JP2005205196A - 調理用容器の底部に配設される金属板及び該金属板を備えた調理用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加熱による底部の湾曲変形が抑制されて使用中の内容物の偏りが防止される調理用容器を提供する。
【解決手段】 調理用容器30の底部外面に固着される金属板40であって、この金属板40は、調理用容器30の底部31の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を囲む円環領域に配設されている。
【選択図】 図7
【解決手段】 調理用容器30の底部外面に固着される金属板40であって、この金属板40は、調理用容器30の底部31の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を囲む円環領域に配設されている。
【選択図】 図7
Description
本発明は、調理用容器の底部に配設される金属板と、この金属板を備えた調理用容器に係り、特に、調理用容器の底面が加熱により湾曲されるのを防いで平面性が保たれ、使用中の調理用容器の内容物の偏りが防止されるとともに、発熱効率の低下を防止することが可能とされる調理用容器の底部に配設される金属板及び該金属板を備えた調理用容器に関する。
電磁調理器で使用される調理用容器として、一般に、鉄やステンレス等の磁性金属を底部に配設したアルミニウムからなる調理用容器が知られている。アルミニウムは軽量で熱伝導性が良く、加工が容易であるため調理用容器の素材としては好適であるが、非磁性金属であるため、アルミニウムのみを素材とした構成では電磁調理器で使用することはできなかった。そこで、アルミニウムからなる調理用容器の外側を、磁性金属のステンレスで被覆することにより電磁調理器で使用可能とされる製品が提案されている。
ところで、上記のような調理用容器は、使用時に加熱されると、底部が側面部よりも急激に高い温度に晒されるため、容器の底が膨張する。これにより、中央部が凸状に変形すると、容器の設置が不安定となるばかりか、容器の底と熱源である電磁誘導コイルとの接触面積が不均一となる。また、中央部が凹状に変形すると、底面と電磁誘導コイルとの間に隙間が生じて接触面積が減少する。従って、容器の底が膨張して中央部が凸状または凹状に変形すると、熱伝導効率が低下し、また加熱温度制御が不安定となるという問題点があった。
そこで、このような使用時の変形を抑制するために、底面に、変形を吸収するための環状溝を設けた電磁調理用鍋が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−204872号公報(第2−5頁、図1)
そこで、このような使用時の変形を抑制するために、底面に、変形を吸収するための環状溝を設けた電磁調理用鍋が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された環状溝部は、切削あるいはプレス加工によって形成することができる。しかしながら、環状溝部を形成するために新たな工程が必要とされ、製造手間が増大するという問題点があった。また、切削により環状溝部を形成するためには、ステンレス層の厚みを溝部の深さ以上とする必要があり、調理用容器の軽量化が図れないという問題点があった。また、プレス加工により環状溝部を形成するためには、環状突起を有する専用の金型を使用する必要があり、製造コストが増大するという問題点があった。
また、特許文献1に記載された構成では、アルミニウムからなる調理用容器の外側全面がステンレスで被覆されている。このような構成では、ステンレスの使用量が多くなり、アルミニウムの持つ軽量という特性を活かすことができずに調理用容器の重量が大きくなってしまうという問題点があった。また、このような構成では、予めステンレスとアルミとを圧接した板材に絞り加工又は伸び加工を加えて調理用容器の形状に形成する方法で製造されることになるが、例えば寸胴鍋などの深い調理用容器を製造しようとすると、層状に結合された板材がこの苛酷な変形に耐えられず、損傷が発生するおそれがあった。
更にまた、特許文献1に記載された構成では、アルミニウムとステンレスとが単に層状に圧着されているだけであり、機械的な係止手段により結合されていない。従って、熱膨張率の異なる2種の金属が加熱されて圧着部に熱変形による応力が発生すると、結合状態が緩みだしたり、変形、損傷が発生するおそれがあった。
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、加熱による底部の湾曲変形が抑制されて使用中の内容物の偏りが防止される調理用容器を提供することにある。また、本発明の目的は、発熱効率が低下されない調理用容器を提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記調理用容器の底部外面に強固に固着される金属板を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載の金属板によれば、調理用容器の底部外面に固着される金属板であって、該金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなること、により解決される。
このように、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底面の略中央に位置される円形領域には配設されない。すなわち、この円形領域の外周に金属板が配設されている。このような領域に金属板を取り付けると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位が底面の外周側に位置され、調理用容器本体の層のみとされた部位が底面の中央部に位置される。そして、円形領域の径寸法は30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。
このように、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底面の略中央に位置される円形領域には配設されない。すなわち、この円形領域の外周に金属板が配設されている。このような領域に金属板を取り付けると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位が底面の外周側に位置され、調理用容器本体の層のみとされた部位が底面の中央部に位置される。そして、円形領域の径寸法は30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。
