JP2001083102A - 電磁波式濃度測定装置 - Google Patents

電磁波式濃度測定装置

Info

Publication number
JP2001083102A
JP2001083102A JP25955599A JP25955599A JP2001083102A JP 2001083102 A JP2001083102 A JP 2001083102A JP 25955599 A JP25955599 A JP 25955599A JP 25955599 A JP25955599 A JP 25955599A JP 2001083102 A JP2001083102 A JP 2001083102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
measured
substance
antenna
concentration measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25955599A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Miyane
裕司 宮根
Kazuhiro Watanabe
一弘 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP25955599A priority Critical patent/JP2001083102A/ja
Publication of JP2001083102A publication Critical patent/JP2001083102A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度、小型、安定性および性能の高い電磁波
式濃度測定装置を得ること。 【解決手段】被測定物質1が存在している測定管(また
は測定容器)2の中に、電磁波送受信器により電磁波を
送信し被測定物質1内を透過した電磁波7を受信して、
被測定物質1に含まれる測定対象物の濃度を測定する電
磁波式濃度測定装置において、電磁波送受信器に誘電体
導波路8a,8b を用い、当該誘電体導波路8a,8b より測定
対象物へ直接電磁波を送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物質に電磁
波を送信し、被測定物質内を透過した電磁波を受信し
て、被測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する
電磁波式濃度測定装置に係り、特に受信強度を大幅に増
加して、高精度でかつ安定性の高い濃度測定を行なえる
ようにした小型でかつ性能の高い電磁波式濃度測定装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、被測定物質に含まれる測定対
象物の濃度を測定する手段として、被測定物質に電磁波
を送信し、被測定物質内を透過した電磁波を受信し、送
信波と受信波から得られる情報を測定対象物の濃度に変
換する方法が知られている。
【0003】図28は、この種の従来方式による電磁波
式濃度測定装置の概要構成例を示す図である。
【0004】図28において、被測定物質1は、測定管
(または測定容器)2の中に存在している。
【0005】測定管2の対向する2箇所には、一対の電
磁波透過窓3a,3bが取り付けられている。
【0006】変換手段4より高周波を発生し、導波路5
aを通じて送信アンテナ6aより電磁波を入射する。導
波路としては、通常、高周波用同軸ケーブルやセミリジ
ッドケーブル等が使用される。そして、入射された電磁
波は、電磁波透過窓3aを通り、被測定物質1の中を透
過する。
【0007】被測定物質1の中を透過する透過電磁波7
は、被測定物質1の性質の違いによって、強度と伝搬速
度が変化する。この透過電磁波7は、反対側の電磁波透
過窓3bを通って受信アンテナ6bにより受信され、導
波路5bを通じて変換手段4に伝えられる。
【0008】変換手段4は、送信波と受信波の情報を、
被測定物質1に含まれる測定対象物の濃度に変換する。
【0009】ここで、変換方法としては、第1に、測定
対象物による電磁波の減衰を利用して送信波と受信波と
の強度比から濃度を算出する方法、第2に、測定対象物
による電磁波速度の変化を利用する方法があるが、最近
では、第2の方法を応用して、送信波と受信波の位相差
を検出し濃度に変換する方法が多く用いられてきてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来方式による電磁波式濃度測定装置において
は、次に示すような問題点がある。
【0011】(第1の問題点)第1の問題点として、電
磁波が異なる異なる物質に入射する際の反射がある。
【0012】まず、問題点を説明するための理論的準備
として、物質の特性インピーダンスを導入する。特性イ
ンピーダンスZは、物質の誘電率をε、透磁率をμとし
て、次式で表わされる。
【0013】
【数1】
【0014】真空中の誘電率をε0 、真空中の透磁率を
μ0 とすると、真空の特性インピーダンスZ0 は、次式
で表わされる。
【0015】
【数2】
【0016】次に、物質の比誘電率εr 、比透磁率μr
を、次式により定義する。
【0017】
【数3】
【0018】物質の比誘電率εr 、比透磁率μr を用い
ると、物質の特性インピーダンスZは、真空中の特性イ
ンピーダンスZ0 を用いて次式で表わされる。
【0019】
【数4】
【0020】次に、電磁波が物質1から物質2に入射す
る場合を考える。
【0021】図29に示すように、電磁波を物質1から
物質2に入射させると、物質1と物質2の特性インピー
ダンスの違いによって、物質1と物質2との境界で電磁
波の一部が反射される。
【0022】電磁波の透過率t、反射率rは、物質1の
特性インピーダンスZ1 、物質2の特性インピーダンス
2 を用いて、次式で表わされる。
【0023】
【数5】
【0024】(5)式において、min(Z1 ,Z2
は、Z1 ,Z2 のうち小さい方の値である。
【0025】さらに、従来例である図28の場合を考え
る。
【0026】アンテナの周囲は空気であるとすると、空
気の特性インピーダンスは真空中の特性インピーダンス
0 にほぼ等しいから、送信アンテナ6aから発せられ
た電磁波は、特性インピーダンスZ0 の媒質を伝わって
電磁波透過窓3aに入射する。
【0027】一般に、電磁波透過窓3aの特性インピー
ダンスは、真空中の特性インピーダンスZ0 とは異なる
ため、境界面で電磁波の反射を生じる。
【0028】次に、電磁波透過窓3aを透過した電磁波
は、被測定物質1に入射するが、ここでも被測定物質1
の特性インピーダンスは、一般に電磁波透過窓6aの特
性インピーダンスとは異なるため、やはり電磁波の反射
を生じる。
【0029】以後同様に、電磁波は被測定物質1と電磁
波透過窓3bとの間、電磁波透過窓3bと受信アンテナ
6b周囲の空気との間で電磁波の反射を生じる。
【0030】説明を簡単にするために、アンテナの指向
性やアンテナの指向性等、境界面の反射以外の影響を全
て無視すると、被測定物質1の特性インピーダンスをZ
s 、電磁波透過窓3a,3bの特性インピーダンスをZ
w として、送信アンテナ6aから受信アンテナ6bへの
電磁波透過率ttotal は、次式で表わされる。
【0031】
【数6】
【0032】次に、被測定物質1と電磁波透過窓3a,
3bの一般的物性について論じる。
【0033】多くの物質では、比透磁率はほぼ1に等し
いことが知られている。磁性体と呼ばれる種類の物質は
1とは大きく異なる比透磁率を持つが、これらが被測定
物質あるいは測定対象物となることは希であり、本説明
では簡単のために、被測定物質および測定対象物の比透
磁率は1であると仮定する。
【0034】ただし、比透磁率が1でない場合でも、特
性インピーダンスを用いた説明は有効であり、本発明全
般にわたってその手段は有効であることを付け加えてお
く。
【0035】一方、物質の比誘電率は物質の分子構造の
違いによって一般に大きく異なる。被測定物質1は、通
常、水中に測定対象物が混じったものであり、その誘電
率は水の比誘電率と水中の測定対象物質の比誘電率との
比によって決まる。
【0036】測定対象物の濃度比があまり高くない場合
には、被測定物質の誘電率は、媒質である水の比誘電率
に比較的近い値をとる。水の比誘電率は約80程度で、
温度と電磁波の周波数に対する依存性がある。
【0037】水の比誘電率を80、比透磁率を1として
前記(2)式に代入すると、水の特性インピーダンスは
約42(Ω)である。
【0038】また、電磁波透過窓は減衰の少ない誘電体
が用いられる。
【0039】減衰の少ない誘電体としてよく用いられる
物質にはテフロン樹脂があり、その誘電率は約2、特性
インピーダンスは約266(Ω)である。
【0040】これらを(6)式に代入すると、透過率と
して0.051を得る。
【0041】すなわち、受信アンテナまで伝わる電磁波
は全体の約5%に過ぎず、残りは物質との境界で反射さ
れ失われてしまう。このため、従来の電磁波式濃度測定
装置では、受信される電磁波が微弱であった。
【0042】なお、上記の説明では、問題点を説明し易
くするために、導電性を有する物質内を伝搬する電磁波
は減衰を生じることを無視してきたが、水を始めとして
現実の被測定物質は多少とも導電性を有するため、実際
の測定においては、導電性による減衰を考慮しなければ
ならない。
【0043】このため、導電率の高い物質では、電磁波
の受信が困難になり、S/N比の低下による精度の悪化
や、最悪の場合には濃度測定が行なえなくなることがあ
った。
【0044】(第2の問題点)第2の問題点として、電
磁波の指向性がある。
【0045】アンテナ等の電磁波発生器は、その設計方
法を工夫することにより指向性を持たせることができ
る。通常のアンテナは、空気中に対する電磁波の送受信
を目的として設計され、現在までに各種の指向性アンテ
ナが提案されている。
【0046】しかしながら、電磁波式濃度測定装置で
は、被測定物質に対する送受信を行なうため、空気中で
の送受信を想定して従来方式をそのまま用いることがで
きない。
【0047】さらに、従来方式の電磁波式濃度測定装置
では、送受信アンテナと被測定物質との間に電磁波透過
窓が介在するため、被測定物質に対して電磁波指向性を
直接制御することができず、被測定物質内を効率よく伝
搬させることができなかった。
【0048】(第3の問題点)第3の問題点として、電
磁波送受信器の大きさがある。
【0049】一般に、電磁波送受信器として用いられる
アンテナの大きさは、電磁波伝搬媒質中の電磁波波長に
依存し、アンテナに用いられる素子の長さは、波長と同
じかまたはその半分の1/2波長が一般的である。
【0050】電磁波式濃度測定装置に用いられる電磁波
周波数は、1GHz〜2GHz程度が一般的であり、こ
れらの空気中の波長は15cm〜30cm程度になるか
