JP2005201875A - 界面検出装置及び界面検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 物質の境界を、非接触に検知できる界面検出装置や界面検出方法を提供する。
【解決手段】 被測定対象(34,35,41,42)に、電磁波を照射する電磁波照射手段(11,14,31)と、被測定対象を透過した電磁波を検出する電磁波検出手段(32,15,12)と、物質の界面と電磁波検出手段(32,15,12)との相対的位置を変化させる位置移動機構(45,46)とを備える。電磁波照射手段は、発信機11と放射用アンテナ31を備える。又、電磁波検出手段は、検出用アンテナ32と検出器12を備える。位置移動機構は、検出用アンテナ32をZ軸方向に移動させるZ軸移動ステージ45と、このZ軸移動ステージ45を駆動するZ軸駆動装置46を備える。
【選択図】 図1


Description

本発明は、電磁波を用いた測定技術に係り、特に近傍界領域(フレネル領域)におけるアンテナ技術を応用した界面検出装置及び界面検出方法に関する。
ガラス、プラスチック等の容器内にある液面を外部から検知する必要性は多々ある。特に、容器が不透明或いは表面に紙等の不透明シートがある場合には、従来は内部の液面位置を検知する方法はなく、上部からの目視によりその位置を知り、必要な作業をしている。この作業を自動化するには外部から非接触で物質の境界を検知する界面検出装置が求められているが、現在は適切な界面検出装置や界面検出方法は知られていない。
本発明は、光学的に不透明な環境にある物質の境界を、その外部から非接触に検知できる界面検出装置や界面検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、(イ)内部に物性の異なる複数の物質の界面を有する被測定対象に、電磁波を照射する電磁波照射手段と、(ロ)被測定対象を透過した電磁波を検出する電磁波検出手段と、(ハ)界面と電磁波検出手段との相対的位置を変化させる位置移動機構とを備え、電磁波検出手段の出力信号と相対的位置との関係から、界面の位置を検出する界面検出装置であることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、(イ)内部に物性の異なる複数の物質の界面を有する被測定対象に、電磁波を照射する過程と、(ロ)被測定対象を透過した電磁波を検出する過程と、(ハ)界面と電磁波検出手段との相対的位置を移動する過程と、(ニ)電磁波検出手段の出力信号と相対的位置との関係から、界面の位置を検出する過程とを含む界面検出方法であることを要旨とする。
本発明の界面検出装置や界面検出方法によれば、光学的に不透明な環境にある物質の境界を、その外部から非接触に検知することができる。
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す第1〜第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品や試料の材質、形状、大きさ、構造、配置、或いは用いる電磁波の周波数等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る界面検出装置は、図1(a)に示ように、内部に物性の異なる複数の物質の界面を有する被測定対象(34,35,41,42)に、電磁波を照射する電磁波照射手段(11,14,31)と、被測定対象(34,35,41,42)を透過した電磁波を検出する電磁波検出手段(32,15,12)と、物質の界面と電磁波検出手段(32,15,12)との相対的位置を変化させる位置移動機構(45,46)とを備える。被測定対象(34,35,41,42)は、第1試料41及び第2試料42が容器34に収納されて構成されている。容器34は、この容器34を密閉する蓋35を有する。一般には、蓋35は、容器34を完全に密閉する必要はなく、状況や測定仕様に応じて、蓋35を省略しても良い。
第1の実施の形態に係る界面検出装置においては、電磁波照射手段(11,14,31)は、発信機11と、発信機11に接続されたケーブル14と、ケーブル14に接続された放射用アンテナ31を備える。又、電磁波検出手段(32,15,12)は、検出用アンテナ32と、検出用アンテナ32に接続されたケーブル15と、ケーブル15に接続された検出器12を備える。そして、位置移動機構(45,46)は、検出用アンテナ32をZ軸方向(水平方向をX,Y軸方向としたときの重力の方向)に移動させる直線案内機構(例えばV溝案内機構)を備えたZ軸移動ステージ45と、このZ軸移動ステージ45を駆動するステップモータ、サーボモータ、リニアモータ、超音波モータ、電歪素子、磁歪素子等のZ軸駆動装置46から構成されている。図示を省略しているが、より高精度な位置制御をする場合は、インダクタンス測定や容量測定等の電気的な位置センサ若しくは、レーザ干渉装置等の光学的位置センサを付加し、帰還制御をすれば良い。なお、図1(a)に示す位置移動機構(45,46)は、例示であり、後述する第3の実施の形態に係る界面検出装置のように、検出用アンテナ32の位置を固定しておき、容器34を移動しても良い。又、放射用アンテナ31にも、Z軸方向に移動させるZ軸移動ステージと、このZ軸移動ステージを駆動するZ軸駆動装置を設け、放射用アンテナ31の指向性方向に常に検出用アンテナ32が位置するようにして、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を同時に移動しても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る界面検出装置に用いる電磁波の周波数は、原理的には制限がないが、周波数が下がるにしたがって、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32の形状が大きくなるので、界面検出装置としての形状が大きくなり、測定器として使用しにくくなる。特に、検出用アンテナ32の形状を、波長λの増大と共に大きくする必要が生じ、検出位置の分解能が低下する。
一般に第1試料41及び第2試料42に電磁波を照射する場合は、電磁波のエネルギーが第1試料41及び第2試料42に吸収されるので、電磁波が第1試料41及び第2試料42中を伝搬すると同時に次第に減衰する現象を考慮しなくてはならない。
(a)第1試料41及び第2試料42が導電性を有する場合:
遠方界領域(フラウンホーファー領域)では、第1試料41及び第2試料42を誘電体とみなすと、第1試料41又は第2試料42中を電磁波が伝搬する際の減衰定数γi(i=1,2)は次式で表される:
γi=jω(εiμi)1/2{1-j(σi/ωεi)}1/2 ・・・・・(1)
(1)式において、σ1は第1試料41の導電率、ε1は第1試料41の誘電率、μ1は第1試料41の透磁率である。又、σ2は第2試料42の導電率、ε2は第2試料42の誘電率、μ2は第2試料42の透磁率である。ω=2πfは角周波数である。第1試料41及び第2試料42の材料にも依存するが、仮にpi=σi/ωεiの値は、第1試料41及び第2試料42で0.1<pi<10程度であると仮定すれば、(1)式の実部をαiとして、次式が得られる:
αi=ω[(μiεi/2){(1+pi 2)1/2-1}]1/2 ・・・・・(2)
(2)式において、周波数fが高い場合を考慮すると、
αi=ω{(μiεi/2)pi1/2 ・・・・・(3)
となる。第1試料41及び第2試料42への浸透の程度は、電力密度がe-2に減衰する距離δiを用いて表される。δiはαiの逆数で与えられ、「表皮の深さ」或いは「浸透の深さ」と呼ばれる。(3)式において、δi=1/αiであるので、
δi=(1/πfμiσi1/2 ・・・・・(4)
という式が近似的に得られる。例えば、第1試料41及び第2試料42が水の誘電率と同程度であり、第1試料41及び第2試料42を構成する分子の殆どが非磁性体と考えられる場合は、εri≒80[F/m],μri≒1[H/m]程度と推察(仮定)できる。真空中での誘電率及び透磁率は、ε0≒8.8542×10-12[F/m],μ0≒4π×10-7[H/m]である。図1に示す界面検出装置において、(4)式を利用すると、周波数が3THzの電磁波を第1試料41及び第2試料42に照射した場合はδi=70μm程度、周波数1.2THzの電磁波を照射した場合では、δi=115μm程度となる。したがって、第1試料41及び第2試料42の少なくとも一方の大きさ(幾何学的形状)を浸透深さδi程度にしないと、測定が困難になる、若しくは装置が複雑化、巨大化する。
(b)第1試料41及び第2試料42が導電性を有しない場合:
第1試料41及び第2試料42が、導電性を有しない誘電体である場合は、誘電体損失を検討する必要がある。誘電体損失は、複素誘電率εを用いて示される。通常の誘電率は実数ですが、複素誘電率を用いる場合は、
ε=ε'−jε" ・・・・・(5)
となり、実数部が通常の誘電率、虚数部が損失を示す項になる。これを用いると、遠方界領域(フラウンホーファー領域)において、物質中を伝搬する平面波の減衰定数αは
α≒(π/λ)・(ε"/(ε')1/2) ・・・・・(6)
となる。ε'及びε"は、周波数の関数となっており一定値ではないので、広い周波数範囲にわたって減衰定数αを数式で表現することは一般には難しい。しかし、それらの値がほぼ一定と見なせる範囲では、使用する周波数の増大(波長の減少)と共に減衰定数αは増大するので、(4)式で示した浸透の深さδiと類似な扱いができるが、無理がある。
