JP2005205533A - 磁気記録媒体の裁断装置及びその裁断方法 - Google Patents

磁気記録媒体の裁断装置及びその裁断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置構造の複雑化、大型化を抑えて、裁断幅のバラツキ低減を図ることができる磁気記録媒体の裁断装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラのうち、少なくとも裁断部16の直前及び直後に配置されているガイドローラ15A〜15Cに回転駆動部を設け、裁断前の磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように、制御部20により各ガイドローラ15A〜15Cをそれぞれ個別に回転駆動させる。これにより、裁断前における磁気記録媒体の幅方向の張力バラツキが緩和され、裁断された各磁気記録媒体間の裁断幅のバラツキを低減することが可能となる。また、各ガイドローラ15A〜15Cに対して駆動部を追加設置するだけでよいので、装置構成の複雑化、大型化を回避できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体を幅寸法のバラツキを抑えて所定幅に裁断することができる磁気記録媒体の裁断装置及びその裁断方法に関する。
従来より、幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体の裁断は、フィルム状磁気記録媒体を連続的に巻き出す巻出しローラと、フィルム状磁気記録媒体を所定の幅に裁断する裁断部と、所定幅に裁断された磁気記録媒体をそれぞれ巻き取る複数の巻取ローラとを備えた裁断装置によって行われている。
ところで、例えば金属磁性材料を用い真空薄膜形成手段によって磁気記録層を形成した原反や極薄のベースフィルムを用いた原反のように、極めて薄く作製された幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体は裁断特性が比較的悪いことから、上記裁断部において高精度の幅を保って磁気記録媒体を裁断することが極めて困難となっている。
特に、上述したような極めて薄く作製された原反は、僅かな厚みムラでもロール状に数千から数万層に巻かれ積層されることで、厚みムラの部分が伸びや皺になってしまうことが多い。また、原反ロールにその製作過程で熱処理を施す場合には、その伸びや皺が顕著になることがある。
原反の伸びや皺の部分は、原反の幅方向で見ると弛みとなって現れ、伸びや皺の部分では張力が小、それ以外は張力が大である。一般的に、張力が大で裁断された原反は幅が比較的広く、張力が小で裁断された原反は幅が比較的狭くなる。そのため、裁断された磁気テープの幅寸法にバラツキが生じることになる。
そこで、本発明者は先に、裁断部で原反を高精度に裁断するためには裁断部への原反の供給状態も極めて重要であるとの認識に至り、原反表面の高さ分布を測定し当該高さ方向の表面形状のバラツキを吸収する形状吸収体を裁断部の直前位置に配置した裁断装置を提案した(下記特許文献1)。
図6〜図8を参照して当該裁断装置の構成を説明する。図6は裁断装置の概略構成図、図7は原反ロールの表面高さ分布測定工程の説明図、図8は形状吸収体の一構成例を示す図である。
従来の裁断装置1は、巻出しローラ2から巻き出された幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体(原反)3を基準ローラ4を介してスリッタナイフ6へ供給し、ここで所定幅の磁気記録媒体3a,3bに裁断した後、巻取ローラ7a,7bで巻き取るに当たり、基準ローラ4とスリッタナイフ6との間に、原反3の幅方向における張力を均一化する形状吸収体5を備えている。
この形状吸収体5は円筒形状の非回転体で、フレキシブルに変形する材質で形成されており、直下方に配置された複数のシリンダ装置8の作動により形状を任意に変化させることができる(図8)。また、形状吸収体5の表面には複数のエア吹出孔9が穿設されており、これらエア吹出孔9から圧縮空気を原反3に吹き付けることにより原反3が形状吸収体5の上に浮上し、形状吸収体5と原反3との間に摩擦が生じないようにしている。
形状吸収体5の形状は、巻出しローラ2に設置されている原反3のロール表面高さ分布に対応して設定される。原反3の表面高さ分布の測定は、図7に示したように、例えば太鼓型に中央部が膨出している原反3の幅方向に複数のマイクロメータ10を配置し、原反3の幅方向の中央置aを基準として、他のマイクロメータ10の測定値から基準値aを差し引いた距離αを算出する。そして、この距離αの大きさに対応して形状吸収体8の形状をシリンダ装置8の作動により変化させ、当該形状吸収体5の上を走行する際に原反3の幅方向における張力を均一化する。