ら、仮に1/2波長のアンテナを構成した場合、素子の
長さは7.5〜15cm程度になる。
【0051】配管取付型の電磁波式濃度測定装置は、口
径100mm〜300mm程度であることから、このま
までは電磁波式濃度測定装置に用いるには大きすぎる。
そのため従来型の電磁波式濃度測定装置では、アンテナ
に誘電率の高い物質を充填する等の方法で、アンテナを
小型化する必要があった。
【0052】(第4の問題点)第4の問題点として、従
来方式の電磁波式濃度測定装置では、被測定物質が液体
である場合で、かつ被測定物質が不均一であったり、内
部に気泡が混入された場合、濃度に誤差が生じる問題が
あった。以下、この原因について説明する。
【0053】すなわち、被測定物質の不均一または気泡
の存在によって、電磁波の一部が散乱される。従来の電
磁波式濃度測定装置では、受信アンテナに到達する全て
の電磁波を受信していたが、受信電磁波では、被測定物
質を透過した電磁波だけでなく、被測定物質の不均一ま
たは気泡の存在による散乱電磁波も同時に受信される。
濃度測定に必要な受信電磁波は、被測定物質を透過した
電磁波であるため、散乱電磁波が測定誤差の原因とな
る。
【0054】(第5の問題点)第5の問題点は、電磁波
送受信器の周波数帯域に起因する。
【0055】従来方式の電磁波式濃度測定装置に用いら
れている電磁波送受信器は、使用できる電磁波周波数の
幅が狭く、また最適周波数にばらつきがあるという問題
点があった。
【0056】図30は、従来方式の電磁波式濃度測定装
置に用いられている電磁波送受信器の典型的特性を示す
グラフ図である。
【0057】これは、リターンロス測定と称し、送信ア
ンテナに向けて送られた電力に対する、放射されずに反
射されて戻ってきた電力の比を、周波数を変えて測定し
たものであり、アンテナの効率検証法として一般的な測
定方法である。
【0058】図30において、縦軸の値が低い程、アン
テナとしての性能が高くなる。一般に、全てのアンテナ
の性能には周波数依存性があるが、従来方式の電磁波式
濃度測定装置に用いられている電磁波送受信器は、図3
0に示すように、最適周波数付近が鋭い谷になってお
り、使用できる周波数範囲が狭かった。
【0059】また、最適周波数には、部品毎にばらつき
があったため、製品に使用する場合には、実際にリター
ンロス測定を行ない、最適周波数の適合する電磁波送受
信器の組を選別する必要があった。
【0060】さらに、この問題は、電磁波式濃度測定装
置の性能・機能向上の妨げとなっていた。水を始めとす
る被測定物質には、電磁波周波数に対する依存性がある
ため、異なる周波数で測定を行なうことにより、得られ
る情報量は増加する。
【0061】また、送信波と受信波との位相差を検出し
て濃度に変換する方式の電磁波式濃度測定装置では、3
60°以上の位相差が生じた場合に、これを判定するこ
とが困難であるが、2つ以上の異なる周波数で位相差を
測定することにより、360°以上の位相差を判定する
ことができる。
【0062】しかしながら、従来方式の電磁波式濃度測
定装置に用いられている電磁波送受信器は、使用できる
周波数範囲が狭かったため、事実上1周波数でしか測定
を行なうことができなかった。
【0063】本発明の目的は、受信強度を大幅に増加し
て、高精度でかつ安定性の高い濃度測定を行なうことが
可能な小型でかつ性能の高い電磁波式濃度測定装置を提
供することにある。
【0064】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、被測定物質が存在している
測定管または測定容器の中に、電磁波送受信器により電
磁波を送信し被測定物質内を透過した電磁波を受信し
て、被測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する
電磁波式濃度測定装置において、電磁波送受信器に誘電
体導波路を用い、当該誘電体導波路より測定対象物へ直
接電磁波を送信するようにしている。
【0065】従って、請求項1の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器に誘電体導波路を用
い、この誘電体導波路より測定対象物へ直接電磁波を送
信することにより、電磁波送受信器と被測定物質との間
の介在物が少ないため、受信強度を大幅に向上させるこ
とができる。これにより、導電性を有する物質において
受信強度不足のため測定困難となる問題を大きく改善
し、高精度でかつ安定性の高い濃度測定を行なうことが
できる。
【0066】また、請求項2の発明では、上記請求項1
の発明の電磁波式濃度測定装置において、誘電体導波路
として、内部に誘電体を充填した金属導波管を用いてい
る。
【0067】従って、請求項2の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、誘電体導波路として、内部に誘電体
を充填した金属導波管を用いることにより、誘電体導波
路の周囲を金属壁で囲んだ状態となり、誘電体導波路か
ら外部への電磁波漏れを防止して、電送特性を向上する
ことができる。
【0068】さらに、請求項3の発明では、上記請求項
1の発明の電磁波式濃度測定装置において、誘電体導波
路として、NRDガイドを用いている。
【0069】従って、請求項3の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、誘電体導波路としてNRDガイドを
用いることにより、金属板の間隔を十分小さくとると、
誘電体導波路以外で電磁波伝搬を生じることができなく
なるため、誘電体導波路からの電磁波の漏れが無くな
る。これにより、前述した請求項2の発明と同様の作用
を、より単純な構成で得ることができる。
【0070】一方、請求項4の発明では、被測定物質が
存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送受
信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電磁
波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃度
を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送受
信器と被測定物質との間に、電磁波反射を低減する1/
4波長板を挿入している。
【0071】従って、請求項4の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器と被測定物質との間
に、電磁波反射を低減する1/4波長板を挿入すること
により、異種物質間で生じる電磁波の反射を抑制する、
すなわち境界面での反射を抑制して、受信強度を向上さ
せることができる。
【0072】また、請求項5の発明では、被測定物質が
存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送受
信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電磁
波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃度
を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送受
信器として、誘電体ロッドアンテナを用いている。
【0073】従って、請求項5の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器として誘電体ロッド
アンテナを用いることにより、誘電体ロッドアンテナを
被測定物質に突き出すと、棒状部分から電磁波が被測定
物質に伝わって被測定物質に伝搬し、一方棒状部分では
誘電体の境界が生じるが、電磁波伝搬方向に対して垂直
ではないため、電磁波の反射はほとんど起こらない。こ
れにより、前述した請求項4の発明と同様の反射低減作
用を別の原理により得ることができる。
【0074】さらに、請求項6の発明では、被測定物質
が存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送
受信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電
磁波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃
度を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送
受信器として、内部に誘電体を充填した電磁ホーンを用
いている。
【0075】従って、請求項6の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器として、内部に誘電
体を充填した電磁ホーンを用いることにより、電磁ホー
ンの開口面積を調整することで、電磁波が透過する範囲
を変更させることができるため、測定対象となる被測定
物質の中で実際に測定したい領域を自由に調整すること
ができる。
【0076】一方、請求項7の発明では、被測定物質が
存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送受
信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電磁
波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃度
を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送受
信器に、電磁波指向性および屈折率を調整する誘電体レ
ンズを組み合わせている。
【0077】従って、請求項7の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器に、電磁波指向性お
よび屈折率を調整する誘電体レンズを組み合わせること
により、被測定物質に一様性の高い電磁波を透過させる
ことができ、また受信側では送信時に揃えられた向きに
進入する電磁波のみを受信することができ、散乱による
雑音成分の電磁波を除去することができ、前述した請求
項6の発明と同様に、測定対象となる被測定物質の中で
実際に測定したい領域を自由に調整することができる。
【0078】また、請求項8の発明では、被測定物質が
存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送受
信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電磁
波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃度
を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送受
信器として、マイクロストリップアンテナを用いてい
る。