式(6)から、一般に周波数の増大と共に損失が大きくなるので、損失が大きい場合には、大電力の発信器が必要になる。
厳密には、第1試料41と第2試料42との界面を境界条件として含むようにした近傍界領域(フレネル領域)での解析が必要であるが、近似的には、容器34中の第1試料41及び第2試料42の種類とその大きさにより、電磁波の波長λの範囲が決まることが、上記の議論から理解できる。第1試料41及び第2試料42が、ともに導電性を有する材料であれば、一般的には、浸透深さδiを考慮すれば、1THz以下の、サブミリ波及びマイクロ波帯の電磁波が好ましい。なお、周知のように、マイクロ波には、周波数30GHz〜300GHzのミリ波(EHF)、3GHz〜30GHzのセンチ波(SHF)、300MHz〜3GHzの極超短波(UHF)が含まれる。第1試料41のみが液体等の導電性を有する材料で、第2試料42が空気等の導電性を有さない材料であれば、テラヘルツ帯の電磁波や、可視光、紫外線領域の電磁波や、それ以上高周波の領域の電磁波でも構わない。
マイクロ波帯の電磁波を用いる場合は、ケーブル14及び15は、同軸ケーブル、導波管、ストリップ線路、コプレーナ導波路等の高周波伝送線路を用いれば良い。図示を省略しているが、ケーブル14及び15には、高周波伝送線路のインピーダンス調整用の可変スタブ等が設けられていても良い。同軸ケーブル15は、位置移動機構(45,46)により、検出プローブ(検出用アンテナ)32の位置が、Z軸方向に移動可能なように、フレキシブルなケーブルで構成される。検出器12は、ケーブル16を介して、検出器12の出力信号を処理するデータ処理機器13に接続される。
データ処理機器13は、被測定対象(34,35,41,42)に対して、検出プローブ(検出用アンテナ)32を一定方向(Z軸方向)に移動した場合の検出信号(電力或いは位相)の関係等のデータ(後述する図2〜図6参照。)の記録をし、更に、その数値に基づく演算を行う。又、データ処理機器13は、このデータを取得するために、Z軸駆動装置46に制御信号SCNTを出力する。制御信号SCNTに制御されて、Z軸駆動装置46は、Z軸移動ステージ45を駆動して、被測定対象(34,35,41,42)に対して、検出プローブ(検出用アンテナ)32の位置を一定方向(Z軸方向)に相対的に移動させる。なお、図1(a)に示す位置移動機構(45,46)は例示であり、最も簡単な構成としては、複数の高さの異なる台を用意し、人間が、適宜、その台を選択して検出プローブ32の位置を変えるようにしても良い。或いは、所定のZ軸方向案内機構を設けて、ボールネジ等のネジ送り方式、ラック-ピニオン駆動方式、摩擦駆動方式等で半自動で位置を移動しても良い。このような、手動操作を含む場合は、データ処理機器13は、Z軸駆動装置46に制御信号SCNTを出力する必要はないが、自動的に制御する方が好ましいことは、勿論である。データ処理機器13は、更に、発信機11にも制御信号を送り、電磁波の照射の制御をしても良い。ケーブル16は、一般には、高周波伝送線路である必要はない。
マイクロ波帯の電磁波を用いる場合は、発信機11としては、マグネトロン、進行波管、クライストロン、カルシノトロン等の電子管、ガンダイオード、インパットダイオード、タンネットダイオード、或いは、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ、理想型SIT等を用いたMMIC等の半導体発信素子、或いはジョセフソン励起素子等が使用可能である。検出器12は、ショットキーダイオードやボロメータを用いれば良い。更に、これらのショットキーダイオードやボロメータの出力を増幅する低雑音増幅器、或いはスペクトラムアナライザ等を含んでも良い。検出器12を構成するこれらのショットキーダイオード若しくはボロメータ、及び低雑音増幅器等は、同一チップ上にモノリシックに集積化しても良い。更に、データ処理機器13の機能まで含めてモノリシックに集積化しても良い。但し、第1の実施の形態に係る界面検出装置に用いる電磁波の周波数は、マイクロ波帯の電磁波に限定されるものではないので、具体的な発信機11や検出器12は、使用する電磁波の周波数に応じて選定すれば良い。
容器34の材質は、(4)式を考慮して、測定用の電磁波の周波数に透明な誘電体が好ましい。容器34の材料としては、有機系の種々な樹脂材料、セラミック、ガラス等の無機系の材料が使用可能である。樹脂材料としては、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等が使用可能である。セラミック容器の素材としてはアルミナ(Al23)、ムライト(3Al23・2SiO2)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiC)等が使用可能である。ガラス材料としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等が使用可能である。但し、内部に収納する第1試料41及び第2試料42の化学的反応性等の性質を考慮して、容器34の材質が選定されることは勿論である。
図1(a)に示す第1の実施の形態に係る界面検出装置においては、更に 電磁波照射手段(11,14,31)側に、平板形状の無反射板21が配置され、電磁波検出手段(32,15,12)側にも、平板形状の無反射板22が、容器34を挟んで平行平板状に互いに対向して配置されている。無反射板21,22は、エポキシ樹脂に酸化チタンと炭素(カーボン)粉末を混合した塗布型電波吸収体、合成ゴムにカーボニル鉄を分散させたゴム系電波吸収体、λ/4型電波吸収体等、種々の電波吸収体が使用可能である。λ/4型電波吸収体は、共鳴型でも整合型でも構わない。放射用アンテナ31の入力側に配置した無反射板21及び検出用アンテナ32の出力側に配置した無反射板22は、測定空間における不要な電磁波の反射を低減させるために設置しているものである。したがって、無反射板21、22は第1の実施の形態に係る界面検出装置に必要不可欠なものではないが、測定精度及び感度を高めるためには有効である。
なお、無反射板22の裏面、即ち、無反射板22の放射用アンテナ31に対向しない側の面に、検出器12を構成するショットキーダイオードや低雑音増幅器等、更にはインピーダンス調整用素子をモノリシックに集積化した半導体チップ(MMIC)を搭載(実装)しても良い。無反射板22の裏面には、更に、データ処理機器13の機能を有する半導体チップをも搭載し、ハイブリッド集積化をすれば、第1の実施の形態に係る界面検出装置が小型化できる。この場合、無反射板22の裏面には、有機系の種々な合成樹脂、セラミック、ガラス等の無機系の材料からなる絶縁性基板を貼り合わせておけば良い。又、放熱特性を高めるために金属基板を含ませ、例えば、鉄、銅などの金属上に耐熱性の高いポリイミド系の樹脂板を積層して多層化した金属ベースの基板(金属絶縁基板)にしても良い。放熱性の良いAl23,BeO,AlN等のセラミック基板を無反射板22の裏面に貼り合わせても良い。或いは、無反射板22の裏面に貼り合わせられた絶縁性基板上に、検出器12を構成するショットキーダイオードや低雑音増幅器等とデータ処理機器13の機能をすべてモノリシックに集積化した半導体チップを搭載しても良い。
同様に、無反射板21の裏面、即ち、無反射板21の検出用アンテナ32に対向しない側の面に、発信機11を構成する半導体素子、半導体増幅器やインピーダンス調整用素子等をモノリシックに集積化した半導体チップ(MMIC)を搭載する構成にすれば、第1の実施の形態に係る界面検出装置が小型化できる。
放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32としては、図1(b)に示すようなループアンテナが使用可能である。周知のように、ループアンテナでは電磁波の波長λより十分離れた遠方界領域では、ループ面の方向に最大の電力が放射され、ループ面に垂直方向の電力は最小となる。放射用アンテナ31として用いるループアンテナの大きさは、放射効率を高めるために、ループ長を共振波長λに近づけることが良い。検出用アンテナ32として用いるループアンテナの寸法(ループ長)は、検出感度を高めるためには共振波長λとなる寸法が良いが、ループの大きさが大きいと、その空間の電磁波強度の平均値を計測することになる。このため、検出用アンテナ32の寸法は、ループ面積が透過波を受信できる範囲で、λ/3以下、或いはλ/7以下のループ長となるよう、できるだけ小さいことが好ましい。検出用アンテナ32は、λ/10以下のループ長の微少ループアンテナでも良い。したがって、放射用アンテナ31として用いるループアンテナの大きさと、検出用アンテナ32として用いるループアンテナの大きさは、一般には異なり得る。電磁波の周波数が高くなる場合や、高精度化の目的のため、検出用アンテナ32として用いるループアンテナの直径が1mm以下に小さくなるときは、マイクロストリップ線路、薄膜ストリップ線路、コプレーナ導波路を構成する絶縁性基板の上に、フォトリソグラフィーの技術で信号線の端部にループアンテナをパターニングすれば良い。
ループアンテナの形状は、特に限定はなく、同軸線と結合した円形、楕円形、扁平円形、矩形、三角(デルタ)形、五角形以上の多角形等の種々の形状のループアンテナが使用できる(多角形は正多角形である必要はない。)。或いは、プリント基板上に形成した円形、楕円形、扁平円形、矩形、三角形、五角形以上の多角形等の種々の形状のアンテナでも良い。又、放射用アンテナ31として用いるループアンテナの形状と、検出用アンテナ32として用いるループアンテナの形状が同一である必要はない。