以上の構成により、原反3のロール表面の高さ分布に基づいて原反の幅方向の張力のバラツキを形状吸収体5で緩和し、原反の幅方向の張力を均一化した状態で裁断部(スリッタナイフ6)へ供給することによって、磁気記録媒体3a,3b間の裁断幅のバラツキの低減を図るようにしている。
特開2000−322735号公報
しかしながら、上述した従来の裁断装置1においては、形状吸収体5による原反3の張力均一化を高精度に行うために、原反3のロール表面の高さ分布を測定するためのマイクロメータ10や形状吸収体5を変形させるためのシリンダ装置8をそれぞれ数多く設置する必要があるため、これにより原反3の走行領域の構造の複雑化、大型化を招くという問題がある。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、装置構造の複雑化、大型化を抑えて、裁断幅のバラツキ低減を図ることができる磁気記録媒体の裁断装置及びその裁断方法を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明の磁気記録媒体の裁断装置は、幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体を連続的に巻き出す巻出しローラと、フィルム状磁気記録媒体を所定の幅に裁断する裁断部と、所定の幅に裁断された磁気記録媒体をそれぞれ巻き取る複数の巻取ローラと、磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラとを備え、上記複数のガイドローラの少なくとも裁断部の直前及び直後に配置されているガイドローラに各々設けられ当該各ガイドローラを回転駆動させる駆動部と、裁断前の磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように上記各駆動部を制御する制御部とを備えている。
また、本発明の磁気記録媒体の裁断方法は、幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体を裁断部へ連続的に巻き出し、裁断部においてフィルム状磁気記録媒体を所定の幅に裁断した後、所定の幅に裁断された各磁気記録媒体をそれぞれ巻取部で巻き取る磁気記録媒体の裁断方法にであって、少なくとも裁断部の直前及び直後において磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラを配置し、裁断前の磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように上記各ガイドローラをそれぞれ独立して回転駆動させる。
本発明においては、磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラのうち、少なくとも裁断部の直前及び直後に配置されているガイドローラに回転駆動部を設け、裁断前の磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように、制御部により各ガイドローラをそれぞれ独立して回転駆動させるようにしている。これにより、裁断前における磁気記録媒体の幅方向の張力バラツキが緩和され、裁断された各磁気記録媒体間の裁断幅のバラツキを低減することが可能となる。また、上記各ガイドローラに対して駆動部を追加設置するだけでよいので、装置構成の複雑化、大型化を回避できる。
なお、ガイドローラの回転駆動制御方法には速度制御及びトルク制御があるが、当該ガイドローラの表面に対向する磁気記録媒体の走行面の表面性状、例えば摩擦力の大小に応じて、速度制御又はトルク制御が選択されるのが好ましい。これにより、裁断前の磁気記録媒体の幅方向の張力のバラツキを精度高く均一化することが可能となる。
磁気記録媒体の張力を均一化する方法としては、各ガイドローラを磁気記録媒体の裁断速度、即ちラインスピードと同期又はこれより高い周速度で回転駆動させる方法や、裁断部直前において既に磁気記録媒体の幅方向に張力のバラツキが生じている場合には当該張力のバラツキが緩和されるように各ガイドローラ間で周速度を変化させる方法等がある。