【0079】従って、請求項8の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器としてマイクロスト
リップアンテナを用いることにより、電磁波送受信器が
単純化され、小型で軽量かつ安価な装置を実現すること
ができる。
【0080】さらに、請求項9の発明では、被測定物質
が存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送
受信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電
磁波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃
度を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送
受信器として、円偏波アンテナを用いている。
【0081】従って、請求項9の発明の電磁波式濃度測
定装置においては、電磁波送受信器として円偏波アンテ
ナを用いることにより、被測定物質には円偏波が伝搬
し、送信時と同じ向きの円偏波成分のみを受信するた
め、異なる向きの円偏波成分として散乱される電磁波を
除去し、誤差を低減することができる。
【0082】一方、請求項10の発明では、上記請求項
8の発明の電磁波式濃度測定装置において、マイクロス
トリップアンテナは、円偏波アンテナとしている。
【0083】従って、請求項10の発明の電磁波式濃度
測定装置においては、電磁波送受信器として円偏波マイ
クロストリップアンテナを用いることにより、前述した
第8の発明の作用である小型化かつ軽量化と、前述した
第9の発明の作用でである誤差低減作用と同時に実現す
ることができる。
【0084】また、請求項11の発明では、上記請求項
8の発明の電磁波式濃度測定装置において、マイクロス
トリップアンテナは、複数の誘電体層と複数の導体層と
からなる多層構造としている。
【0085】従って、請求項11の発明の電磁波式濃度
測定装置においては、電磁波送受信器として、複数の導
体層と複数の誘電体層とからなる多層マイクロストリッ
プアンテナを用いることにより、前述した第8の発明の
作用である小型化かつ軽量化を生かすことができると共
に、マイクロストリップアンテナの弱点である使用周波
数範囲の狭さを改善することができる。
【0086】一方、請求項12の発明では、被測定物質
が存在している測定管または測定容器の中に、電磁波送
受信器により電磁波を送信し被測定物質内を透過した電
磁波を受信して、被測定物質に含まれる測定対象物の濃
度を測定する電磁波式濃度測定装置において、電磁波送
受信器として、自己補対アンテナ、またはそれに類似し
た形状のアンテナを用いている。
【0087】従って、請求項12の発明の電磁波式濃度
測定装置においては、電磁波送受信器として、自己補対
アンテナ、またはそれに類似した形状のアンテナを用い
ることにより、アンテナの送受信周波数特性が一定とな
るため、前述した第11の発明と同様の作用を実現する
ことができる。
【0088】また、請求項13の発明では、上記請求項
12の発明の電磁波式濃度測定装置において、電磁波送
受信器は、スパイラルアンテナとしている。
【0089】従って、請求項13の発明の電磁波式濃度
測定装置においては、電磁波送受信器としてスパイラル
アンテナを用いることにより、前述した第12の発明と
同様の作用である使用可能周波数領域の拡大作用と、前
述した第9の発明の作用である円偏波による性能向上作
用とを同時に実現することができる。
【0090】さらに、請求項14の発明では、上記請求
項13の発明の電磁波式濃度測定装置において、スパイ
ラルアンテナは、円錐状に形成している。
【0091】従って、請求項14の発明の電磁波式濃度
測定装置においては、電磁波送受信器として円錐スパイ
ラルアンテナを用いることにより、前述した第13の発
明と同様の作用に加えてスパイラルアンテナに単指向性
を与えることができるため、送受信強度を上げることが
でき、S/N比が向上する、すなわち電磁波送受信特性
を向上させることができる。
【0092】さらにまた、請求項15の発明では、上記
請求項13の発明の電磁波式濃度測定装置において、ス
パイラルアンテナは、マイクロストリップアンテナとし
て構成している。
【0093】従って、請求項15の発明の電磁波式濃度
測定装置においては、電磁波送受信器としてマイクロス
トリップスパイラルアンテナを用いることにより、前述
した第13の発明と同様の作用に加えてスパイラルアン
テナに単指向性を与えることができるため、電磁波送受
信特性を向上させることができる。また、前述した第1
4の発明と同様の作用を実現することができる。
【0094】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0095】(第1の実施の形態:請求項1に対応)図
1は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図28と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0096】図1において、被測定物質1は、測定管
(または測定容器)2の中に存在している。
【0097】変換手段4より高周波を発生し、導波路5
aを通じて、電磁波送信器である誘電体導波路8aに導
き、この導波路8aより被測定物質1へ直接電磁波を送
信して入射する。そして、入射された電磁波は、被測定
物質1の中を透過する。
【0098】被測定物質1の中を透過する透過電磁波7
は、被測定物質1の性質の違いによって、強度と伝搬速
度が変化する。この透過電磁波7は、電磁波受信器であ
る反対側の誘電体導波路8bを通って受信され、導波路
5bを通じて変換手段4に伝える。
【0099】変換手段4は、送信波と受信波の情報を、
被測定物質1に含まれる測定対象物の濃度に変換する。
【0100】次に、以上のように構成した本実施の形態
の電磁波式濃度測定装置の作用について説明する。
【0101】図1において、変換手段4で発生した高周
波は、まず導波路5aを通り、誘電体導波路8aに導か
れる。誘電体導波路8aに導かれた電磁波は、被測定物
質1に直接入射される。そして、被測定物質1を透過し
た電磁波は、誘電体導波路8bで受信され、導波路5b
を通じて変換手段4に伝えられる。
【0102】変換手段4では、送信波と受信波の情報を
基に、被測定物質1に含まれる測定対象物の濃度に変換
される。
【0103】変換方法としては、測定対象物による電磁
波の減衰を利用して送信波と受信波との強度比から濃度
を算出する方法、あるいは測定対象物による電磁波速度
の変化を利用する方法があるが、後者の方法を応用し
て、送信波と受信波の位相差を検出し濃度に変換する方
法が多く用いられる。
【0104】ここで、電磁波は、誘電体導波路8aに導
かれた後、被測定物質1に直接導かれることから、前述
した図28の場合と比較すると、本実施の形態の方が、
変換手段4と被測定物質1との間の介在物が少ない。
【0105】そのため、電磁波の全体の透過率は、図2
8の場合には、前述の(6)式となり、本実施の形態の
場合には、誘電体導波路8aの特性インピーダンスをZ
gとすると、全体としての透過率t′total は、次式の
ように表わされる。
【0106】
【数7】
【0107】そして、上記計算の通り受信強度が増大
し、電気計算に使用した状況では、具体例として、誘電
体導波路8aに用いる誘電体として、最も一般的な比誘
電率2のテフロン樹脂を用い、被測定物質1が水であっ
たとすると、透過率は0.074となり、前述した従来
の場合と比較して、約45%強度が増加する。
【0108】また、誘電体導波路8aに用いる誘電体と
して、より一層誘電率が高い物質を用いることにより、
受信強度をさらに上げることができる。
【0109】高周波用材料として用いられる誘電体セラ
ミックスは、組成比を調整することにより、様々な誘電
率を持った製品がある。その中には、高い誘電率を持っ
たものもあり、比誘電率20〜30程度のものを探すこ
とは難しくない。
【0110】ここで、比誘電率30の誘電体セラミック
スを使用した場合、比誘電率30の誘電体の特性インピ
ーダンスは68.8(Ω)であり、これを誘電体導波路
8aとして、上記(7)式により誘電率を計算すると、
0.575となり、従来の場合と比較して10倍以上の
大幅な改善になる。
【0111】理想的には、水と同じ誘電率を持った誘電
体を用いることができれば、透過率は1となる。水は、
導電性を有し、水中で電磁波は減衰を受けるため、水路
を誘電体導波路8aとして使用することはできない。し
かし、近年では、誘電率80程度の誘電体セラミックス
が入手可能である。
【0112】前述したように、水の誘電率は、温度と電
磁波周波数に依存するため、全ての条件で特性インピー
ダンスを完全に整合させることは困難であるが、被測定
物質1の温度と使用する周波数帯域に合わせて誘電体の
比誘電率を選択することにより、特性インピーダンスを
ほぼ整合させることが可能である。
【0113】これにより、導電性を有する物質において
受信強度不足のために測定困難となるという問題を大き
く改善することができる。
【0114】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、電磁波伝搬時の誘電体境界で生じる
反射を抑えて、電磁波受信強度を上げるようにしている
ので、S/N比の低下による測定精度の悪化を防止し
て、安定した濃度測定を行なうことが可能となる。
【0115】(第2の実施の形態:請求項2に対応)図
2は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図1と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0116】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第1の実施の形態における電磁波
送受信器である誘電体導波路として、金属導波管9の内
部に誘電体10を充填したものを用いる構成としてい
る。
【0117】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、誘電体導波路として、内
部に誘電体10を充填した金属導波管9を用いているこ
とにより、誘電体導波路の周囲を金属壁で囲んだ状態と
なるため、誘電体導波路から外部への電磁波漏洩が防止
される。
【0118】これにより、電磁波の損失をさらに少なく
することができ、電磁波の電送特性を向上することがで
きる。
【0119】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、電磁波の損失をより一層少なくし
て、電磁波の電送特性を向上することが可能となる。
【0120】(第3の実施の形態:請求項3に対応)図