更に、放射用アンテナ31としては、ループアンテナ以外に、図1(c)に示すようなホーンアンテナを使用しても良い。ホーンアンテナは、図1(c)に示すような矩形ホーンアンテナに限定されず、円錐ホーンアンテナでも良い。
図1(a)に示す第1の実施の形態に係る界面検出装置においては、発信機11からの電磁波は、ケーブル14を通り、無反射板21を通り抜け、放射用アンテナ(ループアンテナ)31から空間に放射される。放射用アンテナ31から放射された電磁波は、容器34及びその中にある第1試料41及び第2試料42を透過し、検出用アンテナ(ループアンテナ)32で集められる。この検出用アンテナ32の出力は、ケーブル15を通り、無反射板22を通り抜け、検出器12で検出する。検出信号に対して、データ処理機器13により、所望のデータ処理がされる。
(1)式から分かるように、電磁波の減衰定数γi(i=1,2)は、物質定数:導電率σi,誘電率εi,透磁率μiにより変化するため、測定された電磁波強度の差異から、第1試料(i=1)41及び第2試料(i=2)42との境界が検知できる。即ち、第1試料41及び第2試料42の間の境界の検出は、位置移動機構(45,46)により、検出用アンテナ32を移動して、それぞれの位置で透過電力レベルを比較すれば検出できる。既に、述べたように、この場合、検出用アンテナ32を移動する代わりに、検出用アンテナ32を固定しておき、容器34を移動しても良い。
なお、第1の実施の形態に係る界面検出装置は、透過電力の大きさを測定して第1試料41と第2試料42との境界を検出するだけでなく、透過電磁波の位相差検出により境界を検知しても良い。(5)式の複素誘電率εの表記において、位相定数βは、
β≒(2π/λ)(ε')1/2 ・・・・・(7)
となるため、物質の誘電率に対応して電磁波の位相が変化する。この変化量(位相差の量)、即ち移相量を検出することにより、減衰量から異なる物質の境界を検知するのと同様に境界を検知することができる。特に、第1試料41及び第2試料42としての媒質の損失係数が同程度であるが、第1試料41及び第2試料42の誘電率が互いに異なる場合には、透過電磁波の位相検出が、第1試料41と第2試料42との境界検出に有効である。
したがって、第1の実施の形態に係る界面検出装置の対象となる第1試料41及び第2試料として用いることのできる物質は、固体、液体、気体に関係なく選定できる。即ち、測定に用いる電磁波における物質定数σi,εi,μiの少なくともいずれかが、第1試料41と第2試料との界面において異なるものであれば、いかなる物質の組み合わせでも可能である。
又、第1試料41と第2試料の大きさの上限は、電磁波が透過し、その透過波を検出できる範囲内の大きさとなる。第1試料41と第2試料の大きさの下限は、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32の大きさ(厚さ)となる。但し、第1試料41と第2試料の物質定数σi,εi,μiにおいて、界面の違いが現れるだけの差が存在することが前提条件になる。
放射用アンテナ31と検出用アンテナ32間の距離が波長λに比し大きくなるにしたがって、第1試料41と第2試料を透過した電磁波が互いに干渉し平均化されるため、第1試料41と第2試料との界面に対する出力変化率は減少する。このため、放射用アンテナ31と検出用アンテナ32間の距離が5λ以下、好ましくは3λ以下の近傍界領域(フレネル領域)での測定が望ましい(このことは、電磁波照射手段(11,14,31)と電磁波検出手段(32,15,12)間の距離が5λ以下、好ましくは3λ以下、ということと等価である。)。放射用アンテナ31に近い近傍界領域では、電磁波は、球面波として扱われる。
しかし、放射用アンテナ31と検出用アンテナ32間の距離が波長λに比し大きくなるにしたがって、放射用アンテナ31と検出用アンテナ32間で生じる反射の影響が減少するので、定在波による変動が減少し、出力変化率は少なくても検出が容易になることもある。したがって、具体的な第1試料41と第2試料としての個々の物質に対して、放射用アンテナ31と容器34間の距離、検出用アンテナ32と容器34間の距離、及び放射用アンテナ31と検出用アンテナ32間の距離を設定する必要が生じる。
第1の実施の形態に係る界面検出装置においては、電磁波の電界が第1試料41と第2試料との界面と直交する(磁界は界面に平行な)偏波を用いるとき、界面変化に伴う出力変化が顕著になるので、放射用アンテナ31の配向を、電磁波の電界が界面と直交するように選定するのが好ましい。但し、電磁波の電界が第1試料41と第2試料との界面と平行する(磁界は界面に直交する)偏波を用いても、透過電磁波強度は第1試料41と第2試料との界面で僅かに変化するので、一定の場合は、放射用アンテナ31の配向を、電磁波の電界が界面と平行するように選定しても構わない。
図1(a)に示す第1の実施の形態に係る界面検出装置を用いて、以下の手順で第1の実施の形態に係る界面検出方法が実施できる。
(イ)先ず、データ処理機器13は制御信号SCNTをZ軸駆動装置46に出力する。Z軸駆動装置46は、Z軸移動ステージ45を駆動して、内部に物性の異なる複数の物質の界面を有する被測定対象(34,35,41,42)に対して検出用アンテナ32の位置を初期位置(例えば容器34の底面近傍の位置)に移動させる。
(ロ)次に、発信機11を動作させ、発信機11からの電磁波をケーブル14を介して(無反射板21を通り抜け)、放射用アンテナ31に給電する。そして、放射用アンテナ31から電磁波を空間に放射し、被測定対象(34,35,41,42)に、電磁波を照射する。
(ハ)放射用アンテナ31から放射された電磁波は、容器34及びその中にある第1試料41又は第2試料42を透過する(例えば、初期位置では、第1試料41を透過するとする。)。即ち、被測定対象(34,35,41,42)を透過した電磁波は、検出用アンテナ32で集められる。更に、この検出用アンテナ32の出力は、ケーブル15を介して(無反射板22を通り抜け)、検出器12で検出される。この状態で検出器12の出力が最大になるように、必要なインピーダンス調整等を行う。所定の調整が終了したら、データ処理機器13は、検出器12の出力を初期位置の透過電力として記録する。
(ニ)次に、データ処理機器13は制御信号SCNTをZ軸駆動装置46に出力し、Z軸移動ステージ45を駆動して、被測定対象(34,35,41,42)に対して検出用アンテナ32の位置を、所定の単位移動距離(例えば1mm〜5mmの範囲で選ばれた単位距離)分、Z軸方向に移動(上昇)させる。
(ホ)そして、単位移動距離分移動させた状態で、発信機11からの電磁波を放射用アンテナ31に給電し、放射用アンテナ31から電磁波を空間に放射し、被測定対象(34,35,41,42)に、電磁波を照射する。
(ヘ)放射用アンテナ31から放射された電磁波は、単位移動距離分移動した被測定対象(34,35,41,42)を透過し、検出用アンテナ32で集められる。更に、この検出用アンテナ32の出力は、検出器12で検出され、データ処理機器13は、検出器12の出力を単位移動距離分移動させた位置の透過電力として記録すると同時に、予め決定されている検知レベルと比較する。
(ト)データ処理機器13が、単位移動距離分移動させた位置の透過電力が、予め決定され検知レベルの範囲に入らないと判断したときは、制御信号SCNTをZ軸駆動装置46に出力し、Z軸移動ステージ45を駆動して、被測定対象(34,35,41,42)に対して検出用アンテナ32の位置を、更に、単位移動距離分、Z軸方向に移動(上昇)させる。
(チ)そして、更に、単位移動距離分移動させた状態で、発信機11からの電磁波を放射用アンテナ31に給電し、放射用アンテナ31から電磁波を空間に放射し、被測定対象(34,35,41,42)に、電磁波を照射する。放射用アンテナ31から放射された電磁波は、更に単位移動距離分移動した被測定対象(34,35,41,42)を透過し、検出用アンテナ32で集められ、この検出用アンテナ32の出力は、検出器12で検出される。データ処理機器13は、検出器12の出力を更に単位移動距離分移動させた位置の透過電力として記録すると同時に、予め決定され検知レベルと比較する。
(リ)データ処理機器13が、更に単位移動距離分移動させた位置の透過電力が、予め決定され検知レベルの範囲に入ると判断したときは、その位置を求める第1試料41と第2試料との界面の位置と決定する。予め決定され検知レベルの範囲に入らないと判断したときは、制御信号SCNTをZ軸駆動装置46に出力し、Z軸移動ステージ45を駆動して、被測定対象(34,35,41,42)に対して検出用アンテナ32の位置を、更に、単位移動距離分、Z軸方向に移動(上昇)させ、上記(チ)の過程を繰り返し、測定された透過電力が、予め決定され検知レベルの範囲に入るか否かを判断する。
(ヌ)データ処理機器13は、上記(リ)の過程を、測定された透過電力が、予め決定され検知レベルの範囲に入るまで続け、最終的に、第1試料41と第2試料との界面の位置を決定する。このように、データ処理機器13は、電磁波検出手段(32,15,12)の出力信号、即ち、検出器12が検出した検出信号と検出用アンテナ32の相対的位置との関係から、第1試料41と第2試料との界面の位置を検出する。
