JP2005201847A - 低分子量有機液体検知センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガソリンスタンドのような片端接地が義務付けられている箇所での設置が可能で、地下水や雨水等が存在しても短絡を起さず、良好な検知性能を有する低分子量有機液体検知センサを提供することを課題とした。
【解決手段】上記課題は、芯材の外周に低分子量有機液体と接触することにより電気抵抗が変化する導電層を有し、該導電層の外周に前記低分子量有機液体と接触すると膨潤し、かつ絶縁性能を有する最外層を形成した低分子量有機液体検知センサで解決できる。
【選択図】図1

















Description

本発明は、低分子量有機液体検知センサ、特には、ガソリンスタンドなどの給油所の地下タンクに使用される低分子量有機液体検知センサに関するものである。
従来技術から、ガソリン等の低分子量有機液体を検知するセンサの一つとして、吸液膨潤性のゴム等に導電性カーボンを分散させた導電シートに常時通電しておき、ガソリン等が前記導電シートに付着した時の膨潤によるカーボン粒子間の拡開によって電気抵抗が増大する現象を利用したものがある。例えば、特許文献1において、従来品に比べセンシング対象の液体やその蒸気と接触したときの膨潤性に優れた、高感度シート状液体検知センサが提案されている。
上記のようなシート状センサは、例えば漏液センサとして使用した場合、液体の漏洩が予め予測されているような場所に設置するとき、すなわちポイント型センサとして使用するときは有用であるが、液体漏洩箇所が予測し難く、広範囲にわたってセンサを設置する必要がある場合、すなわちエリア型センシングが必要な場合は、前記のようなシート状センサを全域に敷設したのではコストアップが甚だしく、工業的に実用のレベルの検知システムが構築できないという問題がある。
また液体検知のための導電層は、高感度とするためには薄層化することが望ましいが、上記シート状センサを薄層化した場合、機械的強度を確保するために補強シートを片面に貼付する必要があり、この場合補強シート側の面の検知感度が低下するという不都合がある。
さらに、実公昭54−15672号公報には、石油漏れ検知のためにエポキシ樹脂等に導電性粉末を分散させた抵抗体をセンシング素子として使用することが記載されているが、かかる材料からなる抵抗体は押出等の加工性が悪く、所望形状への二次加工が困難であるという欠点がある。
ガソリンスタンド等においては、地下タンクの周辺に設けた直径30mm程度の漏液検知孔に週1回程度棒を挿入し、該棒への油の付着の有無から漏液の有無を目視で確認する方法、または30Kl程度の大型タンクでは二重タンク構造とし、タンク間にエチレングリコールを充填し、その液面変化をメスシリンダーでレベルチェックして液漏れを検知する方法などをとっている。しかしこれらの方法では、漏れが速やかに検知できない、タンクが高価になる等の問題点があった。
そこで、上記問題を解決すべく、特許文献2、特許文献3に開示されているような低分子量有機液体検知センサが開発された。その検知センサの断面図を図2に示す。
しかしながら、特許文献2、特許文献3に記載されている低分子量有機液体検知センサは、独立した回路設計であれば問題ないのであるが、ガソリンスタンド等の給油所で使用する場合は、計測機器として取り扱われるので、片端接地(アース)が義務付けられているため、特許文献2、特許文献3に開示されているような最外層が導電層(センサ層)となっている低分子量有機液体検知センサでは、図3に示すように布設態様となり、例えば、ガソリンスタンドの給油タンクなどが布設される程度の深さ(地表からの深さ)では、地下水、雨水等の電気を導通させるものが存在するので、それらと導電層2とが接触すると短絡しまいセンサとして機能しなくなるといった問題があった。また、特許文献3には、低分子量有機液体検知センサーが電気絶縁性多孔体に収納された態様が開示されているが、電気絶縁多孔体を適用した場合、片端接地回路は可能ではあるが、検知性能(膨潤性)を低下させてしまう虞があった。
特開平03−096846号公報 特開平07−159266号公報 特開平06−011470号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、地下水や雨水等が存在する箇所でも短絡を起さず、片端接地が可能で、良好な検知性能を有する低分子量有機液体検知センサを提供することである。
上記課題は、