本願出願人は、加熱時の調理用容器の底面の変形量を極力抑えることを課題として各種の実験を行った。その結果、調理用容器の底面に固着する金属板を、上記のような領域に配設すると、調理用容器の底面の湾曲量が大幅に減少されることを発見し、本発明をするに至った。これにより、円形領域を含む領域に金属板が配設された場合と比較して、底面中央部の変形量を大幅に減少させることができ、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
本発明の構成により調理用容器の底面の湾曲量が減少されるメカニズムは、例えば、以下のように考えられる。一般に、熱膨張率の異なる金属が結合された部位は、加熱によって熱膨張率の小さい側に湾曲され、その湾曲部は温度変化に対応して曲率が変化することが知られている。また、熱膨張により変形する金属材に、より熱膨張率の小さい金属材を結合することにより、加熱時の全体の変形量が抑制されることが知られている。
従って、本発明のように、調理用容器の底部外面の略中央を中心とする円形領域を除く部位に金属板が配設されると、底面の中央部及びその両側の外周部において、温度変化による変形の態様が異なるものとされる。そのため、加熱された調理用容器の底面全体の形状は、隣合う部位同士が異なる態様で変形された3つの部位が連なった形状とされ、それらの境界では湾曲率が変化し不連続になると考えられる。つまり、調理用容器の底面は、小さな湾曲面が連なった形状とされ、それらの境界において曲率が変化する。このため、開口部を備えていない金属板が配設された構成のように、金属板が配設された部位全体にわたって底面が連続的に大きく湾曲され、底面中央部の変形量が大きくなってしまうことがない。よって、底面中央部の変形量が大幅に減少されると考えられる。
従って、本発明のように、調理用容器の底部外面の略中央を中心とする円形領域を除く部位に金属板が配設されると、底面の中央部及びその両側の外周部において、温度変化による変形の態様が異なるものとされる。そのため、加熱された調理用容器の底面全体の形状は、隣合う部位同士が異なる態様で変形された3つの部位が連なった形状とされ、それらの境界では湾曲率が変化し不連続になると考えられる。つまり、調理用容器の底面は、小さな湾曲面が連なった形状とされ、それらの境界において曲率が変化する。このため、開口部を備えていない金属板が配設された構成のように、金属板が配設された部位全体にわたって底面が連続的に大きく湾曲され、底面中央部の変形量が大きくなってしまうことがない。よって、底面中央部の変形量が大幅に減少されると考えられる。
また、請求項2に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位と、調理用容器本体の層のみとされた部位とが、同心円状に位置される。従って、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、請求項3に記載のように、前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部と前記金属板の水平面との間に角部が形成されている。このため、金属板を調理用容器の底部に圧入する工程において、突出部が角部の部分を境にして折曲される。このように、突出部が折れ曲がって調理用容器の底部外面に斜めに埋入されて係止されるため、金属板が底面に確実に固定される。従って、調理用容器本体の層と金属板の層との熱膨張率の差による応力が発生しても、金属板が脱落されることがなく、調理用容器本体と金属板との一体性を保つことができる。
本発明の請求項4に係る調理用容器は、底部外面に金属板が固着された調理用容器であって、前記金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなること、を特徴とする。このように構成すると、請求項1の金属板について説明したように、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。これにより、調理用容器が熱源上に安定して載置される。また、内容物の偏りが防止されるので、利便性が向上される。
また、請求項5に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、請求項2の金属板について説明したように、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、請求項5に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、請求項2の金属板について説明したように、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、請求項6に記載のように、前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部が折曲した状態で前記底部外面に埋入されている。このように構成すると、請求項3の金属板について説明したように、金属板が調理用容器の底面に確実に固定される。そして、加熱による熱応力が発生しても金属板が脱落されることがない。
そして、例えば磁性金属材料からなる金属板が底面に配設された調理用容器は、電磁調理器で使用することができるが、上述したように調理用容器の底面の平面性が維持されていると、底面が電磁調理器のトッププレートに密着され、金属板を電磁調理器から発生される磁力線の有効範囲内に位置させることが出来る。従って、発熱効率が低下することがない。また、通常、磁力線発生源であるコイルは、電磁調理器のトッププレートの下に円環状に配設されているため、その上に載置された調理用容器の底面中央部には磁力線が作用せず、発熱されない。従って、底部外面の略中央を中心とする円形領域に金属板が配設されていなくても、発熱効率が低下することがない。以上に加えて、発熱に寄与していない部位に金属板を配設しないことにより金属材料を節約することができ、製造コストが削減される。
更にまた、底面の平面性が維持されることにより、調理用容器の底面と電磁調理器の加熱部中央に位置される温度センサとの距離を、温度センサの検知可能範囲内とすることができるので、調理用容器の加熱状態をチェックして出力を調整することができ、利便性が向上される。
更にまた、底面の平面性が維持されることにより、調理用容器の底面と電磁調理器の加熱部中央に位置される温度センサとの距離を、温度センサの検知可能範囲内とすることができるので、調理用容器の加熱状態をチェックして出力を調整することができ、利便性が向上される。