上記(ハ)の過程におけるインピーダンス調整は、最良の測定条件を与えるとは限らないので、以下のようにして、第1試料41と第2試料42とを透過した電磁波による検出器12の出力の差が最大になるようにインピーダンス調整をするのが好ましい:
(a)先ず、容器34の内部に第1試料41を充満させた後、データ処理機器13は制御信号SCNTをZ軸駆動装置46に出力する。Z軸駆動装置46は、Z軸移動ステージ45を駆動して、検出用アンテナ32の位置を調整位置(例えば容器34のZ軸方向の中央近傍の位置)に移動させる。次に、発信機11を動作させ、発信機11からの電磁波をケーブル14を介して(無反射板21を通り抜け)、放射用アンテナ31に給電する。そして、放射用アンテナ31から電磁波を空間に放射し、第1試料41に電磁波を照射する。放射用アンテナ31から放射された電磁波は、第1試料41を透過し、検出用アンテナ32で集められる。更に、この検出用アンテナ32の出力は、ケーブル15を介して(無反射板22を通り抜け)、検出器12で検出される。
(b)次に、容器34の内部に第2試料42を充満させた後、Z軸移動ステージ45を駆動して、検出用アンテナ32の位置を調整位置に移動させる。次に、発信機11からの電磁波をケーブル14を介して(無反射板21を通り抜け)、放射用アンテナ31に給電する。そして、放射用アンテナ31から電磁波を空間に放射し、第2試料42に電磁波を照射する。放射用アンテナ31から放射された電磁波は、第2試料42を透過し、検出用アンテナ32で集められる。更に、この検出用アンテナ32の出力は、ケーブル15を介して(無反射板22を通り抜け)、検出器12で検出される。この状態で、第1試料41を透過した電磁波による検出器12の出力と、第2試料42を透過した電磁波による検出器12の出力との差が最大になるように、必要なインピーダンス調整等を行う。所定の調整が終了したら、データ処理機器13は、第1試料41を透過した電磁波による検出器12の出力と、第2試料42を透過した電磁波による検出器12の出力を、調整位置の基準
透過電力として記録する。
このインピーダンス調整等をした後、界面の位置が未知の被測定対象(34,35,41,42)を、用意し、上記の(イ)の過程から測定を開始しても良い。このようなインピーダンス調整の過程において、第1試料41と第2試料42との界面の判断基準となる「予め決定され検知レベル」も算出可能である。例えば、容器34に第1試料41を満たしたときに検知される基準透過電力レベルと、容器34に第2試料42を満たしたときに検知される基準透過電力レベルとをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの検知レベルを計算により求めることができる。
或いは、予備実験として、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、それを検知レベルとして予め決定しておいても良い。
以上のようにして、第1の実施の形態に係る界面検出装置及び界面検出方法によれば、不透明の容器、或いは透明の容器であっても、外側に紙等の不透明材料のシールが貼ってある場合における容器の内部の試料の界面を外部から、非接触で測定できる。以下の図2〜図6に示す結果から分かるように、λ/10程度以下の精度で、界面の位置を検出でき、電磁波の周波数を高くすることにより、その分解能は向上する。
[放射用アンテナとしてループアンテナを用いた場合]
図2は、第1試料41として水、第2試料42として空気を用い、水と空気の界面に周波数9.4GHzの電磁波を照射した場合に、検出用アンテナ32で検出される透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対するZ軸方向の相対的位置との関係を示す。但し、既に述べたように、本発明の第1の実施の形態に係る界面検出装置に用いる電磁波の周波数は、原理的には制限はなく、9.4GHzは一例に過ぎないことに留意する必要がある。横軸の検出用アンテナ32の容器34に対する相対的位置は、Z軸方向に測るが、第1試料41と第2試料42との界面の位置を原点としている。但し、図1(a)に示すように、表面張力に伴い、第1試料41と第2試料42との界面は下に凸となるように湾曲しているので、湾曲部に伴う界面の幅(誤差)を有する。なお、容器34は、外径16.5mm、肉厚1mm、長さ165mmのホウケイ酸ガラス製の試験管である(容器34のサイズ、材質等は、式(1)の減衰定数γiを規定する導電率σi,誘電率εi,透磁率μi等を考慮して、選定すれば良く、試験管に限定する必要はないが、以下の図3〜図6,図8,図9に示す結果はすべて同一サイズ、同一材料の試験管を容器34として用いている。)。
周波数9.4GHzは、自由空間の波長λに換算すると、λ=3.2cmになる。
上述したように、ループアンテナの直径Dは、検出分解能と検出可能電力レベルとの関係で決められるが、図2では、放射用アンテナ31は、直径D=6mm(ループの円周長0.59λ)程度のループアンテナを、検出用アンテナ32は、直径D=1.5mm(ループの円周長0.15λ≒λ/7)程度のループアンテナを、一例として用いている。放射用アンテナ31と検出用アンテナ32との間隔は35mm(≒1.1λ)、検出用アンテナ32と容器34との間隔3mm(≒0.09λ)の近傍界領域(フレネル領域)の測定である。ここで、「検出用アンテナ32と容器34との間隔」は、検出用アンテナ32の先端と容器34の外壁との間の距離で定義される。
図2に示すように、第1試料41と第2試料42との界面は、透過電力レベルを予め決定された検知レベルと比較することにより、識別できる。例えば、予備実験として、容器34に第1試料41の水を満たしたときに検知される透過電力レベルTwaterと、容器34に第2試料42の空気を満たしたときに検知される透過電力レベルTairとを図1のデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの検知レベルをTwaterとTairとの値から計算により求めることができる。或いは、予備実験として、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、それを検知レベルとして決めておき、その値を基準に界面の位置を判断すれば良い。
図2から分かるように、検知レベルの値より大きな電力が受信される際には、空気層(第2試料)42がある位置に検出用アンテナ32があることであり、−86dBmより小さな電力(弱い電力)では、水の層(第1試料)41の箇所に検出用アンテナ32があることを意味するので、第1試料41と第2試料42との界面を判断できる。図2では、検知レベルを−86dBmに設定することにより、第1試料41と第2試料42との界面の位置が、3mm〜1mm(≒λ/10〜λ/30)程度の分解能で検出可能となる。電磁波の周波数を高くすれば、1mm以下の分解能も達成可能である。
図3は、第1試料41として水、第2試料42として灯油を用い、水と灯油の界面に9.4GHzの電磁波を照射した場合に、検出用アンテナ32で検出される透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する相対的位置との関係を示す。横軸は、
第1試料41と第2試料42との界面の位置を原点としている。但し、図1(a)に示すように、表面張力に伴い、第1試料41と第2試料42との界面は下に凸となるように湾曲しているので、湾曲部に伴う界面の幅(誤差)を有する。
図3では、放射用アンテナ31は、直径D=6mm程度のループアンテナを、検出用アンテナ32は、直径D=1.5mm程度のループアンテナを、一例として用いているが、ループアンテナの直径Dは、検出分解能と検出可能電力レベルとの関係で決められる。放射用アンテナ31と検出用アンテナ32との間隔は35mm(≒1.1λ)及び60mm(≒1.9λ)の二通りとし、いずれも、検出用アンテナ32と容器34との間隔10mm(≒0.31λ)としている。
図2と同様に、図3の場合も、第1試料41と第2試料42との界面は、透過電力レベルから識別できるが、放射用アンテナ31と検出用アンテナ32との間隔が狭い方が、界面分解能は高くなることが分かる。図3からプローブ(検出用アンテナ)32と容器34との間隔は、広くなるにしたがって、界面近傍の変化量は小さくなるが、35〜60mm程度の範囲では、その差異は小さいことが分かる。
[放射用アンテナとしてホーンアンテナを用いた場合]
図4は、放射用アンテナ31として、矩形ホーンアンテナを用い、9.4GHzの電磁波を照射した場合の結果を示す。このとき、検出用アンテナ32としては、直径D=1.5mm程度のループアンテナを用いている。既に、説明したように、ループアンテナの直径Dは、検出分解能と検出可能電力レベルとの関係で決められるので、直径D=1.5mmに限定される理由はない。
第1試料41として水、第2試料42として空気を用いた点、及び容器34とプローブ(検出用アンテナ)32の距離を約3mm(≒0.09λ)とした点は、図2の場合と同様である。図4では、容器34の0mmの位置が水と空気の界面になるようにして、9.4GHzの電磁波を照射した場合の、検出用アンテナ32で検出される透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する相対的位置との関係を△で示す。更に、図4は、容器34が空の場合(即ち全部第2試料42が空気の場合)の透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する相対的位置との関係を◇で、容器34が水で満たされた場合(即ち全部第1試料が水の場合)の透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する相対的位置との関係を□で示している。但し、図1(a)に示すように、表面張力に伴い、第1試料41と第2試料42との界面は下に凸となるように湾曲しているので、湾曲部に伴う界面の幅(誤差)を有するのは、図2の場合と同様である。