3は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図1と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0121】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第1の実施の形態における電磁波
送受信器である誘電体導波路として、NRDガイドを用
いる構成としている。
【0122】ここで、NRDガイドは、誘電体10を2
枚の金属板11で挟んだ構成をとり、NRDガイドを形
成している。
【0123】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、誘電体導波路として誘電
体10を2枚の金属板11で挟んだ構成のNRDガイド
を用いていることにより、金属板11の間隔を十分小さ
くとると、誘電体導波路以外で電磁波伝搬を生じること
ができなくなるため、誘電体導波路からの電磁波漏洩が
無くなる。
【0124】これにより、前述した第2の実施の形態の
場合と同様の電磁波損失抑制作用を、より単純な構成で
得ることができる。
【0125】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、より単純な構成で電磁波の損失をよ
り一層少なくして、電磁波の電送特性を向上することが
可能となる。
【0126】(第4の実施の形態:請求項4に対応)図
4は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図1と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0127】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第1の実施の形態における電磁波
送受信器である誘電体導波路8a,8bと被測定物質1
との間に、電磁波反射を低減する1/4波長板12を挿
入する構成としている。
【0128】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、誘電体導波路8a,8b
と被測定物質1との間に、電磁波反射を低減する1/4
波長板12を挿入していることにより、異種物質間で生
じる電磁波の反射を抑制する、すなわち境界面での反射
を抑制して、前述した第1の形態の場合よりもさらに大
きな受信強度を確保することができる。
【0129】ここで、1/4波長板12とは、電磁波損
失の小さい誘電体の板厚を調整し、使用する電磁波に対
して1/4波長となるようにしたものである。
【0130】使用する電磁波の周波数をf、比誘電率ε
r の誘電体中の波長をλ、真空中の電磁波速度をcとす
ると、1/4波長板12の板厚dは、誘電率εを用いて
次式のように表わされる。
【0131】
【数8】
【0132】1/4波長板12には、異種物質間で生じ
る電磁波の反射を抑制する作用があり、以下にその原理
について述べる。
【0133】図5に模式図を示すように、物質1と物質
3との間に、1/4波長分の厚さを持つ物質2を挿入し
た場合を考える。物質1より入射した電磁波は、物質1
と物質2、物質2と物質3のそれぞれの境界面で反射を
生じる。このように、境界面が2箇所以上ある場合に
は、中間の物質で多重反射が発生する。図5の場合に
は、物質2の前後で多重反射が生じており、物質1に戻
る反射波は、次の反射波を合成したものとなる。
【0134】(a)物質1と物質2との境界で生じた反
射波 (b)物質2と物質3との境界で生じた反射波 (c)物質2の内部を2回往復した反射波 (d)物質2の内部を3回往復した反射波、以後無限回
まで続く。
【0135】ここで、物質2の厚さが1/4波長である
ことを考えると、(1)の反射波と(2)の反射波は物
質2を1往復した分、すなわち半波長分の位相が異な
る。このため、(a)の反射波と(b)の反射波は互い
に打ち消し合う。同様にして考えると、偶数番目の反射
波と奇数番目の反射波とがそれぞれ打ち消し合うことが
分かる。
【0136】それぞれの境界での反射は、前述の(5)
式によって求められるから、図5の場合の反射係数も、
これを応用して計算することができる。そして、物質
1、物質2、物質3の特性インピーダンスをそれぞれZ
1 、Z2 、Z3 とすると、次式のような条件を満たす場
合に、反射波が完全に打ち消されることが分かる。
【0137】
【数9】
【0138】すなわち、特に(9)式の関係が成立する
ように、1/4波長板12の材質を選択することによ
り、反射を完全に除去することができる。
【0139】反射が減少すれば、より多くの電磁波が物
質2を経由して物質3まで伝搬するため、反射率の減少
分だけ透過率が増加する。
【0140】なお、上記の説明では、物質2の厚さは1
/4波長であるとしたが、より一般的には、厚さdが
【0141】
【数10】
【0142】となる全ての場合において有効である。
【0143】これにより、電磁波式濃度測定装置に1/
4波長板12を組み合わせることにより、境界面での反
射を抑制して、受信強度を向上させることができる。
【0144】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、電磁波伝搬時の誘電体境界で生じる
反射を抑えて、前述した第1の形態の場合よりもさらに
電磁波受信強度を上げるようにしているので、S/N比
の低下による測定精度の悪化を防止して、より一層安定
した濃度測定を行なうことが可能となる。
【0145】(第5の実施の形態:請求項5に対応)図
6は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図1と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0146】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第1の実施の形態における電磁波
送受信器である誘電体導波路8a,8bの先端に、電磁
波送受信方向に誘電体ロッド(棒状の誘電体)13を取
り付け、これをアンテナとして電磁波の送受信を行な
う、すなわち電磁波送受信器である誘電体導波路8a,
8bとして誘電体ロッドアンテナを用いる構成としてい
る。
【0147】ここで、誘電体ロッド13は、図5に示す
ように先が細くなっており、先端部は反射を防止するた
め丸みを設けている。また、本例では、誘電体ロッドア
ンテナを、被測定物質1に直接突き出した状態で使用す
るようにしている。
【0148】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器である誘
電体導波路8a,8bとして誘電体ロッドアンテナを用
いていることにより、誘電体ロッドアンテナを被測定物
質1に突き出すと、送信側の誘電体ロッド13の形状を
工夫して先を細くしているため、誘電体ロッド13の棒
状部分(壁面)から電磁波が漏れ出し、被測定物質1に
伝わって被測定物質1に伝搬する。
【0149】一方、棒状部分では誘電体の境界が生じる
が、電磁波伝搬方向に対して垂直ではないため、電磁波
の反射はほとんど起こらない。
【0150】この場合、誘電体ロッド13と被測定物質
1の比誘電率が異なっている場合でも、大きな反射を生
じることなく送信を行なうことができる。また、受信時
も同様であり、誘電体ロッド13の形状を工夫すること
により、反射による受信強度低下を抑制することができ
る。
【0151】これにより、前述した第4の実施の形態の
場合と同様の反射低減作用を、別の原理により得ること
ができる。
【0152】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、電磁波伝搬時の誘電体境界で生じる
反射を抑えて、さらに電磁波受信強度を上げるようにし
ているので、前述した第4の形態の場合と同様に、S/
N比の低下による測定精度の悪化を防止して、より一層
安定した濃度測定を行なうことが可能となる。
【0153】(第6の実施の形態:請求項6に対応)図
7は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図1と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0154】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第1の実施の形態における電磁波
送受信器である誘電体導波路として、金属導波管9の内
部に誘電体10を挿入したものを用い、その先端に電磁
ホーン14を取り付け、さらに電磁ホーン14の内部に
誘電体10を充填する、すなわち電磁波送受信器である
誘電体導波路として内部に誘電体10を充填した電磁ホ
ーン14を用いる構成としている。
【0155】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器である誘
電体導波路として、内部に誘電体10を充填した電磁ホ
ーン14を用いていることにより、電磁ホーン14の開
口面積を調整することで、電磁波が透過する範囲を変更
させることができるため、測定対象となる被測定物質1
の中で実際に測定したい領域を自由に調整することがで
きる。
【0156】すなわち、電磁波が被測定物質1に入射す
る前に電磁ホーン14を経由することにより、電磁波が
拡がった状態で被測定物質1に入射し、広範囲の被測定
物質1に電磁波が送信される。また、受信時も同様に、
電磁ホーン14の開口部全体から入射する電磁波が受信
され、広範囲の被測定物質1からの透過電磁波が受信さ
れる。
【0157】前述した従来の場合には、電磁波透過窓3
a,3bを経由して電磁波を入射していたことから、被
測定物質1のうちで実際の測定対象となっているのは、
電磁波透過窓3a,3b近辺の物質に限られていたのに
対して、本実施の形態では、電磁波送受信器に電磁ホー
ン14を用い、電磁ホーン14の開口面積を調整するこ
とにより、電磁波が透過する範囲を変更して電磁波に任
意の広がりを持たせることができるため、測定対象とな
る被測定物質1の中で実際に測定したい領域を自由に調
整することができる。
【0158】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、測定対象となる被測定物質1の中で
実際に測定したい領域を自由に調整することが可能とな
る。
【0159】(第7の実施の形態:請求項7に対応)図
8は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図7と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0160】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第6の実施の形態における電磁ホ
ーン14の先端に誘電体レンズ15を取り付け、これに
より電磁波の広がりを調整する、すなわち電磁波送受信