(1)芯材の外周に低分子量有機液体と接触することにより電気抵抗が変化する導電層を有し、該導電層の外周に前記低分子量有機液体と接触すると膨潤し、かつ絶縁性能を有する最外層を形成した低分子量有機液体検知センサ。
(2)前記芯材が、線状導体上に電気絶縁材を被覆したものである(1)に記載の低分子量有機液体検知センサ。
(3)前記導電層が、熱可塑性エラストマに少なくとも導電性カーボンが配合されている組成物からなる(1)または(2)に記載の低分子量有機液体検知センサ。
(4)前記最外層が、導電性カーボンが配合されていない熱可塑性エラストマ組成物からなる(1)〜(3)のいずれかに記載の低分子量有機液体検知センサ。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の低分子量有機液体検知センサが、低分子量有機液体の漏洩検知として使用される低分子量有機液体検知センサ。
で、解決される。
本発明によれば、低分子量有機液体検知センサは、センサ部の導電層に少なくとも導電性カーボンを配合した熱可塑性エラストマからなる組成物を使用しているので、導電層が低分子量有機液体と接触したときに、導電層の膨潤度合が大きくできる。したがって、極微量の低分子量有機液体あるいは蒸気との接触によっても、電気抵抗が大きく変動するので(電気抵抗が大きくなるので)、超高感度のセンサとして使用することができる。また、前記導電層の外周には、最外層として導電層と同様に低分子量有機液体あるいは蒸気に対する膨潤性を有しており、かつ、電気的には絶縁となっているので、地下水や雨水等の電気を導通させるものが存在しても、センサとしての機能は安定して維持できるので、例えば、短絡するといった問題は起こらない。
その結果、地下水や雨水等が存在する箇所でも、片端接地が可能で、かつ、良好な検知性能を有する低分子量有機液体検知センサを提供することができ、具体的には、ガソリンスタンドのような、片端接地(アース)が義務付けられている箇所へ接地する低分子量有機液体検知センサとして提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の低分子量有機液体検知センサのセンサ部として作用する導電層は、熱可塑性エラストマに少なくとも導電性カーボンが配合される組成物で形成される。
上記導電層に使用する熱可塑性エラストマと導電性カーボンには特に限定はなく、熱可塑性エラストマとしては、例えばスチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SEBS)、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS)、ポリブタジエン系エラストマ、オレフィン系エラストマ等が例示され、その中でも、SEBSが低分子量有機液体に対して大きい膨潤性を有する点で好ましい。
また、本発明において熱可塑性エラストマは、未架橋であることを特徴とするが、ここにいう未架橋とは、熱可塑性とするために部分的に架橋されたものを包含する概念である。即ち、本発明において、未架橋熱可塑性エラストマは、導電層形成後の架橋を施されないポリマーで完全に未架橋のポリマーは勿論のこと、加工前に部分的に架橋されているポリマーをも包含するものである。かかる組成物は、未架橋で、且つショアA硬度(組成物の硬さ)が70以下、好ましくは65以下であり、特には30〜50であることが望ましい。
導電性カーボンとしては、特に、DBP吸油量250ml/100g以上、表面積500m /g以上の導電性カーボンブラック(例えばライオン社のケッチェンブラック)、ファーネスブラック(例えば米国cabot社のvulcanXC−72)、アセチレンブラック(例えば電気化学工業社の電化アセチレンブラック)等が好ましい。また、導電層に使用する熱可塑性エラストマには、導電性カーボンの他に可塑剤を配合させることで、膨潤性が向上させることができる。
上記熱可塑性エラストマと導電性カーボンの配合割合は、熱可塑性エラストマが100重量部に対して導電性カーボンが10〜100重量部、好ましくは12〜90重量部、特に好ましくは15〜80重量部である。上記配合割合において、導電性カーボン10重量部未満であると、導電性が低く、センサの検知感度が悪くなる傾向にあり、また、100重量部を越えると添加量が多すぎるためコンパウンドの粘性がなくなり成形加工性が低下する傾向にある。