放射用アンテナ31として矩形ホーンアンテナを用いた場合は、図2の放射用アンテナ31としてループアンテナを用いた場合に比し、若干精度が落ちるが、図4に示すように、第1試料41と第2試料42との界面が、透過電力レベルの変化を示す曲線から識別できる。即ち、容器34に第1試料(水)41を満たしたときに検知される透過電力レベル(□)と、容器34に第2試料(空気)42を満たしたときに検知される透過電力レベル(◇)とを図1のデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの検知レベルを計算により求めることができる。或いは、予備的に測定した図4を校正曲線として用い、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを検知レベルとして決定し、この検知レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、その値を界面の位置の判断基準とすれば良い。
図4から分かるように、第1試料41と第2試料42との界面近辺で透過電力に変化が現れている。この大きさ及び強度は、第1試料41と第2試料42との界面を作る物質の電磁波特性により異なるが、物質の状況が透過波の電力として表現できることが分かる。
図5は、図4と同様に、放射用アンテナ31として矩形ホーンアンテナを用い、9.4GHzの電磁波を照射し、検出用アンテナ32として、図4よりも大きな直径D=6mm程度のループアンテナを用いた場合の結果を示す。図4と同様に、検出用アンテナ32と容器34との間隔を3mm(≒0.09λ)としている。図5の場合も、容器34に第1試料(水)41を満たしたときに検知される透過電力レベル(△)と、容器34に第2試料(空気)42を満たしたときに検知される透過電力レベル(□)とを図1のデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの検知レベルを計算により求めることができる。或いは、予備的に測定した図5を校正曲線として用い、第1試料41と第2試料42との界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを検知レベルとして決定し、この検知レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、その値を界面の位置の判断基準とすれば良い。
図6は、図4と同様にして、検出用アンテナ32として直径D=6mm程度のループアンテナを用い、9.4GHzの電磁波を照射した場合の結果である。図6では、検出用アンテナ32と容器34との間隔を、3mm(≒0.09λ)(◇),10mm(≒0.31λ)(□),20mm(≒0.63λ)(△)と変え、その効果を調べている。検出用アンテナ32と容器34との間隔を3mm(≒0.09λ)とした方が、検出精度が高く、検出用アンテナ32と容器34との間隔を10mm(≒0.31λ)以上では検出精度が低下している。但し、10mm(≒0.31λ)以上における検出精度の低下の度合いは、ほぼ飽和に近いことが分かる。
(第2の実施の形態)
図7に示ように、本発明の第2の実施の形態においては、被測定対象(34,35,41,42、43)は、第1試料41,第2試料42及び第3試料43が容器34に収納されて構成されている。このため、第1試料41と第2試料42との間に第1界面が、第2試料42と第3試料43との間に第2界面が形成されている。第1試料41と第2試料42とは、互いに物性(物質定数)σi,εi,μi(i=1,2)の異なる物質である。又、第2試料42と第3試料43とは、互いに物性σi,εi,μi(i=2,3)の異なる物質である。
そして、第2の実施の形態に係る界面検出装置は、内部に第1及び第2界面を有する被測定対象(34,35,41,42、43)に、電磁波を照射する電磁波照射手段(11,14,31)と、被測定対象(34,35,41,42、43)を透過した電磁波を検出する電磁波検出手段(32,15,12)と、第1又は第2界面と電磁波検出手段(32,15,12)との相対的位置を変化させる位置移動機構(45,46)とを備える。図7では、容器34は、この容器34を密閉する蓋35を有するが、一般には、蓋35は、容器34を完全に密閉する必要はなく、状況や測定仕様に応じて、蓋35を省略しても良い。
第2の実施の形態に係る界面検出装置においては、電磁波照射手段(11,14,31)は、発信機11と、発信機11に接続されたケーブル14と、ケーブル14に接続された放射用アンテナ31を備える。又、電磁波検出手段(32,15,12)は、検出用アンテナ32と、検出用アンテナ32に接続されたケーブル15と、ケーブル15に接続された検出器12を備える。第1の実施の形態に係る界面検出装置と同様に、図7では、更に 電磁波照射手段(11,14,31)側に、平板形状の無反射板21が配置され、電磁波検出手段(32,15,12)側に、平板形状の無反射板22が、容器34を挟んで平行平板状に互いに対向して配置されている。そして、位置移動機構(45,46)は、無反射板22をZ軸方向に移動させるZ軸移動ステージ45と、このZ軸移動ステージ45を駆動するZ軸駆動装置46から構成されている。無反射板22をZ軸方向に移動させることにより、位置移動機構(45,46)は、無反射板22に固定された検出用アンテナ32をZ軸方向に移動させる。ケーブル15は、位置移動機構(45,46)により、検出プローブ(検出用アンテナ)32の位置が、Z軸方向に移動可能なように、少なくとも、無反射板22と検出器12との間は、フレキシブルなケーブルで構成される。一方、被測定対象(34,35,41,42、43)と無反射板22の間のケーブル15は、剛性を有する同軸ケーブル15で、検出用アンテナ32の位置を無反射板22に固定するのが好ましい。
なお、図7に示す位置移動機構(45,46)は、例示であり、後述する第3の実施の形態に係る界面検出装置のように、検出用アンテナ32の位置を固定しておき、容器34を移動しても良い。又、電磁波照射手段(11,14,31)側の無反射板21にも、Z軸方向に移動させるZ軸移動ステージと、このZ軸移動ステージを駆動するZ軸駆動装置を設け、放射用アンテナ31の指向性方向に常に検出用アンテナ32が位置するようにして、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を同時に移動しても良い。
検出器12は、ケーブル16を介して、検出器12の出力信号を処理するデータ処理機器13に接続される。データ処理機器13は、容器34に第1試料41のみを満たしたときに検知される透過電力レベルと、容器34に第2試料42のみを満たしたときに検知される透過電力レベル、及び容器34に第3試料43のみを満たしたときに検知される透過電力レベルを、内蔵若しくは外部接続した記憶装置に記憶させておき、第1試料41と第2試料42との第1界面に電磁波が照射されたときの検知レベル、及び第2試料42と第3試料43との第2界面に電磁波が照射されたときの検知レベルを、それぞれ計算により求める演算を実行する。
或いは、被測定対象(34,35,41,42、43)に対して、検出プローブ(検出用アンテナ)32を一定方向(Z軸方向)に移動した場合の相対位置に対する検出信号(電力或いは位相)等のデータの記録をし、更に、その数値に基づく演算を行う。即ち、予備的に図8又は図9のような校正曲線を求めておき、予備実験として、第1試料41と第2試料42との第1界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを第1界面検知レベルとして決定し、第2試料42と第3試料43との第2界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを第2界面検知レベルとして決定し、これらの第1及び第2界面検知レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1及び第2界面検知レベルを界面の位置の判断基準とする。或いは、図8又は図9に示すような透過電力(dBm)とプローブ位置の関係を示す曲線の2次微分や3次微分により、第1及び第2界面検知レベルを求める演算や、1次微分、2次微分や3次微分により求めた第1及び第2界面検知レベルを記憶する。
更に、データ処理機器13は、Z軸駆動装置46に制御信号SCNTを出力する。制御信号SCNTに制御されて、Z軸駆動装置46は、Z軸移動ステージ45を駆動して、被測定対象(34,35,41,42)に対して、無反射板22の位置を一定方向(Z軸方向)に相対的に移動させる。無反射板22をZ軸方向に移動させることにより、被測定対象(34,35,41,42、43)に対して、検出プローブ(検出用アンテナ)32がZ軸方向に移動する。データ処理機器13は、更に、発信機11にも制御信号を送り、電磁波の照射の制御をしても良い。