器である誘電体導波路に、電磁波指向性および屈折率を
調整する誘電体レンズ15を組み合わせる構成としてい
る。
【0161】本例では、誘電体レンズ15を誘電体10
よりも誘電率の高い物質で作成し、誘電体レンズ15の
凸面を誘電体10に突き出した半凸レンズとして形成し
ている。
【0162】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁ホーン14の先端
に、電磁波指向性および屈折率を調整する誘電体レンズ
15を取り付けていることにより、誘電体レンズ15
は、可視光におけるレンズと同様の原理で電磁波の向き
を変え、電磁波の指向性を調整するため、測定対象とな
る被測定物質1の中で実際に測定したい領域を自由に調
整することができる。
【0163】すなわち、電磁ホーン14で広げられた電
磁波が誘電体レンズ15によって方向を変え、送信電磁
波の進行方向が揃えられる。これにより、被測定物質1
に一様性の高い電磁波を透過させることができる。ま
た、受信側では送信時に揃えられた向きに進入する電磁
波のみを受信することができ、散乱による雑音成分の電
磁波を除去することができる。
【0164】これにより、前述した第6の実施の形態の
場合と同様に、測定対象となる被測定物質1の中で実際
に測定したい領域を自由に調整することができる。
【0165】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、電磁波の指向性を制御するようにし
ているので、被測定物質1への電磁波伝搬範囲を使用目
的に応じて制御することができるため、前述した第6の
形態の場合と同様に、測定対象となる被測定物質1の中
で実際に測定したい領域を自由に調整することが可能と
なる。
【0166】(変形例)上記において、誘電体レンズ1
5の材質として、誘電体10よりも誘電率の小さい物質
を用いる場合には、図7の場合とは逆に凹レンズにする
ことにより、図7の実施の形態の場合と同様の作用効果
を得ることができる。
【0167】(第8の実施の形態:請求項8に対応)図
9は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概要
構成例を示す図であり、図1と同一要素には同一符号を
付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0168】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第1の実施の形態における電磁波
送受信器としてマイクロストリップアンテナ16を用
い、このマイクロストリップアンテナ16の導体面を被
測定物質1に直接接して送信する構成としている。
【0169】ここで、マイクロストリップアンテナ16
は、導体層に誘電体層を乗せた基板上に面状の導体を配
してアンテナとするものである。
【0170】図10は、マイクロストリップアンテナの
一般的構成例を示す図である。すなわち、図10に示す
ように、接地導体層101の上に誘電体層102を重
ね、この誘電体層102の上にアンテナ素子層103を
配した構成としている。
【0171】なお、図10では、アンテナ素子層103
は円形であるが、方形のアンテナ素子層もよく用いられ
る。マイクロストリップアンテナは、通常、送受信媒質
に対して、1波長あるいは1/2波長分の方形パッチ形
状または円形パッチ形状のアンテナ素子層を形成するの
が一般的である。マイクロストリップアンテナの一般的
特徴として、小型、軽量、平面状であり、基板から製造
できるため大量生産に適していることが挙げられる。
【0172】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器としてマ
イクロストリップアンテナ16を用いていることによ
り、電磁波送受信器が単純化され、小型で軽量かつ安価
なものとすることができる。
【0173】さらに、電磁波式濃度測定装置では、被測
定物質1が水等の誘電率の高い物質である場合が多い。
そして、これら高誘電率の被測定物質1に直接マイクロ
ストリップアンテナ16の導体面を接して、被測定物質
1に直接電磁波の送受信を行なう方式をとることによ
り、アンテナに対する送受信媒質は高誘電率の被測定物
質1となる。すると、前述の(8)式のように、誘電体
内の電磁波波長は誘電体の平方根に反比例するから、通
常の空気中に対するマイクロストリップアンテナ16と
比較してアンテナ素子の大きさが小さくなる。
【0174】例えば、被測定物質1に水を想定して比誘
電率が80であるとすると、これに直接電磁波の送受信
を行なうマイクロストリップアンテナ16の大きさは、
空気を媒質とするアンテナの約11%になる。元々、マ
イクロストリップアンテナ16は、小型で軽量なアンテ
ナであるが、本実施の形態によればより一層小型のアン
テナを実現することができる。
【0175】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、電磁波送受信器が単純化され、小型
で軽量かつ安価な装置を得ることが可能となる。
【0176】(第9の実施の形態:請求項8に対応)図
11は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の概
要構成例を示す図であり、図9と同一要素には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0177】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第8の実施の形態におけるマイク
ロストリップアンテナ16と被測定物質1との間に、誘
電体板17を挿入する構成としている。
【0178】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、マイクロストリップアン
テナ16と被測定物質1との間に、誘電体板17を挿入
していることにより、被測定物質1の誘電率が、被測定
物質1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合
にも、安定して測定を行なうことができる。
【0179】すなわち、マイクロストリップアンテナ1
6の最適送受信周波数は、導電部の寸法と伝搬媒質の波
長とによって決まる。前述した第8の実施の形態の図9
に示すような構成では、伝搬媒質が被測定物質1である
ため、被測定物質1の誘電率が被測定物質1の温度や測
定対象物の濃度によって変化する場合は、媒質内の波長
が変化するため、最適送受信周波数は変化する。そのた
め、誘電率変化が大きい場合には、図9の構成を採用す
ることが困難になることもある。
【0180】これに対して、図11に示す本実施の形態
では、マイクロストリップアンテナ16と被測定物質1
との間に誘電体板17を挿入していることにより、マイ
クロストリップアンテナ16に対する伝搬媒質は誘電体
板17になる。このため、被測定物質1に起因する誘電
率変化が生じた場合でも、マイクロストリップアンテナ
16の最適送受信周波数は変化せず、マイクロストリッ
プアンテナ16のメリットはそのままに、安定して測定
を行なうことができる。
【0181】さらに、誘電体板17の厚さを調整して、
1/4波長板とすることにより、誘電体境界で生じる反
射を削減することができる。
【0182】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、マイクロストリップアンテナ16のメリットであ
る、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となる。
【0183】(第10の実施の形態:請求項9に対応)
図12は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装置の
概要構成例を示す図であり、図28と同一要素には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0184】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した従来の構成における電磁波送受信
器として円偏波アンテナ18を用いる構成としている。
【0185】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器として円
偏波アンテナ18を用いていることにより、被測定物質
1には円偏波19が伝搬する。この場合、円偏波の送受
信を行なう円偏波アンテナ18の偏波方向を揃えておく
ことにより、散乱等によって生じる反対方向の偏波成分
を除去して、濃度測定誤差を低下させる作用を奏する。
【0186】すなわち、円偏波19は、電磁界が電磁波
進行方向を軸として時間と共に回転する電磁波であり、
右回転(正)の円偏波、左回転(負)の円偏波の2種類
がある。円偏波アンテナ18は、円偏波の送受信を行な
うアンテナであるが、正負どちらか一方の円偏波のみを
送受信対象とするという大きな性質を有する。そのた
め、受信用の円偏波アンテナ18には、そのアンテナと
同じ方向の円偏波成分だけが受信され、もう一方の円偏
波成分は受信されない。
【0187】一方、先に第4の問題点として、被測定物
質1の不均一または気泡の存在による散乱電磁波を受信
することによって誤差が大きくなる問題点を説明した
が、本実施の形態では、円偏波アンテナ18を用いて、
送受信アンテナの偏波方向を正負どちらかに統一してい
ることから、被測定物質1の不均一または気泡の存在に
よって円偏波19が散乱される場合、一般に偏波方向は
保存されず、正負両方の偏波成分が散乱される。このた
め、受信アンテナで送信時と同じ向きの円偏波成分のみ
を受信することにより、異なる向きの円偏波成分として
散乱される電磁波を除去し、誤差を低減することができ
る。
【0188】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、偏波方向の異なる散乱電磁波を受信
しないようにしているので、S/N比並びに濃度測定精
度を向上させることが可能となる。
【0189】(第11の実施の形態:請求項10に対
応)図13は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装
置の概要構成例を示す図であり、図9および図11と同
一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0190】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第8または第9の実施の形態にお
ける電磁波送受信器として円偏波マイクロストリップア
ンテナ20を用いる構成としている。
【0191】ここで、円偏波マイクロストリップアンテ
ナ20は、導体面の形状や、給電方法に工夫を加えるこ
とにより、円偏波アンテナとして構成することができ
る。
【0192】図14は、円偏波マイクロストリップアン
