JP2005206147A - 車輌速度制御機能用ディスプレイおよび車輌速度制御機能を表示する方法 - Google Patents

Abstract

【課題】車輌の定速走行、下り坂走行、追従走行のためのそれぞれの速度制御機能の状況を運転者に明確に知らせるためのディスプレイを提供すること。
【解決手段】このディスプレイ（１）は、クルーズコントロール機能、下り坂速度制御機能およびアダプティブ・クルーズコントロール機能の状況を、それぞれ、表示するための表示フィールド（１Ａ、１Ｂ、１Ｃ）を含み、そして、これらの表示フィールド（１Ａ、１Ｂ、１Ｃ）がそれぞれの制御機能に特有のアイコン（２Ａ、２Ｂ、２Ｃ）、それぞれの制御機能のための速度限界および前の車輌までの時間間隔の設定値に対応する数値（３Ａ、３Ｂ、３Ｃ）を含む。更に好ましくは、どの機能が作用しているかどうかを示すシンボル（４Ａ、４Ｂ、４Ｃ）があるので、運転者は、この車輌の速度制御機能の全体像を把握することが出来る。
【選択図】図１

Description

本発明は、一般的には車輌に関し、更に具体的には車輌、特にトラックおよびバスで速度制御機能を表示するためのディスプレイに関する。本発明は、車輌で車輌速度制御機能を表示するための方法にも関する。

多くのトラックおよびバスは、三つの異なる速度制御システム、即ち、クルーズコントロール（ＣＣ）システム、下り坂速度制御システム、およびアダプティブ・クルーズコントロール（ＡＣＣ）システムを備える。

そのような車輌では、運転者が常にこれらの異なる速度制御システムがどうセットしてあるか、およびその瞬間どの速度制御システムが作動しているか、即ち、この車輌の速度を制御するかについて完全に知らされていることが非常に重要である。

米国特許第６，１１６，３６９号明細書は、たった二つだけのアイコン、即ち車輌がクルーズモードにあることを示す一つのアイコンと車輌が追従モードにあることを示すもう一つのアイコンを表示するディスプレイを開示する。米国特許第６，１１６，３６９号によるディスプレイでは、運転者がこのクルーズモードおよび追従モードに関する設定については何も知らされない。更に、このディスプレイは、下り坂速度を表示するようにはなっていない。

欧州特許公開第０ ８７６ ９３６号は、異なる多少複雑なアイコンおよびＡＣＣまたは距離制御設定用のボタンまたはノブを備えるディスプレイを開示する。別のレバーがＣＣまたは速度制御設定用に設けてある。セット出来且つ表示出来る前の車輌までの距離は、かなり粗く、即ち、近いか、中間か、遠いかである。更に、欧州特許公開第０ ８７６ ９３６号によるディスプレイは、下り坂速度を表示するようにはなっていない。

本発明の目的は、運転者に表示をより明確にするために、簡単な方法で異なる車輌速度制御システムの状況の表示を統合するディスプレイをもたらすことである。

これは、車輌で車輌速度制御機能を表示するための本発明によるディスプレイによって達成され、このディスプレイは、クルーズコントロール機能および下り坂速度制御機能の状況を、それぞれ、表示するための表示フィールドを含み、並びにこれらの表示フィールドは、それぞれの制御機能に特有のアイコン、それぞれの制御機能のための速度限界の設定値に対応する数値、および問題の制御機能がこの車輌の速度を制御しているかどうかを示すためのシンボルを含む。

この車輌がアダプティブ・クルーズコントロールシステムを備えるなら、本発明によるディスプレイは、その制御機能の状況を表示するための更なる表示フィールドを含み、そして、その更なる表示フィールドは、このアダプティブ・クルーズコントロール機能に特有のアイコン、前の車輌までの時間間隔の設定値に対応する数値、およびこのアダプティブ・クルーズコントロール機能がこの車輌の速度を制御しているかどうかを示すシンボルを含む。

これらの表示フィールドがこのディスプレイ上に隣り合せに位置すること、並びに各表示フィールドのアイコン、数値およびシンボルが互いの上に垂直に位置することが好ましい。