以上述べたように、本発明によれば、磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラのうち、裁断部の直前及び直後に配置されているガイドローラに回転駆動部を設け、裁断前の磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように、制御部により各ガイドローラをそれぞれ独立して回転駆動させるようにしたので、裁断前における磁気記録媒体の幅方向の張力バラツキを緩和して、裁断された各磁気記録媒体間の裁断幅のバラツキを低減することが可能となる。また、上記各ガイドローラに対して駆動部を追加設置するだけでよいので、装置構成の複雑化、大型化を回避できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の実施の形態による磁気記録媒体の裁断装置(以下「裁断装置」という。)11を示している。裁断装置11は、幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体(原反)13を、所定幅の複数本のテープ状磁気記録媒体13a,13bに裁断する装置である。例えば、オーディオテープレコーダやビデオテープレコーダに用いられる磁気テープは、幅広で長尺のポリエステル等のベースフィルムの表面に、磁性塗料を塗布して形成した、あるいはCo−Ni合金、Co−Cr合金等の金属磁性材料を真空蒸着等の真空薄膜形成手段によって直接形成した、幅広で長尺の磁気テープ原反を図1に示す裁断装置1によって所定幅に裁断して得られる。
ここで、図1は裁断装置1の概略構成図、図2は裁断部16のテープ走行方向から見たときの断面図、図3は裁断部16における裁断の様子を説明する図であり、Aはテープ走行方向から見た図、Bはそれと直交する方向から見た図である。そして、図4は、駆動部を有するガイドローラ15の構成の一例を示す断面図である。
本実施の形態の裁断装置11は、巻出し部12から連続的に巻き出された原反13を基準ローラ14を介して裁断部16へ供給し、ここで所定幅に裁断してなるテープ状磁気記録媒体(磁気テープ)13a,13bを各々巻取ローラ17a,17bに巻き取るように構成されている。
なお、図1においては便宜上、原反13を2本の磁気テープ13a,13bに裁断する様子を示しているが、実際は例えば、テープ巻取部は巻取ローラ17a,17bによって上下2段組とされ、各段において巻取ローラが紙面表裏方向に複数配列されており、これらの巻取ローラの配置数に対応して多数本の磁気テープに裁断されるようになっている。
基準ローラ14は原反13の走行速度を規定し、基準ローラ14に対向配置される弾性ローラ22とともに原反13を挟持している。
裁断部16は、図2及び図3A,Bに示したように、所定の間隔幅で複数の回転雌刃が配列されている下刃16bと、回転雌刃に対応して所定の間隔幅で複数の回転雄刃が配列されている上刃16aとを有し、原反13の走行方向にそれぞれ回転し、回転時、これら両刃の係合部位で原反13を所定幅に切断する。
例えば図2に示したように、上刃16aは回転軸161に対しカラー162を介して取り付けられる肉薄の円形刃でなり、カラー162により回転軸161に対して一定間隔で取り付けられている。また、下刃16bは回転軸163に対しカラー164を介して取り付けられる肉厚の円形刃でなり、カラー164により回転軸163に対して一定間隔で取り付けられている。
基準ローラ14と裁断部16との間には原反13の走行をガイドするガイドローラ15Aが配置され、裁断部16と巻取ローラ17a,17bとの間には、裁断された磁気テープ13a,13bの走行をガイドするガイドローラ15B,15C及びガイドローラ19a,19bがテープ走行方向に関して順にそれぞれ配置されている。
そこで本実施の形態においては、裁断部16の直前及び直後に配置されているガイドローラ15A〜15Cに対して、当該ガイドローラを回転駆動する駆動部23が設けられている。駆動部23はモータ等で構成され、各ガイドローラ15A〜15Cに対してそれぞれ個々に設けられており、各々独立して制御部20によりそれぞれ駆動されるようになっている。
ガイドローラ15A〜15Cは、図4に示したように、ロール本体151とその軸心部に取り付けられた回転軸152とを有し、駆動部23はこの回転軸152にカップリング24を介して接続されている。ロール本体151の表面にはめっき処理が施されている。また、ガイドローラの回転時の面振れは1μm以下とされている。
特に本実施の形態では、ガイドローラ15A〜15Cの各々の回転軸152に、当該ガイドローラ15A〜15Cを軸支する軸受部材25が取り付けられた構成となっており、これによりガイドローラ15A〜15Cの面振れ量をそれぞれ低く抑えることができるようになる。