以上のように、本発明によれば、調理用容器の底部外面に固着される金属板が、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなる。そして、円形領域の径寸法が30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。このように構成すると、加熱により変形された底面の断面形状は、中央部とその両側の外周部との3つの部位が、それぞれ隣合う部位と異なる態様で変形されるため、円形領域を含む領域に金属板が配設された場合と比較して、調理用容器の底面中央部における変形量を大幅に減少させることができ、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、本発明によれば、金属板を上記円形領域を囲む円環領域に配設することにより、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位と、調理用容器本体の層のみとされた部位とが、同心円状に位置される。従って、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、本発明によれば、金属板を上記円形領域を囲む円環領域に配設することにより、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位と、調理用容器本体の層のみとされた部位とが、同心円状に位置される。従って、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
これにより、調理用容器が熱源上に安定して載置され、内容物の偏りが防止される。また、電磁調理器で使用される場合には、温度センサが有効に動作されるので、加熱状態をチェックして出力を調整することができる。従って、利便性が向上される。更に、金属板がトッププレートに密着されて電磁調理器から発生される磁力線の有効範囲内に位置されると共に、金属板を配設しない円形領域は磁力線が作用しない底面の略中央に設けられている。従って、この円形領域に金属板を配設しなかったことにより、配設した場合と比べて発熱効率が低下することがない。以上に加えて、発熱に寄与しない部位に金属板を配設しないことにより金属材料が節約され、製造コストが削減される。
また、本発明によれば、調理用容器の底部に金属板を強固に固定することが可能となる。従って、金属板が調理用容器の底面に確実に固定され、繰り返し加熱による熱応力が発生しても脱落されることがない。従って、調理用容器の底面の平面性を維持することができ、使い勝手がよく耐久性の高い調理用容器を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1乃至図6は本発明の一実施例を示すものであり、図1は金属板の平面図、図2は試験体の金属板を配設した調理用容器の構成を示す説明図、図3は金属板の部分断面図、図4は図3の要部拡大図、図5及び図6は改変例の金属板の平面図、図7は調理用容器の使用状態を示す説明図である。また、図8乃至図11は他の改変例の金属板の平面図である。
図1は、本発明の金属板を示す説明図である。金属板は、例えば電磁誘導加熱用の調理用容器の底部に配設される磁性金属板40である。磁性金属板40は、例えばステンレスから形成されている。ステンレスとしては、SUS430、SUS434等のフェライト系ステンレス、SUS410、SUS420等のマルテンサイト系ステンレス等を用いることができる。
なお、磁性金属板40の材料としては、ステンレスに限らず、鉄または鉄合金等他の磁性を有するもの、例えば、炭素鋼、鉄鋼、軟鋼等の鉄鋼板を用いても良い。
また、磁性金属板40の材料としては、キュリー点又は磁気変態点を持ち、その温度以上において強磁性から常磁性に変態するような鋼材、例えば37%ニッケル・ステンレス鋼を使用しても良い。
また、金属板を電磁誘導加熱用の調理用容器に用いることを目的としない場合には、金属板の素材として白金、チタン等を用いても良い。
また、磁性金属板40の材料としては、キュリー点又は磁気変態点を持ち、その温度以上において強磁性から常磁性に変態するような鋼材、例えば37%ニッケル・ステンレス鋼を使用しても良い。
また、金属板を電磁誘導加熱用の調理用容器に用いることを目的としない場合には、金属板の素材として白金、チタン等を用いても良い。
磁性金属板40は円環形状に成形されており、調理用容器の底部に配設されたときに該底部の中央部に位置される円形の開口46と、同金属板を垂直に貫く多数の円形の孔41a及び長円形の長孔41bと、前記各孔41a、41bを囲むようにして、磁性金属板40の片面に垂直に突き出す円筒状の突出部42を備えている。
本例の磁性金属板40は、アルミニウムや銅のような非磁性金属からなる調理用容器30の底部31に固着される。なお、調理用容器30とは、鍋、フライパン、釜、やかん等、容器形状をした調理用機器をいうものである。なお、本例では、調理用容器30が非磁性金属から形成された例を示しているが、磁性金属からなる調理用容器であっても良い。
このように、本例の磁性金属板40は、円形の開口41が調理用容器30の底部31の略中央に位置するように配設されている。従って、本例の調理用容器30は、その底部31の略中央を中心とする円形領域を除く領域、すなわち、開口46を除く領域に、本体部とは異なる素材の磁性金属板40が固着されている。一般に、熱膨張率の異なる金属が結合された部位は、加熱されると熱膨張率の小さい側に湾曲され、その湾曲部は温度変化に対応して曲率が変化することが知られている。また、熱膨張により変形する金属材に、より熱膨張率の小さい金属材を結合することにより、加熱時の全体の変形量が抑制されることが知られている。
そして、本例の磁性金属板40はステンレスからなり、調理用容器に使用されているアルミニウムと比較して熱膨張率が小さい。従って、磁性金属板40が配設された部位では、アルミニウム材の変形が抑制される。なお、本例の磁性金属板40は円環形状に形成されているので、調理用容器30の底面に同心円状に固着されている。これにより、加熱による変形は周方向に偏りなく発生され、底面の平面性の維持に寄与している。
そして、本例の磁性金属板40はステンレスからなり、調理用容器に使用されているアルミニウムと比較して熱膨張率が小さい。従って、磁性金属板40が配設された部位では、アルミニウム材の変形が抑制される。なお、本例の磁性金属板40は円環形状に形成されているので、調理用容器30の底面に同心円状に固着されている。これにより、加熱による変形は周方向に偏りなく発生され、底面の平面性の維持に寄与している。