このアイコンが数値の上に位置し、次にそれがシンボルの上に位置するのが好ましい。

これによって、運転者に異なる速度制御システムの状況の明確な全体像を与えるディスプレイが得られる。

本発明のもう一つの目的は、車輌で車輌速度制御機能を表示するための、使い勝手がよく且つ安全な方法を実現することである。

これは、本発明による方法によって達成され、その方法は、運転者が好適速度制御値をセットするのを、簡単な操作で、容易にし、次にディスプレイで設定値およびその瞬間どの制御システムが制御しているかを見るのを容易にする。これは、車輌で情報をセットし且つ表示するための、運転者を悩まさない、安全な方法となる。

以下に添付の図面を参照して、この発明を更に詳しく説明する。

図１は、車輌、例えば、トラックまたはバスの中のこの発明によるディスプレイ１の実施例を示す。
図２は、この発明による速度制御機能を設定および表示するための方法の流れ図を示す。

図示するディスプレイ１の実施例は、三つの表示フィールド１Ａ、１Ｂおよび１Ｃを含む。
この発明によれば、表示フィールド１Ａ、１Ｂ、１Ｃは、ディスプレイ１上に隣り合せに位置する。

図示する実施例で、表示フィールド１Ａは、この車輌のクルーズコントロール機能、即ち、運転者がセットした設定速度値を維持するような方法でこの車輌の速度を制御する機能の状況を表示するようになっている。このクルーズコントロール速度（Ｘ）は、この技術で知られる従来の方法でセットする（１０）。表示フィールド１Ｂは、この車輌の下り坂速度制御機能、即ち、この車輌が下り坂を走行するとき、運転者がセットした設定速度値（Ｙ）を超えられないような方法でこの車輌の速度を制御する機能の状況を表示するようになっている。この設定速度は、クルーズコントロールの設定速度と同じかそれより大きく、それでこの車輌を大きい下り坂速度で走行させることを可能にする。この最大許容下り坂速度（Ｙ）は、運手者が制御装置（例えば、ボタンまたはレバー）によってセットする（１１）。これは、クルーズコントロール速度との好適相違をボタンを押すことによってステップ（ｙ）でセットするような方法で行うのが好ましい。ボタンを１回押すとクルーズコントロール速度に、例えば、３ｋｍ／ｈを加えることが出来、この様にしてこの車輌にセットしたクルーズコントロール速度より３ｋｍ／ｈ大きい最大速度で下り坂を走行させる。セットしたクルーズコントロール速度が８９ｋｍ／ｈなら、下り坂速度は、９２ｋｍ／ｈにセットされる。運転者が最大許容下り坂速度をもっと増したいなら、更にボタンを押せば、このセットした下り坂速度にもう３ｋｍ／ｈ加える。この下り坂速度は、セットしたクルーズコントロール速度より０から１５ｋｍ／ｈの範囲で大きくセットできるのが好ましい。この下り坂速度の許容増加は、ステップ状にセット（例えば、ボタンを押すたびに１ｋｍ／ｈまたは３ｋｍ／ｈまたは５ｋｍ／ｈ増加）するのが好ましいが、例えば、回転可能ノブによって連続的にセットすることも出来る。表示フィールド１Ｃは、この車輌のアダプティブ・クルーズコントロール機能、即ち、レーダ装置によって前の車輌までの距離を、運転者がセットした前の車輌までの許容時間間隔を維持するような方法で制御する機能の状況を表示するようになっている。運転者は、前の車輌までの距離を表す、前の車輌までの最小許容時間間隔（Ｚ）をセットする（１３）。この機能は、この車輌が前の車輌に近づき過ぎるのを防ぐ。時間間隔がセットしてあれば、この車輌の速度が増すと、前の車輌までの距離が増す。この様にして、アダプティブ・クルーズコントロールは、速度に関係なく安全な方法で作動する。

車輌が三つの制御システム全てを備えていなければ、対応する表示フィールドがディスプレイ１に存在しないことを理解すべきである。

本発明によれば、表示フィールド１Ａ、１Ｂ、１Ｃは全て、それぞれの制御機能に特有のそれぞれのアイコン２Ａ、２Ｂ、２Ｃを含む。図１の実施例には、そのようなアイコンの単なる例を示す。実際には、標準化したアイコンを使ってディスプレイ１上にそれぞれの制御機能を表示する。