被測定対象(34,35,41,42、43)の構成、即ち、容器34の内部に、第1試料41,第2試料42及び第3試料43が3層構造となるように収納され、第1試料41と第2試料42との間に第1界面が、第2試料42と第3試料43との間に第2界面が形成された点、及び位置移動機構(45,46)の構成等を除けば、他の事項は、第1の実施の形態に係る界面検出装置と基本的に同様であるので、重複した説明を省略する。
第2の実施の形態に係る界面検出装置においても、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32としては、図1(b)に示すようなループアンテナが使用可能である。更に、放射用アンテナ31としては、図1(c)に示すような矩形ホーンアンテナや、図示を省略した円錐ホーンアンテナでも良いことは勿論である。
図7に示す第2の実施の形態に係る界面検出装置の構成においては、発信機11からの電磁波は、ケーブル14を通り、無反射板21を通り抜け、放射用アンテナ(ループアンテナ)31から空間に放射される。放射用アンテナ31から放射された電磁波は、容器34及びその中にある第1試料41,第2試料42及び第3試料43を透過し、検出用アンテナ(ループアンテナ)32で集められる。この検出用アンテナ(ループアンテナ)32の出力は、ケーブル15を通り検出器12で検出する。検出信号に対して、データ処理機器13により、所望のデータ処理がされる。
(1)式から分かるように、電磁波の減衰定数γiは、物質定数σi,εi,μi(i=1,2,3)により変化するため、測定された電磁波強度の差異から、第1試料41,第2試料42及び第3試料43との境界が検知できる。第1試料41,第2試料42及び第3試料43の間の境界の検出は、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を移動しても良く、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を固定しておき、容器34を移動しても良い。
第2の実施の形態に係る界面検出装置によれば、不透明の容器、或いは透明の容器であっても、外側に紙等の不透明材料のシールが貼ってある場合における容器の内部の3層構造の試料の第1界面及び第2界面を外部から、非接触で測定できる。以下の図8及び図9に示す結果から分かるように、λ/10程度以下の精度で、3層構造の試料の第1界面及び第2界面の位置を検出できる。
[放射用アンテナとしてループアンテナを用いた場合]
図8は、第1試料41として水、第2試料42として蝋、第3試料43として水を用い、第1試料(水)41と第2試料(蝋)42との間の第1界面、及び第2試料(蝋)42と第3試料(水)43との間の第2界面に、それぞれ9.4GHz(λ=3.19cm)の電磁波を照射した場合に、検出用アンテナ32で検出される透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する相対的位置との関係を示す。
図8では、Z軸方向において、第1界面の位置を0mm、第2界面の位置を15mmとしている。但し、図7に示すように、表面張力に伴い、第1試料41と第2試料42との第1界面、及び第2試料42と第3試料43との間の第2界面は、それぞれ湾曲するので、湾曲部に伴う界面の幅(誤差)を有する。特に、第2試料42として蝋が、容器34の壁をはい上がるので、界面が明確でなくなる傾向にある。即ち、第2試料42として蝋の層は15mm厚さがあるが、表面張力と固形時の析出不均一により、第2試料42と第3試料43との間の第2界面は、特に明確ではない。
放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32ともに、直径D=6mm程度のループアンテナを用いている。放射用アンテナ31と検出用アンテナ32との間隔は、35mm(◇印)及び60mm(□印)の二通りとし、いずれも、検出用アンテナ32と容器34との間隔5mmとしている。
図8に示すように、透過電力が最大となる位置から、第2試料42としての蝋の箇所が検知でき、第1試料41と第2試料42との第1界面、及び第2試料42と第3試料43との間の第2界面も、透過電力レベルから識別できる。
図8の場合も、容器34に第1試料(水)41又は第3試料(水)43を満たしたときに検知される透過電力レベルと、容器34に第2試料(蝋)42を満たしたときに検知される透過電力レベルとを図7のデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1試料41と第2試料42との第1界面に電磁波が照射されたときの検知レベル、及び第2試料42と第3試料43との第2界面に電磁波が照射されたときの検知レベルを、それぞれ計算により求めることができる。或いは、予備的に測定した図8を校正曲線として用い、第1試料41と第2試料42との第1界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを第1界面検知レベルとして決定し、第2試料42と第3試料43との第2界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを第2界面検知レベルとして決定し、これらの第1及び第2界面検知レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1及び第2界面検知レベルを界面の位置の判断基準とすれば良い。図8では、第1及び第2界面検知レベルを、−85〜86dBm程度に設定することにより、第1界面及び第2界面の位置が、3mm〜1mm(≒λ/10〜λ/30)程度の分解能で検出可能となる。
[放射用アンテナとしてホーンアンテナを用いた場合]
図9は、放射用アンテナ31として、矩形ホーンアンテナを用い、9.4GHzの電磁波を照射した場合の結果を示す。検出用アンテナ32は、直径D=6mm程度のループアンテナを用いている。検出用アンテナ32と容器34との間隔は、10mmである。そして、第1試料41として水、第2試料42として油(ラード)、第3試料43として水を用い、第1試料(水)41と第2試料(油)42との間の第1界面、及び第2試料(油)42と第3試料(水)43との間の第2界面に、それぞれ9.4GHzの電磁波を照射し、検出用アンテナ32で検出される透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する相対的位置との関係をプロットしている。図9では、Z軸方向において、第1界面の位置を0mm、第2界面の位置を13mmとしている。但し、図7に示すように、表面張力に伴い、第1試料41と第2試料42との第1界面、及び第2試料42と第3試料43との間の第2界面は、それぞれ下に凸となるように湾曲するので、湾曲部に伴う界面の幅(誤差)を有している。
図9に示すように、透過電力が最大となる位置から、第2試料42としての油(ラード)の箇所が検知でき、第1試料41と第2試料42との第1界面、及び第2試料42と第3試料43との間の第2界面も、透過電力レベルから識別できる。図9の場合も、容器34に第1試料(水)41又は第3試料(水)43を満たしたときに検知される透過電力レベルと、容器34に第2試料(油)42を満たしたときに検知される透過電力レベルとを図7のデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1界面に電磁波が照射されたときの検知レベル及び第2界面に電磁波が照射されたときの検知レベルを、それぞれ計算により求めることができる。或いは、予備的に図9と同様な校正曲線を測定しておき、この校正曲線により、第1界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを第1界面検知レベルとして決定し、第2界面に電磁波が照射されたときの透過電力レベルを第2界面検知レベルとして決定しておけば良い。即ち、これらの第1及び第2界面検知レベルをデータ処理機器13の記憶装置に記憶させておき、第1及び第2界面検知レベルを界面の位置の判断基準とできる。図9では、第1及び第2界面検知レベルを、−80〜82dBm程度に設定することにより、第1界面及び第2界面の位置が、検出可能となる。
図9は、容器34に対する検出用アンテナ32の位置を水平方向(X軸方向)に3箇所移動させた結果を示している。即ち、容器34に向かって定義した左端側(◇印)、中央(□印)及び右端側(△印)の通過位置をパラメータとして、電磁波の透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の容器34に対する上下方向(Z軸方向)の相対的位置との関係をプロットしたものである。容器34の水平方向(X軸方向)の3箇所において、電磁波の透過電力曲線に殆ど差異が認められないことが分かる。
(第3の実施の形態)
図1に示した第1の実施の形態に係る界面検出装置では、2板の平行平板状の無反射板21、22を用いた例を示したが、図10に示すように、円筒状の無反射板(無反射筒)23で囲えば、更に測定精度及び感度が向上する。