開口46は、その直径が30mm以上70mm以下とされていると好ましい。その理由は、以下に説明する表1のデータにより、底部の略中央を中心とする円形領域を除く部位に金属板が配設された調理用容器では、上記円形領域に金属板が配設された場合と比較して、その底面の平面性が向上されていることが確認されたことに基づくものである。
表1は、磁性金属板40が配設された調理用容器30を加熱した場合の底部31の中央部における湾曲量を示すデータである。ここで、湾曲量とは、後述する図2で示したT1の寸法であり、内側への湾曲を+で表わし、外側への湾曲は−で表わす。このデータによれば、磁性金属板に開口部が設けられていない場合には湾曲量が2.87mmであるのに対して、開口部が設けられている場合には、開口部の直径(30mm〜70mm)に応じて湾曲量が0.91mm〜1.27mmとなっている。このことから、開口部を設けることにより、湾曲量が5割〜7割程度減少され、底部31の変形が大幅に改善されていることがわかる。
以下に、表1のデータが測定された試験の内容について説明する。
まず、試験体の構成を図2に示す。調理用容器30は本体がアルミニウムで形成されたフライパンであり、その底部31におけるアルミ材の板厚Taは5.0mmであり、底部31の直径Daは196mmである。磁性金属板40は、SUS鋼材からなる円環形状の金属板であり、板厚Tsは0.5mm、外周直径Dsは177mmである。磁性金属板40の中央に設けられた開口46の直径dは、30mm、40mm、45mm、50mm、60mm、70mmの6種類とした。そして、これらの磁性金属板40を、それぞれ上記のフライパンの底部31にプレス鍛造により圧入して結合させ、試験体1乃至6を製造した。また、比較用の試験体として、開口46が設けられていない磁性金属板が配設された試験体7を製造した。
まず、試験体の構成を図2に示す。調理用容器30は本体がアルミニウムで形成されたフライパンであり、その底部31におけるアルミ材の板厚Taは5.0mmであり、底部31の直径Daは196mmである。磁性金属板40は、SUS鋼材からなる円環形状の金属板であり、板厚Tsは0.5mm、外周直径Dsは177mmである。磁性金属板40の中央に設けられた開口46の直径dは、30mm、40mm、45mm、50mm、60mm、70mmの6種類とした。そして、これらの磁性金属板40を、それぞれ上記のフライパンの底部31にプレス鍛造により圧入して結合させ、試験体1乃至6を製造した。また、比較用の試験体として、開口46が設けられていない磁性金属板が配設された試験体7を製造した。
次に、試験方法について説明する。上記の試験体に加熱と冷却を繰り返して熱衝撃を加えた後に底部の平面性を確認するための試験は、「クッキングヒータ用調理器具の認定基準及び基準確認方法」に基づく検査マニュアル(制定:財団法人製品安全協会)に従って行われた。熱衝撃の加え方及び湾曲量の測定方法の概略は以下の通りである。
(測定器及び測定ポイントについて)
・ 湾曲量の測定は、調理用容器内にセットされた三脚台に支持される所定のダイアルゲージ付き測定器を用いて行う。測定ポイントは、底面の内側中央部の直径10mm以内のポイントを原則とする。
・ 加熱時及び冷却時の温度は、熱電対を用いて測定する。測定ポイントは、底面のうち最も温度が高くなるポイントについて行う。
(測定手順について)
(1) 空の調理用容器を、電磁誘導加熱調理器の確認用標準検査器を用いて200±5℃に加熱する。
(2) 加熱された調理用容器に、15〜20℃の水を全容積の5分の1の深さまで(但し最大1リットルまで)注いで急激に冷却する。
(3) 調理用容器が50℃以下に冷やされたことを確認した後、再び(1)の要領で加熱し、(2)の要領で冷却する。
(4) この熱衝撃を10回繰り返した後、湾曲量測定ポイントの上下の変位量(実寸)を測定する。
以上の方法により測定を行った結果、上述の表1に示すデータが得られた。
・ 湾曲量の測定は、調理用容器内にセットされた三脚台に支持される所定のダイアルゲージ付き測定器を用いて行う。測定ポイントは、底面の内側中央部の直径10mm以内のポイントを原則とする。
・ 加熱時及び冷却時の温度は、熱電対を用いて測定する。測定ポイントは、底面のうち最も温度が高くなるポイントについて行う。
(測定手順について)
(1) 空の調理用容器を、電磁誘導加熱調理器の確認用標準検査器を用いて200±5℃に加熱する。
(2) 加熱された調理用容器に、15〜20℃の水を全容積の5分の1の深さまで(但し最大1リットルまで)注いで急激に冷却する。
(3) 調理用容器が50℃以下に冷やされたことを確認した後、再び(1)の要領で加熱し、(2)の要領で冷却する。
(4) この熱衝撃を10回繰り返した後、湾曲量測定ポイントの上下の変位量(実寸)を測定する。
以上の方法により測定を行った結果、上述の表1に示すデータが得られた。
このように、図2に図示されるような調理用容器30の底面31において、直径Dsの円の内周側かつ直径dの円の外周側の円環形状の領域が、本発明の円環領域に相当する。また、直径dの内周側の円形領域が本発明の円形領域に相当する。本発明は、調理用容器の底部のうち、この円環領域に相当する部位に、図1に示す実施例の金属板、あるいは後述する図5、図6、図8乃至図13に記載した改変例の金属板を配設し、中心の円形領域には金属板を配設しないように構成するものである。
次に、磁性金属板40に設けられた各孔41a、41bと、各孔を囲む突出部42の構成及びその作用について説明する。
円形の孔41a及び長円形の長孔41bは、磁性金属板のほぼ全域に設けられている。図1、図2に示す実施形態では、長孔41bが金属板上に放射状に配置され、長孔41bの配列によって区切られた区域に円形の孔41aが設けられている。
円形の孔41a及び長円形の長孔41bは、磁性金属板のほぼ全域に設けられている。図1、図2に示す実施形態では、長孔41bが金属板上に放射状に配置され、長孔41bの配列によって区切られた区域に円形の孔41aが設けられている。
突出部42は、磁性金属板40の厚さ寸法の3倍以下の長さに形成されている。このように構成すると、磁性金属板40を調理用容器の底部に圧入したときに、突出部42を変形させることなく、且つ調理用容器の底部を構成する金属組織と突出部とをより多く接触させることができ、高い結合力を得ることが可能となる。
図4は図3に示す磁性金属板40の断面の要部拡大図である。図4に示すように、突出部42と、この突出部42が突出している側の磁性金属板40の水平面45と、の間には角部46が形成されている。この角部46は直角であり、ピン角に形成されている。なお、角部46については、直角でなく、鋭角または鈍角に形成しても良い。