テナ20の一般的構成例を示す図である。なお、図14
には、アンテナ素子パターンのみを示している。
【0193】すなわち、図14に示すように、アンテナ
素子に切り欠きまたは突き出し部を与えることで、円偏
波マイクロストリップアンテナを構成することができ
る。
【0194】なお、図14に類したパターンでアンテナ
素子層を形成することによっても実現することができ
る。
【0195】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器として円
偏波マイクロストリップアンテナ20を用いていること
により、前記第8または第9の実施の形態で述べたマイ
クロストリップアンテナのメリットである、電磁波送受
信器が単純化され、小型で軽量である上、前記第10の
実施の形態の作用で説明した円偏波アンテナの雑音成分
低減作用を奏することができる。
【0196】なお、図13では、円偏波マイクロストリ
ップアンテナ20を被測定物質1に直接当てているが、
前述の図11に示すように、誘電体層を介して適用する
こともできる。この場合には、アンテナ特性が被測定物
質1の誘電率変化に依存することなく、安定した濃度測
定を行なうことが可能となる。
【0197】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となるばかりでなく、S/N比並
びに濃度測定精度を向上させることが可能となる。
【0198】(第12の実施の形態:請求項11に対
応)図15は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装
置の概要構成例を示す図であり、図9および図11と同
一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0199】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第8または第9の実施の形態にお
ける電磁波送受信器として複数の誘電体層と複数の導体
層とからなる多層マイクロストリップアンテナ21を用
いる構成としている。
【0200】前述の図30に、従来型の電磁波送受信器
の典型的特性を示したが、実はマイクロストリップアン
テナも従来型の電磁波送受信器と同様に、使用できる周
波数範囲は広くない。そのため、マイクロストリップア
ンテナを設計周波数以外で使用することは困難である。
【0201】しかしながら、マイクロストリップアンテ
ナの導体層の上に、さらに誘電体層と導体層を重ねるこ
とにより、使用できる周波数範囲を広げることができ
る。
【0202】図16は、多層マイクロストリップアンテ
ナ21の一般的構成例を示す図である。
【0203】すなわち、図16に示すように、アンテナ
素子層の上に第2誘電体層105を重ね、その上に電気
的に結合していない導体層106を配した構成としてい
る。誘電体層102と第2誘電体層105は、一般に誘
電率が異なるものが用いられる。また、アンテナ素子層
103に対して、導体層106は一回り小さくとるのが
一般的である。
【0204】なお、図16は2層構成の場合であるが、
3層以上の多層構成とすることも考えられる。
【0205】図17は、多層マイクロストリップアンテ
ナ21の典型的リターンロス特性を示す図である。
【0206】すなわち、図17に示すように、最適周波
数付近の谷が緩やかになっているため、使用できる周波
数の幅が広がり、複数の周波数を用いることができるよ
うになる。また、送受信強度の周波数依存性が低下する
ため、製造時に電磁波送受信器の特性を測定して適当な
組を選別する必要が無くなる。
【0207】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器として複
数の誘電体層と複数の導体層とからなる多層マイクロス
トリップアンテナ21を用いていることにより、前記第
8または第9の実施の形態で述べたマイクロストリップ
アンテナのメリットである、電磁波送受信器が単純化さ
れ、小型で軽量である上、マイクロストリップアンテナ
の弱点である使用周波数範囲の狭さを改善することがで
きる。
【0208】なお、図15では、多層マイクロストリッ
プアンテナ21を被測定物質1に直接当てているが、前
述の図11に示すように、誘電体層を介して適用するこ
ともできる。
【0209】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となるばかりでなく、広い周波数
範囲で使用することができ、さらに使用周波数の調整を
行なう必要がなくなる。
【0210】(第13の実施の形態:請求項12に対
応)図18は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装
置の概要構成例を示す図であり、図28と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0211】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した従来の構成における電磁波送受信
器として自己補対型アンテナ22、またはそれに類似し
た形状のアンテナを用いる構成としている。
【0212】ここで、理想的な自己補対アンテナ22
は、無限平面上に導体部と空間部を中心対称に配した構
成としており、その一例を図19に示す。
【0213】自己補対アンテナ22の大きな特徴は、そ
の入力インピーダンスが、電磁波の周波数によらず送受
信媒質の特性インピーダンスの1/2となることであ
る。
【0214】図20は、理想的な自己補対アンテナ22
のリターンロス特性を示す図である。
【0215】図20に示すように、インピーダンスは常
に媒質の1/2であるため、完全なインピーダンス整合
はとれず、常に一定の損失を生じるが、いかなる周波数
でも使用できるアンテナを構成することができる。
【0216】実際には、無限平面を構成することが不可
能であるため、アンテナの大きさは有限としなければな
らない。そこで、必要とする最低周波数に合わせて、最
低周波数に対応する波長程度の大きさとしてアンテナを
構成する。
【0217】図21は、この場合のリターンロス特性を
示す図であり、ある最低周波数以上が使用可能となる。
【0218】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器として自
己補対型アンテナ22、またはそれに類似した形状のア
ンテナを用いていることにより、前記第12の実施の形
態の作用で説明したように、アンテナの送受信周波数特
性が一定となるため、従来方式で問題となっていた送受
信器の使用可能周波数幅の狭さを解決することができ
る。
【0219】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となるばかりでなく、広い周波数
範囲で使用することができ、さらに使用周波数の調整を
行なう必要がなくなる。
【0220】(第14の実施の形態:請求項13に対
応)図22は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装
置の概要構成例を示す図であり、図28と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0221】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第13の実施の形態における電磁
波送受信器としてスパイラルアンテナ23を用いる構成
としている。
【0222】図23(a)および(b)は、スパイラル
アンテナ23の一般的構成例を示す図である。
【0223】すなわち、図23に示すように、スパイラ
ルアンテナ23は、自己補対アンテナの一種であり、中
心より導体を渦巻き状に配置した構成としている。
【0224】図23(a)は、2枚の導体板を渦巻き状
に配置したものである。渦巻きの数学的形状は、等角、
対数の2種類が一般的であり、特に対数を用いたものを
ログスパイラルアンテナと称する。
【0225】また、図28(b)は、2本の導線を渦巻
き状に巻いたものであり、これをアルキメデススパイラ
ルアンテナと称する。
【0226】このスパイラルアンテナ23は、その形状
が示す通り、円偏波の送受信を行なうため、自己補対ア
ンテナの特性と、円偏波アンテナの特性とを兼ね備えて
いる。
【0227】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器としてス
パイラルアンテナ23を用いていることにより、前記第
13の実施の形態で説明した使用可能周波数領域の拡大
作用と共に、前記第10の実施の形態で説明した円偏波
による雑音成分除去作用とを併せて奏することができ
る。
【0228】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となるばかりでなく、広い周波数
範囲で使用することができ、使用周波数の調整を行なう
必要がなくなり、さらにS/N比並びに濃度測定精度を
向上させることが可能となる。
【0229】(第15の実施の形態:請求項14に対
応)図24は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装
置の概要構成例を示す図であり、図22と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0230】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第14の実施の形態における電磁
波送受信器としてスパイラルアンテナを円錐状に形成し
た円錐スパイラルアンテナ24を用いる構成としてい
る。
【0231】図25は、円錐スパイラルアンテナ24の
一般的構成例を示す図である。
【0232】元々のスパイラルアンテナは、渦巻き面に
対して表側と裏側の両方に指向性を有する双指向性アン
テナであるが、電磁波式濃度測定装置には一方向に指向
性を有する単指向性アンテナが望ましい。この場合、ス
パイラルアンテナを円錐状に形成することにより、単指
向性の円錐スパイラルアンテナを実現することができ
る。
【0233】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器として円
錐スパイラルアンテナ24を用いていることにより、前
記第14の実施の形態で説明したスパイラルアンテナ2
3を用いたことによる作用を奏するのに加えて、スパイ
ラルアンテナに単指向性を与えることができるため、電
磁波送受信強度を上げることができ、S/N比を向上す
ることができる。
【0234】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となるばかりでなく、広い周波数
範囲で使用することができ、使用周波数の調整を行なう
必要がなくなり、さらにS/N比の低下による測定精度
の悪化を防止して、安定した濃度測定を行なうことが可