各ガイドローラ15A〜15Cに設けられている駆動部23は、それぞれ、制御部20によって駆動制御される。制御部20は、駆動部23ごとに速度制御又はトルク制御の何れかを適用してガイドローラ15A〜15Cを相互に独立して回転駆動する。
ここで、速度制御の場合には、裁断装置11により走行される原反13の基準速度に対し、外部からのガイドローラ速度ドロー設定値を掛け合わせた速度指令として出力する。例えば、基準速度が250m/分の時、ガイドローラ速度ドロー設定値が0%であれば、ガイドローラ駆動速度指令は、250[m/分]×100%=250[m/分]、ガイドローラ速度設定値が10%であれば、ガイドローラ駆動速度指令は、250[m/分]×110%=275[m/分]となる。このとき、トルク指令はトルク制限値となり、ガイドローラが速度指令通りに駆動するように、トルク制限値として100%出力する。
一方、トルク制御の場合には、速度指令は速度制限値として裁断装置11の基準速度に対して固定値でガイドローラ速度ドロー設定値を多少加算する方向に掛け合わせて出力する。例えば、基準速度が250m/分の時、ガイドローラ速度ドロー設定値を10%と固定すれば、ガイドローラ駆動速度制限指令値は、250[m/分]×110%=275[m/分]となり、ガイドローラ速度(周速度)は275m/分で制限される。このとき、トルク指令としては、外部からのトルク設定値とガイドローラのメカロストルクより演算し出力する。
ガイドローラ15A〜15Cに対し、速度制御及びトルク制御の何れを適用するかに関しては、ガイドローラ15A〜15Cに対して原反13あるいは磁気テープ13a,13bに滑りが生じるような場合は速度制御が有効であり、逆に、ガイドローラ15A〜15Cに対して原反13あるいは磁気テープ13a,13bが貼り付きやすい場合にはトルク制御が有効である。このように、ガイドローラ15A〜15Cの表面に対向する原反13あるいは磁気テープ13a,13bの走行面の表面性状、特に摩擦力の大小に応じて、速度制御又はトルク制御を選択できる。
特に、最近の磁気テープは、金属磁性膜の薄膜化や鏡面化、あるいは潤滑層等のトップコート層の種類等に応じて、磁性面の摩擦係数が非磁性面(バック面)の摩擦係数よりも高いものがある。従って、品種に応じては、磁性面側に対向するガイドローラはトルク制御で駆動し、非磁性面側に対向するガイドローラは速度制御で駆動する等の制御方式が好適な場合もある。
この場合、裁断装置11において磁性面を図1において下向きにして巻出しローラ12から原反13を巻き出す場合には、ガイドローラ15A及びガイドローラ15Cはトルク制御で回転制御され、ガイドローラ15Bは速度制御で回転制御されることになる。
一方、ガイドローラ15Bと巻取ローラ17aとの間、及び、ガイドローラ15Cと巻取ローラ17bとの間にも、それぞれガイドローラ19a,19bが配置されている。本実施の形態では、これらガイドローラ19a,19bは従動ローラ、即ち磁気テープ13a,13bの走行面との摩擦で連れ回り回転するフリーローラとして構成されているが、これらのガイドローラ19a,19bにもまた、ガイドローラ15A〜15Cと同様な駆動部を設けて制御部20により駆動制御されるようにしてもよい。
なお、ガイドローラ19a,19bの対向位置にはニップローラ21a,21bがそれぞれ配置されているが、必要に応じて省略してもよい。また、ニップローラ21a,21bを用いることによって、ガイドローラ15B,15Cによって随時張力制御される磁気テープ13a,13bを巻取ローラ17a,17bに皺なく適正に巻き取らせることが可能となる。
なおまた、図示した以外にも原反13あるいは磁気テープ13a,13bの走行をガイドするガイドローラを配置することも勿論可能であり、このような場合にも、全てのガイドローラに対して駆動部を設け、制御部20により独立して駆動制御がなされるようにしてもよい。
次に、以上のように構成される本実施の形態の裁断装置11の作用を説明する。
原反13は、基準ローラ14の回転周速度で定まるラインスピードで巻出しローラ12から巻出され、裁断部16で所定幅の磁気テープ13a,13bに裁断される。各磁気テープ13a,13bは、ガイドローラ15B,15C,19a,19bを介して巻取ローラ17a,17bによりそれぞれ巻き取られる。