また、本発明によれば、運転者がセットするそれぞれの制御機能のための設定限界値に対応する数値３Ａ、３Ｂ、３Ｃが対応するアイコン２Ａ、２Ｂ、２Ｃの下に位置する。

それで、数値３Ａ、即ち、図１の実施例で８９ｋｍ／ｈは、運転者がセットした設定クルーズ速度値を表す。数値３Ｂ、即ち、図１の実施例で９２ｋｍ／ｈは、この車輌が下り坂を走行するとき、運転者がセットしたこの車輌の最大許容速度を表す。その代りに、この車輌が下り坂を走行するときの最大許容速度増加（運転者がセットする）をアイコン２Ｂの下に、例えば、＋３ｋｍ／ｈと示すことが出来る。数値３Ｃ、即ち、図１の実施例で４ｓは、運転者がセットする、前の車輌までの設定時間間隔を表す。

更に、本発明によれば、シンボル４Ａ、４Ｂ、４Ｃがそれぞれの数値３Ａ、３Ｂ、３Ｃの下に位置する。図１に小さいドットとして示す、これらのシンボル４Ａ、４Ｂ、４Ｃは、例えば、点灯することによって、対応する制御機能がその瞬間車輌の速度を制御しているかどうかを示す。

シンボル４Ａ、４Ｂ、４Ｃは、必ずしもドットである必要はなく、例えば、正方形、リング、線等でもよいことを理解すべきである。或る実施例では、それぞれの数値３Ａ、３Ｂ、３Ｃの下にＬＥＤがあってもよい。ＬＥＤが点灯すると、それは、対応する制御機能が速度を制御していることを示す。

三つの制御機能全てが同時に作動することは有り得るが、速度を制御しているのは、一時に一つの機能だけである。運転者が三つの制御機能全ての値をセットし、それで三つの制御機能全て、例えば、クルーズコントロール用に８９ｋｍ／ｈ、下り坂速度制御用に９２ｋｍ／ｈおよびアダプティブ・クルーズコントロール用に４ｓが作動すれば、この車輌は、下り坂がなく、前に何も車輌がない限り、８９ｋｍ／ｈで自動車道路を走行する。即ち、クルーズコントロール機能が速度を制御している。この車輌が下り坂に達すると、下り坂速度制御が引継ぎ、この車輌が９２ｋｍ／ｈで下り坂を走行できるようになる。下り坂が終ると、再びクルーズコントロールが引継ぐ。レーダ装置が前の車輌を見付けると、アダプティブ・クルーズコントロールが引継ぎ、車輌間の時間間隔を維持することに気を付ける。車輌の前の視界が開けると、再びクルーズコントロールが引継ぎ、速度を再び制御する。

勿論、運転者一つまたは二つだけの制御機能をセットし、それで作動することも可能である。それで、クルーズコントロール機能は、他の二つの速度制御機能を使うために作動できなければならない。

表示フィールド１Ａ、１Ｂ、１Ｃで、アイコン２Ａ、２Ｂ、２Ｃは、図１に示すように、数値３Ａ、３Ｂ、３Ｃの上にあるのが好ましく、次にそれらはシンボル４Ａ、４Ｂ、４Ｃの上にあるのが好ましいが、その順序は決して必須ではない。

上に説明したような、この発明によるディスプレイは、運転者に車輌の異なる速度制御機能の非常に優れた全体像を示す。

本発明によるディスプレイ１の実施例を示す。 本発明による速度制御機能を設定および表示するための方法の流れ図を示す。

符号の説明

１ ディスプレイ
１Ａ 表示フィールド
１Ｂ 表示フィールド
１Ｃ 表示フィールド
２Ａ アイコン
２Ｂ アイコン
２Ｃ アイコン
３Ａ 数値
３Ｂ 数値
３Ｃ 数値
４Ａ シンボル
４Ｂ シンボル
４Ｃ シンボル
１０ 固定速度値セット工程
１１ 下り坂速度値セット工程
１２ ステップ状にセット
１３ 時間間隔セット工程
Ｘ 固定速度値
Ｙ 下り坂速度値
ｙ ステップ
Ｚ 前の車輌までの時間間隔