能となる。
【0235】(第16の実施の形態:請求項15に対
応)図26は、本実施の形態による電磁波式濃度測定装
置の概要構成例を示す図であり、図22と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0236】すなわち、本実施の形態の電磁波式濃度測
定装置では、前述した第14の実施の形態における電磁
波送受信器としてスパイラルアンテナをマイクロストリ
ップアンテナとして構成したマイクロストリップスパイ
ラルアンテナ25を用いる構成としている。
【0237】図27は、マイクロストリップスパイラル
アンテナ25の一般的構成例を示す図である。
【0238】マイクロストリップスパイラルアンテナ2
5は、図27に示すように、マイクロストリップ基板状
に導体面をスパイラルアンテナとして形成して実現する
ことができる。このようにマイクロストリップ基板上に
スパイラルアンテナを構築すると、通常のスパイラルア
ンテナと異なり、裏面に対する指向性を有しない。その
ため、単指向性のスパイラルアンテナを構成することが
できる。
【0239】以上のように構成した本実施の形態の電磁
波式濃度測定装置においては、電磁波送受信器としてマ
イクロストリップスパイラルアンテナ25を用いている
ことにより、前記第14の実施の形態で説明したスパイ
ラルアンテナ23を用いたことによる作用を奏するのに
加えて、スパイラルアンテナに単指向性を与えることが
できるため、電磁波送受信強度を上げることができ、S
/N比を向上することができる。
【0240】また、アンテナが小型であり、装置全体を
コンパクトに構成することができる。
【0241】上述したように、本実施の形態の電磁波式
濃度測定装置では、被測定物質1の誘電率が被測定物質
1の温度や測定対象物の濃度によって変化する場合に
も、小型で軽量かつ安価な点を維持しつつ、安定して測
定を行なうことが可能となるばかりでなく、広い周波数
範囲で使用することができ、使用周波数の調整を行なう
必要がなくなり、さらにS/N比の低下による測定精度
の悪化を防止して、安定した濃度測定を行なうことが可
能となる。
【0242】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁波式
濃度測定装置によれば、電磁波伝搬時の誘電体境界で生
じる反射を抑えて、電磁波受信強度を上げるようにして
いるので、S/N比の低下による測定精度の悪化を防止
して安定した濃度測定を行なうことが可能となる。
【0243】また、電磁波の指向性を制御するようにし
ているので、被測定物質への電磁波伝搬範囲を使用目的
に応じて制御することができ、また電磁波送受信器の寸
法を小さくすることにより、装置を小型化することが可
能となる。
【0244】さらに、偏波方向の異なる散乱電磁波を受
信しないようにしているので、S/N比並びに濃度測定
精度を向上させ、また広い周波数範囲で使用することが
でき、さらに使用周波数の調整を行なう必要がなくな
る。
【0245】以上により、異種誘電体境界で発生する反
射を低減するための各種手段を施すようにしているの
で、受信強度が増加し、高精度かつ安定性の高い電磁波
式濃度測定装置を得ることができ、また電磁波送受信器
に高精度、単指向性、小型化、広帯域のための各種手段
を施すようにしているので、従来よりも性能の高い電磁
波式濃度測定装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電磁波式濃度測定装置の第1の実
施の形態を示す構成図。
【図2】本発明による電磁波式濃度測定装置の第2の実
施の形態を示す構成図。
【図3】本発明による電磁波式濃度測定装置の第3の実
施の形態を示す構成図。
【図4】本発明による電磁波式濃度測定装置の第4の実
施の形態を示す構成図。
【図5】多層マイクロストリップアンテナの一般的構造
を示す図。
【図6】本発明による電磁波式濃度測定装置の第5の実
施の形態を示す構成図。
【図7】本発明による電磁波式濃度測定装置の第6の実
施の形態を示す構成図。
【図8】本発明による電磁波式濃度測定装置の第7の実
施の形態を示す構成図。
【図9】本発明による電磁波式濃度測定装置の第8の実
施の形態を示す構成図。
【図10】多層マイクロストリップアンテナの典型的リ
ターンロス特性を示す図。
【図11】本発明による電磁波式濃度測定装置の第9の
実施の形態を示す構成図。
【図12】本発明による電磁波式濃度測定装置の第10
の実施の形態を示す構成図。
【図13】本発明による電磁波式濃度測定装置の第11
の実施の形態を示す構成図。
【図14】自己補対アンテナの一般的形状を示す図。
【図15】本発明による電磁波式濃度測定装置の第12
の実施の形態を示す構成図。
【図16】理想的自己補対アンテナのリターンロス特性
を示す図。
【図17】現実の自己補対アンテナの一般的リターンロ
ス特性を示す図。
【図18】本発明による電磁波式濃度測定装置の第13
の実施の形態を示す構成図。
【図19】スパイラルアンテナの一般的構造を示す図。
【図20】円錐スパイラルアンテナの一般的構造を示す
図。
【図21】マイクロストリップスパイラルアンテナの一
般的構造を示す図。
【図22】本発明による電磁波式濃度測定装置の第14
の実施の形態を示す構成図。
【図23】従来方式による電磁波式濃度測定装置の概要
を示す構成図。
【図24】本発明による電磁波式濃度測定装置の第15
の実施の形態を示す構成図。
【図25】誘電体境界面による反射を説明するための模
式図。
【図26】本発明による電磁波式濃度測定装置の第16
の実施の形態を示す構成図。
【図27】従来方式の電磁波式濃度測定装置における電
磁波送受信器の典型的リターンロス特性を示す図。
【図28】1/4波長板の原理を説明するための模式
図。
【図29】マイクロストリップアンテナの一般的構造を
示す図。
【図30】円偏波マイクロストリップアンテナの一般的
素子パターンを示す図。
【符号の説明】
1…被測定物質、 2…測定管、 3a,3b…電磁波透過窓、 4…変換手段、 5a,5b…導波路、 6a…送信アンテナ、 6b…受信アンテナ、 7…透過電磁波、 8a,8b…誘電体導波路、 9…金属導波管、 10…誘電体、 11…金属板、 12…1/4波長板、 13…誘電体ロッド、 14…電磁ホーン、 15…誘電体レンズ、 16…マイクロストリップアンテナ、 17…誘電体板、 18…円偏波アンテナ、 19…円偏波、 20…円偏波マイクロストリップアンテナ、 21…多層マイクロストリップアンテナ、 22…自己補対アンテナ、 23…スパイラルアンテナ、 24…円錐スパイラルアンテナ、 25…マイクロストリップスパイラルアンテナ、 101…接地導体層、 102…誘電体層、 103…アンテナ素子層、 104…同軸ケーブル、 105…第2誘電体層、 106…導体層。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器に誘電体導波路を用い、当該誘電体
    導波路より前記測定対象物へ直接電磁波を送信するよう
    にしたことを特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の電磁波式濃度測定
    装置において、 前記誘電体導波路として、内部に誘電体を充填した金属
    導波管を用いたことを特徴とする電磁波式濃度測定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の電磁波式濃度測定
    装置において、 前記誘電体導波路として、NRDガイドを用いたことを
    特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  4. 【請求項4】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器と前記被測定物質との間に、電磁波
    反射を低減する1/4波長板を挿入したことを特徴とす
    る電磁波式濃度測定装置。
  5. 【請求項5】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器として、誘電体ロッドアンテナを用
    いたことを特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  6. 【請求項6】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器として、内部に誘電体を充填した電
    磁ホーンを用いたことを特徴とする電磁波式濃度測定装
    置。
  7. 【請求項7】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器に、電磁波指向性および屈折率を調
    整する誘電体レンズを組み合わせたことを特徴とする電
    磁波式濃度測定装置。
  8. 【請求項8】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器として、マイクロストリップアンテ
    ナを用いたことを特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  9. 【請求項9】 被測定物質が存在している測定管または
    測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信し
    前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記被
    測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁波
    式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器として、円偏波アンテナを用いたこ
    とを特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項8に記載の電磁波式濃度測
    定装置において、 前記マイクロストリップアンテナは、円偏波アンテナで
    あることを特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項8に記載の電磁波式濃度測
    定装置において、 前記マイクロストリップアンテナは、複数の誘電体層と
    複数の導体層とからなる多層構造としたことを特徴とす
    る電磁波式濃度測定装置。
  12. 【請求項12】 被測定物質が存在している測定管また
    は測定容器の中に、電磁波送受信器により電磁波を送信
    し前記被測定物質内を透過した電磁波を受信して、前記
    被測定物質に含まれる測定対象物の濃度を測定する電磁
    波式濃度測定装置において、 前記電磁波送受信器として、自己補対アンテナ、または
    それに類似した形状のアンテナを用いたことを特徴とす