本発明の第3の実施の形態に係る界面検出装置は、図10に示ように、第1試料41及び第2試料42を収納する容器34と、この容器34に電磁波を照射する電磁波照射手段(11,14,31)と、容器34及び容器34中の第1試料41及び第2試料42を透過した電磁波を検出する電磁波検出手段(32,15,12)を備える。第3の実施の形態に係る界面検出装置においても、第1の実施の形態に係る界面検出装置と同様に、電磁波照射手段(11,14,31)は、発信機11と、発信機11に接続されたケーブル14と、ケーブル14に接続された放射用アンテナ31を備える。又、電磁波検出手段(32,15,12)は、検出用アンテナ32と、検出用アンテナ32に接続されたケーブル15と、ケーブル15に接続された検出器12を備える。
そして、図10に示す第3の実施の形態に係る界面検出装置においては、容器34の
円周方向を周回するように円筒状の無反射板(無反射筒)23が、容器34を完全にシールドしている。無反射板(無反射筒)23として、錫(Sn)をドープした酸化インジウム(In23)膜(ITO)、インジウム(In)をドープした酸化亜鉛(ZnO)膜(IZO)、ガリウム(Ga)をドープした酸化亜鉛膜(GZO)、酸化錫(SnO2)等の透明電極を吸収膜や反射膜に用いた透明電波吸収体を用いれば、円筒状の無反射板(無反射筒)23の内部の容器34が観測できるので、測定が容易になる。
図10に示す第3の実施の形態に係る界面検出装置の構成においては、発信機11からの電磁波は、ケーブル14を通り、無反射板(無反射筒)23を通り抜け、放射用アンテナ(ループアンテナ)31から空間に放射される。放射用アンテナ31から放射された電磁波は、容器34及びその中にある第1試料41及び第2試料42を透過し、検出用アンテナ(ループアンテナ)32で集められる。この検出用アンテナ(ループアンテナ)32の出力は、ケーブル15を通り、無反射板(無反射筒)23を通り抜け、検出器12で検出する。検出信号に対して、データ処理機器13により、所望のデータ処理がされる。
第1試料41及び第2試料42の間の境界の検出は、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を移動しても良く、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を固定しておき、容器34を移動しても良い。図10では、位置移動機構(45,46)は、容器34を搭載し、容器34をZ軸方向に移動させるZ軸移動ステージ45と、このZ軸移動ステージ45を駆動するZ軸駆動装置46から構成されている。即ち、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を固定し、容器34をZ軸方向に移動させる場合の例を模式的に示している。Z軸移動ステージ45は、ステップモータ等のZ軸駆動装置46により駆動され、Z軸駆動装置46はCPU47により制御される。第1及び第2の実施の形態とは異なり、第3の実施の形態では、CPU47がZ軸駆動装置46に制御信号SCNTを出力するが、第1及び第2の実施の形態と、同様に、データ処理機器13がZ軸駆動装置46に制御信号SCNTを出力するようにしても良い。いずれにせよ、制御信号SCNTに制御されて、Z軸駆動装置46は、Z軸移動ステージ45を駆動して、無反射板(無反射筒)23に対して、被測定対象(34,35,41,42)の位置を一定方向(Z軸方向)に相対的に移動させる。
図10と逆に、容器34の位置を固定し、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を無反射板(無反射筒)23とともに、Z軸方向に移動させても良い。この場合は、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32の無反射板(無反射筒)23の内部に突出した部分を剛性を有する同軸ケーブル14,15で固定し、同軸ケーブル14,15の無反射板(無反射筒)23の外側をフレキシブルなケーブルとし、無反射板(無反射筒)23を図10と同様なZ軸移動ステージ45に搭載すれば良い。
第3の実施の形態に係る界面検出装置によれば、不透明の容器、或いは透明の容器であっても、外側に紙等の不透明材料のシールが貼ってある場合における容器の内部の試料の界面を、第1の実施の形態に係る界面検出装置も更に高精度で測定できる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、図11及び図12に示すように、電磁波伝搬経路内に電磁波の一部のみを通過させるスリット39,38を配したスリット板25、26を設置した電磁波検出法により、第1試料41と第2試料との界面検出の精度を高めることができる。
図11は、容器34と検出用アンテナ32との間にスリット39を有するスリット板25を設置した例であり、スリット板25を設置することにより、第1試料41と第2試料との界面検出の精度を高めることができる。但し、スリット39から効率よく電磁波を放射するために、共振型スリットを用いるのが良い。スリット39の幅は電磁波放射ができる範囲で、狭い方が良い。スリット板25を設置することにより、界面検出の精度を高まるので、検出用アンテナ32として、第1〜第3の実施の形態で説明したループアンテナ以外に、矩形ホーンアンテナや、円錐ホーンアンテナ等他のアンテナでも良い。
図12は、容器34と放射用アンテナ(図示省略)との間にスリット38を有するスリット板26を設置した例であり、図12に示すような構成によっても、第1試料41と第2試料との界面検出の精度を高めることができる。但し、スリット38から効率よく電磁波を放射するために、λ/2のスリット長を有する共振型スリットを用いるのが良い。スリット38の幅は電磁波放射ができる範囲で、狭い方が良い。
更に、図13に示すように、スリット39a,39b,39c,39d,・・・・・を有する多孔スリット板27を用意し、この多孔スリット板27を、容器34と第1検出用アンテナ32a,第2検出用アンテナ32b,第3検出用アンテナ32c,第4検出用アンテナ32d,・・・・・との間に設置しても良い。検出用アンテナ32a,32b,32c,32d,・・・・・の出力はケーブル15a,15b,15c,15d,・・・・・を介して、第1検出器12a,第2検出器12b,第3検出器12c,第4検出器12d,・・・・・にそれぞれ入力される。図13に示すように、各スリット39a,39b,39c,39d,・・・・・を透過する透過電磁波を多数の検出用アンテナ32a,32b,32c,32d,・・・・・により測定することにより、第1試料41と第2試料との界面を、図10に示すようなZ軸移動機構を用いずに、検知することもできる。
図11〜図13のスリット板25〜27は、第1の実施の形態で説明した電波吸収体を用いて無反射板で構成しても良い。電磁波照射手段側に図12に示すスリット板26を用い、電磁波検出手段側に図11に示すスリット板25若しくは図13に示す多孔スリット板27を用いる構成でも良い。容器34とこれらのスリット板25〜27との距離をゼロとすることも可能である。例えば、図10に示す円筒状の無反射板(無反射筒)23をスリット筒とし、このスリット筒の電磁波照射手段側と電磁波検出手段側の両方にスリットを設けた構造でも良い。更に円筒状の容器34の外径より極僅か大きな内径を有するスリット筒を用意し、このスリット筒の内部を円筒状の容器34を相対的に通過させれば、円筒状の容器34とスリット筒とで、Z軸方向の直線案内機構が実現する。例えば、このような円筒状の直線案内機構を用いて、円筒状の容器34を重力で自然落下させて、本発明
の位置移動機構を構成し、物質の界面と電磁波検出手段との相対的位置を変化させるようにしても良い。
更に、容器34とこれらのスリット板25〜27との距離をゼロとした構成や、円筒状の容器34の外径より極僅か大きな内径を有するスリット筒の構成で、スリットの内部にループアンテナの一部を挿入するような構成でも良い。
図2〜図6,図8,図9に示した例では、液体を含む場合で説明したので、容器34の内部にZ軸方向(重力の方向)に沿って試料を積層し、この容器34の位置を固定し、放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を移動、若しくは放射用アンテナ31及び検出用アンテナ32を固定しておき、容器34を移動する例を示した。しかしながら、容器34の内部に試料を積層する方向は、Z軸方向に限定されるものではない。例えば、木材(多層合板)や壁材等の固体の複合材料中の界面を測定するのであれば、水平方向(X軸方向若しくはY軸方向等)を界面を測定する方向としても良い。更に、多層合板や壁材等の場合は、容器34自体も必須の要件ではなく、省略可能である。
更に、界面を測定する方向は1次元に限定されず、2次元方向にスキャンしても構わず、2次元のアンテナアレイで測定しても良い。例えば、壁に含まれるひび割れを、2次元方向にサブミリ波帯、テラヘルツ帯の電磁波をスキャンして同定することが可能である。壁に含まれるひび割れは、第2の実施の形態において、第1試料41と第3試料43を壁材、第2試料42を空気とした場合に該当する。壁の表面には現れず、内部にのみ発生したひび割れをエリアセンサとして検知可能である。
本発明の第2の実施の形態では、容器34の内部に、第1試料41,第2試料42及び第3試料43の3層構造の試料を収納した場合について説明したが、4層構造以上の試料でも同様に測定可能なことは、以上の説明の趣旨から容易に理解できるであろう。