このように構成すると、磁性金属板40を調理用容器30の底部31に圧入する工程において、突出部42が角部46の部分を境にして折れ曲がり、磁性金属板40を調理用容器30の底部31に確実に固定することが可能となる。すなわち、突出部42が角部46の部分を境にして各孔41a、41bの内周側へ折れ曲がり、調理用容器30の底部31に斜めに食い込んだ状態とされる。このとき、突出部42の内周面と、孔41の外周部の水平面とのなす角度βが30度〜60度となるように圧入すると好ましい。このような角度をなすように圧入されると、突出部42の内周面が底部31の金属組織で押さえ込まれる。これにより、突出部42は磁性金属板40を係止するアンカーの役割を果たし、より強固に磁性金属板40が固定される。
また、突出部42は、角部46の部分を境界にして折れ曲がるので、突出部42が折れ曲がることにより突出部42に囲まれている各孔41a、41bの大きさがバラバラになることなく、各孔41a、41bの大きさや形状を均一に保つことが可能となる。
突出部42の端部側の内側面は、外方に拡開する傾斜面44として形成されている。このように、突出部42の端部側の内側面を傾斜面44とすることにより、突出部42の先端部が鋭利になり、調理用容器30の底部31への圧入が容易となる。
さらに、各孔41a、41bの周縁部43は、磁性金属板40の厚さ寸法の1.5倍以下の曲率半径を有するアール形状に形成されている。
さらに、各孔41a、41bの周縁部43は、磁性金属板40の厚さ寸法の1.5倍以下の曲率半径を有するアール形状に形成されている。
なお本例では、磁性金属板40に形成される孔が、円形の孔41a及び長円形の長孔41bである例を示したが、これに限定されず、直線または曲線のグリッド孔、矩形,楕円,多角形等の形状の孔を複数設けた構成としても良い。
また本例では、開口46は円形とされているが、これに限定されず、楕円、多角形等の形状としてもよい。すなわち、調理用容器30の底部31の略中央を中心とする直径が30mm以上70mm未満の円形領域を含む開口が形成されていれば、この円形領域に金属板が配設されない。例えば、図5(A)(B)に示すように、開口46は、その外周に沿って、複数の切欠き部47又は張り出し部48が設けられていてもよい。なお、この場合、切欠き部47又は張り出し部48を周方向に偏りなく配置すると好適である。これにより、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、底面の平面性が維持される。また、開口46は矩形や多角形とされていてもよい。
そして、本発明の磁性金属板40は、図1、図2に示すように、単一の板状体から形成されているが、分割された複数の板状体からなる構成としても良い。このように構成しても、調理用容器30の底部31の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を囲む円環領域に配設することができる。但し、複数の板状体がばらばらに分離されていると、金属板を調理用容器の底面に圧入させるプレス工程において、一度に金属板を調理用容器底面に圧入することができず、製造手間が増大する。従って、例えば図6(A)に示すように、隣合う板状体同士が少なくとも一箇所で連結された構成とすればよい。
図6(A)に示す改変例の磁性金属板140は、連結部49によって隣合う板状体同士が互いに連結されている。そして、このような構成では、例えば図6(B)に示すように、連結部49に近接して孔を設け、変形されやすい形状に設計することにより、この金属板が固着されたことによる底面の変形抑制作用を軽減させることができる。これにより、底面の変形量を調整することができる。なお、金属板及び調理用容器本体の板厚を調整することによって変形抑制作用を調整することも可能である。
図6(A)に示す改変例の磁性金属板140は、連結部49によって隣合う板状体同士が互いに連結されている。そして、このような構成では、例えば図6(B)に示すように、連結部49に近接して孔を設け、変形されやすい形状に設計することにより、この金属板が固着されたことによる底面の変形抑制作用を軽減させることができる。これにより、底面の変形量を調整することができる。なお、金属板及び調理用容器本体の板厚を調整することによって変形抑制作用を調整することも可能である。
隣合う板状体同士が少なくとも一箇所で連結された構成には、図8に示すように、内周側と外周側に交互に連結部を設けた構成が含まれる。図8に示す改変例の磁性金属板240には、内周側連結部49aおよび外周側連結部49b(図8において点線で囲んだ部位)が周方向に交互に設けられており、連結されない部位には、隙間部47aが形成されている。
本例の磁性金属板240には、上記各実施例と同様に、円形の孔41aが多数形成されているので、各孔を囲む突出部42が角部46の部分を境にして折れ曲がり、磁性金属板40を調理用容器30の底部31に確実に固定することが可能となっている。そして更に、隙間部47aを囲むように突出部42と略同一断面の突出部を形成してもよい。このように構成すると、隙間部47aに形成された突出部を磁性金属板240を係止するアンカーとして作用させることができ、より確実に磁性金属板40が固定される。
本例の磁性金属板240には、上記各実施例と同様に、円形の孔41aが多数形成されているので、各孔を囲む突出部42が角部46の部分を境にして折れ曲がり、磁性金属板40を調理用容器30の底部31に確実に固定することが可能となっている。そして更に、隙間部47aを囲むように突出部42と略同一断面の突出部を形成してもよい。このように構成すると、隙間部47aに形成された突出部を磁性金属板240を係止するアンカーとして作用させることができ、より確実に磁性金属板40が固定される。
また、本発明の金属板は、図6、図8に図示した形状以外にも、図9〜図12に示すような種々のバリエーションが可能である。例えば、図9(A)(B)に示すように、隙間部47a、内周側連結部49a、外周側連結部49bが周方向に多数設けられていてもよい。また、図9(C)(D)及び図10(A)〜(F)に示すように、隙間部47a、長孔41b、円形の孔41a等を適宜設けた構成であってもよい。また、図11(A)(C)(D)に示すように、板状体の外縁を凹凸のある多角形状とし、隙間部47aが直線状でなく所定の角度に折れ曲がるように設けられていてもよい。更にまた、図11(B)に示すように、隙間部47aを曲線状としてもよい。
また、図12(A)に示すように、金属板の外周側に部分的に張り出した部位が設けられていてもよく、図12(B)に示すように外周が多角形状とされていてもよい。