Claims (13)

1. 車輌において車輌速度制御機能を表示するためのディスプレイであって、このディスプレイ（１）がクルーズコントロール機能および下り坂速度制御機能の状況を、それぞれ、表示するための表示フィールド（１Ａ、１Ｂ）を含むこと、並びにこれらの表示フィールド（１Ａ、１Ｂ）がそれぞれの制御機能に特有のアイコン（２Ａ、２Ｂ）、それぞれの制御機能のための速度限界の設定値に対応する数値（３Ａ、３Ｂ）を含むことを特徴とするディスプレイ。
2. ディスプレイがアダプティブ・クルーズコントロール機能の状況を表示するための更なる表示フィールド（１Ｃ）を含むこと、およびこの更なる表示フィールド（１Ｃ）がこのアダプティブ・クルーズコントロール機能に特有のアイコン（２Ｃ）、前の車輌までの時間間隔の設定値に対応する数値（３Ｃ）を含むことを特徴とする請求項１に記載されたディスプレイ。
3. 問題の制御機能がこの車輌の速度を制御しているかどうかを示すためのシンボル（４Ａ、４Ｂ、４Ｃ）を含むことを特徴とする請求項１または２に記載されたディスプレイ。
4. これらの表示フィールド（１Ａ、１Ｂ、１Ｃ）がこのディスプレイ（１）上に隣り合せに位置することを特徴とする請求項１または２に記載されたディスプレイ。
5. 各表示フィールド（１Ａ、１Ｂ、１Ｃ）のアイコン（２Ａ、２Ｂ、２Ｃ）、数値（３Ａ、３Ｂ、３Ｃ）およびシンボル（４Ａ、４Ｂ、４Ｃ）が互いの上に垂直に位置することを特徴とする請求項３または４に記載されたディスプレイ。
6. アイコン（２Ａ、２Ｂ、２Ｃ）が数値（３Ａ、３Ｂ、３Ｃ）の上に位置し、次にそれがシンボル（４Ａ、４Ｂ、４Ｃ）の上に位置することを特徴とする請求項４に記載されたディスプレイ。
7. 車輌で車輌速度制御機能を表示するための方法であって、
   この車輌用の好適固定速度（クルーズコントロール速度）値（Ｘ）をセットし（１０）、それをディスプレイ（１）に表示する工程、
   上記固定値に等しいかそれより大きい下り坂速度値（Ｙ）をセットし（１１）、この車輌が下り坂を走行するときは、その下り坂速度を超えられず、およびこの速度値についての情報（３Ｂ）をディスプレイ（１）に表示する工程、を含むことを特徴とする方法。
8. 前記下り坂速度値を制御装置によってステップ状にセットし（１２）、その場合、各ステップは固定速度（クルーズコントロール速度）に比べた速度の増加を表し、許容下り坂速度を上記固定速度より０ないし１５ｋｍ／ｈ高い値にセットできることを特徴とする請求項７に記載された方法。
9. 前記下り坂速度値を３ｋｍ／ｈのステップ（ｙ）でセットすることを特徴とする請求項８に記載された方法。
10. セットした最大許容下り坂速度（Ｙ）の値を前記ディスプレイ（１）に表示することを特徴とする請求項７から９までのいずれか１項に記載された方法。
11. 前記車輌が下り坂を走行するときのセットした速度の最大許容増加の値（ｙ）をディスプレイ（１）に表示することを特徴とする請求項７から９までのいずれか１項に記載された方法。
12. 前の車輌までの時間間隔（Ｚ）をセットする工程（１３）に特徴があり、その時間間隔を前の車輌までの距離を制御するレーダ装置によって維持し、およびセットした時間間隔（３Ｃ）をこのディスプレイ（１）に表示する請求項７から１１までのいずれか１項に記載された方法。
13. 前記ディスプレイが請求項１から６までのいずれか１項に記載されたディスプレイであることを特徴とする請求項７から１２までのいずれか１項に記載された方法。

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