢進、又は心拍数の増加」、「発汗」、「息切れ感または息苦しさ」、「窒息感」、「胸痛または胸部不快感」及び「嘔気または腹部の不快感」からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状を緩和又は消失させるものである請求項2記載の組成物。
  4. 投与による記憶障害を発生させない請求項1〜3いずれか記載の組成物。
  5. γ−グルタミル−エチルアミドを、単回投与により投与対象の個体に対し体重1kgあたり3〜100mg投与可能な剤形である請求項1〜4いずれか記載の組成物。
  6. 食品又は医薬品である請求項1〜5いずれか記載の組成物。
  7. γ−グルタミル−エチルアミドの配合工程を有する請求項6に記載の組成物の製造方法。
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