また、図13には、矩形の底面を有する調理用容器の底部に配設される改変例の磁性金属板340を図示している。この図に示すように、外周の点線を鍋底の形状とすると、円形領域に配設されて用いられる金属板のうち、鍋底からはみ出す部位をカットして使用することができる。
また、図13には、矩形の底面を有する調理用容器の底部に配設される改変例の磁性金属板340を図示している。この図に示すように、外周の点線を鍋底の形状とすると、円形領域に配設されて用いられる金属板のうち、鍋底からはみ出す部位をカットして使用することができる。
そして、図9〜図12の一部には図示を省略しているが、このようなバリエーションの形状の磁性金属板に、適宜、調理用容器の底面にこの磁性金属板を係止する機能を有する突出部42を設けた円形、長円形、多角形等の孔を多数形成することができる。また、上述したように、隙間部47aを囲むように突出部42と略同一断面の突出部を形成し、磁性金属板240を係止するアンカーとして作用させることができる。
なお、隙間部、連結部、孔等が底面の周方向に均等に設けられていると、加熱による変形が周方向に偏りなく発生されるため、底面の平面性がより良好に維持される。
なお、隙間部、連結部、孔等が底面の周方向に均等に設けられていると、加熱による変形が周方向に偏りなく発生されるため、底面の平面性がより良好に維持される。
上記各改変例のうち、図8に示す磁性金属板240を配設した調理用容器は、底面の平面性が、最初の実施例と同様に従来に比較して向上されることが試験により確認された。以下、そのデータについて説明する。
表2に、開口部直径が40mmの試験体のデータを示す。また、表3に開口部の直径が70mmの試験体のデータを示す。表2の試験体2及び表3の試験体6は、比較のために示した最初の実施例(磁性金属板40)のデータであり、表1に示したデータと同一である。
表2に、開口部直径が40mmの試験体のデータを示す。また、表3に開口部の直径が70mmの試験体のデータを示す。表2の試験体2及び表3の試験体6は、比較のために示した最初の実施例(磁性金属板40)のデータであり、表1に示したデータと同一である。
表2の試験体2a、2b及び表3の試験体6a、6bが、図8に示す改変例の磁性金属板240を配設した調理用容器30の湾曲量のデータである。
まず、試験体2a、6aについて説明する。試験体2a、6aは、表1の試験体2、6と、それぞれ磁性金属板40を磁性金属板240に置き換えた以外は略同一の構成である。表2、表3に示すように、試験体2aの湾曲量は1.20mm、試験体6aの湾曲量は1.07mmであるから、いずれも開口部のない磁性金属板を使用した場合の湾曲量の値である2.87mmを大幅に下回っている。
表1のところで説明したように、最初の実施例の磁性金属板40では、開口部の直径に応じて湾曲量が0.91mm〜1.27mmとなっていたので、図8に示す改変例はこれらと同程度の湾曲量であり、従来品に比べて湾曲量が5割〜6割程度減少されている。すなわち、改変例の構成でも、底部31の変形が大幅に改善されている。
まず、試験体2a、6aについて説明する。試験体2a、6aは、表1の試験体2、6と、それぞれ磁性金属板40を磁性金属板240に置き換えた以外は略同一の構成である。表2、表3に示すように、試験体2aの湾曲量は1.20mm、試験体6aの湾曲量は1.07mmであるから、いずれも開口部のない磁性金属板を使用した場合の湾曲量の値である2.87mmを大幅に下回っている。
表1のところで説明したように、最初の実施例の磁性金属板40では、開口部の直径に応じて湾曲量が0.91mm〜1.27mmとなっていたので、図8に示す改変例はこれらと同程度の湾曲量であり、従来品に比べて湾曲量が5割〜6割程度減少されている。すなわち、改変例の構成でも、底部31の変形が大幅に改善されている。
次に、試験体2b、6bについて説明する。試験体2b、6bは、上記試験体2a、6aと1点構成が異なっている。すなわち、磁性金属板240を配設したフライパンの底部31の直径Da(表2、3における鍋底直径)が185mmであり、試験体2a、6aよりも小さい(試験体2、6では196mm、試験体2a、6aでは200mm)。表2、表3に示すように、試験体2bの湾曲量は1.06mm、試験体6bの湾曲量は1.07mmであるから、湾曲量は他の試験体と同程度である。
この試験体2b、6bについては、上記のとおり構成が異なるので、試験体2、6や試験体2a、6aと単純に湾曲量の大小を比較することはできないが、図8の改変例の磁性金属板240を、他の試験体よりも底部31の直径Daが小さいフライパンに配設しても、他の試験体と同等程度に底部31の変形が改善されることが確認されている。
この試験体2b、6bについては、上記のとおり構成が異なるので、試験体2、6や試験体2a、6aと単純に湾曲量の大小を比較することはできないが、図8の改変例の磁性金属板240を、他の試験体よりも底部31の直径Daが小さいフライパンに配設しても、他の試験体と同等程度に底部31の変形が改善されることが確認されている。
次に、この調理用容器の電磁調理器での使用状態について説明する。図7(B)は調理用容器30を底面から見た図、図7(A)は図7(B)のX−X断面図であり、電磁調理器のトッププレート50の上面に調理用容器30が載置されている状態を示すものである。トッププレート50の下には、加熱コイル51が渦巻き状に巻かれるようにして配設されている。
加熱コイル51に通電されると、その周囲には磁力線Jが発生する。そして、この磁力線Jの中に置かれた磁性金属板40には渦電流が発生する。そして、電気抵抗により磁性金属板40が発熱される。磁力線Jの発生源である加熱コイル51は上述のようにリング状に巻かれて配設されており、その中央部は空間部とされているので、この空間部の直上に位置された金属板には磁力線Jが届いておらず、この部位は発熱されない。本例の磁性金属板40は、この発熱されない部位に開口46を設けているので、発熱効率を低下させることなく、調理用容器30の底面の平面性を維持することができる。そして、発熱に寄与していない部位に開口を設けることにより金属材料が節約されるので、製造コストが削減される。
なお、加熱コイル51の中央部の空間には、通常は、温度センサ(不図示)が設置されている。調理用容器30の底面が内側に凸となるように湾曲され、調理用容器30の底面中央部と温度センサとの距離が検知範囲を超えると、調理用容器30の加熱状態をチェックすることができない。本例の調理用容器30では、底面中央部の変形量が大幅に改善されているので、加熱状態が良好に検知される。
30 調理用容器
31 底部
40,140,240,340 磁性金属板