また、膨潤性や線状体とした場合の可撓性等を低下させない範囲で、膨潤性吸油材を適当量配合してもよい。膨潤性吸油剤としては、もみがら、ワラ、パルプ、ピート、綿等の天然植物系吸油剤、石炭、シリカ、パーライト等の無機多孔質粉体を撥水処理した無機系吸油剤、ポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維、ポリエチレン繊維等の合成繊維系吸油剤、発泡ポリウレタンフォーム等の発泡樹脂系吸油剤、ある種のポリマー中に油を吸収膨潤させるタイプの合成樹脂系吸油剤などが知られている。これらのうち合成樹脂系吸油剤が好適に使用でき、導電層の膨潤度合をより大きくできる、特に特定の(メタ)アクリレート系単量体の架橋重合体よりなる膨潤性吸油剤(特開平3−221582号公報参照)を使用することが好ましい。
この熱可塑性エラストマと膨潤性吸油剤との配合割合は、熱可塑性エラストマ100重量部に対して膨潤性吸油剤が、2〜40重量部、好ましくは5〜30重量部、特に好ましくは15〜25重量部である。上記配合割合において、吸油剤が2重量部未満であると、膨潤性の向上効果が認められず、また、40重量部を越えると、熱可塑性エラストマに均一に分散しない傾向になり、長尺物(線状体)の検知センサとして使用する場合、長手方向でセンサ感度がばらつくといった不具合が生じ易くなる。
上記組成物は、通常、熱可塑性エラストマと導電性カーボンを混練した配合物を調製し、ついでこれに可塑剤を配合し、混練して調製される。また、導電層は、芯材の外周に0.1mm〜1.0mmの層厚になるように被覆すれば良い。層厚が0.1mm未満であると、成形加工性が困難となる傾向にあり、1.0mmを超えると検知に要する時間が長くなる傾向にある。
本発明の低分子量有機液体検知センサの絶縁層として作用する最外層は、上記した導電層と同じ膨潤性を有する熱可塑性エラストマからなる組成物であって導電性カーボンが配合されていない組成物で形成される。
最外層に使用される熱可塑性エラストマは特に限定はなく、導電層に使用される熱可塑性エラストマと同じものが適用でき、具体的には、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SEBS)、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS)、ポリブタジエン系エラストマ、オレフィン系エラストマ等が例挙げられる。 その中でも、SEBSが低分子量有機液体に対して大きい膨潤性を有する点で好ましい。
また、本発明において熱可塑性エラストマは、未架橋であることを特徴とするが、ここにいう未架橋とは、熱可塑性とするために部分的に架橋されたものを包含する概念である。即ち、本発明において、未架橋熱可塑性エラストマは、導電層形成後の架橋を施されないポリマーで完全に未架橋のポリマーは勿論のこと、加工前に部分的に架橋されているポリマーをも包含するものである。かかる組成物は、未架橋で、且つショアA硬度(組成物の硬さ)が70以下、好ましくは65以下であり、特には35〜50であることが望ましい。最外層には、導電層と最外層との境を明確にするため(導電層は、導電性カーボンが配合されているので、黒色である)と、最外層の厚さ管理をし易くするめために顔料(黒色以外、例えば、青、赤、黄色、緑)を配合させることが好ましい。顔料は、熱可塑性エラストマ100重量部に対して、1〜5重量部配合すればよい。さらに、導電層と同じように可塑剤、膨潤性吸油剤を配合してもよい。
導電層と最外層の構成としては、導電層に使用している熱可塑性エラストマと最外層に使用している熱可塑性エラストマとが同系の熱可塑性エラストマであることが好ましい。同系の熱可塑性エラストマとすることで、センサ感度が安定し、特に長尺物とした形態の場合、長手方向に均一なセンサ感度を有することが得やすく、また、製造ロット間でもセンサ感度がばらつかないという利点がある。具体的に挙げると、導電層に使用する熱可塑性エラストマがSEBS、最外層の熱可塑性エラストマがSEBS。導電層がSBS、最外層がSBS。導電層がポリブタジエン系エラストマ、最外層がポリブタジエン系エラストマ。導電層がオレフィン系エラストマ、最外層がオレフィン系エラストマであることを指す。また、「同系」とは、導電層、最外層ともSEBSである場合、スチレン、エチレン、ブタジエン、スチレンの構成が同じ、配合比率が同じもの、または、構成が同じで配合比率が異なるものを指す。ポリブタジエン系エラストマを導電層、最外層に使用した場合、ポリブタジエン系であれば同系とする。オレフィン系エラストマも同様である。