ガイドローラ15A〜15Cは、制御部20により駆動制御される駆動部23を介して相互に独立して回転駆動される。駆動制御方式としては例えばガイドローラ15A〜15Cと原反13との間の摩擦力の大小等に応じて、速度制御又はトルク制御の何れか一方が選択される。本例では、原反13はその磁性面が下刃16bと接触するように巻出しローラ12から下向きに巻き出され、ガイドローラ15A及びガイドローラ15Cはトルク制御方式で回転駆動制御され、ガイドローラ15Bは速度制御方式で回転駆動制御されている。
制御部20は、裁断前において原反13の幅方向における張力が均一となるようにガイドローラ15A〜15Cを各々個別に回転駆動する。本実施の形態では、各ガイドローラ15A〜15Cを基準ローラ14と同一の周速度又はこれより高い周速度(例えば10%増し)で回転するように制御部20により回転駆動制御する。これにより、原反13の幅方向において張力を均一化でき、裁断部16における原反13の高精度な裁断が可能となる。
なお、例えば図7を参照して説明したように、原反ロールの幅方向中央部が両端部よりも膨出した太鼓型である場合、原反13の幅方向中央部から両端部にかけて張力が小さくなる傾向にある。この場合、裁断部16の直後に配置される上下各段の複数のガイドローラ15B,15Cのうち、原反13の幅方向において中央部側よりも両端部側に位置するガイドローラ15B,15Cを走行する磁気テープ13a,13bの走行速度を高めて張力を付加し、裁断前において原反13の張力のバラツキを吸収する。
原反13の幅方向における張力の検出方法としては、例えば図7を参照して説明したように原反ロール表面の高さ分布を測定するマイクロメータ等の測定器を配置し、当該測定器の測定値に基づいてガイドローラの駆動制御を行うことができる。
あるいは、原反13の幅方向における張力分布を測定する圧力センサを基準ローラ14と裁断部16との間に配置したり、裁断後の磁気テープ13a,13bの張力センサを配置するようにすれば、張力変動に応じてリアルタイムでガイドローラ15A〜15Cの駆動制御が可能となる。
更に、原反ロールの品種、表面形状毎にガイドロールの駆動制御レシピを予め準備したり、学習機能で標準レシピを作成する等して、原反の品種あるいはロール形状に基づいてガイドローラの駆動管理を行うようにしてもよい。
以上のように本実施の形態によれば、裁断部16の直前及び直後に配置されているガイドローラ15A,15Bを個別に回転駆動制御して原反13の幅方向における張力を均一化しているので、裁断部16における原反13の裁断精度を高め、裁断幅のバラツキを低減することができる。
特に、既存のガイドローラに対して回転駆動部とその制御部を追加設置するだけで本発明を構成することができるので、装置構成の複雑化、大型化を回避できると共に、メンテナンス等の管理負担も低減することができる。
また、本実施の形態によれば、ガイドローラ15A〜15Cに接触する原反13あるいは磁気テープ13a,13bの走行面の表面性状に応じて、各ガイドローラ15A〜15Cの駆動形態として速度制御又はトルク制御を選択するようにしているので、原反13あるいは磁気テープ13a,13bの適切なガイド作用を確保し、所望とする張力制御を実現することが可能となる。
図1を参照して説明した裁断装置11の各ガイドローラ15A〜15Cを基準ローラ14の周速度と同期駆動させ、裁断幅(製品幅)12.65mm、裁断速度250m/分、裁断張力80g/チャンネル、巻取張力50g/チャンネル、チャンネル数47の各裁断条件にて原反13の裁断を行い、ガイドローラを回転駆動させない従来の裁断装置との間で製品幅のバラツキを比較した。その結果を図5に示す。
図5において、横軸は原反の幅を示し、数字は裁断後の各チャンネルを示している。また、縦軸は裁断後の製品幅を示している。なお、原反のロット間における形状の差異が裁断条件に影響を及ぼすことがないように、本発明及び従来例ともに同一の原反による裁断で実験を行った。
図5から明らかなように、本発明によれば、従来例に比べてチャンネル間の製品幅のバラツキを小さくすることができ、従来例のバラツキ精度(標準偏差;Standard Deviation)が0.0023mmであったのに対し、本発明ではバラツキ精度を0.0013mmと著しく低減することができた。
なお、裁断後の磁気テープをガイドするガイドローラの周速度を各チャンネル毎に駆動制御するようにすれば、製品幅のバラツキ精度の更なる低減を図ることができるものと考えられる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施の形態では磁気記録媒体の裁断装置及びその裁断方法を説明したが、例えばインクリボン、金属箔など、磁気記録媒体に準ずるフィルム状帯状物の裁断装置及びその裁断方法として本発明を適用することも可能である。