41a,41b 孔
42 突出部
43 孔の周縁部
44 傾斜面
45 水平面
46 開口
47 切欠き部
47a 隙間部
48 張り出し部
49 連結部
49a 内周側連結部
49b 外周側連結部
50 トッププレート
51 加熱コイル
J 磁力線
T1 湾曲量
Ta,Ts 板厚
Da,Ds,d 直径
31 底部
40,140,240,340 磁性金属板
41a,41b 孔
42 突出部
43 孔の周縁部
44 傾斜面
45 水平面
46 開口
47 切欠き部
47a 隙間部
48 張り出し部
49 連結部
49a 内周側連結部
49b 外周側連結部
50 トッププレート
51 加熱コイル
J 磁力線
T1 湾曲量
Ta,Ts 板厚
Da,Ds,d 直径
前記課題は、請求項1に記載の金属板によれば、プレス金型を用いた鍛造により調理用容器の底部外面に固着される金属板であって、該金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなり、前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記調理用容器の底部へ向けて突出する突出部からなること、により解決される。
このように、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底部外面にプレスによって係止部を埋入させて固着させることができるので、鋳造によって製造する場合のように高温状態とする必要がなく、簡易な製造設備及び製造工程により製造することができる。また、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底面の略中央に位置される円形領域には配設されない。すなわち、この円形領域の外周に金属板が配設されている。このような領域に金属板を取り付けると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位が底面の外周側に位置され、調理用容器本体の層のみとされた部位が底面の中央部に位置される。そして、円形領域の径寸法は30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。
このように、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底部外面にプレスによって係止部を埋入させて固着させることができるので、鋳造によって製造する場合のように高温状態とする必要がなく、簡易な製造設備及び製造工程により製造することができる。また、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底面の略中央に位置される円形領域には配設されない。すなわち、この円形領域の外周に金属板が配設されている。このような領域に金属板を取り付けると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位が底面の外周側に位置され、調理用容器本体の層のみとされた部位が底面の中央部に位置される。そして、円形領域の径寸法は30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。
また、請求項3に記載のように、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部と前記金属板の水平面との間に角部が形成されている。このため、金属板を調理用容器の底部に圧入する工程において、突出部が角部の部分を境にして折曲される。このように、突出部が折れ曲がって調理用容器の底部外面に斜めに埋入されて係止されるため、金属板が底面に確実に固定される。従って、調理用容器本体の層と金属板の層との熱膨張率の差による応力が発生しても、金属板が脱落されることがなく、調理用容器本体と金属板との一体性を保つことができる。
本発明の請求項4に係る調理用容器は、プレス金型を用いた鍛造により底部外面に金属板が固着された調理用容器であって、前記金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなり、前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記調理用容器の底部へ向けて突出する突出部からなること、を特徴とする。このように構成すると、請求項1の金属板について説明したように、簡易な製造設備及び製造工程により製造することができる。また、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。これにより、調理用容器が熱源上に安定して載置される。また、内容物の偏りが防止されるので、利便性が向上される。
また、請求項5に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、請求項2の金属板について説明したように、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、請求項5に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、請求項2の金属板について説明したように、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
また、請求項6に記載のように、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部が折曲した状態で前記底部外面に埋入されている。このように構成すると、請求項3の金属板について説明したように、金属板が調理用容器の底面に確実に固定される。そして、加熱による熱応力が発生しても金属板が脱落されることがない。
また、本発明によれば、調理用容器の底部に金属板を容易に圧入し、強固に固定することが可能となる。従って、金属板が調理用容器の底面に確実に固定され、繰り返し加熱による熱応力が発生しても脱落されることがない。従って、調理用容器の底面の平面性を維持することができ、使い勝手がよく耐久性の高い調理用容器を提供することができる。
前記課題は、請求項1に記載の金属板によれば、プレス金型を用いた鍛造により調理用容器の底部外面に固着される金属板であって、該金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設され、前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部は前記金属板の厚み寸法の3.0倍以下に形成され、前記突出部の内側面の先端部が外方に拡開する傾斜面状に形成されると共に、前記突出部と前記金属板の水平面との間に角部が形成され、かつ、前記孔の周縁部が、前記金属板の厚さの1.5倍以下の曲率半径を有するアール形状に形成されたこと、により解決される。