また、最外層の層厚は、所望するセンサ感度、検知する低分子量有機液体にもよるが、検知するためかかる時間として、60分間以内で検知できる厚さであれば良く、具体的には、0.1mm〜0.5mmが好ましく、0.1mm〜0.3mmが特に好ましい。最外層の層厚が、0.1mm未満であると最外層に要求される絶縁性が低下する傾向にあり、特に長尺物とした場合、長手方向に均一な絶縁性を得難くなる傾向にあり、最外層の層厚が、0.5mmを超えるとセンサ感度が低下する(検知するまでの時間がかかる)傾向にある。
本発明に使用される芯材としては、公知のものを適用すればよく、例えば、導体のみからなるものや、導体の外周に電気絶縁材を被覆したものを適用すれば良く、例えば、導体としては、錫メッキ軟銅撚線、軟銅撚線等が挙げられ、その他、公知の導体材料を適用することができる。導体の断面積としては、0.1mm〜7.5mmが可撓性と強度の点で好ましい。
また、電気絶縁材としては、公知の材料を使用すればよく、中でも、本発明の低分子量有機液体に対して耐性を有するものであれば良い。例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリエチレン(PE)、架橋ポリエチレン(XLPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋ポリ塩化ビニル(XLPVC)等が挙げられる。電気絶縁材の厚さ(層厚)は、0.25mm〜0.6mmが絶縁性の他に低分子量有機液体からの保護と可撓性の点で好ましい。
以下に、低分子量有機液体検知センサの製造方法を説明する。芯材の外周に導電層となる組成物を、押出成型、プレス成型、コーティング等の公知の方法でシート状あるいは線状に形成させる。引続き、導電層の外周に最外層となる組成物を導電層と同様(押出成型、プレス成型、コーティング等)の方法で形成する。また、芯材の外周に導電層、最外層を同時に押出成型(2層押出成型)して形成しても良い。
次に本発明の低分子量有機液体検知センサの検知対象となる低分子量有機液体は、好ましくは分子量が300以下、特に150以下の有機液体であり、例えばアルコール類、潤滑油、ケトン類、軽油、灯油、ガソリン、ナフサ、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が例示される。
上記構成のセンサによると、ガソリン等の低分子量有機液体またはその蒸気が、導電層に接触すると、導電層が膨潤して迅速に電気抵抗が変化する。この電気抵抗の変化を計測器Rが検出して、低分子量有機液体の存在が検知できる。
このように、本発明の低分子量有機液体検知センサ、特に線状センサはエリア型センサとして有用であり、例えばガソリンスタンド等の地下貯蔵タンクあるいは石油パイプライン等の輸送管からのガソリン、軽油等の漏液検知に好適である。
なお、本発明のセンサは、ガソリンなどの低分子量有機液体の存在(漏洩)を検出するものであるが、実際に給油機などに設置するに際しては、電源の他に電気抵抗増加による電流変化を検出するための検流計、さらに必要に応じて検流計によって電流異常が検出されたことを容易に知らしめるために発音または発光手段を併用し、ガソリンなどの漏れを知覚し易くしておくことが肝要である。
以下、本発明の低分子量有機液体検知センサを実施例に基づいて具体的に説明する。図4は一実施例を示し、4bは低分子量有機液体検知センサで、芯材1の周囲には低分子量有機液体感知部分である導電層2を形成し、その外周に最外層3を形成させたものである。この導電層2は、熱可塑性エラストマ、導電性カーボンとを主体とする組成物から形成され、未架橋で且つショアA硬度が70以下である。導電層2の両端には、テスターRから延出した一対のリード線5a,5bが接続されている。
かかるセンサ4bを給油所の給油機内部、特にガソリンなどの漏れなどが発生し易い内部配管系に設置し、常時導電層2に電流を流しておく。このとき、配管系からガソリンなどの低分子量有機液体が漏洩して、または低分子量有機液体の蒸気が発生して上記導電層2に低分子量有機液体またはその蒸気が付着すると、付着部分が直ちに膨潤し始め、それに伴って膨潤部分の電気抵抗が大きくなる。時間経過とともに電流の流れが抑制され、この電流変化をリード線に直列接続した計測器Rで検出する。この計測器Rに発音や発光手段を接続して、電流変化が生じたとき、音や光を発する構成とすると、低分子量有機液体の漏洩を知覚し易くできる。
次に、図5に示す構成のセンサを用いて、低分子量有機液体に対する検知機能を測定した。
(センサ用組成物(導電層)の調製)SEBS(三菱化学社製、ラバロンT320C)100重量部に対し、ケッチェンブラック30重量部を熱ロールで十分に混練しセンサ用組成物を調製した。なお、この組成物は、ショアA硬度が40の未架橋物である。