    る電磁波式濃度測定装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項12に記載の電磁波式濃度
    測定装置において、 前記電磁波送受信器は、スパイラルアンテナとしたこと
    を特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項13に記載の電磁波式濃度
    測定装置において、前記スパイラルアンテナは、円錐状
    に形成したことを特徴とする電磁波式濃度測定装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項13に記載の電磁波式濃度
    測定装置において、 前記スパイラルアンテナは、マイクロストリップアンテ
    ナとして構成したことを特徴とする電磁波式濃度測定装
    置。
JP25955599A 1999-09-13 1999-09-13 電磁波式濃度測定装置 Pending JP2001083102A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25955599A JP2001083102A (ja) 1999-09-13 1999-09-13 電磁波式濃度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25955599A JP2001083102A (ja) 1999-09-13 1999-09-13 電磁波式濃度測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001083102A true JP2001083102A (ja) 2001-03-30

Family

ID=17335755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25955599A Pending JP2001083102A (ja) 1999-09-13 1999-09-13 電磁波式濃度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001083102A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113989A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Nagoya Electric Works Co Ltd 特性値計測方法およびその装置
US7367226B2 (en) 2004-01-19 2008-05-06 President Of Shizuoka University Interface detection apparatus and method for detecting hidden interface using microwave
JP2010204055A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Toyama Prefecture コンクリートの内部検査装置
JP2014048048A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Toshiba Corp マイクロ波濃度計
JP2016515202A (ja) * 2013-03-15 2016-05-26 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフトSiemens Aktiengesellschaft 媒体の誘電特性を求めるためのセンサおよび方法
KR20190025776A (ko) * 2017-09-01 2019-03-12 (주)맥솔루션 마이크로웨이브 신호를 이용한 물질 분석 장치
JP2019178844A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 Jfeエンジニアリング株式会社 廃棄物水分率測定装置、火格子式廃棄物焼却炉、廃棄物水分率測定方法及び廃棄物焼却方法
JP2021503083A (ja) * 2017-11-14 2021-02-04 サウジ アラビアン オイル カンパニー プロダクションパイプ内の炭化水素流体中のウォーターカットの測定

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7367226B2 (en) 2004-01-19 2008-05-06 President Of Shizuoka University Interface detection apparatus and method for detecting hidden interface using microwave
JP2007113989A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Nagoya Electric Works Co Ltd 特性値計測方法およびその装置
JP2010204055A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Toyama Prefecture コンクリートの内部検査装置
JP2014048048A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Toshiba Corp マイクロ波濃度計
JP2016515202A (ja) * 2013-03-15 2016-05-26 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフトSiemens Aktiengesellschaft 媒体の誘電特性を求めるためのセンサおよび方法
US10317444B2 (en) 2013-03-15 2019-06-11 Siemens Aktiengesellschaft Sensor and method for determining a dielectric property of a medium
KR20190025776A (ko) * 2017-09-01 2019-03-12 (주)맥솔루션 마이크로웨이브 신호를 이용한 물질 분석 장치
KR101984530B1 (ko) 2017-09-01 2019-06-03 (주)맥솔루션 마이크로웨이브 신호를 이용한 물질 분석 장치
JP2021503083A (ja) * 2017-11-14 2021-02-04 サウジ アラビアン オイル カンパニー プロダクションパイプ内の炭化水素流体中のウォーターカットの測定
JP7187555B2 (ja) 2017-11-14 2022-12-12 サウジ アラビアン オイル カンパニー プロダクションパイプ内の炭化水素流体中のウォーターカットの測定
US11709141B2 (en) 2017-11-14 2023-07-25 Saudi Arabian Oil Company Measuring a water cut of hydrocarbon fluid in a production pipe
JP2019178844A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 Jfeエンジニアリング株式会社 廃棄物水分率測定装置、火格子式廃棄物焼却炉、廃棄物水分率測定方法及び廃棄物焼却方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Abu-Teir et al. Near-field scanning microwave probe based on a dielectric resonator
US7786946B2 (en) Hollow dielectric pipe polyrod antenna
JP5814553B2 (ja) パッチアンテナによる多相流計測
US9863893B2 (en) Sensor apparatus for measurement of material properties
JP2001510898A (ja) マイクロ波反射率測定装置、方法及び、それを備えた電子レンジ
WO2012089356A1 (en) High frequency mode generator for radar level gauge
JPH02181634A (ja) 走査チップ
WO2020087399A1 (zh) 圆极化天线
US6538454B1 (en) Near field microwave resistivity microscope including a dielectric resonator
JP2001083102A (ja) 電磁波式濃度測定装置
US7916094B2 (en) Double structure broadband leaky wave antenna
US9385407B2 (en) Radio-wave half mirror for millimeter waveband and method of smoothing transmittance
Kraszewski et al. Study on grain permittivity measurements in free space
JP2009060403A (ja) 無線装置および無線装置が備えるアンテナ
CN107110954B (zh) 用于测量与目标相距的距离的接近传感器和方法
JP2010206319A (ja) 通信体及びカプラ
RU2052876C1 (ru) Рупорное антенное устройство
Rao et al. Designing the parameters of an FSS antenna for communication systems using an enhanced UTC-PSO approach
CN110940394A (zh) 用于确定物位和密度分布的系统和方法
Abdulhamid et al. Review Design of Slot Antenna Based on Ansoft HFSS Software
RU2773634C1 (ru) Двухканальная квадрифилярная спиральная антенна
KR101092954B1 (ko) 도파관의 수직결합 편파변환기 및 그 설계방법
RU2746544C1 (ru) Микрополосковая нагрузка
Azeez et al. Slotted substrate integrated waveguide antenna
Eremenko et al. Layered ball resonator for permittivity measurement method of high loss liquids at millimeter wavelength