第1及び第2の実施の形態に係る界面検出装置では、図1(a)及び図7に示したように、発信機11と放射用アンテナ31との間に、無反射板21が配置され、検出用アンテナ32と検出器12の間に、無反射板22が配置されている。しかし、ガンダイオードや半導体集積回路で小型の発信機11を構成した場合や、サブミリ波用のショットキーダイオードのような小型の検出器12であれば、無反射板21の放射用アンテナ31側に発信機11を配置したり、無反射板22の検出用アンテナ32側に検出器12を配置する構成でも良い。このことは、第3の実施の形態に係る界面検出装置でも同様で、図10に示す無反射板(無反射筒)23の内部に、発信機11や検出器12を配置する構成も許容される。更に、同軸ケーブル15を省略し、サブミリ波用のショットキーダイオードのショットキー電極に直接ひげ状アンテナ等の検出用アンテナ32を接続した構成でも良い。
上記の第1〜第3の実施の形態では、単一の周波数で測定する例を示したが、複数の周波数で測定しても良い。この場合は、複数の発信機11を用意しても良く、単一の発信機11で複数の周波数を発信させても良い。そして、検出器12にネットワークアナライザを中心とした測定系を組見込み、周波数を掃引して第1〜第3の実施の形態と同様な測定をしても良い。周波数を掃引することで第1試料41,第2試料42(更には第3試料43)の複素誘電率のスペクトル(誘電緩和スペクトル)に起因した、透過電力とプローブ(検出用アンテナ)32の対する相対的位置との関係が得られるので、このデータをデータ処理機器13で解析することにより、より高精度な測定が可能になる。
第1試料41,第2試料42(更には第3試料43)に照射する電磁波は正弦波の連続波である必要はない。例えば、ステップパルスを第1試料41,第2試料42(更には第3試料43)に印加し、検出器12の検出した時系列のデータをデータ処理機器13でフーリエ変換して、界面の位置を測定するようにしても良い。
第1試料41,第2試料42(更には第3試料43)の大きさと用いる電磁波の周波数によっては、第1試料41,第2試料42(更には第3試料43)の温度が上昇する場合もあるので、そのような場合は、図1(a)、図7及び図10に示した構成で、冷却装置を容器34に設けても良い。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
医療機器、食品の検査の分野等において、ラベル等で容器の内部が見られない被検査試料の測定に利用可能である。又、土木、建築の分野における内部構造の検査に利用可能である。更には、化学プラント等における内部にセンサが導入できない腐食性薬品の液面レベルの測定等に利用可能である。更に、電磁波が透過する材質の部分であれば、航空機や車両の検査にも応用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る界面検出装置の概略の構成を説明する模式図である。 第1の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として空気を用い、水と空気の界面に、ループアンテナからの電磁波を照射した場合の透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 第1の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として灯油を用い、水と灯油の界面に、ループアンテナからの電磁波を照射した場合の透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 第1の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として空気を用い、水と空気の界面に、ホーンアンテナからの電磁波を照射した場合の透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 第1の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として空気を用い、水と空気の界面に、ホーンアンテナからの電磁波を照射した場合に、図4よりも大きな直径のループアンテナを用いて検出される透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 第1の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として空気を用い、水と空気の界面に、ホーンアンテナからの電磁波を照射し、検出用アンテナと容器との間隔を3mm(◇),10mm(□),20mm(△)と変えた場合の透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る界面検出装置の概略の構成を説明する模式図である。 第2の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として蝋、第3試料として水を用い、第1試料と第2試料との間の第1界面、及び第2試料と第3試料との間の第2界面に、それぞれ電磁波を照射した場合の透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 第2の実施の形態において、第1試料として水、第2試料として油、第3試料として水を用い、第1試料と第2試料との間の第1界面、及び第2試料と第3試料との間の第2界面に、それぞれ電磁波を照射した場合の透過電力と検出用アンテナの位置との関係を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る界面検出装置の概略の構成を説明する模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る界面検出装置の概略の構成を説明する模式図である。 本発明の更に他の実施の形態に係る界面検出装置の概略の構成を説明する模式図である 本発明の更に他の実施の形態に係る界面検出装置の概略の構成を説明する模式図である。
符号の説明
11…発信機
12,12a,12b,12c,12d…検出器
13…データ処理機器
14,15、15a,15b,15c,15d…ケーブル(同軸ケーブル)
16…ケーブル
20a…第1検出器
20b…第2検出器
20c…第3検出器
20d…第4検出器
21,22…無反射板
23…無反射筒(無反射板)
25,26…スリット板
27…多孔スリット板
31…放射用アンテナ
32…検出用アンテナ
32a…第1検出用アンテナ
32b…第2検出用アンテナ
32c…第3検出用アンテナ
32d…第4検出用アンテナ
34…容器
35…蓋
38,39,39a,39b,39c,39d,…スリット
41…第1試料
42…第2試料
43…第3試料
45…Z軸移動ステージ
46…Z軸駆動装置
47…CPU
51…試料ステージ

Claims (10)

  1. 内部に物性の異なる複数の物質の界面を有する被測定対象に、電磁波を照射する電磁波照射手段と、
    前記被測定対象を透過した電磁波を検出する電磁波検出手段と、
    前記界面と前記電磁波検出手段との相対的位置を変化させる位置移動機構
    とを備え、前記電磁波検出手段の出力信号と前記相対的位置との関係から、前記界面の位置を検出することを特徴とする界面検出装置。
  2. 前記電磁波照射手段と電磁波検出手段との間の距離は、前記電磁波の波長の5倍以下であることを特徴とする請求項1記載の界面検出装置。
  3. 前記電磁波照射手段は、発信機と、該発信機に電気的に接続された放射用アンテナとを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の界面検出装置。
  4. 前記電磁波検出手段は、検出用アンテナと、該検出用アンテナに電気的に接続された検出器とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の界面検出装置。
  5. 前記放射用アンテナは、ホーンアンテナ若しくはループアンテナであることを特徴とする請求項3に記載の界面検出装置。
  6. 前記検出用アンテナは、ループアンテナであることを特徴とする請求項4に記載の界面検出装置。
  7. 前記放射用アンテナと前記被測定対象との間にスリット板が配置され、前記電磁波は前記スリット板に設けられたスリットを介して、前記被測定対象に照射されることを特徴とする請求項3又は5に記載の界面検出装置。
  8. 前記被測定対象と前記検出用アンテナの間にスリット板が配置され、前記電磁波は前記スリット板に設けられたスリットを介して、前記検出用アンテナにより検出されることを特徴とする請求項4又は6に記載の界面検出装置。
  9. 内部に物性の異なる複数の物質の界面を有する被測定対象に、電磁波を照射する過程と、
    前記被測定対象を透過した電磁波を検出する過程と、
    前記界面と前記電磁波検出手段との相対的位置を移動する過程と
    前記電磁波検出手段の出力信号と前記相対的位置との関係から、前記界面の位置を検出する過程
    とを含むことを特徴とする界面検出方法。
  10. 前記界面の位置を検出する過程は、予備測定で得られた前記物質の界面の位置に対応する透過電力レベルを検知レベルとし、該検知レベルの値を基準に前記界面の位置を決定することを特徴とする請求項9に記載の界面検出方法。
JP2004011147A 2004-01-19 2004-01-19 界面検出装置及び界面検出方法 Expired - Lifetime JP4505629B2 (ja)

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