(最外層の調整)SEBS(三菱化学社製、ラバロンT320C)100重量部に対し、青色顔料2重量部を熱ロールで十分に混練した。 なお、この組成物は、ショアA硬度が40の未架橋物である。
(エリア型センサの作製)
実施例1:図5で示すように、軟銅線11上にエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)被覆12を施した外径0.6mmの芯材1上に、上記センサ用組成物で厚さ850μmの導電層2を押出で被覆して、該導電層2の外周に100μmの最外層3を押出で被覆して、長さ2mの線状センサ4bを作製した。この導電層2の両端にリング状電極55a,55bを取り付け、センサの一端で軟銅線11と電極55aとをリード線61で接続し、他端で電極55bと軟銅線11を計測器Rから延出された一対のリード線62、63にそれぞれ接続した。この線状センサ4bの初期電気抵抗は0.1キロオームであった。また、電極55a側は、熱収縮チューブで覆い、外部との電気的接触を絶った。
実施例2:上記最外層3の厚さを300μmとすること以外実施例1と同様に作製した。
比較例1:最外層を設けなかったこと以外実施例1と同様に作製した(図示せず)。
比較例2:最外層としてポリエチレン(層厚:100μm)を押出被覆した。
図6中には、実施例1を「100μm」、実施例2を「300μm」、比較例1を「最外層なし」と標記し、比較例2は図示していない。
(センサ機能の測定)上記で作製した線状センサ4bの動作確認をすべく、水が入ったビーカー中に厚さ約1mmのガソリン層を形成させ、その中に上記センサを浸漬し、浸漬時間経過にともなう電気抵抗の変化をテスターRで随時測定し(温度は20℃であった。)400キロオームに到達するまでの時間を測定した。その結果を図6に示す。
最外層を設けた実施例1は、所望の抵抗値(400キロオーム)に達するまで、37分間、実施例2は、所望の抵抗値(400キロオーム)に達するまで、44分間であり、とちらも60分以内で検知した。
一方、比較例1は、検知自体は、25分間程度で所望の抵抗値(400キロオーム)に達したが、片端接地できないという欠点がある(水と接触することで、短絡してしまい検知能が阻害されるので、ガソリンスタンドのようなアースを必要とする箇所には使用できない)。
また、比較例2では、最外層が膨潤せず導電層にガソリンが至らず、検知機能が作用しなかった。
本発明は、ガソリンスタンドのような片端接地を義務付けられている箇所で、地下水や雨水等が存在する箇所でも使用することができる低分子量有機液体検知センサとして利用することができる。
本発明の低分子量有機液体検知センサの断面図(横断面)の一例を示す図である。 従来の低分子量有機液体検知センサの断面図(横断面)の一例を示す図である。 従来の低分子量有機液体検知センサ(4a)を用いた場合の態様を示す図である。 本発明の低分子量有機液体検知センサを用いて検知する状態の一例を示す図である。 本発明の低分子量有機液体検知センサを用いて検知する状態の一例を示す図である。 本発明の低分子量有機液体検知センサの検知性能を示す図である。
符号の説明
1 芯材
11 導体
12 絶縁層
2 導電層
3 最外層
4a、4b 低分子量有機液体検知センサ
5a、5b リード線
55a、55b 電極
61、62、63 リード線
7 熱収縮チューブ
R 計測器
W 地下水(水)

Claims (5)

  1. 芯材の外周に低分子量有機液体と接触することにより電気抵抗が変化する導電層を有し、該導電層の外周に前記低分子量有機液体と接触すると膨潤し、かつ絶縁性能を有する最外層を形成した低分子量有機液体検知センサ。
  2. 前記芯材が、線状導体上に電気絶縁材を被覆したものである請求項1に記載の低分子量有機液体検知センサ。
  3. 前記導電層が、熱可塑性エラストマに少なくとも導電性カーボンが配合されている組成物からなる請求項1または請求項2に記載の低分子量有機液体検知センサ。
  4. 前記最外層が、導電性カーボンが配合されていない熱可塑性エラストマ組成物からなる請求項1〜請求項3のいずれかに記載の低分子量有機液体検知センサ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の低分子量有機液体検知センサが、低分子量有機液体の漏洩検知として使用される低分子量有機液体検知センサ。


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