このように、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底部外面にプレスによって係止部を埋入させて固着させることができる。また、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底面の略中央に位置される円形領域には配設されない。すなわち、この円形領域の外周に金属板が配設されている。このような領域に金属板を取り付けると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位が底面の外周側に位置され、調理用容器本体の層のみとされた部位が底面の中央部に位置される。そして、円形領域の径寸法は30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。
このように、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底部外面にプレスによって係止部を埋入させて固着させることができる。また、本発明の請求項1に係る金属板は、調理用容器の底面の略中央に位置される円形領域には配設されない。すなわち、この円形領域の外周に金属板が配設されている。このような領域に金属板を取り付けると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位が底面の外周側に位置され、調理用容器本体の層のみとされた部位が底面の中央部に位置される。そして、円形領域の径寸法は30mm以上70mm未満の適正範囲とされている。
また、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部と前記金属板の水平面との間に角部が形成されている。このため、金属板を調理用容器の底部に圧入する工程において、突出部が角部の部分を境にして折曲される。このように、突出部が折れ曲がって調理用容器の底部外面に斜めに埋入されて係止されるため、金属板が底面に確実に固定される。従って、調理用容器本体の層と金属板の層との熱膨張率の差による応力が発生しても、金属板が脱落されることがなく、調理用容器本体と金属板との一体性を保つことができる。
また、請求項2に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、調理用容器の底面において、調理用容器本体の層と金属板の層とが結合された部位と、調理用容器本体の層のみとされた部位とが、同心円状に位置される。従って、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
本発明の請求項3に係る調理用容器は、プレス金型を用いた鍛造により底部外面に金属板が固着された調理用容器であって、前記金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設され、前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部は前記金属板の厚み寸法の3.0倍以下に形成され、前記突出部の内側面の先端部が外方に拡開する傾斜面状に形成されると共に、前記突出部と前記金属板の水平面との間に角部が形成され、かつ、折曲した状態で前記底部外面に埋入されたこと、を特徴とする。このように構成すると、請求項1の金属板について説明したように、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。これにより、調理用容器が熱源上に安定して載置される。また、内容物の偏りが防止されるので、利便性が向上される。
また、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部が折曲した状態で前記底部外面に埋入されている。このように構成すると、金属板が調理用容器の底面に確実に固定される。そして、加熱による熱応力が発生しても金属板が脱落されることがない。
また、前記係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部が折曲した状態で前記底部外面に埋入されている。このように構成すると、金属板が調理用容器の底面に確実に固定される。そして、加熱による熱応力が発生しても金属板が脱落されることがない。
また、請求項4に記載のように、前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなるように構成してもよい。このように構成すると、請求項2の金属板について説明したように、加熱による変形が周方向に偏りなく発生され、調理用容器の底面の平面性を維持することができる。
Claims (6)
- 調理用容器の底部外面に固着される金属板であって、
該金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなることを特徴とする調理用容器の底部外面に固着される金属板。 - 前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなることを特徴とする請求項1に記載の調理用容器の底部外面に固着される金属板。
- 前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、
該突出部と前記金属板の水平面との間に角部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の調理用容器の底部外面に固着される金属板。 - 底部外面に金属板が固着された調理用容器であって、
前記金属板は、前記調理用容器の底部の略中央を中心とする直径30mm以上70mm未満の円形領域を除く領域に配設されてなることを特徴とする調理用容器。 - 前記金属板は、前記円形領域を囲む円環領域に配設されてなることを特徴とする請求項4に記載の調理用容器。
- 前記金属板は、前記調理用容器の底部外面に埋入される係止部を備え、該係止部は、前記金属板を貫通する孔を囲み前記調理用容器の底部へ向けて突出する円筒状の突出部からなり、該突出部が折曲した状態で前記底部外面に埋入されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の調理用容器。
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