本発明の実施の形態における磁気記録媒体の裁断装置11の概略構成図である。 裁断装置11における裁断部16のテープ走行方向から見たときの断面図である。 裁断部16を示す図であり、Aはテープ走行方向から見たときの断面図、Bはそれと直交する方向から見た図である。 駆動部を有するガイドローラ15A〜15Cの構成の一例を示す側断面図である。 本発明の実施例による実験結果を示す図である。 従来の裁断装置の概略構成図である。 従来の裁断装置における原反ロールの表面高さ分布測定工程を説明する図である。 従来の裁断装置における形状吸収体の構成を示す部分破断斜視図である。
符号の説明
11…裁断装置、12…巻出しローラ、13…原反(フィルム状磁気記録媒体)、13a,13b…磁気テープ(テープ状磁気記録媒体)、14…基準ローラ、15A〜15C…ガイドローラ、16…裁断部、17a,17b…巻取ローラ、20…制御部、23…駆動部。

Claims (7)

  1. 幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体を連続的に巻き出す巻出しローラと、前記フィルム状磁気記録媒体を所定の幅に裁断する裁断部と、前記所定の幅に裁断された磁気記録媒体をそれぞれ巻き取る複数の巻取ローラと、前記磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラとを備えた磁気記録媒体の裁断装置において、
    前記複数のガイドローラの少なくとも前記裁断部の直前及び直後に配置されているガイドローラに各々設けられ当該各ガイドローラを回転駆動させる駆動部と、
    裁断前の前記磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように前記各駆動部を制御する制御部とを備えた
    ことを特徴とする磁気記録媒体の裁断装置。
  2. 前記駆動部を有するガイドローラは、速度制御又はトルク制御で回転駆動されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の裁断装置。
  3. 前記駆動部を有するガイドローラのうち、ガイドローラ表面に対向する前記磁気記録媒体の走行面が磁性面であるガイドローラについてはトルク制御が適用され、前記走行面が非磁性面であるガイドローラについては速度制御が適用されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体の裁断装置。
  4. 前記駆動部を有するガイドローラは、ロール本体とその軸心部に固定された回転軸とを有し、前記回転軸には当該ガイドローラを軸支する軸受部材が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の裁断装置。
  5. 幅広で長尺のフィルム状磁気記録媒体を裁断部へ連続的に巻き出し、前記裁断部において前記フィルム状磁気記録媒体を所定の幅に裁断した後、前記所定の幅に裁断された各磁気記録媒体をそれぞれ巻取部で巻き取る磁気記録媒体の裁断方法において、
    少なくとも前記裁断部の直前及び直後において前記磁気記録媒体の走行をガイドする複数のガイドローラを配置し、裁断前の前記磁気記録媒体の幅方向における張力を均一化するように前記各ガイドローラをそれぞれ独立して回転駆動させる
    ことを特徴とする磁気記録媒体の裁断方法。
  6. 前記ガイドローラに接触する前記磁気記録媒体の走行面の表面性状に応じて、前記各ガイドローラの駆動形態として速度制御又はトルク制御を選択する
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気記録媒体の裁断方法。
  7. 前記走行面が磁性面の場合にはトルク制御を選択し、前記走行面が非磁性面の場合には速度制御を選択する
    ことを特徴とする請求項6に記載の磁気記録媒体の裁断方法。
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JP2014104559A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Kyocera Corp 切断装置用ユニット、切断装置およびシート加工物の製造方法

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